2016年9月6日火曜日

福島原発事故が起きて3年経過した2014年03月26日から03月31日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事 その1

2014年03月31日(月)
NHKよ、政府が右と言っても 左と言える存在であってくれ   森達也
一部引用・・

もう半世紀以上を生きてきたけれど、NHKの朝の連続テレビ小説(朝ドラ)を最初から最後まで観たことは一度もない。でも昨年は「あまちゃん」を(途中からではあるけれど)最後まで観た。そしてその勢いで、今の「ごちそうさん」は最初から観ている。

 現時点で物語の時代背景は昭和一九年。つまり戦時下だ。そして今のストーリーの一つの軸が、主人公の友人でもある児童文学作家の自主規制と言論統制だ。ちょうど昨日(二月一四日)の回では、ラジオ番組に出演した作家が、国民を戦意高揚させるフレーズばかりを書かされることに反発して騒動になるとのエピソードが、コメディタッチではあるけれど描かれていた。

 ある意味で定番的なストーリー展開。でも今のこの国の雰囲気を考えたとき、とても意味深な場面でもある。NHKはETV特集で過去にも、「敗戦とラジオ」や「シリーズ戦争とラジオ」など、戦時中のNHKがいかに国家と軍部のプロパガンダ装置として国威発揚のための番組を作り続けたかを自己検証するドキュメンタリー番組を放送している。

ちなみに(紙幅を使うので深くは言及しないが)このETV特集シリーズに対して政治介入を行ったとして朝日新聞にスクープされたのは、今は故人となった中川昭一経産相(当時)と、現在の安倍首相(当時は内閣官房副長官)だった。

番組のプロデューサーだった永田浩三(現武蔵大学教授)によれば、放送総局長を呼び出した安倍現首相は、「ただではすまないぞ。勘ぐれ」と言ったという。

この「勘ぐれ」は他にも複数の人が証言している。だから実際にそう言ったのだろう。悲しいくらいに露骨だ。剥きだしでとても貧相な言葉だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕は自分のために、今のNHKを応援する

 今の朝ドラのスタッフが、どの程度の意識で番組を制作しているのかはわからない。わからないけれど少なくとも今のストーリー展開は、明らかに時代に対しての抗いになっている。言論への統制は静かに始まっている。それも自主規制や過剰な忖度から。だから応援する。毎朝午前八時にはNHK総合にチャンネルを合わせている。

 ただし多くのメディアは営利企業だ(もちろんダイヤモンド社も)。売れなければ困る。だから売れる記事にどうしても偏る。森達也の『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』よりも、ほぼ同時期に刊行された堀江貴文の『ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく』のほうが営業に力が入る。

当たり前だ。見返りの桁が違うのだから。首相の国会での発言を問題提起するよりも、音楽家代作騒動に群がる。中国や韓国に対しての冷静な見方を提唱するよりも、とりあえず罵詈雑言を浴びせたほうが売れる。危機を煽ればもっと部数は伸びる。チャンネルを合わせてもらえる。

 かつて新聞は、自ら戦争を翼賛して旗を振った。そのほうが売れるからだ。あるいは組織内においても、物言えば唇寒し的な雰囲気が少しずつ強くなる。こうして軌道が変わる。決して統制や弾圧だけが理由ではない。自分たちが選択したのだ。だからこそ営利を求めることから解放された公共放送の存在と意味は重要だ。

 代作を隠していた音楽家を大きく取り上げたNHKスペシャルを叩いたり、これを理由に受信料など払うものかなどと言う人がいるけれど、明らかに優先順位を間違えている。話題にすべきことは他にいくらでもある。少なくともこれほどに大騒ぎするイシューではない。

 もう一度書くけれど、メディアがこれほどに発達したからこそ、公共放送の意味と存在は重要なのだ。

 NHK職員のためではなく自分のために、僕は今のNHKを応援する。政府が右と言っても(左だと思ったなら)左と言える存在であってほしい。だからとにかく今は「ごちそうさん」を観続ける。

全文はこちら
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| メディア・ジャーナリズム / 気になるネット情報から |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/835/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

朝ドラ「ごちそうさん」のセリフに見た、エネルギー政策への苦言   
2014年03月28日 09:31

いよいよ最終回を前にするNHK朝の連ドラ「ごちそうさん」ですが、今日の朝の放送を見ていて気がついたことが。

主人公・め以子の娘で理系女子なふ久が、なくなった祖父とのやりとりを回想し、こんなセリフを述べます。

うちも大吉(ふ久の息子)になんかええもんのこしてあげたい。

うち電気つくりたいんや。
風や、地下熱や、波や、太陽やこの世の中には見えない力があふれている。それを電気に帰る仕組みを残したいんや。行けるんやったら大学いきたい。

出社前にテレビをぼーっと見ていたら、戦後すぐの日本の不電気不足の中で、ここで自然エネルギーにフォーカスした発言が出てきたことに意図や思いを感じたのです。

一緒にテレビを見ていた妻も、同じようにこのセリフに反応していました。(当時の発電は、調べてみると水力・石炭・石油の三本柱で基本的の構成されていたようです)

で、ちょっとググって調べてみると、たとえばごちそうさんの公式サイトには、以下のような脚本家・森下佳子さんのコメントが。

NHKごちそうさん公式サイト・作品紹介ページより

<執筆にあたって>

福島第一原発事故直後のこと、一人のママ友からメールが来ました。「ミルクを作るためのミネラルウォーターが買えない」とそこにはありました。あの頃ほどではないにせよ、今も安心できる食材を確保する為に手を尽くされている方も多いのではないでしょうか。

「何故こんな事態になってしまったか」と、やり切れなさや怒り、一人の大人としての反省を覚える一方で、食材を求め奔走する母親たちの姿に、とてもプリミティブなものを感じました。

そして、「ごちそうさんメモリアルブック」には、以下のような森下さんのインタビューが掲載されているとのこと。(ツイッターでの画像より)


こうした脚本家・森下佳子さんの発言などを鑑みると、このセリフには意図が込められている、と感じたのは決して邪推でも不自然でもない、と感じます。

アキモト自身がエネルギー政策についてどう考えるか、ということは関係なく、

ニュースはもちろんのこと、例えばこうしたテレビドラマのセリフの一つ一つにも、意図や背景が込められうるのだ

ということをあらめて感じさせていただいた、って話。
それにしても、甲子園が盛り上がり、プロ野球開幕の今日に合わせた今日の内容も、ドラマの内容と時節柄のトレンドを重ねた面白い演出だなぁと思います。

ではでは。

引用元
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(1) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと / メディア・ジャーナリズム |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/836/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

元プロボクサー袴田巌は妄想の世界で何とか生き延びた  朝日新聞デジタル
塀の中に閉じ込められた「秘密」の闇
文 保坂展人
2013年11月19日

 衆議院で特定秘密保護法案の審議が大詰めを迎えている中、現在の社会の中でどのような情報が隠され、また取捨選択されているのかを考えさせるニュースがあります。

 獄中で無実・冤罪(えんざい)を訴える元プロボクサー袴田巌さんの新証拠が明らかになりました。1966年6月に静岡県のみそ工場の専務宅に侵入し家族4人を殺害した後で放火した事件の容疑者として逮捕され、静岡地裁で死刑判決を受け、高裁をへて、最高裁で死刑が確定しています。現在、第2次再審請求のやりとりの中で検察側が開示した当時の捜査記録の中には次のような記載がありました。

<同僚が事件当時、「(現場近くの)寮から消火活動に向かったところ、袴田(死刑囚)が後ろからついてきた」と証言していたことがわかった。確定判決は、事件直後に袴田死刑囚を見た者はいないとしていた。静岡地検が今年7月に開示した証拠130点の中に含まれていた>

 この同僚の証言は、「出火当時は寮で寝ていて、火事を知って消化活動に向かった」という事件当初の袴田さんの供述と一致します。これまでの確定判決では、「当日夜から鎮火まで袴田さんの姿を見た者はいない」としてきました。

 袴田さんは、逮捕されてから47年間、多くの時間を極限の緊張を強いられる確定死刑囚として東京拘置所で過ごしてきました。私は、1990年代後半に国会議員として法務委員会に所属していたことから、袴田さんの存在を知りました。そして、東京拘置所にいるはずの袴田さんを姉の秀子さんが訪ねても、面会できない状態が3年半も続いていることを知りました。法務省に袴田さんの状況を尋ねると、刑務官が面会者の来訪を告げても、「袴田巌はいない」と言って面会室に出ていかないことが続いていたといいます。

 当時、何度も法務省矯正局とやりとりをしました。「精神状態が悪いということも聞いている。一度、どうにかして袴田さんと会わせてもらえないか」と要望し、異例のことですが、2003年3月10日に東京拘置所で面会が実現しました。その日は袴田巌さんの67歳の誕生日でした。

 姉の秀子さんと弁護士と一緒に面会室で待っていると、ふっと扉が開いて、袴田さんらしき人が入ってきました。がっしりした体格で、元プロボクサーの面影がありました。ただ、眼光は時に鋭く、警戒も解いていないようです。私はこう話しかけました。

 保坂「元気ですか」
 袴田「元気ですよ」
 保坂「今日はあなたの誕生日ですが、分かります? 67歳ですね」
 袴田「そんなことを言われても困るんだよ。もういないんだから、ムゲンサイサイネンゲツ(無限歳歳年月?)歳はない。地球がないときに生まれてきた。地球を作った人……(意味不明)」
 保坂「ご両親についてお話したい」 
 袴田「困るんだなー。全てに勝利したんだから。」
 「無罪で勝利した。袴田巌の名において……」
 「神の国の儀式があって、袴田巌は勝った。日本国家に対して5億円の損害賠償を取って……」
 保坂「5億円はどうしたんですか」 
 袴田「神の国で使っている」
 保坂「袴田巌さんはどこに行ったのですか?」
 袴田「袴田巌は、智恵の一つ。私が中心になった。昨年儀式があった」

 (詳細な記録はこちらへ)

 私は袴田さんの「妄想」の世界に向き合っていました。深い孤独と絶望によって、袴田さんは、「袴田巌死刑囚は全能の神に統合され地上から姿を消した。従って、もう死刑執行の心配はない。袴田巌はそうして日本国家に勝ち、5億円の損害賠償請求をしている」という物語の中にいました。そう考えてみるというのではなく、そのように思い込んで面会にも出てこないのだと感じました。強い拘禁症状のあらわれで、すぐにでも治療が必要な状態でした。

 10年間、袴田さんへの治療は行なわれませんでした。2007年2月には、死刑判決を出した静岡地裁の裁判官だった熊本典道元裁判官が、「捜査手法に疑問を持ち、無罪の心証を持ちながら先輩裁判官の合議で死刑判決へ押し切られてしまい申し訳ない」と異例の告白をする出来事もありました。ボクシング界にも支援の声が広がり、世界中に「袴田巌死刑囚」の名は知られるようになりました。

私が袴田さんと面会した10年前、受刑者が塀の向こう側でどういう状態になっているのかが国会で問題となりました。刑務所内では、受刑者の「変死」が多く、医療的なケアが十分でないと聞き、私は何度か法務委員会で指摘したこともありました。

 当初、法務省は「各行刑施設で誰がいつ亡くなったかという一括した記録はなく、受刑者の記録を綴(と)じ込んである身分帳を刑務所の倉庫に行って、端から端までハタキとホコリを払いながら調べなければならない。数カ月はかかる作業で、すぐには困難です」と答えていました。

 ところが、大正時代の刑務所には、受刑中に死亡した受刑者の記録を「死亡帳」として綴じ込んだ記録があると記述されているのを見つけ、担当者に聞いてみると「現在も使用しています」との返答が返ってきたのです。

 衆議院法務委員会理事会でこの事実があらわになると、自民党の筆頭理事が激怒して、「あれは嘘(うそ)だったのか。全部記録を出してこい」と命令しました。国政調査権の事実上の発動で、私の事務所には刑務所内の受刑者の死亡にいたる一切の記録が段ボール10箱近く運ばれてきました。

 受刑者の死亡情報とは、故人の尊厳にも関わるセンシティブな情報だけに、個人名などは黒くマスキングされていました。

 それでも、その分厚いデータを精査すると、多くの受刑者が病院に移送されると24時間以内に死亡していることや、精神障害を抱える受刑者に対して治療的なアプローチができずに「懲罰房」の常連となっていることなどが分かってきました。

 この時、衆議院法務委員会では「刑務所・行刑施設問題」を集中討議し、明治時代の監獄法の運用を根底から改める論点を示しました。その結果、監獄法は廃止されて新しい法律(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律)ができました。

 明治以来続いてきた監獄法の密室の世界を国会が検証し、改善を求めたひとつの事例です。行政の判断だけで、すべてを隠してしまい、国会議員から尋ねられても平然と事実を語らず表層のみを伝える手法を続けていたのでは、百年経過しても何の変化も進歩もないことになります。

 「何が秘密なのか。それが秘密なのだ」とする官僚の判断のもとに、開示を求めても法的根拠をもって拒否できるという社会は、秘密保護という名の誤謬(ごびゅう)保護社会にならないでしょうか。特定秘密保護法の制定過程自体も「秘密」とされる今、自分がどのような「秘密事項」に抵触するとして刑事罰を受けるのか、捜査はもとより公判過程でも見ることができないという懸念もあります。憲法に連綿と記されている「被告人の防御権」の例外はありえないはずです。

 袴田巌さんの無実につながる新事実が、捜査機関の恣意的判断で半世紀あまり伏せられる社会に私たちは生きています。そのことを踏まえた国会での徹底した検証と議論が必要です。

保坂展人(ほさか・のぶと)
1955年、宮城県仙台市生まれ。世田谷区長。高校進学時の内申書をめぐり、16年間の「内申書裁判」をたたかう。教育ジャーナリストを経て、1996年より2009年まで衆議院議員を3期11年(03~05年除く)務める。2011年4月より現職。『闘う区長』(集英社新書)ほか著書多数。

引用元
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/834/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

40歳代が最多、中高年「引きこもり」層が53%に
島根県調査が浮き彫りにした日本の向かう未来

 これからの日本が、どこに向かおうとしているのか。そんな国の行く末を暗示するような実態調査の結果が注目されている。

 島根県がこの3月に公表した「ひきこもり等に関する実態調査報告書」によると、地域の中で引きこもっている人の年齢は、40歳代が最も多いことがわかった。

しかも、引きこもっている人のうち、40歳以上の中高年層の比率は、なんと半数を超えて53%にも上り、本人とその親の年代は、ますます高齢化が進んでいるという現実が明らかになったのだ。

 実態調査を行ったのは、島根県の健康福祉総務課だ。調査は昨年11月、県内の担当地区を持つ民生委員と児童委員にアンケートをとる方法で行われ、1632人から回答を得た。回収率は、81.2%だった。

山形、東京に次いで3例目
島根県が初めて行った実態調査

「昨年、山形県が行った調査結果を見たら、引きこもる人の中高年の割合が、半数近くを占めていることを知りました。40代、50代の方は、引きこもり状態にあっても放置されていることが多く、生活保護予備軍にもなる。山形県と同じような形で年齢の上限を設けずに調査して、実態を探る必要がありました」

 県の担当者は、そう狙いを語る。

 支援機関などを通じて探る調査に頼ると、どうしても支援に通えなかったり、はじかれてしまったりする、より深刻な中核の当事者層がこぼれ落ちてしまい、把握できる実態も偏りがちだ。

 その点、無作為抽出で選んだ家庭に直接、調査を行ったわけではないものの、地域がよく見えている民生委員らにアンケートを行うことによって、より実勢に近い数を拾うことはできる。

 そういう実勢に近いデータという意味では、東京都、山形県に次いで、島根県の実態調査は都道府県で3番目ということになり、すでに関係各所から様々な反響があるという(一覧表を参照)

続きはこちら
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/832/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

神戸「ひきこもり大学」経済学部は“満員盛況”   ダイヤモンドオンライン
行政支援のあり方も生活保護対応など福祉と連携へ

 3月21日に開催された『ひきこもり大学 in 神戸「ひきこもり経済学」』には、満員の約120人の参加者が詰めかけた。

 しかも、そのうち「(申告があっただけでも)半数以上が当事者」(主催者側)だったというほど、筆者が知る限りでも前例のないくらい数多くの当事者が参加する会となった。そこで、来られなかった人たちのために、当日の熱気ぶりを少しだけ紹介しようと思う。

「ひきこもり大学を関西でも」
当事者自身による“手作りの会”

 会を主催したのは、兵庫県の当事者で結成したNPO法人「グローバル・シップスこうべ」。スタッフとして協力したのも、ほとんどのメンバーが引きこもり経験者や当事者という、関西で活動する自助グループを中心にした人たちだ。

「引きこもりの当事者ができることを、自分たちでやってみよう。声を出していこう。自分たちの仲間づくりをやっていこう、という中で、ひきこもり大学を関西でもやってみようということになりました。みんなで作り上げていく会だと思っています」

 そう呼びかけるのは、やはり引きこもり経験者であり、会をお手伝いしている大阪市のNPO法人「わかもの国際支援協会」の横山泰三さん。こうした当事者のスタッフたちは、ネット上のソーシャルネットワーキングサービスであるフェイスブックなどを通じて意見を出し合い、手作りで会をデザインしていった。

 司会進行役の「ひきこもりーノ」(大阪府堺市)の坂本久実子さんが、某有名人の物真似で登場して場を和ませた後、引きこもり当事者のネットバンドによるオープニング演奏が行われ、重たい空気に包まれる会場を驚かせた。

学歴、職歴不問!自宅で稼ぐための
「ひきこもり経済学」とは

 そして、この日のテーマは「ひきこもり経済学」ということで、やはり高校を中退し、引きこもり経験があるというアフィリエイト協議会幹部の近藤愛さん(株式会社だいすきラボ代表)による「職歴、学歴も関係なく、自宅にいながらできるアフィリエイトという働き方」をみんなで勉強した

続きはこちら
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/833/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

尖閣諸島めぐるPR合戦、中国は日本より上手  JAPAN REAL TIME
2014/03/27 3:09
By Yuka Hayashi

尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐるPR合戦で日本は中国にひけをとっており、形勢を逆転する必要がある、と2人の米著名退役軍人は指摘する。

オバマ政権でアジア・太平洋安全保障担当の国防次官補を務めたウォレス・グレグソン元海兵隊中将は、「われわれはストーリーを変え始める必要がある。個人的な見方では、現在、われわれは(尖閣諸島をめぐる議論の)主導権を握っていない。中国に握られてしまっている」と述べた。

グレグソン氏は退役海軍少将で米海軍分析センター上級研究員を務めるマイケル・マクデビット氏と共に、25日に都内で開かれた東シナ海の緊張をめぐるシンポジウムで講演した。

両氏は、日本は戦後長く平和主義を貫いてきたにもかかわらず、中国は日本を軍国主義に駆り立てられた攻撃者として描くことに成功していると指摘。その結果、日本に徐々に圧力をかける中国政府の戦略が効果を上げているとの認識を示した。

マクデビット氏は「中国の目的は、徐々にではあるが確実に日本政府を追い詰めることだと私は確信している」とした上で、「中国政府は日本政府が『降参』と言うのを期待している」と述べた。

マクデビット氏は、日本はスタンスを変え、尖閣諸島の領有権をめぐる対立の存在を認めることによって攻勢に出ることができるだろうとの考えを表明。さらに、尖閣諸島をめぐる論争を国際司法裁判所に持ち込み、国際的な行動規定に従うことが正しいと確信していると主張することができると述べた。

さらに、「そうすれば中国はそれに対処せざるを得ない。中国政府は無視することもできるが、少なくとも守勢に回る」とし、「そうでなければ、(中国政府による)ゆっくりながら確実な締め付けが続くことになり、その苦境から抜け出す方法は考えつかない」と語った。

一方、グレグソン氏は、日米は中国や他の諸国に対し、日本国内に軍事力を持つ理由を明確に説明するよう提言。「中国に対する攻撃の意図はないが、日本を攻撃する意図がある国があれば、それに反撃するのがわれわれの計画だ」というメッセージを送るべきだ、と述べた。

原文(英語):China’s PR on Islands Beats Japan’s, Say U.S. Military Experts
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2014/03/26/chinas-pr-on-islands-beats-japans-say-u-s-military-experts/
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / 中韓との関係 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/831/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

 「安倍政権の道徳教育論、何が問題なのか?」 冷泉彰彦
『from 911/USAレポート』第662回

ご覧になった方もあるかもしれませんが、3月28日深夜の『朝まで生テレビ』という番組(テレビ朝日系列)に出演しました。

テーマは「安倍教育改革」で、私にはアメリカ在住の視点から日本の教育に関する方向性を論評すること、そしていわゆる「保守色の強い」教育改革の方向性について批判的な論陣を張ることが期待されていたようです。

 番組の方は、いかにも「朝生」という感じで、話題があちこちに飛ぶ中、私としてはアメリカからの視点で有効な情報提供を心がけた一方で、余り激しいイデオロギー対立には持っていかないように留意して進めたつもりです。

 討論は、下村博文文部科学大臣を中心に進められたこともあり、とりあえず、道徳教育に関して、および教育委員会改革に関しての方向性は、私としても理解ができました。とりあえず安倍政権が何をどうしようとしているのか、ということについては、ようやく把握できたと思います。

 ここでは、その「道徳教育論」について、改めて考えてみたいと思います。番組の中でも批判的なコメントを申し上げたつもりですが、安倍政権による具体的な「道徳教育論」を理解した上で、私はやはり問題があると感じました。本稿では、その問題点を整理したいと思います。

 一言で言えば、現在進められている「道徳の教科化」という話は「ゆとり教育」が失敗したのと同じような構造を持っているように思うのです。

 この欄でもかなり昔に議論したことがあるのですが、「ゆとり教育」が失敗した原因に関しては、私は次のように総括しています。「ゆとり教育」がどうして失敗したのか、それは次の3つの問題を「ごちゃ混ぜ」にして制度設計がされているからです。

(1)成熟社会に入る中で、工業化適正人材の育成から、抽象度の高い作業に適正化された人材育成の必要が出てきた。そのために「総合学習」の時間を設けた。

(2)その一方で、経済成長が進む中で教員の人材確保が難しくなり、週休二日制の導入が必要とされた。

(3)これとは別に、基礎的な算数や国語の履修内容でも理解できない「落ちこぼれ」対策が急務となっていた。

 まず(1)に関しては、確かに急務でした。ですが、数学の原理原則の理解や理科社会の基礎知識があり、国語の読解力や表現力などがあるという前提で、その上にこうした「総合」を「プラス・アルファ」の内容として載せていく、あるいは難しい総合学習の指導メソッドが確立し、教員への研修体制が整備された上で「総合」を導入するということは実現しなかったのです。

 その結果として、(3)の「落ちこぼれ対策」という要請に引きずられるようにして、更に(2)の「週休二日の実施」という問題にも引きずられる中で各教科の履修内容を「削減」したわけです。これに加えて、指導メソッドもなければ、教員への研修もないままに(1)の総合学習を導入した、これでは、全体的に何も成果が生まれ
ないことになったのも当然だと思います。

 では、今回の「道徳教育」というのは何なのでしょうか? ここにも、「ゆとり教育」に似た、複数の問題を「ごちゃ混ぜ」にした結果として、教育政策として有効性に欠けるものになっている、私はそのように危惧をしました。

 この「道徳教育」では、次の3つの問題が「混ぜられて」います。

(4)いじめや暴力など学校社会や子供の社会の中でのトラブルが増える中で、何とかこうしたトラブルを減らしたい。

(5)グローバリズムの進展に伴い、海外に出て行ったり、海外との接点を持つであろう日本人にとって「何か日本人のアイデンティティ」になる理念ないし、感覚というのを教えたい。

(6)キリスト教文化を前提とした「コモンセンス=社会の不文律」が成立している英米と比較して、絶対的価値観に欠ける日本社会では、その中心となる価値観を(強制ではない形であるにせよ)政府が示さなくてはならない。

 という3つです。(4)の特に「いじめ」の問題にどう対処するかというのは、確かに問題でしょう。その際に、(6)にあるように、日本社会、特に現在の日本社会では価値観が多様化していて、中心になるべき価値観というのは確かに単一のものとしては存在していません。

 また、(5)にあるように、海外との接点が増える中で「日本文化の独自性」のようなものを、心の拠り所として欲しがる人が増えているのも事実であるわけです。

 そこで、政府が敢えて言えば戦前の教育勅語のように、中心となる価値観を示したい、そこに日本の独自性を入れ込みたい、更にその中心となる価値観をしっかり教えることで規範意識の向上をさせたいというのが「道徳教育」のストーリーであるよう
です。

 何が問題なのでしょう?

 まず、(5)や(6)はある種の思想運動でしょう。軍国主義という批判は当てはまらないかもしれませんが、武家の道徳つまり日本化した儒教を中心に、商家の道徳、町人の処世術などを混ぜて、漠然とした「メタ規範」のようなものに仕立てる一方で、あくまで欧米のキリスト教の倫理観とは別の「何か」を打ち立てたい、そんな思想運動です。

 最大の問題は、この(5)(6)の思想運動を強化すれば、(4)のような現在の子供たちが直面しているコミュニケーション不全や、逸脱行動への対策になるということが、どう考えても有効性が見えないというところにあります。

 文部科学省が導入しようとしている、道徳教材「私たちの道徳」というものがあり、番組でも下村大臣が紹介していましたが、これが4月より導入されることになっています。例えば、その小学校5・6年生版の「第一章、自分をみがいて」には、

「節度、節制を心がけて」
「希望と勇気をもってくじけずに」
「自律的で責任ある行動を」
「誠実に明るい心で」
「進んで新しいものを求めて」
「短所を改め、長所をのばして」

 というスローガンが掲げられています。一見すると「毒にも薬にもならないキレイごと」が述べられた退屈な内容に見えます。また、番組の議論でも出ましたが「勇気をもってくじけずに、進んで新しいものを求める」ということと、「自律的で節度節制を心がけて」つまり、周囲に迷惑をかけるな自己主張を抑制せよということは「矛盾する」という批判も可能です。

 ですが、問題はこうしたスローガンがやはり強い思想性を持っているということです。それは、「社会の秩序」というものが先にあり、その「規範性」から逸脱するな、という思想であり、要するに統制主義、集団主義、そしてタテ社会のヒエラルキーという価値観を濃厚に反映しているのです。

 まずそのような人材観、社会観というのが21世紀の日本が活力ある社会を維持していく上で意味があるのかという点が非常に気になります。

 更にこうした思想性というのが、果たして21世紀の子供たちが直面している問題
解決の道具として有効なのかという疑問があるわけです。

 例えば「いじめ」の問題があり、これに対して「いじめは悪」だから「その規範から逸脱するな」ということを道徳の授業で教えて、それで子供たちの社会における「いじめ」を減らすことができるのかというと、それは難しいと思います。

 現代の「いじめ」の問題は、集団が同調圧力を持ってしまうこと、その集団内に上下のヒエラルキーを持ってしまうこと、この二つの心理が背景の問題として濃厚にあるわけです。「調和を乱す格下の存在」を攻撃することがどうして暴走するのかというと、それは攻撃行動において協調すること、攻撃行動に参加することで上下のヒエ
ラルキー内における自身の位置が確認できる、この二つの心理が後押ししているからなのです。

 そう考えると、集団主義や上下のヒエラルキーに基づく「秩序」が善であるということを教えることは、いじめを減らすというよりも、増やす、あるいは後押しするということになる危険があるわけです。そう言うと、それは言い過ぎであり、少なくとも「いじめは悪だという規範を強化せよ」と言うのが何が悪いんだという反論が戻っ
てきそうです。ですが、残念ながらそうしたアプローチは有効ではないわけで、そこに深刻な問題があるのです。

 やや込み入った議論になりますが、この道徳教材の章のタイトルにある「自分をみがいて」というのが、そもそも問題であるわけです。現代社会の抱える多くの問題を少しでも解決して、社会の構成員の幸福度の総体を改善するとか、社会全体の経済的な生産性を向上させるには、「ある規格」を定めて、その規格に合った「理想の個人」を育成すればいい、そこから逸脱する部分を個々人のレベルとして「矯正」すればいいというのは「根本から誤っている」のです。

 つまり、問題は集団の質であり、その集団が個を生かすようになっているのか、集団内の個と個の関係が対等で良質であるかということであり、そのような集団を形成できるか、そのような関係性を構築できるかということが問題であるわけです。

 仮に道徳という教科に成績評価が可能であるとしたら、少なくともその学級ないし学校という集団の中で、伸び伸びとしたコミュニケーションが可能になっているかということぐらいであって、個々人のレベルに関して「逸脱していなかどうか?」という観点で評価するというのはナンセンスだと思います。


もっと言えば、現在の日本社会が直面している問題というのは、あるいは子供たちが直面している問題というのは、規範を順守していれば済むというような単純性は持っていないのです。例えば、今回、文部科学省が導入しようとしている道徳教材では、「うそをついてはいけません」という規範を教えようとしています。

 ですが、複雑化し、成熟化した現代社会では「うそをつくな」というメッセージだけでは、全く教育にはならないわけです。

 例えば、自分が小学校の高学年であって、クラスメイトの一人が「今月は給食費を集めないんだって。特別にタダなんだって」ということを言ったとします。その場合に、

・事実かどうか?
・虚偽であるとして、その子が嘘をついた意図は何か?
・その子が「自分を騙して自分だけ給食費を持ってこなくて恥をかく」ような悪意のある罠を仕掛けたとして、どう対処するか?
・悪意を自分に向けた場合に、悪意を解消させるよう動くべきか?悪意を無視して相手を意気阻喪させるのが効果があるのか?それとも相手との関係性を断つべきなのか?
・悪意を向けるのが目的ではなく、その子供が「親が給食費を払ってくれない」という窮地にあるために、その窮地に仲間を引き込みたくて虚偽を言っているのか?
・その場合に、教師を巻き込んだとして、その教師には問題解決能力があるのか?
・教師に問題解決能力が乏しく、教師に通報してもその子を追い詰めるだけの無能教師である場合、そして自分が、その子に何らかの前向きな支援をしたいと考えた場合は一体誰に救援を求めたら良いのか?
・そもそも、経済的な問題を抱えた友人への支援というのは、一般的にどの程度のリスク引受に留めておくのが良いのか?
・悪意もなく、経済的な背景もない一方で、病的な虚言癖の場合は、自分はどう対処
したらその子供との関係の中でリスクを低減できるのか?

 などといったバリエーションが考えられます。一つの「虚言」の背景として相当に複雑な問題があり、パターンによって複雑な対処法が求められるわけです。ここでは、「うそをついてはいけません」という「規範」は全く意味を成さないわけです。

 教育として、あるいは教科として「虚言」ということに向かい合うとしたら、恐ら くは、

・虚言を生む背景について、病理、心理、社会経済的な矛盾、悪意といったパターン分け。
・虚言を向けられた場合に、リスクを最低限にするストラテジ。
・自身が虚言を弄してしまった場合に、どう訂正するかというストラテジ。

などを教える必要があると思います。それだけ現代社会には嘘があふれているからです。子供の社会でもそうでしょう。

 勿論、「嘘はいけない」ということを教えるなと言っているのではありません。ですが、「嘘はいけない」というのは、それが規範だからで済む問題ではありません。
「虚言により当面の問題を先延ばしすることが、最終的には自分をより窮地に陥れる
こと」あるいは「事実に反する情報を意図して流すことは、社会的にどのような損害を与えるかということ」などをしっかり実例を含めて教えて行くことは重要です。

 また「軽い嘘をついてしまった場合に、それを修正する、あるいは告白する、際の方法論」を教えてあげることも必要でしょう。

 とにかく、この「嘘をつくな」という問題一つとっても、規範を「上から押し付け」れば事態が改善するというのは全くのファンタジーであるわけです。子供たちが直面している「いじめ」の問題などは、この「嘘つき」の問題よりも、はるかに複雑な問題であるわけで、そこで「いじめは悪」だという規範を教えるというアプローチは、ほとんど思考停止に近いと思うのです。

 いずれにしても、現代の社会の中で子供たちが直面している問題、特にコミュニケーション不全の問題をどう解決していくのかという点に関しては、もっともっと現実に根ざした「行きてゆく知恵」としてのスキル教育としてでしか、成立しないのではと思います。

 本稿の範囲を超えますが、愛国心教育というのも、自分の出身国に対して、あるいは自分の育った土地に関して好感を持つかどうかなどというのは、個人的な問題である以前に、社会的に意味のある問題とは思えません。

 この問題に意味があるとしたら、それは異文化コミュニケーションというスキルであって、結果的に国際社会の中で日本では「異文化が許容される」とか、日本人は一般的に「異文化との誤解を避けるスキルが身についている」という状態へ持っていければ、ということではないかと思います。

 日本には自国が最高だと思っている偏狭な人物があふれているという評価がされるのが良いのか、あるいは日本というのは異文化に寛容な人物が多いし、そのような人物を育てる努力がされているという評価がされるのがいいのか、仮に愛国的な教育というのがあるとすれば、後者であって前者ではないでしょう。

 さて、番組出演の結果、私として改めて「道徳教育論という思考停止」への危機感を強くもったわけですが、アメリカに在住の私として、最後に強く申し上げたいことがあります。それは、安倍政権の周辺に、あるいは明治以来の藩閥政治家の多くにある感覚として、「米英はキリスト教由来の社会のコモンセンス(常識)という不文律
で民度を高めているが、日本はそうではない。だが、日本はキリスト教国ではなの、英米の模倣はできないし、したくもない」というものがあるようだという点で
す。

 ですが、現在のアメリカでは「個の尊厳」であるとか「機会の均等」「人種や性別、性的オリエンテーションなどによる差別の禁止」といった「コモンセンス」のことを、キリスト教由来のものだという感覚や理解はないと思うのです。そうではなくて、人類に普遍の概念として、非キリスト教国でも、あるいは国際社会そのものであ
る国連でもこの考え方を基本にして、多くの問題が検討されているわけです。

 ですから、日本の場合は「強制ではないにしろ、政府がコアとなる価値観を示さなくては、社会の規範の根拠が空洞になる」などと危機感を募らせて、その「価値観」なるものに「日本化された儒教+母なる自然への崇拝+島国ゆえの閉鎖性と優越意識」など更に、統制・秩序志向や、集団主義、上下関係のヒエラルキーなどの行動様式を混ぜた「道徳」などをムリに据える必要はないように思うのです。

 21世紀の国際社会の中で、合意の形成されつつある「個の尊厳」「平等」「差別の禁止」などといった概念を中心に据えて、後は個別のコミュニケーション・スキルのケースステディを繰り返すことにより、個々の子供たちの問題解決能力を高めてあげること、そうした自然な方法論に向かうべきだと思うのです。

 私は、今回文部科学省が提示している「道徳教育」を悪だとは思いませんし、戦前回帰だとか、軍国主義だとかいうステレオタイプで批判することは無意味だと思います。ですが、ここまで述べた理由により、有効か無効かという点では、やはりどう考えても無効だと思います。

----------------------------------------------------------------------------
冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ)
作家(米国ニュージャージー州在住)
1959年東京生まれ。東京大学文学部、コロンビア大学大学院(修士)卒
著書に『911 セプテンバーイレブンス』『メジャーリーグの愛され方』『「関係の空気」「場の空気」』『アメリカは本当に「貧困大国」なのか?』『チェンジはどこへ消えたか~オーラをなくしたオバマの試練』。訳書に『チャター』がある。 最新作は『場違いな人~「空気」と「目線」に悩まないコミュニケーション』(大和書房)。
またNHKBS『クールジャパン』の準レギュラーを務める。
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/829/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

三菱重工、客船事業で600億円特損計上へ   東洋経済
今期純利益予想は達成可能というが・・
ロイター : 2014年03月24日

3月24日、三菱重工業の野島龍彦常務は、客船事業による600億円の特別損失計上に伴う2014年3月期の業績への影響について、今期純利益予想1500億円は各事業でリスクが顕在化したとしても達成できるとの見方を示した。写真は同社の本社。2011年9月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 24日 ロイター] -三菱重工業<7011 .t="">は24日、2014年3月期に客船事業に関連して600億円程度の特別損失を計上すると発表した。世界大手のクルーズ客船会社、米カーニバルの欧州法人コスタ・グループ傘下のアイーダ・クルーズ向け大型客船2隻について、大幅な設計変更が発生しており、コストが当初より膨らむため。

ただ、同日夕に会見した三菱重の野島龍彦常務は、特損計上に伴う今期業績への影響について、純利益予想1500億円は各事業でリスクが顕在化したとしても達成できると想定して見積もった数字だとして、「若干下振れの懸念はあるが、1400─1500億円程度は成しうることができる」との見方を示した。

また、2月1日に日立製作所<6501 .t="">と統合した火力事業の新会社による持ち分法利益が想定より若干増加するほか、円安効果や税金などによる影響もあり、営業利益予想1900億円も変更はないとしている。

客船は11年11月に受注。国内建造の客船としては過去最大の12万4500総トン、約3300人乗りで、15年の引き渡しに向けて一番船(プロトタイプ)の建造を昨年6月から着手していた。

しかし、顧客の要望で当初から「仕様を高級化したことが影響」(鯨井洋一常務)し、ホテル部分の設計作業が膨大になり、大幅に設計変更していることなどにより設計費が増加、資材調達や建造工程などにも悪影響が及び、費用がかさんだという。

(白木真紀 編集:田中志保) 引用元

こんなことを三菱重工がやる?日本の設計力や技術力が落ちていることと、外国の発注者との交渉ごとにまるまる負けているのだろう。

みすみす国益が毀損している。

安倍さんをたきつけて武器輸出が出来るように法律を変えさせるのもよくわかる。

武器輸出の利益は膨大なものだから。

安倍首相は三菱財閥の一族である岩崎小弥太も創立者の一員である“成蹊学園”で小学校から大学まで一気通貫で教育を受けた。

1954年(昭29年)9月21日 安倍晋太郎・洋子夫妻の二男として生まれる。
(母、洋子さんは元首相、岸信介の長女 )
1960年(昭35年) 成蹊小学校入学
1966年(昭41年) 成蹊中学校入学
1969年(昭44年) 成蹊高等学校入学
1973年(昭48年) 成蹊大学法学部政治学科入学
1977年(昭52年)3月 成蹊大学法学部政治学科卒業
1977年(昭52年)4月 米、ヘイワード語学学校留学
1977年(昭52年)9月 米、南カリフォルニア大学政治学部に入学許可
1979年(昭54年) 米、南カリフォルニア大学政治学部を中退

三菱Gは今も“成蹊学園”の有力な後援者である。

011年 7月1日現在成蹊学園組織図

理事・監事・評議員・名誉理事一覧                                          
理 事

理 事 長:佃  和夫 (三菱重工業株式会社取締役会長)

専務理事:加藤  節(学校法人成蹊学園)

理  事:相川 一成
理   事:秋元 勇巳 (三菱マテリアル株式会社名誉顧問)
理  事:上田 祥士(上田歯科医院院長)
理  事:上原  明(大正製薬株式会社代表取締役会長兼社長)   
理  事:門口 充徳(成蹊大学文学部長)
理  事:亀嶋 庸一(成蹊大学長)
理  事:川越 俊彦(成蹊大学副学長)
理  事:金納 善明(成蹊小学校長)
理  事:黒川  清(政策研究大学院大学教授)
理  事:小林 健司(社団法人成蹊会常務理事)
理  事:小林  登(成蹊大学法学部長)
理  事:齋藤 光行
理  事:髙木  茂 (三菱地所株式会社相談役)
理  事:髙山 知也(日本画家)
理  事:谷  正紀(社団法人成蹊会会長)
理  事:天坊 昭彦(出光興産株式会社代表取締役会長)
理  事:橋本 竹夫(成蹊大学名誉教授)
理  事:早野  潔(学校法人成蹊学園財務部長)
理  事:廣田 明彦 (成蹊大学理工学部長)
理  事:藤垣 芳文(成蹊大学経済学部長)
理  事:別所 聰平(三井住友海上火災保険株式会社)
理  事:槇原  稔(三菱商事株式会社特別顧問)
理   事:茂木  聡(学校法人成蹊学園総務部長)
理  事:両角 雄功(成蹊中学校長兼成蹊高等学校長)


三菱重工、造船事業の生き残り戦略で大誤算
大型客船の建造で600億円の巨額損失
渡辺 清治:東洋経済 記者2014年3月26日

三菱重工がアイーダ・クルーズ社から受注した大型客船の完成イメージ。2015年春の第1号船引き渡しを目指して、長崎造船所で建造作業を進めているが・・・

三菱重工業の造船事業が思わぬ窮地に立たされている。2011年秋に受注した2隻の大型客船で当初の計画よりも費用が膨れ上がり、600億円規模の追加費用が確実となったからだ。

造船事業が韓国・中国勢との厳しい競争にさらされる中、独自の生き残り策として客船分野に再参入した同社だが、逆に巨額の損失を招く事態に見舞われた。今後の事業戦略にも大きな影響を及ぼしそうだ。

問題となっているのは、世界最大のクルーズ客船会社、米カーニバル社傘下の欧州アイーダ・クルーズ社から11年秋に受注した客船2隻。約3300人収容可能な大型クルーズ客船で、推計受注金額は2隻合計で1000億円前後に上る。昨年夏から建造に取り掛かり、1隻目は15年春、2隻目も16年春に引き渡す契約となっている。

顧客の仕様変更続出で、資材・設計費が膨張

3月24日に品川の本社で、交通・輸送部門を統括する鯨井洋一・常務執行役員、経理担当の野島龍彦・常務執行役員らが出席して、会見が開かれ、巨額損失を出した理由を以下のように説明した。

まず、客室内装や空調をはじめとする仕様の確定作業が予想以上に難航した。「仕様に関して、アイーダ・クルーズ社とわれわれの間で認識に大きな齟齬があった。最終的には要求を飲む形となり、当社が考えていたよりもかなり高級な仕様になった」(鯨井常務執行役員)。

しかも、先方からの指示で資材調達先も変更を余儀なくされ、十分な価格交渉をするだけの時間的な余裕がなく、グレードの高い資材を割高な価格で調達せざるを得なかったという。また、仕様の変更が続出したことで、設計の見直しも相次ぎ、資材費と設計費の双方が雪だるま式に膨れ上がった。

造船関連で数多くの技術者を有する三菱重工は、大型客船の建造実績がある唯一の国内企業。02年に建造中の大型客船が炎上する事故で巨額損失を被って以降は受注が途絶えていたが、11年ぶりに受注に漕ぎつけたのがアイーダ社向けの大型客船だった。

ただし、今回の案件は、アイーダ社の新型客船の”第1番船”。これまで三菱重工が手がけた客船はいずれも同じ型の船が既にあり、仕様が固まっているものだった。今回は仕様の詳細などを含めて設計を一から行う必要があり、ただでさえ作業負担は膨大な量に及んだ。

こうした1番船の建造は、顧客側の要求で途中で仕様変更を余儀なくされることが多く、その分、追加費用が発生するリスクが大きい。しかし、三菱重工は客船の第1番船を手掛けた経験がなかったため、こうしたリスクに対する認識が当初は甘く、契約書の中で十分な対策を講じないまま受注してしまった模様だ。

アイーダ社にも相応の費用を請求する意向だが、交渉は難航が要されるため、現時点で想定されうる2隻分の最大追加費用として約600億円を今14年3月期の特別損失として計上する。

揺らぐ造船事業の新戦略、今後の客船受注は白紙に

三菱重工の造船事業にとって、今回の巨額損失は大きな誤算だ。同社は造船事業の生き残り策として、コンテナ船など韓国・中国勢と競合する汎用の一般商船から事実上撤退し、高い技術力を生かして付加価値が取れる特殊船舶に経営資源を集中する戦略を表明。その新たな独自戦略の中で、大型客船をLNG(液化天然ガス)運搬船、資源関連船舶(資源探査船など)と並ぶ大きな柱に位置付けていた。

一般商船の受注金額は1隻がせいぜい数十億円。これに対して、船上にホテルを建造するに等しい大型客船は、最低でも500億円を下らない。しかも部品点数が1000万点を超え、大掛かりで工程管理などが難しいために韓国や中国勢の建造実績がなく、ライバルは独マイヤー、伊フィンカンチェリなど特定の欧州造船所に限られる。

三菱重工としては、限られたライバルの欧州勢からシェアを奪い、客船を独自の新たな収益柱に育てる計画だった。

しかし、今回の巨額損失により、そうした戦略自体が見直しを余儀なくされる可能性が高い。客船の今後の受注活動について、鯨井常務執行役員は「とにかく今は(受注済みの)2隻を完成させて引き渡すことに全力を傾ける。今後に関しては、現状の形のままやっていくのかどうかを含めて慎重に検討を重ねたい」と語り、今後の方向性を再検討する考えを示した。

同社の造船事業を巡っては、ノルウェー企業から受注した最新鋭の資源探査船でも建造作業が難航し、今期に多額の追加費用計上を余儀なくされている。アジア勢との生き残り競争に危機感を強め、旧態依然とした日本の造船業界の中で、いち早く「選択と集中」という明確な生き残り戦略を打ち出した三菱重工。しかし、その戦略は実行に際して早くも暗礁に乗り上げた格好だ。
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/838/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

「沖縄はもう基地の恩恵を受けてはいない」    稲嶺進
稲嶺進・名護市長独占インタビュー【前編】

「沖縄は基地経済で飯を食っている、というのは誤解だ」と語る稲嶺進・名護市長
Photo by Toshiaki Usami

なぜ沖縄ばかりが基地問題に苦しまなければならないのか――。

1月に行われた名護市長選挙では、有権者数4万6500余人、投票率76.7%で、稲嶺進氏が1万9839票、末松氏1万5684票を獲得。普天間基地の「辺野古移設阻止」を掲げた稲嶺進市長が末松氏に4000票余りの大差をつけて勝利し、名護市の民意は明らかとなった。

しかし、昨年末に仲井真弘多・沖縄県知事が基地建設のための辺野古埋め立て申請を承認。その後の名護市長選挙を受けても、政府の菅義偉官房長官は、「(埋め立ての)権限は沖縄県にあり、知事の承認をいただいているので、地元の理解を得ながら淡々と進めていきたい」と述べるなど、名護市民が示した民意が反映される気配はない。

そうした危機的状況にあるなかで、稲嶺進・名護市長はこれからどのように辺野古移設阻止に立ち向かっていくのか。独占インタビューを前後編2回にわたり掲載する。

前編は、改めて普天間基地問題とは何かを問う。なぜなら、沖縄県民以外の国民は実は沖縄が抱える基地問題に関して、実は知識も少なく、無関心でさえあるからだ。

そこでまず、「沖縄は基地の経済的恩恵を受けてきたはずなのに、なぜこれほどまで反対するのか」という素朴な疑問をぶつけてみた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集長 原英次郎)

なぜ普天間基地問題は起きたか
選挙は「辺野古移設」が明確な争点だった

――(沖縄を除く)本土の国民は、なぜ沖縄が基地問題でこれほどまでに緊迫し、もめるのか、歴史的背景も含めた事情に理解も関心も薄い部分があります。そこでまず、今回の基地問題の経過を簡単にお教えいただけますか。

 米軍基地問題の歴史は長いのですが、1990年代から説明すれば、90年代半ばに、基地問題がクローズアップされる事件がありました。それが、1995年に海兵隊員3名が小学生の女の子を拉致した「沖縄米兵少女暴行事件」です。その後、大規模な県民大会が開かれ、当時県の大田昌秀知事は「守ってあげられなくてごめんなさい」という言葉を残しました。

 この事件をきっかけに普天間飛行場は、いろいろな点で“世界一危険な飛行場”だと言われるようになりますが、96年に当時の首相と駐日大使との間で橋本・モンデール会談が開かれ、普天間基地が5年ないし7年の間に返還される事になりました。これこそ、普天間問題が表にあらわれた始まりです。

 しかし、普天間閉鎖の代わりに基地の県内移設が条件になり、97年に名護市辺野古沖に海上ヘリポートを造るという日米合意がなされたのを受け、名護市民投票が行われ52%が反対と多数を占めました。

 それにもかかわらず当時の比嘉鉄也・名護市長は移設に向けた調査を受け入れたのですが、調査実施に対して市民の反対運動が起き、比嘉市長は「受け入れ」を表明し、同時に自ら辞任する事態となりました。それから選挙では「辺野古移設」が争点となっています。

 1月の市長選は移設問題が争点となった5回目の選挙でしたが、今回はこれまでと異なる点がありました。それは、辺野古移設への賛成・反対が、はっきりした争点として浮かび上がったことです

これまでは、「条件付き容認、知事の判断に委ねる」という形で移設を主張してこないのが相手候補のスタンスだったものの、今回は「積極的推進」という立場を相手は明確にしていた。その意味で、先日の市長選は市民投票的な意味合いを持つ選挙であり、その結果は名護市民の民意といえます。

「基地は恩恵をもたらした」は過去
国、基地への経済的依存は低下

――名護市民の民意は「移設反対」ですが、その一方本土では、沖縄は基地を抱えることによって、経済的な恩恵を受けてきたという見方もあります。


いなみね・すすむ
沖縄県名護市長。昭和46年琉球大学法文学部卒業。名護市役所採用の後、企画部企画調整課長、総務部長、平成14年から名護市収入役、平成16年から同教育長を歴任。平成22年「辺野古の海にも陸にも新たな基地は造らせない」を公約に掲げ名護市長に当選。昨年12月に沖縄県知事が辺野古埋立を承認する中、1月19日に行われた同市長選挙では「すべては子どもたちの未来のために すべては未来の名護市のために」の公約を掲げ、基地推進派との一騎打ちを制し4000票以上の大差をつけて再選。趣味はマラソン。完走は16回を誇る。

 それについては、やはり誤解を解かなければいけない。沖縄は基地経済で飯を食っている、それが無くなったら本当は困るんじゃないかとこれまでもよく言われてきました。ですが、実はそうではないことを地元新聞である琉球新報の『【連載】国依存の「誤解」を解く』のなかで明治大学の池宮城秀正教授も説いています。

これによると、都道府県の歳入(収入)は自主財源と国からの依存財源に分けられますが、沖縄県の1人当たりの依存財源は31.5万円の全国18位(2011年度)で、類似県平均の41.2万円を下回っており、何も沖縄が全国で突出した依存構造ではありません(※編集部注:類似県とは財政力指数0.3未満の県で、島根、高知、鳥取、秋田、沖縄、鹿児島、徳島、長崎、岩手の9県)。

 今回の市長選前の年末、政府は昨年より400億円多い交付金3400億円を提示し、県知事は「驚くべき立派な内容を提示していただいた」と言いましたが、決して突出した金額ではありません。

今回、前年度より400億円増額されたのは、実は那覇空港の第2滑走路を作るための予算と沖縄科学技術大学院大学の予算が含まれているから。本来ならこれは国の別立ての予算になるべきものです。それを一括交付金に上積みをして、今回はたくさん出したという数字のマジックに過ぎません。

 しかも、大田知事時代は4100億円を超えたことがありますから、当時からすると700億円も減額されています。そうした事実も踏まえれば、何も今の沖縄県が国の財政投入という意味で恩恵を受けているわけではありません。

 また県内GDPは、確かに復帰当初はまだ貧しい状況がある中で、基地経済が全体の約15%を占めていました。しかし現在では観光産業がリーディング産業となり、基地関連収入はもう5%まで落ちてきている。この事からも基地がなくなったら生活ができないのではないか、というのは誤った情報です。

――国土面積に占める割合が0.6%の沖縄に、日本にある米軍専用施設の約74%が存在し、沖縄本島では面積の18%を米軍基地が占めています。沖縄はこれまでどのような負担、被害をこうむってきたのですか。

「普天間が“世界一危険”であれば即閉鎖すべき」

 1972年の復帰後だけで米軍機の墜落が45件、2013年度だけでもF15戦闘機の墜落とヘリコプターの墜落の2件が起きています。飛行機事故以外には、米兵らが基地外で起こす交通事故、暴行事件や窃盗事件が起きており、米軍基地が置かれている日本の他地域に比べても発生率、発生件数は比較にならないほど多いんですね。

 しかも米軍関係者が基地の外で起こした事件についても、米軍の日本における地位を定めた日米地位協定によって日本、沖縄の警察権と裁判権が及びません。事件が発生しても現行犯で捕まらず、すぐ基地の中に逃げてしまえば、手が出せないんです。

そして結局、起訴もされず罰則も受けず、沖縄の被害を受けた人は泣き寝入りした事例はたくさんあります。こうした事件・事故は本当に沖縄の人間の人権蹂躙と言っても過言ではない。そういう状況に我々は戦後68年間も置かれてきました。

 ですから今回の辺野古への基地移設についても、本来は普天間が“世界一危険”であれば即閉鎖すべきものです。辺野古に移せばこれまでの危険が平行移動するだけ。しかも今回は並行移動だけでなく、基地の機能強化、すなわち弾薬搭載エリア、揚陸艦が接岸できる軍港に近い護岸、V字の滑走路の整備が予定されています。これらを考えますと、機能を強化した新しい基地ができるに等しいんです。

 68年間の負担や苦しみを沖縄の人間に、さらにしわ寄せするのは不条理であるし、これ以上、許されるものではない。ですから、私も名護市民も絶対に移設は受け入れられません。

引用元
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/837/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

厚労省の職業訓練事業めぐる入札疑惑の本質   古賀茂明
入札条件を入札直前に変更

厚生労働省の職業訓練事業で官製談合疑惑が報道された。事件の概要はこうだ。

安倍政権は、消費増税前の景気対策として、2月に成立した2013年度補正予算に「短期集中特別訓練事業」278億円を計上した。

この事業では、失業者や転職者を支援するため、職業訓練を受ける人に国が月10万円程度の給付金を支払うとともに、訓練を実施した機関にも受講者の人数に応じて奨励金を払うことになっている。

厚生労働省は、この予算のうち、20億円分の事業について、2月18日午前10時ごろ、事業を実施する企業や団体を募集する企画競争入札の公示を同省のホームページに掲載した。

ところが、掲載してから約1時間後にこの公示を削除し、翌日19日に改めて公示し直した。

しかも、おかしなことに、当初18日に出された公示では、入札する組織の要件として「厚生労働省競争参加資格(全省庁統一資格)」が盛り込まれていたが、19日の公示では削除されていた。

つまり、入札の条件が、わずか1日の間に書き変えられたのだ。厚労省は、公示をやり直した事実も変更が生じた点についても公表していない。

その後、入札は3月4日に行われ、応札したのは、厚労省所管の独立行政法人「高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)」だけで、5日には、このJEEDの落札が決まった。

公示前の17日には、厚労省でこの事業を担当している企画官以下数名が、何とJEEDをわざわざ訪問し、あろうことか、入札の仕様書の案を事前に見せていたという。

●天下り団体に予算が流れる

補正予算で厚労省についた予算278億円は、全額がいったん特別民間法人「中央職業能力開発協会」(厚労省所管)に移されて、それをこの協会が管理する。そして、実際の訓練事業は入札を行って落札者が担うという迂遠な仕組みとなっている。

この協会には、厚労省の局長級幹部を含む中央官庁出身の9人が再就職している。典型的な天下り団体だ。さらに、JEEDには、厚労省から70人以上の出向者がいると言う。

こうした一連の事実をどう見るか。これは明らかに、厚労省が、自分の天下り・現役出向先に巨額の予算を流して、国民の税金を食い荒らそうとしたのだと考えるのがごく自然な見方だ。

そして、何と驚くべきことに、厚労省自身が、それを認めている。3月11日に行われた厚労省の会見では、大臣官房会計課の参事官がこう述べている。

「彼ら(この事業の担当者たち)の頭の中では、・・・・・、機構がやるもんだと思っているわけです。だからそこに問題があるんでね。」

「(JEED側も、入札の結果、自分たちに)落ちるだろうとは思っていたかはわからないが、・・・・自分たちがやるという風に、やらざるを得ないと思っていたと思いますよ。」

要するに、厚労省側もJEED側も最初から、この事業はJEEDがやるものだという前提で動いていたということだ。それにしてもこの会計課参事官のあっけらかんとした態度は何なんだろう。全く当事者意識がなく、まるで、外部の評論家のようではないか。

●競争を装った随意契約は他省庁含めてごく普通 今回の件は氷山の一角

会計課参事官が、ここまで露骨に身内を「バカにする」のは異例のことだ。役所は、とにかくいかなる場合でも、自分たちの責任を認めたがらないというのが相場だ。認めるとしても、追い詰められてどうしようもなくなってからだ。

では、何故、今回は、簡単に自分たちの非を認めたのか。それは、一言で言えば、「トカゲの尻尾切り」だ。今回の予算は、実は、もともとJEEDに流すはずだった。企画競争入札という形をとっていても、実質は随意契約だ。会計課の参事官もこう述べている。

「先ほど随契(随意契約)にすればよかったじゃないかという話があるみたいに、それは随契にすればよかったのかもしれない。」

予算を取る時に、随意契約として、実施者はJEEDである旨を財務省に説明しておけば、何の問題もなくJEEDに予算を流すことができたはずだ。そうしておけば、入札自体行う必要はないから工事内容でミスが出るなどということもない。厚労省とJEEDが事業実施のために契約前に相談することも、むしろ当然のことだということになる。

そもそも、会計課はこうした事態を認識していなかったのか。

私は、経産省会計課にいたとき、財務省の主査と予算折衝をやったが、一つ一つの予算について、一体誰が実施するのかということは、当然精査される。補正予算であれば、短期間で実施しなければならないので、財務省は、必ず、事業の実施体制を詳しく聞いてくる。

いい加減な入札で民間企業でやりますなどといっても、今回のような場合は、全国津々浦々で実施できるのか、などと聞かれれば、自ずとJEEDしかないという説明をしていたはずだ。あるいは、説明するまでもなく、厚労省と財務省の間には、実施はJEEDという了解が存在していたのは確実だと見ている。

このように、天下り団体に流れることに決まっている予算でも、批判を避けるために、競争入札の形式をとる例は、他省庁も含めてごく普通にある。つまり、今回の例は、氷山の一角に過ぎないのである。従って、全省庁にわたって、同様の問題がないかチェックする必要があるだろう。(・・・以下略)

古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジンvol084(2014年3月14配信)より

引用元
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/839/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

諏訪の酒蔵巡る「春の呑みあるき」 自慢の日本酒求め 信濃毎日新聞
03月30日(日)

友人同士で酒を味わう参加者。ほろ酔い気分で会話も弾んだ。

 諏訪市の国道20号沿い約400メートルの間に並ぶ五つの酒蔵を巡り、自慢の日本酒などを味わう「上諏訪街道春の呑(の)みあるき」が29日あった。

それぞれの味わいを飲み比べようと県内外から約3200人が訪れ、通りは活気であふれた。

 参加者はアクリル製の升を2千円で購入し、舞姫酒造、麗人酒造、酒ぬのや本金酒造、伊東酒造、宮坂醸造の各蔵を歩いて回った。

お目当ての酒をついでもらい、次々と試飲。梅酒やアンズ酒など、日本酒以外の酒を提供する酒蔵もあり、鹿肉の空揚げなどの屋台にも行列ができた。

 諏訪郡原村上里の水上哲夫さん(64)は近所の友人らと参加。「若い人が多くてびっくり。外から来た人も参加しやすいイベントだね」と、升を手に会話を弾ませた。

 呑みあるきは地元の商店でつくる「上諏訪街道21」が1998年から開いている。通り沿いで豆屋やそば店を営む百瀬博子さん(64)は手作りのおやきなどを店先で販売。「冬は大雪で観光客が少なかった。今日は各地から観光客が来てくれて、にぎやかでいい」と話していた。
2014年3月31日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / 信州便り |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/830/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2014年03月30日(日)
検察の理念  全文
 日テレNEWS24< 2011年10月1日 >
最高検、基本規程「検察の理念」を策定

大阪地検特捜部の不祥事を受けた検察改革の一環として、最高検察庁は、検察官の使命や役割を定めた基本規程を策定した。

 基本規程は「検察の理念」と題され、前文では「有罪そのものを目的とし、より重い処分の実現自体を成果とみなす姿勢になってはならない」などと述べられている。

その上で

「無実の者を罰したり、真犯人を逃したりすることがないよう、知力を尽くして事案の真相解明に取り組む」

「被疑者・被告人らの主張に耳を傾け、十分な証拠の収集・把握をして、冷静かつ多角的に評価する」

などと10か条の指針が示されている。

 この規程は、全国の検事や検察事務官が議論に参加して作られた。笠間治雄検事総長は「日常の職務の遂行に当たって、この指針の精神を体現するよう努力することを期待する」とのメッセージを、基本規程と合わせて全ての職員に送った。
---------------------------------------------------------------
検察の理念

 この規程は,検察の職員が,いかなる状況においても,目指すべき方向を見失うことなく,使命感を持って職務に当たるとともに,検察の活動全般が適正に行われ,国民の信頼という基盤に支えられ続けることができるよう,検察の精神及び基本姿勢を示すものである。

 検察は,公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ,事案の真相を明らかにし,刑罰法令を適正かつ迅速に適用実現するため,重大な役割を担っている。

 我々は,その重責を深く自覚し,常に公正誠実に,熱意を持って職務に取り組まなければならない。

 刑罰権の適正な行使を実現するためには,事案の真相解明が不可欠であるが,これには様々な困難が伴う。

 その困難に直面して,安易に妥協したり屈したりすることのないよう,あくまで真実を希求し,知力を尽くして真相解明に当たらなければならない。

 あたかも常に有罪そのものを目的とし,より重い処分の実現自体を成果とみなすかのごとき姿勢となってはならない。

 我々が目指すのは,事案の真相に見合った, 国民の良識にかなう,相応の処分,相応の科刑の実現である。

 そのような処分,科刑を実現するためには,各々の判断が歪むことのないよう,公正な立場を堅持すべきである。

 権限の行使に際し,いかなる誘引や圧力にも左右されないよう,どのような時にも,厳正公平,不偏不党を旨とすべきである。

 また,自己の名誉や評価を目的として行動することを潔しとせず,時としてこれが傷つくことをもおそれない胆力が必要である。

 同時に,権限行使の在り方が,独善に陥ることなく,真に国民の利益にかなうものとなっているかを常に内省しつつ行動する,謙虚な姿勢を保つべきである。

 検察に求められる役割を果たし続けるには,過去の成果や蓄積のみに依拠して満足していてはならない。

 より強い検察活動の基盤を作り,より優れた刑事司法を実現することを目指して,不断の工夫を重ねるとともに,刑事司法の外,広く社会に目を向け,優れた知見を探求し,様々な分野の新しい成果を積極的に吸収する姿勢が求められる。

 これらの姿勢を保ち,使命感を持って各々の職務に取り組むことを誇りとし,刑事司法の一翼を担う者として国民の負託に応えていく。

1 国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき責務を自覚し,法令を遵守し,厳正公平,不偏不党を旨として,公正誠実に職務を行う。

2 基本的人権を尊重し,刑事手続の適正を確保するとともに,刑事手続における裁判官及び弁護人の担う役割を十分理解しつつ,自らの職責を果たす。

3 無実の者を罰し,あるいは,真犯人を逃して処罰を免れさせることにならないよう,知力を尽くして,事案の真相解明に取り組む。

4 被疑者・被告人等の主張に耳を傾け,積極・消極を問わず十分な証拠の収集・把握に努め,冷静かつ多角的にその評価を行う。

5 取調べにおいては,供述の任意性の確保その他必要な配慮をして,真実の供述が得られるよう努める。

6 犯罪被害者等の声に耳を傾け,その正当な権利利益を尊重する。

7 関係者の名誉を不当に害し,あるいは,捜査・公判の遂行に支障を及ぼすことのないよう,証拠・情報を適正に管理するとともに,秘密を厳格に保持する。

8 警察その他の捜査機関のほか,矯正,保護その他の関係機関とも連携し,犯罪の防止や罪を犯した者の更生等の刑事政策の目的に寄与する。

9 法律的な知識,技能の修得とその一層の向上に努めるとともに,多様な事象とそ
の変化にも対応し得る幅広い知識や教養を身につけるよう研鑽を積む。

10 常に内省しつつ経験から学び行動するとともに,自由闊達な議論と相互支援を可能とする活力ある組織風土を構築する。
2014年3月30日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/828/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

袴田事件 再審決定・釈放 鑑定進歩、希望つなぐ
産経新聞 3月29日(土)7時55分配信
 ■死の恐怖46年間「心たとえようもなく冷たく」

 「死刑執行という未知のものに対するはてしない恐怖が、私の心をたとえようもなく冷たくする時がある」

 元プロボクサーの袴田巌(はかまだ・いわお)さん(78)が昭和48年、獄中から兄に宛てた手紙には死刑に対する言いようのない恐怖がつづられていた。

 「死刑囚にならないと分からない恐怖がある」。こう語るのは、昭和29年の島田事件の死刑囚として35年間にわたり独房で過ごし、再審で無罪を勝ち取った赤堀政夫さん(84)だ。

 収監されていた仙台市の宮城刑務所仙台拘置支所。ある朝、約10人の刑務官の足音が自分の独房の前で止まった。絞首台への導き。「どうして自分が…」。腰が砕け頭が真っ白になった。扉が開き、両腕を引っ張られ、房から出されようとしたときだった。別の刑務官が鋭い声で「違う、隣だ」。隣の房の死刑囚が連れて行かれた。

 「殺されるくらいなら自分から死のう」と何度も思った。でも、あきらめなかった。面会や手紙で「あなたはやっていない」と言い続けてくれた支援者の顔を思い出したからだ。「巌君にとっても支援者の存在は大きかったはず」。赤堀さんは袴田さんが1審で死刑判決を受けてからの46年間を察した。

 ◆はけないズボン

 事件が起きた41年6月30日未明は、ビートルズが初来日した翌日だった。世の中が沸く中、袴田さんの苦難は始まった。

 1審判決後、希望の光が差したことがあった。控訴審の東京高裁法廷で46年、犯人のものとされる「5点の衣類」のうちズボンの装着実験が実施され、袴田さんには小さく、はけないことが判明したのだ。だが、控訴審判決は「ズボンはみそに漬けられて縮んだ」と認定、1審判決は覆らなかった。

 55年に死刑判決が確定すると、弁護団が結成され、袴田さんと二人三脚の闘いが始まる。逃走経路の裏木戸の出入りは不可能、衣類を発見場所のみそタンクに隠せない、刃体と傷が不一致…。第1次再審請求審で独自に鑑定や実験を重ね、次々と手を打っていった。

 1次請求棄却に対する即時抗告審では、衣類に付着した血液のDNA型鑑定を求めた。平成12年に出た結果は「鑑定不能」。村崎修弁護士(61)は「最高の証拠になると期待していただけに落胆した」と振り返る。

 2次請求審では技術の進歩に期待し、再度の鑑定実施を要請。24年4月、袴田さんのものと「不一致」の結果が出た。村崎弁護士は「再審の道が開かれたと思った。10年越しの鑑定結果にとても勇気づけられた」と語った。

 ◆弁護側の武器に

 再審開始の重要な根拠となったのが、この鑑定結果だった。ここ数年で飛躍的に向上した鑑定精度は時に「真犯人」の痕跡を浮かび上がらせてきた。弁護側にとって強力な武器となる可能性を持つ。

 平成元年にDNA型鑑定が導入された当時、同型の人の割合は「200人に1人」と精度が低かった。15年に各都道府県警が導入したSTR型検査法はDNA型の配列を複数箇所で比較するもので、「1100万人に1人」に。現在主流とされる改良版のSTR型は「4兆7千億人に1人」まで上がった。

 鑑定結果が司法手続きの中で重要な位置を占めつつあるのは確かだ。ただ、今回は袴田さんと一致するDNA型が検出されなかったのに対し、検察側は「試料の劣化」などを理由に鑑定方法の信用性自体を争った。

 東京電力女性社員殺害事件の再審請求審を担当した元東京高裁部総括判事の門野博法政大学法科大学院教授(69)は「証拠物の保管方法や、どのような鑑定方法を選ぶかなど、多くの課題があることを明らかにした」とみる。

 「国家機関が無実の個人を陥れ、45年以上にわたり身体を拘束し続けたことになり、刑事司法の理念からは到底耐え難い」。証拠捏造(ねつぞう)の疑いにまで踏み込んだ今回の決定は、自らを含めた関係者を戒めるような言葉で締めくくられている。

 谷垣禎一法相(69)は28日の会見で「相当な環境の激変になると思う。うまく乗り越えていただきたい」と袴田さんをおもんぱかる発言をしたが、検察側は期限の31日までに即時抗告する方針だ。
2014年3月30日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/826/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

福島第一で作業員死亡 周辺病院は閉鎖中 搬送63キロ先  東京新聞
2014年3月29日 朝刊

東京電力福島第一原発で二十八日、掘削作業をしていた福島県広野町、下請け会社の安藤堅(かたし)さん(55)が土砂の下敷きになり、病院に運ばれたが間もなく死亡した。

事故収束作業中の死亡事故は初めて。放射能汚染のため近隣には消防署も病院もないのに、東電が双葉消防本部に救急車を要請したのは事故発生から約五十分後だった。

 東電によると、事故は午後二時二十分ごろ発生。廃棄物を貯蔵する建屋で基礎部の補修工事をするため、現場には作業員十五人がいた。周囲に掘られた深さ二メートルほどの穴に入り、建屋の地下に潜った作業員一人が落下した土砂やコンクリートの下敷きになった。

 ほかの作業員に助け出され、医師が常駐する原発内の医務室に運ばれたが意識はなし。設備の整った病院に運ぶため、救急車で常磐自動車道などを南へ約六十三キロ走り、いわき市の病院に運ばれたが、死亡が確認された。

 問題なのは東電の通報の遅さ。現地対策本部には、事故から約十分後の午後二時半に一報が入ったが、同五十一分にまず各方面へファクスで事故発生の連絡を優先した。救急車を要請したのはさらに十八分後の午後三時九分だった。

 たまたま救急車が近くを警戒活動中だったため七分で到着したが、通常なら三十分かかる。さらに、周辺の病院は閉鎖中で遠方まで搬送する必要があるため、救急車を多少待たせてもいち早く要請すべきだった。

 東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理はこの日の会見で「事故が起きたらすぐに救急車を呼んでおく、ということもあるが、今回はそうしなかった」と説明している。事故を受け、二十九日には全面的に作業を中止する。

☆「事故が起きたらすぐに救急車を呼んでおく、ということもあるが、今回はそうしなかった」

この日本語は彼が言った通りとすれば、何を伝えようとしたのだろう。遺族の身になっては全く考えていない。

「事故が起きたらすぐに救急車を呼んでおく」のはごく当たり前の事
「今回はそうしなかった」のは何故なのかを説明するのが会社のSCRとして当然だろう。

ここで透けて見えてくるのは電力会社の士農工商の身分制度だ。

尾野昌之原子力・立地本部長代理からみれば、下請け会社の安藤堅(かたし)さん(55)は身分外の人間でもない存在なんだろう。

くにたみは怒っているぞ。

そしてまた、東電の記者クラブでの会見で新聞記者はなぜ今回は
そうしなかったを問わないのだ。こんな記事を商品として売るのは恥だ。

 
2014年3月30日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 東日本大震災・原子力発電所 / 新聞・テレビのネットサイトから |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/825/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

2014年03月29日(土)
民間なら懲戒免職、公務員は依願免職!なんでや??
看守部長が受刑者の手紙隠す
3月28日 20時32分  NHKNEWSweb

埼玉県の川越少年刑務所の看守部長が、受刑者が家族に出した手紙など450通余りを隠し持っていたとして書類送検され、停職6か月の懲戒処分を受けました。

書類送検されたのは、川越少年刑務所の53歳の看守部長です。
刑務所によりますと、看守部長は平成23年4月からおよそ2年半にわたって、受刑者が家族に出した手紙や受刑者に届いた手紙など合わせて459通を職場の机や自宅に隠し持っていた疑いが持たれています。

川越少年刑務所は28日、看守部長を書類送検するとともに停職6か月の懲戒処分にしました。

看守部長は28日付けで依願退職しました。

これまでの調べに対して「手紙の数が多く、中に不審物などがないかチェックする作業がたまってしまった。ばれたら問題になると思い手紙を隠してしまった」などと供述しているということです。

川越少年刑務所の日下部隆所長は「国民の皆様に深くおわび申し上げます。このような不祥事案が起きないよう、全職員一丸となって失った信頼の回復に努めます」と話しています。

職務放棄、職務不履行。民間なら社員職務規定違反で懲戒免職。

公務員は守られている。公務員が懲戒免職になることは殆どない。

もし公務員が懲戒免職になるとその上司たちも監督不行き届きで、公務員法に基づいた懲罰が公簿に記載されて残る。それは彼らの昇進や給与、退職金にまで影響する。

本人の依願退職にすればそれはない。

また依願退職にして退職金を払っておけば、明日はわが身の時にも
同じ適用になる。しかもその退職金の原資は国民の税金だ。

この慣れ合いのやり口に文句をつけてくるやつは新聞を始め、誰も長年ずっといない。

日本はお役人天国、公務員天国、まだまだ続くか? まさかまさか。

 くにたみは怒っているぞ。
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/821/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

PM2.5と黄砂 発がん性高い物質に変化 NHKNEWSweb
3月28日 4時24分  

大気中の汚染物質PM2.5と黄砂が混ざると、より発がん性が高い物質に変化することが金沢大学などのグループの研究で分かり、研究グループは「PM2.5と黄砂が、共に多く観測されるこれから4月ごろまでは、より注意が必要だ」と呼びかけています。

金沢大学医薬保健研究域薬学系の早川和一教授らの研究グループは、毎年春の黄砂が多く飛んでくる時期に、PM2.5の中でも発がん性が極めて高いとされる「NPAH」と呼ばれる物質の濃度が高くなることに着目しました。

そして、大気中に含まれる「窒素酸化物」とPM2.5に必ず含まれる「PAH」が入った容器に黄砂を入れて拡散させる実験を行ったところ、NPAHに変化することが分かったということです。

NPAHは、多くの研究者の実験で肺がんなどを引き起こすリスクがPAHよりも100倍以上高いことが示されています。

早川教授は「これまで黄砂だけ、PM2.5だけで対策を考えていたが、複合影響があるという前提で対策を立てることが大切だ。共に多く観測される時期は、PM2.5を通さないマスクを着けるなど特に気をつけてほしい」と話しています。

この研究成果は、28日、熊本市で開かれる日本薬学会で発表されることになっています。
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / こんなことあんなこと |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/822/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

10年前から憧れの日本、初来日の中国人女性が感嘆!
「完全に別の種類」―中国ネット
XINHUA.JP 3月28日(金)1時3分配信


中国メディア・東方早報は3月24日、日本各地の桜の開花がほぼ平年並みとする日本の気象庁の予測を報道した。

中国ではこのほか、桜前線の北上予想図などを掲載している旅行系メディアも少なくない。中国人にとってそれだけ日本旅行が身近になったことを示すものだが、10年前には予想もできなかった変化だ。

先日も「10年前から日本に憧れていた」という中国人女性が初めて日本を訪問した感激をつづった文章をネット上に発表した。

小さい頃から日本のアニメを見て育ったという女性は、10年前に日本が好きになって日本語も習得したが、その当時は海外旅行が一般的ではなかったために、日本に来ることは考えなかったという。

アニメだけでなく日本の歌やドラマも好きで、「コンパクトで内容が詰まっていて題材も多彩。シンデレラと白馬の王子の愛情をねつ造するだけの韓国ドラマとは深みが違う」と激賞する。

2012年になって日本ツアーを申し込んだが、「遠くの島(=尖閣諸島)の事情でパー」に。今回の旅行が念願かなっての初来日だった。

女性は、実際に見た日本の感想を「多くの物を見て、都市のにぎわいに触れ、美しい自然の風景を味わい、とても充実した時間だった」と総括。

もっとも印象的だった点として、「路上にゴミ箱がなく、清掃している人も見かけないにもかかわらず、通りは清潔」という点を挙げた。日本の衛生面を称賛する一方で、中国国内の「道路上のいたるところにゴミ箱があっても、路上に避けきれないほどゴミがある」という状況には「なぜこんなに教養がないのか!」と憤る。

また、旅行中に大雨に降られた際、「路上を歩いていても靴にかかるのは雨水だけ」という点にも驚いたという。泥やぬかるみで汚れるのに慣れているためだ。

さらに、ファミリーマートやローソン、ユニクロなど、中国にも出店しているチェーン店で買い物した際の感想を、「店員の態度が親切でうやうやしく、礼儀正しい。中国(の店舗)とは完全に別の種類」と表現。「全てが秩序だっている感じがして、逆に重苦しく感じるほどだった」と感嘆した。

このほか、「痰を吐く人がいない」「車がクラクションを鳴らさない」「街を歩く人が皆オシャレ」「走っている車がピカピカ」「どこにでも自販機があり、飲み物に困らない」など、日本の様々な面を感激とともに伝えている。

(編集 都築)
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 気になるネット情報から / 中韓との関係 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/827/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

標語の作者が変更を申し出でた!
Before

After
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 東日本大震災・原子力発電所 / 気になるネット情報から |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/823/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

これでも本当に核燃料サイクルやりますか?    河野太郎のブログから
なぜ核燃料サイクルはできないのか2014年03月28日

政府・与党が議論しているエネルギー基本計画の政府案には、核燃料サイクルを推進するなどというとんでもないことが書かれています。

しかし、核燃料サイクルは、現状では進めようとしても進められないのが現実です。

なぜ、核燃料サイクルを進められないのか、ひろく大勢の皆様と問題意識を共有していきたいと思います。

-----------------------------
本音と建前の乖離

まず、なぜ経産省と電力会社は、破綻しているのが明白な核燃料サイクルを強引に進めようとしているのでしょうか。

電力会社はこれまで立地自治体に対して、使用済み核燃料は原発敷地内のプールで一時的に冷却保管するが、一定の時間が来れば青森県の再処理工場に搬出するので、使用済み核燃料は立地自治体には残らないという約束をしてきました。

一方、再処理工場がある青森県は、使用済み核燃料は、再処理の原材料であるという位置づけで県内への搬入を認めてきました。

もし、再処理をやらないことになると、使用済み核燃料はただの核のゴミになってしまいます。そうなると国、電力会社と青森県との約束で、電力会社は使用済み核燃料を青森県から持ち出さなくてはならなくなります。

持ち出した使用済み核燃料を原発の立地自治体に保管するためにはこれまでの地元との合意の枠組みを作り直す必要がありますが、電力会社は、それをしたくないし、それができるとは思っていません。

しかも現実には、再処理工場が問題だらけで稼働でないため、再処理工場にある原材料プールはすでに満杯になり、これ以上再処理工場向けに搬出はできません。

使用済み核燃料の中間貯蔵施設も、結局、青森県のむつ市にしか建設することができませんでした。

この状況では、青森県から使用済み核燃料を持ち出しても持っていくところがないのが現実です。

そのため、経産省と電力会社は、再処理の継続を明言し、使用済み核燃料の問題を先送りする道を選び続けてきました。

しかし、そのために莫大なコストを支払って再処理を進める、あるいはすすめるふりをしなければなりません。

使用済み核燃料の問題と向き合わないために核燃料サイクルを進めるという馬鹿なことはやめるべきではないでしょうか。

使用済み核燃料の中間貯蔵、最終処分について、逃げずに真正面から徹底的な議論・合意形成を進めることが必要です。

そのためには、再処理ありきの議論ではなく、再処理を白紙にした場合の議論が必要です。

原発に関する国民的議論が高まる中で、「使用済み核燃料の搬出先がないから核燃料サイクルを動かす」という本末転倒の論理は通用しません。

当初の目的の消滅・プルサーマルの無意味さ

そもそも核燃料サイクルは、高速増殖炉によるプルトニウム燃料の増産が目的でした。その実現が困難となった今、核燃料サイクルを継続する意義はありません。

高速増殖炉が実用化される見込みがなくなる中で、経産省はプルトニウムをウランと混ぜたMOX燃料を作り、それを普通の原子炉で燃やすプルサーマルを推進する方向に転換しました。しかし、問題だらけです。

まず、ウラン燃料を燃やしてできる使用済み核燃料を再処理しても再利用できるのはプルトニウム1%とプルトニウムとともに回収される回収ウラン1%の合計2%にすぎません。

残りの回収ウランは不純物が多く、そのままでは再利用できません。

不純物の混ざった回収ウランを燃料にするためには再転換、濃縮、転換、成型加工のプロセスが必要ですが、日本にはそのための転換工場がないため、回収ウランから燃料を製造できません。

現状では、再処理で回収されたウランは貯蔵しておくしかないのです。

再処理して取り出した1%のプルトニウムと1%の回収ウランにしても、それからMOX燃料をつくるためには、新しい劣化ウランを混ぜて濃度の調整することが必要になります。

ですからほとんどウランのリサイクルにはならないのです。

それでも新しい劣化ウランを混ぜてMOX燃料をつくったとしましょう。

このMOX燃料を燃やすと、ウラン燃料と同じように使用済み核燃料になります。しかし、その使用済みMOX燃料は、プルトニウムの濃度が高く、臨界の危険性などから、六ヶ所では再処理できません。

使用済みMOX燃料は、使用済み核燃料と比べ発熱量が大きく、取り扱いも困難であり、必要となる貯蔵施設、処分施設の面積は大きくなります。

新品のウラン燃料を燃やしてできた使用済ウラン燃料に含まれる核分裂性プルトニウムはプルトニウム全量のうち67%ですが、それが使用済みMOX燃料の場合は約60%にまで低下します。

MOX燃料として使うためには核分裂性プルトニウムがプルトニウム全体の60%程度含まれていることが必要です。それを考えると、もし仮に使用済みMOX燃料を再処理しても、新しいプルトニウムを加えなければ燃料を作ることはできません。

ですから核燃料サイクルといってもそのまま燃料のリサイクルが可能なのはせいぜい2回までで、無限にサイクルが続くわけではありません。

そのために二ケタの兆円のお金を使うならば、ウラン鉱山を買ってしまったほうが安上がりです。

もうひとつ大事なことは、使用済み核燃料は放射能が強く取り扱いが困難で、テロリストがむやみに使づくことはできません。しかし、再処理して取り出されるウラン・プルトニウム混合物はプルトニウムの取出しが容易であり、核不拡散に逆行します。

コスト高

再処理すれば、原子力の発電コストに加え、1.6円/kWhの追加コストが発生し、電力会社や消費者の負担が増加します。

さらに廃棄物の最終処分で比べても、再処理は、直接処分と比べてもコスト高であることは明らかです。

核不拡散
高速増殖炉が実現せず、プルサーマルも進展しない中、再処理で抽出されるプルトニウムの使いみちがありません。

使用目的のないプルトニウムの抽出については国際的な理解を得られません。日本が再処理を継続することが、韓国やブラジルなどの再処理意欲を刺激しているのが現実です。

供給安定性

ウランの可採埋蔵量は当初の想定よりも多いとみられ、供給元もカナダ、豪州など多様です。仮に供給安定性を図るなら、ウランの備蓄のほうが安価で合理的です。

環境負荷

再処理をすれば、高レベル放射性廃棄物の体積は減容されるものの、再処理の過程で直接処分では存在すらしないTRU廃棄物が大量に発生し、さらに低レベル放射性廃棄物も莫大になります。

再処理工場の廃止に伴う廃棄物の発生量まで合計すれば、廃棄物体積は4~5倍になります。

再処理を行うと非常に高濃度の放射性物質が放出されます。沖合にある放出口が周辺監視区域に指定され、モニタリングされる担保が必要です。

耐震性

六ヶ所村の再処理施設は450ガルの揺れを前提に建設された施設ですが、試運転により施設内部は既に汚染されており、追加的な耐震補強は不可能です。

稼働の実現可能性

六ヶ所の再処理施設については、事故・故障が続き、完成予定時期の延期はこれまでに19回にも及んでおり、順調な稼働は見込まれません。

将来的な技術展望

高速増殖炉が実現不可能な中で、核燃料サイクルを推進することは無意味であり、限られた資源を集中するべき研究は核種転換や除染、廃炉のはずです。
 
  これでも本当に核燃料サイクルやりますか?

引用元
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 東日本大震災・原子力発電所 / 気になるネット情報から |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/824/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

袴田事件再審決定 「元気取り戻して」、支援続けた元プロボクサー   神奈川新聞
2014年3月28日

 再審開始決定を聞き、思わずガッツポーズと涙が出たという。袴田さんを支援し続けた川崎市多摩区の川崎新田ボクシングジム会長の新田渉世(しょうせい)さん(46)は「本当に感激した。期待はしていたが、釈放まで一気にかなうとは思わなかった」と喜びの声を上げた。

 本格的に支援活動を始めたのは8年ほど前。獄中から別のジムの関係者に寄せられた手紙の一節に「同じ元プロボクサーとして何かできないか」と胸が熱くなったという。

 〈私はふたつの拳で戦ってきたボクサーなんです。ボクサーであることが私の唯一の誇りなんです。凶器を持って人を殺せると思いますか〉

 世論を盛り上げようと、ボクシングの試合会場でファンに支援を呼び掛けたり、法務省に署名を提出したり、活動に奔走。ここ3年半は拒否されて実現しなかったが、東京拘置所での面会は2007年6月以降、20回以上を数える。

「会話がかみ合わないことも多かったが、ボクシングの話だとパンチを打つしぐさを交え、熱心に話してくれた。まだボクシングの魂が生きていると感じた」と振り返る。

 健康状態が心配される中、しっかりとした足取りで拘置所を出た袴田さん。いつか釈放されたらボクシングを楽しんでほしいとの願いを込め、後楽園ホールのリングサイドには「袴田シート」が設けられている。新田さんは「『袴田シート』でボクシングを見てもらい、元気を取り戻してほしい」と話した。

2014.3.27 18:37  産経デジタル

袴田事件再審 袴田シート、王者も支援 ボクシング界の取り組み

 日本のボクシング界はプロボクサーだった袴田巌元被告の支援活動を続けてきた。興行の際にはチラシ配布や募金でファンに呼び掛け、昨年にはボクシングの聖地・後楽園ホールのリングサイドに有志のプロモーターらによって「袴田シート」が設置された。いつか釈放されたら、ゆっくりボクシングを観戦してもらいたいという趣旨だ。

 海外にもアピールした。世界ボクシング評議会(WBC)の会議で支援を訴えた。WBCヘビー級王者として活躍したビタリ・クリチコ氏(ウクライナ)ら歴代の名王者も同意し、再審開始を求める署名をした。ことし1月には現役のWBCフライ級チャンピオンの八重樫東選手(大橋ジム)が静岡地裁に足を運び、署名を提出した。

 徐々に広がった支援の輪。日本プロボクシング協会の大橋秀行会長は「世界王者のみならず、全ボクサーが一丸になった。再審で真実が明らかになってもらいたい」と話した。
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / こんなことあんなこと / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/820/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません
姉「弟が隣夢みたい」 再審開始決定 水入らず一夜 東京新聞
2014年3月28日 夕刊
釈放から一夜明け、姉の秀子さん(左)に付き添われてホテルを出る袴田巌さん(手前)=28日午前9時、東京都港区で(松崎浩一撮影)

 袴田事件の再審開始と拘置停止の決定で四十八年ぶりに釈放された袴田巌(はかまだいわお)さん(78)は、一夜明けた二十八日午前、体調の検査のため、東京都内の病院に入った。弁護団によると、検査の結果、体調によっては入院するが、元気を取り戻しつつあるという。都内のホテルで、水入らずの一夜を過ごした姉の秀子さん(81)=浜松市=は「隣で弟が寝ているのを見て、夢でも見ているような気がした」と話した。 

 袴田さんは午前九時、宿泊したホテルの玄関に姿を見せた。秀子さんと弁護士が押す車いすに乗り、白の長袖のシャツと黒色のズボン、緑色のスリッパ姿。落ち着いた表情で、弁護士に支えられながらも自分で歩き病院に向かうワゴン車に乗り込んだ。

 その後、千代田区霞が関の司法記者クラブで会見した秀子さんによると、釈放された二十七日夜はホテルの同じ部屋で寝た。
 朝、目覚めても隣にいる姿を確認し「夢なら覚めてほしくないなと思った」。もはや夢ではなく、現実だった。

 ホテルの部屋に朝日が差し込み、窓から海が見えた。「海がきれいだから、見てみたら」と秀子さんが声を掛けた。巌さんはじっと海を見つめ、言った。「ここは大井川かな」

 地元静岡県の地名を挙げた弟に、秀子さんは笑いながら「東京湾だよ」と教えてあげた。ほほえましい、当たり前の姉弟のやりとり。でも二人にとっては、かけがえのない大切な時間をようやく取り戻すことができた。

 糖尿病などの疑いがあり、会話もスムーズではないが、前日に比べ、発する言葉が長くなってきた。「だんだん日常に慣れてくれればいい。将来的には静岡で一緒に暮らしたい」と秀子さん。焦らず、ゆっくりと、失った時間を取り戻せばいい。

 検察は、再審開始決定に対する即時抗告を検討している。「仕方ないのかもしれないが、しないでほしいです」。秀子さんの心からの叫びだ。

 弁護団は二十七日、即時抗告をしないように東京高検などに申し入れた。抗告の期限は三十一日。
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/818/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

袴田事件再審決定に石川さん「おめでとう」 狭山事件に「いい影響」   埼玉新聞
2014年3月28日(金)

写真は石川一雄さん

 1963年に発生した狭山事件で第3次再審請求を申し立てている石川一雄さん(75)=強盗殺人罪で無期懲役が確定後に仮釈放中=は27日、東京・霞が関の東京高裁前で、妻の早智子さんとともに冤罪(えんざい)を訴える活動をしている時に袴田事件の再審開始決定を聞いた。

 袴田事件の再審開始決定で村山浩昭裁判長は、犯人が事件時に着ていたとされる衣類について、DNA型鑑定から袴田さんとは一致しないと認定、捜査機関が捏造(ねつぞう)した疑いがあると指摘した。

 石川さんは「捏造した疑いがあると指摘したのは良かった。こうした裁判官の姿勢が狭山事件にも強い風となり、私の再審決定にも反映してほしい。姉の秀子さんにも後で連絡して、『おめでとう』を言いたい」と喜んだ。

 その上で、石川さんは「私の場合、DNA鑑定ができないのは残念だが、弁護団が新証拠を提出している。脅迫状は私が書いたものでない。万年筆や時計なども被害者のものでなく、捏造されたものだ。早速、東京高裁に上申書を出して、検察に対する証拠開示の勧告や、高裁が事実調べをするよう求めたい」と述べた。

 狭山事件弁護団の中山武敏主任弁護人は「裁判官、弁護団、関係者の努力を評価したい。狭山事件にもいい影響を与え、勇気をもらった。石川さんは秀子さんと連携して冤罪を訴えており、引き続き頑張りたい」と述べた。

 さらに「検察の隠された証拠の開示と静岡地裁のDNA鑑定で、袴田事件は冤罪が明らかにされた。狭山事件でも東京高検は隠された証拠を開示し、東京高裁による事実調べを実現して、弁護団の主張を通したい」と強調していた。
2014年3月29日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 新聞・テレビのネットサイトから / 可視化・裁判所・検察・警察 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/achikochitei2/trackback/819/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません

0 件のコメント:

コメントを投稿