2016年7月21日木曜日

福島原発事故が起きた翌々年、2013年08月01日から08月05日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事

2013年08月05日(月)
県遺族会「孫、ひ孫の会」検討 戦争語り継ぐため 信濃毎日新聞
08月04日(日)

「孫、ひ孫の会」づくりの検討を始めた県遺族会の会合=7月30日、長野市

 太平洋戦争(1941~45年)の戦没者らの遺族でつくる県遺族会(事務局・長野市)が、戦争体験の伝承などを目的に、戦没者の孫やひ孫らでつくる「孫、ひ孫の会」の結成を検討し始めた。

同会の会員数は高齢化などで減る一方。会長の桜井真さん(73)=南佐久郡佐久穂町=は「戦争の悲惨さや平和の大切さを伝えていく活動を(私たち)遺児の世代で終わりにできない」とし、今後、各市町村ごとの遺族会で話し合いを進めてもらい、来年3月までをめどに方向性を決める方針だ。

 県遺族会の会員は戦後間もない時期に約5万人を数えたが、亡くなったり、高齢で活動に参加できなくなったりする人が増え、現在は1万7千人余にまで減少している。

現在の活動の中心は遺児で、終戦記念日の8月15日に都内で毎年開かれる全国戦没者追悼式には県内から100人以上が出席しているが、孫、ひ孫はほとんどいないという。

 孫、ひ孫の会の結成は、全国組織の日本遺族会(東京)も昨年来、全国に呼び掛けている。長野県遺族会では7月30日、桜井さんが長野市で開いた同会理事会で提案した。

 同会内には結成に前向きな意見がある一方、理事会では他の理事から「上から押しつけるようにして結成しない方がいい」「核家族化が進んでいて孫が家にいない」といった声も出た。

「遺児の世代は、父が亡くなり、苦労した母親の姿も見ているが、孫やひ孫は祖父や曽祖父に会ったことがない」と、結成は容易ではないとの見方も出ている。

 一方、全国では熊本県遺族連合会が既に孫、ひ孫の会を結成済み。40代、50代を中心に73歳から7歳までの約480人が会員となり、慰霊祭出席や海外の戦地の訪問などの活動をしている。同連合会事務局の担当者は「祖父や曽祖父が戦争に行ったことをまず知ってほしいと、(新たな会員に)忠魂碑などに刻まれた名前を見てもらうといった活動もしている」と話す。

 長野県遺族会事務局によると、ことしの全国戦没者追悼式には県内から50~80代の115人が参加予定だが、孫とひ孫はいない。孫、ひ孫の会ができれば、まずこうした追悼式など行事への参加を促していきたいとしている。
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SVCF通信40号から ●死ぬ可能性がある命令に従う技術者集団・・など
●死ぬ可能性がある命令に従う技術者集団

小熊英二・慶応義塾大学教授の発言(『現代思想』 青土社刊
2013年3月号。菅直人元首相へのインタビュー「官邸から見た3・
11後の社会の変容」より

「原発というのは、最悪の場合には誰かに死んでも
らう命令を出さなければならないものであり、日本に
はその仕組みがない、ということは指摘しておいてい
いことだと思います。

原発を維持するなら、死ぬ可能性がある命令に従う技術者集団を
どこかに作らないと、制度的および倫理的な欠陥、情緒論ではなく
ロジカルな意味での倫理学的な欠陥があることになります。

だからマイケル・サンデルなども、福島の事故の
直後に、原発は民主主義の究極の試金石になる哲学的
課題だと述べたわけで、これは地方と東京の格差関係
といった民主主義の枠内で解決が探れる問題とは少し
別のことです。

そういう集団を政府のどこかの管轄で作るのか、誰
がやるのか、死んだら誰がどういう法律にもとづいて
どう責任をとるのか。そういう法律を作ったら憲法や
民法と矛盾しないのか。それともそれを制度的に作る
べきでないと判断して脱原発するのか。それを国会で
も国民的にも、議論する必要がありますね。」

●廃炉作業従事者は50歳以上で

安富歩氏・東京大学教授(『幻影からの脱出』明石書店
2012年刊より

「次に、原子炉から燃料棒などを取り出し、廃炉に
して、すべての核廃棄物を責任をもって保管する方針
を明確に示さねばなりません。

(中略)

それと並行して、こういう廃棄物を処理するための研究教育を
大幅に 福島原発行動隊に拡充せねばなりません。

それには、若い人を振り向ける必要など全くない
のです。

放射性廃棄物の処理やその研究を、
放射線に敏感な若い人がするの
は不合理かつ非人道的かつ非現実的で
す。

こういう仕事に従事し、研究を行
うのは、50歳以上に限定すべきです。
自分の人生の後半を、将来の世代に負
担を残さないために捧げようという尊
い意思を持つ人を再教育し、専門家として養成すれば
よいのです。

そのかわり、死ぬまで福島第一原発のサイトをはじめとする
廃炉関係事業での雇用を保証し、お亡くなりになったら、
サイトに建てた記念碑に、ご
尊名を心を込めて刻むのです。」

●暴走を最後に食い止めるのは誰か

清水敬治氏・会社役員の投稿(『朝日新聞』2013年7月3日
号「声」欄 「安倍首相の“覚悟”問いたい」より)

「福島第一原発事故から2年数ヵ月が経過した。この
間に政権交代があり、原発推進にかじが切られようと
している今、改めて考えておきたいことがある。
それは、もし再び過酷な原発事故が起き、制御不能
に陥った原子炉が暴走しはじめた場合、「それを最後
に食い止めるのは誰か」ということである。

福島第一原発事故の時、東京電力は現場からの撤退
を検討した。社員の命を優先し、原子炉の爆発と膨大
な放射性物質の飛散を成り行きに任せようという判断
であろうが、東電本社に乗り込み、その判断を阻止し
た当時の菅直人首相は「首都圏全体の避難」というシ
ナリオさえも想定していたという。

もし、放射性物質が全量放出されていたら、日本は
首都を失っていたはずである。原発事故の被害を最小
限に食い止めるには、髙線量の現場に突入してベント
や給水を行う「決死隊」が必要なのであり、その決死
隊を選び、命令を下す組織が必要なはずである。」

「安全・安心」論の危険度

加藤尚武(京都大学名誉教授)

リスク論・リスク管理論の領域で、お
おきな影響力を発揮しているのは「安
全・安心」論である。
この言葉が日本語の語呂合わせになっ
ていることからも分かるように、それに
対応する外国語は存在しない。霞が関で
作られた言葉である。

「文書としては文部科学省のもとに作られた『安
全・安心な社会の構築に資する科学技術政策に関する
懇談会』の報告書(2004年4月)が、最初の事例では
ないかと思う。日本学術会議『学問の動向』(2009年
9月)に「工学システムに関する安全・安心・リスク」
という特集があり、多くの文書が文献として指摘され
ている。」(加藤尚武『災害論』世界思想社 2011年
69頁)

●二つの「安全・安心」論

「安全・安心」論の定番的な解釈は、「安全客観・
安心主観」論とでも呼んだらいいような言説である。
「安全は技術によって保障される客観的状態である
が、安心はコミュニケーションによって獲得される主
観的状態である」という解釈である。工学系学者で
も、人文社会系の学者でも、「この解釈でいいです
か」と質問すると、「いいように思います」と答える
人が圧倒的に多い。

これと違う見方は「安心=高度の安全率」論であ
る。たとえば自動車会社が、「シートベルト、バルブ
装置などの次元を超えて、車間距離の自動調整装置な
どを装備することによって、自動車運転の安全安心の
向上に努めてまいりました」とメッセージを述べると
き、そこに使われているのは「安心=高度の安全率」
説である。

客観的な安全率がある一定以上の水準に達
したときに安心が成り立つという考え方でもある。

●安全・効率・経済性

自動車については「安全性を高める完全な対策はス
ピードをゼロにすることである」というジョークがあ
る。

一般に安全と効率は両立不可能の関係にあるが、
一定以上の効率の達成と言う条件下では、安全と経済
性も両立不可能の関係にある。

「安全性を犠牲にして効率性を追求するという方式が、
ゼロ戦を生み出した」という台詞はよく聞かされる。

以上を要約すると、「安全・安心」論には、「安全
客観・安心主観」論と「安心=高度の安全率」論とい
う異なった見方が存在するが、その背後にあるのは、
安全、効率、経済性の両立不可能の関係である。

●「安全客観・安心主観」論の落とし穴

「安全客観・安心主観」論の舞台裏には、「原子力発
電の安全については、専門の技術者に任せてもらいた
い。安心は政治的な問題であるから、地方の自治体な
どが納得のいくように、補助金政策などの総合的な対
策で臨んでもらいたい」という「原子力ムラ」の言い
分がある。

「安全は技術、安心は政治」という棲み分
けを破って、安全そのものが政治的な問題になったら
収拾がつかなくなるという心配が、3.11以後の状況に
なった。安全に関する百家争鳴が現に起こっている。

「安全客観・安心主観」論が成り立つためには、専
門家同士の間で安全技術について、健全な合意が成立
しているという前提が必要だ。地震学と建築構造学の
専門家は、何度も会合を開いて、建築物の安全基準修
正を行っている。日本の建築物の安全性は、この改訂
の頻度の高さによって支えられている。

●「安心=高度の安全率」論をとるべきだ

私の結論は、こうだ。原子力問題で、「安全客観・
安心主観」論は役に立たない。「安心=高度の安全
率」論を前提にして、専門家同士の健全な合意を作り
出すことが、国家の国民に対する完全義務である。

というと「健全な合意って何ですか。哲学者が最後に持
ち出すものは、いつも絵にかいた餅だ」という非難を
浴びそうな気がする。哲学者は「哲人王」の代わりに
「専門家同士の健全な合意」を作ることを2000年ほど
求め続けている
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2013年08月04日(日)
自民TPP会議 政府側から会合報告 詳細説明なく不満の声も  
フジテレビ系(FNN)2013年8月2日(金)13:14

自民党は2日午前、TPP(環太平洋経済連携協定)に関する会議を開き、7月に行われたマレーシア会合について、政府側から報告を受けた。交渉内容の詳細は説明されず、出席議員から不満の声が上がった。
甘利TPP担当相は「(交渉に)参加をして、こんなはずじゃなかったという部分は、まずほとんどなかったというふうに報告を受けております」と述べた。

会議には、100人以上の国会議員が出席した。

交渉参加国には、守秘義務が課せられているため、政府側の説明は限られたものとなり、出席議員から「異常な守秘義務だ」などの批判が出た。

自民党の山田俊男参院議員は「(日本側の)オファー(提示)の基本に関わることまで、保秘義務・守秘義務に入っているということはない。それは、ちゃんと示さないといけないんだから」と述べた。

会議の質疑応答は、ほとんどが守秘義務に関するもので、情報提供の少なさに、「会議自体が無意味になるのではないか」との声も上がった。

 ニュース動画
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福島第一、汚染水封じ込めピンチ  朝日新聞デジタル
地中の壁で地下水急増
8月3日(土)5時39分配信

 東京電力福島第一原発の放射能汚染水が海に流出し続けている問題で、原子力規制委員会は2日、初めての検討作業部会を開いた。しかし、抜本的な対策は示されず、東電が進めている対策では海への流出が止められない。事故から2年半たった今も八方ふさがりで、汚染の拡大を防げない危機的な状態が続いている。このままの状態が続けば、廃炉計画は破綻(はたん)しかねない。

■3週間で地表に到達の可能性

 問題になっているのは、1~3号機の海側の敷地と港湾。地中に汚染水がしみ出し、海に漏れていると見られる。

 東電は岸壁近くの土を薬剤で固めて遮水壁を造り、汚染水が海へ流出するのを防ぐ工事を進めている。遮水壁ができあがっていくにつれ、観測井戸の水位が地表から1メートルほどまでに急上昇した。

遮水壁で地下水がせき止められ、行き場がなくなったためとみられる。

 遮水壁は工法の制約で地下1・8メートルより深い部分しか造れない。すでに、観測井戸の水位が遮水壁の上端を上回っており、完成しても海への流出が止められないのではと懸念されている。このままのペースで上昇すれば3週間で、水が地面にあふれ出す計算だ。
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<体験記>「ぼくは満員電車で原爆を浴びた」68年後の出版  毎日新聞
8月3日(土)15時50分配信

 11歳の時、広島で爆心地から約750メートルの近さで被爆し、生き残った京都府宇治市の米沢鉄志さん(78)の体験を紹介した児童書「ぼくは満員電車で原爆を浴びた」が先月、出版された。

米沢さんは約40年前から「語り部」として活動してきたが、体験記の出版は「記憶が必ずしも正確とは言えない」と断ってきた。

だが、3・11の原発事故で繰り返された放射線による被害。体験を聞いた作家の熱意にも押され、「核被害の怖さを伝えたい」と出版を決意した。

【爆発した時間を指して止まった柱時計】写真特集:広島、長崎に原爆(2011年8月掲載)

 体験記は、米沢さんが路面電車の中で被爆した後、母静子さん(当時34歳)と郊外へ避難する間に見た悲惨な光景を、当時の「米沢少年」の目線で記録。被爆10日後から脱毛や高熱、嘔吐(おうと)の放射線による急性症状に襲われ、母と当時1歳の妹都子さんが相次いで亡くなる様子も描いた。

 記したのは千葉県の作家、由井りょう子さん(65)。昨年7月、東京都内での集会で米沢さんの体験を聞き、衝撃を受けた。「知っているつもりだったのに、改めて悲惨さを痛感した」といい、出版を持ちかけた。

 米沢さんは「私は歴史家ではないし、記録の正確さに責任を負えない。今までも断ってきた」と渋った。だが、3・11後の福島の実情を知るたびに「原発事故を止められなかった被爆者の責任は重い」と悔やむ気持ちがあった。

直接被爆もしていない妹の死は「母乳を飲んだせいかもしれない」と思うと、放射線の影響の怖さも感じていた。由井さんの度重なる説得もあり、取材に応じた。

 当時の写真や被爆者が描いた絵、子供向けのイラストを交えて完成した本。出版元の小学館によると、7月16日の出版以降、書店での売れ行きは上々という。米沢さんや由井さんの元には、読者から「子供や孫に読ませたい」という感想が寄せられる。税込み998円。

 「人間と核は共存できるもんじゃないんです」。米沢さんは2日も京都市内の児童館で小学生に平和の尊さを訴えた。6日には本を手に広島を訪れ、神奈川県から来る子供たちに体験を話す予定だ。【遠藤孝康】
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<陸上自衛隊>11旅団長、公務中撮影の画像を私的ブログに   毎日新聞     
7月30日(火)15時48分配信

 陸上自衛隊第11旅団(札幌市)のトップである有吉登聖(たかまさ)旅団長(55)=陸将補=が、公務中にヘリコプターの窓からスマートフォンで撮影した画像を「空中散歩」などと称して、私的なブログに掲載していたことが29日分かった。旅団広報室は「規則上の問題はない」としているが、この記事は毎日新聞の取材直後に削除された。

 ブログは2011年に開設された。身分は明かしていないが、身辺雑記や趣味の記事に加え、自身の写真をたびたび掲載。タイトルは実名を連想させ、プロフィルや「札幌に異動します」といった書き込みなどから個人の特定が可能な内容。

 5月28日には「以前から行ってみたいと思っていた島に今日は空中散歩で行きました」として北海道・松前町沖にある無人島、渡島大島・小島などの空撮画像を掲載。7月12日に奥尻島で行われた北海道南西沖地震(1993年)の慰霊祭に参列した際も、現地に向かう航空機内の画像などを掲載した。

 第11旅団広報室は、いずれも有吉旅団長が公務中にスマートフォンで撮影したものと認めたものの、「記載内容は匿名の個人ブログであり、コメントする立場にはない」としている。5月28日と7月12日の記事は29日、毎日新聞が旅団に取材した直後に削除された。

 有吉旅団長は北部方面総監部防衛部長などを歴任し、2012年3月から現職。第11旅団は北部方面隊に所属し、札幌から道央、道南地区の防衛を担っている。陸将補は陸上自衛隊の階級では陸将に次いで上から2番目。【伊藤直孝】
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元桜宮高顧問の起訴決定付けたビデオ 壮絶な平手打ちに検察絶句…産経新聞
7月29日(月)15時8分配信

 大阪市立桜宮高バスケットボール部主将の男子生徒が体罰を受け自殺した問題は、スポーツ指導上の体罰で教諭が公判請求される極めて稀(まれ)な事件となった。

大阪地検に傷害と暴行の罪で在宅起訴された同部元顧問の小村基(はじめ)被告(47)について、検察内部では「今回の件を起訴すれば、バランスを欠く」との意見もあったが、壮絶な体罰の実態を記録した練習試合のビデオが慎重論を一蹴、異例の起訴判断が下された。

この判断に、体罰問題が公開法廷で語られることの意義を強調する専門家もいるが、教育現場には不安も広がる。(山本祐太郎)

 ■「体罰」で公判請求

 「刑事責任があるのは間違いない。後は起訴して公判を開くのか、略式起訴で罰金刑を求めるのか。あるいは起訴猶予もあり得る」

 小村被告が書類送検された3月、ある検察幹部はこんな見方を示した。生徒への暴行でけがをさせたのは間違いない。事実の有無を調べる必要はなく、刑事責任をどう問うかの選択が焦点だった。検察は刑事処分の際、犯行の悪質さや結果の重大性、容疑者の反省の度合いや社会的制裁の有無などを総合的に検討する。

 ただ、生徒の自殺は、傷害致死罪などのように暴行との直接の因果関係を認定できない。罪になるべき対象は唇などに負った全治3週間のけがのみとなる。

 小村被告は捜査段階から一貫して事実関係を認めて謝罪。さらに、懲戒免職処分により職を失うなど社会的制裁も受けた。

 こうした点を踏まえ、検察内部では「一つの傷害事件としてみれば、公判を開いて懲役刑を求めるまでのものではない」との意見もあったという。さらに、これまで体罰をした教諭が起訴される例が少ないことも慎重論の根拠となった。

 起訴回避の傾向が強い背景には「教育現場に捜査当局が介入するのは好ましくない。刑罰は最後の手段であるべきだ」(検察幹部)との考えがある。

 しかし、暴行によってではないものの生徒が命を落とし、遺族の処罰感情も強かったため、流れは起訴へと傾いていった。

 最終的に決め手の一つとなったのは、昨年12月に行われた2回の練習試合で、体罰の様子を記録したビデオ映像だった。

 映像は、精彩を欠いたようにみえたプレーの生徒に、小村被告が試合の合間や終了後に練習をさせながら顔や頭を殴打するもの。加減のない平手打ちが続き、生徒の顔は腫れ、唇からは出血もした。

 ■「暴力」と判断

 こうしたことを総合的に考慮し、検察は公判請求を選択した。この異例の判断をどうみればいいのか。専門家らの間にもさまざまな意見がある。

 元検事の瀧賢太郎弁護士(大阪弁護士会)は「教育の一環であれば検察も尊重する。だが、指導として許される範囲を超えた暴力とみなし、処罰する必要があると判断したのだろう」。

 元裁判官の水島和男弁護士(同)も「全治3週間のけがは軽くない。示談が成立しておらず、被害者側の処罰感情も強い。社会的な関心が高い点も考えれば起訴は妥当だ」と指摘。「公判は起訴内容の証明の場で時間も限られるだろうが、原因究明して再発防止につなげてもらいたい」と話す。

 「法廷で背景が明らかになれば、体罰撲滅に向けて非常に意義がある」と評価するのは、柔道女子日本代表の暴力指導問題で、告発した選手の代理人を務めた辻口信良弁護士(同)だ。「暴力をふるえば罰を受けるということが周知され、指導者の意識も変わるのではないか」と期待する。

 一方、中京大スポーツ科学部の近藤良享(よしたか)教授は「『厳しい指導はすべてだめ』という誤った拡大解釈が広まると現場が萎縮してしまう」と懸念。正式起訴自体に異論を唱えるものではないが、影響の広がり方に不安も感じている。
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オスプレイ追加配備 普天間飛行場  琉球新報

オスプレイ追加配備 普天間飛行場 動画 2013年8月3日  米軍普天間飛行場への追加配備に向けて山口県の岩国基地に一時搬入されていた垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ12機の沖縄への移動が3日始まり、最初の1機が午後4時34分ごろ、2機目が同40分ごろ同飛行場に着陸した。
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2013年08月03日(土)
海外あちこち記から 「その30  アメリカ/ソールトレイクシテイ篇 その2」
1984年5月入国。2002年作成、メルマガ発信。

冬季オリンピックの開会式をテレビで見ました。昨年6月に、ソールトレイク篇を書きましたが、テレビを見ていてまた、ソールトレイク出張時のいろいろを思い出しました。

開会式では昔インデアン、今ネイテイブアメリカンが結構長く時間を取って登場しましたが、当時市内でそれらしい人に出会った記憶がありません。

おそらく居留地だったか、市内と離れた狭いエリアに隔離されて普通のアメリカ市民の生活区域とは別に暮らしていたのだろうと思います。

アイヌ系日本人が北海道の何かのイベントの時にだけ民族衣装を着て舞台に上げられるのと同じで、人間のやることはどこも同じやなと思って見ていました。

 どこも本来の先住系は狩猟民族で、自然と共存出来る範囲で食料を得て暮らしているけど後から来た部族が牧畜や農業で食料の大量生産システムを持ち込み数で圧倒してしまう。

また、どの地域でも実際の交戦で死亡する数より、持ち込まれた結核や梅毒などの病気、手間賃がわりのアルコールなどに免疫がないため、あっと言う間に先住系の人口が激減してしまうという経緯は世界各地みな同じです。

今回はソールトレイクの町とは直接関係ないソールトレイクの訪問先の会社のことです。訪問先の会社は私が貿易部を離れて、新しく所属した部門の技術提携先でした。

初日に関係者との挨拶をすませ、数日間の会議の打合わせ項目を確定した後、先方からでは「Facility tour」をしましょうと言われました。

えっツアー?、今からどこか旅行とは、聞いてなかったけどと思ったら、オフィス全体の見学の事でした。コンピューター室や設計室、食堂、など案内してくれました。

①途中、廊下の掲示板に何か張り出されていたので、聞いたら社員の辞令との事でした。日付と「Mr.Tom Black reports to Mr.Ken Bush」というふうにだけ書かれていて所属のセクション名もなにも書いてありません。

聞くと小人数なのでブッシュさんがどこの部門の責任者かは社員みな知っているからという返事でしたが、私には「report to」という表現が面白かった。

例えば「経理課勤務を命ず」ではなく、この日からブラックさんはブッシュさんに報告する人であると。

なんと指示命令系統が即物的にはっきりしているな、これで誰にでも直属関係がはっきりし、人と人が機能分担し仕事をし、自分の仕事は誰に指示を受け、ジョブの結果常に誰に報告するという事が明確になっているんだ。

こうして一本のラインが上から下まではっきりして会社の仕事が進められているのかと。

②各種カタログが棚に保管されている部屋がありました。そこの責任者の肩書きは「Catalog Engineer」でした。職種としてカタログエンジニアリングが独立して存在していたのです。

プレゼンのツールとしてカタログを常にアップデート、バージョンアップ、新旧の履歴管理、新旧の整合性のチエックなどを行っている。

今思えば、訴訟社会のアメリカですから、いったん公けに刊行された出版物の内容は、同業他社との知的財産管理の観点や法的観点からその道のプロの社員が携わる必要があるのでしょう。

③歓迎の会食をしてくれたとき、我々の数日の相手の技術部門の人達と一緒に営業の部長さんか課長さんがその会食だけ出て場を仕切ってくれました。

彼は技術畑の人たちと肌合いが違っていて、愛想良く付き合ってくれたが、接待だから夜だけ義務として出てくれていると言う感じが私には見えて、いわゆる営業屋という人種になってしまうと世界共通の匂いを発するなあと今思い出しても苦笑するしかありません。

④営業担当は全アメリカを4つか5つに地域担当をわけ、面積からすると思ったより少人数でカバーしていました。

当時はまだ物流FA化の前期で、マーケッテイングの結果、見込み顧客を絞って集中的に活動して結果を出しているようでした。それも何通りかの標準システムを用意しているから可能なようでした。

⑤いまでこそ、日本のオフイスも一人一人がブース式の、立ち上がると隣が見えるが座っているとパーテーションで仕切られている方式が見られますが、一般社員が全員そういうオフイスで仕事をしているのを始めて見て、効率は上がるかもしれないけど隣の人と雑談もしにくい、しんどそうな事務所だなあと当時は思いました。
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トリチウム 海洋流出数十兆ベクレル 福島第1原発、東電が試算 MSN産経
2013.8.2 22:05

 東京電力福島第1原発から高濃度の放射性物質を含む汚染水が海へ流出している問題で、東電は2日、平成23年5月から流出し続けたと仮定した場合、海へ流れ出た汚染水に含まれるトリチウム濃度が推計で数十兆ベクレルに上るとの試算を発表した。同日開かれた規制委と東電の汚染水対策作業部会の初会合で示された。

 推計は、陸からの地下水の流入量を基にした山側からと、港湾内の海水の移動量による海側からの2通りで算出。山側の推計では、2号機タービン建屋海側の観測用井戸で検出されたトリチウムの最大濃度1リットルあたり50万ベクレルで計算し、敷地内に流れ込む1日400トンの地下水が流出した場合、約40兆ベクレルとなった。一方、海側の推計では、港湾内の海水の移動量から算出し約20兆ベクレルとなった。

 東電は流出防止策として岸壁沿いの地中に薬剤(水ガラス)を注入し地盤を固めた「土の壁」の設置作業を進めている。だが、海へ流出していた地下水をせき止めたことで地下水の水位が上昇、水が地表へあふれ出し壁を越えて海へ漏れ出る可能性もある。

 一方、東電によると、3号機タービン建屋海側の観測用井戸の地下水(1日採取分)から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットルあたり180ベクレルを検出。この井戸で検出限界値を超えたのは初めてで、地中の汚染範囲が2号機周辺から3号機周辺まで拡大している可能性がある。

トリチウムとは こちら
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ハリウッドは”日本ネタ”を求めている   東洋経済
ハリウッドと日本の”橋渡し役”奈良橋陽子氏に聞く
壬生 智裕:映画ライター2013年7月26日

7月27日から全国一斉公開される『終戦のエンペラー』は、終戦直後の日本を舞台に、知られざる歴史の1ページを描き出す。

1945年、無条件降伏した日本に、マッカーサー元帥率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が上陸した。

マッカーサーは部下のボナー・フェラーズ准将に、「この戦争の真の意味での責任者を探せ」と極秘調査を命じる。終戦直後、混乱の渦中にあった日本が、どのようにして新しい道を歩み始めたのか──。

キャストはトミー・リー・ジョーンズ、マシュー・フォックス、西田敏行、初音映莉子、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおり、伊武雅刀、片岡孝太郎ら国内外の豪華俳優陣が共演する。この作品のプロデューサーとして一から企画を立ち上げたのが奈良橋陽子氏。

『ラスト サムライ』『バベル』といった作品のキャスティングディレクターとして、渡辺謙や菊地凜子といった日本人俳優をハリウッドに紹介してきた人物だ。彼女にとって本作は集大成的な作品となった。

そんな奈良橋氏に本作が生まれた経緯、日本人が海外でコミュニケーションをとる秘訣などについて聞いた。

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インドネシアの若者の間で日本語学習が大人気 Financial Times
2013年08月01日(Thu)
(2013年7月31日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 リクホ・シヌラトさんはインドネシアの高校で日本語を学んだ。「ドラゴンボール」「ONE PIECE」といったベストセラー漫画のファンだったからだが、大学進学後も勉強を続けたのは、もっと平凡な理由からだった。

 「大学ではフランス語をやりたかったんです。ところが両親から、インドネシアには日本の企業の方がはるかに多く進出していると言われ、それで日本語に変えたんです」。そう語る23歳のシヌラトさんは現在、日本のニッケルメーカー、大平洋金属のジャカルタ事務所で働いている。

日本語を学ぶ高校生の数は世界一

 日本の若者文化の人気、そして日本企業による投資の回復を背景に、インドネシアでは日本語を学ぶ若者の数が記録的な水準に増えている。

 政府系の文化振興団体、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)によれば、日本語を勉強する高校生の数でインドネシアの右に出る国はない。また、日本語学習者の総数はここ6年間で3倍以上に増加し、現在では87万2000人に達している。こちらは中国に次ぐ第2位だ。

 この劇的な変化には、イスラム教国の中では最も人口が多いインドネシアのための教科書作成や教員養成に日本政府が力を入れたことが寄与している。日本国内の経済成長が鈍化したことを受け、ビジネスや教育の面で東南アジアとのつながりを深めようとしている政府の取り組みの一環だ。

 アジアの学生のほとんどはこれまで同様、第1外国語に英語を選択しているが、中国、日本、韓国の3カ国は自国の言語や文化を外国に広めようとますます火花を散らしている。2億5000万人の人口を擁するインドネシアなど、経済成長の著しい国では特にその傾向が顕著だ。

 例えば韓国は「スーパージュニア」をはじめとするKポップのトップスターたちをインドネシアに送り込んだが、日本はこれに重量級の布陣で対抗している。5年ぶりに行われる大相撲の海外巡業の開催地にジャカルタを選んだのだ。

 日本語学習に対する関心は1990年代、日本経済のバブル崩壊後に衰えたが、近年になって人気が再び高まっている。国際交流基金によれば、海外の日本語学習者の数は2009年から2012年にかけて9%増加し、400万人に達している。

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次の直下地震はどこか ~知られざる活断層の真実 NHK

次の直下地震はどこか ~知られざる活断層の真実 投稿者 tvpickup
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吉田元所長は現代版犠牲システムに殺された   永田町異聞
結語引用・・

筆者は、現代における「犠牲のシステム」を象徴するのが吉田所長の死であると受け止めている。

北朝鮮拉致被害者、蓮池薫さんの実兄、蓮池透さんが原子力燃料サイクル部長までつとめた東京電力を2009年に早期退職し、月刊誌「世界」2011年8月号の対談「東京電力という社会問題」で、次のような証言をしている。

「原子力は安いという神話がありますが、内部の雰囲気では逆ですね。原子力は故障ばかりで稼働率が上がらないうえに安全対策にも莫大なカネがかかる。資材部門からは原子力はカネがかかりすぎるとよく言われていました」

原子力燃料サイクル部長だった人物から、あっさり「原子力はカネがかかる」と、本音が飛び出してきたのは驚きだった。

「単価が火力と変わらないということになると、原子力の優位性が失われてしまいます。そこで、とにかく発電単価を下げるために、一時、コストダウンの嵐が吹きまくりました。…言うまでもなくコストダウンと安全性の確保は矛盾する要求です。安全性を犠牲にせずにコストダウンを実現しなければならない。そこが非常に難しい問題でした」

「今回も、無制限にお金をかけて要塞のような原発を築いておけば、あるいは事故は防げたかもしれません。しかし、東京電力は利潤を追求しなければならない民間会社であるわけです」

危険性を内包する原子力発電を推進するための最大のPR材料としてでっち上げた「安い発電単価」を維持するため、東電という会社が安全性よりもコストダウンに比重を置く経営戦略を進めてきたことをうかがわせる。

そのように作為的にひねり出したコスト等のデータを、寸分の疑いもなく官僚や学者らが受け取って、そのまま世間に垂れ流し、原子力は安いエネルギーであるということが神話化していったのだろう。

原子力事業は、国益の名のもとに経済的発展を優先してきた国家運営が内蔵する「犠牲のシステム」と深く結びついている。

犠牲とは「供犠」(サクリファイス)のことであり、もともとは神に生贄をささげることによって神の保護を獲得し、犠牲をささげる者が生き延びるという古来からのシステムである。

東京への電力供給の犠牲になってきたのがフクシマの人々であり、アメリカ軍への便宜供与の犠牲を強いられているのがオキナワの人々である。

大企業が世界競争に勝ち抜くための犠牲となっているのが非正規雇用の働き手であり、外資を含む大型小売店乱立の犠牲となっているのが、年々、減り続けている自営業者である。

福島第一をはじめとする各原子力発電所で、日常的に被曝を余儀なくされている作業員たちは、供犠システムにおける生贄の象徴と言うこともできよう。

社会に埋め込まれた供犠の構造と、事なかれ主義が結びついたとき、誰も責任を負わないまま、無数の人命が危険にさらされる。

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JR北海道  内部サボタージュで事故多発?   北海道新聞
JR北海道 整備ミス、原因部品紛失、運転士逮捕・・・ 危機意識の緩み深刻

(08/02 06:50、08/02 09:55 更新)

 JR根室線で先月22日に発生した特急「スーパーとかち」の発煙トラブルは、やはりJR北海道の人的ミスが引き金となっていた。特急「北斗」のトラブルの原因解明につながる部品を紛失していた可能性も強まった。1日の同社の記者会見では、ずさんな管理態勢と危機意識の希薄さが、あらためて浮き彫りとなった。

  「甘かったと言われても仕方がない」。同社の整備部門の担当幹部は、こわばった表情でこう繰り返した。

■締め付け足りず

 特急スーパーとかちのトラブルは、エンジンの排気弁を調整する部品「ロックナット」の締め付けが足りず、緩んでいたことが原因だった。「極めて基本的な作業」だが、担当したベテラン社員が複数のロックナットを固定する際、締め忘れた可能性が高い。

 北大大学院工学研究院の小川英之教授(機械工学)は「ロックナットはもともと、簡単に外れないよう、きつく締められている。それだけ重要な部品で、ナットが緩んでいなければ事故は起きなかった」と指摘する。

 スーパーとかちのトラブルを起こしたのは2007年製造の最新型車両だっただけに、現場では発生直後から「車両の老朽化は考えられない。整備ミスが原因では」とささやかれていた。

 人的ミスはこれだけではない。特急北斗で昨年9月と今年4月、先月6日の出火事故・トラブルで破損したエンジンの燃料噴射ポンプ内の部品「スライジングブロック」。JRは原因究明のため、9月の破損部品をメーカー側に送付したと説明してきたが、八方手を尽くして探しても所在不明のまま。

 7月下旬、担当社員に業者とのやりとりを確認したところ、社員の記憶が曖昧だったことが判明した。業者と交わした書類がない上、覚書すら残していない失態も明らかに。従来の説明が虚偽とも受け取られかねない事態に、JRは陳謝するしかなかった。

■場当たり的対応

 スライジングブロックをめぐっては、2度目となる4月の事故後も「部品の品質が原因だと思い込んでいた」(野島誠社長)。

このため、同社は破損部品の交換を繰り返し、破損をもたらした可能性のある周辺部品は目視によるチェックにとどめていた。

ただ、鉄道総合技術研究所(鉄道総研、東京)の分析結果は金属疲労。実際には部品の品質に異常はなく、周辺部品などから想定以上の力が加わっていた。

社員は上を見て仕事をする。人命を預かる事業をやっている企業に無責任な経営者がいて、部下たちに仕事を丸投げしているのではないか?
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法制局長官に小松一郎駐仏大使 集団的自衛権見直し布石  共同通信
 2013/08/02 10:44

 安倍晋三首相は2日、内閣法制局の山本庸幸長官(63)を退任させ、後任に小松一郎駐フランス大使(62)を充てる方針を決めた。

8日にも閣議で正式決定する。集団的自衛権の行使に関する政府解釈見直しに前向きな小松氏を起用することで、行使容認に向けた布石を打つ狙いがあるとみられる。

内閣法制局長官は内閣法制次長が昇任するのが慣例で今回の人事は極めて異例だ。

 集団的自衛権に関しては、連立を組む公明党が行使容認に「断固反対」(山口那津男代表)しているほか、野党が恣意的人事と批判する可能性も高く、与野党で議論が激しくなりそうだ。
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ナチス発言 軽率で見識欠く麻生氏   北海道新聞社説
(8月2日)
 「撤回したい」で済まされるものではない。

 麻生太郎副総理兼財務相が憲法改正をめぐり戦前のドイツ・ナチス政権を引き合いに「手口を学んだらどうか」と発言した。

 独裁政治の肯定と受け止められても仕方ない。歴史を反省し、民主主義の発展を目指す各国の努力を軽視するものだ。あまりに軽率であり、見識を疑う。謝罪すべきだ。

 内外から批判が噴出している。安倍晋三政権ナンバー2の発言だ。本人だけでなく、政権の姿勢が問われる。首相の説明が求められる。

 麻生氏は落ち着いた環境での改憲を主張する中で「ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。あの手口を学んだらどうか」と述べた。

 だが、ナチスが実権を握る過程では国会議事堂放火事件や、それに伴う緊急令の発動などがあった。謀略に満ちた体制転換だったとの歴史観が国際的に定着している。

 議会を骨抜きにし、一党支配を地方にまで徹底させ、軍事力増強による対外侵略とユダヤ人虐殺に走ったナチスの政治手法に「学ぶ」という発想が理解できない。首相経験者としても批判を免れない。

 米国のユダヤ系人権団体が発言を批判し、麻生氏に真意の説明を求める声明を発表したのも当然だろう。ナチスを肯定しただけで厳しい批判を浴びる。そんな国際社会の「常識」について認識が足りなかった。

 靖国神社についても「静かに参拝すべきだ」と発言し、中国、韓国から批判を受けた。今年4月に参拝して両国の反発を招いたばかりだ。麻生氏の言動は国益を損ねている。

 過去にも問題発言が数多い。今年1月には、高齢者の終末期の高額医療に関して「さっさと死ねるようにしてもらうとか、いろいろなことを考えないと」と発言し、撤回した。

 閣僚としての資質に問題があると言わざるを得ない。安倍首相の任命責任も問われる。

 野党は一斉に反発し、連立を組む公明党も苦言を呈した。きょう召集の臨時国会では、麻生氏に真意をただし、首相に説明を求めるべきだ。

 安倍政権は改憲に向けた意欲を強めている。政権中枢にいる麻生氏の発言には、国民の目の届かないところで議論を進める意図が隠されていないか。

 首相も日本の過去の侵略と植民地支配を認めた「村山談話」見直しに言及した経緯がある。二人の政権トップの歴史認識が問われている深刻な事態と言える。

 麻生氏の発言は安倍政権の体質を図らずも浮き彫りにした。首相はことの重大さを認識し、疑念の払拭(ふっしょく)に努めなければならない。
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2013年08月02日(金)
阿智胡地亭便りから 「父親たちの星条旗 続き」
2006年12月1日ブログ掲載。

数日前のこの映画記事に何人かの方からメールを頂きました。

12月はこの作品ともう一本の「硫黄島からの手紙」、そしてキムタク主演山田洋次監督作の「武士の一分」を見ようと思うと同じ事を書かれた方も何人かおられました。

そのうちの一人に次のように返信しました。

「 イーストウッドの次の硫黄島の映画の主役である硫黄島守備隊総司令官の栗林中将は、アメリカで駐在武官をした体験があるので米国の国力を肌で知っていました。そのためか上への意見具申が「アメリカびいき」、「弱腰」とみなされ帝国陸軍の本流から外された軍人です。

戦後の日本企業でも外国に長くいると本社に戻れなかったり、役員になれなかったり、ましてや社長になるなんてありえませんでしたが・・。最近は松下電器や伊藤忠のように状況が変わってきています。国境を越えて世界を相手に競争するには変わらざるを得なくなったのでしょう。

日本軍も日清日露のイクサまでは、武士の戦法をベースにした冷徹な現実直視の戦略戦術を立てていたのですが(司馬遼太郎の言う、旅順戦の乃木大将を除き)、 陸軍大学の卒業成績順で将官、士官の階級や役職が決まるようになった大正以来、日本軍は精神論が優先となり、現実直視よりは、机上の「こうあるべき論」が通る様になりました。

そんな将官士官に命令されて、太平洋戦争を明治時代の三八式歩兵銃で、カービン銃を持った米兵と戦わされた日本兵は、アメリカの戦史家に戦後こう記述されています。

「日本陸海軍の下士官と兵は、錬度と戦闘能力において世界で最も精強な兵であった。

しかし、アメリカ軍にとって幸せだったのは、日本の将・士官が世界で最も愚かで無能力な将校であったことだ。」

私は会社勤めをしてやはり同じような思いをしたものですから、エライさんと飲む席でよくこの話を持ち出しては、嫌な顔をされたもんです。」

付記:昨日映画のオフィシャルサイトで、「父親たちの星条旗」に出演したアメリカの俳優の記者会見の模様を動画で見ましたが、イーストウッドの映画制作の意図を俳優もよく理解していたように思いました。
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福島原発行動隊の「月例報告書別紙」がHPにアップされました。
時系列的に福島原発のサイト現状と、報道のありようを記録している日本で唯一のドキュメントです。閲覧をお勧めします。

原発ウォッチャー「月例報告別紙」のアップロードについて
投稿日: 2013年7月31日

福島原発行動隊では「原発ウォッチャーチーム」を設け、福島第一原発の状況について毎月東電が発表している文書を分析し、その分析結果を「月例報告」にまとめて本ウェブサイトやSVCF通信で発表してきました。

それに加えて、原発ウォッチャーチームは、新聞等で報道された記事を収集してデータベース化するとともに、そのまとめを「月例報告別紙」として作成し、分析の補助資料として利用してきました。福島原発行動隊はこの「月例報告別紙」もまた独自の価値を持つと考え、今後は月例報告とあわせて公表していくこととします。



月例報告書別紙5月分  こちら

月例報告書別紙6月分  こちら

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

月例報告書2013年5月分  こちら

SVCF通信39号 こちら
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仏電力公社が米原発市場から撤退、シェールガス革命で  yahooニュース
ロイター 7月31日(水)10時47分配信

7月30日、 世界最大の原子力発電事業者であるでフランス電力公社(EDF)が、米国の原子力発電市場から撤退する方針を示した。写真はパリ市内の同社本社ビル(2013年 ロイター/Benoit Tessier)

[パリ 30日 ロイター] - 世界最大の原子力発電事業者であるでフランス電力公社(EDF)<EDF.PA>は、米国の原子力発電市場から撤退する方針を示した。安価なシェールガスの登場で電力業界の状況が様変わりしていることが背景。

米国では、シェールガスによる発電コスト低下を受け、複数の原発が閉鎖、もしくは閉鎖予定となっている。

同社のアンリ・プログリオ最高経営責任者(CEO)は「米国の目覚しいガス価格低下は、数年前まで想像できなかった。これにより、他のすべてのエネルギー源に対する競争力が大幅に高まった」と述べた。

同社は、米国内で原発5基を運営する合弁会社コンステレーション・エナジー・ニュークリア・グループ(CENG)から撤退することで、提携先の米エクセロン<EXC.N>と合意。2016年1月─2022年6月に適正価格でCENG株をエクセロンに売却する権利を確保した。

同CEOは「米国の原子力開発を取り巻く環境は現在好ましくない」と指摘。今後、米国では再生エネルギー事業に注力する方針を示した。

同社は、フランス国内の原子力発電事業が好調なことやイタリアでのガス価格再交渉を理由に、2013年の利払い・税・償却前利益(EBITDA)の予想を「0─3%増」から「少なくとも3%増」に上方修正した。

上半期のEBITDAは6.9%増の97億ユーロ、純利益は3.5%増の29億ユーロだった。
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株主総会議事録から見える、東電のホンネ 東洋経済
希薄な加害者意識、除染は「お客様対応」と無責任発言も
2013年7月31日

東京電力の株主総会が6月26日に、国立代々木競技場第一体育館(東京・渋谷区)で開催された。日本史上最悪の原発事故を引き起こしてから3度目となる同社の株主総会には2090人の株主が参加。

電力改革を求める東京都や脱原発を求める株主などから、15に上る株主提案が提出され(うち1議案は総会の途中で取り下げ)、3時間41分にわたる議事が行われた。しかし、株主提案はすべて反対多数で否決された。

出席者以外は詳細わからず、情報公開姿勢に疑問

その中には「株主総会の公開」を定款に盛り込むべきとの議案もあった。いわく「株主総会は報道関係者に議場を公開し、インターネット等で審議の生中継を行う」「すべての発言を記載した詳細な議事録を作成し、公開する」。

提案の理由として、東電が実質国有化を受け入れたことから、「ステークホルダー(利害関係者)は株主だけではない。今後は全国民注視の下で決すべきである」と提案者は提案理由をこう述べている。

だが、東電の取締役会は同議案に反対の意思を表明。「株主総会の審議の中継等につきましては、株主のみなさまのプライバシーを害するおそれや自由な討論の制約となるおそれがあることから、ご提案の規定を定款に設けることは適当でないと考えます」などと反対理由を述べた。

そのうえで「冒頭から監査報告までの模様を当社ホームページでライブ配信していること」「議事録については、法令に基づき、議事の経過の要領等を記載し、本店および支店に据え置いていること」などを理由に、前出の株主提案を「定款に設ける必要はない」とはねつけた。

一方、報道陣にはテレビモニター画面および音声が公開されたものの、「録画・配信はご遠慮願います」「ICレコーダにより録音した音声データの放送・配信はご遠慮願います」などという張り紙が掲示され、厳しい制約が設けられた。

しかし、東電が「一部のライブ配信や、議事の経過の要領等の本支店での据え置き」で情報公開をよしとしていることには、問題があると考える。東電の普通株式の株主数は86万7703人に上る(3月31日現在)。

だが、そのほとんどは株主総会に出席しておらず、そのやり取りの詳細を知ることができない。また、「議事の経過の要領」に記載された内容は、総会でのやり取りを克明に記載したものとは言えないからだ。

株主総会のなかの、「東電のホンネ」を抽出

株主総会には2090人が訪れたが、昨年の半数以下、2年前の2割強にとどまった。

こうしたことから、東洋経済オンラインでは、録音データを活字化したうえで、個人名を匿名扱いにするなどプライバシーに配慮したうえで、そのすべてを公開することを決めた。

このことは、株主利益のみならず、過酷な原発事故を引き起こした東電の経営を国民の立場からチェックするという意味で、公益にもかなうものでもあると考えたためだ。

ただ、株主総会でのやり取りに関する全文(【完全保存版】東電株主総会全議事録(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6))は、合計で8万字以上にのぼるため、すべてを読み通すことは骨が折れる。そこで、ここでは、以下、東電の「ホンネ」が現れているとみられる箇所など、注目すべき発言部分を複数拾い出し、解説を加えた。ぜひ、全文の該当箇所と照らし合わせて、読み進めていただきたい。

心に響かない謝罪の言葉、希薄な当事者意識

「議事に先立ちまして、株主の皆様そして立地地域、広く社会の皆様には、福島第一原子力発電所の事故により2年余りが経過した今なお、多大なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、役員一同、心より深くお詫び申し上げます」(下河邊和彦会長)(→議事録全文(1)の1ページ)。

「当社は事故の責任をまっとうするため、福島復興本社を中心に国や自治体と連携しながら、親身、親切な賠償を徹底し進化させるとともに」(廣瀬直己社長)(→同(1)の3ページ)。

「最初の質問はですね、福島第一における世間をお騒がせし、またご迷惑をおかけ、ご心配をいただいております漏洩水へのですね、現状における対応の問題でございます」(下河邊会長)(→同(4)の1ページ)

「汚染水の問題については、当初、大変な苦労をしながらですね、処理施設を作り、タンクを作りしてまいりましたが、なかなか手を打ちにくいというところがあったことは事実でございます」(小森明生常務執行役)(→同(4)の2ページ)

(東洋経済記者による解説)東電は被害を受けた住民への謝罪の言葉として、「ご迷惑とご心配」という文言を事あるごとに用いている。この言葉は、公民館などで大勢の住民を前にした場合のみならず、放射能汚染で農作物の出荷が不可能になったことを苦にして命を絶った農家の遺族への謝罪の言葉としても用いられたが、「謝罪に値しない」と遺族から強い反発を受けている。

「親身、親切な賠償」という言葉もひとごとのようだ。本来であれば、たとえば「誠意のある賠償」「真摯な姿勢での賠償」などが、ふさわしい表現だろう。これまで東電が十分な賠償をした事実がないことは紛れもない事実だ。

それを証拠に、おびただしい数の裁判や裁判外紛争調停制度を用いた損害賠償請求が起きている。汚染水処理の問題で「大変な苦労をしながら」というのも、現場を意識した発言なのかもしれないが、事故を起こした当事者としての責任感が稀薄で、ひとごとのように聞こえる。

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アフラックに屈服したTPP日本    山田厚史
2013年8月1日 

郵便局との提携が国民皆保険を空洞化する

 やっと交渉参加が認められ、マレーシアでTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)協議に加わる直前の発表だった。

アメリカンファミリー生命保険(アフラック)が全国2万店の郵便局でがん保険を売ることが決まった。

保険商品の共同開発もするという。米国が求める「郵政民営化」が、とうとう形となって現れた。販売提携、共同開発、次は出資、つまり日本郵政の経営支配だろう。

 狙いは処女地とされる日本の医療保険市場。国民皆保険を空洞化する米国資本の戦略拠点に郵便局がなろうとしている。

外資の保険ならOKという矛盾

 日本郵政は日本生命との提携を予定していた。子会社のかんぽ生命で日生が開発したがん保険を発売する段取りだった。それが舞台裏でひっくり返った。

 米国政府は「政府の信用が背後にあるかんぽ生命が民間と競合する保険を販売するのは民業圧迫であり、外国企業の参入を妨げる非関税障壁である」と主張し、TPP交渉と絡めて日本側に圧力をかけていた。

 麻生財務相がTPPの事前交渉で「かんぽ生命からがん保険の申請が出ても認可しない」と米国に約束した日本側が、その後の交渉で「日本生命を外し、代わりにアフラックのがん保険を売らせる売国的譲歩」(保険業界関係者)に突き進んだ。

 政府の信用をバックにがん保険を売るな、と言いながら、米国系のアフラックのがん保険ならOKというのは筋の通らない話である。

 他にも外資系保険会社は多数ある。アフラックだけを優遇するのは、これまでアフラックが主張してきた理屈にも合わない。誰にでもわかる非道理がまかり通った「力による決着」である。

 アフラックのがん保険はかんぽ生命の直営80店に留まらず、日本郵便の2万局、つまり全国津々浦々でアヒルのキャラクターといっしょににぎやかに販売される。全国制覇である。

 アフラックの日本代表は、かつて日米貿易摩擦が盛んだったころ米通商代表部(USTR)で、日本との交渉担当をしていたチャールズ・レイク氏、在日米商工会議所会頭も務めた。その「ミスター外圧」が日本市場を絡め取る「罠」に使ったのがTPPだ。交渉に引き込み、自民党の弱みである「農産物関税」を人質に取った。

 すべての品目が交渉対象になる、と分かっていながら「農産品5項目は必ず護る」と公約を掲げた政府自民党に、米国は「協力を得たいなら言い分も聞け」と巧みに持ちかけた。

 成果はまず、懸案の自動車で形となった。「米国での自動車関税を継続する」。年間8000億円の関税が撤廃させることができなくなった。防波堤を求めるGMなど自動車業界の要求を満たし、次が「郵政ネットの割譲」だった。

「アフラックは郵政の販売網を自由に使える」という決定は、全国に米軍基地を広げるようなもので「不平等条約」の臭いさえする。政府は「日本郵政の経営判断であり、TPP交渉とは無関係」という。そんな言い訳が世間に通るだろうか。

郵政の社長人事は親米路線の象徴

 ことが官邸主導だったことは日本郵政の社長交代からうかがわれる。昨年12月に就任したばかりの坂篤郎社長を更迭し、元東芝会長の西室泰三氏を新社長に充てた。

坂氏は財務官僚時代「竹中の天敵」と言われた。社長就任は財務省の先輩で日本郵政社長だった斎藤次郎氏による抜擢だった。

斎藤氏は、郵政民営化で自民党を脱党した亀井静香・郵政担当相が指名した。そんないきさつもあり、小泉・竹中路線の流れを汲む「アフラックとの提携」を実現するためにも、社長の首をすげ替えることが必要だった。

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官僚と新聞は安易に「国益」という言葉をつかって、ごまかすな   大前研一
引用元:  大前研一のメルマガ 『 ニュースの視点 』 2013/8/2 #477


 消費増税 消費増税による影響検討を指示
 貿易統計 1-6月貿易赤字 4兆8438億円
 TPP TPP交渉に正式参加

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 ▼ 消費増税の再検討は危険な考え方/景気よりも財政問題が深刻
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 安倍首相が来年4月に予定する消費増税による景気や物価への影響を
 再検証するよう指示したことが26日明らかになりました。

 政府は法律で定めた通り消費税率を現行の5%から10%に
 2段階で引き上げる場合を含め、増税の開始時期や引き上げ幅を変える
 複数案を検討するとのこと。

 デフレ脱却を重視し、増税が来春以降の景気腰折れを招かないよう、
 追加的な景気対策の実施も視野に万全の準備で臨む考えのようですが、
 これは「危険」な考え方だと私は思います。

 消費増税については、民主党政権時に自民党も合意の上で
 可決されています。

 つまり、これは正式に「やらなければならない」ことです。

 実施を2段階にした上、さらに繰延べとなってくると、
 日本の財政規律の問題になるでしょう。

 これは国債の暴落を招く危険性すらあります。

 ゆえに、麻生財務相及び財務省は、何とか食い止めようとしています。

 安倍総理は事情を理解していないのか、1年で1%ずつなどと
 言っていますが、市場との対話という点で相当ハイリスクだと
 思います。

 消費増税を実施しても、きちんと3本目の成長戦略を描けば
 問題ないはずです。

 例えば、私が提案するような土地活用の規制撤廃などです。

 また、消費増税について、景気にどのような影響が出るのか?
 という議論があります。

 安倍総理も、景気の数字を見ながら消費増税のタイミングを
 秋に判断したい、などと述べていますが、根本的に間違っています。

 というのは、今の日本の最大の問題は景気の悪さ(不況)
 ではないからです。

 この20年間日本はずっと不況でしたが、それでも餓死者が続出する
 わけでもなく、失業率も4%台でスペインのような大きな数字には
 なっていません。

 つまり、日本という国は景気が悪くなっても、
 つぶれることはないのです。

 それよりも、GDPの2倍という歴史上類を見ない莫大な借金を抱えた
 財政こそが、日本の最大の問題です。

 約1000兆円の借金のうち、大半は自民党が生み出したものです。

 だから、今の政府はなるべく手を付けたくないという心理が
 働いているのでしょう。

 飛行機に例えるなら、不況というのは
 「乱気流になって揺れますのでご注意ください」程度の話ですが、
 財政問題は「墜落します」と同義です。

 かつて今の日本ほどの借金を抱えた国もなければ、
 そこから回復した国もありません。

 さらには、毎年80万人ずつ就労人口が減っていく日本では、
 借金を返す人がいなくなる時代が、すぐそこに迫っています。

 まず、この重要性を認識して欲しいと思います。

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 ▼ 日本は米国化し、輸入国になった
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 財務省が24日発表した貿易統計によると、1~6月期の貿易収支は
 4兆8438億円の赤字でした。

 上期ベースでは3年連続の貿易赤字。

 赤字額は前年同期(2兆9168億円)を上回り、比較可能な
 1979年以降で最大となったとのことです。

 原発稼働を停止したため、燃料の輸入が増加したことが
 大きな要因になった、という報道もあるようですが、
 これは本質的な問題を指摘していません。

 確かに、直近の数字で輸入が大きく伸びていることは確かですが、
 貿易収支のグラフを長期スパンで見れば、
 右肩下がりの傾向にあるのは明らかです。

 増加したという鉱物燃料の輸入額も2008年と同レベルであり、
 突出して大きな数字だったというわけではありません。

 日本の貿易収支には、反転の兆しは全く感じられません。

 これは日本が米国化したことを意味しています。

 すなわち、日本は輸入国になったということです。

 今、日本企業は海外でモノを作って日本国内の販売網で販売する、
 という形態に変化しています。

 かつて米国が経験した「3つ子の赤字」問題のうち、2つの赤字を
 日本も抱えてしまっている状況なのです。

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 ▼ 安易に「国益」という言葉をつかって、ごまかすな
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 日本政府は23日午後、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に
 正式参加しました。

 日米両国を軸とする巨大な貿易圏作りが動き出し、
 アジア太平洋を巡る経済や安全保障の枠組みに大きな影響を
 与える見通しとのこと。

 私が気になったのは、交渉担当官がしきりに「国益」を
 強調していたことです。

 私に言わせれば、彼らが言う「国益」は「少数利益団体の利益」
 であって、本当の意味での「国益」ではありません。

 国民消費者から見れば、良いモノが安く購入できることは
 非常にいいことです。

 そうした観点を無視して、自分たちの都合だけで「国益」を
 語るのはおかしな話です。

 安易に「国益」などという言葉を使わずに、
 正直に言えば良いのです。

 自民党には「国益」と称して、利益を守るべき団体があって、
 そういう存在が自民党を支えているとも言えます。

 ただ、そのような事情は米国でも同じでしょう。

 オバマ大統領にしても理解できるでしょうから、
 「お手柔らかに」と言えば良いのです。

 こうしたことさえ理解できずに、安易に「国益」という言葉を
 使うのは、明らかに新聞記者の認識不足だと思います。
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新たに大量の高濃度汚染水確認 福島第1原発  中日新聞
2013年8月1日 11時27分

 東京電力は1日、福島第1原発2号機と3号機から海側に延びるトレンチ(地下のトンネル)に接続する2つの立て坑(ピット)で、大量の高濃度汚染水がたまっているのを確認したと発表した。

濃度にはばらつきがあるが、最大で放射性セシウムは1リットル当たり計9億5000万ベクレル、放射性ストロンチウムなどは5億2000万ベクレルを検出。海近くの立て坑で大量の汚染水の存在が確認され、あらためて事態の深刻さが浮かんだ。

 今回、汚染水が確認されたのは、いずれも直径7メートルほどの巨大な立て坑。タービン建屋に冷却用の海水を引き込むため地下二十数メートルまで掘られた配管を収容するトレンチに接続している。耐震性は非常に高いとされるが、海からは数十メートルしか離れていない。

 東電によると、2号機側の立て坑では、7月31日に採取した水からセシウムが計3億4000万~9億5000万ベクレル、ストロンチウムなどが計3億3000万~5億2000万ベクレル検出された。深くなるほど濃くなる傾向があった。

 3号機側では、セシウムが計3200万~3900万ベクレル、ストロンチウムなどが計3200万~3400万ベクレル検出され、どの深さでも非常に塩分が濃く、深さによる放射性物質の濃度のばらつきはあまりないのが特徴。

 どちらの汚染水も、セシウム134と137の濃度比から、2年前に発生した汚染水とみられる。

 事故発生当初の2011年4月に2号機、5月には3号機の取水口近くで大量の高濃度汚染水が海に漏れた。2号機側の水のセシウムの濃度は計36億ベクレルで、それに比べると、今回確認された汚染水は大幅に薄い。

 しかし、今年7月26日に100メートルほど北側の浅い電源ケーブルトレンチにたまっていた水からは計23億5000万ベクレルのセシウムが検出されるなど、海側のトレンチでは高濃度汚染水の存在が次々と確認されている。

トレンチは地下で複雑につながっており、トレンチの継ぎ目は耐震性が必ずしも高くはない。浅いトレンチの下に敷かれた砕石層が、汚染水の通り道となる危険性も指摘されている。
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スポンサーが読売テレビに「公平な番組作り」申し入れ
「ミヤネ屋」 山本太郎の発言をCMでブツ切り、炎上
2013年7月30日 掲載 日刊ゲンダイ

大阪の「読売テレビ」が赤っ恥だ。参院選で初当選した俳優・山本太郎(38)のインタビューが途中で打ち切られたことに激怒した視聴者が番組スポンサーに苦情を寄せ、困り果てたスポンサーが、読売テレビに「公平な番組作り」を要請する事態になっているのだ。

 スポンサーに“ダメ出し”されたのは、22日に放送された「情報ライブ ミヤネ屋」。番組では「反原発 山本太郎氏に聞く」と題したコーナーに山本が生中継で登場。山本が「1分」の中継時間を確認した上で、〈テレビとスポンサーの関係〉について発言した途端、画面がCMに切り替わってしまったのである。

 この事態にネットユーザーはすぐに反応。掲示板には、〈読売テレビが報道規制〉〈読売テレビが山本に意地悪〉との書き込みが殺到した。と、ここまではよくある話だが、視聴者の怒りの矛先は番組提供スポンサーの「再春館製薬所」にも“飛び火”。「再春館製薬所」の公式ツイッターには消費者から「不買運動」をうかがわせる書き込みが相次いだ。

 頭を抱えた「再春館」はとうとう、26日には社長室長名で、〈「ミヤネ屋」の放送内容について、お声を寄せていただいた皆様へ〉と題し、〈番組内での発言や進め方については、私どもも違和感を覚えたのも事実〉〈テレビ局に対して公平な番組作りを行っていただけるよう申し入れを行いました〉と表明せざるを得なくなった。

「スポンサーに配慮してインタビューを打ち切ったのに、逆にスポンサーに迷惑をかけているのだから皮肉な話です。イメージを重要視する化粧品会社にとって、今回の放送に対する苦情の声を無視できないと判断したのでしょう」(放送ジャーナリスト)

 あらためて「再春館製薬所」に聞くと、「ネットや電話で『司会者の発言が不適切』といった意見を寄せた方々に対し、真摯にお答えさせていただきました」(広報)という。

 一方、読売テレビは、コトの経緯を確認する日刊ゲンダイ本紙の質問書に対し、「回答します」(広報担当)としながら、締め切りまでに回答はなかった。残念ながら、スポンサーの忠告は届いていなかったらしい。

引用元

原子力ムラのご意向を忖度しすぎた読売テレビ側の過剰反応か?

 ネット社会になったら一般大衆が直接的にこんな方法で、自分の意思を世間に伝える手段を持ったことが証明された一件だ。

 読売テレビは番組のクレームが来てもつぶれはしないだろうが、スポンサーは不買運動をされた日にはオマンマの喰い上げになる。

ネット社会は「無告の民」にも声を上げる手段をもたらした。

現代の一揆の参加者にムシロ旗の代替品をもたらしたのかも。

無告:「告げ訴えて救いを求めるところのないこと」広辞苑。
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原発再稼働マル秘メール 電力幹部と経産官僚あきれた癒着   週間朝日
2013年07月19日

 安倍自民の勢いをバックに、原子力ムラがすっかり息を吹き返している。

再稼働を前提に、経産官僚と東電幹部が盛り上がる。

「過去の裏での積み重ねが、一気に壊れてしまう」「新潟県知事でほとほと、まいりました」「夏は猛暑という世論形成はどうなるのでしょうか?……昔のようにお金だけでは世論は操れず……」「猛暑頼み、すがるしかありません」。

10通のメールが醸し出す民意無視の感覚とは何か。経産省はなぜ電力会社に肩入れするのか。変わらぬ癒着の実態を暴く。

◇第1章 東電幹部と経産省幹部が交わした、原発再稼働の驚愕マル秘メール
◇第2章 税金ばかり使うもんじゅはガン
◇第3章 電力会社助ける『国家的粉飾』

第1章 東電幹部と経産省幹部が交わした、原発再稼働の驚愕マル秘メール

 経産官僚が気にしていたのは、東電が再稼働を目指す新潟・柏崎刈羽原発6、7号機についてだ。福島原発事故の当事者である東電だけに、再稼働のハードルは高いため、6月に東電幹部に宛てた次のメールでこう危惧していた。

 〈反発、怖いのは御社がKK(柏崎刈羽)で動かれる時でしょうか。一気に世論が高まり、地元もNOというしかない状況になりかねません。過去の裏での積み重ねが、一気に壊れてしまう。そのところ、いかがでしょうか? 巧妙にされておられるとは、思ってはいますけれど〉(経産官僚)

 後に経産官僚の不安は的中した。

 東電は7月2日、柏崎刈羽原発の再稼働申請の意向を表明したが、これに対し、新潟県の泉田裕彦知事がこう猛反発したのだ。
 「地元に何の相談もなく申請する。こういう態度で、立地地域との信頼関係を築けるはずがない」

 翌日の新聞、テレビ各社がトップで泉田知事の発言を大きく取り上げたが、それを読んだ東電幹部はメールでこうぼやいていた。

 〈どの新聞もトップで、新潟県知事でほとほと、まいりました〉

 さらに東電幹部は地元の対応については、こう暴露している。

 〈離れたところで地元と話をすると、早く再稼働してもらわなければ困るんだよ、東電さん、とみんな話している。それで、再稼働を申請しますよとなれば、反対だ、地元の同意を要求でしょう、本当に。

あなたたち、どうすればいいのって、言いたくもなります。議員さんたち、たいてい、(原発関係の)商売にかかわっている。再稼働しろという、だが、議会になれば、ダメダメ〉

 一方の経産官僚は冷静に事態を分析し、その先の展開をこう予測している。

 〈柏崎は、やはり反発がきましたね。(略)先に地元の了承をとりつけろとの論になるでしょう。それやっちゃったら、永遠に再稼働は無理なことは明白。わが社OB、新潟県知事(泉田氏は経産省OB)、次の選挙はまだ先。つめたいでしょうね、きっと。他の事業者の動向を眺めつつ、申請となるのでしょうか〉

 この予測は現実となりつつある。
 泉田知事は7月5日、説明に訪れた東電の広瀬直己社長に再稼働の拒否を改めて表明し、申請は延期となった。

本誌が入手した計10通のメールは、いずれも今年5月から7月にかけ、東電はじめ複数の電力会社幹部と経産官僚との間で、『情報交換』として交わされたものだ。いずれも原子力ムラの露骨な「本音」が赤裸々に記されていた・・・

引用元
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英情報機関 ハッキング用工作 発見 中国レノボ社製 PC「使うな」  東京新聞

2013年7月31日 夕刊

【ロンドン=石川保典】英情報機関が、世界最大のパソコン企業である中国レノボ社製品の使用を禁止していたことが分かった。三十日付の英紙インディペンデントが伝えた。

 情報局保安部(MI5)や政府通信本部(GCHQ)が製品を調べたところ、外部からの操作でパソコン内のデータにアクセスできる工作が施されているのを発見した。科学者は通常のセキュリティー保護をバイパスする秘密の裏口がチップに最初から仕込まれているとの見解を示したという。

 GCHQなどはコメントを拒否しているが、使用禁止の通達は二〇〇〇年代半ばに米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの情報機関でも出されたという。

 IBMのパソコン部門を〇五年に買収したレノボ社は、中国の国家機関・中国科学院が最大の株主。同紙には「製品の信頼性と安全性は顧客から常に保証されている」などとコメントしている。

 中国の情報技術(IT)企業をめぐっては、オーストラリア政府が昨年、中国人民解放軍との関係が取り沙汰される「華為技術」の高速通信網事業への入札参加を拒否し、中国政府が批判している。
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米政府の情報収集の手法、詳細に 英紙、米当局資料を公開 東京新聞
2013年8月1日 05時52分

 【ロンドン共同】米政府による一般市民の電子メールなどの収集問題で、英紙ガーディアンは7月31日、情報収集の手法を詳細に記した米当局作成とされる資料を同紙のウェブサイトに公開した。米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者から提供を受けたとしている。

 情報機関職員の研修用とされるこの資料によると、情報収集用のシステムは「エックス・キースコア」と呼ばれる。

監視対象者のメールアドレスなどを入力するだけで、メールやチャットの内容からサイトの閲覧記録まで「典型的なネットユーザーが行うほぼ全てのことを捕捉できる」としている。
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「学生記者」が日系差別を取材 人種超えた共存重要  東京新聞
2013年8月1日 11時35分

 【ワシントン共同】「学生記者」として米東部を訪れている長野県の中高生20人が7月31日、ワシントン市内で「米日カウンシル」のアイリーン・ヒラノ代表と面会、差別と闘ってきた日系米国人の歴史や、日米の官民による東日本大震災の復興支援事業「トモダチ構想」を取材した。

 日系3世のヒラノ氏は第2次大戦中、日系人が「敵性外国人」として扱われ、強制収容された経緯を説明し、人種や文化の違いを乗り越えて共存する必要性を強調した。
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縄文の大集落が出土 大船渡、3日に現地説明会   岩手日報
 県文化振興事業団埋蔵文化財センターによる大船渡市三陸町越喜来(おきらい)字仲崎浜の中野遺跡の発掘調査で、縄文時代の大集落跡が見つかった。

縄文人の精神性を象徴する石製ペンダントも出土。3日午後1時から調査成果の現地説明会を開く。

 同遺跡は標高約90メートルで、住宅の高台移転に伴い約9千平方メートルを調査。縄文時代中期終わりごろ(約4200年前)の複式炉(ふくしきろ)を伴う竪穴住居跡が40棟以上出土した。

複式炉は炉が二つあるのが特徴で「現代で言えばシステムキッチン」と同センターの須原拓文化財専門員(39)。調理用具を入れるためか、土器を炉と炉の間に埋めた立派な複式炉も見つかった。

 同遺跡からは、大量の土器や石器のほか、珍しい石製ペンダントも出土。須原文化財専門員は「ムラの長老が身に着けていたのではないか」と推測する。
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2013年08月01日(木)
阿智胡地亭便りから  「#121イーストウッドの[父親たちの星条旗]」
2006.11.28作成、ブログ掲載。11.29メルマガ発信。

 映画「父親たちの星条旗」を見た。
 
1)確かに星条旗を硫黄島のすり鉢山に掲げたあの写真はやらせだという話は、だいぶ前に聞いた事があった。

一言で言えば、イーストウッド監督はこの話を材料にして、ブッシュ政権下のイラク戦争でいま命をないがしろにされている若く名も無いアメリカ人と、それらの若い兵を送りだしているアメリカ社会の現在を描くかのような映画を作った。

つまりこの映画は太平洋戦争の激戦を描きながら、今の時代を生きているアメリカ国民に向けてイーストウッドが強いメッセージを送っている映画だ。

ただそれは念入りにじんわりと描かれ、直接的なメッセージ性は巧妙に隠されているが、一つ一つの細部の積み重ねがそのことを伝えてくる。

2)画面の硫黄島での戦闘描写は過酷で容赦がない。

スピルバーグ監督を共同制作者に招いた意図はこの息をする暇も無い長い長い戦闘場面―しかもCG技術は最高レベルだと思う―の為だったかもしれない。
このリアルで見るのもつらい戦闘場面だけでもこの映画は名前が残るかもしれない。
 
3)そして一人一人の「個人の尊厳」を自分たちの利益のために商品化し、その利用価値がなくなれば平気で捨てさる大きな組織への批判の映画でもある。

4)印象に残る内容は;
 
☆メデイアと政権政党と大企業が支える国家が作り上げる戦場の英雄。

☆息子が兵隊として徴兵され、戦死した一般家庭の普通の母親と父親の悲しみ。(イラク戦争の前線に出る米兵の殆どは年収200万円以下の家庭出身だと聞く。彼らは無事に帰還すれば大学の奨学金が保証されている。)
 
☆今も当時もなくならないネイテイヴアメリカン(アメリカインデアン)への強い差別。

(このインデアン出身の兵を皆が「CHIEF、酋長」と呼んでいるのに字幕は酋長と訳さず彼の個人名を使っていた。確かに侮蔑の意味でチーフという呼び方が使われているのだが、最後に上官が使った「CHIEF」と言う呼びかけは、この兵の人間性に一目置くようになったので本当のチーフと言う意味で使ったものだった。

もし字幕の翻訳者が差別用語だとして直訳を避けたとすれば、監督の細部のオリジナルの意図を捻じ曲げるものだと思う。)

☆トルーマン大統領を演じた役者はがさつで俗っぽいブッシュ大統領のイメージを巧妙に演じて笑えた。また下士官から兵、母親父親、上流階級やコーラスガールなどこれだけの数の俳優を使ってどこにも破綻がないのにも凄いと思った。アメリカの俳優の層の厚みを感じる。

◎ 高校生の頃、毎週毎週楽しみに見ていた一時間テレビ西部劇「ローハイド」のロデイ役で知ったあの「クリント・イーストウッド」がこのように自分が今生きるアメリカの社会と人間たちに「自分の強い思い」を伝える映画をつくる監督になるとは思いもよらないことだった。

この人は志を持ってゆるぎなく生きてきたのだと思う。
(画像はwebから借用した「ロデイ」役時代のクリント・イーストウッド)
 
◎このような硬派の社会性の高い映画がアメリカで娯楽映画としてリリースされることにはいつもながら驚く。

太平洋戦争後61年間、その二つに大きな差はないと言われても民主党と共和党の2大政権が交互に国を運営するアメリカ人とアメリカ社会。一つの政権のもとで暗く淀んだ水は政権交代のたびにその都度流される。そのお陰か映画のような影響力の強いメディアが、時の社会に対して健全な批判力として機能しているところに、アメリカと言う国のしたたかさと懐の深さとバランスの良さを感じる。

ついでながら、俳優としては「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」の国境警備隊員を演じたバリー・ペッパーがこの映画では軍曹役をやっており、今回もやはり強い印象を受けた。
 
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| 古文書館(アーカイブス) |
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「 復 讐 」      by れん

いつか私が最期の日を迎えたら
胸を張ってあの人に会いにいくだろう。
そしていじわるく笑ってやろう。

子供の頃からよく夢を見る。
それは楽しい夢や願望が
叶ったものも多かったが
何だか心に引っ掛かっていることも
何度も何度も夢の中で繰り返される。

子供の頃、ある日を境に突然、
父は家の中で暴れた。
小さな弟は母が必死で守り
おばあちゃんっ子だった姉は祖母が守った。
私は見事にあまってしまったのか
生身で父のどこにも持っていけない感情を受けた。
小さな体はちょっと叩かれただけで痣や傷になり
蹴られると簡単にぶっ飛んだ。
その夜、布団の中で声を出さずに泣きながら
誰からも守ってもらえないと知り
自分で自分を守らないといけないと悟った。
いつかぜったい強くなって
父を見返してやろうと思った。
泣けば泣くほど父が喜ぶような気がして
そんな日が続いても涙が出なくなっていた。
そしてむくむくと育っていったのは
表現方法を知らないゆがんだ
真っ直ぐな心だった。

親は子供を扶養する義務や責任があって
義務教育の間は学校に通わせる義務がある。
何より住民票もこの家にあるのだから
どれだけ叩かれても殴られても
学校には行くし、この家を出ていかない。
そんな事を口にするようになってしまった
わずか10歳の子供の私を
父はどう思っていたのだろうか。
どこまでがしつけで、どこまでが虐待なのか
子供の早すぎる反抗期なのか。
それを誰も判断してくれない日々を過ごした。
家から表に放り出されても泣きもせず、
叫びもせずに
家の裏に回って祖母を呼べば
簡単にこっそり家に戻れるが
田舎の町で野宿のように、じっと物陰に座り込み
朝を待って普通に玄関から戻ることもあった。
夜の田んぼをてくてく歩き
歌が聞こえる賑やかな店の前や
楽しそうな家族の住む家の前も通った。
車が真横を何十台も通り過ぎたが
誰も話しかけてこないし
子供なのに保護もされない。
私は誰からも「見えない」人間なのかと
生きて、存在しているのかとも
本気で考えたこともあった。

ある時、さんざん殴られたあげく
家から放り出された。
「私の家なんだから絶対に入ってやる」と
玄関のガラスに体当たりし、
ビールをケースごと扉に投げ割って
玄関扉を大破し
血まみれになって玄関に立ち続けた。
近所の優しいおばさんが
顔や手足から血を流す私を見て
キャーキャー泣いてくれたので
仕方なく家に入れられた。
その時、「ざまーみろ」と笑っていられた自分が
今、思い出しても恐いと思う。

強くて正義感のあった私は家では大変だったけど
学校では友達も多かった。
弱いものいじめをする『いじめっ子』を泣かすことが
楽しみの一つだった。
どう言えば相手が泣くのかは簡単にわかる。
何より気も強く手も早いので
喧嘩には負ける気がしなかった。
そして一日も休まずに皆勤賞で小学校を出た。
小学校の時から頭の中で考えていたのは
早く家を出て自立したいということだった。

中学を卒業し、少し離れた私立の高校に通った。
私の家のことを知らない人の中で
普通に生きようと思った。
手をあげられることは減ったが
父とは相変わらずうまくいかない。
前にもまして口が立つようになった私に
父はとうとう高校の授業料を止めた。
大学は数年後に自力で行くことも出来るけど
高校はどうしても、普通に卒業したかった。
「ごめんなさい。いい娘になるから授業料を出して」
そんなことは口が裂けても言わない。
授業料に併せて独立資金も必要なので
大学生のふりをして、ホステスのバイトを始めた。
幸いにもややこしいお店ではなかったので
悪い道には入らなかった。
しかし高校生の私に、大人の相手が出来るほどの
話題や話術の持ち合わせはなかった。
若いからと隙をみて
客に身体を触られるのも嫌で
演歌大全集を買って歌をいっぱい覚えた。
幸い歌は得意なほうで、すぐ覚えられたので
接客よりも歌っている時間のほうが増えた。
おかげでお店やお客さんは私を大切にしてくれた。

あと一週間で高校を卒業できると思っていた
そんなある日、
バイト先のお店にやってきたのは
教頭先生と生活指導の先生だった。
なぜよりにもよってあの二人がここへ来るのか。
ここまで誰にも頼らずにがんばってきたのに
今さら停学も、もちろん退学も嫌だ。
でもこの場から逃げたくはない。
先生にばれるのも嫌だけど
大学生だと疑わず、信じて働かせてくれている
お店にも申し訳ない。
その時の私は着物で髪をアップにしていたくらいで
化粧は薄く、ばれるほうが自然に思えた。
緊張と激しい動悸の為に先生達の顔を
見たらだめだと思うほど
教頭の顔ばかりジロジロ見てしまった。
「あの娘、俺の顔ばかり見てる」そういう教頭に
横についたホステスさんが言ってくれた。
「先生、男前だから若い子でも気になるだけよ。」
日払いでバイト代をもらいながら
雪の日でも原付バイクで働きに来る私を
仕送りしてもらえない、今時珍しい苦学生だと
バイト先では皆が思ってくれていた。
心臓の音があんなにはっきり聞こえて
内臓が全部飛び出しそうだったのは
あの時が最初で最後だった。
ばれるどころか私は教頭の前で歌まで歌っていた。
緊張で声が震えたので、演歌っぽくなって
いつもより「上手い上手い」と
店内の全員から拍手をもらったくらいだった。

無事に高校を卒業できた。
血の繋がっているはずの父は苦手だったからか
他人は私に優しい気がしたので
社会に出ると安心して過ごせた。
働きながら人の何倍も勉強したが
いつまでも学べないことが一つあった。
次々と変な男に騙されるのである。
それでも懲りずに「この人こそ運命の人かも」
そう思うが毎回違う。
顔が好みでつきあった人は浮気ばかり、
器がでっかい大らかな人と思った人は
借金まみれで巻き込まれる寸前に逃げた。
優しいと思ったら
酔えば女性を殴る癖がある人だった。
食事に誘われ連いて行ったら
相手は違う目的だったらしく
拒否したら海に捨てられた。
それでも泳ぎが得意だったので
何キロでも泳げる私はすいすい泳いで
何もなかったように戻ってこられた。
寂しさを埋めたくて一人にはなりたくなくて
それがわかっているのに又
同じように変な男にひっかかる。
それを話す度に
号泣しながらもちょっと笑う友達を見ていて
我ながら悲劇ではなくて
まるで武勇伝のようにも思えてきたから不思議だ。

いろんなことがあったが
うなされるように見続ける夢は
子供の頃の寂しかった気持ちや
父のことではない。
酷い目にあった男の夢でもない。
高校が卒業できないかも知れないという
あの時の夢ばかりなのだ。
今までに、もっと苦しいことや悲しいことが
たくさんあったはずなのに
なぜあの時の夢ばかり繰り返し見るのか
その答えが探せないでいた。

高校を卒業してから10年以上経ち
通信で大学に通いだした。
その数ヶ月後から
もうあの時の夢はぴたっと見なくなった。
自力でがんばって高校を卒業しようとしているのに
高校に行かせてもらえない
卒業させてもらえない
あの時私が一番恐かったのは
学校を止めさせられることだった。

誰にも甘えないから
誰にもこの先の私の未来を決めて欲しくなかった。

子供だった私はきっとどんな状況の時でも
未来を信じ
自分自身で切り開こうとしていたのだろう。
それを自分自身で気付かないほど
必死であったんだろう。
それに気付かないほど
必死で信じ、必死で生きていたのだ。

父も年をとった。
そして私もすっかりいい大人になった。
結婚したことも離婚したことも
父にはすべて事後報告ですませた。
それでも口数こそ少ないが
まるで何もなかったように
過ごせる時間も少し出来た。

今の私に言えることがあるとすれば
父もきっと悩んでいただろうということ。
父からみれば私は子供の姿をした
“悪魔”であり“妖怪”だったのだろう。
普通に食卓を囲んで
学校であったことを話せる
平和な家にただ憧れてきた。
それでもあの家を私は選んで
生まれてきたと思う。
おかげで子供の頃から周りの子より
随分大人で誰より自立心が育った。
両親から溺愛されたり
いつも愛情を感じた子供として育っていれば
今の私はきっとないだろう。

家族みんなに愛された子供が
運悪く事故に巻き込まれたり
早死にすることもある。
「お前なんか生まれてこなかったら良かったのに」
そう言いながら父に手をあげられていたからこそ
誰よりもしたたかに生きようと思った。
生まれてこなかったら良かった命ならなおのこと
誰よりも笑い、誰よりも楽しんで生きようと
苦しい時に何度も気持ちを
奮い立たせることが出来た。
そんな私の過去のことなど何も知らず、
今だけを見て
周りには仲間や友達がいて
私を助けようといつでも力をくれる。
かつて誰にも助けてもらえなかった私が
誰かを助けたり支えたりすることも
いつだって出来るのだ。

いつか父を見送り
私も最期の時を迎える日が来るだろう。
その時が来たら胸を張って
父に会いに行こう。
この人生を楽しんだことを心から喜び
「ざまぁみろ」と笑ってやる。
それが私の父への復讐。

そして今度生まれ変わったら
又、あの父の娘になってあげてもいい。
私が優しい娘になれるまで
父が優しい父になれるまで
いつか素直になれるまで
何度も生まれ変わればいい。

本文と詩の引用元

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【福島第1原発の現状】  海洋流出防げるか不透明 共同通信 


福島第1原発からの汚染水の海洋流出を受け、東京電力は護岸の地盤改良など流出防止策を急ぐが、対策の効果は不透明だ。加えて敷地内の汚染水は1日400トンのペースで増え続け、抜本的な解決策もない。廃炉に向け当面の最重要課題とされた汚染水対策は事実上、破綻している。

 「1リットル当たり23億5千万ベクレル」。原子力規制委員会が汚染水の漏えい源と疑う敷地海側のトレンチ(地下道)にたまっていた水の放射性セシウム濃度だ。東電が27日、発表した。トレンチが通る2号機タービン建屋東側の一帯では5月以降、観測用井戸で高濃度汚染水の検出が相次いでいる。

 東電は4月、港湾内で長さ約780メートルにわたって鋼管約600本を壁のように打ち込む「海側遮水壁」の工事を始めた。完成は来年9月ごろで、汚染水が海に漏れ出さないよう“念のため”の措置だった。

 ところがわずか約2カ月後、敷地海側や港湾内の海水で高濃度汚染水の検出が相次ぐと、水ガラスという薬液で護岸などの地層を固める「土の壁」の工事に着手せざるを得なくなった。

 トレンチには事故直後に流れ込んだ極めて高濃度の汚染水がたまっている。2011年4月に2号機取水口近くで汚染水漏れがあったことを受け、継ぎ目部分の縦穴を埋めて水の流れを遮断しているが、本来は配管や電源ケーブルを通すためのトレンチに、防水処理は施されていない。

 東電は早期に汚染水を抜き取ってトレンチを埋める計画だが、ここが汚染源だとすれば、完了までは高濃度の汚染水が漏れ続ける。今月26日に記者会見した 広瀬直己 (ひろせ・なおみ) 社長は「もっと早くやるべきだった」と悔やんだ。

 一方、汚染水をどう減らすのかも重要な課題だ。建屋に流れ込む前の地下水を井戸でくみ上げて海に出す「地下水バイパス」計画は地元の強い反発でめどが立たない。1~4号機の周囲の地盤を凍らせて地下水流入を防ぐ「凍土遮水壁」は15年の完成を目指すが、世界的に例のない取り組みで効果は未知数だ。「まずは流入量を減らさないとだめだが、抜本策は挙げられない」と広瀬社長は苦悩をにじませている。

東電だけに任せるのではなく、日本の技術的国家総力を上げないと解決が出来ないのでは。

このまま太平洋に垂れ流しとなると、地元住民や日本人全体の問題だけではなく、間違いなく国際問題になる。

 最後の砦は米軍の特殊工兵部隊の協力かも知れないが、参加してくれるかどうかは未知のことだ。

3.11以降すぐに米海軍横須賀基地の全艦艇は基地から長崎の基地に出港した現実があり、トモダチ作戦に従事した艦艇乗組員が多数、放射能被ばくを受けたとして、東電をアメリカの裁判所へ訴えている現実もある。


◎アメリカ軍横田基地内のスーパーマーケットでは、内部被ばくを防止するために、これまでの2年間、東北地方の食料品は仕入れ禁止になっていた。ようやく解除されたという米軍新聞の記事。

Commissaries to sell Japanese produce again, 2 years after disaster

Air Force spouse Satoko Gadbois and Kosei Gadbois, 1, shop for produce at the Yokota Commissary on Friday.

SETH ROBSON/STARS AND STRIPES

By Seth Robson

Stars and Stripes

Published: June 7, 2013

US bases pause to remember Japan tsunami victims
2 years after Fukushima, daily life marked by concerns for kids' health. More stories on Japan's 2011 disaster

Lt. Col. Brian Kim, chief of the Army's Public Health Command District Japan, announces the end of restrictions on procuring Japanese produce at the Yokota Commissary on Friday. The Department of Defense stopped sourcing food for its personnel from many parts of Japan due to fears about radiological contamination after the 2011 Fukushima nuclear disaster.

引用元。
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高濃度汚染水:東電、対策先送り認める 2年以上回収せず
毎日新聞 2013年07月29日 21時45分(最終更新 07月29日 23時46分)

 東京電力福島第1原発からの放射性汚染水が海洋流出している問題で、東電は29日、2号機海側のトレンチ(配管用トンネル)内などにある高濃度汚染水を抜き取るなどの対策をとっていれば、現在の海への流出リスクを減らせた可能性が高いと認識していたことを明らかにした。一昨年4月以降、2年3カ月にわたり実質的な対策を先送りしていた。改めて東電が主体となる収束作業の在り方が問われそうだ。

 東電によると、1~4号機海側には、海水を取り込む配管や電源ケーブルを通すためのトレンチが複雑に配置されている。一昨年3月の津波で大量の海水が浸入。さらにタービン建屋側から放射性物質が流入し、内部には今も2万立方メートルの汚染水がたまっている。

 この日の会見で東電の今泉典之原子力・立地本部長代理は「内部の汚染水を抜くには放射線量の問題があった。早く抜き取り作業に着手していれば、一つのリスクが排除できた認識はある」と述べた。事故直後の2011年4月に2号機海側で汚染水が海に流出した際、一部のトレンチをコンクリートなどで止水したものの、内部の汚染水を回収していなかった。

 東電は今月22日になって高濃度の放射性物質が見つかった観測井戸の水位と潮の満ち引きとが連動していることを示すデータを発表。初めて汚染水が海に流れていることを認めた。

 一方、原子力規制委員会は29日、第1原発の収束作業が適切に実施されているかをチェックする検討会を開き、汚染水を分析する作業チームを設置することを決めた。【鳥井真平】
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福島12市町村 避難区域小中生8割減 原発事故で大量転校   河北新報
 福島第1原発事故に伴い避難区域に指定された福島県12市町村の小中学校で授業を再開したのは42校中32校で、小中学生は原発事故前の8388人から5分の1以下の1592人に減ったことが、12市町村への取材で分かった。

 学校再開状況と在籍生の推移は表の通り。小学校は27校中20校、中学校は15校中12校が再スタートした。再開時期は大熊町の2011年4月が最も早く、現時点では葛尾村のことし4月が最も遅い。

 再開校のうち、広野町と川内村の計4校は避難指示が解けて元の校舎に戻り、他校は避難区域外の市町などに移って仮校舎を構えた。小規模校などは合同授業を余儀なくされている。

 小中学校の在籍生はことし5月時点でそれぞれ976人、616人で、原発事故前(10年5月)の5395人、2943人から80%前後ずつ減った。原発事故の避難で子どもが大量に転校したことを裏付けている。

 最も高い減少率は浪江町で小学生は98.5%減、中学生は93.0%減。町内9小中学校の中で再開校は二本松市に移った2校にすぎない。

 町教委は「町民の避難先が広域にわたり、二本松市周辺にあまり子どもがいなかった。転校先になじみ、戻るのをやめた子がいたことも原因でないか」とみる。

 田村市と川俣町は減少率が低い。避難区域が一部にとどまり、「学校を町内の別の所に移すだけで済み、転校を最小限に抑えられた」(川俣町教委)という。

 学校の変則的な授業再開に伴い、教員も流動化した。双葉町は3小中学校が全て休校で、各校長を除く教職員計31人は籍を元の学校に置いたまま、町の避難児童、生徒の多い福島市やいわき市、埼玉県加須市の計24校に移っている。

 県教委は「町の学校がいつ再開しても元の勤務先に戻れる雇用形態にした」と話している。
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大阪府警の誤認逮捕、  by 落合洋司
2013-07-30
■[刑事事件]大阪府警の誤認逮捕、窃盗罪での起訴取り消し 23:28

「http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130729-OYT1T01138.htm
大阪府警北堺署の誤認逮捕問題で、大阪地検は29日、窃盗罪に問われた男性会社員(42)について「捜査が不十分だった」として起訴を取り消したと発表した。

上野友慈次席検事は、「注意していれば、無実に気づけた。85日間にわたり身柄を拘束し、大変申し訳ない。心よりおわび申し上げます」と謝罪した。」

落合洋司のコメント⇒

起訴して公判に係属している刑事事件について、誤起訴であることが判明した場合の検察庁の対応としては、

1 無罪判決を求める
2 公訴を取り消す

という、2通りの対応があり、公判がある程度進行している場合は1、まだ審理に入っていない場合は2の措置が取られやすい傾向があると思います。

遠隔操作事件で大阪地検に誤起訴された人の場合は、起訴後、間もなく誤起訴であることが判明し、公訴取消の措置がとられました。

公訴取消の場合、再起訴の可能性が理論的にはあって、無罪のほうが、再起訴ができない(既判力により再訴遮断効がある)分、被告人には有利とはいえますが、実態としては、誤起訴が判明している以上、再起訴は不可能で、被告人にとっての有利不利は特にないと思います。

ただ、公権力が誤った起訴をして、誤っていたから公訴を取り消しました、ごめんなさい、で終わって良いのでしょうか。

遠隔操作事件の場合は、誤った経緯がそれなりに検証され公表されましたが、普通は、公訴を取り消して謝って終わり(刑事補償等は講じられるものの)ということになりやすいと思います。

そうではなく、公判の場で、検察官が、なぜ誤った起訴がなされたかをきちんと説明し、公権力として必要な説明責任を果たした上で無罪判決を求めることが、民主国家である我が国の検察としてのあるべき姿ではないでしょうか。

その意味で、被告人や弁護人も無罪判決を求めていると報じられる中、公訴を取り消した検察庁の措置には、釈然としない、強い違和感のようなものを感じざるを得ません。

刑事手続は誰のためにあるのか、ということが検察庁に対して改めて厳しく問われているのではないかと思います。
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国会最終日に廃案になった法案        河野太郎
2013年07月05日 08:39

兵庫県での応援演説で、通常国会最終日に野党が出した無意味な安倍首相問責決議案のおかげで、いくつもの重要法案が廃案になったと演説しました。

具体的には、以下の法案が廃案になりました。

演説の内容をより詳細にネットで解説できるというのは、ネット解禁のよいところでしょうか!?

一、電気事業法改正案
電力会社のエリアを越え広域的な電力融通の指示等を行う広域的運営推進機関を創設する。

自家発電をしている企業などが別な場所にある自社の工場等に電気を供給する場合に、電力会社に対して送電網を利用させる義務を課す。

電力の小売り参入の自由化や発送電分離や電力料金の自由化などの電力システム改革のプログラム規定を整備する。

二、生活保護法改正案
安定した職業につくことにより保護からの脱却を促すための給付金を創設する。

不正・不適正受給を防ぐための福祉事務所の調査権限を拡大する。

罰則の引き上げ及び不正受給に係る返還金の上乗せ。

医療扶助の適正化のため、指定医療機関制度について、指定取り消しの要件を明確化する。

三、海賊警備法案
凶悪な海賊行為が多発している海域を航行する原油タンカー等において、小銃(ライフル銃)を所持した民間警備員による警備の実施を認めるための銃刀法の特例を規定する。

四、水循環基本法
水循環に関する施策を総合的に推進し、健全な水循環を維持する。

五、雨水利用推進法
雨水の利用を推進することにより、水資源の有効な利用を進める。

六、日・パプアニューギニア投資協定
パプアニューギニアにおける天然ガスの開発(日本の年間輸入量の5%にあたる)が本格化するにあたり、二国間の投資を促進し、投資家の権利を保護する法的な枠組みを定める。

七、日・コロンビア投資協定
南米第一位の石炭埋蔵量と南米第三位の石油埋蔵量を誇るコロンビアとの間で、投資の促進と投資家の権利を保護する法的な枠組みを定める。


八、日・クウェート投資協定
豊富な石油の埋蔵量を誇るクウェートとの間で、投資の促進と投資家の権利を保護する法的な枠組みを定める。

九、日・イラン投資協定
世界第五位の原油埋蔵量を誇るイランとの間で、投資の促進と投資家の権利を保護する法的な枠組みを定める。

十、日・インド社会保障協定
インドに駐在する日本人は、現在、日本とインド両国の年金制度への加入義務が生じており、二重加入問題を解消すると同時にこれまで支払われた年金保険料が掛け捨てになることを防ぐ措置をとる。

 参議院選挙を控えた会期末の日ということは、それ以降、現在の参議院に安倍首相の出席を求めて審議することはないわけですから、ほとんど意味のない問責決議案のために、こうしたそれぞれ重要な法案が廃案になりました。

おそらくほとんどの野党がそれぞれ賛成した法案だと思います。

司法、行政、立法が三権分立している日本国。国会議員は国民を代表して、必要な法律を作るのが仕事だ。それまで論議してきた法案を廃案にするのが仕事ではない。

仕事をしない国会議員はいらない。
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もう少し早く生まれていたら 軍国少年になっていた  宮崎駿  
【特集・憲法】憲法を変えるなどもってのほか -

スタジオジブリ2013年07月26日 09:33

僕は1941年生まれですが、日本国憲法ができた時の記憶はないですね(編集部注:日本国憲法公布は1946年)。

それよりも、子どもの頃は「本当に愚かな戦争をした」という実感がありました。実際、日本軍が中国大陸でひどいことをしたというのを自慢げに話す大人がいて、そういう話を間接的にではあっても何度も聞きました。

同時に空襲でどれほどのひどいことになったかというのも聞きました。伝聞も含め、いろんなことを耳にしましたから、馬鹿なことをやった国に生まれてしまったと思って、本当に日本が嫌いになりました。

僕が4歳の時に戦争が終わってますから、6つ歳上の高畑勲監督や、3つ歳上の女房とは、戦後の経験がちょっと違いますね。

ただ空襲は覚えていますし、自分の街がもえるのも見ています。負けたという屈辱感だけはありました。戦後、アメリカ人がいっぱい来て、それを取り囲んでみんなが見物している。でも僕はアメリカ人からチューインガムやチョコレートをもらうような恥ずかしいことはできない、そう思うような子どもでした。

 今で言う、戦記物のようなものもずい分読みました。僕が子どもの頃に出された本には太平洋戦争について「ものすごく反省している」とか「本当はこうだった」みたいな話が多かったです。

鉄砲を撃つ仕事だけではなく、たとえばレーダーにしても、どれほどいい加減なレーダーだったかということや、一生懸命努力したのに全部無駄になってしまったというようなことを、いろんな分野の人間たち、決してヒーローでない人間たちが書いたものが、ずい分出版されたのです。

 景気のいい話なんて本当にありませんでした。軍艦が沈められた後に、乗員たちが漂流してどうやって助かったかなんていうような話も含め、子どもながらにも「実際情けない戦争だったんだ」という気分だけはとてもありました。

後にロバート・ウェストールが書いた『〝機関銃要塞〞の少年たち』などを読んだ時に「あ、この人は俺の先輩だ」と思いました。主人公は戦時下の少年で、大人たちが「戦争、戦争」と言いながら、まじめに戦争をやってないことに腹を立てている。

それが自分と周りの世界との境目を、見極めるきっかけになっているんです。ウェストールのほうが僕よりも年上かな(編注:1929年生まれ)。彼は63歳で死んじゃいましたが。

 僕は彼の本を読んで、自分がどういう質を持っているかということに気づきました。僕は「自分の命よりももっと大事な大義があるんじゃないか」とか、「そのために死ぬんだ」と思って、そっちの方へ、ガーンと行ってしまうタイプの人間なんです。

もうちょっと早く生まれていたら、絶対、熱烈な軍国少年になっていたはずでした。さらにもっと早く生まれていれば、志願して、戦場で慌ててすぐに死んでしまうような人間です。

あの当時は、本当の戦争というのは何か、がわかった時には死ぬ時だっていうような時代だったと思います。もしかしたら、幸か不幸か僕は目が悪かったので、特攻には志願できないので、宣伝の絵とかマンガなんかを描かされていたかもしれなかった。

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―2013年参院選を要約すると― 半澤健市 (元金融機関勤務)
一部引用・・
 
  岸のDNAを引く安倍には、「取り戻された日本」=「米国の従属国」は矛盾でないのである。戦前・戦中の「満州国」と戦後日本が重なり合うのであろう。

彼の頭脳には、価値観を共有する両国の「日米同盟」という言葉しかないのである。安倍の言葉に特徴的なことは、「観念的なスローガン」しか存在しないことである。それは安倍晋三が、政治を歴史認識の視点から考えない人間であることを示している。

現に、安倍はしきりに「歴史認識は歴史家の仕事」という。政治家は確固たる歴史認識の上に政治構想を描くものである

その使命をみずから放棄しているのである。そういう安倍を選択したのは「日本国民の愚かな選択」であった。

太字は管理人。全文はこちら
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日中関係改善の切り札になるか!? 映画にドラマ、アニメ
……日本コンテンツの底力【前編】

2006年に中国移住。蘇州、北京、広州、そして08年からは上海に在住。情報誌の編集長を務める大橋さんの中国レポート。今回は、政治的な軋轢で上映機会が急激に減った日本映画が「第16回上海国際映画祭」に登場。中国の若者たちは日本映画を、そして日本をどう見ているのか……。

『あなたへ』の舞台あいさつはほぼ満席

 中国を活動の拠点としている日本人タレントが何人かいるが、昨年の尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題以降、テレビ出演が取りやめになるなど、芸能関係への影響は小さくない。なかには、中国を離れたタレントもいる。

 テレビで日本のドラマが放送されなくなり、映画館から日本映画が消えてから久しい。そんななか、約1週間という期間限定ではあるものの、日本映画が上映された。6月に「第16回上海国際映画祭」が開催されたからだ。

『爆心 長崎の空』がコンペティション部門に出品されたほか、映画祭に合わせ、「日本映画週間」が例年どおりに実施された。同イベントは昨年、一昨年は北京でも行なわれたが、今年は日中関係悪化の影響か、上海のみの実施となった。

 12本の日本映画が、上海市内の15の映画館で上映された。上映初日には各作品で舞台あいさつが行なわれたので、筆者は『あなたへ』が上映された人民広場近くの映画館に足を運んでみた。

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