2016年10月26日水曜日

福島原発事故が起きて3年経過した2014年12月06日から12月10日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事 その1

2014年12月10日(水)
痴漢否認男性の勾留取り消し 最高裁、京都新聞
2014年12月09日 09時16分

勾留をめぐる手続き

 証拠が乏しい痴漢容疑事件で冤罪(えんざい)の恐れや、否認する容疑者への長期勾留が問題になる中、11月上旬に京都市営地下鉄の電車内で中学生の体を触ったとして京都府迷惑行為防止条例違反容疑で現行犯逮捕され、否認していた40代の会社員男性が釈放を求めた特別抗告に、

最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)が11月17日、全員一致で勾留を取り消していたことが8日分かった。

 最高裁決定は、通勤通学時間帯に男性が中学生と対面する可能性が高くないとし、勾留に必要な「罪証隠滅の恐れ」を「現実的可能性の程度」で判断すべきと指摘。

従来より明確な根拠を求めたと言え、専門家から「容疑者の身柄を安易に拘束する慣行への警鐘」と評価の声がある。

 京都地検は即日、男性を釈放。19日付で不起訴処分にした。

 弁護人の池田良太弁護士によると、京都地裁の裁判官が地検の勾留請求を却下したが、地検が準抗告。

地裁の別の裁判官らが一転、「中学生に働きかける疑いがある」として勾留を認めていた

最高裁は、京都地裁が釈放すべきかどうか「異なる判断をした理由が何ら示されていない」と批判し、勾留は「著しく正義に反する」とした。

 検察統計年報によると、勾留請求の許可率は下降傾向にあるものの昨年で98・3%。検察の請求を裁判所のチェックで退ける例は極めて乏しい。

 ある捜査関係者は「痴漢事件で逮捕し否認すれば勾留請求することが多い」という。身元が明らかで逃亡の懸念が乏しくても、逮捕から48時間以内の留置期間で、罪証隠滅の恐れがないと確信するのは難しいからだという。

 今回の男性のように容疑者が会社員の場合、勤務先に理解がなければ、勾留による欠勤が原因で職を失う恐れがある。

 京都府迷惑行為防止条例は痴漢行為への罰則が懲役6月以下または罰金50万円以下で、容疑を認めれば勾留されずに略式起訴され、罰金の略式命令で決着する例が多い。

 元東京高裁判事の木谷明弁護士は「勾留されるだけで人生が変わる」とし、今回の最高裁決定について「安易な勾留は、身柄拘束を免れるための虚偽自白や、社会的制裁につながりかねない。こうした現実に目を向けよ、との(裁判官への)メッセージが読み取れる」と話している。

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大統領許可の下 水責めなど、CIA拷問の実態公表へ,Yahooニュース
TBS系(JNN) 12月9日(火)13時57分配信

 アメリカのCIA=中央情報局が過去に行っていた拷問の実態が10日、報告書の形で公表されます。アメリカ政府は世界各地で反米感情が高まる可能性があるとして、警戒を強めるよう指示しました。

 上院情報委員会が現地9日に公表するのは、CIAが過去に行っていた拷問の実態に関する報告書です。9・11同時多発テロをきっかけに、当時のブッシュ大統領の許可でテロに関わった可能性がある被疑者に行った拷問が詳細に報告されています。

 最も非人道的な拷問としては、容疑者を板に固定し布をかぶせた顔に40秒以上続けて水を流す「水責め」、繰り返し殴るなどの肉体的苦痛に加え、狭い所に長時間監禁するなど精神的な苦痛を与える拷問が挙げられているという事です。

 「アメリカの在外公館に対し、この報告書が公表された際に起こりうる事態に備えて、警備態勢を見直すよう指示しました」(国務省 サキ報道官)

 報告書の公表をきっかけに反米感情が急激に悪化する可能性があるとして、国務省は世界各地の大使館など政府の関係施設の警備を強化するよう指示しました。(09日11:55)

最終更新:12月9日(火)16時12分TBS News i
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前選管課長補佐らに有罪、高松 参院選めぐる不正開票事件、共同通信
 昨夏の参院選をめぐる高松市選挙管理委員会の不正開票事件で、封印等破棄の罪に問われた前選挙課課長補佐岡弘哲被告(53)ら3人の判決公判が10日、高松地裁であり、野村賢裁判長は、岡被告に懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡した。

 前選挙係長坂川昌史被告(52)は懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)、前管理係長藤沢優被告(42)は懲役8月、執行猶予3年(求刑懲役8月)とした。3被告とも現在、休職中。

 事件では計6人が起訴されており、初の判決。

 野村裁判長は判決理由で「組織ぐるみの悪質な犯行。厳しい非難に値する」と述べた。

2014/12/10 10:20 【共同通信】

☆今回の事件で、みんなで口裏を合わせれば、選挙管理委員会が不正を行うことが出来ることが表に出た。この判決は公務員に対する一罰百戒の意味があるのだろうが、日本の選挙の公正さを担保する訳ではない。

前回と前々回の神戸市長選で、開票結果はなんかあやしいなぁと大方の人が感じたのは正しいのかもしれないぞ・・??
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沖縄育ちの元米兵が体験証言、沖縄放送局
沖縄で育ち、その後、アメリカ兵として沖縄戦に参戦した日系2世の男性が、アメリカ軍普天間基地の中にある壕を訪れ、戦時中、壕に隠れていた住民に地元の言葉で投降を呼びかけたことなど自身の体験を海兵隊員たちに語りました。

普天間基地の壕を訪れたのはハワイに住む日系2世の比嘉武二郎さん(91)です。

比嘉さんは、ハワイに生まれましたが、2歳から16歳までの14年間、両親の出身地の北中城村で暮らしその後、アメリカ陸軍の通訳兵として、沖縄戦に参戦しました。

9日は、戦時中、比嘉さん自身が住民に投降を呼びかけた普天間基地の中にある壕の前で海兵隊員たちに当時の状況を語りました。

普天間基地の壕には住民200人あまりが、身を潜めていたということで、比嘉さんが、住民に信用してもらうため地元の言葉のウチナーグチで投降を呼びかけたことや、戦争を通して多くの死を目の当たりにしたことなどを証言すると、海兵隊員たちは真剣な表情で聞き入っていました。

比嘉さんは「人に向けて1発も弾を撃たず、沖縄の人のために少しでも役に立てたと思うと嬉しく感じます。

戦争はものを壊すか人を殺すのが目的です。戦争ほど、ばかばかしい人間の行いはないので、いつまでも安全な世界になったら幸せです」と話していました


12月09日 18時04分
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秘密保護法が施行 外務・防衛 6万件指定、東京新聞
2014年12月10日 07時03分

 国民の「知る権利」を侵す恐れのある特定秘密保護法は十日午前零時に施行された。

国家安全保障会議(日本版NSC)や外務、防衛両省、警察庁など十九の行政機関が、特定秘密の指定や秘密を扱う公務員や民間業者への適性評価を始める。

安全保障政策を担う外務、防衛両省の秘密指定は計約六万件に上る見通し。

 特定秘密は、国の安全などに関わる情報で、特に秘匿する必要があるとの理由で選別された現行の「特別管理秘密」(特管秘)を中心に最初は指定される。

総数は昨年末時点で約四十七万件。特管秘以外や、新たに入手した安保関連情報なども特定秘密に追加され、際限なく増え続けていくことも懸念される。

 これまで職務上知り得た秘密を漏らした場合、国家公務員法の守秘義務違反(最高懲役一年)などの対象だったが、特定秘密の漏えいは最高懲役十年の厳罰が科される。秘密を知ろうとした側に対する最高懲役五年の罰則も設けられた。

 防衛省の指定対象は約四万五千件。自衛隊の作戦などに関する情報で「防衛秘密」として他の特管秘と区別され、法施行とともに特定秘密に移行したとみなされる。外務省は外国からの提供情報など約二万一千件を対象に、大部分を特定秘密にする方向で手続きを進める。特管秘全体では約九割が衛星情報という。

 適性評価は、特管秘を扱う資格者(約六万人)や防衛産業の関係者を中心に、犯罪歴や精神疾患、借金、家族の国籍を調査する質問票の提出を求める方法で、一年後までに順次進める。

◆広すぎる対象範囲

 特定秘密保護法の成立から一年。安倍政権は運用基準を策定し、監視機関を設置したが、国民の「知る権利」を侵害する懸念はほとんど払拭(ふっしょく)されていない。にもかかわらず、予定通り運用が始まる。運用基準などで懸念が消えないのは法の根幹が変わっていないからだ。

 特定秘密の対象は外交から警察関係まで幅広い。拡大解釈可能な表現が盛り込まれ、指定は政府側が都合よく行うことも可能。そんな秘密の漏えいを防ぐため、厳罰で臨む。秘密を知ろうとした市民や記者も、最高懲役五年の罰則対象となる。特定秘密は永久に指定され続ける恐れがある。

 政府によると、近年重大な情報漏えい事件は起きておらず、現状で罰則強化は必要ない。

 「知る権利」を守るため、厳重に管理するのは防衛や外交の重要な情報に限定するべきなのに、範囲が広すぎる。歴史の検証を受けるため、一定期間を経れば、必ず公開されるような制度もない。

 同法はあまりに問題点が多い。国民の不安の声を考えると、同法はやはり必要ないと言わざるを得ない。 (金杉貴雄)
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JTBがグループ社員に送った「創価学会様に選挙協力」メール,YAHOOニュース
NEWS ポストセブン 12月8日(月)7時6分配信

〈特定団体への協力依頼について〉──こう題された社内メールを受け取った大手旅行代理店「JTB」グループの中堅男性社員が明かす。

「任意の協力とはいえ特定の候補者の応援署名を集めろというのは入社してから初めて。しかも、それが創価学会からの要請で公明党を応援するというんだから驚きました」

 文書は11月27日付で、JTB取締役旅行事業本部長の名前で社員向けに送られた。文書にはこうある。

〈国内研修会をはじめとした各種需要を頂戴している創価学会様より、支援政党である公明党への支援要請がJTBグループにあり、営業政策上の観点から各事業会社においても可能な範囲での協力を求められております〉(以下、〈 〉内は文書から抜粋)

 まず東京・神奈川・千葉に住む社員には比例代表向けに〈公明党の政治活動を支援します〉と題した用紙への署名集めを、太田昭宏国交相と前職の上田勇氏がそれぞれ出馬した東京12区と神奈川6区の居住者には各候補の支援者名簿を作るための署名集めを要請している。

 JTB社員向けメールでは、あくまで〈社員個人としての任意協力〉と強調しているが、〈出来る限りの協力をお願い致します〉と念押ししているのだから、控え目にいっても「支援要請」である。

 世界有数の旅行代理店であるJTBは修学旅行などの教育旅行や官公庁のイベントなど、公共性の高い業務を多く抱えている。大口顧客とはいえ、特定政党の支援を社員に一斉メールで堂々と要請するのは他の大企業では考えにくい。

 JTB広報室は「グループ2社で協力依頼した。あくまで任意の協力依頼であり、会社として特定の政党を支援することはない」と説明したが、取締役名で社内メールシステムを使っているのだから、「会社として支援」していないという説明はいかにも苦しい。

 民主党も共産党も、JTBの顧客なら頼めば協力してくれるのか。あまりにも国政選挙を軽く考えているのではないか。

※週刊ポスト2014年12月19日号

公明党への協力要請=衆院選でグループ2社に―JTB【14衆院選】

時事通信 12月8日(月)17時0分配信

 JTBは8日、14日投開票の衆院選で公明党に協力するようグループ2社に文書で要請したことを明らかにした。同社の監督官庁は国土交通省で、太田昭宏国交相は同党公認で東京12区から立候補している。

 JTBによると、文書は取締役旅行事業本部長名で11月27日付。首都圏在住の社員に公明党の政治活動を支援する署名集めを、東京12区に住む社員には太田氏の支援者名簿作成に向けた署名集めを要請した。

大口顧客で、公明党の支持母体である創価学会から協力を求められたという。

 JTBは「任意の協力を要請しているもので、コンプライアンス(法令順守)上の問題はない」(広報室)と説明している。
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衆院選:抗議プラカード持った女性 候補関係者とトラブル、毎日新聞
2014年12月09日 07時15分

 安倍晋三首相が衆院選の応援演説に入った愛知県日進市で8日、首相と自民の立候補者が乗った選挙カーの前の歩道を、女性がプラカードを持って歩いていたところ、自民候補の陣営関係者を含む男性4、5人が囲み、ジャンパーでプラカードを隠す一幕があった。

 プラカードには、「安倍が言う『取り戻す』べき『ニッポン』の中に入らぬ沖縄・福島」と書かれていた。女性は男性らに囲まれて歩道を行き来し、「なぜ抗議してはいけないのか」などと話した。

 自民の候補者の秘書は取材に対し、女性を囲んだ男性の中に陣営関係者がいたことを認めたうえで、「女性が立ち止まったりすれば他の通行人の迷惑になる。

警察に指示されたことをしただけ」と説明した。プラカードを隠した点については「特にコメントはない」とした。女性は取材に応じなかった。【大野友嘉子】

 ◇ジャーナリスト・大谷昭宏さんの話

 首相の気持ちをくみ取っての行動だろう。選挙は一方的に主義主張を述べるのではなく、有権者の訴えに耳を傾ける場でもある。異論を許さないのは狭量だ。
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警察官起訴見送り 全米各地でデモ続く,NHKNEWSweb
12月9日 8時24分

アメリカで白人の警察官が黒人の男性や少年を死亡させる事件が相次いでいることに抗議するデモは7日から8日にかけても全米各地で続き、警察の過剰な取締りや対応を改めるよう求める声は収まる気配を見せていません。

アメリカでは先月、中西部のミズーリ州で黒人の少年を射殺した白人の警察官が起訴されず、先週、ニューヨークでも黒人の男性の首を絞めて死亡させた白人の警察官の起訴が見送られ、こうした判断に抗議するデモが全米各地で続いています。

7日から8日にかけても、少なくとも15の都市でデモが行われたとみられ、このうち、ニューヨークでは数百人が市中心部の路上だけでなく、百貨店の建物の中に入って買い物客などに抗議活動への支持を訴えました。

ほとんどのデモで大きなトラブルは起きませんでしたが、前日の夜にデモ隊の一部が暴徒化した西部カリフォルニア州では、警察が警戒を強めるなか、再び一部の参加者が商店で略奪を行ったり、パトカーを破壊したりするなどしたため、警察官が催涙ガスを使って鎮圧に当たる事態となり、地元の警察によりますと、警察官2人がけがをして8人が逮捕されました。

抗議活動はアメリカに根強く残る人種問題への不満が警察に対する強い反発となって現れたかたちで、警察の過剰な取締りや対応を改めるよう求める声は収まる気配を見せていません。
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県警の警部補自殺問題で本部長が職場環境改善の方針、福島民友
(2014年12月8日 福島民友ニュース)

 県警捜査2課の40代男性警部補が自殺した問題で、県警は調査結果を踏まえながら、職場環境の改善に取り組んでいく考えを示した。8日の県議会12月定例会で、名和振平本部長が宗方保議員(民主、須賀川市・岩瀬郡)の代表質問に答えた。

 名和本部長は、今年4月の同課幹部2人の相次ぐ自殺に触れ、過重勤務の抑制や職員、家族からの相談窓口の設置、幹部職員の研修などのメンタルヘルス対策に取り組んできたとした上で「対策のさなかでの自殺を重く受け止めている」と述べた。
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15年間諏訪湖にロシアから来るオオワシの「グル」が今年も来た!
オオワシ「グル」今季も飛来 下諏訪で16季連続
今季も諏訪湖周辺に飛来したグル=下諏訪町で(丸山さん撮影)

 愛鳥家らに「グル」の愛称で親しまれている、冬鳥のオオワシ(国天然記念物)が、十六季連続で諏訪湖周辺に姿を現した。日本野鳥の会諏訪によると、十二月上旬の飛来確認はこれまでで最も早い。

 写真愛好家の会社員丸山太さん(50)=岡谷市長地=が七日午後二時ごろ、下諏訪町高木の湖畔から、山中の鉄塔にとまっている大きな鳥を発見。飛び立った瞬間を撮影したところ、右翼に特徴の切れ込みがあり、グルと分かった。

 五年ほど前からグルを撮影してきたという丸山さんは「いつもならクリスマス前後に飛来するので、こんなに早く来るとは。驚きとともに感動した」と話した。

 オオワシはロシアから飛来する渡り鳥で、主に北海道で越冬し、一部は本州まで南下する。グルは一九九九年一月、諏訪湖に落ちて衰弱しているところを保護されて以来、毎年諏訪湖に飛来している。
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格差拡大で中間層は消滅に向かう!? 、ダイヤモンド・オンライン
“普通の人”がアベノミクスを支持すると割を食う。
――杉浦哲郎・日本経済調査協議会専務理事に聞く
編集部 【第3回】 2014年12月8日

政府の発表する「新成長戦略」や「骨太の方針」で格差問題についてほとんど触れることをしてこなかった安倍政権。アベノミクスの掲げる経済成長は、都市部などの高所得者層や投資家、大企業を潤したが、中間層や中小企業、地方の底上げという視点は欠けている。

このまま行けば、多くの先進国でそうであるように、中間層がはがれ落ちて行き、一部の富裕層と、その他大勢の貧困層という社会になっていくだろう。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部 津本朋子)

雇用と所得は増えたというが…
アベノミクスは「先富論」


 安倍政権では格差問題について、ほとんど政策で触れてこなかった。敢えて言えば、格差を容認というか、問題にフタをして見ないようにしてきたということではなかったか。

すぎうら・てつろう

日本経済調査協議会専務理事。元みずほ総合研究所副理事長。1954年生まれ。早稲田大学卒。77年富士銀行(現みずほファイナンシャルグループ)入行。同行調査部、富士総合研究所研究 開発部主任研究員、ニューヨーク事務所長、経済調査部長、みずほ総合研究所執行役員、チーフ・エコノミストを歴任。『アメリカ経済の光と影』『病名:【日本病】』『日本経済の進路2003年版』など著書多数。

 安倍総理は雇用や賃金が増えたと胸を張っているが、雇用が増えたのは主に非正規。正規はこの2ヵ月でやっと増えた程度だ。有効求人倍率(パートも含む)も上がってはいるが、実は今年の7月以降、有効求人の対前年伸び率は大きく鈍化してきた。

 東日本大震災以降に言われ始めた人手不足を解消すべく、建設業界や外食産業などが人手確保に走ってきたが、ここにきて一服したのではないか。バブル時もそうだったが、人手不足というのはムードによって助長される傾向がある。大騒ぎをしてかき集めたものの、思ったほどではなかったということが起きるのだ。来年になれば、むしろ採用は減少に向かう可能性もあると見ている。

 また、賃金に関しては、厚生労働省の賃金指数(事業所規模5人以上)を見てみると、現金給与総額が上がったのは、この半年くらいの話だ。しかも、消費者物価上昇率よりも賃金の上昇の方が低いから、実質的にはマイナスが続いているということになる。

 今年の春頃、100万円のロレックスの時計が売れているという新聞記事を見たりしたが、買っていたのは株高で儲かった投資家たちや、一部の高所得者層だ。こうした現象をもって「消費マインドが良くなった」などと騒ぐのは、甚だしい誤認だ。

 鄧小平は「先富論」で、「先に豊かになれる者から豊かになれ」と説いた。金持ちが豊かになれば、そこからお金が滴り落ちて、貧困層も潤ってくるだろうという理論だ。アベノミクスも、明確に謳ってはいないものの、「先富論」的な発想だったのだろう。

次のページ>> 「先富論」で潤うのは一部の金持ちだけ

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なぜ中国からはノーベル賞が出ないのか、東洋経済

ビジネス面から見える、技術軽視国家の弱点
中村 繁夫 :アドバンストマテリアルジャパン代表取締役社長
2014年12月08日

以前、東洋経済オンラインで「なぜ中国の現場力は著しく低いのか?」を書いたが、その時のテーマは、中国の科学技術に対する姿勢の問題であった。

中国国内では、毎年なぜ出ないのかが話題に

それから約1年近く経って、2014年のノーベル賞の発表が10月にあった。実は中国人にも科学系のノーベル賞受賞の可能性があった。ただし米国籍などの中国人であり、それらの科学者も選ばれず。結局は、今年も中国籍の中国人のノーベル賞受賞はなかった。

一方、2012年に続き、今年も日本人が3人もノーベル賞を取ったものだから、中国国内のネットでは、「中国人はなぜ日本よりも劣っているのか」などという自虐的な書き込みも出るなど、騒ぎになったのである。

さて、12月10日にはノーベル賞の授賞式があるが今回は赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏がスウェーデンのストックホルムでの授賞式典に出席する。日本人としては誇らしい話だが、これで合計22人目になる。その内訳は物理学賞10人、化学賞7人、医学生理学賞2人、文学賞2人となる。

一方、中国人の受賞者は平和賞(劉暁波氏)と文学賞(莫言氏)の2名のみで、科学分野からは未だに出ていない。中国人にとっては、政治的な意味が含まれていることなどもあって、平和賞や文学賞は評価が低くノーベル賞には含めてはいないといってもいい。その意味でも、科学の世界で堂々と受賞することを、毎年やきもきしながら期待しているのだ。

世界一の人口を誇る中国のオリンピックでの金メダルは、アメリカについで世界第2位なのに、ノーベル賞の科学系ではゼロというのは一見不思議な話だ。今回はビジネスの視点からこのトピックをとりあげてみたい。

次ページ中国の弱点は現場力

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―戦争はいつも自衛戦争である―、リベラル21
2014.12.08 昭和16年12月8日

半澤健市 (元金融機関勤務)

《「自存自衛」は世界を敵にまわして敗北した》

 大東亜戦争の大義は「自存自衛」と「東洋平和」であった。昭和天皇は1941(昭和16)年12月8日に発した『米英両国ニ対スル宣戦ノ詔書』でこういっている。以下はその一部である。文中の「残存政権」とは重慶の蒋介石政権のこと。

 米英両国ハ残存政権ヲ支援シ東亜ノ禍乱ヲ助長シ平和ノ美名ニ匿レテ東洋制覇ノ非望ヲ逞ウセムトス剰ヘ与国ヲ誘ヒ帝国ノ周辺ニ於テ武備ヲ増強シテ我ニ挑戦シ更ニ帝国ノ平和的通商ニ有ラユル妨害ヲ与ヘ遂ニ経済断交ヲ敢テシ帝国ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ朕ハ政府ヲシテ事態ヲ平和ノ裡ニ回復セシメムトシ隠忍久シキニ弥リタルモ彼ハ毫モ交譲ノ精神ナク徒ニ時局ノ解決ヲ遷延セシメテ此ノ間却ツテ益々経済上軍事上ノ脅威ヲ増大シ以テ我ヲ屈従セシメムトス斯ノ如クニシテ推移セムカ東亜安定ニ関スル帝国積年ノ努力ハ悉ク水泡ニ帰シ帝国ノ存立亦正ニ危殆ニ瀕セリ事既ニ此ニ至ル帝国ハ今ヤ自存自衛ノ為蹶然起ツテ一切ノ障礙ヲ破砕スルノ外ナキナリ皇祖皇宗ノ神霊上ニ在リ朕ハ汝有衆ノ忠誠勇武ニ信倚シ祖宗ノ遺業ヲ恢弘シ速ニ禍根ヲ芟除シテ東亜永遠ノ平和ヲ確立シ以テ帝国ノ光栄ヲ保全セムコトヲ期ス

 国際法の専門的な理屈は知らないが、今日的常識で判断すれば、個別的自衛権発動による宣戦布告以外の何ものでもない。詔書は前年9月に調印した日独伊三国同盟に言及していない。

大日本帝国は、「自存自衛ノ為」に3年8ヶ月を戦い、日本人だけで310万人が死に、アジア太平洋地域で、数千万人が死んだ。

その戦争の、降伏文書調印式は1945年9月2日に、東京湾上の米戦艦ミズーリ号で行われた。最高司令官の米元帥ダグラス・マッカーサーが連合国を代表して調印し、他の8つの連合国イギリス、フランス、オランダ、中華民国、カナダ、ソビエト、オーストラリア、ニュージーランドが副署した。

1951年9月にサンフランシスコで行われた対日講和条約に参加した国は52カ国である。「自存自衛」、「東洋平和」を大義とした「天皇の戦争」は、結局のところ、全世界を相手に戦い、悲惨な戦禍を残して敗北した戦争だったのである。

《昔の敵国で今の同盟国アメリカの大義》

 日本にとって唯一の同盟国であるアメリカは1945年以降も、殆ど「切れ目なく」戦争を続けている。米国のこれらの戦争の大義どのように主張されてきたのか。それは正当であったのか。不法であったのか。我々は米国の戦争をどう認識すればよいのか。

政治哲学を専門とする若手研究者松元雅和(1978年生、島根大准教授)は、『平和主義とは何か―政治哲学で考える戦争と平和』(中公新書・2013年)で次のように書いている。「/」は中略を示す。

 政府がいったんある戦争を決意すると、あらゆる情報がその正当化に向けて都合よく配置され始める。/第二次大戦中のナチス・ドイツでさえ/いわゆる「生存圏」(レーベンスラウム)構想のもと、こうした自己イメージを盛んに喧伝していたのだ。

戦後においても、この種の自己弁明が鳴り止む気配はない。アメリカのベトナム戦争参戦は、南ベトナムとの集団的自衛権の名目のもとに行われた。アメリカのニカラグア干渉(一九八一年~)やグレナダ侵攻(一九八三年)の口実も、集団的自衛権の行使あるいは在外自国民保護だった(前者は国際司法裁判所によって国際法違反と認定され、後者は国連総会の決議によって強く非難された)。

湾岸戦争後のブッシュ前大統領暗殺未遂事件(一九九三年)の際には、すでに容疑者が逮捕されていたにもかかわらず、アメリカは自衛権の名のもとにイラクを爆撃した。ケニアとタンザニアのアメリカ大使館爆破事件(一九九八年)の際にも、アメリカは自衛権の名のもとにスーダンとアフガニスタンを爆撃した。

同時多発テロ事件後のアフガン戦争(二〇〇一年)は、英米が個別的・集団的自衛権を発動して始まった。イラク戦争(二〇〇三年)に先だっては、安全保障上の脅威に対して先制的に自衛権を行使しうるとの戦略方針(いわゆる「ブッシュ・ドクトリン」)が示された。戦後の国際関係の歴史は、自称「自衛戦争」のリストで満ちあふれている。(同書123~124頁)

 松元氏は反米的な思考者ではない。むしろ私の同書読後感は、冷静かつ客観的すぎて「まだるっこしい」と思うくらいである。それだけに、この叙述に示された、傲慢で無原則な―というより暴力的な原則をもつ―アメリカ外交、に改めて驚くのである。

《「戦後の運命」を決定するものとして、我々の眼前にある》

 安倍晋三内閣は、2014年7月1日に「集団的自衛権行使」を閣議決定した。

安倍首相が記者会見などで説明した「想定ケース」と上記の現実には大きなギャップがある。それを突いた質問や討論を私は聞いたことがない。今のメディアは政府の設定するイシューの土俵で言説を展開している。戦中の「大本営発表」の受け売りと同じである。

 来年の「戦後70年」で、戦後の終わりと人はいう。戦後の終わりどころではない。

いや今や戦前だと人はいう。戦前どころではない。もう戦中だというのが私の認識である。

2012年12月の総選挙、2013年7月の参院選で国民は、「愚かな選択」をした。

人々は、三たびそれをするのか。

 2014年12月14日の総選挙は、「戦後の運命」を決定するものとして、我々の眼前にある。(2014/12/5)

引用元
2014年12月9日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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最近意気軒昂の産経新聞はやっぱり産経新聞だ。
産経新聞社が記事取り消し 承諾得ずにコメント掲載

 産経新聞社は8日、朝日新聞社の新体制を報じた6日付朝刊の「木村前社長処遇 なぜ二転三転」(見出しは東京最終版)の記事を取り消すと明らかにした。ジャーナリスト江川紹子さんのコメントを、本人の承諾を得ずに作成したためと説明している。

 産経新聞社広報部は「報道機関としてあってはならないことで、極めて重い事態と受け止めています。事実関係を調査の上、厳正に対処します」とのコメントを出した。

 記事は、東京電力福島第1原発事故の「吉田調書」報道取り消しなどを受け、5日付で退任した朝日新聞社の木村伊量前社長が、顧問就任を辞退した経緯などを報じた。

2014/12/09 01:16 【共同通信】


産経新聞に米ユダヤ系団体が抗議 掲載広告めぐり
2014年12月06日 西日本新聞

 産経新聞社は5日、同紙に掲載したユダヤ人に批判的な内容の広告をめぐり、米国のユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」から抗議文を受け取ったことを明らかにした。

同社の熊坂隆光社長は「広告審査手続きに欠陥があったことは明らかで、読者とユダヤコミュニティーの皆様に深くおわびいたします」とのコメントを出した。

 同社によると、問題となったのは11月26日付朝刊の東海・北陸版(約5千部)に掲載された「ネットジャーナリスト リチャード・コシミズがユダヤ独裁国家アメリカの謀略を暴く!!」と題し、著書などを紹介した広告。
2014年12月9日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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ポリタス、総選挙2014から
日和見主義者が国を滅ぼす

権力という貪欲な獣たち

小林秀雄が「昭和27年」という文章の中で、孔子の中庸をこう解釈している。

中庸は右や左という極端を避け、その中間を行くことではない、

中庸とは、自分で考える精神の復権であり、これほど過激で困難なことはないと。
 
一見、中庸と似たものに、日和見主義がある。自分でものを考えずに、勝ち馬に乗ろうとじっと世の中の流れを眺めている輩である。

この日和見主義者が増えたときに、世の中は大混乱に陥る。

権力者は貪欲な獣でありその食欲は際限がない権力闘争はいつだって上部のほんの一握りの人たちの中で行われる。権力者は貪欲な獣であり、その食欲は際限がない。彼らは自分の欲望を正当化するために、思想とやらを巧みに利用する。

権力基盤が安定しているときは、日和見主義者は時の権力に荷担する。権力者は教育によって国民を思考停止状態にすればいいだけである。
だが、上部での権力闘争の結果、権力がほんのわずかでもどちらかに傾いたとき、大多数の日和見主義者がいっせいに勝ち馬に乗ろうとする。その時、世の中は大混乱に陥る。

日本でも、昭和初期に知識人たちは左翼思想に傾いたが、その10年後には世の中は一斉に軍国主義に舵を取った。

日和見主義者は思考停止状態のまま、時の流れに身を任せるだけなのだ。

その結果、フランス革命、ロシア革命、辛亥革命と、その後には必ず大混乱と虐殺が待ち受けていた。

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最高裁国民審査は「わからなかったら×(バツ)」で

14日に行われる総選挙の際、私たちは衆院議員を選ぶのとは別に、「もう1つの参政権」を行使することになる。最高裁判所裁判官の国民審査だ。

ただ、衆院議員候補者や政党に関する情報は、マスメディアにも街にも溢れているのに、この国民審査に関しては、国民に提供される情報が本当に少ない。投票所で、小選挙区と比例代表の2つの投票を済ませた後に、国民審査の投票用紙を渡されて、「どうしよう……」「よくわからない」と戸惑った人もいるのではないか。

そんな人に対して、投票所の職員が「わからなかったら、そのまま(投票箱に)入れておいて下さい」と促すケースが、今なおあるようだ。前回の総選挙でも、そういうトンデモ体験をツイッターで私に教えてくれた人が複数いた。

国民審査の投票用紙には、対象となる裁判官の名前が列挙してあり、その上に四角いブランクが並んでいる。やめてもらった方がいいと思う裁判官の上には×を記し、そうでない人は空欄のままにしておくのが決まり。何も書かずに「そのまま」投票すれば、全裁判官について「辞めずに続けてもらってよい」と判断したことになってしまう。

公務員がそんな風に有権者の判断を誘導するなんて、あってはならないことだろう。国民審査には制度的欠陥がある

よくわからないので、判断できない——そういう有権者は、国民審査に関しては投票せずに棄権をすることもできる。その場合は、投票用紙を受け取らない、もしくはいったん受け取った投票用紙を返せばよい。

ただ、せっかく投票に行ったのに、国民審査だけ棄権してしまうというのは、いかにももったいない。

では、わかる裁判官についてだけ判断をしよう。そう思っても、それはできない。一枚の用紙に複数の裁判官が並んでいるため、「A裁判官は辞めさせたいが、他の裁判官についてはよくわからない」という場合、A裁判官についての判断だけして、後は棄権する、という個別的棄権ができない。これは、大きな制度的欠陥だ。

「B裁判官には続けて欲しいが、他の裁判官については判断できない」という場合にも、B裁判官以外の判断を棄権することはできない。現行制度では、「辞めさせたい」裁判官も「よくわからない」裁判官も、無印にするしかなく、同じ扱いになってしまう。これでは、有権者の考えが結果に反映されているとは言えない。
信任したい裁判官には○、やめてもらいたい裁判官には×、判断できない人については無印とする信任投票にすれば、有権者の考えがもっと結果に反映されるだろう。

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日本を本当に変えるものは?

市民にとって、与党も野党もない

今回の総選挙については、私は、一切、特定の候補者、党の応援をする、というスタンスをとらないことにした。もちろん投票はするが、総選挙について、特定の政党を応援することを公式に表明することに、余り意味がないと感じている。

もともと、私は、「市民にとって、与党も野党もない」と考えている。
仮に自分が候補者であれば、もちろん、所属政党があるし、所属政党のマニフェストがある(もっとも、私は、そもそも、ある候補者の適否を政党で判断するという世間の慣習に疑問を呈するのであるが)。

候補者にとって、当選するか否か、当選しても、与党になるか、野党になるかは大きな運命の分かれ道だろう。与党になれば国政を担当し、野党になれば与党の政治を批判、相対化する立場になる。職業政治家として、そのような運命の分かれ道に、重大な関心を抱くことは当然だ。

しかし、職業政治家ではない一般市民は違う。たとえ、選挙においてある候補者、ある政党に投票したとしても、それは、その候補者ないしは政党と、一体化したということではない。自分の投票先が結果として「与党」になっても、「野党」になっても、それは、自分自身が「与党」になること、「野党」になることを意味するのではない。

何よりも肝心なことは、たとえ、自分の投票先が「野党」になったとしても、「与党」による日本の政治は実行され続け、その間も、日本にとっての時計は、進み続けるということだ。自分が投票した候補者が落選したり、支持した政党が政権をとらない場合でも、国政を「サボタージュ」することは意味がない。

その間も、日本にとっての大切な時間が、過ぎていく。ベストエフォートで参加するしかない。

日本の成長戦略とは

成長はさまざまな問題を解決する。日本には経済成長が必要だ

経済成長とは何か、ということについては、さまざまな原理的疑問がある。単なるヴォリュームの拡大ではないだろう。それは、「ブルーオーシャン」が次々と展開する、質的な変化であるはずだ。

質の向上、あるいは深化としての経済成長を目指すことには賛同する。問題はその方法論だ。明治維新で成功した戦略は、もはや成り立たない。私自身は、「国家」の役割はますます相対化すると思っている。そのことを理解する国・地域が、真の経済成長を遂げることができるだろう。

そもそも、ホッブズの『リヴァイアサン』の体系の下では、国家権力というものは、社会契約論に基づいて構成されるとされる。民主主義国家における選挙とは、この社会的合意の更新であろう。

国家ではなく、企業やその他の団体、あるいは個人が、イノベーションを起こし、時に国家に匹敵する力、影響力を持つ時代になりつつある
ところが、今日では、ホッブズの体系が必ずしも適用できない実体が、経済活動や国際秩序における重要なプレイヤーになりつつある。

国家ではなく、企業やその他の団体、あるいは個人が、イノベーションを起こし、時に国家に匹敵する力、影響力を持つ時代になりつつある。「電子通貨」ビットコインはその一例であるし、注目されるビッグデータ、バイオテクノロジー、あるいは宇宙開発の分野においても、国家とは独立した主体がイノベーションの主役になる時代になっている。

そして、そのようなイノベーションが、経済成長に不可欠なブルーオーシャンを創生する。

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