2016年11月6日日曜日

福島原発事故が起きて4年経過した2015年02月01日から02月05日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事 その2

2015年02月03日(火)
人のES細胞から小脳組織を作ることに成功した。神戸理研
1月30日付神戸新聞。画面クリックで拡大。
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キリスト教もイスラム教も元をただせば根っ子は同じ。日本人が知らないだけ。
キリスト教圏とイスラム世界の関係はややこしい
あい次ぐテロ事件の背後にあるもつれ


リベラル21

伊藤力司 (ジャーナリスト)


イスラム国に日本人が人質として捕らえられ、生死の淵に立たされるという危機が起きた。これまでイスラム過激派のテロ事件の渦中に日本が立たされることはなかっただけに、われわれ日本人は宗教的対立に比較的無関心で来られた。この機会に異なる宗教がもたらす問題について考えてみたい。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は一神教である。エホバとかゴッドとかアッラーとか呼び名は異なるが、この世の創造主である唯一絶対の神を信じることでスタートする。山にも川にも森にも神が宿るとする日本人の「八百万(やおろず)の神」とはわけが違うのだ。

われわれ日本人にとって結婚式はキリスト教の教会で、葬式は仏教のお寺でやっても不思議はない。しかし一神教の世界ではそんなことは考えられない。むかし外国のビザを申請するのに、宗教を申告する項目でたいていは「仏教」と書いた。実態は無宗教に近いのだが、正直に「無宗教」と書くと変な顔をされるからだ。

日本人の宗教としては自然崇拝(アニミズム)を原点とする神道が大元(おおもと)にあり、その後中国・朝鮮から伝わった仏教と儒教などが混然と混じり合っている。いわば日本教である。一神教の人には、そんなのは宗教ではないとみられそうだ。

われわれ日本人は食事の前に「いただきます」と言って手を合わせる。それがごく日常的なことだからその意味を考えることもない。しかし考えてみると、食材の全ては動物であれ、植物であれ生きていたものだ。生あるもののお命を頂戴するのだから「いただきます」と言って手を合わせるのは、地球の理に適っているわけだ。

若いころ初めてフランスに住んでフランス人と食事を共にした時、「いただきます」ではなく「ボナペティ(bon apetit)」と言われて、「ヘエー!」と思ったことがある。直訳すれば「良い食欲を」という意味で、いわば「おいしく食べてください」という挨拶言葉なのだ。

一神教では、全能の神がまず人を創り、動物を創り、植物を創り、大地を創り、最終的に全地球を創造したと教えられる。地球上の全生物は人が利用してよろしいとか、人間が人間のために自然を改造してもよろしいと考えるのだ。魂の奥底で自然に畏れを抱く日本人とは違うところだ。

ヨーロッパではドイツを先頭に「緑の党」という政党があって、地球環境保全のために闘っている。しかしその因って来たるところを尋ねると、近世以来ヨーロッパでは自然改造が進んで緑が失われたからだという。ドイツ人は勤勉かつ組織力にすぐれているとの定評通り、最も真面目かつ組織的に自然改造を実行した結果、環境破壊が最も進んだという。その反省からいち早く緑の党が活動するようになった。

万物に神が宿ると信じ、自然体で自然と共存してきた歴史と文化をもつ日本人が、西欧の真似をして自然破壊を重ねてきた事実。今になって環境保護を叫ばないといけないのは悲しいことだ。

キリスト教は、当初ユダヤ教徒だったナザレの人イエスが、不幸な人々を救うためにユダヤ教から脱皮して万民救済の救世主キリストになったことからスタートした。だから天地創造の絶対神エホバを崇めることはユダヤ教と同じである。旧約聖書に記された物語はユダヤ教と共通だ。

イエスが十字架に掛けられて処刑された史実が物語るように原始キリスト教は迫害されたが、4世紀後半にローマ帝国で公認されて以来ヨーロッパ全土に広がった。ローマ帝国が西ヨーロッパの全土を支配するにつれて、カトリック教会が全欧州に広がった。イエス・キリストの活動を伝える新約聖書が伝えられるに及んで、イエスを迫害したユダヤ人の子孫たちがキリスト教徒に迫害されることになった。

2000年以上前に、現在のイスラエル・パレスチナの土地を支配していたユダヤ王国は1世紀後半、侵略してきたローマ人に敗れ、ユダヤ人は亡国の民となった。ユダヤ人は現在の中東、アフリカ、ヨーロッパ、ロシアなどに流散したが、キリスト教圏で最も迫害された。結果としてヒトラーのナチス・ドイツに大量虐殺されたユダヤ人の悲劇の遠因はここにある。

イスラム教は7世紀アラビア半島で誕生した。メッカの隊商の一人として、アラビア半島から中東まで各地を旅行していたムハンマド(マホメット)が、洞窟にこもって瞑想しているうちに天啓が下された。天地創造の唯一神アッラーがムハンマドに、この世を救うための啓示を下したのである。ムハンマドがこの啓示を語り、これを文書化したのがコーランである。

コーランにはイエスが預言者の一人として伝えられていることから見て、ムハンマドがユダヤ教・キリスト教の影響下にある環境のもとで啓示を受けたことは間違いない。現にイスラム教では、ユダヤ教徒・キリスト教徒を「経典の民」(神の言葉を共有する人々)として尊重する扱いを受けることになっている。

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後藤さん殺害事件で「あさイチ」柳澤キャスターの珠玉の1分間コメント、ハフポスト
水島 宏明
法政大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター

若者言葉ならば「神コメント」と言うのだろう。

偶然、テレビからそんな言葉が聞こえてきた。

NHKの「あさイチ」で、メインキャスターの有働由美子、井ノ原快彦の2人の横でどぼけたオヤジギャクを時折飛ばす柳澤秀夫解説委員。

ふだんは温厚で駄洒落好きのちょっとズレた中年男性という役割で発言するが、今朝は冒頭から違った。

有働、井ノ原の「朝ドラ受け」をさえぎって、以下のようにコメントしたのだ。

「あさイチ」を見ていなかった人のために、あえてその全文を書き写してみた。

「「冒頭なんですけど、すみません。昨日から今日にかけて大きいニュースになってきた後藤健二さんなんですけど、
ちょっと、あえて、冒頭で、一言だけ・・・。

僕も後藤さんとはおつきあいがあったものですから、一番、いま、強く思っていることは、ニュースではテロ対策とか過激派対策とか、あるいは日本人をどうやって守ればいいか、が声高に議論され始めているんだけど、ここで一番、僕らが考えなきゃいけないことというのは、後藤健二さんが一体、何を伝えようとしていたのか、ということ。

戦争になったり、紛争が起きると弱い立場の人がそれに巻き込まれて、つらい思いをするということを、彼は一生懸命に伝えようとしていたんじゃないか。

それを考えることが、ある意味で言うと、こういった事件を今後、繰り返さないための糸口が見えるかもしれない・・・。

われわれ一人ひとりにできることというのはものすごい限界があるんですけど、この機会にそういうことを真剣に考えてみてもいいのでは・・・。
それが後藤さんが一番、望んでいることじゃないか。そう思ったものですから、冒頭なんですけど、ちょっとお話をさせてもらいました。」

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<「後藤さん殺害」>「無念だろうな」池上さんら涙こらえ、毎日新聞
2月1日(日)21時18分配信

 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられるグループが日本時間2月1日朝、拘束していた仙台市出身のフリージャーナリスト、後藤健二さん(47)を殺害したとする新たな映像をインターネット上で公開した。

「言葉が出ないですね……」。後藤さんと親交があるジャーナリストの池上彰さん(64)は1日午前、電話取材にそう言ったきり、しばらく黙り込んだ。

「深い悲しみと怒り。あと、無力感ですね。後藤さん、無念だろうな」。働き盛りで幼い子の父である後藤さんを思い、涙をこらえるように語った。

【ネットで】残忍な映像でなく「後藤さんの取材する雄姿広めよう」

 池上さんが「お父さん」役を務めたNHKの「週刊こどもニュース」のため、後藤さんはイラク戦争で苦しむ現地の子供たちをリポートした。以来10年以上の付き合いになる。

2013年にはヨルダンのシリア難民キャンプを一緒に取材した。「彼は弱い者の味方であろうとしていた。誰かが伝えなければ、という使命感から(シリアに)行ったのだと思う。それだけに悔しいだろうな」と話した。

 04年にイラクで取材中に武装集団に拘束された経験があるフリージャーナリストの安田純平さん(40)は「状況が自分とあまりにも違うので、後藤さんの拘束されていた時の心情は簡単には察せない」としながらも、「ジャーナリストとしてまだ伝えたいことがあったはず。生きて帰ってきたら、体験を必ず伝えてくれただろう。とても残念」と話した。

 国際支援団体職員で、イラクなどで勤務経験がある中井裕真さん(49)は「亡くなったなんて信じたくない」と肩を落とした。約10年前から紛争地の情報を交換するなど、仕事を通して親交があった。「いつもの笑顔でまた会いたいと願っていたのに」と無念さをにじませた。

 1996年にヨルダンのアンマンで取材を共にしたフォトジャーナリストの豊田直巳さん(58)は、取材中の後藤さんの姿が忘れられない。「警戒を解きほぐすような笑顔で、子供のような敏感な相手に接していた」。解放された場合に備え、現地に医師や弁護士を派遣する準備を進めていたが、かなわなかった。

「イスラム国と日本政府、両者に裏切られた思い」。中東訪問中にIS対策として2億ドルの支援を表明した安倍晋三首相の事件への対応について「本当に交渉しようとしていたのか」と疑問を呈した。

 ISの事情に詳しいフリージャーナリストの常岡浩介さん(45)は「何とか救えなかったのか、頭の中でグルグル回っている状態」と話した。「水面下でどんな交渉をしているのか分からない中、いい見通しがあるのではと期待して見守るしかなかったが、結果として交渉は不適切だった気がする」

 後藤さんの講演会を主催するなどしていた仙台市の国際支援団体職員、五十嵐栄子さん(61)はコメントを発表し、「テレビで最悪の結果になったことを知った。大変混乱しており、気持ちの整理がつかない。きっと無事に解放されるものと信じきっていた」と心境を明かした。

後藤さんの人柄を「優しく、いつも明るくすてきな笑顔で接してくれた」と振り返り、「あの元気な後藤さんにもう会えないと思うと、とても悲しいです」と胸の内を吐露した。

 障害児の支援を通して約3年前から交流があった弁護士の杉浦ひとみさんは、「死亡はうそであってほしいと祈っているが、本当なら大変残念だ。後藤さんは、子供は絶対守られるべきだとして行動してきた。生命を懸けたのは、テロや憎しみを拡大させず、戦火の子供が普通に暮らせる状況を作ることだった。政府は今後、テロや巻き添えを増やさない対応へ知恵を絞るべきだ」と話した。【太田誠一、高橋慶浩、山田奈緒、近藤綾加】
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名護市長、辺野古過剰警備を批判 海保に自制要求、琉球新報
2015年2月3日

要請後、取材に応じる稲嶺進名護市長=2日、那覇市港町

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設をめぐる警備活動で、新基地建設に反対する市民らにけが人が出ていることについて、稲嶺進名護市長は2日、那覇市の第11管区海上保安本部(秋本茂雄本部長)を訪れ、過剰な警備を自制するよう要請した。

要請は非公開で行われた。要請後、稲嶺市長は「(けが人が出たことなど)事実を事実として受け取ってほしい。分からないでは済まされない」と批判した。

 稲嶺市長は昨年8月に辺野古で開かれた県民集会で海保の警備体制を批判しており、今回の要請は事実上の抗議に当たる格好だ。

 稲嶺市長は席上、市民の抗議行動に対する海上警備について、安全確保に細心の注意を払うことなどを求める要請書を手渡した。

稲嶺市長によると、応対した11管の高橋博美次長と宮平晃総務課長は「作業を進める側と抗議する側で衝突が起きないよう防ぐのがわれわれの仕事だ」と説明。

「安全に気を使っているつもりだ。(けが人については)拘束し、解放する際にけががないことを確認している」と述べたという。

 市によると、要請が非公開となったことについて、11管側から建物の安全管理上の理由との説明があったという。

 稲嶺市長は要請後、記者団に「けが人が出たり、恐怖感を与えていたりするのは『安全を守る』ことを超えている」と指摘した。

 一方、海上での抗議中に海上保安官に確保された際、肋骨(ろっこつ)が折れたという男性は取材に対し「けががないか確認されたのは事実だ。しかしその際に胸が痛いと訴えたが聞き入れられなかった」と話した。
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スイス拠点の世界製薬大手ノバルティスファーマ(東京)はいい加減すぎる
2015/02/03 02:00 【共同通信】
ノバルティスを業務停止へ 副作用報告違反で初

 薬の副作用情報を期限内に国に報告しなかったとして、厚生労働省が医薬品医療機器法(旧薬事法)に基づき、製薬大手ノバルティスファーマ(東京)を業務停止処分とする方針を固めたことが2日、関係者への取材で分かった。期間は15日間前後で検討しており、ノ社から弁明書の提出を受けて正式決定する。

 厚労省によると、副作用報告義務違反で製薬会社が業務停止となるのは初めて。ノ社は、2種類の白血病治療薬をめぐる副作用報告義務違反で昨年7月に改善命令を受けており、一連の問題で今回が2回目の行政処分となる。

過去記事の中から数例を。

2014年07月03日(木)

大学医学部の論文を製薬会社の社員が代筆。その薬はよく売れた。

京都府立医大の全論文改ざんか=逮捕のノ社元社員―高血圧薬データ不正・東京地検

2014.07.02 06:04 記者 : 時事通信社

 製薬大手ノバルティスファーマの高血圧治療薬ディオバンをめぐる論文データ改ざん事件で、逮捕された元社員白橋伸雄容疑者(63)が扱ったデータが、2009~12年にかけて発表された京都府立医大の全ての論文で使用されていることが2日、分かった。

 白橋容疑者は、11年発表の論文のデータを不正に操作したとして逮捕・起訴され、12年論文についても改ざんした疑いで再逮捕された。東京地検特捜部は、残りの全論文でも不正が行われたとみている。 

[時事通信社]

バルサルタン:臨床試験疑惑 ノ社「論文で宣伝」文書化 元社員、上層部の意向くむ?

毎日新聞 2014年07月02日 東京夕刊

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)臨床試験を巡る虚偽広告事件で、製薬会社ノバルティスファーマが、臨床試験に基づいた学術論文を宣伝に活用するとの営業方針を内部文書化していたことが、関係者への取材で分かった。営業方針は同社上層部にも伝えられていたという。

東京地検特捜部は、元社員の白橋伸雄被告(63)が、営業成績を上げたい上層部の意向をくんで、改ざんに及んだ疑いがあるとみて調べを進めている。

 関係者によると、ノ社は2000年代以降、自社の医薬品の効能をアピールして販売促進する手段として、大学などが執筆した論文を活用する方針を打ち立てた。

 同社の経営陣の了承も得た上で、同社の営業戦略について書かれた複数の文書にも盛り込まれた。

 バルサルタンについては、東京慈恵会医大の研究チームが臨床試験を終え論文を執筆した06年以降、医療専門誌などに約500種類の広告が出されたことが確認されている。京都府立医大の試験結果も「脳卒中を減らす効果が出た」などと紹介した広告記事が多数掲載された。

 白橋被告は大阪市立大非常勤講師の肩書で府立医大の臨床試験に参加。自社の医薬品の臨床試験に関わったことが利益相反に当たると指摘されている。

 特捜部は、白橋被告が会社の戦略に沿ってバルサルタンの売り上げを伸ばすため、臨床データの改ざんを行った可能性もあるとみて1日に白橋被告を再逮捕するとともに、法人としてのノ社も起訴した。

 白橋被告は改ざんを否認し、調べに対して黙秘を続けているとされる。【山下俊輔、石山絵歩】

2014年07月14日(月)掲載

産学癒着 根深い病 ノバルティス社事件、東京新聞
2014年7月13日 朝刊

 降圧剤ディオバンをめぐる臨床研究のデータ改ざん事件で、薬事法違反罪(誇大広告)で元社員とともに起訴された製薬会社ノバルティスファーマは、薬事業界に影響力のある日本高血圧学会の役員らに多額の講演料などを提供し、役員らも期待に応えるようにディオバンのPRを繰り返した。

その後、東京地検特捜部の捜査で効能が偽りだったことが判明。産学もたれあいの構図の下、安易にノ社の販売戦略に加担した学会の責任が問われている。 (中山岳、加藤益丈)

 「教授十五万円、准教授十万円、講師七万円と、社内でランク付けしていた」。

ノ社の営業担当だった元社員は、医師を集めて開くディオバンに関する講演会で、講師役を務める日本高血圧学会員らに支払っていた謝礼の相場を明かす。

 ノ社は二〇〇〇年にディオバンの販売を開始。〇七年以降、五大学が相次いで効能に関する論文を発表した。講演会はホテルなどで開かれ、「ディオバンには降圧効果だけでなく、脳卒中を抑える効果がある」とした京都府立医大や東京慈恵医大などの論文の意義を、学会役員らが説明した。

元社員は「ディオバンは良いと言ってくれる先生には、講演を三十~四十回頼んだ」と振り返る。

 別大学の研究者が一二年、東京慈恵医大の論文に疑問を投げかける論文を発表した際は、ノ社が医療専門誌に出した座談会形式の反論広告に学会員計四人が登場。「疑念は払拭(ふっしょく)された」などとノ社を援護する議論を展開した。

 本紙が入手した資料によると、座談会で司会を務めた学会役員の大学研究室には〇七~一一年度、ノ社を含めディオバンと同種類の降圧剤「ARB」を製造する製薬会社計七社から、総額約一億七千万円の寄付があり、うち三千万円余りがノ社だった。

大学と学会事務局は取材に対し、いずれも捜査中であることを理由に「コメントは控える」と回答した。

 学会に所属するある研究者は「製薬会社に都合の良い研究や発言をする先生にはお金が集まる」と批判している。

 今月一日、誇大広告の罪で起訴、再逮捕されたノ社の元社員白橋伸雄容疑者(63)は、京都府立医大の臨床研究でデータ改ざんをした疑いが持たれている。

東京地検特捜部が同大の論文通りの効能があるかカルテから解析し直したところ、脳卒中の抑制効果は確認できなかった。白橋容疑者は東京慈恵医大の臨床研究にも参加しており、大学側はデータが改ざんされた可能性を認めている。

☆当ブログの内部検索で「ノバルティスファーマ」を入れると多数の掲載記事があります。
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「巨艦大砲主義」の神戸市復興都市計画の破綻、リベラル21
阪神・淡路大震災20年の示したものは、「巨艦大砲主義」の神戸市復興都市計画の破綻だった、阪神・淡路大震災20年を迎えて(1)

~関西から(157)~

広原盛明(都市計画・まちづくり研究者)

一部引用・・

人によって関心が異なるので一概には言えないが、私にとっては神戸市関係者(現役、ОB)が復興都市計画についてどんな発言するか、どう総括するかに大いに興味があった。

とりわけ新長田南再開発事業にマスメディアの注目が集まっていたこともあり、国内最大の20ヘクタールという巨大再開発事業がどのような意図のもとに計画されたのか、また20年後の(ゴーストタウン化しつつある)現状をどうみているのか、そしてこの現状を打開するためにいかなる対策を講じているのかなど、神戸市関係者の口から直接コメントを聞いてみたかったのである。

 残念ながら、神戸市政のトップである久元市長(戦後一貫して続いてきた市助役上がりの市長ではなく、初の天下り中央官僚出身の市長、2013年当選)が全く姿を見せず、また都市計画行政の責任者である住宅都市局長(都市計画局長)の発言もなかった。

マスメディアの前に出ると困るのか、とにかく神戸市政の最高責任者たちは「雲隠れ」したのである。しかし震災から20年も経ちながら、市民の前で復興都市計画の総括もできないようではその見識が問われると言うものだ。堂々と見解表明をしないことには、市民から信託された責任を果たすことができない。

 その代わりと言っては何だが、マスメディアのインタビューを一身に引き受けさせられたのが、(気の毒ながら)旧知の住宅都市局市街地整備部の新長田南再開発担当部長だった。

しかし立場上の発言とは言え、その内容は復興都市計画の誤りを一切認めない紋切り型のもので苦しいコメントが目立った。いわく、震災直後に逸早く都市計画決定を打たなければ、被災地はどれほど混乱していたかわからない。いわく、都市計画によって安全な市街地にしなければ、災害に弱い街がいつまでも続くことになる。

いわく、商店街が空洞化しているのは神戸に限ったことでなく、日本全体の経済状態の反映だ。また震災後に大きなスーパーが周辺にできることなど予測できなかった――などなど。

 これはインタビュー側の質問の仕方にも問題があったのかもしれないが、神戸市関係者の口からは新長田南再開発計画が「巨大再開発事業」になった肝心の理由について説明らしい説明がほとんど聞かれなかった。

市民の誰もが復興都市計画の必要性を一般的に否定しているわけではなく、なぜあれほど大規模な再開発事業が新長田駅前で計画されたのか、なぜあれほど巨大な商店街が必要だったのかということが知りたいだけなのである。

しかし、この核心部分の疑問については何ら回答がなかった(語ることができないのだろう)。

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2015年02月02日(月)
原子力委員会 「基本的考え方」検討開始,NHKNEWSweb
1月28日 15時01分

原子力の重要な課題に取り組む組織として再スタートした国の原子力委員会は、新たな原子力利用の指針となる「基本的考え方」をまとめるため、28日から有識者の意見の聞き取りを始めました。

原子力委員会は、原発事故後の3年前、国の原子力政策の基本方針「原子力政策大綱」を作る過程で推進側だけの秘密会議を開いて批判を受け、原子力の重要な課題に絞って取り組む組織として去年、再スタートしました。
新たな原子力委員会は、従来の政策大綱に代わり、原子力の利用にあたって重視すべき指針となる「基本的考え方」を示すことになっていて、28日から有識者の意見の聞き取りを始めました。

最初の聞き取りには、東京大学名誉教授で、原発事故の対応を検証してきた政府の事故調査・検証委員会の畑村洋太郎元委員長が招かれました。

畑村元委員長は「原子力を扱うかぎり、事故はこれからも起きると言わなければならない。

ある基準を満たしても気が付かない危険は残るもので、安全だと言わない原子力規制委員会は正しい。事故が起きうると考えて、事前に避難計画だけでなく除染や復興の計画も立てておく必要がある」と話しました。


原子力委員会は、今後1年余りかけて「基本的考え方」をまとめることにしていますが、中立性や透明性を確保し、これまでの組織との違いを明確に示せるかが課題になります。
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電事連会長「何としても原発再稼働実現へ」、東洋経済
再稼働なければ「発送電分離の延期も」と注文

中村 稔:東洋経済 編集局記者2015年1月31日

関西電力は電力料金の大幅値上げを申請中。

電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は1月23日、今年最初の定例会見を開き、「昨年は原子力発電所がまったく稼働しなかったが、今年は何としても早期の再稼働を実現したい」と、原発再稼働の「成果」を勝ち取る決意を強調した。

電力システム改革の第3段階に当たる発送電分離の法案が今通常国会で審議されることについては、発送電分離の前提として「電力の安定供給の補完や原発再稼働による需給状況の改善、原子力の事業環境整備が必要」と主張。これらがうまくいっていない場合は「(2018~20年をメドとする発送電分離の)実施時期の先延ばしを含めて柔軟に検討してほしい」と注文を付けた。

大手電力会社は、送配電部門が分離されることによる経営悪化を警戒している。「競争環境の中で原子力をこれからも民間が担っていくためには、健全な経営が必要」(八木氏)とし、政府に対して電力会社の負担を軽減する措置を要求している。特に求めているのが原子力のバックエンド(廃炉、廃棄物処理、核燃料再処理)事業における負担軽減であり、経済産業省が方針を決めた廃炉会計制度の見直し(一括減損処理の負担軽減)もその一つ。核燃料サイクル事業でも国と事業者の負担見直しを強く求めている。

電源構成で原子力の一定規模確保を要求

経産省が最適な電源構成(エネルギーミックス)の議論を開始することに関して八木会長は、「資源に乏しい日本の実情の中で、現実的かつバランスのとれた将来像をすみやかに検討してもらいたい」と要請。

「原子力はS(安全性)プラス3E(環境性、経済性、エネルギー安全保障)の視点からバランスに優れており、将来にわたって一定程度の規模を確保していただきたい」と述べた。具体的な原子力の電源構成比率については明言を避けたが、2割以上を想定していると見られる。

昨今の原油安が電気料金に与える影響については、「原油価格連動の液化天然ガス(の調達)が多い。燃料価格の低下は燃料費調整制度を通じて数カ月のタイムラグを置いて電気料金に反映される。ただ、電気料金には円安も含めてトータルで影響するため、引き続き注視する必要がある」と述べた。

一方、運転開始から40年を経過した老朽原発7基を廃炉にするか、運転延長申請するかの判断については、関電保有の4基を含め「いぜん検討中」とした。

関電の高浜1、2号機は現在、運転延長申請の条件となる特別点検を実施中にあり、いずれ延長申請する公算が大きい。

残りの5基については出力規模が比較的小さいため、廃炉の可能性が高いと見られるが、保有各社はなお最終判断を先送りしている。

保有原発全3基の再稼働メドが立たない日本原子力発電の今後について、八木氏は、「原電は重要な会社。まずは経営を効率化し、そのうえで今後のあり方について電力会社から知恵を出したい」と説明。

現状では、「具体的に検討しているわけではない」と語った。

原電は12年度から卸電力販売量ゼロが続くが、販売先の大手電力5社との契約上、販売量に関係なく支払いを受ける基本料金によって何とか食いつないでいる状況。

しかし、こうした契約を毎年更新することは大手電力にとって大きな負担であり、リスクとなる。廃炉専業化の道を含め、原電の経営抜本改革が今年の大きな課題となるのは間違いない。

「通信とのセット販売も大きなメニュー」

電力・ガス小売りの全面自由化に向けた関電としての対応に関しては、「ガスを含めて垣根を越えた自由化が進む。関電としては、電気とグループ事業(ガス、通信子会社など)を通じてトータルのソリューションを提供することで、顧客に選ばれる事業者でありたい」と言い、「通信とのセット販売も大きなメニューになりうる」と語った。

他社とのアライアンスについては、「互いの強みを生かすウィンウィンの関係があれば拒むものではない」と前向きの姿勢を示した。関電の自由化戦略を巡っては、東京電力と中部電力との包括提携に対抗し、東京ガスとの提携交渉が取りざたされているが、「具体的なものはない」と答えるにとどめた。

関電は現在、経産省に家庭向け電気料金の再値上げを申請している。家庭向けは平均10.23%引き上げ、経産省の認可がいらない企業向けは平均13.93%再値上げする方針で、今年4月からの予定。経産省の審査次第で値上げ幅は多少圧縮される可能性があるが、自由化分野の企業向けでは契約流出の加速も予想される。

八木氏も「価格競争力低下は否めない。価格優先の顧客が他社に替わるのは残念だが、やむを得ない」と語った。関電としては、経営効率化を深掘りするとともに、原子力規制委員会の審査が終盤に差し掛かった高浜3、4号機が再値上げ申請の前提(今年11月)より早期に再稼働すれば、「値下げで還元したい」と述べた。
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給料、自分らに有利に取り計らう役人が国を動かす、愛国心はわかないよ
人事院勧告への疑問  河野太郎のブログから

2015年01月21日 12:22|自民党行政改革推進本部長・無駄遣い撲滅プロジェクト

昨年11月に衆議院が解散されると、すぐに北九州市と宮崎県への出張が入った。

宮崎県に出かけて行ったときに、清山知憲県議から行革本部長に相談があった。

人事院と宮崎県の人事委員会が給与に関する勧告を出すときの調査について問題があるのではないかという指摘だった。

宮崎県内に調査の対象になりうる企業が395社ある。そのうち社員数500人以上が96社。全体の24.3%になる。

ところが人事院と県の人事委員会が調査したのは135社。そのうち500人以上が41社。全体の30.4%と調査対象が母集団よりも大企業に振れている

清山県議が人事委員会に確認すると、調査対象を選ぶのは人事院なので人事委員会としてはいかんともしがたいという返答だったそうだ。

そこで党本部で確認してほしいという要請が来た。

が、総選挙前だったので、選挙後にと約束して別れた。

ということで、選挙が終わり、行革本部から調査をかけてみた。

例えば富山県、県内の500人以上が母集団では580社中161社、27.8%に対して、実際に調査の対象となった500人以上の企業は178社中64社、36.0%。

徳島県、母集団は260社中70社、26.9%に対し、調査対象になったのは99社中36社、36.4%

東京都、母集団は10,647社中4,523社、42.5%に対して、調査対象のなかの大企業は45.9%。


企業規模が大きいほうが給与も高い傾向にあるので、調査対象が上振れすると勧告の内容も上振れする。

都道府県の場合、市町村も人事委員会の勧告に右に倣えすることも多く、都道府県の人事委員会勧告が上振れすると市町村全体の人件費が上振れすることになる。

すべての都道府県について母集団と調査対象がどのようにずれているかを確認するとともに、中長期の財政の健全化に関する行革推進本部から政調会長への提言に、地方公務員の人件費と官民格差についても盛り込んでいく。

調査対象を50人以上に初めから絞っていることがよいのか、雇用主体である民間企業と自治体のそれぞれが直面しているリスクの差、明らかな官民格差などを対象としていく。
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危険はらむ「積極的平和主義」、神戸新聞
一月30日付神戸新聞 画面クリックで読める大きさに拡大。
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「最後かも…」全身がん樹木希林の言葉、映画「あん」
カンヌのグランプリ作「殯の森」で知られる、河瀬直美監督の最新作。
全身がんを公表している樹木希林が主演。
今回の作品で「最後かも」という覚悟、そして見る人へのメッセージが込められている。
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【震災復興談合】 「常連」暗躍、病巣根深く 舗装業者と公取、因縁の攻防、共同通信
2015/02/01 14:20

公正取引委員会が独禁法違反容疑で舗装工事会社の一斉捜索に乗り出し、東日本大震災の復興事業を取り巻く不正の構図が明るみに出た。

高速道のほか国道工事でもくすぶる疑惑の主体は、過去にも談合が指摘された「常連企業」。企業の自主申告制度と独自の強制調査を導入した法改正から9年、二つの武器を手にした公取委の調査も正念場を迎えた。

 ▽強制調査

 「独占禁止法違反で裁判所の許可状が出ている。強制調査に着手します」

 1月28日午前9時、東京や仙台、金沢市の舗装工事会社の関係先約40カ所に、公取委の係官約200人がなだれ込んだ。

 北陸新幹線の融雪設備工事談合事件以来、1年ぶりとなる強制調査の主目標は、震災で寸断された道路舗装工事の受注調整。2011年、東日本高速道路が発注した工事12件で20社が落札業者と価格を事前に取り決めた疑いが浮上している。

 ゼネコン子会社など20社の大半は、過去にも北海道岩見沢市や愛知県などの工事の談合で処分対象となった公取委の「因縁の相手」(幹部)。国発注の国道工事でも手広く談合していた疑いがあり、調査対象はさらに拡大する見通しだ。

 ▽渡りに船

 「工事中に調査すれば、復興を妨げかねない。公取はあえて工事完了を待っていたのではないか」(政府関係者)

 問題の入札から3年以上経ての強制調査に臆測が広がるが「着手が遅れれば、調査が困難になるだけ」(公取委幹部)とされ、タイムラグの理由は別のところにあった。

 悪質な談合の刑事告発を進めるため、06年の独禁法改正で導入された強制調査は公取委にとってもろ刃の剣だ。「制度がある以上、定期的に実績を挙げるよう求められる」(幹部)一方、関係者が多い事件の性質上、起訴にまで持ち込める証拠固めは「告発免除や課徴金減免が目当ての自主申告でもなければ、まず不可能だ」(同)。

 「実は20社で談合していた」「落札者を決めたのは大手3社」

 昨秋になって重い口を開いた業者は、各社の談合担当者の顔ぶれまで詳細に証言。減免申請の有無は不明だが「検察当局でさえ、手を尽くしても見つけ出せなかった」(捜査関係者)という震災復興絡みの不正の告白は、公取委には渡りに船だった。

 ▽天下り

 「談合は前任者から引き継がれた」。一部の業者は調べに、各社の東北支店を舞台に不正が続けられた実態を明かした。

 発注側の東日本高速や国交省関係者がかかわる官製談合だった証拠はないが、20社の多くが国交省職員の再就職先で「受注調整の背後で国交省OBが暗躍した可能性はある」(捜査関係者)。

 公取委は談合を取り仕切ったとみられる各社の営業部長、支店長らの事情聴取と並行して自宅を捜索。事前協議の詳細の解明が刑事告発の成否を分けるとみて、押収したパソコンのメールなどの解析を進める。
(共同通信)
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イスラム国は、自らの宣伝のために後藤さんと日本を最大限に利用、ハフポスト
2015年02月01日 21時35分 JST ISLAMIC STATE

今回の忌まわしいイスラム国の一件は、中東の問題、あるいは、日本の対応などビューポイント(=視点)によっていろいろな見方が出来る。

まず日本の問題で言えば、8月に湯川遥菜さん、10月に後藤健二さんがそれぞれ拘束されて以降、日本政府は釈放に向けた努力をしてきたと思う。しかし、それをするにも、安全保障・軍事に関する日本の情報収集能力は限られている。とくに中東地域では、日本の当事者能力はないに等しい。

内戦の激化で在シリア大使館は大使館機能を隣国のヨルダンに移転し、シリア国内には外務省の職員がいない状況がずっと続いてきた。このため、一部で指摘されているような、ヨルダンではなく、トルコを仲介交渉役に立てるという選択肢はそもそもなかった。

イスラム国が簡単に日本人人質を解放しないことは明白だった。彼らは自らの宣伝のために最大限、最後まで日本と後藤さんを利用した。自分たちの存在を世界に見せつけることで、世界中からさらに若者を集めようとしている。

アメリカやイギリスは常にテロに対しては全力でつぶしにかかってくる。日本のように揺れ動かない。イスラム国にとって、日本は利用しやすい国だった。

日本政府は8月から12月にかけ、人質解放に向け、イスラム国とunder the table、つまり裏取引でやろうとしていたのだろうが駄目だった。日本にはアメリカのCIA(中央情報局)のような組織がないからだ。

今回、NSC(国家安全保障会議)は機能したが、CIAのような組織がないと情報が取れない。しかし、国家情報をめぐる特定秘密保護法の成立でさえ、あれだけもめたので、日本版CIAの創設となれば、国論が真っ二つの事態になるだろう。

イスラム国は今回、安倍首相の中東訪問のタイミングを計って、実行したとみられる。そして、日本は常に受動的な対応しかとれなくなっている。これは安倍政権以外でも同じことだ。
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TPP難航分野積み残し 首席会合が閉幕、共同通信
 【ニューヨーク共同】米ニューヨークで開かれていた環太平洋連携協定(TPP)交渉の首席交渉官会合が1日、閉幕した。知的財産や国有企業改革などの難航分野は各国の意見の隔たりが埋まらず、積み残しとなった。3月中旬に開く方向で調整している閣僚会合で決着させるため、事務レベルでの協議を急ぐ。

 日米両国は次回の閣僚会合で、交渉全体が大筋合意することを目指している。積み残した分野では事務レベル協議を続け、閣僚会合を開けるまでに各国が歩み寄れるかが焦点になる。

2015/02/02 06:50
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やはりそうだったか?安倍首相にヨイショしたNHK大河ドラマ
☆昨年末、番組予告があった時点で、安倍首相に阿った企画で、観るのは絶対に止めようと思ったのだが・・。この文の作者もそう思ったらしい
 
2015.1.18 16:37  週刊ポスト2015年1月30日号

NHK大河『花燃ゆ』 大コケの背景に作品巡る政治的配慮あり

 NHKの大河ドラマ『花燃ゆ』が視聴率歴代ワースト3位という不名誉な記録とともにスタートした。大コケの背景には作品を巡る”政治的配慮”があると指摘するのは、本作決定時からその経緯に疑問を呈してきたジャーナリストの鵜飼克郎氏である。籾井勝人会長のもと、安倍ポチ路線を突き進むNHKに公共放送を名乗る資格はあるのか。

 * * *

 幕末の長州藩士で維新志士の理論的指導者であった吉田松陰の妹・杉文の生涯を描く新大河ドラマ『花燃ゆ』が出鼻をくじかれた。

 1月4日放送の初回視聴率は関東地区で16.7%。1989年の『春日局』(初回14.3%)、1977年の『花神』(同16.5%)に次ぐ史上3番目の低さとなり、第2回も視聴率13.4%とまったく振るわなかった。

 井上真央演じる主人公・文は松陰の末妹で、松下村塾の塾生である久坂玄瑞と結婚した女性だ。久坂の死後、群馬県令を後に務める楫取素彦と再婚したが、歴史上の人物としては無名で、作品化されたことはほとんどない。当然ながら人気作家による原作もなく、オリジナル脚本で制作される。視聴率を稼ぐには不利な条件ばかりが揃っていた。

 関係者の間では、そんな大コケ濃厚の大河ドラマが制作された背景に「NHKの安倍政権への阿りがある」と当初からいわれていた。安倍首相の地元・山口が大河の舞台となるよう無理に決まった作品だという“疑惑”である。

 制作発表までの経緯は異例続きだった。まず目に付くのが、制作発表の「遅れ」だ。通常、大河ドラマは放送開始2年前の5~8月に発表される。
たとえば来年放送予定の戦国武将・真田幸村の生涯を描く『真田丸』の制作発表は昨年5月12日に行なわれた。2012年放送の『平清盛』が2010年8月4日、2013年放送の『八重の桜』は2011年6月22日に発表されている。「キャスト調整に手間取って発表が遅れた」(NHK関係者)とされる昨年放送の『軍師官兵衛』は、発表が2012年10月10日にずれ込んだが、これでも異例の遅さである。

 それに対し、『花燃ゆ』の制作発表はさらに遅く2013年12月3日だった。他の年より数か月~半年も遅れたのはなぜなのか。

 筆者が『花燃ゆ』制作発表直後(2013年12月)に舞台となる山口県萩市を取材すると、さらに奇妙な経緯が浮き彫りになった。当時、萩市の商工観光部観光課課長はこう証言した。

 「NHKのチーフ・プロデューサーがこちらに来たのは9月のことです。脚本家2人を連れて、『山口県に何か大河ドラマの題材がありませんか』などと聞かれ、市内の案内も頼まれました」

 例年なら制作発表が終わっている時期にもかかわらず、題材も主人公も未定。しかも舞台となる「場所」だけが決まっていたような言い方だ。

 「最初男性の主人公候補を提案したが、NHK側からは『女性で誰かいないか』といわれ、伊藤博文夫人などの話をしました。その後、10月になって『吉田松陰ではどうか』と聞かれ、妻や3人の妹について説明した。『女性でいろいろ面白い話がありますね』という反応でしたね。まさか2015年の放送とは思わず、もっと先の大河のリサーチかと思っていました」(同前)
2009年放送『天地人』のチーフ・プロデューサーは雑誌インタビューに〈2006年あたりからこの大河ドラマ48作目の題材を考えはじめていたのですが、当初、局内で「直江兼続でいきたい」と話したとき、みんな知らないわけですよ〉(『時代劇マガジン』2009年1月号)と答えていることからもわかるように、放送の数年前から作品の構想が立てられることも通例で、「主人公を誰にするか」は最重要視されるといわれてきた。

 「舞台は山口県であること」が重視された形跡がある『花燃ゆ』は不自然きわまりない。それも、安倍政権発足直後に決まった方針と推測され、それ以外に「山口」である必要性は見当たらないのである。

 ●取材・文/鵜飼克郎(ジャーナリスト)
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国に350億円支払い命令=戦闘ヘリ導入の投資費用―富士重が逆転勝訴、時事通信
1月29日(木)15時22分配信

 戦闘ヘリコプターの導入をめぐり、防衛省が途中で発注を打ち切ったため、投資費用が回収できなくなったとして、富士重工業が国に約350億円の支払いを求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。田村幸一裁判長は「国の行為は信義則違反に当たる」と述べ、請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し、国に全額の支払いを命じた。

 判決などによると、防衛省は2001年、戦闘ヘリ「AH64D」(通称アパッチ・ロングボウ)62機の導入を決定。富士重グループは米ボーイング社へのライセンス料など約350億円を支払い、日本仕様の機体生産を始めたが、同省は02~07年度に計10機を購入しただけで、発注を停止した。 

訴訟の背景の解説がないこんな記事を配信して通る日本の通信社。
国民読者よりお上お役人に気を使う?

裏がわからないが、普通に読めば富士重工の経営者は防衛産業の一翼としては大変な覚悟で訴訟をしたように見えるが・・。

もしかすると国家の財布から堂々と金が出るように、防衛省と裏で組んだ巧妙な手口だから解説が出来ないのかもと勘繰りたくなる。
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2015年02月01日(日)
ピケティ氏「若い人たち優遇の政策を」、NHKNEWSweb
1月31日 13時02分

来日中の、格差の拡大を論じた著書で知られるフランスの経済学者、トマ・ピケティ氏が31日に東京都内で会見し、日本でも格差拡大を抑えるために、累進課税を強化するなど、若い人たちを優遇するような政策をとるべきだという考えを示しました。

トマ・ピケティ氏が書いた「21世紀の資本」は、20か国以上の納税記録などの膨大なデータを分析して資本主義の下で格差が拡大したことを実証しようとしたもので、世界で100万部以上が売れたとされています。

また、日本語版も先月の発売以来13万部販売されるなど、700ページを超える経済専門書としては異例のベストセラーとなっています。

日本記者クラブで会見したピケティ氏は、日本などで格差に対する関心が高まっている理由として、「多くの人たちが、統計を見るまでもなく、富裕層のほうが中間層などよりも所得が増えていると感じている。

とりわけ成長率が低い国では不平等を感じるのだ」と述べました。

さらにピケティ氏は「日本は、アメリカほどの極端な格差はないが、若い世代は富へのアクセスが難しくなっている。所得の低い人たちの税を低減し、富を蓄積した世代の所得税や不動産税を増大するなど、若者を利する政策をとるべきだ」と述べて、累進課税や教育支援の強化などを通じて、所得格差の拡大を抑制すべきだという考えを示しました。
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東電と1億4000万円で和解 小高の津波犠牲者遺族、福島民友
(2015年2月1日 福島民友ニュース)

 東京電力福島第1原発事故で津波による行方不明者の捜索が遅れ、精神的苦痛を受けたとして、南相馬市小高区の津波犠牲者遺族でつくる遺族会が東電に慰謝料を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、東電が慰謝料を支払うことで和解が成立したことが31日、遺族会への取材で分かった。和解総額は約1億4000万円。

 遺族会によると、和解が成立したのは、申し立てた278人のうち、235人。和解成立は14日付。残りの申立者は現在手続き中で、同様に和解が成立する見込みだという。

 和解内容は東電が慰謝料として遺族1人当たり親子、配偶者ら1親等に60万円、祖父母と孫ら2親等に40万円、これ以外の同居家族に20万円を支払う。遺族が複数いても故人1人当たりの上限は300万円。

 浪江町遺族会が2013(平成25)年10月に同様の内容で和解成立したことから、同市小高区遺族会が昨年3月、原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てた。

 宮口公一会長(57)は「請求は認められたが東電からの謝罪がないのは残念。残された遺族は捜索できなかった苦しみを一生引きずっていかねばならず、慰謝料は微々たる金額」と話した。
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中間貯蔵の安全協定素案判明 最終処分工程を毎年監視、福島民報
2015/02/01 08:27

 除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐり、環境省と県、大熊、双葉両町が締結に向けて水面下で調整している安全確保協定の素案が判明した。

同省が、県外最終処分までの具体的な工程表を作成した上で、毎年、県と両町が進捗(しんちょく)状況を監視する項目が盛り込まれている。協定締結は、県が政府に対し示した搬入受け入れの5条件の1つで、詰めの協議が行われている。

 施設をめぐる協定の素案のポイントは下記の通り。同省が県外最終処分に向けたスケジュールの具体的な時期を記した工程表を作成する。さらに、進捗状況の報告を踏まえ、県などが必要に応じ、意見できる仕組みになる見通しだ。

 同省は、中間貯蔵開始後30年以内の県外最終処分完了までの工程に関し、「主な流れ」を提示している。しかし、除染廃棄物の搬出に向けた各種作業の着手時期などは明示されていない。

 素案では、県と両町が施設内に立ち入り調査できる権限を設けるとした。具体的には、施設周辺地域の空間放射線量の異常事態が生じた場合などを想定している。立ち入り調査をするのは県や両町の職員の他、県の専門家会議の委員を含めた学識経験者も含まれる。

 さらに、同省が県、両町と協議した上でモニタリング計画を策定し、排水や地下水の放射性物質濃度などを測定する。測定結果は速やかに公表するとしている。同省と県、両町は、排水の基準をめぐって最終調整しているもようだ。

 同省は中間貯蔵する廃棄物のうち、将来的に再生利用が可能な廃棄物は資源としての活用を推進する方針。素案では、再生利用が可能であっても受け入れ先の確保が困難な場合、県外での最終処分を行うとした。
 施設の跡地利用では地元の意向を踏まえた上で地域振興などに利用されるよう同省、県、両町で協議を進める項目を盛り込んだ。

◎安全確保協定素案の主なポイント

▼施設周辺の安全確保に支障が生じた場合、環境省が責任を持って適切な措置を講じる。
▼施設のモニタリング計画の策定、実施。
▼県、大熊、双葉両町は施設で異常事態が生じた時などには施設敷地内に立ち入り、調査を行える。
▼県、両町は施設への立ち入り調査など状況確認の結果、必要があれば周辺地域の安全確保のために措置を講じるよう同省に要求できる。同省が対応するまでの間、県と両町は施設への除染廃棄物の搬入停止を求めることができる。
▼中間貯蔵開始後30年以内の県外最終処分完了に向け、同省が具体的な工程表を作成。進捗状況を毎年、県と両町に報告する。必要に応じて県と両町が同省に取り組みを促すことができる。
▼除染廃棄物の再生利用が可能でも、受け入れ先の確保が難しい場合は県外最終処分をする。
▼施設の跡地が地域振興などのために利用されるよう協議を行う。
▼施設の設置や運営で損害が生じた際には同省が適切に対応する。

■搬入開始 4条件の進展鍵

 県は昨年9月に施設の建設受け入れを政府に伝達。その際、建設と廃棄物の搬入は別として、政府に対し5つの条件を提示した。5条件は下記の通り。県外最終処分の法制化は昨年11月に中間貯蔵施設関連法案の参院本会議での可決、成立でクリアした。

 残りの4条件について県の担当者は「協議をしている段階で、4つは条件を満たしたとは言えない」としている。政府が搬入開始目標とする3月11日までにパイロット(試験)輸送を開始できるかは、4条件についての協議が進展するかどうかに懸かっている。

 政府は3日から施設内で搬入した廃棄物を仮置きする一時保管場の工事を始める。

◎県提示の搬入5条件 (表2)
〇(1)使用開始から30年以内の県外最終処分の法制化
 (2)中間貯蔵施設に係る交付金の予算化、自由度
 (3)政府による搬入ルートの維持管理と周辺対策の明確化
 (4)施設と輸送の安全性
 (5)県、大熊、双葉両町との安全確保協定の締結
※〇は既に条件を満たしている項目
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ラッスンゴレライの意味は?
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百田氏は確信犯だったがやはり背伸びしすぎだった。
<NHK経営委員>百田氏が退任へ
毎日新聞 1月31日(土)7時0分配信

 作家の百田(ひゃくた)尚樹氏(58)が、2月末の任期満了をもってNHKの経営委員(定数12)を退任することが30日、分かった。

複数の関係者が明らかにした。政府は百田氏を含む4人の経営委員の人事案を2月上旬にも国会に提示、衆参両院で同意を得たい考えだ。

【OB、OGが内情語る】「みなさまのNHK」が変だ

 百田氏は2013年11月、前任者の残り任期を引き継ぐ形で就任。この間、昨年2月には東京都知事選の街頭演説で、南京大虐殺はなかったとの持論を展開。応援している候補以外の候補について「人間のクズみたいなやつ」と発言したほか、同年9月には死去した社民党元党首の土井たか子元衆院議長について、短文投稿サイト・ツイッターで「売国奴」などと表現するなど問題発言を繰り返してきた。

 問題発言を受けて、経営委員会は「一定の節度を持った行動」を申し合わせた。百田氏をめぐっては市民団体のほか、与党内からも辞任を求める声が出ていた。関係者によると百田氏は、政府サイドから再任を求められたが、辞退したとされる。【望月麻紀、須藤唯哉】

特集ワイド:「みなさまのNHK」が変だ OB、OGが内情語る

毎日新聞 2014年03月18日 東京夕刊

◇視聴者が関われない構図−−堀

 こんな上司がいたら大変そうだ。見識を疑う発言や言論が相次ぐ籾井勝人(もみいかつと)会長や長谷川三千子(みちこ)、百田尚樹(ひゃくたなおき)両経営委員らを頂く「みなさまのNHK」で何が起きているのか。3人のOB・OG、元プロデューサーの永田浩三・武蔵大教授(59)、元ディレクターの池田恵理子さん(63)、そして元ニュースキャスターの堀潤さん(36)に語り合ってもらった。【構成・小国綾子】

 −−局内は今、どうなっているのでしょうか。

 永田 籾井会長の問題発言を受け、ケネディ駐日米国大使へのインタビュー取材が一時難航したり、中国での取材が大変やりづらくなったりしている、と現場から聞きました。NHKは日中国交正常化以来、「シルクロード」などの番組で日中の懸け橋となってきただけに残念です。

 池田 職員は報復人事を恐れ、現体制への不満を私に話すにも「内部検閲で内容をチェックされるかも」とNHKのメールアドレスを使いません。閉塞(へいそく)感が強まっています。

 堀 若手局員から「新聞に意見広告を出したい」と言ってきました。「現場の局員は会長発言と一体ではない。公共放送人である私たちは、職場が政界や財界の思惑に巻き込まれ嘆いている」という内容です。局員名では難しいので僕たちのような辞めた者の名前でできないかと。

 −−ニュースはどうですか。民放に比べ安倍晋三首相の外遊の扱いが不自然に大きかったり、福島第1原発事故の汚染水問題の扱いが小さかったりしませんか。

 池田 政権批判ができていない。特定秘密保護法の問題点を掘り下げなかった。天皇誕生日の会見で天皇は「日本は平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法をつくった」と憲法への思いと評価を語ったが、NHKはここを流さなかった。「ライフワークは憲法改正」という安倍首相の意に沿った自己規制かと疑ってしまいます。

 永田 ニュースにおける安倍首相の露出度が極端に増えた気がします。変わってきたのは2012年、民主党の野田佳彦政権が早晩倒れるとわかったあたりからですね。

 堀 僕が米国留学中に製作した原発映画を巡ってNHKとやりあっていた頃です。当時、局幹部に言われたのは「ただでさえNHKは反原発だと思われているから、バランスを欠かないよう気をつけてくれ」でした。おかしいですよね。むしろ財界からトップを送り込まれているNHKは「貿易赤字が拡大する今、脱原発一辺倒でいいのか」となりやすいのに。

 −−報道内容にまで影響が出るのは、籾井会長か誰かが指示したからですか。

 堀 誰かの指示というより「空気」を読んだ結果。

 永田 僕は現役時代、ニュースの編集会議にも出席していたから、各ニュース番組の編集長が「特定秘密保護法の問題点を特集します」と突出することを避けたのだろうと想像できます。「国会の力関係を見れば法案可決は間違いなさそうだ」となると、あえて声を上げない。

 池田 現場への管理や締め付けが格段に厳しくなっているようです。番組の構成や台本をプロデューサーが仕切ってディレクターはその指示通りに動くだけとか、最終試写はプロデューサーの仕事なのに、部長クラスやもっと上の人がするとか。私は一時期、積極的に「慰安婦」番組を作ったが、2001年以降、ほとんど作られていませんね。

 −−永田さんはプロデューサーとして01年、従軍慰安婦に関する「番組改変問題」に関わりましたね。

 永田 女性国際戦犯法廷での慰安婦証言を取り上げた番組が政治介入を疑われる状況下で改変されたこの問題に、局員は二つのことを学んだ。NHKは政治家の介入に弱いこと。もう一つはそれにあらがおうとすると人事的制裁を受けることです。僕を含めた関係者は“左遷”されました。

 池田 「改変問題」で政治介入したとされる一人は安倍首相。あの頃からNHKを自分の広報機関として支配しようと考えたのではないか。

 −−籾井会長が辞めても安倍政権が代わらない限り同じだ、との声を聞きます。

 堀 NHKは国会で予算の承認を受けるため、政界や官僚機構と複雑な交渉が必要だという構造的な問題がある。この点は安倍首相から次の政権に代わろうと同じです。

 永田 時の政権がNHKの会長や副会長を推し、影響力を及ぼしてきた歴史は長い。吉田茂内閣の時も、佐藤栄作内閣の時も。ただ、自分の「お友だち」を4人経営委員にし、再任を含めれば5人が安倍首相に近い人。これほど露骨なのは初めてです。

 −−NHKが政治介入に弱いのはなぜでしょうか。

 永田 政治家の直接介入以外にも、当面の事情として、放送センターの建て替えのために巨額の予算を国会に認めてもらわなければいけない。

 堀 インターネットとの連携が悲願のNHKにとって、総務省と事を荒立てることは避けたい。本来、公共放送は「みなさまのNHK」、つまり視聴者のものでなければいけない。ところが視聴者が関われる部分がほとんどない。会長や経営委員の任命権が受信料を払う我々の側にないのがそもそも問題ではないか。

 永田 NHKの事業計画や予算の承認を国会がするのは、国民の選んだ議員でつくる国会は視聴者の代表でもある、との理念からです。ところが現実には予算や人事権を「人質」に取られ、政争の具にされている。NHK職員には会長を辞めさせる権限がないんです。会長の任命、罷免権は経営委員会にあり、経営委員は国会の同意を受けて総理大臣が任命する。それならばと会長らの罷免を安倍首相に求める署名を集めても、安倍首相は「政府の介入があってはいけない」と反論できる。巧妙なシステムです。

 池田 政治介入にあらがおうにもNHKの職員には「表現の自由がない」に等しい。市民集会での発言は抑えられ、本の出版は事前に原稿のチェックを受けるのが当たり前になっているという。以前では考えられない。籾井会長や経営委員は問題発言をしても「個人的な見解」と言って逃げるのに職員は「個人的な見解」を述べられないのです。

 堀 僕は現役時代、ツイッターで自由に発言し局からストップがかかった。でも同僚らが局側の弁護士から「表現の自由は内規にまさる」と言質を取ってくれた。

 −−視聴者側にできることはありますか。

 堀 視聴者が関われるシステムをもっと増やせ、と声を上げてほしい。僕は真の公共放送の場、多様な言論空間をNHKの外につくりたい。実は僕の活動に多くの現役局員が参加してくれています。

 池田 「声を上げよう」という組合の分会の動きや、今こそ「慰安婦」番組を、という声もあるようです。外からも応援したいですね。

 永田 内側の職員と、我々外側の市民が一緒になって事態を切り開きたい。
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専門家が予測する2015年日本の政治「戦前に逆戻りを…、女性自身
2015年01月08日 15:00

「’14年の年末に行われた総選挙で、国民は再び安倍首相に衆院の3分の2の議席(参院で否決されても再び衆院で可決できる絶対多数。および憲法改正発議に必要な議席数)を与えてしまいました。’15年は、安倍晋三さんが暴走する1年になると言っていいでしょう」

こう懸念をあらわに語るのは、慶應義塾大学経済学部教授の金子勝さん。’14年12月14日に行われた衆院選で、公明党と合わせた与党が326議席を獲得。衆院定数の3分の2を維持したからだ。

それでは実際に’15年、この国はどう暴走する可能性があるのか?5月からの国会で待っているのが、集団的自衛権行使容認の法整備の審議だ。

「すでに閣議で行使容認は決まっていますが、関連法案を改正しないと実際に自衛隊は派遣できません。これらの法整備を夏までに済ませれば、いつでも海外派遣可能になるはずです。私がいちばん危惧しているのは、そのときの中東のイスラム国の状況です」(金子さん・以下同)

現在、米国はイラク国内のイスラム国に対して空爆を行っている。

「米国がイラクで地上戦を開始する可能性は高い。もし、集団的自衛権行使の法整備が秋口に完了し、ちょうどそのタイミングで米国がイラクでの地上戦を開始するとなれば、安倍首相の判断次第で、即時、自衛隊派遣ですよ。タイミングさえ合ってしまえば、年内に、イラクへ自衛隊が行くことも考えられます」

もうひとつ、5月には、自民党の憲法改正推進本部が新たな憲法草案をまとめると伝えられている。金子さんは「この中身が大問題」と話す。草案には徴兵制の施行も入っているというのだ。’14の衆院選圧勝を受けて、安倍首相は記者会見で憲法改正を視野に入れていることを明言した。

「安倍首相が今後、4年間続くであろう政権中に成し遂げたいのは、アメリカから押しつけられた現在の憲法を廃して、戦前の日本に戻るような憲法に改定することです。自民党の憲法改正草案の中には、徴兵制だけでなく、基本的人権の代わりに家族の助け合いとか、福祉は家族のきずなで賄うとか、戦前回帰の内容がたくさん盛り込まれている。これが安倍さんの望む日本像なんですよ」

現在、香港で起きている民主化のデモ。多くの日本人は対岸の火事と考えているが、いつ日本がそういう国になってもおかしくはないのだ。

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