2012年06月30日(土)
内部通報社員 勝訴確定 最高裁 オリンパス配転訴訟 2012年6月30日 東京新聞 朝刊 上司の行為を社内のコンプライアンス(法令順守)窓口に通報したことを理由に不当に異動させられたとして、大手精密機器メーカー「オリンパス」(東京都新宿区)の社員浜田正晴さん(51)が異動の無効などを求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(白木勇裁判長)は会社側の上告を退け、浜田さんの逆転勝訴判決が確定した。決定は二十八日付。 内部通報制度に基づいて通報した社員を不当に扱った企業の責任を最高裁が認めたことで、制度を設けている企業では、通報者の保護に取り組む姿勢がより求められることになりそうだ。 確定判決によると、浜田さんは営業担当だった二〇〇七年六月、上司が取引先社員を引き抜こうとしていると社内窓口に通報。担当者が内容を上司に漏らした後、専門外の部署に三度異動させられたり、新入社員用テキストで学習させられたりした。 一審東京地裁は「異動は報復目的とは言えない」と訴えを退けたが、二審東京高裁は、通報に反感を抱いた上司が業務と無関係に異動を命じたと認定。「内部通報による不利益な取り扱いを禁止した社内規定に反し、人事権の乱用」と判断して異動を無効とし、慰謝料など二百二十万円の支払いを命じた。 浜田さんは二十九日に会見し「会社のために通報したのに、なぜ厳しい戦いを強いられるのか。皆が安心して働けるよう内部通報制度を改善しなければならない」と述べた。 ☆この浜田さんは、日本人の勤め人に多い阿智胡地亭のような社畜(会社に飼われた家畜人間)になれなかった人のようだ。テレビの取材番組でインタビューを見たが、彼の行動には大変な精神力と体力が欠かせなかった。そして浜田さんは主語を使って日本語を話していた。根性のある独立自尊の日本人だと感じた。 その分、周囲にはややこしうて厳しうてうるさいおっさんやろな。 彼の言うことが正義であっただけに、上司と同僚を使った経営側の圧倒的な力で彼は殆どつぶされかけていた。 彼にとって結果はいい方に出たが、今回のこの最高裁の判決は、元英国人社長の会社自体への損失隠しの告発がなければ、どうなっていたかわからない。 これまでの労務関係裁判では、長年、「強きを助け弱きを挫く」という判決が多かったので、理由はともかく今回の判例が残るのは一歩前進だ。 例え裁判に勝っても、日本の企業村の中で、彼の毎日のこれからの職場での勤務は大変だろうな・・。 やはり日本人の社畜らしく、泣き寝入りしていた方が良かったのかも、ねぇ浜田さん。 いや大したお人や! |
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膨れあがる再稼働反対 官邸前デモ
2012年6月30日 07時03分 東京新聞
首相官邸前の道路を埋め尽くし原発再稼働反対を訴える人たち。右上は国会議事堂=29日午後7時43分、東京・永田町で(中嶋大撮影)2012年6月30日 07時03分 東京新聞
関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働決定の撤回を求めるデモが二十九日夜、首相官邸周辺(東京都千代田区)であり、市民らが「再稼働反対」「原発いらない」と官邸に向かって声を上げた。関電は七月一日に3号機の原子炉を起動する準備を進めており、再稼働を前に徹底抗戦の場となった。
複数の市民グループ有志でつくる「首都圏反原発連合」がツイッターなどで呼び掛け、三月末から毎週末、官邸前で実施。政府の再稼働方針に反対している。参加者数は回を追うごとに増え、この日は官邸前から霞が関の財務省前まで七百メートルほど人の波が連なり、官邸近くでは車道をほぼ埋め尽くした。
デモ開始の午後六時前。学生、子ども連れの母親ら幅広い年齢層が集まり始めた。中には太鼓をたたいたり、反原発をデザインした自転車で走る人も。
参加した出版社社長の富澤昇さん(60)=東京都府中市=は「3号機を動かして他の原発も再稼働するという政府の考えが見える。そもそも地震大国の日本に原発をつくるのが間違い」と批判した。
同僚を誘って二度目の参加という会社員の岩渕政史さん(34)=墨田区=は、これまでにない参加者の多さに驚きながら「首相は国民の目線と全然違う。日本をこれ以上汚す気か」と憤慨した。
二歳の男児を抱いて子育て仲間と来た杉並区の主婦(34)は「今声をあげなかったら、子どもから『なぜお母さんとお父さんは私たちの未来を守ってくれなかったの?』と言われるかも。子どものためにも行動しなくてはいけない」と話した。
首相官邸デモの空撮動画by日経 こちら
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岩国の試験飛行見合わせ オスプレイで日米政府
2012/06/29 13:43 【共同通信】 日米両政府が、米垂直離着陸輸送機オスプレイの米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備に先立つ岩国基地(山口県岩国市)での試験飛行について、米国内で起きた墜落事故に関する追加的な調査情報が日本側に伝えられるまで見合わせると合意したことが29日、分かった。日本政府関係者が明らかにした。安全性に対する地元の不安に配慮した。 これに関し米政府は29日、オスプレイ配備について日本側に正式通告の手続きを取った。7月に岩国基地に搬入した後、普天間飛行場に配備する当初計画自体は維持する。森本敏防衛相は30日から沖縄、山口両県を訪れ、配備への理解を求める。 動画『地元を説得する自信ない』森本防衛相記者会見 こちら |
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国会事故調 5日報告書公表へ 6月29日 15時41分 NHKニュース 東京電力福島第一原子力発電所の事故原因の解明に取り組んできた国会の原発事故調査委員会は、来月5日、報告書を衆参両院の議長に提出したうえで、公表することになりました。 国会の原発事故調査委員会は、福島第一原子力発電所の事故原因などを解明するため、去年12月に設置され、菅前総理大臣や東京電力の清水元社長らを参考人として招致するなどして調査を続けてきました。 そして、今月9日に報告書の論点を公表し、この中では、事故当時の総理大臣官邸の対応について、「過剰な介入をしたのではないか」と指摘し、当時の政権幹部が必要以上に関与したことで事故対応に支障を来した可能性があるという見解を示しました。 そして、来月5日、報告書を衆参両院の議長に提出したうえで、黒川委員長が記者会見で公表することになりました。 調査委員会では、事故原因の解明とともに、事故対応などを巡る責任の明確化にも取り組みたいとしてきたことから、公表される報告書では、菅前総理大臣など、当時の政権幹部の責任について、どのように明記されるかが焦点となります。 |
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日本は「原発推進教」のマインドコントロールから脱したのか? 2012年06月29日 01:44 「原子力 豊かな社会とまちづくり」 「原子力 郷土の発展 豊かな未来」 「原子力 正しい理解で豊かなくらし」 「原子力 明るい未来のエネルギー」 これらの看板は福島原発事故によって、人間が住むことができなくなった、死の町と化した福島県双葉町にある看板だ。2012年3月末に現地に入って撮影したが、悪い冗談を言っているようにしか思えなかった。 でもそれは今だからこそわかる結果論とも言える。安全だとか環境にいいだとかコストが安いだとか、嘘八百並べられて推進した原発だが、福島原発事故によってすべてが幻想だったことがわかった。 原発事故から1年以上が過ぎた今もなお、この看板からすぐそばにある福島第一原発1号機のある場所では、1時間あたり1万3000ミリシーベルトという高放射線量を記録した。この数値はここにいたら50分ですべての人が死亡する値だという。 原発そばだけが高放射線量ならともかく、つい最近は東京都葛飾区の水元公園で、1マイクロシーベルトを超えるホットスポットが、9箇所確認され、近く除染を行うという。1年以上たってもなおこのような状態だ。 原発事故が起きる前まで、北朝鮮並みの洗脳国家かと思わせるほどの看板標語などにより、日本が「原発推進教」に洗脳されていたのは、致し方がなかったかもしれない。 しかし2011年3月に起こった原発事故で、その化けの皮がはがれてしまった。 「原子力 豊かな社会とまちづくり」 「原子力 郷土の発展 豊かな未来」 という標語が掲げられた町は死の町と化した現実を、日本中、世界中が知ることになった。 にもかかわらず、未だに「原発推進教」の洗脳は強固なのか、はたまたそこから脱会すると、「停電になるぞ」と脅迫されているせいか、そのマインドコントロールから抜け出せずにいる。 そういえば先日逮捕されたオウム真理教の高橋克也容疑者は、17年間逃げ続けた今もなお、教祖様の写真やテープを所持し、信仰心から抜け出せないという。 教祖様の信仰によって、日本にもたらされたのは、神経ガス・サリンをばらまいた無差別テロで、死者13人、重軽傷5000人以上の被害を及ぼした。もちろんその首謀者たちは厳罰に処せられた。 では「原発推進教」が全国にばらまいた放射能汚染により、どれだけ多くの人が健康被害や経済的被害をもらたされたかは、現在進行中でもあるため、未知数だ。ただ天文学的な数値になることは間違いないだろう。町がいくつも「消滅」せざるを得なくなっているのだから。 しかし放射能をばらまいた原子力村という教団は、誰一人として法の裁きを受けていない。事故後に汚染状況の情報を把握しながら、住民に伝えず、隠蔽し、被ばくさせたという事実も、明るみになっているにもかかわらず。 それどころか「教団」は、原発事故後のダメージもなんのその、息をふきかえして原発再稼動にまい進中だ。 こうした中、原発再稼動を訴え、毎週金曜日18時頃から総理官邸前で、原発再稼動反対デモが行われているという。当初数百名程度だった参加者が、今では4万人を超えるとも言われている。今日(6月29日)はどのぐらいの人数になるか。 デモという手段にどれほどの効力があるかはわからない。ただ多くの人が「停電」という脅迫から、教団からの脱会ができない中、北朝鮮並みの洗脳標語が今の頭の片隅にこびりつき、「原発をやめたら豊かになれない」 と思い込んでいる人も多い中、いち早く「原発推進教」からのマインドコントロールから抜け出し、「教団」の暴走を止めようと必死になっている人たちが増えているのも事実。 原発事故から1年3カ月。日本は「原発推進教」の洗脳から逃れられたのだろうか? ・一生、家に帰れない帰宅難民インタビュー~原発の恐ろしさ~ こちら ・原発20キロ圏内レポート~あなたの家や町が立入禁止になる恐怖 こちら 本記事の引用元 |
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朝日新聞デジタル社会記事2012年6月29日20時19分 評論家の柄谷氏ら声明「首相退陣を」 1日に反原発デモ 野田首相が8日の記者会見で大飯原発の再稼働を表明したことに対し、評論家の柄谷行人さんらが29日、記者会見を開き、「原発事故への反省を深めるどころか、原子力活用を拡大する方向に進むことを公然と布告した」として首相退陣を求める声明を発表した。7月1日に東京・新宿で行う「原発やめろ野田やめろデモ」への参加も呼びかけた。 声明は「福島原発がなお極めて危険な状態にある」うえ、世論調査などで多くの人が再稼働に反対している状況で、「国民の生活を守るため」という再稼働の理由は欺瞞(ぎまん)だとしている。 会見で柄谷さんは「世論にあからさまに挑戦的な野田首相の会見には、60年安保の時の国会の強行採決と同じものを感じた。だから退陣要求をするデモの主催者に賛同した」と語った。 会見にはデモを主催する「素人の乱」代表の松本哉(はじめ)さんも出席した。デモは午後4時、新宿中央公園多目的広場スタートの予定。 |
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陸山会事件の捜査報告書に虚偽記載があった問題で、法務省は27日、報告書の記載が不正確だったとして、元東京地検特捜部の田代政弘検事(45)を減給6か月(100分の20)の懲戒処分とし、田代検事は辞職した。 また、監督責任で元特捜部長の佐久間達哉検事(55)と、元特捜部主任検事の木村匡良検事(50)を戒告の懲戒処分とした。 報告書は、小沢一郎元民主党代表に対する検察審査会の起訴相当議決を受け、田代検事が元秘書の石川知裕衆院議員(39)を再聴取した際の様子を記したものだが、実際にはないやり取りが記載されていた。同省は田代検事を停職とする方向で調整していたが、滝法相の最終判断で減給となった。このほか、地検検事正だった岩村修二・名古屋高検検事長(62)を厳重注意、斎藤隆博・特捜部副部長(49)を訓告の処分とした。 一方、最高検は同日、虚偽有印公文書作成などの容疑で告発された田代検事ら7人を不起訴とした。田代検事は嫌疑不十分、ほかは嫌疑なしの判断だった。(2012年6月27日17時11分 読売新聞) このニュースについて日経から電話取材を受けた。 それほど興味のあるトピックでもなかったけれど、「それについてあまり考えていなかったこと」について意見を求められるというのは刺激的なことなので、電話口で考えながら、コメントを述べた。 処分の軽重については、同様の先行事例における処分と比較しない限り、処分が重いか軽いか判断できないので、「わからない」。 調書の偽造というのは「この程度の処分が妥当」ということが検察内部でこれまで蓄積された事例に基づいてルール化しているなら、その適否について素人がコメントすべきことはない。 ただ、検察が「司法の威信」ということを重く見るなら、この処分は「軽すぎる」という印象を持った。 今回の処分が適法的で、先行の処分事例に比べても妥当なものであったとしても、これによって検察への信頼性と司法の威信については、得るものより失うものの方が多かったと思う。 私は一市民として検察への信頼が高く、司法制度に国民が深い信頼を寄せている状態を好ましいと思うが、そのような状態を作り出すことに検察当局は第一次的な関心をもっていないということがわかった。 その政治判断の適否についても、私にはよくわからない。 ひとつわかったことは、たぶん「検察は公正な司法判断よりも、組織の自己防衛を優先する」ということをひろく国民に知らしめることもまた司法の威信を高める迂回的な効果があったということである。 陸山会事件のあと、政治家たちは政治資金の出し入れについて、これまでよりずっと慎重になり、できる限り合法的に帳簿をつけ、検察に疑惑をもたれないようにする努力をし始めたと思う。 検察は「やりたい放題」だというイメージを政治家に植え付けたことは、検察に対する信頼を損なった代償に、「検察は怖い」というイメージを植え付けることには成功した。 政治資金に関しては、できる限り、違法行為脱法行為とみなされかねない行為はしないという暗黙の了解が政界に共有された可能性が高い。 だとすれば、これは差し引き勘定すれば、法治効果を上げたという可能性がある。 検察当局はそこまで考えて、深慮遠謀の末に「検察なめたら、あかんど。わしら何でもできるんやからね」というアピールを国民全体に広めた可能性を私は排除しない。 現に、私がこの事件から汲み取った最大の教訓は、「どんなことがあっても検察とかかわりあいになるようなことはすまい」という自戒だったからである。 それが反社会勢力のなすアピールと同型的であり、効果もまた相同的であるということはとりあえず脇においても。 大筋そのような話を電話でした。 しばらくして電話がかかってきて、「紙面が混んでいるので、ウチダさんのコメントは掲載できなくなりました」という連絡があった。 まあ、当然でしょうね。 引用元 |
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2012年06月29日(金)
稼働30年超の原発17基 廃炉積立金 14基不足 2012年6月29日 東京新聞朝刊 運転開始から三十年を過ぎた全国十七基の原発のうち十四基が、四十年の運転期間(寿命)中に、廃炉に必要な費用を積み立てられないことが分かった。経済産業省資源エネルギー庁の資料を基に、本紙が試算して判明した。廃炉が必要になった時点でも、総額六百五十九億円が不足する深刻な状況だった。 (桐山純平、山口哲人) 原発を廃炉にするには、長い年月と三百億~八百億円と巨額の費用がかかるため、電力会社は毎年、費用を積み立てることが義務づけられている。電気事業法は四十年間で積み立てが完了することを想定しているものの、明確には期限が切られていない。 エネ庁の資料で示された積み立てるべき金額、これまでの積立額などを基に、本紙は運転開始から四十年に達した場合の不足額を試算した。 日本原電敦賀1号機(福井県)や関西電力美浜1号機(福井県)は既に運転期間が四十年を超えているのに、積立額はそれぞれ三十九億、九十三億円が不足している。七月に四十年を迎える美浜2号機も六十六億円が不足している。 逆に積み立てが完了するのは、四国電力の伊方1、2号機(愛媛県)と九州電力玄海2号機(佐賀県)の三基のみ。ほかの十一基は十億~八十八億円が積み立て不足となるとの結果になった。 廃炉費用に必要な積立額は、原発稼働率76%で四十年間運転したとしてはじきだす。ただし、トラブルなどで稼働率が76%に到達しない年があると、単年度の電力会社の積立金は少なくなり、四十年間で必要な額には満たない仕組みになっているという。 エネ庁幹部は「稼働率が低かった原発は積立金が足りない傾向にあるが、算定式に従って計算するとこうなるのは当然」と、制度に問題はないとの見解を示した。 しかし、積立制度はもともとは積立期間が二十七年に設定されていたが、二〇〇〇年に電力会社の負担を減らす目的で四十年に延長された経過がある。 負担を減らしたのに肝心の積立金が足りない状況に、慶応大の金子勝教授(経済学)は「原発を廃炉にした瞬間に積み立て不足を全額解消する必要が出てくるので、そうならないよう電力会社は四十年を超えても老朽原発を動かそうとしている」とルールの厳格な運用を求めている |
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原発危険度:24基「即時廃炉」 超党派議員がランキング 毎日新聞 2012年06月28日 23時10分 超党派の国会議員で作る「原発ゼロの会」は28日、全国の原発50基を経過年数や地盤の状況、周辺人口などで採点した「原発危険度ランキング」を発表した。危険度が最高だった日本原子力発電敦賀原発1号機(福井県)など24基は過去の地震で被災したり、活断層上に立地していることから、点数に関わらず「即時廃炉にすべきだ」と位置付け、残り26基を危険度順に並べた。 NPO法人「原子力資料情報室」や原子力安全・保安院などの情報提供に基づき、▽原子炉(炉型、経過年数、事故率など=配点6)▽地盤など(耐震性、地盤状況=配点5)▽社会環境面(周辺人口、事業者への行政処分の実績=配点4)−−の3分野9項目から、15点満点で評価したという。 「即時廃炉」の24基のうち、敦賀1、2号機や菅直人前首相の要請で停止中の中部電力浜岡原発3〜5号機(静岡県)は「活断層上にある」ことが理由。東京電力福島第1、第2原発(福島県)、東電が13年度以降の再稼働を目指す柏崎刈羽原発1〜7号機(新潟県)などは、東日本大震災や07年の新潟県中越沖地震で被災したため「再稼働は危ない」と判定した。 |
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松戸市 東電に放射能対策費と謝罪を要求 2012.6.28 22:13 MSN産経ニュース 松戸市は28日、東京電力に対し、平成23年度中に使った放射性物質対策費用約2億1653万円を請求、併せて市民への謝罪を求めた。東電千葉補償相談センターの森直人所長らを市役所に呼び、本郷谷健次市長が請求書を手渡した。 請求の内訳は、基準値超の放射性セシウムが検出された清掃工場焼却灰の保管費など約1億902万円▽側溝清掃など汚泥関係約5275万円▽放射能対策室職員人件費など約4721万円▽放射線量測定器購入費約128万円-など。 また本郷谷市長は、「東葛地区は(周辺より放射線量が高い)ホットスポットと呼ばれ、市民の不安は大きい」として、市民への謝罪を東電に強く要求した。森所長は持ち帰って検討するとした。 |
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検察の再発防止策に厳しい指摘 6月28日 4時11分 NHKニュース 民主党の小沢元代表が強制的に起訴された事件を巡り、東京地検特捜部の検事が事実と異なる内容の捜査報告書を作成した問題で、最高検察庁は27日、この検事や上司の特捜部長らの処分に合わせて再発防止策を公表しました。 識者からは信頼の回復に向けて、抜本的な意識の改革や原因の徹底的な究明を求める声が上がっています。 この問題で法務省は、捜査報告書に不正確な内容を記載したとして東京地検特捜部の田代政弘元検事(45)を減給の懲戒処分にし、田代元検事は27日付けで辞職しました。 また、当時の上司だった佐久間達哉前特捜部長(55)を戒告にするなど上司4人を処分しました。 一方、最高検察庁は、虚偽公文書作成などの疑いで告発されていた田代元検事らが意図的に事実と異なる捜査報告書を作成したとはいえないとして不起訴にし、これに合わせて再発防止策を公表しました。 この中で最高検は、検察審査会の議決を受けた捜査では、▽原則として取り調べを録音・録画することや、▽当初の捜査を担当した検事を交代させることなどを打ち出しています。 これについて、元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士は「制度を多少いじるだけではまた同じ問題が起こる。検察が真相に謙虚に迫るという姿勢を取り戻すことが重要だ」と指摘しています。 また、法務省の「検察のあり方検討会議」の委員だったジャーナリストの江川紹子さんは「問題のいきさつは解明されておらず、外部の第三者を交えた調査が必要だ」と述べ、徹底した原因の究明が無ければ検察の信頼回復は難しいと指摘しています。 ☆このニュースがNHKのwebニュースに掲載されたのは面白い。 夜9時のニュース制作放映部隊とwebニュース部隊ではチーフが違うようだ。 それにしても読売新聞はいまだに渡辺社主を最上位においているのが凄い。吉祥大阪の女将さんが店をつぶしたように、世間の目と、吹いている風を、誰もトップの耳に入れなくなると、トップが唯我独尊になるのは、世の習いか。周りには迎合する部下しか残っていないし。 |
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東北電、原発再稼働に意欲 浪江・小高白紙提案は否決 2012年6月28日 福島民友ニュース) 東北電力は27日、仙台市で株主総会を開いた。東京電力福島第1原発事故が収束しない中、脱原発を求める株主から、女川原発(宮城県)と東通原発(青森県)の再稼働に関連した質問や発言が相次いだが、昨年より約1時間短い3時間10分で終了した。 浪江・小高原発(南相馬市、浪江町)の建設計画の白紙撤回や、新設電源をすべて自然エネルギーとする定款変更などを求めた株主提案はいずれも否決された。 海輪誠社長は総会後に記者会見し、原発が停止したままだと中長期的に厳しい需給状況が続くとして「安全性が確認された原発から再稼働させたい」と述べ、原発の運転再開に強い意欲を示した。 「浪江・小高原発、認めぬ」 福島の自治体、株主提案に賛意 2012年06月28日木曜日 河北新報 仙台市青葉区の電力ホールで27日開かれた東北電力の株主総会。浪江・小高原発(福島県浪江町、南相馬市小高区)の建設計画撤回など、市民団体「脱原発東北電力株主の会」による3件の株主提案は全て否決されたが、地元の浪江町と南相馬市、福島県は賛成の議決権を行使した。 東京電力福島第1原発事故で甚大な被害を受けた地域の意思表示。海輪誠社長は総会後の記者会見で「重く受け止める」と述べたものの、計画撤回には踏み込まなかった。 浪江町は浪江・小高原発の計画撤回に加え、女川(宮城県女川町、石巻市)、東通(青森県東通村)の両原発の安易な再稼働を認めないことを定款に盛り込む議案など3件全てに賛成した。 町は河北新報社の取材に「原発事故も収束していない。原発は不要で、再稼働も認められない」などと説明した。 南相馬市と福島県は浪江・小高原発に関する議案のみ賛成し、他の2件には議決権を行使しなかった。県は「県内にある東電の原発全ての廃炉を求めている。新規建設は考えられない」と言い、南相馬市は「原発の再稼働や建設は認められない」と強調する。 一方、宮城、青森両県と石巻市は、これらの株主提案全てに反対した。青森県は「再稼働の検討に当たって安全第一は当然だが、定款を変更する必要はない」と話す。大株主の仙台市も「定款の中だけで位置付ける話ではない」(奥山恵美子市長)として反対に回った。 総会で株主から「原発の安全性など信じられない」などの声も上がった。岩手県沿岸部の男性は「女川原発に強い不安がある。安全協定も結ばれていない」と訴えた。 |
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核燃サイクルの全量再処理撤退へ エネルギー・環境会議で選択肢 2012年6月29日 05時41分 東京新聞(共同通信) 東京電力福島第1原発事故を受け、政府のエネルギー・環境会議がまとめる将来のエネルギーや地球温暖化対策の選択肢が28日判明した。核燃料サイクルはすべての燃料を再処理する現行の「全量再処理」路線から撤退する方向性を強く打ち出した。地球温暖化対策は厳しい削減目標を盛り込んでおらず、批判も出そうだ。 2030年の総発電量に占める原発比率を0%、15%、20~25%とする三つの選択肢を提示。0%では使用済み燃料を地中に捨てる「地中廃棄を全量で採用」、ほかの選択肢では「再処理・地中廃棄があり得る」とし、いずれの場合も地中廃棄を採用する可能性を示した。 |
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2012年06月28日(木)
「事故の責任どこに」憤る県内避難住民 東電株主総会 (2012年6月28日 福島民友ニュース) 公的資金1兆円の資本注入による実質国有化や現経営陣の退任が決まった27日の東京電力株主総会。福島第1原発事故で放射線による深刻な影響を与えた責任を忘れたかのように電気料金の「値上げ」を主張するなど東電の姿勢に県内の避難住民たちの憤りは収まらない。 「東電の責任逃れの姿勢、自己保身のための電気料金値上げは許せない」と二本松市の郭内公園仮設住宅に避難する浪江町請戸の漁師山形武さん(69)は怒りに震える。 原発事故で同町沿岸部の行方不明者の捜索は約1カ月間、中断された。助かる命が救えず、遺体の尊厳を奪う状況につながった。妻美代子さん=当時(62)=を津波で亡くした上、必死に津波から守った漁船も係留中に沈めてしまった。 「原発事故で生活を壊し、生業の場となる自然を汚した。一刻も早く被害者に充実した賠償をし、将来がみえず苦しむわれわれに寄り添う態度を示すべき」と強調した。 |
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関電総会 「脱原発」などの株主提案全て否決 2012/06/27 22:10 神戸新聞 関西電力は27日、大阪市北区の梅田芸術劇場で株主総会を開いた。筆頭株主の大阪市や、神戸、京都市が「脱原発」などを求めた株主提案は全て否決された。大阪市の橋下徹市長や神戸市の矢田立郎市長は自ら総会に出席して賛同を訴えたが、原発推進の経営方針を転換させるには至らなかった。 総会は午前10時に始まり、過去最多だった昨年の2244人を上回る3842人の株主が出席。所要時間は5時間32分と、昨年の4時間51分を超え過去最長だった。冒頭、八木誠社長が今夏の節電要請について「大変なご迷惑をおかけすることになり、深くおわびする」と陳謝。壇上の全員が起立して頭を下げた。 株主提案は3市分の13案を含め過去最多の計28案。質疑で矢田市長は「原発事故は広範囲に被害が及ぶ。国内の電力会社をリードして原発比率を下げてほしい」と発言。橋下市長は「使用済み燃料の処理など将来的なリスク説明がない。衰退企業の典型。このままでは関電はつぶれる」と、経営方針の転換を迫った。 採決では、京都市の担当者が「政策転換によって再生エネルギーを普及させたいという市民の願いに沿った提案。京都市議会の決議も踏まえた」と強調した。保有株数は議決権ベースで大阪市が約9%、4位の神戸市が約3%など3市で約12・9%だが、「脱原発」提案の可決に必要な3分の2以上の賛成は得られなかった。 総会終了後の記者会見で、八木社長は「脱原発の方針は全くなく、株主の理解も得られた」と強調した。 会場周辺は原発に反対する市民団体の抗議活動などで騒然とした。(内田尚典) |
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脱原発 広がる支持 全議案否決 でも 関電は「賛成」17% 2012年6月28日 07時08分 東京新聞 東京や関西など電力九社は二十七日、株主総会を開いた。東電福島第一原発事故の被害が続き、国内五十基の全原発が停止する事態の下、各社の総会で株主が「脱原発」を迫るうねりが強まった。 こうした株主提案は従来のようにすべて否決されたが、関電の総会では大阪市の脱原発提案に約17%が賛同するなど新たな支持を広げている。東電の総会では、国から一兆円の公的資金を受け入れて実質国有化されることを正式に決めた。 東電の総会は、東京都渋谷区の国立代々木競技場第一体育館で開かれた。公的資金の資本注入による実質国有化や経営陣の刷新など会社提案の四議案はすべて承認した。一方、筆頭株主の東京都が求めた経営の透明性確保や、柏崎刈羽原発(新潟県)の廃止を求める株主提案はいずれも否決された。 東電が経営再建策の柱とする柏崎刈羽原発の再稼働や電気料金の値上げに対して、出席した株主らは「電力会社の企業体質は変わっていない」と批判を強めた。 総会の所要時間は五時間三十一分で、過去最長だった昨年の六時間九分に次ぐ長さ。出席者数は四千四百七十一人で、過去最多だった昨年の九千三百九人は下回った。 柏崎刈羽原発の再稼働に関して、株主からは「再稼働を金融機関からの融資の条件にしていることは許せない」と怒りの声が出た。値上げに対しても、株主らは「倒産状態の会社なのに給与の二割カットでいいのか」と疑問を投げかけた。 総会後に開いた取締役会で、勝俣恒久会長(72)と西沢俊夫社長(61)が退任し、新会長に原子力損害賠償支援機構の前運営委員長で弁護士の下河辺和彦氏(64)、新社長に広瀬直己常務(59)を充てる人事案を正式に決めた。 ◇ 関西電力の株主総会では、大阪市が出した「脱原発」提案をはじめ株主による二十八提案が全て否決された。ただ、大阪、京都、神戸の三市の十三議案には議決権ベースで約14~38%(速報値)が賛成し一定の支持を得た。脱原発提案の賛成は17%だった。 関電によると所要時間は五時間三十二分となり、昨年の四時間五十一分を上回って過去最長を記録した。出席株主数も三千八百四十二人と過去最多だった。 関電は大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に絡んで「安全が確認されたプラントは再稼働させていく必要がある」(豊松秀己副社長)と強調。再稼働する原発の対象拡大に意欲を示した。 出席株主からは「東京電力福島第一原発の事故原因が特定されていないのに安全と強弁している」などと批判が続出。「再稼働は絶対やってはいけない」と再稼働作業の中止を求める意見もあった。 |
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隠して隠して逃げ切るかばい合いの世界 公務員たちの陰の結束を 表に引っ張り出した母親の力と執念。
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消費増税法案採決で野田・小沢両陣営を翻弄? 反対票を投じた鳩山氏の意外な影響 一部引用・・ 日本の政治史に残る「重大な公約違反」 今回の政局で鳩山氏はきわめて重大な2つの証言をした。 1つは、前回の総選挙で消費税増税はしないと公約しているということ。だから、野田首相は公約とは「真逆のことをしている」と断言した。 政権交代時のリーダーだけに野田首相は反論も弁明できない。 また、昨年の代表選挙のときには、野田首相は消費税増税について約束しなかったとも言った。首相は代表選挙で約束したと言っているがどうなのか。 かつて日本の政治史に、これほどまで明確な重大公約違反があっただろうか。私は知らない。 全文はこちら |
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オスプレイ強行に岩国反発 2012年6月27日 中国新聞 米軍が垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを今夏にも普天間飛行場(沖縄県)に配備する問題で26日、先行搬入先となる米海兵隊岩国基地がある岩国市などでは米側の強行姿勢に強い反発が広がった。 岩国市役所にはこの日、中国四国防衛局の辰己昌良局長が福田良彦市長を訪問。オスプレイ墜落について米側から受けた説明内容を伝えたが、福田市長は「不安を拭い去るには程遠い」と応じたという。米側の配備方針の説明もなく、福田市長は会談後「現時点では了解できる状況にない」と話した。 山口県は27日に防衛局から説明を受ける。二井関成知事は「(米側の強行配備がないよう)国に対して強く申し上げなければいけない」と語気を強めつつ「岩国市と協議して対応したい」とした。 県議29人でつくる「岩国基地問題に関する議員連盟」(畑原基成会長)の役員会も26日開かれ、オスプレイの岩国基地先行搬入などに反対することで一致した。 すでに先行搬入反対の意見書案を可決している岩国市議会。米軍再編に協力姿勢の桑原敏幸市議は「安全性の担保がない中、政府も毅然(きぜん)とした態度で米国に対応して」と注文した。 市内で23日にオスプレイ配備反対の緊急署名をした安保廃棄・岩国基地撤去岩国地域実行委員会(米重政彦代表)は週1回の署名活動の継続を決定。「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」の大川清代表は「米政府の横暴だ」として26日、駐日米大使などに対して抗議文書を送った。 |
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東電答弁うそ 猪瀬副知事が抗議 2012年6月28日 東京新聞朝刊 東京電力の社員や家族だけを診療し、稼働率が低い東電病院(東京都新宿区)を東電が保有し続けている問題で、東京都の猪瀬直樹副知事は27日、株主総会で東電側が虚偽の答弁をしたとして「東京都を冒涜(ぼうとく)する発言だ」と文書で抗議し、発言の撤回と陳謝を求めた。 猪瀬副知事は東電が一兆円の公的資金を受けながら、一般患者を診ない病院に東電が財政支援するのはおかしいと指摘していた。 株主総会で、猪瀬副知事は東電病院の病床稼働率が二割程度で、公共性も低いと指摘。資産価値は百二十二億円に上るとして、公的資金を受ける以上、売却すべきだと述べた。 東電の山崎雅男副社長は「一般開放を検討したが、新宿区には大きな病院がいくつかあり、都から難しいと言われた。都の指示だ」と答弁。さらに、病院の医師が福島第一原発の現場に行き、作業員の医療支援に当たっていることを理由に継続保有することを決めたと説明した。 これに対し、猪瀬副知事は福島で医療業務に当たっているのは、土日に一人だけだと暴露。二十六日に都が行った立ち入り検査で、百十三床のベッドのうち入院患者は二十人しかいないことを確認したと明かし、「東電病院が百十三床も持っていると、医療法でその地域のほかの病院がベッド数を増やそうと思ってもできない。(病院経営を)やるんなら、ちゃんと満床にしなさいよ」と厳しく指弾した。 山崎副社長に代わって、勝俣恒久会長が医療スタッフの派遣が現在は指摘の通りだと認め、「今後、福島の医療態勢も整ってくるので、どういうふうに整備するか検討課題にしたい」と答えた。 都側は株主総会の終了後、二〇〇七年二月に東電労務人事部の副部長が来庁し、一般病院への移行を相談したとする文書を公開。文書には、当時の都医療安全課長が「条件さえクリアできれば、一般開放は可能」と回答したと記録されており、その後は東電側から相談がなかったという。都は東電に事実確認を求める方針。 東電広報部の話 当時は、企業立病院として存続したまま一般開放できないかを都に打診した。しかし、それは無理だと言われたので、それ以上は話を進めなかった。社員の福利厚生を優先する企業立病院として存続する前提が伝わっていなかった。言葉足らずだった。 <東京電力病院> 1951年に東電社員らの健康管理を目的とする「職域病院」として開設。現在の診療科は内科や外科など9科。受診は東電社員とOB、家族などに限られる。開設当時ベッド数は210床。その後、許可病床192床に。2009年の定期監査時は145床。それでも入院患者は60人余だけで、113床に減らされていた。 |
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2012年06月27日(水)
米提供の放射線分布図未公表で県内謝罪行脚 (2012年6月27日 福島民友ニュース) 政府が昨年3月、米国エネルギー省から提供された東京電力福島第1原発周辺の放射線分布地図を公表せず、住民避難に活用しなかった問題を受け、経済産業省原子力安全・保安院の平岡英治次長は26日、富岡、大熊、浪江各町を訪れ、政府と国の原子力災害対策本部の対応の不備を謝罪した。 郡山市の富岡町役場郡山事務所で平岡次長から説明を受けた遠藤勝也町長は「人命尊重が優先されなかった。住民避難に最も大事な時期のデータで、より安全な避難指示の資料にできた。 平岡次長は『震災後の混乱で冷静さを欠いていた』などと説明したが、話にならない」と憤った。 二本松市の県施設で説明を受けた馬場有浪江町長は、平岡次長だけでなく一緒に訪れた文科省関係者に対しても「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)を含め人命に関わるデータを速やかに公表しないのは問題。隠蔽(いんぺい)体質だ」と厳しく非難した。 ☆公文書で日本国民全員に経過説明と謝罪をしなくては終わらない問題だ。しかし刑事訴訟を受けている元院長などの指示で、こうして次長クラスの口頭お詫びでやり過ごそうとしている。 |
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大飯原発の敷地内断層写真未提出 保安院要請に関西電力 (2012年6月26日午前7時16分)福井新聞 再稼働準備中の関西電力大飯原発(福井県おおい町)の敷地内を走る軟弱な断層(破砕帯)が、活断層と連動して地表をずらす危険性が指摘されている問題で、経済産業省原子力安全・保安院は25日、関電に求めた破砕帯の写真が提出されていないことを明らかにした。 保安院によると、要請には法的強制力はなく、関電は「写真を探しているが見つからない」としている。保安院は「データの要請は情報収集の一環」としており、大飯原発の破砕帯の活動性はないとの見解は変えていない。 同日、参院議員会館で開催された市民団体などとの会合で保安院が明らかにした。 保安院は、渡辺満久東洋大教授(変動地形学)らが今月初め、破砕帯がずれる危険性を指摘したのを受け、情報収集を始めた。1985年に関電が国に提出した大飯3、4号機の増設申請書に掲載された調査図面の原図と、破砕帯の写真を求めたが、原図しか提供されていないという。 また、保安院専門家会議の委員のうち活断層に詳しい6人に非公式に見解を尋ねたところ、一部の委員からは「現地を調査するべきだ」との意見があったという。 |
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オスプレイ配備撤回求め意見書 6月26日 18時12分 NHKニュース 普天間基地に配備が計画されているアメリカ軍の最新型輸送機、「オスプレイ」について、沖縄県議会は「県民が強く望んでいる普天間基地の『一日も早い危険性の除去』に逆行する」として、配備計画の撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。 アメリカ軍の「オスプレイ」を巡っては、開発段階での事故に続き、運用を始めてからもことし4月にモロッコで、また今月にはアメリカ国内で墜落事故が起き、沖縄県内では配備への反発が一層強まっています。 これを受けて沖縄県議会は、26日に開会した定例議会で、配備計画の撤回を政府に求める意見書を全会一致で可決しました。 意見書では「普天間基地の周辺だけでなく、訓練が計画されている沖縄本島や周辺の離島でも住民から不安や怒りの声が上がっている。配備は、県民が強く望んでいる普天間基地の『一日も早い危険性の除去』に逆行するもので、断じて許されない」としています。 沖縄県議会が、オスプレイの配備計画の撤回を求めて意見書を可決するのは、去年7月に続いて2度目で、事故が続いていることを受けて県内の反発がさらに強まっていることを示したことになります。 また、沖縄県の41すべての市町村の議会でも、これまでに配備に反対する意見書や決議を可決しています。 |
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海自護衛艦虐待事件で「証拠隠蔽」――元国側代理人が実名告発 2012 年 6 月 26 日 6:06 PM 週間金曜日 〈防衛省、海上自衛隊をはじめ行政庁が嘘をつけば、国民はそれを前提に意思決定をすることになる。民主主義の過程そのものがゆがめられてしまう。いまからでも遅くないので、嘘をついていたことを認め、(隠している文書を)出してください〉 海上自衛隊の現職が、国賠訴訟の国側代理人の不正について勇敢な告発を行なった。冒頭は法廷で明らかにされた告発文の一節である。 この告発者は訴訟事務の過程で、文書隠しにはじまるさまざまな不正を目撃したという。驚いて調査を行ない、上司に報告したが、問題にはならない。公益通報をしたものの「そのような事実はない」と一蹴された。 〈嘘をついてまで、文書を隠してまで裁判に勝利してよいのか〉 悩んだ末に、彼は原告弁護団に連絡をとり、不正を告白する。こうして今年四月、告発文が原告側の証拠として裁判所に提出された。法廷に並んだ国側代理人の顔に動揺が浮かんだ。 「たちかぜ」事件とは、艦に配属されたばかりの新隊員(1士)が古参の先輩(2曹、懲戒免職)から、玩具のガス銃で撃たれたり殴られる、恐喝されるなどの虐待を日常的に受け、二〇〇四年に自殺したという出来事だ。海自横須賀総監部は調査を行なうが「自殺と(虐待)の因果関係は認められない」と報告書で結論づけた。遺族は納得できず訴訟になる。 告発文が指摘する不正のひとつは、この報告書の基になったとされる「隊員アンケート」をめぐるものだ。裁判で国側は「アンケートは破棄した」と主張。ところが彼はこれを目撃したというのだ。表に出ていない暴力や恐喝の実態が書かれていた。「破棄したことになっているので」と海上幕僚幹部の2佐が隠蔽を示唆する発言をするのを聞いたとも述べている。 原告側(岡田尚弁護団長)は彼の証人尋問を請求する方針だ。東京高裁・鈴木健太裁判長の訴訟指揮が注目される。 「たちかぜ」訴訟、次回弁論は六月一八日午後三時、東京高裁(八二〇法廷、抽選あり)で開かれる。 (三宅勝久・ジャーナリスト、6月15日号) たちかぜ自殺訴訟:乗員アンケート…幕僚長、存在認め謝罪 毎日新聞 2012年06月22日 16時36分 護衛艦「たちかぜ」勤務だった男性1等海士(当時21歳)が04年に自殺したのは先輩のいじめが原因として遺族が国などに賠償を求めた訴訟の控訴審で、国側が「破棄した」と説明していた乗員アンケートの結果が実際には存在していることが分かった。杉本正彦海上幕僚長が21日、記者会見し明らかにした。 存在が確認されたのは、1等海士の自殺後、海上自衛隊横須賀地方総監部(神奈川県横須賀市)がたちかぜの乗員190人に艦内でのいじめについて尋ねた「艦内生活実態アンケート」。1審で国側の指定代理人を務めた自衛官が「国はアンケート結果などを隠している」との陳述書を東京高裁に提出したことを受け同総監部内を調べたところ、監察官室のキャビネット内の個人ファイルに保管されていたのが20日見つかったという。 杉本幕僚長は会見で「事実に基づかない誤った説明をしたことをおわびしたい」と述べ、調査委員会を設置し原因究明することを明らかにした。【山下俊輔】 ▽国側指定代理人だった自衛官の話 存在を認めたことは評価したいが、まだウソをついている。コピーは海上幕僚監部などにも存在していた。 |
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老朽発電所の更新で都が要望 6月27日 5時18分 NHKニュース 東京都は、東京電力の老朽化した火力発電所を今後、更新する場合、電力会社以外の事業者が資金調達や施設の運営の面で新規参入できる仕組みを国が作るべきだとする要望をまとめました。 東京都によりますと、首都圏などに電力を供給する東京電力の火力発電所のうち、およそ4割が運転開始から35年を超えて老朽化が進んでいて、今後、電力を安定的に供給するためには、施設を更新する必要性が出てくると指摘しています。 一方で都は、原発事故を受けて東京電力が施設の更新に必要な資金をみずから調達するのは難しいとみています。 このため都は、要望の中で東京電力の老朽化した火力発電所を今後、更新する場合、電力会社以外の事業者が、資金調達や施設の運営の面で新規参入できる仕組みを国が作るよう、求めています。 具体的には、民間の資金を活用して新規の事業者の資金調達を支援したり、発電所の敷地を貸し出したりする対応が必要だとしています。 東京都は今月、6月末までに経済産業省など関係する国の省庁に対して要望を行うことにしています。 |
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2012年06月26日(火)
20120625 再稼働反対 首相官邸前に1万1000人
大飯原発再稼働に反対する大規模なデモが首相官邸前で行われた。 このデモはツィッターなどで参加を呼び掛けたもので、警察によるとおよそ1万1000人が参加した。コメンテーターの一人はよく取材で首相官邸に行くので以前から知っており、この時も見たそうだが、1万1000人てことはないでしょうね、と語る。そして毎週やっているが、人数は激増していると言っていい。 さらに大阪の関西電力本店前でもデモがあったり、野田首相の地元の船橋でも2000人以上が集まりデモがあったという。 スーパーニュースアンカーより |
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東京電力:独環境団体が表彰 ブラックプラネット賞 毎日新聞 2012年06月26日 02時39分 世界で最も環境破壊を行った企業に毎年「ブラックプラネット賞」を贈っているドイツの環境団体「エテコン」が25日、福島市で記者会見し、福島第1原発事故を理由に東京電力に昨年の賞を贈ると発表した。27日の株主総会で、黒く汚れた地球儀をトロフィーとして手渡す考えだ。 アクセル・ケーラー・シュヌラ会長は会見で「東電は利益優先のため、原発に欠陥があるのを知りながら対策をしてこなかった。人災を起こした経営者、大株主、原子力ムラの人々みなに贈りたい」と選考理由を説明。会長らメンバー4人は東電株の保有者だが、東電側は「株主名簿に載っていない」と総会出席を拒んでいるという。 エテコンの同賞はこれまでに、メキシコ湾で原油流出事故を起こした英石油会社BPなどが「受賞」している。【乾達】 . |
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オスプレイ沖縄配備 「人為ミス」改ざん圧力 10年オスプレイ事故調査 2012年6月25日 琉球新報 【米ワシントン23日=松堂秀樹本紙特派員】米軍普天間飛行場に8月に配備予定の垂直離着陸輸送機オスプレイをめぐり、現場司令官の更迭や事故調査責任者の除隊が続いている。 米雑誌「ワイアード」が21日付で報じた。同誌は2010年にアフガニスタンで発生したオスプレイ墜落事故で「機体に問題があった」とする調査報告を空軍上層部が「人為的ミス」に改ざんするよう圧力をかけていたと指摘。米フロリダ州で6月13日に発生した墜落事故の直後に米空軍が「機体の構造的欠陥を疑うような理由はない」と発表したことを疑問視した。 米国防総省はフロリダの墜落事故の調査が終了していないにもかかわらず「機体に問題はない」と繰り返し強調している。オスプレイ配備に県民が猛反発する中、事態収拾を急ぐ米側の説明に一層の疑義が生じそうだ。 今回のフロリダ州の墜落事故で、訓練を指揮していた第8特殊作戦航空隊のグローバー中佐が更迭された。 米国防専門誌「インサイドディフェンス」(電子版)は、グローバー中佐の解任理由について、事故機が所属していた空軍ハールバート・フィールド航空基地(フロリダ州)のスライフ司令官の見解を掲載。同司令官は「同航空隊に求められる高いレベルの任務を維持するため新たなリーダーシップが必要だった」と述べ、墜落事故を人為的ミスで収拾させたい米空軍の意向をにじませた。 スライフ司令官は、現場の指揮官を更迭する一方、事故の全容が判明していない段階で「構造的欠陥はない」と発表。だが、こうした米軍の公式見解についてワイアード誌は「空軍は戦闘機の不具合の際にも人に責任を押し付けようとした過去がある」と指摘し、対応を疑問視。10年にアフガニスタンで墜落したオスプレイの事故調査責任者、ハーベル空軍准将(当時)がエンジン出力の低下を事故原因の一つに挙げた報告書をまとめた際に、空軍が「操縦士の責任にするよう」圧力をかけたことに言及した。 ハーベル氏は報告書を提出後、除隊。米空軍の週刊誌「エアフォース・タイムス」に11年1月に掲載された記事で、同氏は「報告書の改ざんを求める強い圧力があったが、私の心と頭はパイロットのミスではないと言っていた」と述べ、真実を貫いたことを訴えている。 ワイアード誌によると、00年にはオスプレイの構造的欠陥を隠すために整備記録を改ざんした米海兵隊のリバーマン中佐(当時)も更迭された。 |
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☆中日新聞(東京新聞)一社しか報道しなかったが、webからは削除されている。日本学術会議から新聞社へイエローカード? 画像をクリックすると拡大。 |
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畑村委員長 東電の最終報告を批判 6月25日 21時44分 NHKニュース 政府が設置した原発事故の調査・検証委員会の畑村洋太郎委員長は、25日の会見で、先週、東京電力が、みずからまとめた最終報告について、「自分たちに全く落ち度がないというのはおかしい」と批判しました。 この中で畑村委員長は、東京電力が今月20日に公表した最終報告で、事故対応は基本的に妥当だったと評価したり、事前の津波の想定や対策が、国や学会の基準に従っていたなどと弁明に終始したりしている点について、「自分たちに落ち度がないというのはおかしい。津波の想定や対策についても、誰かが決めたことに従っていればいいという考えに見えるが、それは違う」と批判しました。 そのうえで、事故の当事者以外に立場の異なる複数の組織が事故を検証し、結果を公表して比較することが重要だという認識を示しました。 また、去年6月以降、延べ769人から聞き取りを行い、ほぼ調査を終えたということで、最終報告を来月23日に公表することを明らかにしました。 |
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暁方ミセイ 真夜中に出た列車はいまごろ真っ暗い 山の中を、 ごおごお もう帰還しない兵士のように 途方もなく疾走しているだろう かつて わたしもあの青いラインの車両に乗り込み 灰色の折畳み式椅子に座して 暗い夜中をゆく窓を見た ふいに現れる 皓々とした工事場の灯り (なにを掘り出しているのだろう、) それは 凍えた年の瀬の裸電球のように 現れたりするのだが・・・ そのときわたしは 二度と この場所に居ることがあるだろうか と、考えていた 狭い通路には人々の抜くんだ呼気が充満し 点々と灯る小さなランプが 目を閉じると 青く点滅していた どの、 穏やかな長い風 温かさや静寂のなかに あったとしても 先のことが、 空を 染め変えないことなどない なにひとつ待たない流れが わたしを老婆にしてしまう。 ただ、 仄かに青白む 冷えた窓にくりぬかれた わたしは 二十歳でした いっさんに駆けぬけ 燃えしきる工事場のランプを 見つめた、 わたしは 身体分だけの身体で あの場所に座し いずれ掻き消えていく ひとつの灯りでした だれにも否定することができない 現実の真摯さを以って いつか死んでしまうことが はっきりとわかった わたしは燃えた事実を携えて 二十歳でした |
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検査院、東電を調査へ 原発賠償の資本注入で 2012年6月25日 12時01分 東京新聞(共同通信) 福島第1原発事故で、被害者への多額の賠償責任を負い、公的資金1兆円の出資を受け実質国有化される東京電力に対し、会計検査院が検査を実施する方針を固めたことが25日、関係者への取材で分かった。 政府の原子力損害賠償支援機構を通じた資本注入は、7月25日に実施される予定。検査院は政府が議決権の過半数を持った段階で、東電を検査対象に指定した上で、実地検査などの調査に着手する方針だ。 検査では、東電が持つ資産の規模や、人件費などの経費の妥当性を含めた業務全般について、効率性や経済性の観点から幅広く調査。問題点が見つかれば、改善の処置を要求する。 |
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樋口さんの大連の小学校時代の知り合いが最近亡くなったことを知り、久しぶりに樋口さんのことを思い出しました。2005年9月30日掲載のエントリーを再掲載します。 ⇒☆今日の新聞に「帰らなかった日本兵」◇インドネシア独立運動に身を投じた「1000人の声」◇と言う記事が出ていました。その書名の本が発刊されたと言う文化欄の記事の題名でした。 ♪これを見た時、昭和51年にジャカルタで出会った樋口さんを思い出しました。樋口さんは、そのとき阿智胡地亭が随行した会社のSさんの大学時代の同窓ですが、国籍はインドネシア人でした。戦争前に愛媛県のN市にあった何社かの会社の共同独身寮で、会社は違ったけれどSさんとラグビー部の親友だったと聞きました。 ☆{「帰らなかった日本兵」とは、日本の敗戦後、再支配を目指して攻めてきたオランダや英国など連合軍に対するインドネシアの独立運動に身を投じ、祖国日本に戻らなかった兵士たちである。数は確認できただけでも約一千人。多くが独立後に現地女性と結婚、インドネシア国籍となった。} ♪樋口さんは召集を受け会社の寮から帝国陸軍に入隊し、部隊はインドネシアのスマトラ島に駐屯していたそうですが、戦争末期の戦いでオランダ軍の捕虜になり、銃殺される寸前に、駆けつけた(長く樋口さんが青年達を教育していた村の)村長の嘆願のお陰で釈放されました。そしてその後、インドネシア独立戦争の時に、インドネシア国軍に参加するよう頼まれ、そのまま将校として銃を取りインドネシア兵を指揮し、オランダ軍との熾烈な戦いに加わったそうです。 日本には原爆が落とされ、空襲で殆どの町や村が焼けてしまったと聞かされ、もう自分の親兄弟も皆亡くなってしまったと思ったことも、インドネシアに残った理由の一つでしたとも言われました。 樋口さんは秋田鉱専(現秋田大学)で鉱山学を学んだキャリアを生かし、国軍の技術将校として重用され、インドネシアの国籍を取り、栄進され、個人的にも、インドネシア婦人と結婚されました。 インドネシアが独立し、日本と国交が回復したあと日本の親族とは連絡が取れ、そのご交流を再開されているが、もう妻、子供もあり生活の基盤もこちらにあるので、日本に戻ろうとは思わなかったそうです。そして日本の国が戦後、経済復興を遂げていきつつあるのを心から喜んでおられました。 「こうして日本企業が昭和40年代からインドネシアでビジネスを盛んにするようになり、いろいろなお手伝いをしてお役に立てて、私などは幸せです、戦友の多くは、せっかく太平洋戦争で生き残ったのに、インドネシア国軍の将校としてオランダ軍と戦い、戦死したものも多くいますから」と言われました。 はじめてホテルに現れてお会いした、樋口さんは色浅黒く、濃い口髭を蓄えた、目の鋭い精悍な男性でした。そしてお話をされる間、温和な笑みが顔に絶えることはありませんでした。 子供さんはアメリカの大学に留学されているとかで、アメリカと日本にも仕事で良く行っていますとの話でしたが、海外出張が当時2,3回目の阿智胡地亭には、こんな風に生き抜いてきた日本人がいるんだと強く心に残りました。 ◎{終戦からすでに60年。千人を数えた残留日本兵の生存者も、現在は9人にまで減ってしまったが、その方々のご存命中に発刊でき、ほっとしている。日本でより多くの方に読んでいただくためウェブサイトも開設した。現在残留日本兵の子孫は、二世、三世を含めおよそ2千人である。・・・} ♪ジャピンドとはジャパニーズ・インドネシアンを略して言う言葉だそうですが、樋口さんは、自分が、ジャピンドと呼ばれるような人生を送ることになるとは、思ってもみませんでしたと言われました。 ☆出所:2005.9.30 日経朝刊44面。ヘル・サントソ衛藤 画像は最近のジャカルタ・・webから。 |
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| 忘れられない人。 / 古文書館(アーカイブス) |
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