2014年03月10日(月)
本日も掲載します。わかりやすいビデオです。東海道新幹線も東名高速道路も浜岡原発の30km圏内を走っていることがよくわかります。公開日: 2013/10/22中部電力が2014年再稼働を目指す静岡県浜岡原発のもつ巨大なリスクと特殊性を、わかりやすく解説した約15分の動画です。静岡県内の超党派県議員市町議員で作る『原発・新エネルギー検討勉強会』が、元東芝原発設計者渡辺敦雄氏の監修の元、県民向けに客観的かつ公正に制作しています(会長 の天野一自民党県議が希望者には無料でDVDを配布;054-266-3343)。浜岡原発の再稼働を考える上で、そのリスクを直接請け負うことになる静岡県と首都圏の方、必見です。 |
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2014年03月09日 08:38 年金再検証が行われている。 2004年の「100年安心年金」までは、5年に一度、年金の財政状況を再計算し、つじつまが合わないと給付と負担の見直しのための法改正をやることになっていた。 しかし、2004年に年金は100年安心だと言ってしまってから、見直しは行わず、年金財政の計算だけしてほら大丈夫というだけのものになった。 それで2009年の再検証は、年金は大丈夫だと外向きに言うために数字の捏造に近いことが行われた。 厚労省は、2009年のこの再検証の数字があまりに現実的でなく、かつ、政府の他の試算と数字の整合性が取れていないという批判を受けた。 そこで、今回、厚労省は内閣府の出した「中長期の経済財政に関する試算」をベースに経済前提をつくろうとしている。 しかし、内閣府の「試算」は、アベノミクスがうまくいったケースを描いたものになった。 一橋大学の小塩隆士、日本総研の西沢和彦両氏をはじめ、内閣府の数字に疑問を呈する声が専門委員会でも相次いでいる。 例えば、この二人は内閣府は全要素生産性(TFP)を1.8とおいて経済成長率を計算したことに疑問を呈している。 全要素生産性とはなにかというと、実質経済成長率を計算するときに、資本や労働では表せない「残り」のこと。 つまり 実質経済成長率=労働投入量の伸び率x労働分配率+資本の伸び率x資本分配率+TFPの伸び率 ということになる。 労働投入量は人口が減少するなかで伸ばせない。資本の伸び率も現実的には低い。 だから実質経済成長率を伸ばそうとすればTFPの伸び率を高く設定するしかない。 内閣府の「試算」の「経済再生ケース」では、2014年度までは0.6と低いTFPの伸び率が2024年度以降には1.8まで高まるという前提になっている。 1.8というのは、バブルのころのTFPの平均値であり(小塩隆士氏)、あの2009年の再計算でも1.0という数字を使っていた。(2004年の再検証では0.7を使っていた) TFPが1.8だと成長率は高くなり、公債残高のGDP比も安定する。 内閣府が参考ケースとして出した試算はTFPが1.0、成長率も低くなり、公債残高のGDP比は安定せず、発散する。 1.8を年金の再計算に使えば、みかけは当然に年金の姿も健全なものにみえる。 しかし、それは現実から乖離した数字になる。 東京財団の亀井善太郎氏らが提唱し、松井孝治前参議院議員、林芳正参議院議員が議員立法を目指していたように、さまざまな議論の前提となる将来推計を作成する組織を、政府から独立させ、立法府のもとに設置するということが必要だ。 西沢和彦氏は、「厚労省を批判しても始まらない。現実的、保守的な年金再検証をやらせて、ダメなら年金制度を改革するという政治のリーダーシップが欠けている。」と訴えている。 スタートしたときには決して間違っていなかった政策が、世の中の変化についていけなくなっているにもかかわらず、政策を変えてこなかったという点では年金問題は、まったく原発と同じである。 そしてやはり自民党がその責めを負わねばならない。だから、小手先のごまかしではなく、過ちを認め、抜本的な制度改革をやらねばならない。 引用元。 |
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2014/03/09 16:45 戦後最悪の災害となった東日本大震災は11日、発生から3年を迎える。今なお約26万7千人が仮設住宅などで避難生活を送り、沿岸部では行方不明者の捜索が続く。 住まいの再建に関わる事業の遅れから人口流出に拍車が掛かり、被災地は多くの課題を抱えている。 警察庁によると、2月28日現在、震災の死者は1万5884人、行方不明者は2636人。避難生活を苦にした自殺などの「震災関連死」は、昨年9月末の2916人から増え続けている。 復興庁の2月13日時点の集計では、避難者は全都道府県に分散したまま。県外への避難者は、東電福島第1原発事故を抱える福島県が4万7995人など。 |
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2014年3月9日 朝刊 東京電力福島第一原発事故を検証していた日本原子力学会の事故調査委員会(委員長・田中知(さとる)東京大教授)は八日、事故の背景要因として「専門家に、自らの役割に関する認識が不足していた」などとする最終報告書を取りまとめた。 調査委の活動はひとまず終わるが、近く、学会内に廃炉作業や汚染水処理などに関する検討チームを発足させ、今後も提言を続けるという。 報告書は、事故の直接的要因となった津波対策や重大事故対策の不足の背景として、原子力学会を含む専門家に、自然災害に対する理解が不足していたことや、研究で得られた成果を社会で生かす仕組みが足りなかったことなどの反省点を指摘。 原子力の安全規制が継続的に改善されるよう、研究成果を発信し続ける義務があるとした。 一方、事故の進展状況や原子炉内の溶融燃料の所在などについては、調査手法が限られていることなどから、新たに解明された点はなかった。 汚染水問題では、浄化装置を通しても残るトリチウム(三重水素)を含む水の処分について「高濃度で長期間保管すると、かえって漏えいなどの汚染リスクになる」と指摘。濃度を自然環境に近くできれば、放出でリスクを十分低くできるとして、環境放出を「最も現実的な解と考える」とした。 ◇ 田中委員長は記者会見で「事業者や規制当局に間違った考えがあった場合、(学会の意見を対策に)反映させる仕組みがなかった」と述べ、研究成果の発信強化に取り組む考えを示した。 同学会は、原子力工学などを専門とする大学研究者や電力会社、原子炉メーカーの技術者などで構成。委員長によると会員数は約七千人。 |
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2014年03月09日 東京電力福島第一原発で事故後3年間に働いた約3万人のうち、約1万5千人が5ミリシーベルト超の被曝(ひばく)をしていたことがわかった。作業員の被曝は徐々に減ってきていたが、汚染水問題が発覚した昨夏以降に再び増加。厚生労働省は昨年末に東電を指導したが、被曝対策は今も不十分だ。 福島第一原発では1日約3千人が働く。「年50ミリ超、5年で100ミリ超」の被曝で働くことが禁止されるが、この限度内でも健康被害が出ないとは限らない。白血病の労災認定基準は「年5ミリ以上」、放射線管理区域は「年5ミリ超」で、「5ミリ」は被曝管理上の一つの目安だ。 東電の集計によると、2011年3月の事故から今年1月までに働いた3万2034人中、累積で50ミリ超を被曝したのは1751人、うち100ミリ超は173人。5ミリ超は半数近い1万5363人に上った。作業員は数カ月単位で働くことが多く、「累積5ミリ」の人の大半は「年5ミリ」の白血病労災認定基準を満たすとみられる。 |
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Most Shocking Second a Day Videoもしある日突然、戦争が起きたとしたら?激変するウクライナ情勢を見ていると、決して絵空事ではなく、現実にありうることだと感じた人もいるかと思います。1シーンが2秒ごとに変化していく、少女の表情だけをとらえた「もし戦争が起きたなら」をご覧ください。誕生日のお祝いから始まり、家族や友達と過ごす、どこにでもあるような楽しい日常。ところが周囲ではだんだんと不穏な空気が流れ、銃弾の聞こえる中の引っ越し、戦争へ……。そして映像は、再び訪れる誕生日で締めくくられています。シリアの子供を救済するチャリティとして作られた映像だそうですが、実際に今も起きている現実を再現したに過ぎません。(参照:「あまりに衝撃的だ…」シリア難民キャンプで食糧配給に並ぶ人々の写真に対する海外の反応 )ひとたび戦争や内戦が起きてしまうと、いかにして人生がひっくり返ってしまうか実感させられます。 |
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いまから69年前(昭和20年)の3月9日から10日未明に米空軍が都民10万人以上を焼殺した。 東京大空襲(とうきょう だいくうしゅう)は、第二次世界大戦末期にアメリカ軍により行われた、東京に対する焼夷弾を用いた大規模爆撃の総称。 東京は、1944年(昭和19年)11月14日以降に106回の空襲を受けたが、特に1945年(昭和20年)3月10日、4月13日、4月15日、5月24日未明、5月25日-26日の5回は大規模だった。 その中でも「東京大空襲」と言った場合、死者数が10万人以上と著しく多い1945年3月10日の空襲を指すことが多い[1]。都市部が標的となったため、民間人に大きな被害を与えた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3月10日の空襲[編集] 警防団と思われる焼け焦げた遺体の山。死者・行方不明者は8万人、民間の調査では10万人以上といわれている。(石川光陽撮影) 母子と思われる二つの遺体。子供を背負って逃げていたらしく、母親の背中が焦げていない(石川光陽撮影) 鎮火後の街の風景(石川光陽撮影) ミーティングハウス2号作戦と呼ばれた3月10日の大空襲は、高度1600–2200メートル程度の超低高度・夜間・焼夷弾攻撃という新戦術が本格的に導入された初めての空襲だった。 その目的は、木造家屋が多数密集する下町の市街地を、そこに散在する町工場もろとも焼き払うことにあった。 この攻撃についてアメリカ軍は、日本の中小企業が軍需産業の生産拠点となっているためと理由付けしていた。アメリカ軍の参加部隊は第73、第313、第314の三個航空団で、325機ものB-29爆撃機が出撃した。 アメリカ軍が東京大空襲の実施を3月10日に選んだ理由は、延焼効果の高い風の強い日と気象予報されたためである[5]。3月10日が日本の陸軍記念日であることに因むという説も有力だが、アメリカ側の資料で確認されているわけではない[要出典]。 3月9日夜、アメリカ軍編隊が首都圏上空に飛来した。日本軍もその行動を探知し、日本標準時9日22時30分にはラジオ放送を中断、警戒警報を発令した。 ところが、アメリカ軍機が従来の空襲とは異なった航路を採ったことから、日本軍は敵機が房総半島沖に退去したものと誤認し、警戒警報を解除してしまった[6]。 これにより生じた隙を突くように、3月10日に日付が変わった直後の0時7分、爆撃が開始された。325機の出撃機のうち279機が第一目標の東京市街地への爆撃に成功し[6]、0時7分に 第一目標 - 深川区(現在の江東区) 第二目標 - 本所区(現在の墨田区) 第三目標 - 浅草区(現在の台東区) 第四目標 - 日本橋区(現在の中央区) へ初弾が投下されたのを皮切りに、城東区(現在の江東区)にも爆撃が開始された。0時20分には芝区(現在の港区)に対する爆撃も開始された。一部では爆撃と並行して機銃掃射も行われた[7]。 爆撃による火災の煙は高度1万5000メートルの成層圏にまで達し、秒速100メートル以上という竜巻並みの暴風が吹き荒れ、さながら火山の大噴火を彷彿とさせた。 午前2時37分にはアメリカ軍機の退去により空襲警報は解除されたが、想像を絶する大規模な火災は消火作業も満足に行われなかったため10日の夜まで続いた。 東京大空襲の爆撃のために各B-29には通常の約2倍の搭載量である6トンもの高性能焼夷弾が搭載されていた。ほぼ全ての機関銃および弾薬を爆弾投下機の多くから降ろしてまで、焼夷弾の搭載量が優先されたのである。 その背景には、その時点で日本には貧弱な防空能力しか残されていないことが見抜かれていたことが挙げられる。この空襲での爆弾の制御投下弾量は38万1300発、1783トンにものぼった。 ・・・・・・・・・・・・・ 被害規模[編集] 犠牲者の遺体を調べる警察官 当時の警視庁の調査での被害数は以下の通り。 死亡:8万3793人 負傷者:4万918人 被災者:100万8005人 被災家屋:26万8358戸 なお人的被害の実数はこれよりも多い。 上記の被害数の死者数は、早期に遺体が引き取られた者を含んでおらず、またそれ以外にも行方不明者が数万人規模で存在するためである。 民間団体や新聞社の調査では死亡・行方不明者は10万人以上と言われており、単独の空襲による犠牲者数は世界史上最大である。 全文はこちら。(Wikipedia) 本土空襲の指揮を取っていたカーチス・E・ルメイ将軍は、明かに非戦闘員を狙ったとする批判に対して、戦後の回想記のなかで次の様に述べている。 「私は日本の民間人を殺したのではない。日本の軍需工場を破壊していたのだ。日本の都市の民家は全て軍需工場だった。ある家がボルトを作り、隣の家がナットを作り、向かいの家がワッシャを作っていた。木と紙でできた民家の一軒一軒が、全て我々を攻撃する武器の工場になっていたのだ。これをやっつけて何が悪いのか…。」 カーチス・E・ルメイ将軍は、グアム島在米爆撃隊司令として、広島・長崎に投下された原子爆弾にも深く係っていた。 昭和39年、日本政府は「日本の航空自衛隊の育成に協力した」との理由から、カーチス・E・ルメイ将軍に対して勲一等旭日大綬章を贈っている。 時の総理大臣は、後にノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作だった。 政府にカーチス・E・ルメイ将軍への叙勲を強く押したのは源田実参議院議員だと言われている。理由は彼がアメリカ政府から受けた勲章のお返しのためだと・・。 源田 実(1904年(明治37年)8月16日~1989年(平成元年)8月15日)は、元日本海軍軍人。最終階級は海軍大佐。広島県山県郡出身。従三位勲二等旭日重光章。 航空参謀。戦後は空将・航空幕僚長、参議院議員等を務める。 *勲一等旭日大綬章は天皇陛下が直接本人に渡す勲章なのだが、天皇がルメイ将軍に面接した記録はない。 |
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筆洗 東京新聞コラム 2014年3月10日 作家の半藤一利さんは、「絶対」という言葉を使わない。一九四五(昭和二十)年の三月十日未明の東京大空襲で九死に一生を得て「二度と絶対という言葉を使うまいと誓った」という ▼戦争中「絶対日本が勝つ」「絶対神風が吹く」と「絶対」が氾濫した。「いかにむなしいものだったか」。 東京は「戦場」だった。約三百機の米爆撃機。約三十三万の焼夷(しょうい)弾を東京の下町を中心に無差別に投下した。約十万人が死亡した ▼十日正午のラジオの「大本営発表」は「都内各所に火災を生じたるも宮内省主馬(しゅめ)寮は二時三十五分、その他は八時ごろまでに鎮火」。 軍部は被害を知っていた。十万人が殺されようとも「火災を生じたるも」である ▼あの「絶対」の中には「焼夷弾は絶対に消せる」もあった。消せない。作家の海野十三は日記に残している。焼夷弾の威力は強いが、「それを知らせては、誰も初期防火をしないので知らせてないのだ」 ▼真面目な人が犠牲になる。「焼夷弾は消える。必ず消せと教えられていた。みんな、その通りにした。気がついた時は、逃げ道はなかった」(花森安治さん『戦場』) ▼シェークスピアは「記憶は精神の番人」と書いた。「番人」もやがて弱っていく。新しい番人には誰にだってなれるはずである。「戦で死にたくない。絶対に」と思うこと。この「絶対」なら許してもらえるだろうか。 |
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日本のどの地点においても、震度8以上の地震を2000年に1回は経験するものとします。 40か所の特定された地点のうちのいずれかで、50年の間に震度8以上の地震を経験するのはどれくらいの割合でしょうか ①ある地点において震度8以上の地震を一年の間に経験する割合は1/2000である。したがって経験しない割合は1999/2000 ②この地点で引き続き50年間経験しないのは (1999/2000)×(1999/2000)×・・・×(1999/2000) =(1999/2000)50 ③40か所すべての地点において50年間経験しないのは ((1999/2000)50)40 ④いずれかの地点で50年の間に少なくとも1回経験するのは 1-((1999/2000)50)40=1-0.37=0.63 63%の割合で経験することになる (数値計算はExelによる) (寝屋川在住Ryuさん出題のクイズです。 「日本のどの地点においても、震度8以上の地震を2000年に1回は経験するものとする。 40か所の特定された地点のうちのいずれかで、50年間の間に震度8以上の地震を経験するのはどれくらいの割合でしょうか」) |
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不気味に増加していた「リンパ・造血細胞がん」「乳がん」 2014年03月07日(Fri) 烏賀陽 弘道 前回(「住民3万人の健康被害を20年追跡した疫学者」)に続いて、1979年にメルトダウン事故を起こしたアメリカ・スリーマイル島(TMI)原発からの現地取材報告を続ける。 同原発周辺の住民3万2000人の追跡調査を20年間続けている地元ピッツバーグ大学公衆衛生大学院の疫学者エブリン・タルボット教授の調査結果の2回目である。 同大学は、ペンシルベニア州政府が事故直後に行った半径5マイル(8キロ)以内の住民3万2000人のデータをそのまま引き継ぎ、モニターを続けている。これは福島第一原発事故での被曝者23万人のおよそ7~8分の1の規模である。放射性物質の総放出量も、福島第一原発事故の10分の1ほどの大きさだ。 調査対象になった病気は、以下の通り。 ・悪性新生物すべて ・気管支、気管、肺のがん ・リンパ細胞・造血細胞のがん ・中枢神経のがん ・すべての心臓病 20年間の調査結果は2003年に発表された。それによると、ガンマ線被曝最大値が上昇すると、リンパ細胞・造血細胞がんの発生率も大きく上昇する。女性では乳がんの死亡率上昇が認められるなど、一部のがんと被曝量の間に関係があることが統計上分かってきた。 注目すべき「心臓病」の増加 タルボット教授の調べた統計の詳細について見ていこう。 調査期間は事故のあった1979年から98年まで。対象になった原発周辺の住民3万2000人のうち、生存しているのは2万5201人(男性1万2516人、女性1万2685人)である。5516人が亡くなった。調査は全住民の97%を網羅している。 (A)まず、1979年から1998年の全期間を通した、男女別死因について(白人のみ)。 数字は、「その集団で実際に死んだ人数」を「ある病気で死ぬ人数の予測値」で割った数字である(SMR値。表では100倍した数字で示す)。100より大きい場合は、何らかの原因で「実際の死亡数」のほうが「予測値」を上回った=「その病気で死ぬ人が予測より多かった」という意味だ。タルボット教授が「注目に値する」とした数字にはピンク色をつけてある。 続きはこちら。 |
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マル激トーク・オン・ディマンド 第672回(2014年03月01日) ディオバン事件と利益相反という日本の病理 ゲスト:谷本哲也氏(内科医・東京大学医科学研究所客員研究員) 一部引用・・ しかし、研究データに不自然な点が指摘され、より詳しく調査が行われた結果、この研究には何と薬の販売元のノバルティスファーマの社員が、身分を隠して関わっていたことが明らかになり、自社にとって都合の良い結果が出るようにデータを不正に操作したのではないかという疑いが出てきているというのだ。 しかし、京都府立医大らの研究結果は国際的に評価の高い高級医学論文誌「ランセット」にその研究結果が掲載されたために、大きな広告効果があったとみられている。 内科医で医療ガバナンスの問題に詳しいゲストの谷本哲也氏は「今回の問題は、海外論文誌を巻き込んだ新しいタイプの問題だ」と指摘する。 多額の寄付を行っている大学や研究機関に自社の薬の臨床研究を依頼し、その結果を高級医学誌に掲載することで、国際的に薬効を宣伝し、販売広告にもつなげるという仕組みで、製造元のノバルティスファーマはディオバンで累計1兆円以上という莫大な売上げを手にしている。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 製薬業界から医師や医療機関に提供される資金は明らかになっているものだけでも年間4,410億円に上り、2013年度の国の科学研究費予算2,381億円を大きく上回る。 この資金が、学会、勉強会、シンポジウムの運営費や宿泊費、交通費、そして原稿料などの形で医療機関や医師個人に提供されている。このような構造が、現在の製薬業界と医療の間の利益相反の根底にある。 谷本氏は、こうした日本の現状を前に、現在、日本の臨床研究論文が次第に世界から相手にされなくなり始めていると警鐘を鳴らす。日本の医療界は元々基礎研究が重視される傾向があり、臨床研究の水準が低い。 そこに今回の論文ねつ造事件が起きたことで、日本の研究の信用性について海外から疑念を持たれはじめているというのだ。 全文はこちら。 |
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2014 年 2 月 27 日 5:18 PM どこまで子どもの甲状腺がん患者は増えるのか。第14回福島県「県民健康管理調査」検討委員会(星北斗座長)は2月7日、福島市内で会議を開いた。 子どもの甲状腺がん検査で、26万9000人の受診者のうち、がん患者は33人(前回比7人増)、「疑い」は41人(同9人増)で、前回より16人増の計74人が甲状腺がん、あるいはがんの疑いと診断されたと発表した。 検討会のたびに患者が増加しているが、星座長は「(患者数は)想定の範囲内。放射線等の影響との関係は検討する必要があるが(影響は)考えにくい」との見解を示した。 県立医大は県の委託で調査を実施、さらに「研究」の名目で、大学の倫理委員会に申請して承認を得た。 申請書では「小児甲状腺がんは年間100万人あたり1~2名程度と極めて少なく、結節の大半は良性」(2011年9月)としていたが、患者数が増えてくると、「最新の研究で4000~5000人に1人」「スクリーニング効果(検査による早期発見)」と当初の基準を変える見解を示してきた。 33人という数字は、福島県内の拠点病院等での新たながん登録で肝臓がん33人、すい臓がん30人(11年総数・全年齢、国立がん研究センター)に匹敵する。 放射能の影響を考慮しない場合、各地で同率の子どもが潜在的に甲状腺がんであると想定され得るが、国・厚労省による対策の動きはない。調査結果は「福島県の地域限定」に矮小化される可能性もある。 同医大の鈴木眞一教授は同日、甲状腺がんの遺伝子解析・ゲノム調査を今後、行なうと説明。「保護者に説明できる根拠」を示すとした。 調査と治療、研究、情報の管理と活用が特定のグループに独占され、医療政策が「県―県立医大」という閉鎖系で完結する可能性も否めない。この検討会が「新たな安全神話」構築の場にならないよう、今後も多様な視点でチェックしていくことが重要だ。 (藍原寛子・ジャーナリスト、2月14日号) |
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2014年03月09日(日)
2014/03/09 09:13 「原発のない福島を!県民大集会」は8日、郡山市の郡山ユラックス熱海をメーン会場に県内3カ所で開かれ、県内の原発の全基廃炉などを国や東京電力に求める集会宣言を採択した。 県平和フォーラム、県生協連、県漁連などでつくる実行委員会の主催で3回目。郡山ユラックス熱海、福島市の県教育会館、いわき市文化センターの3会場に合わせて5300人(主催者発表)が参加した。 このうち郡山会場には県内外から約3000人(主催者発表)が集まった。五十嵐史郎実行委員長(県平和フォーラム代表)が「県内の原発全基を廃炉にし、安全・安心を取り戻すことが県民共通の願い」、呼び掛け人代表の清水修二福島大教授が「県民一丸で原発のない社会をつくろう」とあいさつ。 ノーベル賞作家の大江健三郎さんも登壇し、「政府内や実業界に原発再稼働の動きが出ているが、人間は原発の危険性を克服できない。『原発を再稼働しても恐ろしいことは起こらない』という政府の宣伝にだまされてはいけない」と連帯を呼び掛けた。 東電福島第一原発事故の避難者、放射線の影響による県外への自主避難者、生産者、除染労働者、高校生が被災の現状や現在の思いを訴えた。浪江町から郡山市に家族3人で避難している中学校教諭柴口正武さん(52)は「我慢も限界に来たというのが、(震災と原発事故から)3年目を迎える私たちの気持ちだ」と怒りをぶつけた。 県民大集会に先立ち、講談師・神田香織さんの講談が披露された。 首相、いわき・都路など視察 「復興の前進実感」 試験操業の魚介類試食 2014/03/09 09:13 福島民報 8日に来県した安倍晋三首相は、いわき市に建設中の災害公営住宅や、東日本大震災で津波被害を受けた市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」などを視察し、「復興が前に進み始めたと実感した」と述べた。 いわき・ら・ら・ミュウでは、試験操業で小名浜漁港に水揚げされたメヒカリやヤリイカを試食。「おいしいですね」と笑みを浮かべ、「早く本格操業が行えるよう、われわれも風評を払拭(ふっしょく)するため頑張りたい」と述べた。 清水敏男いわき市長、野崎哲県漁連会長が風評や試験操業の現状などを説明した。 安倍首相は施設内の屋内遊び場も見学し、子どもらと触れ合った。 ■避難指示解除しっかり支援 安倍首相は4月1日に避難指示解除となる見込みの田村市都路町の避難指示解除準備区域について、「解除をゴールとは受け止めない。これから新たな復興が始まる。住民の気持ちに寄り添いしっかりと支援する」と述べた。 同区域にあるペンション「ファームハウス都路」で冨塚宥●市長、ペンションを営む呑田(のみた)理美子さん(71)、都路町8、9区の正副区長らとの懇談後に記者団に語った。 冨塚市長は避難指示解除に伴う支援や旧緊急時避難準備区域の賠償などを要望。懇談後に「国の支援は解除後も終わらないことを首相の言葉で再確認した」と語った。区長らからは屋内遊び場の整備などを求める声が出た。 安倍首相は田村市訪問に先立ち、大熊町が復興拠点に位置付け、居住制限区域にある同町大川原地区を視察した。渡辺利綱町長から町の現状や今後の取り組みについて説明を受けた。 ※●は日ヘンに景 |
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2014年3月7日 東京朝刊 NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長が理事全員に辞表を提出させていた問題について、本紙が東証一部上場企業を中心に大手企業五十社に緊急アンケートしたところ、経営トップが役員らに辞表を出させていると回答した企業はゼロだった。 辞表提出について、籾井氏は「一般社会でよくあること」と国会答弁したが、籾井氏の認識は一般的な大手企業の慣行とかけ離れていることが鮮明になった。 (経済部・民間企業取材班) 籾井氏は六日の定例会見でも「マネジメントのスタイルはいろいろある」と述べ、自説を曲げなかった。 アンケートでは金融や製造業など主要企業に対し、トップの地位に就く社長などが役員らに辞表を提出させているかについてヒアリング調査した。五社は「政治問題になっている」などとして回答を避けたが、残り四十五社全てが「辞表を提出させている事実はない」などと答えた。 フジテレビとJR東海は担当者が自社の社長会見の発言を引用する形で回答。フジテレビの亀山千広社長は「普通の会社では、よくあることという方が奇異に感じた」とコメント。JR東海の山田佳臣社長も「初めて耳にした」と述べている。 ほかの企業も「辞表を提出したら役員がトップに反論しにくくなる」と籾井氏の手法を批判した。 籾井氏は三井物産副社長と日本ユニシス社長を歴任しているが、三井物産は「役員から辞表を預かることはない」と言明。日本ユニシスも「聞いたことがない」とした。調査には匿名を条件に回答した会社も入っている。 |
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2014年03月05日(水)14時03分 ムムリクは怒っているぞ!!! みずほ銀行! 一部引用・・ 頭来た! 良人が死にました。とー言いに行く事4回目。 その度に、いいかげんに必要な物を言われ、その度 交通費かけて役所にとりに行く書類! ・・・・・・・・・・・・・・・ (役所の方がスピーディで仕事が明確でした。作られた書式に従って書類を揃えれば他行もすんなり) 良人に死なれた家族の気持ちがわからないのか! 今日は「これは法務局でも認める書類なんですがみずほさんではだめなんですか?_」 「色々。ちがう所があるので~。」それで、明治39年生まれの良人の父の父までの戸籍が必要かも。といわれた! [かも?]仕事だろう明確にしてくれ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 良人の入院費が膨大にかかり。マジに困っているが、 みずほ銀行さんは「1週間位でタブン何が必要かわかるのですが…。 1週間とは約束出来ない」そうです。 (そこで、顧客にかかる損失!あんたらが賠償するのか?) 全文はこちら。 |
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一部引用・・ 船橋氏は今回の原発事故に、先の大戦での失敗と同じ構造があったと指摘する。 原発の過酷事故は直ちに国家的危機となる。その自覚もないまま、安全対策をおろそかにして絶対安全神話なるものに寄りかかり、最後は何とかなるだろうという楽観シナリオに基づいて原発依存に突入した様は、勝算もないままアメリカとの戦争に突入した時といろいろな面で酷似しているというのだ。 そもそも日本社会には異質なものを排除して、同質の価値観だけで物事を進めていく「空気の支配」という特性があることが指摘されて久しい。 それは全体の秩序を維持し、一つの共通の目標に向かって邁進する上では武器となり得るが、何か問題があったときにそれを言い出すことを難しくさせる。 それが誰も「撤退」を言い出せない空気が支配する文化を作っている。 日本中が安全神話の下で原発推進に邁進する空気の支配の下で誰かが異論を唱えれば、単に排除されるだけだ。 原発についても、一部の良識ある関係者の間では危機意識があったが、それを言い出すことができなかったと答えた人が多くいたことが、船橋氏の調査でも明らかになっているという。 では、福島の事故を無駄にしないために今、われわれに何ができるだろうか。 船橋氏は何よりも事故の原因究明をより厳密かつ詳細に行い、事故と事故対応における失敗の責任の所在を明らかにすることが何よりも重要だと主張する。 そこを曖昧にしたまま組織や仕組みをいじってみても、本当の意味で事故の教訓が活かされることはあり得ない。 そして、それはわれわれが第三の敗戦に向けて邁進する道を選んだことを意味する。 われわれはなぜあれだけ酷い目にあっても、その原因と真摯に向き合い反省することができないのか。 東日本大震災、福島原発事故から3年が経過したいま、事故に至る経過と事故への対応、そして事故後の原因究明や新たに作成された安全基準などから見えてくるわれわれ日本人の弱点について、先の戦争の反省と絡めながら、ゲストの船橋洋一氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。 全文はこちら。 |
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一部引用・・ 安倍首相が初めて目にしたその姿は、同盟国の大統領というより、相手から自国の国益を最大限引き出そうとする法廷弁護士そのものだった。 会談後、安倍首相は、 「オバマってのは冷たい男だな」 と呟いた。 オバマ大統領は昨年6月、習近平主席をカリフォルニアに招き、丸2日間で8時間半という前例のない米中首脳会談を開いてもてなした。その一方で、同月開かれた英国サミットでは、同じホテルに宿泊しているにもかかわらず、安倍首相との日米首脳会談を断固拒否したのだった。 昨年9月初旬にシリアの空爆問題を巡って、オバマ大統領は安倍首相に電話をかけ、「同盟国として協力するように」と迫った。この時は安倍首相のほうが「国連安保理で議決されれば協力する」と突き放した。 国連安保理ではロシアと中国が拒否権を発動するのは自明の理であり、安倍首相が初めて「盟主」に楯突いた瞬間だった。 こうしたオバマ政権とのギクシャクした関係は、昨年末に安倍首相が電撃的に靖国神社に参拝したことで決定的なものとなった。 「なぜ日本の首相は、国益にならないことをやるのだ?私には理解できない」 これがオバマ大統領の反応だったという。 全文はこちら。 |
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2014年3月9日 過去に目を閉ざすものは、現在にも盲目になる-。原発事故にも通ずるかもしれない。あれから三年。私たちは、福島原発事故を実はまだ知らない。 忘却が神話を復活させるのか。 政府のエネルギー基本計画案は原発をあらためて「重要なベースロード電源」と位置付けた。昼夜を問わず、一定量の電力供給を担う主要な発電設備のことをいう。 一昨年の衆院選で掲げた脱原発依存の約束に目をつむり、3・11以前に戻したいという意味だ。 ◆忘却とは少し違う 「忘却というのは、ちょっと違うかな…」 写真家の島田恵さんは、少しの間考え込んだ。核燃料サイクル施設が集中する青森県六ケ所村で十二年間生活し、変わっていく村の様子、変われない村の暮らしをつぶさに記録し続けたことがある。 3・11の後、六ケ所と福島を結ぶ記録映画「福島 六ヶ所 未来への伝言」を製作し、自主上映会を経て先月、東京・渋谷の映画館で初公開した。 核燃料サイクルとは、原発で使用済みの核燃料を再利用する計画だ。エネルギー政策の根幹ともされてきた。 核のごみが全国から集まる六ケ所村も、福島同様、国策に翻弄(ほんろう)されながら、都市の繁栄を支えてきた。いわば入り口と出口の関係だと、島田さんは考える。 巨額の交付金と引き換えに推進派と反対派に分断された寒村は、列島の縮図にも映る。 この三年、おびただしい活字と映像が、フクシマを伝えてきた。周囲から「公開のタイミングを外したのでは」と指摘されたこともある。 それでもなお、映画を見た多くの人が「知らなかった」という感想を寄せてくる。 ◆事故報告書は未完成 私たちは福島をまだ知らない。 福島原発事故がどれほど大きな事故だったのか。もし偶然の救いがなければ、どれほど巨大な事故になったか。国民として、もっと正しく知る必要があるだろう。 国会事故調の調査期間は、実質約三カ月だったという。 報告書は「破損した原子炉の現状は詳しくは判明しておらず、今後の地震、台風などの自然災害に果たして耐えられるのか分からない」などと、冒頭で未完成であることを吐露している。 例えば、こんな事実もある。 震災発生当日、福島第一原発4号機は定期点検中で、核燃料はすべて使用済み燃料の貯蔵プールに移されていた。 プールの中では約千五百体の核燃料が高い崩壊熱を発しており、最も危険な状態だったとされている。放射線量が高く建屋の中に入ることは不可能だったと、作業員は語っている。 燃料を冷やす手だてがなかったということだ。 ところが、貯蔵プールの横にある「原子炉ウェル」と呼ばれる縦穴に、大量の水がたまっていた。 津波か地震の衝撃で仕切り板がずれ、そこから貯蔵プールに水が流れて冷やしてくれた。 そして皮肉にも爆発で建屋の屋根が飛び、外部からの注水が可能になった。 点検作業の不手際があり、四日前に抜き取られていたはずの水がそこに残されていた。もし“不手際”がなかったら-。私たちは幸運だったのだ。 チェルノブイリ原発事故の原因について、当時のソ連当局は、規則違反の動作試験が行われたため、運転出力が急上昇したことによると発表した。 しかし、事故から五年後、「主因は人為的なものではなく、原子炉の構造的な欠陥である」という内容の報告書をまとめている。 米スリーマイル原発事故が起きたのは、作業員が誤って非常用冷却装置を止めてしまったからだと、調査の結果判明した。 事故原因が解析され、判明し、防止策を講じた上で、原発は再び動き始めた。しかし、福島の場合はどうか。世界史にも例がない多重事故は極めて複雑だ。 原因解明が不十分なまま再稼働だけを急いで、本当に大丈夫なのだろうか。根源的な疑問は、やっぱり残る。 ◆無事故の保証ではない 3・11以前への回帰を目指すエネルギー基本計画が、間もなく正式に決定される。 政府は、積極的に再稼働を認める姿勢を隠さない。 だが、原子力規制庁自身が明確に認めているように、世界一の規制基準とは、たとえそうであれ、無事故を保証するものではない。 地震国日本に、安全な場所はない。なし崩しの再稼働を受け入れるか、受け入れないか。 フクシマを知り、フクシマの今を踏まえて、決めるのは私たち自身である。 |
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2014年3月9日 07時06分 十一日で発生から三年となる東日本大震災の復興が「進んでいない」「どちらかといえば進んでいない」と考える人が合わせて77%に上ることが、本社加盟の日本世論調査会が一日と二日に実施した全国面接世論調査で分かった。 復興への国の取り組みを「大いに評価」「ある程度評価」とした人は45%、否定的な人は52%と二つに大きく分かれた。安倍政権が進める原発再稼働には過半数が反対の意思を示した。被災地に対する世間の関心が「低くなっている」と感じる人は73%に達した。「変わらない」は22%、「高くなっている」は4%だった。 震災の教訓を伝えるために必要な国や自治体の取り組み(二つまで回答)は「被災地の状況を全国に伝え続ける」が53%、「防災教育を強化する」が49%だった。 被災地支援のためにしていること(複数回答)も尋ねた。「特に何もしていない」が42%と最も多かった一方で「寄付・ふるさと納税」(32%)や「被災地の産品購入」(29%)も目立った。 住んでいる地域で地震や津波を心配する人は「ある程度」も含め70%。災害への備え(複数回答)では「医薬品など非常持ち出し品」(51%)や「食糧・水」(42%)の備蓄が多く「自宅の耐震診断」は8%だった。 原子力規制委員会で安全性を確認した原発を再稼働させる安倍政権の方針に対し、賛成は40%、反対は54%だった。賛成の理由は「電力不足が心配」が50%で最多。反対は「安全対策が不十分」が47%だった。 原発の今後に関しては「即時ゼロ」「段階的に減らし、将来はゼロ」を合わせた脱原発派が69%を占めた。「段階的に減らすが、一定の比率は維持」「震災前の比率にする」などの容認・推進派は29%だった。 東京電力福島第一原発の廃炉や避難区域の現状を「全く知らない」「あまり知らない」と答えた人は58%。汚染水問題などについて東電任せにしないと説明している安倍政権の姿勢には50%が期待感を示した。 (注)小数点一位を四捨五入した ▽調査の方法=層化二段無作為抽出法により、一億人余の有権者の縮図となるように全国二百五十地点から二十歳以上の男女三千人を調査対象者に選び、一、二の両日、調査員がそれぞれ直接面接して答えてもらった。 転居、旅行などで会えなかった人を除き千七百四十四人から回答を得た。回収率は58・1%で、回答者の内訳は男性47・8%、女性52・2%。東日本大震災の被災地のうち、三県について被害の大きかった一部地域を調査対象から除いた。 ▽日本世論調査会=共同通信社と、その加盟社のうちの計三十八社とで構成している世論調査の全国組織。 ◆首相は「進み始めた」 安倍晋三首相は八日、東日本大震災三年を前に、福島県で建設中の災害公営住宅の整備状況などを視察。記者団に「福島の復興なくして日本の再生はない。復興が前に進み始めたと実感した」と述べた。 日本世論調査会の調査で、八割近い人が「復興が進んでいない」と答えた国民とのずれが鮮明になった。 |
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【PC遠隔操作事件】「罪証隠滅のおそれ」って何? ~名(元)裁判官・原田國男氏が語る”裁判官マインド” 一部引用・・ ーー「罪証隠滅のおそれ」が問題になるのは、どういう場合でしょう。 否認が出発点。 冤罪であっても、否認すると、検察は必ず「罪証隠滅のおそれ」があると言ってきて、勾留となり、否認を続けていれば、勾留延長になる。 起訴になっても、なかなか保釈が通らない。在宅の被告人に比べて、弁護人との打ち合わせもなかなか十分にはできない。 そして最後は実刑になる。そういう悪い連鎖を作るキーが、「罪証隠滅のおそれ」。 (否認していると解放されないという)人質司法という問題の中心は、否認した時の「罪証隠滅のおそれ」なんですよ。 裁判官も、否認すれば「罪証隠滅のおそれ」があるんだろうな、と考えてしまうから。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ ーー裁判官としては、最悪の事態を想定する…。 被告人については、悪いことを考えがちですね。40年も裁判官やっていれば、罪証隠滅された話だとかの知識は豊富にあるから。 ーー目の前の被告人が具体的に何かをする「おそれ」があるというより、今までの蓄積と今の被告人が結びついてしまう? それが可能なんですよ。職業病と言えば職業病。(初めて刑事裁判を担当する)裁判員みたいな気持ちで被告人を見れば、「罪証隠滅のおそれ」なんてないよね、と思う場合でも、いろんな例を知っているもんだから、「ひょっとすると…」と。 弁護人を経験して分かったこと ーーそういう感覚が、弁護士になってどう変わりましたか? 弁護人として拘置所で被告人の話を聞くって、裁判官は経験してないでしょ。でも、実際に弁護士になって冤罪事件の弁護をやると、「この人が言ってることは本当だな」と確信が持てるんだよ。 だから「全力で助けてあげないといけない」と思うんだよ。こういう確信って、裁判官の時には絶対持てない。弁護士は持てる。裁判官は、「原田さん、だまされてるんじゃないの?」「証拠はこんなに有罪を示しているんだから」と思っているかもしれないけど、「この人が言ってるのは本当だ」って言える確信。 それが持てた時に、裁判官と弁護人の観点の違いの大きさ、壁の高さを感じるんだな。 本当言うと、裁判官の時には、冤罪事件をやってる弁護士たちの気持ちが、イマイチよく分からなかった。「有罪かもしれなのに、この人たちはなんでこんなに一生懸命やってるんだろう」と思っていた。 経済的にはなんの足しにならない。それどころか、やってる作業はものすごい負担。それで名を売りたいのかな、と思ったこともある。 でも、実際に弁護人として冤罪と確信できる事件をやると、この人は無罪であることは間違いないから、絶対助けてあげなきゃいけない、と思う。 そこを裁判官時代は見誤っていたし、裁判官には分からない。そのことを何らかの形で裁判官に分かってもらいたいと思うね。 そういったことを、(PC遠隔操作事件の弁護人の)佐藤(博史)さんに言ったら、「分かったでしょう?」って言われましたよ。あの事件で佐藤さんや木谷(明)さんは、「絶対無実だ」と確信していますよね。 やってないから否認している、という人に、「罪証隠滅のおそれ」なんてあるわけない。 この人は無実なんだから、そんなことやるわけないというのが、今ではとてもよく理解できる。 なのに罪証隠滅で勾留して保釈しないで人質司法はとんでもない、と思う。 ーーそれをどうやって裁判官に伝えるか… 全文はこちら。 |
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毎日新聞のインタビュー 3月5日の毎日新聞朝刊にインタビューが載りました。 お読みでないかたのためにオリジナル原稿をアップしておきます。ちょっと紙面とは文言が変わっているかも知れませんが大意はそのままです。 ー中国、韓国との関係改善が進まず、米国も懸念しています。 内田 長い歴史がある隣国であり、これからも100年、200年にわたってつきあっていかなければならないという発想が欠けている。安倍政権は外交を市場における競合他社とのシェア争いと同じように考えているのではないか。 韓国や中国との「領土の取り合い」と経済競争における「シェアの取り合い」は次元の違う話だということを理解できていないように見える。 昨年12月の靖国神社の参拝も、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移転先の名護市辺野古への埋め立てについて沖縄県知事との話し合いがついた直後に行われた。米国に「貸し」を作ったので、今度は米国が厭がることをする「権利」が発生したと考えたのだ。 本人はクールな取引をしているつもりだろうが、米国は同盟国としての信頼を深く傷つけられた。安倍政権はアメリカを「パートナー」ではなく、市場における「取引相手」だとみなしている。その「実のなさ」が米国を不安にさせ、苛立たせている。 ーなぜ短期的な発想になるのですか。 内田 民主主義は政策決定にむやみに時間がかかる政体である。時間がかかるかわりに集団成員の全員が決定したことに責任を引き受けなければならない。「そんな決定に私は与っていない」という権利が誰にもない。政策決定が失敗した場合でも、誰かに責任を転嫁することができない、それが民主制の唯一のメリットだということをたぶん首相は理解していない。 民主制が政策決定の遅さと効率の悪さに首相は苛立っている。たぶん彼は株式会社と同じように、経営者に権限も情報も集約して、経営者の即断即決ですばやくものごとが決まる仕組みを政体の理想としているのだろう。会社経営の失敗はせいぜい倒産で済むが、国家の失政は国土を失い、国民が死ぬことさえある。その違いを理解していないのだと思う。 そのような「楽観的な」政権運営を可能にしているのは国民的規模での反知性主義の広がりがある。教養とは一言で言えば、「他者」の内側に入り込み、「他者」として考え、感じ、生きる経験を積むことである。 死者や異邦人や未来の人間たち、今ここにいる自分とは世界観も価値観も生活のしかたも違う「他者」の内側に入り込んで、そこから世界を眺め、世界を生きる想像力こそが教養の本質である。そのような能力を評価する文化が今の日本社会にはない。 ―ただ、中国も韓国も理解するには難しい国です。 内田 どこの国のリーダーも「立場上」言わなければいけないことを言っているだけで、自分の「本音」は口にできない。その「切ない事情」をお互いに理解し合うリーダー同士の「めくばせ」のようなものが外交の膠着状況を切り開く。 外交上の転換はリーダー同士の人間的信頼なしには決してありえない。相手の「切ない事情」に共感するためには、とりあえず一度自分の立場を離れて、中立的な視座から事態を俯瞰して議論することが必要だ。自分の言い分をいったん「かっこに入れて」、先方の言い分にもそれなりの理があるということを相互に認め合うことでしか外交の停滞は終らない。 ―外交において相手に譲るのは難しいことです。 内田 外交でも内政でも、敵対する隣国や野党に日頃から「貸し」を作っておいて、「ここ一番」のときにそれを回収できる政治家が「剛腕」と呼ばれる。見通しの遠い政治家は、譲れぬ国益を守り切るためには、譲れるものは譲っておくという平時の気づかいができる。 多少筋を曲げても国益が最終的に守れるなら、筋なんか曲げても構わないという腹のくくり方ができる。大きな収穫を回収するためにはまず先に自分から譲ってみせる。そういうリアリズム、計算高さ、本当の意味でのずるさが保守の智恵だったはずが、それがもう失われてしまった。 最終的に国益を守り切れるのが「強いリーダー」であり、それは「強がるリーダー」とは別のものである。 |
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2011年6月19日 年収三百万円以上でなければ男性は結婚するのが難しい― 二十代、三十代を対象とした内閣府の調査で、実態が浮き彫りになりました。 以前から、年収や雇用形態が結婚に影響していると指摘されていました。非正規労働者比率が高まるなど、若年層の雇用環境が厳しくなるなか、男性の結婚と年収、雇用形態の関係を調べました。 平均初婚年齢は、年々上昇し、男性の場合は三十歳を超えています。少子化の原因の一つとされ、とくに働き方と年収の関係が指摘されてきました。 ●既婚率でも格差 内閣府の「結婚・家族形成に関する調査」(二〇一一年)でも、男性の既婚率は正規雇用で27・5%なのに対し、非正規雇用では4・7%でした。また「恋人あり」との回答も正規雇用では27・2%と、非正規雇用の15・3%を上回っていました。 男性の年収と既婚率の関係では、二十代では三百万円未満が8・7%なのに対し、三百万円以上なら25~39%に上昇。三十代でも既婚率は、三百万円を境に変化していました。 男性の結婚境界ラインは「年収三百万円」。しかも、年収はその働き方が関係しているのでしょうか? ●25~34歳で比率増 まず、若年層の働き方を見てみましょう。総務省の労働力調査によると、不況や産業構造の変化を受け、若年層は失業率が高い上に、男女ともに二十五~三十四歳の非正規雇用比率が上昇しています。 内閣府調査をはじめ各種の調査でも、非正規雇用では結婚が難しくなる傾向が出ています。その原因は収入と考えられます。 非正規雇用と正規雇用の男性の賃金を比較してみます。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(一〇年)から、二十代、三十代の年間賃金(所定内給与×十二+賞与など、企業規模は十人以上)を計算しました。 正規雇用では二十~二十四歳で年間賃金二百八十四万円と三百万円未満でしたが、二十五歳からは三百五十万円を超えていました。一方、非正規雇用では二十五~二十九歳で二百四十八万円、三十五~三十九歳でも二百九十万円と、三百万円に届きません。 結果的に二十代、三十代の非正規雇用の男性は、年間賃金が三百万円に届かず、結婚できにくいという調査が裏付けられているようです。 別の調査では、非正規や無職では「結婚するつもりはない」との回答も多く、働き方が結婚と密接に関係しています。非正規雇用から正規雇用へ転職することも困難で、働き方による格差が少子化を生んでいるとも言えます。 ●将来像描きにくく 政府は少子化対策として、子ども手当や、保育所をはじめとする施設の充実など子育て支援を行っています。しかし、非正規雇用が結婚の障害となっている現状を考えれば、若年層の雇用問題が少子化対策としても重要なことが分かります。 しかも、正規雇用であっても、賃金は伸び悩み、生活の将来像を描きにくくなっています。「結婚境界ライン三百万円」は、少子化の観点からも若年雇用問題の是正を迫っています。 |
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2014年03月08日(土)
神戸新聞動画報道から引用。第2次世界大戦の終戦直後、高橋村(現豊岡市但東町)出身の人たちで構成された満州開拓団が集団自決した歴史を描いた紙芝居の上演が、豊岡市但東町久畑の高橋地区公民館であった。土地を追われ、親子が川に身を投げる惨状などの描写に集まった地元住民らは涙を流していた。 |
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再稼働に「身内」も抵抗、浜岡原発のハードル 再稼働の流れにあらがうのは意外な面々 一部引用・・ 「浜岡原発を知っていますか」。こんな呼びかけで始まる15分間ほどの動画が、昨年10月からユーチューブで公開されている。 大地震の発生確率のマップと浜岡の位置を重ね、「地震国日本の中でも最も危険とされる場所に建っている」とナレーション。中電が活断層でないとする「H断層系」にも触れ、浜岡は他の原発とは異なり、タービン建屋より海側に原子炉建屋があり、その配置も断層を避けてバラバラになっているため、配管損傷などのおそれが強く、「特に危険なのです」と指摘する。 制作したのは反原発の市民団体ではない。静岡県議会の超党派の議員連盟、代表は自民党のベテラン県議だ。 「自民だから原発推進の内容だと思い込んで見たら、びっくりするでしょうね」。当の天野一県議はあっけらかんと話す。 天野県議は県庁の位置する静岡市葵区選出で当選7回。一貫して自民党会派に属し、党県連政調会長や幹事長も歴任。一方で浜岡を恐れて施設を移転した養護学校「ねむの木学園」の理事なども務め、原発には懐疑的だった。 震災後、「党派を超えて原発の実情を知ろう」と周辺市町村議にも呼びかけ、「原発・新エネルギー検討勉強会」を発足。9回の勉強会で原発の元設計者や学者の意見を聞いたうえでまとめた成果の一つが、「浜岡原発の今とこれから」と題した前述の動画だ。 「客観的で公正」とうたうが、明らかに辛辣な内容。フランスの原子力機関が発表した福島事故による放射性物質の拡散シミュレーションを「浜岡の位置にずらしてみましょう」と放射能の雲が東京を覆うさまを見せつけたかと思えば、各電力会社の電源構成比を並べ、「中部電力は原発がなくても十分な電力供給を行える電力会社だといえるでしょう」と言い切る。同じ映像を2000枚のDVDに収め、中電職員にも手渡しているという。 「中電を敵にしているわけではない」としたうえで、「浜岡を止めた国はその総括をしていない。ならば地元の世論を示さなければ。反対運動でなく、事実を事実として伝え、県民に判断してもらう必要がある」と天野県議は力説する。 県内では自動車を中心とした産業界の中にも「再稼働やむなし」の空気が広がりつつあるというが、「お茶農家は原発事故で生活が奪われるような心配を抱えている。地方経済というときにそれらを含めて個々の経済人とは違う判断をするのが政治家の役目」と意に介さない。 ・・・・・・・・・・・・・・ 中でも異色なのが中電で原子力管理部門に所属していた今尾忠之さんだ。 中電退職後、愛知万博関連のNPO活動などに取り組んでいた今尾さんは福島事故で自らの原発安全神話が崩され、「自分は被告になった」と周囲に漏らした。その告白がきっかけとなって「市民会議」が立ち上がり、呼びかけ人兼事務局という立場で携わっている。 「少なからず原子力にかかわった者として大きな責任を感じている。ただし、私自身は即時ゼロではなくソフトランディングすべきとの立場」。 古巣の動きについては「浜岡の安全性が妥当かどうかと申請を出すのは事業者として当然のこと。しかし一番のネックは使用済み燃料の処理だ。 この道筋をはっきり示せなければ再稼働の国民的合意は得られないことを、会社全体が共有しなければならない」とくぎを刺す。 全文はこちら。 |
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被災地に赴任した内科医が見た、それでも歴史は繰り返す現実 一部引用・・ 東日本大震災と特攻精神 以前英国から日本を訪ねた友人に、「大石内蔵助はあれだけの部下を死なせたコマンダーなのに何で英雄なのだ」と尋ねられ、返答に困ったことがあります。 「高邁な」志のために自身の命を捨てる、自爆テロなどの例は世界にも数多くあります。しかし志のために自分だけでなく他人の命をも軽く扱い、それが讃えられる、そのような文化はあまり見受けられません。 この文化が結晶化したものが、先の第2次世界大戦でした。栄誉と命を等価と偽る世間の風潮が特攻精神をいたずらに煽り、弱者の声を暴力的に封じてしまいました。その結果、多くの「防ぎ得る死」を防げなかった。 災害の面でも軍事の面でも反省することの多い歴史だと思います。しかし私たちはそこから学ぶことをしたのでしょうか。 例えば東日本大震災の後、被災地の医療スタッフの大半は、過酷な労働条件に対して何の報酬も得ていません。震災5カ月後に取られたアンケートでは、 「通勤の為のガソリンや食事の支給を考えてほしかった」 「超過勤務の給与体制を明らかにしてほしかった」 「子供がいる人は多めに休暇をもらったが、自分は親の介護をしていたのに・・・」 などという記載も見られました。これは無記名式のアンケートであったからこそ聞けた意見であったと考えます。 「自分1人で休ませてもらって本当に申しわけなかった」 「もっと辛い人がいるのに、休みたいとは言い出せなかった」 そのような記載も見受けられるからです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そのように考えると、東日本大震災の後に日本の取っている復興対策には、第2次世界大戦で犯したと言われる過ちと同じ場面が多々見られます。例えば、 ●1回の成功をもって「改善の必要なし」と判断すること。 ●インフラの整備を人の整備よりはるかに優先させること。 ●システムエラーを個人の無償の努力でカバーさせるために「英雄」を生み出したこと。 ●その英雄的行動を一般人に強要しようとする風潮があること。 などです。この現状を見て、日本人は過去の歴史を反省した、と本当に言えるのでしょうか。 憐みは学びの敵 歴史は学ぶためにありますが、人災にしても天災にしても、災害の歴史は自身の体験として学んで初めて意味のあるものです。そしてこの学びは、残念ながら日本の美徳である「あわれむ」ことの対極にあると思います。 世間は往々にして被災地に「可愛そうな中で頑張った」ドラマを要求しますが、この歴史はスクリーン越しの他人の歴史です。かわいそう、という言葉は、明確に当事者と観客を分けてしまうからです。 「自分がこのドラマの中にいたなら、もっと立派に困難に立ち向かうのに」 「日本人なら国益のために自分を犠牲にすべきだ」 この夢物語のような感覚が、過去の戦争で多くの犠牲者を出しました。 戦争も、被災も、美談ではありません。悲しみや忙しさ、あるいは仕事を失った退屈さに、八つ当たりもすれば逃避もする、人間の生きる土地で起きた出来事です。 以前、ある開業医の先生方が笑い話として口にされたことがあります。 「あの時『逃げた』人と『逃げない』人の差は、借金の額を見ればすぐ分かるよ。借金の多い人が逃げられなかったんだ」 もちろんこれは冗談だったのですが、誰かにとっての真実であっても驚きません。 このような現実の姿に蓋をする限り、被災の記録が学ばれる機会は失われてしまうのではないでしょうか。被災地の文化を尊重することと、被災そのものを美化することは別物です。同じ歴史を繰り返さないため、生身の歴史をいかに伝承していくか。伝える術にもさらなる改善努力が必要と考えます。 全文はこちら。 |
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The Huffington Post 2014年03月03日 19時11分 JST 福島県南相馬市の桜井勝延市長が3月3日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、除染が進んでいないことが大きな課題だとして「原発とは共存しない」と脱原発を強調する一方、「お金よりも心の再生が重要」と述べた。 桜井氏は2014年1月の市長選で再選された。2011年の東日本大震災による東京電力福島第一原発事故で多くの市民が避難を余儀なくされるなか、事故に対する国や東電の責任追及や、脱原発を明確に掲げる姿勢が評価された形だ。桜井氏は、アメリカのタイム誌から2011年版の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。 南相馬市は南端が福島第一原発の約10キロ北にあり、市域の4割が避難指示区域に指定されている。大震災の直前は人口は約7万1千人だったが、約1万3千人が避難し、区域外からも1万人超が市外に自主避難している。 ■人材育てる塾を作りたい 記者会見の要旨は次の通り。 (2011年)3月12日に原発事故があり、残念ながら、日本のマスコミの人たちは南相馬から去っていった。その後、我々のところに来た大手マスコミの若い記者の態度はあまりにもひどかった。我々があたかも悪いこと、犯罪をしたかのような取材の仕方をしていた。 南相馬で働く人たちは、作業員を含めて少なくなっている。子育て世代のお母さんたちを中心として、避難した人たちが戻れなくなっている。市民の感覚では、とにかく除染をしないといけないということだ。除染の費用は莫大で、1200億円を越える当初予算の半分以上が除染の費用にあてられる。膨大なお金が投下されているにも関わらず、残念ながら結果が伴っていない。 原発事故での関連死は今でも増えている。災害弱者のケアもできていない。原発20キロ圏内から避難した若い世帯の人たちの中には、戻るところが無くなったことで自ら命を絶つ人も少なくない。賠償では解決できない。コミュニティーがなくなったことへの損害はまったく含められていない。 また、帰還しなさいと言っても、セキュリティーがないところはどうするのか。避難させてしまった責任は大きい。 世界的な災害だからこそ、いま取り組んでいることは世界的な事業だと言っている。南相馬では、担い手の人口、生産人口が激減している。一方、多くの学生がボランティアとしてやってきている。雇用不足(解消)に役立ってほしいと思う。だから大学を作ることを提案している。一定期間、被災地にいることとで単位がもらえるようにする。地元民との関係が築かれる。復興大学だ。 学生は、現実を見ることで何が出来るかという使命感をしっかりもつことができる。南相馬に役立ってほしいのはもちろんだが、彼らが日本を背負って立つ人材になるきっかけにもなる。一方、南相馬の中から人材を育てる必要がある。南相馬に塾をつくって人材を育てる。公費でやろうと思っている。南相馬でやることが世界で役立つのだと、しっかり見せつける必要がある。 官僚との関係もできた。震災から3年、多くの官僚と大いに議論した。私は無理なことを言ってきたのかもしれないが、現実的には市役所を残す決断をして、結果として多くの事業所が再開できた。市民は避難させても私は避難しないという決断をして、役所の求心力は高まった。だがインフラはまだまだで、課題は残る。国と対峙するつもりはないが、南相馬で起こったことと、家族や地域、市のありようを考えると、原発と共存せずに南相馬を再生させていく。 ■政権交代しても変化はなし 一問一答は次の通り。 ――大震災の後、政権が民主党から自民党に変わりました。政権は、国が全面に出ること明確にしてアピールしています。国の姿勢をどうみますか。 政権批判をするつもりはないが、政権交代してどれたけ変化したかというと実感としては変わっていない。お金は多分来ているのだろうが、進んでいない。 ――取材のありかたについて、大手マスコミの取材のあり方がひどいとの指摘がありました。具体的にどうひどかったのか。 50キロ圏外に出てくれれば取材に応じてあげる、という記者がいた。なにを考えているんだろうと思った。私は50日間役所に籠城しているのに、そんなに意気地のない人が記者をやっているのかと思った。 市民への説明会を開いて体育館に市民700人が集まった。市民から私が叱責、罵倒される姿を見て、「市長は逃げるんですか」と平然と若い記者が私に詰問した。私は一度も逃げたことはない。しかし、そういう事態をおもしろおかしく伝える。私は国の人が右往左往すのを避けたかったし、直接、市民に対応したかったのだ。原発事故で逃げた記者に答える義務はないと思った。 ――再生のためになんでもやる、とのことですが、地域連携などの予定は。 震災によって、いままでは考えられなかった自治体のつながりが広くできている。今後、連携を拡大して、強い防災体制につなげていくことができるのではないか。 ――除染について、もっとうまいやり方はないのでしょうか。もう一点、市長は市役所に籠城したのですが、市役所の職員はどういう体制だったのですか。どう説得したのですか。 除染の方法は確立されていないし、莫大なお金がかかる。しかし一方で、除染をしないと元に戻らないという心理的な問題がある。 震災当時、職員は大変だったと思う。「働き方は通常の勤務態勢で」と職員に伝えた。避難したくて仕方ない人もたくさんいたのも事実。しかし避難できない避難弱者の市民もいるわけで、しっかり支援をしないといけなかった。「公務員は市民の奉仕者。市民が一人でも厳しい状況にあるなら、市役所が逃げてはいけない」と全体集会を開いて職員に伝えた。疲弊して早期退職した職員もいた。職員は頑張ってくれた。感謝している。 ――日本はどう、震災の教訓をいかしたのでしょうか。東電の経営姿勢や、政府の政策には問題がありました。感想は。 東電は、事故から11日後にようやく連絡をとってきた。被災した各自治体に見舞金2千万円を支払った。しかし問題は、不安になった人々の生活や心を立て直すこと。心の再生が重要ということだ。いまも(避難区域が)線引きされ、補償額も差別されている。その刃(やいば)は、国ではなくて各自治体の長に向けられる。現場の不安や不満をどう解消するのか。お金で解決できることもあるかもしれないけれど、お金では解決できないこともある。心を再生させることが重要だ。 国も東電も我々も、(震災という)新しい初めての経験をしてパニックの連続だった。この事態から学んで、二度とこういうことを起こさないことが大切だ。それを世界にも示したい。もっと住民に寄り添って、住民の気持ちを一緒に考えようではないか、と言いたい。 引用元。 |
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