2014年09月15日(月)
2014年09月12日 16時28分 JST FUKUSHIMA 漆黒の闇。車のライトに浮かび上がる曲がりくねった道路の先に、時折、野生の狐の目が黄色く光る。 福島県郡山市から南相馬市に向かう途中、予定の遅れを取り戻そうと、幹線道路から山中の枝道に入ったのが間違いの元だった。以前、日中に何回かは通ったことのあるルートだったが、夜は全く別の世界。 レンタカーのナビゲーション・システム に最新情報が入っていなかったこともあり、行く先々で交通止めに出くわす 。東京電力福島第1原発の事故後に原発に近い地域一帯にかけられた避難指示や居住制限等の指定に伴う交通規制である。 やむなくUターンをして出直そうとしても別の道で再び規制に行く手を阻まれる。わけが分からなくなって闇雲に走りまわったあげく、出発点に戻ったりする。まるで狐に化かされているような旅の末、目的地に着いたのは何と5時間後。その間、道を尋ねようにも人影はなく、たまに人家を見かけても屋内に人が住んでいる気配はない。 3年半前、大震災直後の現場を取材しようと、原発のある福島浜通りを車で北上した時のことを思い出した。誰にも出会わない夜道の恐ろしさは、あのときとそっくりだ。 当時足を延ばした宮城から岩手にかけての道は、津波で運ばれてきた瓦礫で埋め尽くされ、これもすさまじい光景だったが、これら三陸地方では今は高台移転や漁業の復興など次第に明るい話題も伝えられている。だが、福島では、被災の傷跡はむしろ拡大しているように見えた。 瓦礫の代わりに除染作業で出た泥や草木が、ビニール袋のような巨大な特殊容器に詰め込まれて、無人の街の道路脇に延々と並んでいる。「福島の復興なくして日本の復興なし」と叫んだ安倍晋三首相の言葉がいかに空しいか、現地を見れば説明の必要はない。 被災者の不満が噴出 東電の再回答はどんな内容になるか(馬場有・浪江町長。筆者撮影) 静まりかえった町や村。表向きは何も変わらないように見える福島の風景の裏で、しかし、徐々に、そして大規模な、かつてなかった変化が起きようとしている。原発に隣接した浪江町が代理人となり、住民が全町避難に伴う精神的苦痛への慰謝料増額を東電に求めて、国の原発ADR(原子力損害賠償紛争解決センター)に集団で和解申し立てを行ったのである。 続いて浪江と同様に全住民が避難生活を強いられている飯舘村の住民も同様の集団申し立ての準備を進めている。 驚くべきは申立人である住民の数だ。浪江の場合は全町民の73%にのぼる1万5313人(申し立て後 、避難生活の中で死亡した住民も170人以上いる)。飯舘村は9月6日に申し立ての受付を始めたばかりだが、週末6、7の両日だけで既に約6000人の住民の半数を超える3100人に達するという。 浪江の申し立ては、国の原子力損害賠償紛争審査会(原倍審)が決めた指針で事故半年後にいったん1人月額10万円とされた慰謝料を、これに加え25万円を支払うこと(2012年3月-14年2月)などを求めたものである。避難生活の長期化と今後の生活再建の見通しが困難なことがその理由だ。 ADRセンターは今年3月、その趣旨を認めて増額分を1人5万円とする和解案を示した。浪江側は今年5月、これを受諾したが、東電は増額を1人2万円とする「事実上の拒否回答」(馬場有浪江町長)を行い、今度はADRが東電に今月25日を期限に再回答を求めている。 一方、飯舘関係の申し立ては、「初期被曝の慰謝料・避難の長期化への慰謝料延長と増額・不動産賠償の増額」等を求めるもの。どちらの町村も、被災者が長期間、避難生活を強いられ、その生活環境は改善どころか悪化しているという過酷な現実の中で、現在の不安だけでなく、将来の生活設計ができない、それなのに原倍審の指針はこうした現実に対処するのにきわめて不十分だ、という被災者の不満が噴出したものである。 「一揆」主導者の深い悩み 寡黙で忍耐強い福島の農村地帯の住民たち。元来、お上(かみ)にたてつくことは好まず、原発事故という理不尽このうえない仕打ちにあったというのに、下を向いたまま耐えてきた人々が、とうとう声を上げたのである。 それは、日頃穏やかな彼らの性格を考えると、心の中の抑えきれない激しい怒りの表現であり、静かで緩慢ではあっても、浜通りの「一揆」と言っても過言ではないように思える。 飯舘村でADR申し立てを主導した長谷川健一さん(60)は、申し立てを言い出した時の心境をこう語る。 「今まで黙って暮らしてきたのだから、このまま黙っていたかった。もう我慢できねえと踏ん切りをつけるのに、どれだけ悩んだか」 「一揆」の首謀者にしても悩みは深かったのだ。年老いた親や親戚、部落の人々に気兼ねをして暮らしてきた住民はすべて、「蜂起」にあたってもだえ苦しんだようだ。 福島は3年半前もやはり過疎地だった。今、政府は、景気回復政策の柱に「地方創生」を掲げる。そして一見、福島の復興にとって追い風のように聞こえるこの政策が、実態 は全く逆に、これまで福島の復興を阻み、これからも福島住民の希望を奪っていくことが見えている。福島の住民はそれを見てしまったのだろう。 絵空事になった「美しい村」 「政府が打ち出す公共事業のラッシュで、人手が集まらないんです」。今も全村避難を強いられている飯舘村の門馬伸市副村長はうめくように言う。 飯舘村は菅野典雄村長の下、独特の地域作りによって、原発事故前までは過疎地の村おこしのモデルとさえ言われてきた。「心のこもった」といった意味の「までい」を合い言葉に進めてきた「美しい村」は全国に知られるようになった。 原発事故はそのすべてをたたきつぶした。村の過半を山林で覆われた飯舘村では、中途半端な除染は効果がない。雨や雪とともに、山林の放射性物質が里に流れ込む。実際、除染作業によっていったん下がったはずの線量がしばらくすると再び元に戻る事態が村の各所で何回も繰り返された。住民が住めない、仕事もできないのでは「美しい村」は絵空事だ。 福島被災地の住民が、心の中で切実に望んできたのは、ふるさとの町や村への帰還である。明日のふるさとを約束するには、子どもたちが安心して住める環境がなければならない。それにはなおのこと徹底した除染が必須である。放射能汚染をそのままにしていては、田や畑はもとより、学校も保育所も使えない。山深い飯舘村の環境は、それを分かりやすく教えたのである。 本音は「財政支出の抑制」 しかし、徹底した除染とは果たして実行可能なのか。家々や学校の屋根を葺き替える。場合によっては土台から建て替える。山林の伐採も必要になるだろう。田や畑の土は掘り起こして、はぎ取らねばならない。養分を含んだ土がなくなって作物はできるのか、といった問題もある。 仮にそのすべてが実行可能だとしても、それらには天文学的な費用がかかるだろう。それは誰が負担するのか。ここまできて、福島の復興を阻んでいるのは単なる人手不足ではなく、復興費用の財政負担であることが誰の目にも明らかになる。 政府にとっては適当な除染で「帰還」が可能であるかのように住民が思ってくれている状態が最もありがたい。住めないと分かって集落を丸ごと移転させることになれば、さらに金がかかる。要は、政府にとっての復興政策の原則は、財政支出の抑制なのである。 菅野村長は事故当時、「2年で除染を終え、全員の帰村を実現する」と宣言した。「そんなにうまくいくのかな、という気もしたけれど、そうなってほしいという期待もあって、村民は村長についていったのです。でも既に3年半が過ぎたのに、事態は全く変わらない。もう村長の言葉にまじめに耳を貸す村民はいなくなり始めている」と村の長老たちは口をそろえる。 浪江町と違って飯舘村当局はADRに消極的だ。代わりに村長の口からは「公民館の建て替え」「村営住宅の建設」など、今も次々と村の「復興計画」が語られる。しかし、こうした話も、今では多くの村民が単なる箱物行政ではないか、今はそんなことをしている場合か、と醒めた目で見るようになった。 はるかに重い政府の罪 村の復興を阻む元凶は、夢物語を語り続ける菅野村長ではない。村長の苦闘は、創業時代とは激変した経営環境についていけずに凋落するベンチャー企業経営者の姿に重なる。 時折目を潤ませながら語る今野さん(筆者撮影) 被災地を襲った不幸の本質は、共同体の崩壊だ。崩壊させたのは国である。飯舘村だけの話ではない。かつて浪江町の津島地区で下津島区長を務めた今野秀則さん(67)は、今は郡山に近い本宮市で夫人とともに避難生活を送っている。 「東京に去った子どもは、この本宮にさえ寄りつかない。孫がいるから仕方ないね」。語るほどに今野さんの目は潤んでくる。 無責任な夢物語を語って目の前に進行する問題を放置してきたのは、菅野村長だけではない。その点で政府自身の罪ははるかに重い。 今や国の財政は破綻寸前。福島への財政支出をためらってまで必死になった景気対策もほとんど効果はない。その間、原発関連の支出に歯止めがかからず、東電自体が経営破綻寸前に追い込まれた。すべてが無策のまま、原発再稼働の日程だけが粛々と語られる。右も左も無責任。それが日本の現実である。 愚かな汗水 1年前の9月、筆者は「福島原発はアンダー・コントロールの状態にある」と世界中に向けて叫んだ安倍首相の噓をこのコラムで指摘した。オリンピックの招致を焦るあまり、福島の現実など首相の頭からはすっかり消えていたのだろう。 しかし当時、汚染水対策の切り札とはやされた原発建屋周囲の凍土壁建設は、大金を使ったあげく大失敗に終わろうとしている。今、凍らない壁を冷やすために四苦八苦して試みているのが、壁の中に氷を詰め込む作業だという。無意味に詰め込まれた氷は、新たな汚染水の源となる。 オリンピック開催が決まってほどなく、疑惑の金銭収受で辞職した都知事が、最後に満場監視の議会で札束の模型をバッグに詰め込もうと汗水を垂らしていた哀れな姿を思い出す。 氷を詰め込もうと必死の凍土壁作業員と汚れたカネを詰め込む元都知事の姿が痛々しく重なって見えるのは偏見にすぎるのだろうか。誰も彼もが、福島の人々の本当の苦しみや、それが日本にとってきわめて重い課題であることを忘れ、愚かな汗水を流しているのではないか。 「知事なんて誰でもいい」 住民全員が避難を強いられた福島県内自治体の中で最も早く一昨年「帰村宣言」をして、村の再建に懸命の努力を続けてきた川内村。だが、今年8月1日現在、全人口2751人のうち、完全に帰村できたのはまだ499人にすぎない。 それでも政府は10月1日に、原発に近い場所に残っている居住制限区域の規制を避難指示解除 準備区域に緩和することにした。住宅地や農地などの除染にめどがついた、という理由である。 原発事故前は、村民は医療施設や商店などの生活インフラを隣町の富岡町に頼ってきた。原発立地地域に近い富岡は依然、無人の町。 川内村の生活や産業は前途多難である。川内村の規制再編区域住民は合計330人弱。8月に行われた住民説明会では当然、激しい反発が出たが、「帰りたい住民もいる」として、村は区域再編受け入れに踏み切った。 「帰りたい」。「帰るのが怖い」。どちらも住民の本音である。晴れ晴れと故郷の生活を満喫するにはほど遠い環境で、村と村民は複雑な思いを抱えながらも、前に進むことになった。あと10年、あるいは30年後に、村民たちはどんな生活をしているのだろうか。 9月11日で震災と原発事故から3年半。来月末には福島県知事選挙が予定され、早くも自公民相乗りの「争点隠し」が噂されている。親しい官僚から恐ろしい話を聞いた。「30年後には福島・浜通りからは誰もいなくなるよ。住民は老人ばかりだから。今をだまし通せばいいのだ。知事なんて誰でもいいってことよ」。こうして日本は亡びていくのかもしれない。 吉野源太郎 ジャーナリスト、日本経済研究センター客員研究員。1943年生れ。東京大学文学部卒。67年日本経済新聞社入社。日経ビジネス副編集長、日経流通新聞編集長、編集局次長などを経て95年より論説委員。2006年3月より現職。デフレ経済の到来や道路公団改革の不充分さなどを的確に予言・指摘してきた。『西武事件』(日本経済新聞社)など著書多数。 引用元。 |
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高齢化、避難区域と会津で進行 避難区域30.1%、県平均上回る 東京電力福島第一原発事故に伴い避難区域が設定された県内12市町村の8月1日現在の人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は30・1%で、前年同日から1・1ポイント上昇した。 県平均を2・5ポイント上回っている。一方、会津地方の高齢化がさらに進み、3町村で高齢化率が50%を超えた。避難市町村、会津地方とも若い世代の転出によって割合が上がったとみられ、老人の孤立防止対策などが急務となっている。 15日の「敬老の日」に合わせて、県が県内の高齢者数を発表した。避難区域が設定された田村、南相馬、川俣、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の12市町村の総人口、高齢者数、高齢化率は【表1】の通り。 12市町村の人口は18万7656人で前年同日に比べ2357人減った。一方、高齢者数は5万6432人で1362人増えた。高齢化率は8市町村で30%以上となり、川内村の37・6%が最高だった。 前年同日と比べた高齢化率の上昇幅は1・1ポイントで、県全体を0・3ポイント上回っている。楢葉町の1・5ポイントが12市町村で最も高かった。 県は12市町村の高齢化率上昇には、原発事故に伴う若い世代や子どもの県外避難などが影響したとみている。県統計課は「避難の長期化で若い世代が避難先に住民票を移す事例が増えている」としている。 県によると、青年層の転居に伴い仮設住宅や借り上げ住宅で一人暮らしを余儀なくされる高齢者が増えているという。避難生活でストレスを抱え体調を崩すケースが相次ぎ、孤独死の事例も報告されているため県は見回り体制を強化する。 現在、約200人の生活支援相談員を増員するため、平成27年度予算に関連費用を盛り込む方向で調整に入った。災害公営住宅などへの転居に伴い、避難者の分散化が想定されており、人員配置も見直す。 原発事故で避難区域が設定された12市町村のうち、田村市は今年4月に同市都路町の避難指示が解除され、市内に避難区域はなくなった。しかし、市によると、解除された地域の住民の半数以上が市内外で現在も避難生活を続けている。 ■会津の3町村50%超える 高齢化率が高い県内市町村の上位5位は【表2】の通りで、会津地方の町村が占めた。金山町、昭和村に加え今年新たに三島町が50%を超えた。住民の過半数を高齢者が占める「限界集落」の対策が課題となっている。 高齢化率は金山町の57・7%が最高で、昭和村55・4%、三島町50・1%と続いている。昨年同日と比べ金山は0・6ポイント、昭和は0・9ポイント、三島は1・1ポイントそれぞれ上昇した。 金山町は30ある行政区のうち24行政区で高齢化率が50%を超えている。集落内で行う共同の農作業や祭事などへの参加者が減り、継続が難しくなっている。町は26年度から保育料、小中学生の給食費、修学旅行費などを無料化し子育てしやすい環境を整備した。ただ、町の担当者は「高齢化の問題を根本的に解決するためには若者の定住促進が不可欠」と話している。 南会津町では住民の高齢化で、除雪や農地管理などが困難になった地区がある。町は、新規就農者の住宅整備などに力を入れている。 ( 2014/09/15 07:24 |
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県も支援体制構築へ 池上正樹 [ジャーナリスト] 【第213回】 2014年9月11日 「地方に居場所をつくろう」という動きが、少しずつ広がりを見せている。 「外へ出ようよ」と、周囲から迫られる。 「じゃあ、どこへ行けばいいのか」 そう当事者たちから、よく聞かれる。 とくに地方へ行けば行くほど、周囲の目がきつくなる一方、これ以上傷つけられないよう安心できて、かつ自分が将来、社会につながっていける道筋の見えるような“受け皿”が、あまりない。 一方、当事者のいる家族も、誰にも相談できずに悩みを抱えたまま、地域で孤立し、埋もれていく。 5月13日、筆者は島根県松江市へ手弁当で出かけていって、引きこもり当事者・家族の交流会を呼びかけた。 きっかけは、長年引きこもりがちだった1人の当事者の思いだった。 年収80万円で必死に生活 松江在住の当事者からSOS 「ガス、水道を止められて、人とのつながりがない」「このまま1人死ぬことになるのではないか」 昨年末、そんなメールが松江に住む当事者のAさんから届き、しばらくやりとりした。仕事を探すお金もないAさんは、たまに入ってくるパートによる70~80万円ほどの年収で、家賃と電気代を支払いながら必死に生活していた。 半年ほど経って、岡山市と津山市に講演に行くことになった。せっかくなので、津山から列車で松江まで足を延ばして、Aさんに会おうと思った。 Aさんに声をかけると、少し驚かれたが、孤独な本人は「地域の様々な状況の人たちと交流したい」と望んでいた。 島根県には、引きこもり家族会で唯一の全国組織である「KHJ」加盟の家族会がなかった。 また、県は今年3月、ひきこもり実態調査を独自に行っていたが、厚労省が進める「ひきこもり地域支援センター」などの設置も未定となっていて、支援策もまだ不十分に見えた。 2人で話し合って、少人数でもいいから当事者家族会を呼びかけようということになり、Aさんが会場探しのために自転車で駆け回ってくれた。 続きを読む。 |
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2014-09-13 吉田調書と私を含む11人の政治家の調書が公開された。私の調書と吉田調書を重ね合わせて検証すれば、現地訪問の理由、そこで何が話されたかなどよく分かる。つまり、住民避難の範囲などを判断する上で原子炉がどれほど危険な状況にあるか、原子力災害対策本部の責任者として知る必要があった。 フジテレビも追加取材があり、そこで私の主張も紹介するとのこと。 私は 吉田調書の最も重要な部分は吉田所長が「東日本が壊滅する」という危機感を露わにしている部分だと思っている。 私も自らの調書でも述べているが、早い段階から最も心配したのは東京を含む東日本全体が避難が必要になり壊滅することだった。福島原発全体がコントロール出来なくなれば、チェルノブイリの何十倍もの放射性物質が放出されることになると私も考えたし、吉田所長も考えていたからだ。 吉田調書では今後の原発がどうあるべきかにはほとんど触れられていない。しかし、福島原発事故が「東日本壊滅」の瀬戸際であったことを、吉田調書は私達に言い遺してくれている。今後の原子力政策を考える上で最も重要な証言だ。 引用元。 |
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長期避難で賠償拡大 2014年09月14日 東京朝刊 福島第1原発事故で避難を余儀なくされた人たちの損害を巡り、国の原子力損害賠償紛争解決センターによる和解仲介手続き(原発ADR)で示された和解案に、東京電力が拒否を表明した事例が11件に上り、うち9件が現在も協議中であることが、センター関係者への取材で分かった。 東電は今年1月に経済産業相に認定された新総合特別事業計画で「和解案を尊重する」と明記したが、拒否は4月以降に続発しており、矛盾した姿勢が問われそうだ。 東電の拒否回答は▽福島県浪江町民約1万5000人に精神的賠償を月5万円増額し15万円にする▽飯舘村蕨平(わらびだいら)地区の住民への被ばく慰謝料は50万円--の2件が公表されていたが、他にも9件あることが判明した。 関係者によると、原発ADRを担当する仲介委員(弁護士)から、東電の拒否事例について同センターに報告があり、今年7月末現在で計11件に上った。そのため、弁護士や大学教授でつくるADR総括委員会が8月、「和解案のみならず、ADR自体を軽視している」などと東電の対応に苦言を呈する所見を示した。 その後、東電は2件の和解案を受け入れたが、残り9件については、仲介委員が拒否の撤回を東電に求めて協議が続いている。 原発ADRは双方が和解案を受け入れると解決に至るが、受諾を義務づける法的拘束力はなく、どちらかが拒否して裁判に委ねることもできる。9月5日現在で、1万2888件の申し立てのうち約9500件で和解が成立。東電が拒否して手続きが打ち切られたケースは東電関係の社員や家族のみで、精神的賠償を転居後すぐに打ち切られたなどとして申し立てた43件という。 拒否続発の背景には、住民の避難生活が長期化している現状を反映し、国の原子力損害賠償紛争審査会が多くの人に共通する被害を類型化して2011年8月以降に策定した賠償の指針を超える内容の和解案が相次いでいることがある。東電広報部は「国の指針に基づいて賠償を受けている人に対し、和解案が著しく公平性を欠く場合に拒否することもある」としている。【深津誠】 |
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神奈川新聞 2013.10掲載シリーズ 終わらぬ不条理 横浜・米軍機墜落36年(上)悲憤、全て奪われた末の死 終わらぬ不条理 横浜・米軍機墜落36年(中)不平等、憲法の上にある安保 終わらぬ不条理 横浜・米軍機墜落36年(下)仕打ち、何も変わっていない 一部引用・・ 被害者にしか分からない、うち続く苦しみがある。いや、被害者でなければ分かり合えないのか。 「米軍や日本政府が私たちにした仕打ちを決して忘れない。『くそったれ』って思っている」。椎葉は続けた。「あんなことは二度とあってはいけない」 椎葉の、そしてすべての人々の頭上に、きょうもジェット機の騒音が降り注ぐ。 その耳は、いつしか米軍機か否かを聞き分けられるようになっていた。 「また来た」 悦子は決まって小さくつぶやき、体を硬くするのだという。「忘れたくても、忘れられない」 =敬称略 ◆記者の視点-もやもやしてほしい 「私が話した言葉があなたの心を打つことができれば、たくさんの読者の心を打つものが書けると思う」。記者の目をじっと見据えた椎葉寅生さんの表情が頭を離れない。 米軍機墜落事故で傷つき、その後の人生を狂わされた被害者の思いをどこまで受け止められるだろう。汗が止まらなかった。 記者6年目。事件事故の取材を振り出しに、防災担当として東日本大震災の被災地にも足を運んできた。大切な人を失った悲しみに触れてきたつもりだが、今回の取材ではこれまでにない感情が湧いてきた。 4年4カ月の療養の末に亡くなった土志田和枝さんの手記を読み、無性にイライラした。椎葉さんや和枝さんの兄隆さんが静かに当時を振り返るのを聞き、いたずらに相づちを打つのもはばかられた。「どう考えたって理不尽」。取材の帰り道や休日もふとした瞬間に、もやもやとした思いが浮かんだ。 事故の当事者である米兵パイロットはおとがめなしで帰国していった。なぜ墜落したのか、誰の責任なのか、調査と追及に国は手を尽くそうとしない。 一方で、防衛という大義の前に思考が停止しそうになる。隆さんが言ったように、私たちは「砂山の中の一粒の砂」にすぎないのかもしれないとも感じた。 だが、そうだろうか。誤解を恐れずに言えば、地震や津波なら国を挙げた対策が進む。災害から命を守ることに異を唱える人はいないからだ。では、米軍による事件や事故は-。 長年の日米関係を改めるのは簡単ではないだろう。記者もまだ答えを見つけられずにいる。同じ被害者でも意見は異なる。隆さんは不平等な地位協定の改正を望むが、「日本の安全のために安保条約は必要」。 椎葉さんは「基地も安保もなくなってほしい」。いずれにも賛否両論はあろう。だが、この問題に向き合ってきたからこその言葉には重みがあるし、理想を語る権利もあると思う。 その言葉をできるだけ多く記事にしたかった。読者にももやもやしてほしかった。もやもやするということはつまり、考え始めることだ。 その材料をもう一つだけ示しておきたい。 県基地対策課によると、日本が独立を果たした1952年から昨年までに県内で起きた墜落や落下物などの米軍機事故は223件。死者11人、負傷者28人。 少ない数ではない、と私は思う。 |
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2014年9月15日 朝刊 ちょうど七十年前の一九四四年九月、神道、仏教、キリスト教の宗教者が団結して戦争に協力する「大日本戦時宗教報国会」が設立された。 天皇以外の神を信じたり、平和を求めたりしたことで、治安維持法による摘発の標的となった宗教界。 戦局が悪化する中、国の締め付けは厳しくなっていった。信仰と、戦争という現実に引き裂かれる苦悩を、脚本家の倉本聰(そう)さん(79)=北海道富良野市=の父で俳人の故山谷(やまや)太郎さんも味わっていた。 (大平樹) クリスチャンの山谷さんは四二年一月、信濃町教会(東京都新宿区)の月報に「決戦下に於(お)ける伝道」と題した一文を投稿した。「戦争は罪悪である」というくだりが問題となり、当時の牧師の故・福田正俊さんは四谷署で特別高等警察(特高)から事情を聴かれた。「一般論だと言い訳して難を逃れたそうです」。福田さんの三男、啓三さん(75)=世田谷区=は話す。 山谷さんの次男の倉本さんは、投稿の件を今回の取材の申し込みで初めて知ったという。きょうだいたちに電話で聞いてみたところ、一人の妹だけが亡くなった母から話を聞いていた。「豚箱に入ったのよ。誰にも言ってはいけない」と口止めされていた。 摘発されたのは倉本さんが山形県に疎開した四四年八月以降とみられる。国が大日本戦時宗教報国会を通じ宗教への圧力をより強めた時期とも重なる。 倉本さんは投稿文を「理解に苦しむくらい回りくどい」と苦笑する。文中で世界平和を願う一方、戦死を恐れることを「か細い感傷」と批判もする。当時のもの言えぬ空気が行間からにじんだ。 戦後、山谷さんは日本野鳥の会の再結成に尽力し五二年に亡くなった。倉本さんは、戦後信仰から遠ざかったものの、正義感は父から受け継いだとの自負がある。代表作のドラマ「北の国から」では、主人公が食事前に神に祈る。父が戦時中も祈りを欠かさなかったからだ。倉本さんも、スポンサーに表現を制限されて苦々しく感じたこともあった。 「信仰を規制されることがどれほど嫌なことだったか」 自由な表現が再び制限されかねない特定秘密保護法が成立し、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定がされたことに危機感をおぼえる。言論統制を受けた父の世代はほとんど亡くなり、空襲を経験した自分たちの世代も減りつつある。「血のにおい、硝煙のにおいを、少なくとも私はかいだ。今の政治家は戦争を知らなすぎる」 戦時下のキリスト教弾圧 国は戦争のために国民の思想統制を進め、信仰にかかわらず天皇を神と信じるよう求め、礼拝時に君が代を歌い、皇居の方角を拝むことを義務付けた。 宗教者たちは特高に監視され、反戦を唱えたり神社参拝を拒否したりした場合、治安維持法違反などを理由に摘発された。 国の意向で、プロテスタントは約30の教派が日本基督教団に、カトリックも日本天主公教教団に、それぞれ統合され、戦意高揚や資金面で戦争に協力した。 |
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2014/09/15 10:43 中国が今年に入り北朝鮮に対する原油輸出を中断し、再開には核開発停止の確約や北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議への復帰表明を条件としていることが14日、分かった。中国筋が明らかにした。 核開発を続ける北朝鮮への圧力の一環。北朝鮮は燃料や食料の大半を中国に依存しており、米国などは原油供給削減など「影響力の行使」を中国に再三要請してきた。これまで慎重だった輸出中断に踏み切ることで、北朝鮮の核保有は容認しないとの中国の姿勢を示した形だ。 北朝鮮による昨年2月の3回目の核実験以降、中朝関係の冷え込みが顕在化。中国はこれまでパイプラインで年間約50万トンの原油を輸出してきたが、中国税関総署の統計では今年1月から7カ月連続で異例の輸出ゼロを記録し、背景が注目されていた。 ただ、同筋は「中国は北朝鮮を徹底的に追い込むつもりはない。状況次第で再開もあり得る」とも指摘。燃料不足が政情不安を招かないようガソリンやジェット燃料のケロシンなど他の石油製品の輸出は継続、一部は増加しているとした。 中国は、北朝鮮には昨年末現在で「約1年半分の備蓄がある」と分析、輸出を当面停止しても混乱に陥ることはないとみているという。 同筋によると、今回の措置には中国のエネルギー事情も関係している。北朝鮮に提供する原油は、黒竜江省の大慶油田で採掘されてきたが、同油田は近年、生産量が減少し枯渇が懸念されている。 原油の対外依存度が既に約60%となった中国は、将来的には原油から石油製品に切り替えて北朝鮮に供給することも検討し始めているという。 統計によると、今年1~7月の主な石油製品の対北朝鮮輸出は前年同期比47%増の計約9万2千トンと大幅に増加した。 北朝鮮は昨年3月、核兵器開発と経済建設を同時に進める国家方針を決定。6カ国協議については無条件再開を主張しており、非核化に向けた北朝鮮の具体的措置が先決とする米国と意見が対立、復帰の見通しは立っていない。 ◎中朝関係「最悪」 核開発にいらだち 中国の習近平(しゅう・きんぺい)指導部は核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮へのいらだちを強め、昨年の核実験以降、北朝鮮の銀行口座凍結や禁輸リスト公表など制裁強化を国際社会にアピールしてきた。朝鮮戦争を共に戦い「血盟」と呼ばれてきた中朝関係は、1992年の中韓国交樹立時と「同じぐらい最悪」(朝鮮半島専門家)の状態に陥っている。 中国筋によると、北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の訪中を複数回にわたり打診したが、中国は受け入れ条件として核開発停止などを要求。一方、習近平国家主席は7月、中国の最高指導者として初めて北朝鮮より先に韓国を訪問した。 7月は有事の際に互いに軍事支援することを定めた「中朝友好協力相互援助条約」の締結53年や、朝鮮戦争休戦61年など中朝間の記念日があったが、代表団訪問や祝賀行事は行われなかった。 中朝首脳会談の見通しが立たない中、金第1書記の外交の実績づくりを急ぐ北朝鮮は、日本と拉致問題をめぐる政府間協議を再開。経済面での過度な中国依存からの脱却を目指しロシアなどとの接近も図っており、今年に入り北朝鮮のロシアからの石油製品の輸入が増加したとの情報もある。 ただ、中国としても北朝鮮の不安定化に伴う難民流入などは避けたい。中朝間の貿易は微減ながら前年とほぼ同水準で推移。援助やバーター取引、密輸など統計に反映されない形で相当量の石油製品や食料が渡っているとされ、中国が「決定的な圧力」を行使しているとは考えにくい。 |
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09月12日 19時31分 兵庫県議会の議員の政務活動費などについて独自に調べている市民オンブズマンは、12日、8人の議員らについて活動費の支出が不適切だった可能性があるとして県に対し詳しく調査するよう住民監査請求を行いました。 住民監査請求を行ったのは、「市民オンブズマン兵庫」など兵庫県内の3つの市民オンブズマンで、県に書類を提出したあと、県庁内で記者会見しました。 この中でオンブズマンはこれまでの調査で▼切手の大量購入や▼偽造が疑われる領収書のコピーの提出のほか、▼2か月で21回もの宿泊費を調査研究費として支出していた議員もいたことを明かしたうえで、8人の議員と元議員のあわせて830万円の支出については不適切だった可能性があると指摘しました。 また8人のうち3人について「領収書の書き換えが行われている」などとする内部告発があったことも明らかにしました。 「市民オンブズマン兵庫」の森池豊武代表は、「県の監査委員には厳正な監査を行っていただき、不正が判明した場合には全額返還させて頂きたい」と述べました。 |
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2014年09月12日 ここ何年か資産・備品や経費の処理がずさんな国立感染症研究所ですが、厚労省の科研費だけでなく文科省の科研費もあるかと思い調べてみると、そちらのほうも大変なことになっていました。 文科省の科研費の実績報告書の提出期限である5月31日までに報告書の提出ができず、8月18日に研究所の所長から支払い漏れがあったとの報告が出されました。 感染研から、支払い漏れがあったので科研費からの支払いをお願いしたいとの要請がありましたが、日本学術振興会は5月末が支払期限なのでそれ以降の支払いについては科研費からの支払いはできない旨、回答しました。 すると感染研からは、支払い漏れの分を個人あるいは事務部門等が支払いをした場合、論文等を科研費の成果にしてよいか、支払い漏れに関する処理について、日本学術振興会が何か関知する必要があるかなどの問い合わせが続きました。 続きを読む。 |
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2014年09月14日(日)
こちら。 |
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マスコミの矜持 河野太郎 一部引用・・ 今回の内閣改造に関しては、驚くほど事前に記事が書かれました。そしてその確度はかなり高かったのです。 閣僚を任命するのは首相です。内閣改造に関する情報の出どころは決まっています。 官邸からのリークをもらい続けようとすれば、官邸との距離感はおのずと決まっていきます。 9月3日に発表されるものを数日前に書くために、失うものも大きいはずです。 手元にある産経、読売、朝日、東京の各紙の一面の見出しを日を追ってみてみましょう。 「」で書いたのは、記事の中の情報です。 まずは最も記事の多かった産経新聞から。 産経新聞 8月26日 安保相、江渡氏で調整 岸田外相は留任へ 8月28日 石破氏地方創生相の方向 大島氏 復興・環境相で調整 小渕氏、党三役も 8月29日 石破氏、地方創生相受諾へ 「小渕氏の再入閣が検討され」 「太田国交相の留任の見通しが高まっている」 8月30日 石破氏が入閣受諾 公明・太田氏は国交省留任 8月31日 西川氏 農水相起用へ 拉致担当相は山谷氏 9月2日 政調・稲田氏 総務・二階氏 松島氏は入閣 「塩崎元官房長官も入閣し」 「下村文科省は留任する見通し」 「党役員人事では高村副総裁の留任も固まった」 9月3日 幹事長に谷垣氏 経産 小渕氏 復興 竹下氏 首相を含め18人の閣僚ポストと党4役を顔写真付きで掲載 次に記事の多かった読売新聞。 読売新聞 8月28日 拉致問題相 山谷氏起用へ 8月30日 石破氏 重要閣僚に 地方創生相など軸 「太田国交相を留任させる方針を確認した」 8月31日 小渕幹事長で調整 防衛・安保相に江渡氏 「山口俊一衆議院議員も入閣させる方向」 「谷垣法相を総務会長等の党要職で処遇することも検討している」 「西川公也衆議院議員を農相に起用する方向で調整している」 9月1日 高市経産相で調整 竹下氏も入閣の方向 9月2日 塩崎、大島氏 入閣へ 総務・二階、政調・稲田氏 「地方創生相に石破氏、安保に江渡氏、農相に西川氏、拉致担当相に山谷氏を充てる」 「高市政調会長を経産相に起用する方向」 「幹事長人事は小渕氏の起用を検討したが見送られる方向」 9月3日 幹事長に谷垣氏 厚労・塩崎氏 経産小渕氏 首相を除く17人の閣僚ポストと党三役の顔写真を掲載 記事の少なかった朝日新聞。 朝日新聞 8月29日 石破幹事長、入閣へ 9月1日 小渕氏、党三役か閣僚に 「新設の安保・防衛相に江渡氏を充て、地方創生相には石破幹事長を据えることを決めた」 「大島氏を復興相とすることで調整に入り、稲田行革相を引き続き閣僚か党三役に起用。高村副総裁は留任させる」 9月3日 自民幹事長に谷垣氏 経産相 小渕氏 総務相 高市氏 首相を除く16人の閣僚ポストとポスト未定で有村氏を掲載 谷垣幹事長の写真と党4役を掲載 そして、まったく内閣改造に関する記事を一面に載せなかったのが東京新聞です。 東京新聞 9月3日 主要6閣僚留任 安倍内閣きょう改造 そして情報を出した側の上手さも光ります。大小の差はありますがそれぞれ各社が少しずつスクープをものにしたのです。自社もスクープをとれるかもしれないという思いが、メディアをすり寄らせたのです。 改造が行われる9月3日の朝刊には、望月義夫環境大臣以外の閣僚リストをほぼ各紙が一面で載せていたにもかかわらず、東京新聞の一面は6人の主要閣僚が留任としか書きませんでした。 東京新聞の官邸との距離の取り方がよくわかります。 そして今回、メディア各社が気にしていたのはNHKでした。NHKが流せばそれは間違いないという評価でした。NHKと官邸との距離感もよくわかります。 安倍政権とメディアとの距離感を理解したうえで、メディアを選んだり、そのメディアの流す情報を評価するということが国民にも求められるようになりました。 国民もメディアをきちんと評価してつきあうということが大切な時代になってきました。 全文を読む。 |
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それぞれの本の帯から 〇原発は本当にとんでもない怪物だ。 あの複雑怪奇な原発の構造を理解している エンジニアは世界に一人もいない。 〇なぜ東京地検特捜部は東電本店を家宅捜査しないのか 官報複合体の利権に いつまで我々は搾取されるのか マインドコントロールで 洗脳支配するマスメディアの 悪業をすべて曝け出す |
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| 非日乗 |
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100人調査でわかった母親たちの実態 みわよしこ [フリーランス・ライター] 【政策ウォッチ編・第76回】 2014年9月12日 現在の日本では、6人に1人の子どもが貧困状態にある。なかでも深刻なのは、ひとり親世帯の状況だ。ひとり親世帯の貧困率は2人に1人以上(※ひとり親世帯の貧困率54.6%、2013年国民生活基礎調査 厚労省)にも達している。絶対的貧困ではなく相対的貧困だが、「だから深刻さが少ない」とはいえない。 今回は、シングルマザーの孤立・困難・貧困を「まるごとささえる」活動を展開する「大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAO)」代表の徳丸ゆき子氏にインタビューした。「DVをガマンせずに離婚したから」などと特に自己責任論で追い詰められやすいシングルマザーたちとその子どもたちは、今、どういう状況にあるのだろうか? 「なんとか一緒に生きていこう」 子どもの「今」をサポートする活動 徳丸ゆき子さん 大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAO/シーパオ)代表。大阪府生まれ。NPO法人にて不登校、ひきこもり支援に従事した後、2002年より国際協力NGOセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンに所属。国内事業を担当。子どもの社会参画、子どもの貧困、東北大震災復興支援のスタッフを経て、2013年に現団体設立。 Photo by Yoshiko Miwa 「『生き延びることが大切』ということを、言っていかないと。もっと言っていかないといけないと思います」 知的な表情とシャープな語り口で、徳丸ゆき子さん(43歳)は語る。声には熱さがこもっているけれども、いわゆる「暑苦しさ」は感じない。言葉は明晰で論理的だが、冷ややかさはまったく感じられない。 現在、大阪市に拠点を置く「大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAO)」の代表を務めている徳丸さんは、大阪で起こった2つの衝撃的な出来事をきっかけとして、「子どもと親をまるごとささえる」を活動趣旨とするCPAOを立ち上げた。2つの衝撃的な出来事とは、2010年の2児放置死事件・2013年の母子変死事件だ。 続きを読む。 |
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2014年09月13日 12時36分 JST CLIMATE CHANGE 甲状腺被曝や除染問題などの番組制作に力を入れて来た報道ステーションのディレクター岩路真樹氏が自宅で亡くなっているところを発見され、状況から、警察は練炭自殺と判断したそうです。 さまざまな圧力に抗してあんな番組を作り続けることは簡単ではなかったと思います。とても惜しい人を亡くしました。 岩路氏のご冥福を祈る意味でも、彼が自民党の参院選での圧勝後に書いた「勝ったのは自民党ではなく官僚」というブログエントリーを紹介します。ぜひともお読みください。 岩路氏は、このブログエントリーに、「僕の妄想」という注意書きを添えて、以下のような文章を書いています。 圧倒的な民意を得て民主党政権が誕生したとき色々な方から「官僚は本当に危機感を覚えている」と聞きました。 彼らはサボタージュ、密告、アメリカへのご注進、でっち上げ、情報操作...さまざまな手を使って、その時の中心人物である鳩山由紀夫氏と小沢一郎氏を権力の座から引きずり降ろしました。 その状況を間近で見ていた菅直人氏は官僚を敵に回すと自分も同じ目にあうと感じました。そこで官僚のご機嫌をとるために「消費税増税」を言いだします。 私は、ちょうどその時期に菅直人氏と話す機会がありましたが、まさに「官僚が言うことを聞いてくれない」「官僚がサボタージュすると国が運営できない」と嘆いていました。 菅直人氏は首相として、福島第一の事故の後、「浜岡原発の停止」「ストレステストの必要性」「脱原発」という政治家として明確な方向性を出しましたが、官僚からの反発は大変なものがあったそうです。 その後まもなく菅直人氏は政権の座から引きずりおろされますが、それは官僚の意思に逆らって脱原発を言い出したからだ、という岩路氏の推察はかなり正しいと思いますが、「私に辞めて欲しいなら太陽発電の固定価格買い取り制度を通せ」と政治生命を賭けてあの法律を通した菅直人はもっと高く評価されても良いと思います。 まもなく、福島県知事選が行われます。当初は、自民党県連の推す原発推進派の蜂村氏、民主党の推す原発容認派の内堀氏、無所属で反原発派の熊坂氏の三つ巴の戦いと見られていましたが、原発が争点になることを嫌った自民党が、自民党県連の意向を無視して民主党と一緒に内堀氏を相乗り推薦する、というとても不思議なことになりました。 熊坂氏は、基本政策として「原発に依存しない経済社会づくり」だけでなく、「原発被害対策の総見直し」を訴える、「霞ヶ関の意向に逆らう」候補者であり、官僚のもっとも嫌うタイプの候補者です。自民党の内堀氏への相乗りが、実は霞ヶ関の官僚の意向によるものだとしても不思議はありません。 岩路氏が健在であれば、この相乗り騒動をどう報じたでしょうか。それが見られないのが残念でなりません。 引用元。 |
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1昭和天皇実録:靖国神社不参拝の経緯…「富田メモ」を追認を含む http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20140909k0000m040143000c.html メモの中身には触れていないが、その存在と内容を報じた日本経済新聞の報道があったことをあえて記述した上、メモを出典として明示していることなどから実質的にメモの中身を追認したと受け止められる。 この報道は、2006年7月20日付同紙朝刊が「富田長官が残したメモから、昭和天皇がA級戦犯を合祀した靖国神社に強い不快感を示し、『だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ』と長官に語っていたことが判明」と報じたもの。実際、天皇は1978年のA級戦犯合祀以降は参拝をしていない。 新聞報道を記載したことに対して、同庁は実録の説明の中で「社会的な反響、影響が大きかったことから報道があったという事実を掲載した」と述べ、「メモの解釈はさまざまで、A級戦犯合祀と昭和天皇の靖国神社不参拝をとらえた富田メモや報道内容を是認したわけではない」としている。 富田メモでは、日々のとりとめもない本人の見聞も含め、実に細かくメモされていたと言われていて、そういうメモの中で、宮内庁長官という立場にある人物が、嘘やいい加減なことを、それも昭和天皇の言動について記載するということは、およそ考えられないでしょう。 解釈、解釈と言いますが、書いてあることは他に解釈しようがない、正に、A級戦犯合祀が靖国参拝中止の原因であったということに他なりません。 卜部日記・富田メモで読む 人間・昭和天皇 http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20140104#1388822747 そういった点を含め、昭和天皇実録の内容は実に興味深いもので、私は、今日の朝刊(購読している朝日、読売)の特集記事を読みふけってしまいました。 今後、全文まで読むのはさすがに無理だと思いますが、取り上げている記事や本をできるだけ読んで、激動の昭和についてさらに学びたいと考えています。 昭和天皇は、立憲君主制の下での理想の君主であろうとし、国際協調、平和を目指しつつも、昭和20年までの日本は、戦争に次ぐ戦争で、国土は焦土と化し多数の国民が死亡し戦災に苦しむという悲惨な結果になりました。 そして日本は、焦土の中から立ち上がって今日の平和と繁栄を築いたわけですが、生前の昭和天皇が、顧みて、「国民と同様に喜びと悲しみの幾歳月であった」と振り返られた、その御生涯が、こうして実録という形で読めるようになったことに、大きな意義を感じますし、長期間にわたり膨大な作業にあたった関係者の労苦に感謝したいと思います。 引用元。 |
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老朽化した米国の水陸両用強襲車をなぜ52両も? 2014.09.11(木) 多くのアメリカ軍事関係者たちは、安倍晋三首相が内閣を改造しても国防路線には変化がなく、集団的自衛権行使をはじめとする安倍路線が継続されるものと考えている。 ただ、筆者の周辺で自衛隊の水陸両用能力取得の努力をよく知る人々の多くが極めて不思議に思っていることが2つある。 1つは、機体購入費の数倍もの整備施設建造費、維持整備費、搭乗員整備員養成費などが必要となるMV-22Bオスプレイ中型輸送機を、自衛隊がいきなり17機も調達することである。 そしてもう1つは、老朽化のためアメリカ海兵隊が「作戦にも維持延命にも限界が近づきつつある」(「連邦議会調査局R42723」2014年7月30日発行)と主張しているAAV-7水陸両用強襲車をこれまた52両も自衛隊が調達することである。 本稿では、AAV-7問題について考えてみたい。 上陸したアメリカ海兵隊AAV-7(写真:筆者) 海兵隊が切望した「三種の神器」 アメリカ海兵隊は、すでに1980年代には「陸地から発射される対艦ミサイルの性能の進化に伴って、沖合から陸地への接近は、将来的には水平線より沖合から実施する必要性がある」と考え始めた。 そこで、アメリカ海兵隊の水陸両用作戦における移動手段の“三種の神器”であったCH-46E中型輸送ヘリコプター(海兵隊員を強襲揚陸艦から空を経由して陸地に送り込む)、AAV-7水陸両用強襲車( 海兵隊員を強襲揚陸艦から海を経由して海岸に送り込み、そのまま内陸へと陸上をも突き進む)、LCACホバークラフト(戦車、装甲戦闘車、各種車輌それに海兵隊員ならびに各種資機材、補給物資などを強襲揚陸艦から海を経由して海岸に送り込む)の新型化の構想を練り始めた。 それらの新型化構想はすべて実現化が難航した。 日本でも“有名”なMV-22Bオスプレイ中型輸送機は、この“三種の神器”新型化構想の一環として研究開発が重ねられた結果、ようやく誕生した航空機である。そして、MV-22Bだけがアメリカ海兵隊が手にすることができた唯一の“三種の神器”である。 続きを読む。 |
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2014-09-11 ■[裁判制度]性犯罪の厳罰化を指示 松島法相「改めたいと思ってきた」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140911-00000568-san-soci 「性犯罪の法定刑の引き上げを含めた罰則のあり方を早急に検討するように、すでに刑事局に指示を出した。できるだけ早く進めたいと考えている」と話した。」 刑法では、強姦致死傷罪の法定刑は「懲役5年以上または無期懲役」、強盗致傷罪は「懲役6年以上または無期懲役」、強盗致死罪は「死刑または無期懲役」と定めている。 日本の刑法は、法定刑の幅が広く、強姦致死傷罪も、既に上限が「無期懲役」にまでなっていて、悪質な犯行を厳罰にする上で支障がある状態ではないでしょう。実際、裁判員裁判では、強姦致死傷罪について、かなり厳しい判決が次々と出ていて、下限が懲役5年(これ自体、既にかなり重いものですが)で科刑に支障が出ているという状況にはないと言ってよいと思います。 強姦致死傷罪の下限を、強盗致死傷罪よりも重くして、7年以上の懲役にした場合、科刑にあたり酌量減軽を行った後の処断刑(科刑できる刑)の下限が懲役3年6月になって、その他の法律上の減軽事由(心神耗弱などですが、通常はないものです)がないと、執行猶予を付すことができないことになります(3年以下の刑でないと付けられないので)。 強姦致傷罪のような罪では、強姦自体が未遂でそれほど重くない傷害(比較的軽微な打撲など)を負っているので強姦致傷罪が既遂というケースはよくあり、例えば、そういう状況で示談も成立し被害者も寛大処分を望んでいても、酌量減軽しかできないので実刑、という酷に過ぎることが起きてしまいかねません。 かつて、強盗致死傷罪の法定刑が7年以上の懲役であった当時は、そういう酷なケースがよくあって、それで、他の犯罪が厳罰化する中で、強盗致死傷罪の法定刑の下限が6年に引き下げられた(酌量減軽すれば処断刑の下限が3年になって執行猶予が付けられるようになった)ことを思い出すべきでしょう。 法務大臣というのは、雑な頭のまま思いつきや勢いだけで務まる職ではない、ということを、誰かが新法務大臣に言ってあげたほうがよいのではないかと思います。 引用元。 |
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(2014年9月8日) 1
東京電力福島第1原発では、事故収束と廃炉に向けた作業に当たる作業員数の増加が続いている。この1年数カ月で約2倍に増加、今後も多くの作業員が必要な状況は続くとみられ、先を見据えた安定的な人員確保と作業環境の改善が課題になっている。
構内で働く作業員数は昨年4月で平日1日当たり2950人。その後増え続け、今年2月には4千人を超えた。その後も増加ペースは上がり、7月には5730人、9月は6千人を超すとみられている。 作業員が急増しているのは昨年以降、汚染水の問題が深刻化しているためだ。地上タンクからの汚染水漏えいが相次ぎ、漏えいに強い溶接型のタンクへの切り替えが急ピッチで進む一方、外部漏えいを防ぐための対策工事も並行して行われている。 6月には汚染水の増加を抑えるために、1~4号機の周囲の地盤を凍らせて地下水の流れを遮断する「凍土遮水壁」の工事も始まった。建屋周囲1・5キロに約1550本の凍結管を埋設する大工事で、来年3月の完了を予定している。 東電によると、現在は作業員の登録者数が実際に働いている人数を上回っているため、当面の人員確保はできているという。 しかし、汚染水の対策は長期間続く上、今後は使用済み核燃料プールからの燃料取り出しなどに向け、放射線量の高い建屋内や周辺での作業が増える。現状は熟練の作業員ほど被ばく量が多い傾向にあるため、東電は協力企業に中長期的な工程を示し、計画的な作業員配置を促す方針。 また構内では作業環境を改善するために、地面を舗装して放射線量を下げる工事や、大型の休憩所、給食センターの建設が進んでいる。
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