2014年10月31日 |
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2014/10/30 09:13
東京電力福島第一原発の建屋周辺にある井戸「サブドレン」の地下水から高濃度の放射性セシウムが検出された原因について、東電は29日、復旧できず未使用の別の井戸から配管を通じてセシウムが流れ込んだとの考えを明らかにした。同日、福島市で開かれた県漁協組合長会で説明した。
高濃度の放射性セシウムは2号機原子炉建屋山側のサブドレン2カ所で検出された。これらの井戸は原発事故発生後、高線量でがれきが堆積しているため、復旧できない未使用の3つの井戸と地下の配管でつながっている。
東電は降雨などの影響で、未使用の井戸にたまっていたセシウムが移り、一時、最高で1リットル当たり46万ベクレルまで急上昇したと分析。今後、未使用の井戸との間にある配管内を埋め立てるなどし、サブドレンへのセシウム流入を防ぐ。
東電はサブドレンでくみ上げた地下水を浄化後、海に流す計画。11月上旬には、計画に用いる装置の健全性を確認する「系統運転試験」を終える予定。試験結果や計画の明確な運用内容などをまとめ、県漁協組合長会に示す。野崎哲県漁連会長は「東電との協議を踏まえ、各地区漁協で2回目の説明会開催を検討する」としている。
県漁協組合長会では、マダコとヒメエゾボラ、モスソガイの3魚種を11月から、新たにかご漁による試験操業の対象魚種に加えることを正式に決めた。
マダコを対象魚種に加えた底引き網漁の実施なども決定した。 |
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放射性物質汚染対処特別措置法が施行された2012(平成24)年1月よりも前に、市町村が除染した学校の汚染土壌や、住民による自主的な除染で出た汚染廃棄物について、環境省が中間貯蔵施設に搬入するかどうか態度を保留していることが29日、分かった。
県内の幼稚園や小、中学、高校の大部分では、11年中に校庭の表土の剥ぎ取りや通学路の除染にいち早く着手、汚染土壌などを校庭の一角に埋設して現場保管している。特措法に基づく現行制度では、これらが施設に運び込まれず、現場に取り残される可能性がある。
福山守環境政務官は29日、浪江町で報道陣に対し「法的な問題はあるが、子どもたちのためにも課題を整理しなければならない。市町村、県とも相談して解決に向けて対応したい」と述べ、打開策を検討する考えを示した。
(2014年10月30日) |
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(2014年10月31日午前7時25分)
再稼働に向け原子力規制委員会の安全審査が進む高浜原発3、4号機について、関西電力は31日にも、これまでの審査の指摘事項を反映させた原子炉設置変更許可の補正申請書を提出する。補正申請を受け、規制委は“合格証”の原案となる審査書案の作成に入る見通し。
審査書案の作成に入れば、九州電力川内1、2号機(鹿児島県)に続いて2例目となる。
原子炉設置変更許可は、基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)や基準津波、重大事故対策の基本方針を定めたもので、関電は昨年7月に申請した。規制委は申請内容が新規制基準に適合しているか審査を続けてきたが、今月14日の審査会合を終え、大きな課題はクリアしていた。補正申請では、審査で指摘を受けて引き上げた基準地震動などを反映させる。
これを基に規制委は審査書案を作成。先行する川内を参考にすれば、作成後は審査書案に対する意見を約1カ月間募集し、結果などを踏まえ正式決定し原子炉設置変更を許可する。許可後も、建物や機器の詳細設計を示した工事計画、運転管理体制をまとめた保安規定の審査が続き、工事計画を受けた機器の設置状況や性能を現場で確認する使用前検査も控える。
高浜の再稼働時期については、先行する川内の工事計画などの審査が終わるめどが立っていない上、安全対策の追加工事や地元の同意手続きもあり、依然見通せない状況が続いている。 |
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中国漁船による赤サンゴの密漁が、日中間の新たな問題になろうとしている―中国メディア
Record China 10月30日(木)17時9分配信
30日、BWCHINESE中文網は、中国漁船による赤サンゴの密漁が日中の新たな問題になる可能性について報じた。資料写真。
2014年10月30日、BWCHINESE中文網は、中国漁船による赤サンゴの密漁が日中の新たな問題になる可能性について報じた。
日本の海上保安庁は26日、小笠原諸島付近の海域で赤サンゴを密漁している中国漁船が102隻に上ることを明らかにした。日本では、中国人の“新たな侵略”と認識されているという。
記事は、この問題の焦点として、これらの密漁団の背後に中国政府が存在するのか否かを日本政府が懸念していること、小笠原での乱獲が現地で暮らす人々の生計に影響を与えること、乱獲による海洋資源の破壊を挙げた。
さらに、この問題が日本のメディアに大きく取り上げられていることや、海上保安庁がこれまでに外国人漁業規制法違反の疑いで4人の中国漁船の船長を逮捕していることを紹介した上で、「赤サンゴの密漁は、日中間の新しい問題になろうとしている」と伝えている。(翻訳・編集/TK) |
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2014年10月30日(木)
2014年10月28日火曜日
候補地に入ろうとする環境省職員ら(手前)に抗議する地元住民ら=27日午後3時15分ごろ、宮城県加美町田代岳
福島第1原発事故で発生した指定廃棄物の最終処分場建設をめぐり、環境省は27日、宮城県内3候補地のうち加美町で、ボーリング調査に向けた3度目となる準備作業着手を試みた。住民側は24、25日と同様に激しく抗議し、今回も作業開始は見送られた。
加美町田代岳には午後2時40分、環境省東北地方環境事務所の東利博保全統括官ら職員と業者計12人が訪れた。現地では住民約80人が入り口をふさぐように横断幕やのぼりを掲げ、「調査は認めない」と主張。東統括官は「調査をしないと前に進めない。道を空けてほしい」と協力を求めた。
東統括官は「詳細調査イコール処分場建設ではない。調査受け入れは県内市町村長会議で合意された」と説明したが、反対グループの高橋福継会長(72)は「詭弁(きべん)だ。加美町は合意していない」と反論した。
環境省と住民の押し問答は約1時間続いた。東統括官は「きょうのところは出直す。もうタイミングはぎりぎりで、これまでのやり方が難しくなってきた」と話し、作業開始を見送った。
他の候補地の栗原市深山嶽、大和町下原にも職員らが訪れたが、加美町見送りの知らせを受け現場を引き揚げた。環境省は28日は3市町全てで作業を行わず、29日以降の実施を検討する。
☆沖縄県と同じようにいずれ宮城県警が抗議住民を排除にかかるのだろうか?
福島原発問題はアンダーコントロールと世界に宣言した安倍首相なら間違いなくやるだろう。
福島県民は沖縄県民と同じく何も悪いことをしていないのに日本国警察の排除対象になる。
ややこしいことが足元で起こるのは避けようと、東電営業エリアで原発を建設せず、東北電力営業エリアの福島県に建設した東京電力と経産省などの産・官・政・学・報道のペンタゴンの旦那衆の眼中には、自分たちの今日明日の安寧のことしか入っていないという事だろう。 |
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<通行量2割減>
人通りがない商店街を車だけが素通りしていく。「まちの顔」となる中心部に、15万人都市の息吹を感じるのは難しい。
「周りに人がいなくなっちまった」。石巻市のJR石巻駅近くで80代の男性がぼやく。ことし4月、80年以上続いた衣料店を畳んだ。
在庫のほとんどは問屋に引き取ってもらった。今も得意先に頼まれればシャッターを開ける。ただ、頻度はそう高くはない。「再開するかどうかは息子次第。3、4年間は様子見かなあ」
東日本大震災に伴う津波被害は駅周辺にも及んだ。商店街の多くは建屋流失を免れたものの、肝心の客足が戻らない。
中心部の12商店街を対象にした市の調査では、1日当たりの歩行者と自転車の通行量は約1万5000人。震災前に比べて2割近く落ちた。周辺住民が避難で分散したのが響いている。
駅に程近い立町大通り商店街は80あった営業店数が43に減った。点在する空き地が停滞感を映し出す。「商売に限界を感じる会員が少なくない」。商店街振興組合の高橋美江理事長(62)が嘆く。
<ネックは資金>
売り上げのピークは1990年代初めごろだった。「毎日が祭りのよう」(高橋理事長)という活況も長くは続かなかった。周辺エリアへの大型小売店の進出に伴って客足が次第に遠ざかる。空洞化にあえぐ商店主に、震災が追い打ちをかける形となった。
衰退に歯止めをかけようと、展望を探る動きもある。
震災後、中央一大通り会は10メートルの道路幅を17メートルに広げる方針を決めた。歩道整備によって買い物客の周遊を促す。再建店舗の外壁の色を合わせるなど、統一感のある街並みも目指している。
ネックは事業資金。再投資に二の足を踏む商店主が少なくない。「このままではシャッター通りになってしまう」。大通り会の林光次郎会長(59)は危機感を募らせる。
<道筋定まらず>
立町地区では、商業者による10階程度のビル建設計画も浮上している。「災害公営住宅を兼ねる」「地元店舗がテナント入居する」。構想は煮詰まっていても着工に踏み切れない。23人いる地権者の足並みがそろわないのが一因だ。
「地域経済の先行きは不透明。建設後の不安がどうしても消えない」。スポーツ店を営む梅雅弘さん(60)が、地権者の苦悩を代弁した。
市内では2016年にJR仙石線全線開通、石巻駅前での市立病院開院が見込まれている。しかし、光明を商機につなげる道筋はまだ定まってはいない。
東日本大震災の被害は各地の中心街にも及んだ。被災住民が広範囲に避難して商圏が崩れたこともあり、商業者の復興の足取りは重い。日常生活を支える小売業などの行く末は、宅地再生の成否も左右しかねない。再建途上にある中心街の現状を見た。(震災取材班、釜石支局・玉応雅史)=4回続き |
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10月29日 20時53分
東京電力と国は、40年かかるとされる福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、海外の関係機関と連携を強めていく方針です。
その一環として、29日、廃炉の支援にあたる海外の専門家4人が福島第一原発を初めて視察しました。
福島第一原発を視察したのは、イギリスの原子力規制庁のマイク・ウエイトマン元長官など、廃炉作業の管理や汚染水処理の技術開発などに取り組んできた海外の専門家4人です。
4人は東京電力の廃炉や汚染水対策を支援する「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」の特別委員として福島第一原発を訪れ、▼汚染水処理設備「ALPS」や▼核燃料の取り出しが進む4号機の使用済み燃料プールなどの作業の状況を見て回りました。
このうち4号機では、ことし中にすべての核燃料の取り出しを終えることなど、今後の見通しについて説明を受けた上で、「水は放射線を遮る効果が高いので、燃料を取り出したあとも燃料プールを有効に利用した方がいい」などと助言していました。
福島第一原発では、今後、溶け落ちた燃料の取り出しなどさらに困難な課題に取り組む必要があり、国や東京電力は、海外の機関との連携を強めていく方針です。
イギリスの原子力規制庁のマイク・ウエイトマン元長官は「現場の努力によって廃炉が進んでいるという印象を受けた。今後、作業の安全性の強化や廃棄物の管理といった課題について、技術的な観点からアドバイスしていきたい」と話していました。 |
2014年10月30日 |
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2014年10月30日 朝刊
脱原発を訴え、スーツ姿でデモ行進するサラリーマンら=29日午後7時25分、東京都千代田区で
参加者がスーツを着て脱原発を訴える「脱原発☆スーツデモ」が二十九日夜、東京・新橋周辺であった。仕事帰りの会社員らが繁華街や東京電力本店(千代田区)前を約一時間歩き、「原発いらない」などと訴えた。
都内の会社員扇田(せんだ)未知彦さん(48)ら三人が「普通に働き、普通に暮らしている私たちが意思を示すことは大きな意味がある」と主催。スタート時は百五十人だった行列は最終的に二百人を超えた。途中から参加した女性会社員(27)は「鹿児島が地元で、川内原発のことが気になっているので列に加わった。再稼働はすべきではない」。
来年四月から医療系の会社に就職する大学四年の鎌田建さん(21)は「就職活動中に物流系の会社の最終面接で原発問題に関心があると話したら、入社したら余計なことは考えないように言われた。社会人になるからこそ発言しなくてはならないと思う」と話した。
☆私服刑事が参加者全員をビデオに納める。 首謀者の後をつけて住所や身元を確認する。勤務先にこの人はかくかくしかじかの人間ですよと通告する。次の背広デモの参加者の数は減少する。
警察はいい仕事をしています。今この不況の時代に会社から睨まれるのは失業につながり、家族は路頭に迷います。旦那衆方は自分たちのための優秀なガードマンを雇用しています。かくして日本は変わらない。
ただ日本だけではなく、同じようなガードマン制度が機能している隣国の中国もやはり変わらないのですが・・ |
2014年10月30日 |
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ルール違反者を直接注意できるメリットがあるものの、一方で気になるのがプライバシーの問題だ。家庭ごみには氏名や住所が記されたものだけでなく、さまざま個人情報が含まれている。
そうしたごみの中身を詳しく点検することは、公権力によるプライバシーの侵害にあたる可能性があるとの指摘は以前からなされているところだ。
千葉市では開封調査におけるプライバシー権についてどのような見解を持っているのか。収集業務課に聞いてみると「開封調査は憲法12条の『公共の福祉』に基づいて行っています」として、プライバシーの侵害には当たらないとの見方を示した。
落合コメント⇒プライバシー権は、憲法13条に基づき認められているもので、人の人格的生存にとって不可欠な、重要な権利ですから、公共の福祉のためなら制限できる、という単純すぎる発想は危険でしょう。
こうした開封調査を行う必要性をまったく肯定できないわけではないと思いますが、ごみを見られることでプライバシーがかなりの程度丸裸状態になる、そうでありながら開封調査を行う必要性が、違反ゴミの発見という程度の、それも、一部を抽出して行う程度のことしかできないものであることに、プライバシーを犠牲にしてまで行うべきことなのかという、素朴な疑問を感じます。
違反ごみの減少のためには、他人のごみを漁るような手法よりも、より強力な啓発活動などの他の方法もあると思いますし、個別の調査を行うとしても、個人を特定することはせず、発見された問題を啓発活動へフィードバックするにとどめるということも考慮される必要があるのではないかと思います。
記事を見る限り、ですが、行政側に、プライバシー権軽視の傾向が感じられるのは気になるところです。
引用元。
〇セミナー・シンポ]法と心理学会 第15回大会 法と心理学会 第15回大会
10月25日、26日と、関西学院大学上ヶ原キャンパス(西宮市)で開催され、私はこの学会に所属していないのですが、26日午後に開催された公開シンポジウム「取調室のなかに心理学者は何を見るのか?~可視化と心理学研究の可能性」にコメンテーターとして呼ばれ、参加してきました。
http://jslp.jp/taikai/141010.pdf
心理学の研究者から、現状での、取調べの問題に対する心理学からの最新の取り組みが紹介され、私は、検察官の経験もある刑事実務家(弁護士)としての観点から、
私が1989年(平成元年)に検事に任官した当時は、取調べに関する研修は特になく、先輩検事の話を聞いたり過去の成功した取調べの話を参考にするなど手探り状態で手法を学んだものだった。
自白獲得が至上命題とされ、例えば、否認している状態で調書作成すると自白しなくなるからその状態では調書は作成するな、変遷の形が残らないように途中で細切れの調書は作成せずまとめて作成すべき、疑問を持たず確信を持って取調べをしないと自白は取れない、といったことを叩き込まれるような状況であった。
そういう、誤った、科学性のない取調べが、最近は見直され科学性が積極的に取り入れられていることは望ましいことではあるが、現在は過渡期であり何かが確立しているわけではなく課題は大きいし、過去の自分自身が置かれたような環境で育った世代が管理職になっていて古い考え方は簡単には払拭できないだろう、それも課題
といったことを話しました。その場での意見、議論には、私自身もいろいろと考えさせられるものがあって、勉強、参考になりました。
このように、法律、心理学の双方の視点で、取調べの問題に取り組むことは、今後、ますます求められることになると思われ、こういった場に呼んでいただき、良い刺激も与えられたという印象を持ちつつ、帰京しました。
引用元。 |
2014年10月30日 |
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2014年10月26日
米国が育てた“鬼子”イスラム国=伊藤力司
日本を含む西側のマスコミでは、シリアとイラクで暴れているイスラム過激派「イスラム国」(IS)は今や全人類の敵といった扱いである。
拘束したアメリカ人やイギリス人を斬首処刑する映像を通じて「IS討つべし」の声は世界に満ちているかのようだ。
今年6月10日、イラク第2の都市モスルを占領、周辺のキリスト教徒、ヤスディ教徒、クルド人などを迫害し、一時は首都バグダッドに迫る勢いを見せたこのスンニ派過激武装勢力は6月27日、カリフ(マホメットの後継者)制によるイスラム国家の成立を宣言した。
カリフに就任したアブバクル・バグダディ(43)はイラク中部サマラ生まれ、バグダッド大学でイスラム学博士号を取得、03年の米軍イラク侵攻当時はモスクの説教師だったが04年2~10月米軍に拘束され、釈放された時米国への報復を誓ったという。
現在のヨルダン、レバノン、シリア、イラクは第1次世界大戦まではオスマン・トルコ領レバント地方だった。大戦後英仏はサイクス・ピコ密約で、ヨルダンとイラクを英国、レバノンとシリアをフランスの委任統治領(事実上の植民地)に分割した。
ISはまずレバント地方を治めるイスラム国を樹立、将来は世界のイスラム教徒を一丸とする大イスラム国家に広げる計画だ。彼らはまず2011年春に始まったシリア内戦で、反アサド陣営に加わって奮戦し、シリア北部に根拠地をつくった。
元々はアルカイダ系過激派の一派だったが、アサド体制の打倒に躍起になったCIA(米中央情報局)とイスラエルの諜報機関モサドが、ヨルダンの秘密基地で軍事訓練し、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などが資金を出して育てた“鬼子”だと言われる。
アルカイダも旧ソ連のアフガニスタン侵攻を撃退しようと、CIAと湾岸産油国が育てたムジャヒディン(イスラム聖戦士)を例のウサマ・ビンラディンが統率して反米過激組織に育てたものだった。
イスラム過激派はなぜ反欧米テロ組織に育つのだろうか。中世にはキリスト教欧州を凌ぐサラセン大帝国だったイスラム圏が、近世以降欧州に植民地化されたことへの怨念がその原動力だ。
*JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2014年10月25日号5面 |
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宮沢経産大臣の「世界で最も厳しい規制基準」という間違った発言
2014-10-24
宮沢洋一経産大臣について、政治資金が問題となっているが、川内原発再稼働に関しても事実と違う内容の発言がなされている。その件で今日、「九州電力川内原子力発電所再稼働についての宮沢経済産業大臣の発言に関する質問主意書」を提出した。以下にその内容を掲載する。
九州電力川内原子力発電所再稼働についての宮沢洋一経済産業大臣の発言に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
平成二十六年十月二十四日
提出者 菅 直人
衆議院議長 伊 吹 文 明 殿
九州電力川内原子力発電所再稼働についての宮沢洋一経済産業大臣の発言に関する質問主意書
宮沢洋一経済産業大臣はマスコミのインタビューに答えて「原子力規制委員会が世界で最も厳しい規制基準をクリアしていると判断した」と言っている(二〇一四年十月二十四日付毎日新聞東京版六面)。この点について以下質問する。
一 まず、宮沢経産大臣はマスコミのインタビューに対して「世界で最も厳しい規制基準」という言葉を使ったのか。イエスかノーで答えてほしい。
二 フランスなどヨーロッパの原発設置の基準では、
①航空機の意図的衝突に備え格納容器を二重にすること、
②福島原発事故で起きたメルトダウンした核燃料が圧力容器を突き抜けるメルトスルーに備え、メルトダウンした核燃料を格納容器の外に出さずに冷やせるようにコアキャッチャーを設けることが盛り込まれている。
しかし日本の規制基準には①と②は盛り込まれていない。この点でヨーロッパ基準は日本の規制基準より厳しいことは明らかである。それにもかかわらず、宮沢洋一経済産業大臣が「世界で最も厳しい規制基準」と発言した根拠はどこにあるのか説明されたい。
三 間違った発言とすれば国民を欺く行為であるが、謝罪する考えはあるか。
右質問する。
答弁書は11月4日に閣議決定の上送られてくる予定だ。
引用元。 |
2014年10月30日 |
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The Huffington Post | 執筆者: Roque Planas
2014年10月29日 17時59分 JST JOSE MUJICA
「お金をたくさん持っている人は、政治の世界から追放されるべきだ」
これは、ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領が、スペイン語版CNNのインタビューで語った言葉だ。
「私たちは、代表民主制と呼ばれるものを発明しました。これは、多数派の人が決定権を持つ世界だと私たちは言います」と、ムヒカ大統領はインタビューの中で述べている。
「ならば、私たち(各国の指導者たち)は、少数派ではなく多数派のような暮らしをすべきだと私には思えるのです」
BBCは、2012年に掲載した有名な記事の中で、ムヒカ大統領は自分が得る給与の90%を慈善事業に寄付していると報じ、「世界一貧しい大統領」と呼んだ。
この話は、アメリカと比べてあまりに対照的だ。アメリカでは、議員たちが所有する資産の中央値は100万ドル(約1億円)を超えている。企業は、政治活動への寄付に関して、個人とほとんど同じ権利を与えられている。
「赤いじゅうたんの上で、人々はこんな風にふるまっている」とムヒカ大統領は言いながら、コンサートで演奏するミュージシャンの真似をして見せた。「そうしたことは、すべて封建時代の名残です。それに、大統領を取り囲むスタッフは、まるで昔の臣下のようです」
ムヒカ大統領は、裕福な人々そのものを嫌っているわけではないと言う。ただし、お金持ちではない多数派の人々の利益を代表するという仕事を、裕福な人々がうまくできるとは考えていないのだ。
「政治の世界では、彼らを分け隔てる必要があります。お金があまりに好きな人たちには、政治の世界から出て行ってもらう必要があるのです。彼らは政治の世界では危険です。(中略)お金が大好きな人は、ビジネスや商売のために身を捧げ、富を増やそうとするものです。しかし政治とは、すべての人の幸福を求める闘いなのです」
「彼ら(裕福な人々)は世界を、彼らの視点、つまりお金の視点から捉えます。たとえ善意に基づいて取り組んでいるときでも、彼らの世界観、生活観、それに何かを決定する観点を提供するものは、お金です。
私たちの住む世界が多数派によって統治されなければならないとするなら、私たちは自らの視点の拠り所を、少数派ではなく多数派の視点に置くよう努力する必要があります」
ムヒカ大統領は、富の象徴となるものを拒否していることでよく知られている。5月に行われたスペイン語放送局によるインタビューで、大統領がネクタイの着用を激しく批判したシーンは有名だ。
「ネクタイなんて、首を圧迫する無用なボロ切れです」とムヒカ大統領はそのインタビューで語った。「私は、消費主義を敵視しています。現代の超消費主義のおかげで、私たちは最も肝心なことを忘れてしまい、人としての能力を、人類の幸福とはほとんど関係がないことに無駄使いしているのです」
大統領は公邸に住んでおらず、首都モンテビデオのはずれにある小さな農場で生計を立てている。ウルグアイ上院議員である妻のルシア・トポランスキー氏、それに3本足の犬「マニュエラ」と暮らしている。大統領が物質主義を拒む理由は、農場の花の世話をしたり、野外で仕事をしたりするといった、自分が情熱を注いでることを楽しむ時間が奪われるからだという。
ムヒカ大統領は1935年生まれの79歳。貧困家庭に生まれ、家畜の世話や花売りなどで家計を助けながら育った。1960年代に入って都市ゲリラ組織「ツパマロス」に加入。1972年に逮捕された際には、軍事政権が終わるまで13年近く収監された。2009年に大統領選挙で当選し、2010年3月から大統領となっている。2012年のリオ会議で行った講演(日本語版記事)は有名になった。
この記事は最初にハフポストUS版に掲載されたものです。
[日本語版:佐藤卓/ガリレオ]
引用元。
☆はぁ(ため息)、鳩山、麻生、安倍って・・ |
2014年10月30日 |
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政治と政治家(政治屋) /
官僚国家日本・公務員天国日本 |
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学力だけじゃない、体力もカネで買う時代
熊代亨 精神科医、ブロガー
最近、建設業の人手不足の話を耳にする。帝国データバンクの2014年調査によれば、建設業者の59.7%が正社員不足に陥っているという。飲食業や情報サービス部門でも人手不足が目立つ。
その一方で、「正社員になりたくてもなれない」という嘆きの声も聞こえてくる。建設業やサービス業で正社員が足りないなら、正社員になりたくて仕方の無い若者をリクルートしてくれば良いのではないか――そういう年配者の声を聞いたこともある。
一昔前まで、建設作業員が土方(どかた:差別用語)と呼ばれて社会問題になっていたぐらいだから、肉体労働なら誰にでもできると見做しているのかもしれない。
だが、そういう見方は時代錯誤も甚だしい。建設業の高度化が進んだというのもあるが、そもそも、持続的に身体を動かせる若者は今どれぐらい存在しているのか?持続的に身体を動かす能力は、若者の大半が持っているものではなくなったし、もちろん自然に身に付くものでもなくなった。
体力、タフネス、根性といったものは、今では親が意図して子どもに与えなければ――それも、カネを払って身に付けさせなければ!――身につきにくいものになってしまった。
つまり、学力だけでなく体力までもが、カネで買わなければならないものになってしまったわけで、そういう意味では、肉体労働に適した人材が不足するのは自然なことだ。そのあたりの経緯について、以下に書き記してみる。
昔、体力関連の教育資本は無料だった
私が育った昭和五十年代の地域社会では、子どもは体力や持久力を無料で手に入れることが出来た。
なぜなら、子どもは街じゅうを遊び場として、毎日のように外遊びをしていたからだ。鬼ごっこ、草野球、ケードロ、木登り。種類は様々にせよ、身体を酷使する遊びには事欠かなかった。塾や稽古事もそれほど苛烈ではなかったので、放課後、遊び仲間を見つけるのも容易かった。
裏山や沼沢地や雑木林は、幾ばくかのリスクを含んではいても、身体を酷使するには最適の場所だった。今にして思えば、そうやって毎日のように体力とコミュニケーションのトレーニングを繰り返していたわけだ。カネは殆どかからなかった。
当時は、よほど本ばかり読んでいる子どもでもない限り、体力や持久力は外で遊んでさえいれば勝手に身に付くものだった。そういう意味では、「勉強しない子どもは身体を使う仕事に就け」という言葉はあながち間違いでもなかった。座学をやらず外で遊んでばかりの子は、放っておいても丈夫になって、身体能力を高めていったからだ。
無料だったのは体力だけではなかった。
親以外の大人や年長者から学ぶことも多かった。釣りの仕方や種々の遊び、地域行事、風習、礼儀作法。そういったベーシックな生活技能も無料で教わった。地域の子どもとして毎日を過ごしていれば、そうした機会には自ずと恵まれた。
勉強をしない子どもでも、地域で暮らしていくための基礎技能は勝手に授けられたし、体力もしっかりしていたから、地元の建設業や工場に務めるには困らなかった。不良になった者でさえ、いつの間にか地元の企業に収まっていられたのも、そういった「無料で身に付けられる技能」のおかげだったのだと思う。
カネのない家の子どもは学力も体力も身につかない
ところが、現在はそうではない。
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特集ワイド:近藤勝重の世相をみる 政治学者・東大教授、西崎文子さん
毎日新聞 2014年10月24日 東京夕刊
◇相手の国、人尊重 「議論の作法」大切
世の中に極端な物言いが増え、不寛容な空気が漂っている。異なる意見を唱える相手を全否定し「売国奴」「国賊」などの言葉を投げつける。今求められる「議論の作法」について、政治学者・西崎文子東大教授(55)に近藤勝重・客員編集委員が聞いた。【まとめ・小国綾子】
◇近藤 百人百様の意見、前提に
近藤 他者を排除する極端な物言いと不寛容な空気が広まっています。議論には百人百様の意見を前提にした作法があると思うのですが。
西崎 この現象を「右傾化」の一言で済ませてはいけません。さまざまなレベルで起こっていることを一つ一つ丁寧に見ていく必要があります。
一つは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での、「非国民」「反日」などと相手を全否定する物言いが目立ちます。ツイッターでは、わずか140字で発信するだけなのですが、周囲の反響や評価を感じられる。
彼らはある意味、真面目に書き込んでいるので、規制できる類いのものではありません。こういう行為が人を傷つけ、不寛容を助長すると気付かせるような社会を模索していくほかありません。
しかし、ヘイトスピーチは次元が違います。実際に人が街に出て、行動を起こしている。極めて暴力的な要素をはらんでいます。言論の自由を守りつつも、取り締まりの対象にすべきだと思います。
一方、雑誌メディアが「売国奴」などの言葉を使うのは別問題です。朝日新聞に対する「売国奴」などの過激な批判は、部数増、売り上げ増を狙っているのでしょうが、メディアがこういう風潮に加担するというのは、自分で自分の首を絞めているのではないか。
朝日新聞が転べば「自分たちが正しかった、勝った」と証明された気になる、というのは正義のはき違えです。
近藤 さいたま市内の公民館が俳句サークルの女性の「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という俳句を「公民館だより」に掲載しなかった。地方自治体が「世論を二分するテーマだから」と護憲派の集会に対し、公的施設の提供を渋る話もあります。
西崎 公共性を持つ施設が表現や言論の自由を認めないというのは、SNSでの不寛容な発言やヘイトスピーチとは別のレベルの、非常に大きな問題です。
憲法9条に対しては、今の安倍晋三政権自体がかなり否定的な姿勢を取っていますので、憲法を守ろうと言うだけで左翼扱いされる。しかし、異論は異論として尊重すべきで、公の場から締め出すというのはあってはならないことです。
近藤 冷戦時代にもイエスかノーかという二項対立的思考はあったでしょうが、今日の言論状況はもっとひどいことになっていませんか。異なる意見を持つ相手を切り捨てては、自由な言論を萎縮させる恐れがあります。
西崎 冷戦時代にも二項対立的な考え方はありましたが、両陣営が自分たちの政治体制の正当性を主張するため、人種差別の撤廃や平等の促進など社会を良くしていこうという動きにもつながっていた。また、イデオロギーや価値観、生活様式の対立など抽象性の高い議論が多かった。
しかし、今は領土問題や靖国参拝問題など個別具体的なテーマに議論がとどまっているため、相手が勝つかこっちが勝つかという力の論理に終始しているように思えます。議論して新たな価値を生み出していこうというのではなく、論破して相手を打ち負かそう、勝つか負けるかのゼロサムゲームだというように。
近藤 朝日新聞の誤報問題ですが、米国の大手新聞社ニューヨーク・タイムズ(NYT)などで同種の問題があれば、アメリカのメディアもNYTをたたくのでしょうか。
西崎 批判はしても、あわよくばつぶそうとたたくことはないと思います。NYTもかつて盗作などいろいろな不祥事がありましたが、日本のような現象は見られませんでした。米国のメディアは、自分たちの役目は権力の監視であり、報道の自由を守ることである、という意識が日本のメディアよりずっと強いからではないでしょうか。
また、読者の側も日本と米国とでは違います。米国人は心のどこかで連邦政府を信用していませんから、ティーパーティーからリベラルまで、程度の差こそあれ権力との距離感を多くの人が共有しており、メディアに対して「権力を監視してほしい」と考えている。そういう意識が日本の読者には希薄なのでしょう。
近藤 権力に都合よく利用されてはならないということですね。朝日新聞は「慰安婦」報道で日本をおとしめた、という批判についてはどうですか。
西崎 朝日新聞側に大きな問題があったのは否定できませんが、朝日の報道がなければ「慰安婦」問題に向き合う必要がなかったと考えるのは論理の飛躍です。
また、「慰安婦」問題に対しての、戦後50年の日本の対応や「河野談話」はむしろ国際社会では一定の評価を受けてきた。そういった検証作業をまったく抜きに、「おとしめられた」と決めつけるのは日本の側の思い込みだと思います。
近藤 日中、日韓の対立的な関係も含め、感情的なナショナリズムから、建設的な議論に導いていくためには何が必要なのでしょうか。
西崎 ここ10年前後の日韓関係の歴史を冷静に振り返ってみる必要があります。つい数年前までは互いに旅行者もたくさんいた。ブームですらあった。良好な関係が長く続いていたのです。
確かに今は良好な関係とは言いがたい。しかし、つながろう、わかりあおう、とする人々もたくさんいる。メディアはそういう動きにこそ焦点を当て続けてほしい。安倍首相と朴槿恵大統領との関係が日韓関係のすべてだととらえないことが大切です。
近藤 メディアは市民とともに対話の場を用意する役目を担うべきだと?
西崎 ええ。若い学生やビジネスマンのように放っておいても海外に出て、中国や韓国の人々と接する機会のある人はいいですが、圧倒的多数の普通の人々は、中国人や韓国人と交流できる場を持っていません。実際に触れ合う経験なしに、「嫌中」や「嫌韓」といった報道にさらされると、どうしても一方的な影響を受けてしまう。
政治家の責任も大きいです。まず政治家たちが交流を深めなければ。嫌いだから会わない、ではなく、嫌いでも会う、というのも、議論の大切な作法だと思います。
◇悲観せず危機感を声に
近藤 国際社会には人権など普遍的な価値観があり、それをふまえた議論の作法というのがありますよね。
西崎 相手の発する言葉だけでなく、その人、あるいはその国家の背景や立場というものを理解し、相手の立場を尊重、尊敬することが必要です。これは国家間でも、個人の間でも、大切な議論の作法だと思います。
また、議論というと、対立する相手とどうやりとりするかばかりが注目されがちですが、まずは親密な人同士できちんと議論をすることから始めてはどうでしょうか。
親密な人間関係を築いている相手とならば、多少意見が食い違っても、互いに理解し合おうと対話を重ねることができるはずです。仲間内でSNSなどで「いいね!」と言い合うだけではなく、より丁寧な議論を重ねていく、そういう場を育て、維持し、その輪を広げていくことが大切です。安倍さんのフェイスブックで「いいね!」が何万件あったとか、それは議論とはいえませんからね。
近藤 リーダーには自分の発言の影響を見通せる力を求めたいですね。解決の枠組みより敵対意識を際立たせる言論に悲観的になっています。
西崎 私も悲観的になりがちですが、3・11後の「脱原発デモ」にしろ、特定秘密保護法に危機感を持って声を上げる学生たちにしろ、かつてよりも声を上げる人々が増えていることも確かなんです。自民党が圧倒的に強いという今の政治状況下では、なかなかその声が大きな動きにつながりませんが、あまり悲観的になってはいけないと思います。むしろ彼らの声を無駄にしないために何ができるのか、問われていると感じています。
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■人物略歴
◇にしざき・ふみこ
東大教授。1959年宮城県生まれ。成蹊大教授を経て2012年から現職。著書に「アメリカ外交とは何か」(岩波新書)。TBS「サンデーモーニング」のコメンテーターとして活躍中。 |
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2014年10月29日(水)
弁護士ドットコム2014年10月16日 20:42
「死刑の実態は日本人から隠されている」弁護士たちが「絞首刑」のDVDを作ったワケ
日本でおこなわれている「死刑」の実態を広く伝えようと、大阪弁護士会は「絞首刑を考える」というタイトルのDVDを制作した。その英語版が完成したのにあわせ、大阪弁護士会(石田法子会長)の弁護士たちが10月16日、東京・有楽町の外国特派員協会で、DVD上映会と記者会見を開いた。
死刑執行の手段として日本の拘置所で実施されている「絞首刑」。DVDは、その具体的なメカニズムや歴史的な位置づけについて、人体のイラストなどを用いて説明するというものだ。
上映時間は約30分。特に、絞首刑で死に至る過程について、オーストリア法医学会会長のラブル博士の分析などをもとに、くわしく紹介している。
●「なぜ、知らない制度について是非が言えるのか?」
日本の憲法は「残虐な刑罰」を禁止している。刑事事件の弁護人からは「死刑は『残虐な刑罰』であり、違憲ではないか」という問題提起が何度もされてきたが、最高裁判所は1955年に「絞首刑は残虐な刑罰ではない」と判断を示している。
ところが、大阪弁護士会のDVDによると、実際の死刑の中には、執行から死亡までに数分間かかったり、断頭によって亡くなるといった「残虐なケース」があるという。
DVDの制作を担当した大阪弁護士会の「死刑廃止検討プロジェクトチーム」で事務局長をつとめる正木幸博弁護士は会見で、次のように疑問を呈した。
「絞首刑のくわしい内容は、日本人の目から隠されている状況だ。
絞首刑がどのようにおこなわれるか、執行中に何が起こるか、死刑囚の死がどう発生するかなどについて、国民は知らされていない。
政府は『死刑は80パーセント以上の日本人に支持されている』と言うが、なぜ、『知らない制度』について是非が言えるのだろうか」
また、プロジェクトチームの座長をつとめる金子武嗣弁護士は「弁護士会の立場は、死刑廃止でも存置でもない。死刑を執行停止して、みんなで議論しようと考えている。
その前提として、日本人に今の死刑の現状を知ってもらいたい」と述べ、死刑制度の是非を議論するためには「実態を知ること」が重要という考えを強調した。
●「魔法の杖をもっているわけではない」
死刑制度の存廃をめぐっては、これまで国による世論調査が何度かおこなわれている。近年の結果では、死刑を容認する意見が80パーセントを超えている。
こうした背景をふまえて会見では、記者から「なぜ日本人は、死刑を存置すべきだと考えている人が多いのか?」という質問があった。
プロジェクトチームで副座長をつとめる後藤貞人弁護士は「世論調査の方法にも問題があるが、多くの人が死刑の存置を支持しているのは確かだ。その大きな要因は、死刑によって何が起こるかということを知らされていないからだと考えている」と回答した。
そんな死刑容認の声が多い状況にどう対応していくのか。後藤弁護士は「われわれは魔法の杖をもっているわけではない。死刑の実態をできるだけ知らせることが課せられた義務であり、できることだ。それを全力をあげてやりたいと思っている」と話していた。
大阪弁護士会では今後、DVD「絞首刑を考える」日本語版の貸し出しや、市民集会やシンポジウムでの上映会を積極的におこなっていくという。
引用元。 |
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毎日新聞 2014年10月23日 東京朝刊
東京電力福島第1原発事故で、実家が帰還困難区域になった女性(21)に支払われた賠償金1600万円のうち、福島県外の短大に進学して転居した以降の精神的賠償など約900万円について、東電が返還を求めていることが分かった。
女性側は「帰還できる見通しが立たず、精神的苦痛は続いている」と反論。具体的な賠償基準が公表されていないことに加え、多額の返還を突然求められれば、被災者の生活設計に混乱をもたらす恐れがある。【栗田慎一】
文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会の中間指針は、精神的賠償の対象を「長期間の避難を余儀なくされた者」と規定し、請求を受け付ける東電が判断する。賠償金の返還を求められたことが明らかになったのは東電社員以外では初めて。
精神的賠償の対象は約8万人いるが、今後も進学、結婚、転勤などで住所を変える被災者に波及する可能性があり、賠償基準の明確化が課題になりそうだ。
毎日新聞の取材に応じた21歳女性の家族によると、女性は双葉郡居住の高校3年だった2010年12月、関東地方の3年制看護短大に推薦入試で合格。11年3月の原発事故後は家族と県内の避難先を転々とした。進学した同4月上旬、短大近くのアパートで1人暮らしを始め、今春卒業して関東の病院に就職した。
家族が今年6月、賠償の相談で東電窓口を訪れ、女性の進学経緯なども説明すると、9月上旬に「本来お支払いすべき金額と異なる」として「精算」を求める文書が届いた。東電に「進学先は事故前に決まっており、入学に伴う転居で避難は終わった」などと説明された。
返還を求められたのは▽11年5月以降の月10万円(6年1カ月分)の精神的賠償計730万円▽旧警戒区域からの避難に対する賠償48万円▽家財の財物賠償約128万円。財物賠償について女性側は、原発事故で家具などを持ち出せず、新たに購入したため請求したが、「進学に伴う購入」などの理由で返還を求められた。
女性の家族は「帰還困難区域は自宅に長期間戻れない。進学しても経済的に自立したわけではなく、避難生活は終わっていない。東電は支払い基準を公にしておらず、納得がいかない」と話す。東電福島復興本社広報部は毎日新聞の取材に「個々の事例は明らかにできないが、進学だけで判断しているわけではない。今後の賠償は個々の状況も確認しながらやっていく」としている。
福島県教育委員会によると、この女性のように11年春に卒業した高校生は避難区域内に約1000人いた。事故前に避難区域外への転居が決まっていれば、賠償金の返還を求められる可能性がある。
文科省原子力損害賠償対策室は「一般論では自宅に戻れない以上、進学で避難終了にはならない」との見解。一方、東電の監督官庁である経済産業省資源エネルギー庁の原子力損害対応室は「支払うかどうかの境界線上の事例」とみて議論が必要だとしている。
◇結婚機に打ち切りも
支払い済みの賠償金を巡り、問題が表面化した例として、東電が東電社員に対して行った返還請求がある。立ち入り制限区域外の賃貸住宅に転居した複数の社員に「避難は終了した」として精神的賠償などの返還を求め、ある社員への請求額は数百万円に上った。
賠償金支払いの打ち切りが問題になった例もある。避難区域に自宅のある30代女性が避難区域外の男性と2011年10月に結婚した際、東電は「結婚で生活基盤が整った」として精神的賠償を打ち切った。女性は「精神的苦痛はなくならない」と訴え、国の原子力損害賠償紛争解決センターによる和解仲介手続き(原発ADR)を開始。経済産業省資源エネルギー庁が「結婚で打ち切るのはおかしい」と東電への指導に動き、支払いが再開された。 |
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離郷を強いられた人たちに候補者の訴えは遠かった。26日投開票が行われた福島県知事選で、前副知事の内堀雅雄さん(50)が初当選した。福島再生の針路を決める重要な選挙だったが、政策論争は低調。投票率は45.85%と低迷した。とりわけ県外避難者4万6000人に論戦は現実味が薄く、古里の将来像を描けず、棄権した人も少なくなかった。
◎県外避難者、疎外感/判断材料乏しいまま
<県政に不信感>
「誰がどこで演説しているのか、何を訴えたいのかもよく分からない」
飯舘村から栃木県上三川町に避難する会社員男性(44)は、一票を投じることができなかった。
選挙公報は届いたものの、舌戦は直接耳に入らない。インターネット選挙も解禁されたが、自宅はネットに接続していない。
「選挙がこんなに遠いとは。自分のたった1票では、きっと何も変わらないだろう」
判断材料が圧倒的に乏しいことに気付いた時、諦めと疎外感を感じずにはいられなかった。
川内村から千葉県東金市に身を寄せる武田敏さん(71)も迷った末に棄権した。「どの候補もその場しのぎの言葉だけ。期待できる人がいなかった」と打ち明ける。
根底にあるのは県政への不信感だ。県からアンケートは何度も届くが、現況を確かめる内容ばかり。避難者の声をくみ取ってもらえているとは思えない。以前の田舎暮らしに戻るのは無理だと思っている。
<「国と対等に」>
一方、南相馬市小高区からさいたま市に避難する農業横田芳朝さん(69)は、介護をしている93歳の母親が体調を崩し、不在者投票の機会を逃してしまった。
「母親もおり、わざわざ南相馬に戻って投票するわけにもいかない。恥ずかしながら今回は棄権してしまった」とため息をついた。
南相馬の自宅には果樹園と田んぼがある。
「除染をしても放射線量は高い。でも、いつの日か農業を再開して復興を支えたい」
横田さんは古里をずっと思い続けてきた。福島の地元紙を購読し、知事選では候補者情報を毎日かき集めた。だが、今回ばかりは、南相馬と埼玉と間に横たわる「距離」の前に投票を諦めざるを得なかった。
「国は東京オリンピックのことで被災者のことを忘れている。新しい知事は、福島のことを考えて国と対等に交渉してほしい」。横田さんは無念さを口にした。
<薄い政治の影>
県内の避難者にとっても政治の影は薄い。
浪江町から福島市の北幹線仮設住宅に避難する80代女性も、投票所に足を運ばなかった。
「今まで選挙のたびに期待したけれど、選挙が終わったら約束を忘れる人ばかり。仮設住宅に暮らしてもう3年以上。惰性で生きる私にとって、知事選なんて遠い話」 |
2014年10月29日 |
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労働者派遣法改正案:審議入り 「正社員への希望消える」 派遣労働者から反発
毎日新聞 2014年10月29日 東京朝刊
28日の衆院本会議で審議入りした労働者派遣法改正案について、政府は「派遣労働者の能力向上を図り、正社員への転換を促す」と説明している。
しかし、企業は運用次第で派遣労働者をずっと使い続けることが可能になるのが実態だ。労働組合は「生涯派遣、正社員ゼロ法案」と強く反発。
派遣労働者からは「正社員として働く希望さえなくなる」との声も上がっており、審議を通じて問題点が浮き彫りになりそうだ。【東海林智、吉田啓志】
現行法は派遣労働の固定化を避けるため、一般事務など大半の仕事は派遣労働者を3年しか雇えない。一方、高い技量が必要で企業側の需要が高い専門26業務は、この規制がない。ただ、こうした労働者保護の規定も、力関係の強い派遣先企業との間で十分には守られていない。
派遣で7年間働く東京都内の女性事務員(32)は、仕事は一般事務だが、派遣先では専門26業務の一つ「OA機器操作」要員とされる。今の職場は3年の上限を上回る5年目で「派遣は立場が弱く、違法でもモノが言えない」と漏らす。
改正案が成立すれば、専門26業務は廃止され、全業務とも派遣期間の上限が3年となる。その一方で、労働者を3年ごとに入れ替えれば、どんな仕事でも永久に派遣に任せられるようになる。
専門職でも、派遣労働者は3年で仕事を変わることを迫られる。女性事務員は「頑張っていれば、いつか正社員に」とボーナスがない仕事に耐えてきた。成立すれば、職場で3年ごとに派遣労働者が入れ替わる事態も起きかねない。
厚生労働省の調査では、派遣労働者約116万人のうち6割以上は、正社員登用を望んでいる。改正案は正社員化を後押しするため、派遣元企業に対して労働者への計画的な教育訓練や、派遣先に直接雇用を求めることなどを義務づける。同省は「派遣が増えることはない」と語る。
ただ、改正案が実際に安定雇用につながるかどうかは懐疑的な見方が強い。大卒後に派遣で働き続けてきた女性(42)は、商業英語を学ぶなど能力を磨いてきたが、正社員にはなれていない。派遣社員と企業の発言権の大きさはかけ離れており、「会社は使い勝手がよくなったと思っただけ。私たちは都合のいい部品なのか」と憤る。
若手では派遣と正社員の賃金に大差はないが、40代後半の派遣の平均は時給換算で1200円台で、正社員の4割にとどまる(同省調べ)。連合の古賀伸明会長は「賃金格差をなくすこともなく、やみくもに派遣を増やす改正は絶対に認められない」としている。
◇成立、微妙な情勢
労働者派遣法改正案は、企業が派遣労働を活用しやすくするもので、安倍内閣は成長戦略の一環として成立を図る方針だ。ただ「政治とカネ」をめぐる混乱で、審議入りは当初目指した14日から2週間ずれ込んだ。野党が対決法案と位置付ける中、今国会での成立は微妙な情勢だ。
安倍首相は28日の衆院本会議で「『生涯派遣』の労働者を増やすとの指摘は当たらない」と成立に理解を求めた。一方、民主党の海江田万里代表は東京都内で記者団に「首相は派遣の立場を全く分かっていない。格差が固定化され、派遣労働者の数が増える」と廃案を目指す姿勢を強調した。
政府は当初、今年の通常国会で改正案の成立を目指したが、法案に誤記が見つかり、一度は廃案になった。ただ、労働規制の見直しは第1次政権以来の首相の宿願で、改めて今国会に提出した。
自民党の佐藤勉国対委員長は28日の記者会見で「遅くとも11月7日の参院本会議で趣旨説明をしたい」と審議を急ぐ考えを強調。党関係者は「少しでも遅れたらだめになる」と危機感を強めている。【水脇友輔、佐藤慶】 |
2014年10月29日 |
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【指定廃棄物の行方】「駄目と言ってほしい」 処分場候補地選定で発言 花塚・栃木県議会副議長
10月27日 下野新聞朝刊
26日に塩谷町で開かれた、山の日制定を祝う第2回ふるさと高原山を愛する集いに出席した県議会の花塚隆志副議長(さくら市・塩谷郡選挙区、とちぎ自民党議員会)は、あいさつで放射性物質を含む指定廃棄物の最終処分場候補地問題に関し「残念な問題が起こった。何とか解決しないといけない。国は住民に説明したいとしているが、しっかり(住民側から)『駄目ですよ』と言ってほしい」と、同町民の反対運動に理解を示すような発言をした。
花塚氏は下野新聞社の取材に対し、発言は選定の手続きが進んでいないことを踏まえたもので「私は賛成でも反対でもない」と中立を強調。「市町村長会議の動向を見守っている」と説明した。
県議会最大会派のとちぎ自民党議員会は、市町村長会議が決定した候補地選定手法などを尊重する立場をとっている。
この日の集会では花塚氏に先立ち、民主党とみんなの党の国会議員があいさつし、同町内に選定された候補地の白紙撤回に尽力すると強調した。
集会に参加した50代の男性団体職員は「集いはあくまで山の日の制定を祝う場。(花塚氏は)政治を離れて子どものころから親しんだ高原山への素直な気持ちを語ったと思う」と話していた。 |
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