2016年4月29日金曜日

福島原発事故が起きた翌年、2012年06月06日から06月10日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事

2012年06月10日(日)

危機管理は瞬間瞬間の決断の積み重ねが求められるもの

日本の危機管理の在り方考える
6月9日 18時48分 NHKニュース

一部引用・・

続いて福山哲郎元官房副長官が講演し、事故直後の状況について「官房長官ら、当時官邸にいたメンバー全員が、東京電力が原発から撤退するのではないかという危機感を持って協議をしていたのが実態だ」と述べました。

そのうえで、東京電力の清水前社長が8日国会の原発事故調査委員会で「撤退ということばは使っていない」などと述べたことについて「危機管理は瞬間瞬間の決断の積み重ねが求められるもので、後になって実はこう思っていましたとか、撤退がどうだと言われても意味がない」と述べました。


以下に記事の全文を掲載。

東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証を行った民間の事故調査委員会のメンバーや大学の研究者らが集まって、日本の危機管理の在り方について話しあうシンポジウムが、9日、都内で開かれました。

このシンポジウムは、いわゆる「民間事故調」のプロジェクトを企画した団体などが開いたもので、会場の東京大学には学生や研究者らおよそ350人が集まりました。はじめに民間事故調の委員長を務めた北澤宏一氏が「原子力の規制側も推進側も100%安全だという安全神話にとらわれ、事故の規模や被害の拡大を防ぐ対策が事前に講じられていなかった。国家の危機管理では、絶対の安全はないという前提で現実的に対処することが必要だ」と述べました。

続いて福山哲郎元官房副長官が講演し、事故直後の状況について「官房長官ら、当時官邸にいたメンバー全員が、東京電力が原発から撤退するのではないかという危機感を持って協議をしていたのが実態だ」と述べました。

そのうえで、東京電力の清水前社長が8日国会の原発事故調査委員会で「撤退ということばは使っていない」などと述べたことについて「危機管理は瞬間瞬間の決断の積み重ねが求められるもので、後になって実はこう思っていましたとか、撤退がどうだと言われても意味がない」と述べました。

会場では、このあと、大学教授やジャーナリストらが原発事故の検証結果や海外の事例などを基に、日本の危機管理への対応力をどのように高めるべきか意見を交わしました。

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「大阪府市統合本部」のエネルギー戦略会議が緊急声明を出した

大阪府と市 夏過ぎたら再び停止を
6月9日 12時5分 NHKニュース

関西電力大飯原子力発電所の運転が再開される見通しになったことを受け、大阪府と大阪市でつくる「府市統合本部」のエネルギー戦略会議は「福島の事故の教訓を全く無視するものだ」として、夏場の節電期間を過ぎた段階で、再び運転を停止するよう求める緊急の声明を発表しました。

声明では、野田総理大臣が8日夜、大飯原発の運転を速やかに再開したいという考えを示し、運転が再開される見通しとなったことについて「安全基準が不完全ななかで再稼働を強行することは、福島の事故の教訓を全く無視するものだ」と批判しています。

そのうえで、安全性が確認されていない以上、9月までの節電要請期間が過ぎたら、直ちに運転を再び停止するよう求めています。

さらに、設置が遅れている原子力の新たな規制機関について、新たに作成した厳格な安全基準を作ることや、外国人を含む専門的な知見を有する人材を任用することを求めています。

記者会見した、委員の古賀茂明氏は「安全性が確保できないと、運転再開は容認できないという考えは変わらない。夏に電力が足りないという前提での再稼働なので、足りる時期になれば、止めるのは当然のことだ」と述べました。

野田総理大臣は、国論が二分するなかで、大飯原発の運転再開に踏み切る判断を行い、夏場限定の運転再開について、電力価格の高騰が懸念されることなどを理由に明確に否定しましたが、今後、秋以降も運転を継続するかどうかが国政の焦点の1つとなることも予想されます。
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老いた田原総一朗は未だに機を見るに敏だ

原総一朗公式メールマガジン 2012.6.8 から一部引用

僕は、生活保護の切り下げより、
国民年金を増やすべきだと思う。
そして不法に受給している
ケースをチェックするために、
マイナンバー制の導入も
必要だと思う。


現在の生活保護制度に
矛盾があるのは明らかだ。
制度の内容に問題があり、
修正が必要なのことは
誰もが認めている。

いま僕たちに必要なことは、
この制度を日本の社会の現実に
どのように対応させるかである。
そして、どのようにすれば
よりよく機能させることができるか、
ということではないだろうか。

僕たちは、そのことこそを
きちんと議論しなければならない。
生活保護を受けることがいかに悪いか、
どれだけ不公平かを
論じている場合ではない。
僕たちに必要なのは、
物事の本質をとらえることだ。
そして、その議論のための材料を
提供するのは、メディアの役割である。

ところが、議論のための材料が
絶対的に足りない。
テレビや新聞、雑誌は、
誰かを叩き、秘密を暴くという、
感情的、表層的な報道ばかりで、
本質に触れる報道をしないからだ。
メディアが、その役割を
果たしていないのだ。

メディアにリテラシーが
必要なのは当然だ。
だが、メディアが自らの役割を
果たしていない現在にあって、
情報を受ける側の僕たちが、
本質を見極める眼をもつことが
必要になってきた、
と僕は思う。
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福島県民の八割が、原発事故当日事故発生を知らなかった

福島事故 8割 当日知らず 周辺6町 4回以上避難 7割
2012年6月10日 東京新聞朝刊

国会の東京電力福島第一原発事故調査委員会は九日、避難住民約一万世帯から集まったアンケートの結果を発表した。昨年三月十一日の当日、その日のうちに原発事故が発生したと知った住民は原発から近い自治体でも20%未満にとどまった。

同日、政府は午後七時三分に原子力緊急事態宣言をし、午後九時二十三分に三キロ圏内の避難指示を出したが、その日の指示を知った住民はさらに少ない10%程度だった。

また、原発から離れるほど、事故の情報源として自治体が機能せず、テレビなどに頼っていた。第一、第二の両原発がある双葉町や楢葉町では、自治体の防災無線や警察からの連絡で事故を知ったと答えた住民が四割いたのに対し、原発から離れた南相馬市、川俣町、飯舘村では一割前後に低下。半数以上はテレビやインターネットで知ったと答えた。

十二日に避難指示が十キロ圏まで拡大された際には、各自治体から比較的速やかに周知されていたが、避難に役立つ情報提供が不十分だったことも判明。

着の身着のままで避難した住民から、「ひと言でも原発に触れていれば、せめて貴重品くらいは持ち出した」「もっと具体的に説明があれば、もっと遠くに避難していた」などの声が寄せられた。

住民が、いかに避難先を転々とさせられたかも判明。原発から近い双葉、大熊、富岡、楢葉、広野、浪江各町では、70%を超える住民が四回以上避難したと答えた。

アンケートは今年三月十五日から四月十一日にかけて実施。避難区域に指定された十二市町村の約五万五千世帯から無作為抽出した二万千世帯に郵送、約半数の一万六百三十三世帯から回答を得た。
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アメリカ軍は沖縄県警の交番を米軍の施設だと思っているらしい

【社説】 交番で示談要求 優先すべきは被害者保護
2012年6月9日 琉球新報

札びらで頬をひっぱたくとは、こういうことを指すのだろう。在沖米海兵隊の上等兵が車両十数台のガラスなどを壊した器物損壊事件で、海兵隊法務部の担当者が被害に遭った専門学校生らを交番に呼び出し、現金を渡して示談書に署名させていた問題だ。

示談を要求された学生は交番なので警察に呼ばれたと誤解したり、英語の示談書の内容を十分把握できないまま署名を求められたりした。女子学生は恐怖も感じたと学校側に訴えた。尋常ではない。

米軍は現在まで被害者側に一切謝罪しておらず、法務部の担当者は「自分の仕事はあなたたちにお金を渡すこと」と話し、謝罪の言葉も口にしていない。順序が違うだろう。金を出せば解決するとでも思っているのだろうか。

さらに示談書には「これ以上、損害賠償を請求しない」と記されていたという。米軍犯罪被害者救援センターの冊子「米軍犯罪対応マニュアル」によると、示談書に署名しても、事前に加害者への請求権を放棄しないことを文書で通知すれば、後に損害賠償を請求することができるという。

被害者に十分な専門知識がないことにつけ込んで、権利を一方的に奪う意図が米軍側にあったとしたら、不誠実極まりない。

こうした不穏な交渉の場に交番が利用されたことも大きな問題だ。当時、交番には警察官がいたようだが、示談の協議をしていたことを把握していなかった。事実を知った県警は米軍に抗議したが、交番管理の在り方に課題を残した。

また石川署は米軍の求めに応じ、被害者の連絡先を教えている。本人の同意を得た上だとして「一般的な事務手続きだ」と問題ないとの立場だが、被害者を加害者側にさらすことになり、犯罪被害者保護という観点で大きな疑問が残る。

石川署の副署長は当初、琉球新報の取材に対し、示談の場で交番が使われていた事実を否定していた。県警本部で確認したことを告げると、一転して認めるなど不可解な対応をしている。また専門学校が県警本部に抗議をした際、警察は同席取材を拒否しており、情報公開と説明責任を十分に果たしているとは到底言い難い。

米軍は今回の対応を反省し、被害者に真摯な姿勢で向き合うべきだ。そして県警は被害者保護の観点から対応を改める必要がある。

☆こういう事象に沖縄駐在米軍の軍人の本性が見えてくる。

どうにでもなるさ、日本人は、ということか。

もし日本政府が、日本を独立国だと思っているのなら、正式に沖縄駐留米軍の司令官に、せめて防衛大臣からでも抗議すべきだ。

そういう個別の沖縄県民の被害事件を、県民の身になって対応してこなかったから、外務省と防衛省のいう事を誰も信頼しなくなったのだろう。人の感情は全て、瑣事・細部が積み重なって出来上がるものだ。

いや、やはり日本はアメリカの51番目の州であるのが実態だと、外務省と防衛省のお役人が思っているなら、今回の海兵隊の法務部の兵がやったことをそのまま良しと認めればいい。

米兵事件:米軍、示談書渡さず 学院は防衛局などに抗議
2012年06月09日 毎日新聞

【金武】金武町の琉球リハビリテーション学院学生寮などで車が壊された器物損壊事件に絡み、米軍関係者の関与が浮上した4月上旬に在沖米海兵隊法務部の担当者が被害者を金武交番に呼び出して示談を求めた問題で、米軍担当者から被害学生に示談書の控えが渡されていなかったことが8日、複数の関係者への取材で分かった。

また示談が行われていた際、交番内に石川署の警官がいた可能性があることも判明した。県警は警官がいたか確認を進めている。

この問題で同学院は8日、沖縄防衛局、県警本部、外務省沖縄事務所に抗議した。

被害に遭った男子学生によると、米軍担当者に交番に呼び出されて示談書にサインしたものの、示談書の控えを渡されなかった。そのため、示談書の内容が確認できなくなっている。

一方、関係者によると、交番では米軍担当者1人と被害者が個別に示談の協議を行っていたが、休憩室に同署の警官がいた可能性があるという。

県警は金武交番に警官がいたか確認を進めながら、米軍担当者が米軍関係者の事件事故の示談協議で交番などを「これまでも使ってきた」と話していたことから、過去に同様の事例がないか調べている。
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2012年06月09日(土)

国論を二分しているという自覚は原子力マフィアにもあるらしい

テレビの画面で野田さんは、官僚が書いた大飯原発再稼動の文章をためらいなく読み上げた。

「国論を2分している大飯原発の再稼動」という言葉が何回か出てきた。

そして、福島原発事故時と同等の地震と津波が大飯にきて、全電源が切れても、メルトダウン事故は起こらないことが確認されたという。

しかしその裏付けには一切言及しなかった。

表明演説のあとの記者の質問は、

読売新聞の記者のヨイショ目的の太鼓持ち質問と、日本テレビの記者の大飯原発とは別の政局がらみの質問がNHKテレビに流れて、そこで放送はスタジオに戻ってしまった。

司会者は最初、質問者は挙手をして当てられたら、所属先と氏名を名乗ってくださいと言った。

しかし日本テレビの記者のときは、自ら後藤さんどうぞとポロリと言ってしまった。

原発促進を旗印にして40年、これまで原子力ムラ大本営報道部の役割をきっちり果たしてきた読売新聞と日本テレビ。

首相の記者会見は内閣官房のお役人たちと、読売グループが書いたシナリオ通りの舞台回しで進んだ。

猿芝居を見せられているにしては、肥満体の猿が主役をはる芝居ではあった。

下の図は地球上の火山帯の上に、原発の所在地を重ねたマップだ。
原子力発電所は本来、日本列島に作ってはいけなかった。今からでも廃炉に持って行かなければならない。赤いスポットが原発所在地。青は火山帯。


☆今年三月十一日の天皇陛下のお言葉から部分引用;

「さらにこの震災のため原子力発電所の事故が発生したことにより、危険な区域に住む人々は住み慣れた、そして生活の場としていた地域から離れざるを得なくなりました。

再びそこに安全に住むためには放射能の問題を克服しなければならないという困難な問題が起こっています。」

放射能の問題はまだ克服のメドも見えていない。

☆『原発』と『沈滞』、その先の未来
高村 薫

「この寄辺のなさから脱却するために」

今回の震災後に思ったのは、日本人は基本的に善意に満ちた人たちが多いんだなあということです。被災者も我慢をし、非被災者は善意を持って手を差し伸べている。もっとザワザワしてもおかしくないのに、ザワザワしない。

我慢と善意が寄り添って、静かに沈滞している感じです。

善意の共同体に、今の政治や企業が甘えている。それが日本です。

私たちは共同体のよさをそのままにして、その上にもう一つ賢くなることだと思います。どこに問題があり、何がまずいのか。目の前の現実を見つめ、怒るときは怒らなければならない。今回はそれがありません。

政治家なんて誰でもいい、なんとかなるさとなめていたのだと思います。でも、なめていても、耐えていても、よりひどいことになります。それでは未来が見えてきません。未来が見えてくる社会にならなければ、それは復興したとは言えないのです。

最終部分のみ引用。
(月刊誌『いきいき』平成23年6月号20頁) 
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話の組み立ても奇妙で倫理感もない野田さんの意見表明

思慮深さを欠く野田総理の「再稼働表明」
政治 / 2012年06月09日 保坂展人のブログから引用

野田総理が「大飯原発の再稼働」を自らの政治判断として表明した。 その内容は「原発を止めたままでは日本の社会は立ちゆかない」と強調。「(関電管内が)計画停電になれば、命の危険にさらされる人、働く場がなくなってしまう人も出る。国民生活を守る。私がよって立つ唯一絶対の判断の基軸だ」とし、再稼働した場合の安全面では、専門家による議論を重ねたと説明し「福島を襲ったような地震、津波が起きても事故を防止できる」と断言した。

周辺自治体が求める夏場限定の再稼働にとどめる可能性は「夏限定では国民の生活を守れない」と否定したと伝えられている。そこに、論理性や科学性、また高度な倫理的課題に向かいあう姿勢は感じられず、電力会社と原子力ムラに親和性がある過去の政治家像を超えるものは何もなかった。

「消費税」と「TPP」、そして「再稼働」に「不退転の決意」で突き進む野田総理だが、多くの国民が「3・11」からの1年間で「政府の発する情報」「総理大臣の表明」など過去に権威と実効性のあったメッセージの「読み方・聞き方」を学習し、たとえメディアが「再稼働しかない」という論調で最大限の援護射撃をしても、本質を見抜く力(メディア・リテラシー)が格段と向上しているということを野田総理は意識していない。

ただし、数日後に思い知ることになるだろう。今や、1年前とうって変わって「原発再稼働」に対して多くの国民が懐疑的だ。それは、大飯原発に施されている「安全対策」が、防潮堤や免震重要棟、ベント時に放射性物質を除去するフィルターもこれから工事を急ぐという状態。万が一の事故の時に「司令塔」になるオフサイトセンターも、海抜の低い所にあり津波が来れば、機能しない。

詳しくは「大飯原発の再稼働に私が反対する理由」(4月14日 保坂展人のどこどこ日記)

こうした疑問点が解消されていない点に多くの人々が「慎重を期すべき」と考えていることに注目する。野田総理の「再稼働表明」は、こうした多くの問題意識に到達することもなく、思慮深さに欠け、「3・11」以後のテレビで原発の安全性をとうとうと述べて、その後にすべて「デタラメ」だと判明し画面から消えた原子力ムラの影響下にあるかのように、「計画停電から国民を守る」というロジックに、多くの人々は落胆し、見切りをつけるのではないか。

「消費増税」ばかりが全面に出ているが、「再稼働」の強行と相まって、野田政権の求心力は一挙に弱まる。民主党の中でも、良心的な人々が「再稼働」に異議申し立てしているのは当然の動きで、与野党を超えて、国民世論の問題意識と噛み合う議論がなされることを切に望みたい。

また、全原発停止で高まった代替エネルギーへの転換、そして真実の電力需給情報の開示など、新たな脱原発依存に道を開く動きをここで止めてはならないと思う。

[参考引用](東京新聞)

確証なき安全宣言 「大飯再稼働すべき」 首相、来週にも決定

2012年6月9日 07時04分

野田佳彦首相は八日、官邸で記者会見し、関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)に関し「再稼働すべきだというのが私の判断だ」と表明した。東京電力福島第一原発事故の原因究明が途上にもかかわらず、首相は夏の電力確保や原発の継続性を重視。福井県の理解を得る前に最終決断の意思を示す必要があると判断した。国民に広がる安全への不安を解消できないまま、政府は再稼働に突き進み、来週にも最終決定する。 

首相は再稼働の必要性を「原発を止めたままでは日本の社会は立ちゆかない」と強調。「(関電管内が)計画停電になれば、命の危険にさらされる人、働く場がなくなってしまう人も出る。国民生活を守る。私がよって立つ唯一絶対の判断の基軸だ」と述べた。

再稼働した場合の安全面では、専門家による議論を重ねたと説明し「福島を襲ったような地震、津波が起きても事故を防止できる」と断言した。

周辺自治体が求める夏場限定の再稼働にとどめる可能性は「夏限定では国民の生活を守れない」と否定した。

大飯原発以外の再稼働方針は「個別に安全性を判断していく」と述べるにとどめた。

福井県の西川一誠知事は首相の会見を評価し、十日に再稼働の安全性を検証する県原子力安全専門委員会を開く。同委と県議会、おおい町の意見を聴き、再稼働の同意を判断する。政府は知事の同意を受け、首相と関係三閣僚の会合で再稼働を最終決定する。

東京電力福島第一原発事故を受けた緊急安全対策により、重大事故は起きないはずだから、「念のため」の対策はとりあえずなくても大丈夫-。

政府が強調する大飯原発の安全性とは、この程度のものだ。崩れた「安全神話」への逆戻りそのものだ。

完了したのは、非常用の電源や冷却ポンプの多様化など必要最小限の対策までだ。

実際の事故のとき、被害をどう最小限に抑えるか、これらを検証する安全評価(ストレステスト)の二次評価は、関電を含め一社も評価をしていない。

政府は、再稼働を優先し、重要な対策でも時間のかかるものは先送りを認めた。

まずは免震施設。福島の事故では最前線基地となり、現在も現地対策本部が置かれている。「あれがなかったら、と思うとぞっとする」。東電の清水正孝前社長が八日の国会事故調でこう語った施設だ。それでも当初の放射能防護は不十分で、作業員たちを十分には守れなかった。

だが、大飯原発にはそれもなく、整備は三年先のこと。不十分な代替施設でしのぐしかない。

福島では、格納容器の圧力を下げるため汚染蒸気を外部放出するベントを迫られた。

大飯原発の格納容器の容量は、福島第一の数倍あるが、ベント設備がなく、放射性物質を除去するフィルターもない。これも設置は三年ほど先という。

福島では、原発の熱を海に逃がす海水ポンプが破壊された。ポンプを守る防潮堤が大飯原発にも造られるが、来年度のことだ。

原発の外も、重要な問題が山積みだ。

大津波が来れば、海近くの低地にある大飯や高浜原発の両オフサイトセンター(OFC)はひとたまりもない。政府は福井県内に敦賀、美浜両原発のOFCがあるから、とのんびり構えている。

放射能汚染が広域に及んだ反省から、重点防災区域を原発の半径三十キロに拡大する方針が既に出ているが、モニタリングポストの設置や安定ヨウ素剤の備蓄も遅れている。福井県の住民避難計画も、隣の滋賀県や京都府と連携せず、県内にこだわった柔軟性のない計画のままだ。

こんな状態で安全と言えるのか。「国民生活を守る」と言いながら、原発事故が起きれば、多くの人の生活が脅かされる。ほんの一年前の苦い記憶を忘れている。 (鷲野史彦)

<西川一誠福井県知事のコメント> 野田首相から原発に対する政府の基本的な考えと、首相の強い思いを国民に向けてしっかり語っていただいたと重く受け止めている。大飯原発の運転再開の判断では、福島のような事故を絶対に起こさせないとの強い決意で臨みたい。県原子力安全専門委員会、おおい町、県議会の意見を聴き、県として判断する。

[引用終了]
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冤罪を防ぐ制度を考えるとき

神戸新聞 社説
女性殺害再審/冤罪防ぐ制度を考える時 
(2012/06/08 10:43)

東京・渋谷で起きた東京電力女性社員殺害事件で、東京高裁は無期懲役が確定しているネパール人ゴビンダ・プラサド・マイナリさんの再審開始を決定し、刑の執行を停止した。

再審請求審でのDNA鑑定から、真犯人の存在に直結する結果が出ており、高裁は「無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たる」と結論付けた。冤罪(えんざい)の可能性が高く、当然の判断である。

東京高検は決定を不服として異議を申し立てた。これ以上時間をかけず、再審による真相究明を最優先すべきだ。

事件は1997年にアパートの空き部屋で起きた。首を絞められた女性の遺体が見つかり、彼女と顔見知りで現場の近くに住んでいたマイナリさんが強盗殺人容疑で捕まった。

犯行を裏付ける明確な証拠はなく、本人も否認を貫いている。

一審は「第三者が現場にいた可能性がぬぐえない」として無罪を言い渡した。二審は同じ証拠に基づきながら逆転の無期懲役とした。最高裁が上告を棄却したため、弁護側が再審を求めていた。

後に無罪が確定した足利事件の再審決定が、高裁の姿勢を変えたといえる。

証拠開示を高検に求め、最新技術による鑑定を促した。その結果、被害者の体内に残された精液から第三者のDNA型が検出され、現場にあった体毛と一致した。ほかの証拠の鑑定結果も第三者の存在を裏付けた。

高裁は「最初からこれらの新証拠が提出されていれば、有罪認定には至らなかった」と断じた。検察は、この批判にどう答えるのか。「公益の代表者」として法と証拠に基づいて犯罪の有無を検討するのが検察の役割のはずだ。

東電事件では、遺体の付着物からマイナリさんとは異なる血液型反応が事件直後の鑑定で出ていた。その事実は再審請求審まで隠されていた。有罪の立件に有利な証拠だけを開示してきた検察の姿勢には、大きな問題がある。

今回は科学鑑定が再審の扉を開いたが、強要や誘導による自白が冤罪を生む懸念はぬぐえない。それを防ぐには、取り調べの可視化と証拠の全面開示を制度化することが不可欠だ。

名張毒ぶどう酒事件や袴田事件など、冤罪が疑われる事件は少なくない。再審が請求されているケースでは、なおさら見直しを急がねばならない。

法曹も誤りを犯す。その前提に立ち、審理の過程と結論を公平厳正にチェックする仕組みを考える時に来ている。
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「ヒトの肝臓」がiPS細胞から作り出された

iPS細胞から“ヒトの肝臓”
6月8日 10時55分 NHKニュース

体のあらゆる組織や臓器になるとされるiPS細胞からヒトの肝臓を作り出すことに、横浜市立大学の研究グループが成功しました。
研究グループによりますと、立体構造を持ち血液の流れのある臓器ができたのは初めてです。

この研究を行ったのは、横浜市立大学大学院の谷口英樹教授らのグループです。

研究グループでは、ヒトのiPS細胞を「肝前駆細胞」と呼ばれる肝臓の元になる細胞に変化させたあと、血管を作り出す細胞と細胞どうしをつなぎ合わせる働きを持つ細胞を加えて、数日間、一緒に培養しました。

そして、大きさが5ミリほどに成長した細胞の塊をマウスの体内に移植したところ、血管がつながって血液が流れ始め、ヒトの肝臓と同じようにタンパク質を作ったり薬を分解したりする働きのあることが確認できたということです。

立体構造を持ち、血液の流れのある臓器ができたのは世界で初めてだということで、谷口教授は「立体構造で本物と同じように働く臓器を作ることは、これまでとても難しいとされてきた。今回の方法は細胞が本来持っている臓器になろうとする働きを引き出すやり方だ。臓器作りが進むきっかけになるのではないかと思う」と話しています。
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今期で議員を引退宣言した滝法務大臣はまっすぐ物を言う

法相“検察捜査は不十分だった”
6月8日 13時45分 NHKニュース

滝法務大臣は、閣議のあと記者団に対し、平成9年に東京電力の女性社員が殺害された事件で、東京高等裁判所が再審を認めたことについて、元被告の男性を起訴した際の検察の捜査が不十分だったと認めざるをえないという認識を示しました。

平成9年3月、東京・渋谷のアパートで東京電力の女性社員が殺害されているのが見つかった事件で、東京高等裁判所は、無期懲役が確定したネパール人の元被告の男性について、7日、再審を認めました。
これについて滝法務大臣は、記者団に対し、「捜査上の努力をしたと思うが、十分に解明できなかったという意味でも、残念な事件ではなかったかなということだ」と述べました。

そのうえで滝法務大臣は「検察側は、迷いながら起訴するわけではなく、捜査に基づいて自信を持って起訴している。結果的には、足りなかったところがあったのではないかということは、推測として受け取らなければならない」と述べ、元被告の男性を起訴した際の検察の捜査が不十分だったと認めざるをえないという認識を示しました。
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2012年06月08日(金)

大飯原発再稼動のgoを福井県知事が邪魔している??

大飯再稼働:政府、福井知事の要求誤算 対応に苦慮
毎日新聞 2012年 06月07日 23時13分

関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、政府が福井県への対応に苦慮している。

西川一誠知事は「野田佳彦首相が国民に直接訴える」ことを再稼働の同意条件にしているが、首相は表明済みとの立場。政府が見込んだ週内決定は持ち越され、6月下旬にずれ込む可能性が出てきた。

藤村修官房長官は7日の記者会見で、再稼働について福井県の対応待ちかどうかを問われ、「現時点でそういう立場にあることは事実だ」と指摘。県が対応を決めた後、首相と関係3閣僚の会合で最終判断する段取りを崩さない考えを示した。

政府と県のずれが明確になったのは、細野豪志原発事故担当相らが県庁を訪れた4日だった。

知事は「原発は重要で再稼働が必要だ、と首相が国民に直接訴えることが国民の安心と支持につながる。そうした対応がなされれば、県民の理解を得るよう努力する」と強調した。政府・与党にとって、知事の要求は想定外だった。

☆西川知事は意図的に邪魔している訳ではなく、県が最終的に再稼動のゲタを持たされるのは困ると言っているだけだ。

野田首相は記者会見を開き、西川知事の要望どおりのことを発言し、それをライブでTVで流せばいいはず。

自分が責任を取ると再三言っておきながら、なぜそれを実行しないのか不思議。やはり福井県の地元が希望するから再稼動すると、逃げを打っておきたいのだろうか?

いずれにせよ、原子力ムラの中枢から野田、西川両方に落としどころを見つけるように指示が出ていると思うが。
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お上を恐れぬ不届き者・滋賀県を懲らしめよ

滋賀へSPEEDI提供せず 文科省今度は「規制庁待ち」
2012年6月7日 07時03分 東京新聞

原発事故時に放射性物質がどう広がるかを予測する国の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の情報が滋賀県に提供されていない問題で、所管する文部科学省が、原子力規制庁が発足していないことを理由に挙げていることが分かった。これまでは「準備中」としていた。

再稼働を控える関西電力大飯原発で事故が起きた場合、滋賀県にも大量の放射性物質が拡散するとされ、SPEEDIの拡散予測結果はその裏付けになるとみられていた。

文科省は従来、SPEEDIの情報提供自治体を原発から半径八~十キロ圏に限っていたが、今年二月、三十キロ圏に拡大。滋賀県は新たに情報提供先に追加されたのを受け、三月五日に福井県内の四原発で福島並み事故が起きた場合を想定した拡散予測図の作成を要請。独自に作った拡散予測図をSPEEDIの情報で検証し、三月末に予定していた県防災計画の見直しに反映させる方針だった。

政府は五月十五日に、滋賀県からの要請について「原子力規制庁の設置関連法案の成立後に定められる原子力防災指針を踏まえて行うことが適切」とする答弁書を閣議決定。文科省原子力安全課は「県に説明はしてこなかったが、情報提供は規制庁の発足が前提だ」としている。

これに対し、滋賀県原子力防災チームは「文科省からは準備中と言われていた。条件付きの話ではなかったはず」と反発している。

SPEEDIは、福島原発事故の際に情報提供が遅れたために住民の避難に役立たなかったと批判されている。

☆国税で作られた「SPEEDI」はくにたみの生命と財産を保全するために使うのが構築目的だ。

しかし政府のお役人様はそうは考えずに、自分たちだけが恣意的に使うシステムだと思っていることが明々になった。

中央政府のやりかたに楯を突く小癪な知事、嘉田がいる滋賀県の国民が、原発事故が起こったときどんな被害を受けようが、お上の体面を守る方が大事だぜぃ、ということのようだ。
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浪江町.双葉町は原爆を投下されたに等しいと二人の町長が法整備を要望

原爆被爆者と同等の援護を 浪江、双葉町が厚労省に
2012年6月7日 20時03分 東京新聞(共同)

東京電力福島第1原発事故で、全町避難を余儀なくされている福島県浪江町の馬場有町長と双葉町の井戸川克隆町長が7日、厚生労働省で西村智奈美副大臣と面会し、全町民の医療費無料化など広島、長崎の原爆被爆者と同等の援護をするための法整備を要望した。

「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の情報が公開されず、その結果多くの町民が放射線被ばくという生涯にわたる健康不安を持った」と指摘。法律に基づいた「放射線健康管理手帳」を交付し、医療費の無料化や健康管理にかかわる手当の支給などを求めた。
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都合の悪い証拠は隠す検察 
そのお陰で真犯人はのうのうと逃げおおす

【社説】
東電女性殺害 早く無罪を確定させよ
2012年6月8日 東京新聞

東京電力の女性社員殺害事件で、再審開始の決定が出た。DNA型鑑定結果など新証拠で、第三者が犯人である疑いが生じたためだ。審理を長引かせず、早く元被告の無罪を確定させるべきだ。

強盗殺人罪で無期懲役の確定判決を覆し、再審開始決定の決め手になったのは、被害者の遺体に残っていた精液だ。

再審を求める過程で、弁護側が精液のDNA型鑑定を求めたところ、ネパール人元被告のものではなかった。そのうえ、殺害現場の部屋に残されていた体毛とも精液のDNA型が一致した。

昨年七月に判明した、この事実が指し示すのは、元被告とは別人の「第三者」が殺害現場にいた可能性があることだ。東京高裁はこの点を最も重視し、「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠に当たる」と明快に認めた。しかも、この第三者が「犯人である疑いがある」とも述べた。

なぜなら、被害者の頭や顔に殴打された痕があり、血痕が付いたコートもあった。第三者が性交後に被害者を殴打して、コート背面に血液を付着させたとみるのが自然だと、高裁は考えたわけだ。

だが、この決定で再審が始まるわけではない。検察側が異議の申し立てをしたため、高裁の別の裁判部で、あらためて再審の可否が審理されるのだ。そこで再び再審決定が出たとしても、検察側は最高裁に特別抗告ができる。

元被告が逮捕されて十五年、有罪判決の確定からも八年半がたつ。さらに長期間の審理を要しては、深刻な人権侵害にもあたりうる。元被告は釈放されたが、速やかに無罪を確定させる手続きに入るべきなのだ。

足利事件や布川事件、福井の女子中学生殺害事件、大阪の放火殺人事件…。再審無罪や再審開始決定が続いている。捜査機関は犯人特定を急ぐあまり、証拠の評価が粗雑になっていないか。無実を訴えているのに、犯人と決め付けては、真実は見えない。検察が被告に有利な証拠を隠せば、公正さを欠く。裁判官も曇りのない目で裁いてきただろうか。

今回の事件でも、問題の精液や血痕付きコートの証拠などを検察側は長く出し渋っていた。もっと早い段階で証拠開示され、鑑定が行われていれば、有罪の確定判断も変わった可能性が高い。もともと一審無罪の事件でもある。もはや問われているのは、検察や裁判所の良心ではないのか。

マイナリさん釈放 東電女性殺害高裁再審決定 入管施設へ移送
2012年6月8日 東京新聞朝刊

 一九九七年に起きた東京電力女性社員殺害事件で、再審開始と無期懲役刑の執行停止が決定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)は七日夕方に釈放され、横浜刑務所から東京入国管理局横浜支局に移った。 

 マイナリさんは九七年五月に入管難民法違反(不法残留)罪で有罪が確定しているため国外強制退去の手続きが進み、近くネパールに帰国する見通し。

 同日午前の東京高裁第四刑事部(小川正持裁判長)の再審開始決定に対し、東京高検は高裁の第五刑事部(八木正一裁判長)に異議を申し立てた。刑の執行停止にも異議を申し立て、これに対する裁判所の結論が出るまで高裁の職権で身柄拘束を続けるよう求めたが、高裁が拒んだため刑務所に釈放を指示した。再審開始の確定を前に、服役中の再審請求者が釈放されるのは異例。

 主任弁護人の神山啓史弁護士は「高裁が速やかに判断したのは当然だ」と評価した。

 異議審は、決定を出した高裁第四刑事部ではなく第五刑事部で開かれる。ある高検幹部は「決定には承服できない。DNA型鑑定の結果があいまいだった物証もあり、異議審では再鑑定も視野に入れている」と決定取り消しに意欲を示した。再審請求審では、被害女性の体内に残っていた精液からマイナリさんとは別の男性のDNA型が検出され、この型は殺害現場のアパート空き室にあった体毛の型とも一致。高裁は決定で「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠」と判断し、「第三者が真犯人との疑いを否定できない」と指摘した。

 お断り 東京電力女性社員殺害事件でゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告が釈放され、無罪の可能性が高まったため、ゴビンダ・プラサド・マイナリさんに呼称を変更します。

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定款変更 都が株主に呼びかけ

定款変更 都が株主に呼びかけ
6月6日 22時50分 NHKニュース

今月開かれる東京電力の株主総会で、東京都が、経営の透明性を高めるため、電気料金の根拠の公開などを定款に加えることを求めていることについて、猪瀬副知事は、ほかの株主に賛同を呼びかけていくことを通して定款の変更を目指していく考えを示しました。

東京都は東京電力の筆頭株主で、今月27日に開かれる株主総会には、猪瀬副知事が出席します。

その際、東京都は経営の透明性を高めるために、電気料金の根拠を公開することや、コストの削減によって電力料金を下げ、安定的に供給することなどを会社の定款に加えることを求めていますが、東京電力は、いずれの提案についても反対しています。

東京電力の対応を踏まえて猪瀬副知事は、6日に記者会見を開き、定款の変更を実現するために、大口の株主であるおよそ400の法人に対して、都の提案への賛同を呼びかける文書を送ったことを明らかにしました。

また個人の株主に対しても、7日から都のホームページを通じて提案の内容を知らせて、賛同を得たいとしていて、仮に定款の変更が実現できない場合でも、東京電力の経営陣に経営改革を迫りたいとしています。

猪瀬副知事は「会社の目指すべき方向を示すのが定款であり、政府の公的資金が投入される東京電力は、身を削る覚悟があるのなら定款に書き込むべきだ」と話しています。
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再稼働は期間限定で”2知事提言

“再稼働は期間限定で”2知事提言
6月6日 22時26分 NHKニュース

福井県にある関西電力大飯原子力発電所を巡り、滋賀県の嘉田知事と京都府の山田知事は、6日夕方、大津市で共同で記者会見し、政府に対し、運転再開は期間を限定すべきだとしたうえで、特別な監視体制に滋賀県や京都府を含めるよう求める提言を発表しました。

会見は、6日夕方、大津市のホールで行われ、嘉田知事と山田知事は、大飯原発の運転再開を巡って、野田総理大臣宛に新たな提言を提出したことを明らかにしました。

提言では、運転再開にあたっての政府の判断基準や安全性の判断は暫定的だとして、再開は、電力がひっ迫している時期に限定すべきだとしています。

また、福井県が求めている大飯原発の特別な監視体制について、事故の際に被害を受けるおそれがある滋賀県と京都府も加えるよう強く求めるとしています。

そして、今、政府に求められるのは、国民の不安を解消するため原発への依存からの脱却に向けた方針を示すことだとしています。
会見で嘉田知事は「事故の被害を防ぐための計画などが、不十分なまま運転を再開するのならば、電力需給がひっ迫しているときに限るべきだ。被害を受けるおそれがある『被害地元』として、言うべきことは言わせてもらう」と述べました。

また山田知事は「運転再開の判断も大切かもしれないが、安全基準も策定されず、『脱原発依存』の道も固まっていないなか、野田総理大臣は、安全性をどう高めるのか道筋を示し、国民の不安を払拭(ふっしょく)してほしい」と述べました。
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関西でも震災瓦礫で海面埋め立て

0120606 震災がれき検証第4弾 海面埋め立て 投稿者 PMG5  

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再稼動して本当に安全か? TV番組の動画

モーニングバード・そもそも総研より。 「そもそも政府は安全というけれど、再稼動して本当に安全なのだろうか?」 世界の安全基準と比べると‥‥ 国際基準「5層の防護」とは 保安院は30の対策を提示 日本の政治は?‥30のうち15実施すれば再稼動 本当に15/30で大丈夫?国会事故調で保安院長は(VTR)野田総理は(VTR)‥‥総理の責任とはいったい?安全委員会のトップは。「ストレステストの一次評価だけでは十分でない」技術的視点からみると(原発設計技術者の後藤政志氏)‥‥付け焼刃に近い対策すらやっていない。安全の観点からむちゃくちゃで、世界中の笑いものになる。
20120607 そもそも再稼動して本当に安全なのだろ... 投稿者 PMG5  

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東電事故調査書は刑事告発を頭に置いて書かれている

東電事故調“大津波は想定できず”
6月6日 4時57分 NHKニュース

東京電力が近く公表する予定の福島第一原子力発電所の事故調査の最終報告の案の中で、政府の事故調査・検証委員会から「見直す契機があったのに見過ごされた」と指摘された津波対策について、津波の研究や調査がまだ確定していなかったことなどから、関係者全員が、今回のような大津波を想定できなかったのが実態だったと結論付けていることが分かりました。

福島第一原発の事故を引き起こした想定を超える13メートルの津波について、政府の事故調査・検証委員会は、東京電力が、平成20年に10メートル前後の津波に襲われるおそれがあるという試算をしながら対策を取らなかったとして、「対策を見直す契機があったのに見過ごされた」と指摘しています。

これに対して、東京電力が近く公表する予定の事故調査の最終報告の案では、試算は社内での議論のために実施したもので、東京電力では、福島県沖では大きな地震は起きないと考えていたことや、今の研究では津波を引き起こす地震の震源や規模のモデルが確定していないことなどから、社内の関係者全員が今回のような大津波が来るのを想定できなかったと結論付けていることが分かりました。

このほか、最終報告の案では、事故のあと、総理大臣官邸などから、運転操作に関して具体的な要求が、直接、間接に行われたため、当時の吉田所長が板挟みになって緊急事態の対応に無用の混乱を助長させたと記しています。

そのうえで、「このような事態を招いたのは東京電力であり、政府であり、国である」として、事故対応については政府、国、自治体、電力会社それぞれが対応すべき対象を明確にして、実効ある対応を実施する必要があると結論付けています。

☆東電の法務部と企業弁護士の手で事故調査書の最終版は完成させられる。

彼らの目的はこれからの刑事告発で、東電内部から誰一人お縄を頂戴する人間を出さぬことだ。

事故調査書が原発事故の再発防止の観点をメインにするには、経営トップの志や責任感が必要だが、経営陣のこれまでの体のかわし方を見ていると、公共事業の経営を担っているという自覚を持っている経営者が東京電力にはいない。

こういう人間としてB級というか、二,三流の輩(やから)が東電の経営者であるとは泣くに泣けない。入学困難な進学校を出て、ブランド大学に入り、超一流企業である東京電力に入った人たちなのだが。
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南相馬市の5月の自家消費用食品、セシウム検出464件 /福島

東日本大震災:福島第1原発事故 南相馬市の5月の自家消費用食品、セシウム検出464件 /福島
毎日新聞 2012年06月06日 地方版

◇基準超は226件

南相馬市は5日、自家消費用食品の5月の放射能簡易分析結果をまとめた。受け付け1019件のうち、半数近い464件から放射性セシウムを検出し、22%に相当する226件が1キロあたり100ベクレルの基準値を超えた。春採り山菜シーズンを反映して基準値超の品目も多く、市は注意を呼びかけている。

基準値を超えたのは、上北高平地区で採取したシイタケ(1キロあたり3530ベクレル)、矢川原地区のゼンマイ(1578ベクレル)、高平地区のコシアブラ(1150ベクレル)、川子地区のタラノメ(792ベクレル)など、キノコ類のほか山菜が目立った。

市は3月、市民から持ち込まれた農作物などを対象に、市内8施設で本格的に分析を開始した。市民によく知られるようになり、受け付け件数は3月の235件から、4月は562件、5月の1000件超と増えている。【高橋秀郎】

山の幸出荷停止続く 県は森の除染検討
2012年06月07日 朝日新聞

 東京電力福島第一原発の事故で、「山の幸」の出荷停止が相次いでいる。食品の放射性セシウムの基準が厳格化されたためで、山間部で栽培される原木シイタケに続き、影響はタケノコや山菜にも及ぶ。シイタケの再生には原木の交換が有効とされるものの、タケノコや山菜には今のところ決め手がない。このため県は抜本対策として「森の除染」の検討を始めた。


 「来年も出荷できないならやめる」。登米市東和町錦織のシイタケ農家、千葉公明さん(57)は嘆く。市内で露地栽培された原木シイタケから基準(1キロあたり100ベクレル)を超える110ベクレルのセシウムが検出され、露地物の市内産は4月下旬から出荷停止になった。


 裏山や自宅近くの簡易施設で栽培してきた。原木にシイタケの菌を植えた「ほだ木」は約1万7千本。無数のシイタケが摘み取られることもなく朽ちる。


 亡くなった父の後を継ぎ、会社を辞めて2年前にシイタケ農家を志した。徐々にほだ木を増やし、シイタケの佃煮(つくだ・に)など加工品にも取り組み始めた矢先だった。


 今年、秋田県などから約2千本の原木を独自に確保した。セシウムが沈着しやすい樹皮は、入念に1本ずつ水で高圧洗浄。裏山での栽培は汚染の不安があるため、覆いをかけた場所での栽培に絞った。だが、出荷停止はそんな努力もふいにしかねない。


 「今秋の出荷を見込んで成長の早い菌を植えたが、出荷停止が解除されるかどうか。山菜もセシウムの影響があるようだし、このままなら人が入らなくなって森も死んでしまう」


 シイタケは、樹皮などの表面部分に付着したセシウムを取り込むとされる。このため、県は、生産者に放射能汚染のない地域からの原木導入を勧めており、県外調達も14万6千本が必要と見込んでいる。


 それでも出荷停止の解除は、生産されたシイタケが基準を満たすことが条件。菌を植えてから出荷までには通常1年半から2年程度かかるため、相当の時間待たされることになる。


 一方、タケノコや山菜は、セシウムを吸収するメカニズムもよく分かっていない。このため県は、森林そのものの除染が欠かせないとみている。落ち葉などで新しい原木が再び汚染される懸念があるとして、シイタケ生産者からも除染を求める声が出ている。


 林野庁は4月、森林除染の技術的指針をまとめ、落ち葉などの撤去や間伐を推奨している。だが、除染する範囲の特定は難しい。県は森林の汚染状況を調べた上で、複数箇所で実証試験を先行させる考えだ。県の担当者は「中途半端な除染では意味がない。だが、コストと効果の妥協点を探る必要性も出てくるだろう」と話す。(荒海謙一)

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2012年06月07日(木)

大飯原発、地表ずれる可能性 

大飯原発、地表ずれる可能性 専門家「早急に現地調査を」
2012年6月6日 21時23分 東京新聞

再稼働問題で注目される関西電力大飯原発(福井県)で、敷地内を走る軟弱な断層(破砕帯)が近くの活断層と連動して動き、地表がずれる可能性があるとの分析結果を渡辺満久東洋大教授(変動地形学)と鈴木康弘名古屋大教授(同)が6日まとめた。渡辺教授は「原子炉直下を通る破砕帯もあり、早急に現地調査すべきだ」としている。

原子炉直下の破砕帯が動いて地表がずれると、安全上重要な設備を損傷させる恐れがあるため、原発の立地場所として不適格となる可能性もある。

渡辺教授らが指摘したのは「F―6断層」と呼ばれる破砕帯。

(共同)
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福島原発4号機の状態は列島の今後を左右する 

4号機プール42度に 冷却は再開
6月6日 21時40分 NHKニュース

東京電力福島第一原子力発電所で、最も多くの燃料がある4号機のプールで冷却水を循環させるポンプが故障し、プールの冷却を止めた問題で、水温は6日夕方、42度まで上がりました。

東京電力は午後6時すぎに予備のポンプを動かし、プールの冷却を再開させました。

福島第一原発では、4号機の使用済み燃料プールに最も多い1535体の燃料が保管されていますが、プールを冷却する水を循環させるポンプのモーターが焦げているのが、4日に見つかりました。

東京電力は代わりに動かしていた予備のポンプも停止し、プールの冷却を止めて原因を調べました。

その結果、焦げたモーターは、ケーブルとの接続部分の締め付けが緩く、そこからショートしたとみられていて、また予備のポンプでも、同じモーターの接続部分に故障が見つかったということです。

4号機のプールの水温は、6日午前11時現在で、1日前より6度高い40度まで上がり、午後5時には42度まで上昇しました。
東京電力は、予備のポンプを修理したうえで午後6時すぎに動かし、プールの冷却を再開させました。

東京電力は「プールの冷却が進み、半日から一日で10度程度は下がるのではないか」と説明しています。

4号機では、来年中に燃料の取り出しが本格的に始まる予定ですが、プールの健全性が懸念されていて、プールの耐震性を高める工事や周辺で進められている天井や壁などの撤去の状況が、先月下旬、報道関係者に公開されました。
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原子力規制委員会の設置が日程に乗った

原子力規制委が発足へ 今国会成立確実に
2012/06/05 21:45 【共同通信】

原子力規制組織の刷新に関し、独立性の高い「原子力規制委員会」の設置が5日、事実上固まった。関連法案をめぐる同日の与野党の協議で、自民、公明の両党案を軸に、政府、民主党側が修正に応じることで一致した。新法として委員長提案する方向で調整しており、今国会の会期内の成立がほぼ確実になった。

自公案は、国家行政組織法3条に基づき、公正取引委員会のように人事や予算面でも政治からの独立を重視した委員会を新設。この委員会の事務局を担う「原子力規制庁」を置く。

☆野田さんと原子力ムラの弁慶の泣き所だった『4月1日に発足する予定だった原子力規制庁」。反原発陣営に、大飯原発再稼動は新しい安全担保の組織がまだ出来てもいなくて、前科持ちの安全・保安院や原子力安全員会の言う事を聞くのかと言われるのは、法匪にとっては痛いところを衝かることだった。

原子力規制庁:全職員が出身官庁に戻らず 与野党で合意
毎日新聞 2012年06月06日 20時35分

民主、自民、公明3党は6日、原子力の安全規制を担う新組織の設置法案をめぐる修正協議で、規制権限を持つ「原子力規制委員会」の事務局とする「原子力規制庁」について、関係省庁からいったん配属された職員が出身官庁に再び戻らない「ノーリターン・ルール」を全職員に適用することで合意した。経済産業、文部科学両省の原発推進部門と規制部門を職員が行き来する従来の人事異動をやめ、安全規制の独立性を担保する狙い。

政府が提出した法案では同ルールの適用を原則「課長級以上」に限っていたが、全職員を対象とする自公案を民主党が受け入れた。東京電力福島第1原発事故の後、原発を規制する経産省原子力安全・保安院と、推進側の資源エネルギー庁などの一元的な人事に対して「なれ合い体質」との批判が強まっていたことを踏まえた。職員の適性などに応じて規制庁発足から数年は出身省庁に戻ることを可能とする経過措置や、規制庁職員の待遇の充実なども検討する。

☆最後に但し書きがつく。

但し、職員の適性などに応じて規制庁発足から数年は出身省庁に戻ることを可能とする。

くにたみの代表である議員が監視しておかないと、この例外規定が常用規定に使われるのは間違いない。官僚の手は常に、最後の但し書きに本当の適用を隠すことだ。


<原子力>「規制委」で合意…民自公、緊急時の指揮権では溝
毎日新聞 6月6日(水)0時1分配信

 民主、自民、公明3党は5日、原子力の安全規制を担う新たな行政組織について、政府案より人事・予算面で省庁からの独立性が高い「原子力規制委員会」の形式を取ることで合意した。3党は同日、政府案と自公案の修正協議を始め、民主党は自公案の組織の骨格を大筋で受け入れた。調整がつけば、新法案として今国会に再提出し成立を目指すことでも一致した。ただ緊急時の指揮権のあり方では隔たりが大きく、修正協議の焦点になる。

 原子力の安全規制の組織見直しは、東京電力福島第1原発事故を受けて始まった。原発の再稼働論議にも絡むため政府は早期発足を目指しており、民主党は同日の常任幹事会で、12日にも衆院本会議で法案を採決させる方針を確認した。

 政府案は、経済産業省原子力安全・保安院と内閣府原子力安全委員会を分離・統合して「原子力規制庁」を設け、これをチェックする「原子力安全調査委員会」を環境省に置く仕組み。これに対し、自公案は、公正取引委員会などと同じ国家行政組織法3条に基づく「原子力規制委員会」を環境省に設け、規制庁を事務局にとどめる形態にしている。

 自公案には、専門家らでつくる原子力規制委に指揮を委ね、政治家の介入を排除する狙いがあり、緊急時には首相や環境相らの関与が不可欠だとする政府案と隔たりがある。

 5日の衆院環境委員会でも指揮権をめぐる質疑が相次ぎ、細野豪志原発事故担当相は「国家の命運がかかった場合は規制委の判断を超えて(首相が)判断すべきだ」と主張。自民党の塩崎恭久元官房長官は「技術的なことは規制委が判断すべきだ」と反論した。

 一方、民主党は修正協議で、論点として▽緊急時の指揮権▽平時の防災体制▽地方自治体と政府、規制委の関係など17項目を提示。自公側は協力する姿勢を示した。【笈田直樹、岡崎大輔】

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原子力委員長代理が核燃料全量再処理で二股案へ誘導

原子力委員長代理が核燃料全量再処理「撤退を」
読売新聞 6月5日(火)19時28分配信

内閣府原子力委員会の鈴木達治郎委員長代理は、5日に開かれた原子力委定例会で、原子力発電所からの使用済み核燃料を再処理し、燃料として再利用する「核燃料サイクル」政策について、「全量再処理に積極的な合理性はなく、全量再処理から撤退することを明確にすべき」と述べた。

国の原子力政策は、全量再処理を前提に核燃料サイクルを進めるとしている。原子力委員が公式の場で、全量再処理からの撤退に言及するのは極めて異例。

鈴木代理は「(再処理後のプルトニウムとウランを利用する)高速増殖炉は実用化が不確実」とし、青森県六ヶ所村での再処理事業も継続するかどうか検証すべきと指摘。その上で、再処理と地中に埋める直接処分の併存策が合理的とした。

☆この委員長代理が原子力委員会の実質の実力者。機を見るに敏としか言いようがない。

再処理の全廃でなく、再処理と使用済み核燃料の直接処分(地層処分)を同時に行う「併用」に持って行く高等戦術に出てきた。これなら予算は従来並みに取れると踏んだ。

それにしても、今回もまた読売新聞は、原子力ムラの意向にくにたみを誘導する広報部の役割を、忠実に果たしているのはアッパレというしかない。

社説再処理見直し/廃棄物処分を本格化させよ 
2012年06月07日木曜日 河北新報社説

 見直し作業が進められている核燃料サイクル政策をめぐって、国の原子力委員会のメンバーが「全量再処理からの撤退」に言及した。個人的な意見と断りつつも、原子力開発を推進してきた原子力委内部の専門家でさえ、現在の再処理政策を疑問視していることになる。
 福島第1原発事故によって原子力への信用が失墜した以上、核燃サイクルへの理解も容易には得られない。現実を見据えれば、原発から出る使用済み核燃料の最終処分へと、明確に政策を転換させるべきだ。

 再処理政策の是非について言及したのは原子力委の鈴木達治郎委員長代理。5日の会議で「全量再処理からの撤退の明確化」や「使用済み核燃料の直接処分の研究」などを指摘したという。
 理由として、青森県六ケ所村にある再処理工場で使用済み核燃料からプルトニウムを取り出しても、それを利用する高速増殖炉の実用化が不確実になっていることを挙げた。

 高速増殖炉の開発が極めて難しいことは、今になって分かったことではない。期待を担った原型炉「もんじゅ」は1995年、ナトリウム漏えい事故を起こしている。その時点で開発路線は再検討されるべきだった。

 事故で明らかになったのは技術的な困難さだけでない。事故現場の映像隠しや国への虚偽報告も発覚し、当時の動力炉・核燃料開発事業団(現在の日本原子力研究開発機構)の隠蔽(いんぺい)体質が厳しく批判された。

 もんじゅはその後、運転再開が決まったが、燃料交換用の装置が落下し、試験計画が大幅にずれ込んでいる。運転再開にはそもそも、かなりの無理が伴っていた。早く廃炉を決定すべきだろう。

 国や電力業界が進めてきた核燃サイクルはプルトニウムの抽出と利用を目指している。プルトニウムは本来、高速増殖炉用の燃料だが、生産しても使い道がなくなっている。

 六ケ所村にある再処理工場も本格操業していない。高速増殖炉とともに厚い壁に突き当たっているのが実情だ。核燃サイクルのゼロからの再検討は当然であり、遅すぎるくらいだ。

 ただ、鈴木委員長代理は再処理の全廃でなく、再処理と使用済み核燃料の直接処分(地層処分)を同時に行う「併用」を想定しているとみられる。

 しかし、中途半端な決め方は近い将来に再検討を求められる可能性が高い。仮に核燃サイクル施設が立地する青森県内の事情などを考慮するにせよ、廃止までのスケジュールは明確にすべきだ。

 再処理を放棄すれば、使用済み核燃料は資源ではなく放射性の廃棄物であり、最終処分や安全な保管の方式を具体的に検討することになる。

 それもかなり困難な道のりになるが、先送りし続けても何の展望も開けない。解決が迫られている最大の原子力の問題だと認識して、できるだけ早く取り組みを始めるべきだ。

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原発防災:保安院の広瀬研吉前院長、改善意見を黙殺

原発防災:保安院長、改善意見を黙殺…06年
毎日新聞 2012年06月06日 02時31分

原発事故の防災対策を国際基準に合わせて強化する方針に経済産業省原子力安全・保安院が06年に反対していた問題で、当時の広瀬研吉院長が、内部の「防災対策を改善すべきだ」との意見を黙殺し、強化に反対していたことが、保安院の内部文書から分かった。

防災対策が強化されていれば、東京電力福島第1原発事故で、住民が素早く避難でき被ばくを最小限に抑えられた可能性もあった。保安院内部の意見が生かされなかった経緯を、国会の事故調査委員会(黒川清委員長)が調べている。【岡田英、奥山智己】

内部文書は院内の検討会議資料で、毎日新聞の情報公開請求で5日開示された。

国際基準は、国際原子力機関(IAEA)が02年規定。原発事故で放射性物質が放出される恐れがあれば、原発から3〜5キロ圏の住民は即時避難する。

内閣府原子力安全委員会は06年3月、国際基準を国の原子力防災指針に反映させようと検討を開始。しかし、保安院などの反対で、指針の強化は見送られた。

☆福島原発告訴団の刑事訴訟の対象に入っている人の一人だろう。
広瀬さんは自分の職責における判断の責任を取る必要がある。
そろそろ日本も「官吏は【無謬】である」という建前の特権性を剥ぎとらないと国が壊れる。

☆広瀬研吉:Wikipediaから部分引用

1948年に生まれた。九州大学及び同大学院にて学び、工学研究科を修了した。大学院修了後の1974年に、科学技術庁(のちの文部科学省)に入庁した。

官界にて  科学技術庁では、原子力安全局にて原子力安全課の課長を務めるなど[1]、原子力規制に関する職務に携わった。1999年に発生した東海村JCO臨界事故においては、事故への対応に従事した。また、京都大学大学院のエネルギー科学研究科にて学び、1998年には博士後期課程を修了し、博士(エネルギー科学)の学位を取得した。

中央省庁再編後は、原子力安全・保安院にて審議官(実用発電用原子炉担当)を務め、内閣府の原子力安全委員会事務局にて局長を務めた。その後、文部科学省が所管する独立行政法人である物質・材料研究機構にて理事を務めるなど、要職を歴任した。

2005年には、松永和夫の後任として、原子力安全・保安院の院長に就任した。2006年、院長・次長ら保安院幹部数人と原子力安全委員会委員5人の昼食会が取り持たれ、安全委側が検討していた原発事故に備えた防災重点区域の拡大強化にストップをかけていたことが指摘されている。

2007年、原子力安全・保安院の院長を退任。なお、後任には薦田康久が就いた。

退官後  その後、東海大学にて、国際教育センターの特任教授に就任した。また、福井大学では、重点研究高度化推進本部の特命教授に就任した。科学技術振興機構では、2007年より理事(個別業務管理担当)を務めた。また、科学技術振興機構においては、吉川弘之が率いる研究開発戦略センターにて、上席フェローを務めている。

2011年の福島第一原子力発電所事故に際しては、原子力関連の体制強化が急務とされたことから、内閣総理大臣の菅直人により内閣府の参与に任命された。同年6月の国際原子力機関閣僚級会合では、福島第一原子力発電所事故の概要や対応内容について、日本を代表して各国代表らに説明を行った。
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20120605 福島第一原発4号機燃料プールについて

20120605 福島第一原発4号機燃料プールについて 投稿者 PMG5  

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原子力委員会は秘密会議でシナリオを作りこんでしまう。

原子力委員会:「第1回」秘密会議、委員全員が出席
毎日新聞 2012年06月05日 23時07分

内閣府原子力委員会が原発推進側だけを集め「勉強会」と称する秘密会議を開いていた問題で、原子力委は昨年11月17日の第1回会議に5人の原子力委員全員が出席していたことを明らかにした。これまで近藤駿介原子力委員長ら3委員の関与が分かっていたが、新たに大庭三枝・東京理科大准教授と尾本彰・東工大特任教授の2委員の出席が判明した。

5人の出席について近藤委員長は5日、記者団に「今後の原子力政策の全体像を論議した。(事業者に)全体像を理解してもらわないとデータ作成を依頼できない」と正当性を主張した。しかし、秘密会議では長期的な原子力政策(原子力政策大綱)を論議する「新大綱策定会議」で使う議案の原案を事前に示し、事業者から意見を聞いていたことなどが既に判明している。

策定会議メンバーは第三者による検証を求めているが、政府内には「原子力委が決めるべき問題ではない」との声があり、近藤委員長も「政府にお任せしている」と述べ、手法や時期が未定であることを明らかにした。5月29日を最後にストップしている策定会議については「大綱が必要なのかという問題もある」と述べ、再開しない可能性に言及した。
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再稼働不満で署名提出へ 民主党議員の三分の一超

再稼働不満で署名提出へ 民主120人超「慎重に」
2012年6月5日 東京新聞朝刊

関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)再稼働問題で、政府に慎重な判断を求める民主党の国会議員の署名が四日、百二十人を超えたことが明らかになった。再稼働を近く最終決定したい野田佳彦首相に、身内の与党から不満が噴出した。 

署名文は首相宛てで、大飯原発再稼働問題について「今夏は節電などで乗り切ることが国民の大部分の考え方」と指摘。党の作業チームがまとめた免震施設の設置など事故対策が「一つも実現されていない」として、再稼働は慎重にするよう要請した。

署名は、荒井聡元国家戦略担当相と増子輝彦元経済産業副大臣ら有志議員が呼び掛け、先月三十一日から開始。五日間で党所属国会議員の三分の一近くに達した。近く首相官邸に提出する。

民主党は五日、関係閣僚の出席を求めて、関連する部門会議や作業チームの合同会議を開催。再稼働した場合の安全問題について議論する。作業チーム事務局長の川内博史衆院議員は「安全対策はすべて福島第一原発事故以前のままの体制で行われている。住民の安全が担保できない状況で、再稼働はあり得ない。慎重に判断すべきだ」と主張している。
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小川前法相 検察は身内に甘い だから指揮権発動を考えたと。

小川前法相 指揮権発動 首相に相談
2012年6月5日 東京新聞朝刊

内閣改造で退任した小川敏夫前法相は四日午後の会見で、陸山会事件をめぐる虚偽捜査報告書の問題で検察の捜査を徹底させるため、検事総長に対する指揮権の発動を五月に野田佳彦首相に相談していたことを明らかにした。捜査報告書を作成した東京地検特捜部の検事らの起訴を促そうとしたとみられる。野田首相は発動を了承しなかったという。 

法相の指揮権は過去に疑獄事件で発動された一回しか例がなく、歴代法相が慎重な姿勢を示してきた。指揮権発動の検討が明らかになるのも異例で、論議を呼びそうだ。

捜査報告書の問題は、強制起訴された小沢一郎民主党元代表の公判で発覚。元秘書石川知裕衆院議員を取り調べた特捜部の田代政弘検事=現法務総合研究所=が、実際にはなかったやりとりを捜査報告書に記載した。市民団体が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で告発したが、検察当局は近く、田代検事を嫌疑不十分で不起訴とする方針。

会見で小川氏は「検察が身内に甘い、いいかげんな形で幕引きをすれば信頼回復はできない」と指摘。「検察が内部のことについて消極的な場合に、積極的にさせるのは法務大臣の本来の姿ではないか。そういう意味では指揮権の発動はふさわしいケースだと思った」と説明した。

野田首相の了承を得られなかったことに対しては「大変残念」と述べた。

田代検事は虚偽の記載の理由を「記憶の混同」と主張し、検察は故意を示す証拠はないとみているが、小川氏は「報告書の中身と捜査状況の録音を詳細にみれば、記憶違いではないと誰しも思うのでは」と批判した。

□ 弁護士 落合洋司のブログから引用

それが法務大臣の本来の姿であると考えるのであれば、首相に相談したりせず(本当に相談したのかどうかも不明ですが、それはともかく)自らの権限と責任で指揮権を発動すればよく、こういった、やろうと思ったができなかった、という発言は、単なる言い訳でしかないと思いますね。

法務大臣が、こうした動きを示したことが、更迭の原因になっている可能性があり、更迭の経緯は、今後、できるだけ解明される必要があると思います。

小川前法相は更迭された理由を自分で公にしたのでは。
彼はまさか同じ民主党員である野田さんが、懼れながらと、法曹ムラと言うか官僚本丸にご注進するとは思っていなかったのだろう。あなたは野田という人間の本質を見誤った。
   
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2012年06月06日(水)

官僚国家日本を作り、維持してきた集団  生成の歴史と現状

2012年05月31日(木)
官僚統治こそが決められない政治の根本原因だ

「増税の前にやるべきことがある。行政の仕組みを中央集権の官僚支配から地方分権に変える大改革を実行すると国民に約束した。それが緒に就いていない」


小沢一郎は、「官僚支配体制」の解体という、政権交代時に厳然と存在した民主党の理念を野田首相に諄々と説いた。

しかし、消費増税パラノ症候群に陥っている野田首相の耳には素直に入っていかない。

マスコミもこれを「増税の前に行政改革」という定型句で素通りし、野田首相の言葉を借りて、「消費増税時期の時間軸の違い」という技術論に矮小化しようとする。

官僚中央集権の統治機構こそ、「決められない政治」の根本原因である。政治家はなにごとも省益優先の官僚に依存し、「先生」とおだてられてその代弁者となり、「ご説明」にコロリと騙される操り人形に成り果てている。

「議院内閣制」は名ばかりで、実態は「官僚内閣制」だ。

各省庁が、天下り先の企業や業界団体の利害得失を優先した予算配分や政策を進めようとすれば、一般市民の価値観と対立するのは当然であり、そこから情報・便宜サービスによってマスコミを手なずけ世論を操作するという悪だくみも生まれてくる。

性急な消費増税論に走るのも、停電恐怖で原発再稼働という特攻精神をあおるのも、政治家の裏で振り付けている連中の仕業である。


国民に選ばれた政治家が「民権」を重んじず、実態として官僚組織に握られている「国権」の使い走りをやっている。


憲法上、国権の最高機関であるはずの国会は、さながら、官僚に振り付けられた政治家踊りの舞台のようである。激しい論戦であるかのごとき質疑の多くは、地元や支持団体向けのパフォーマンスにしか見えない。

小沢は、明治以来続いてきた骨抜き政治におさらばし、根本的に統治機構を変えたいと言っているのだ。


これまでの統治機構の延長線上でお愛想ていどに行革をやればいいという、霞ヶ関への迎合的姿勢が、野田首相をはじめとする政権中枢の面々に見えるからこそ、検察の弾圧で疲れ切った身に鞭打って、あえてここで小沢は踏ん張ろうとしているのではないだろうか。

それは、真の民主主義をこの国に確立したいという、多くの国民の願いと一致するはずだ。

日本になぜ真の民主主義が育たず、官僚支配体制が続いてきたのか。

その淵源は、大久保利通、木戸孝允、西郷隆盛らが相次いでこの世を去った明治11年以降、伊藤博文とともに政府の実権を握るようになった山県有朋が、ヨーロッパ視察でフランスの「民権」に恐れを感じて帰朝したあたりからみてとれる。


富農層の政治参加要求がもたらした自由民権運動は、憲法制定と議会開催を求めて盛り上がり、各地の演説会場はあふれるほど聴衆がつめかけるようになった。

山県は藩閥支配を脅かすこの運動に危機感をおぼえ、運動を弾圧するため、憲兵を設け、警官にサーベルをもたした。

政府は明治23年の憲法施行、帝国議会開催を約束したが、それまでの間に、山県有朋は周到に、官の権力を温存する仕組みをつくりあげた。


「天皇の軍隊」「天皇の官僚」。軍隊や官僚は神聖なる天皇のために動く。政治の支配は受けない。そんな仕組みを制度に埋め込んだのだ。

明治18年に初代伊藤博文内閣が発足し太政官が廃止されるや、内務大臣となった山県はエリート官僚を登用する試験制度を創設し、中央集権体制を確立するために市町村制、続いて郡制・府県制を実施した。

避けて通れないのが人心の問題だ。いかに政府の思うように大衆を引っ張っていくか。


江戸日本人の道徳は藩主、すなわち恩ある殿様を敬い、従うという風であったが、明治になって、それに代わる忠誠の対象が必要になった。

そこで山県を中心に考え出されたのが天皇の神格化であり、そのためにつくられたのが「軍人勅諭」や「教育勅語」である。

山県は松下村塾以来の皇国思想をその基盤とした。天皇と国民が道徳的絆で結ばれることで日本の民族精神は確立する。そして、それは日本の古代からの伝統である、というものだ。

ところが、記録のない古代はいざ知らず、実際にはこの国において天皇が国民と道徳的絆で結ばれて統治したという歴史はほとんどないといえる。

壮大なフィクションで天皇統治の国体を創造し、軍や官僚を中心に西洋列強の圧迫を跳ね返す国力をつけようというのが山県のねらいだった。

自由民権運動、政党の台頭、憲法制定という近代化の流れ。時代に逆らうことはできないと知りつつ、あたかもその推進力を形骸化するかのように、天皇の名の下に独裁に近い体制を築き上げていったのである。

そうした軍部や官僚への政党の関与を許さない、天皇直属体制が、昭和になって統帥権の名のもとに軍部の暴走を許し、気に入らない政治家を暗殺する暴力装置として働いて、国あげての軍事態勢へと突入していった。

そして、敗戦で過去の国家体制が崩壊し、新憲法で国民主権が謳われても、天皇の官僚は、必ずしも国民の官僚とはならなかった。

官僚は難関の国家公務員試験をパスした者たちの集団であるがゆえに、「一般人とは違う」という、いわば「身分」のような意識が強い。

封建的な表現でいえば、同じ身分、同じ階級の仲間共同体ができあがり、自分たちが国家を背負っているという自負心が増長しやすい。

そこで、自分たちの身分共同体、すなわち非公式の階級を守りたいという、組織防衛の意識が異常に強くなり、それが国家国民の公益よりも優先されるようになってくる。

そしてそのありがたい身分を老後まで守り抜きたいという思いが、共同体の掟のなかで受け継がれ、退職後の天下りやわたりの人事異動まで、出身府省の官房が世話をするという、生涯まるがかえの巨大官僚一家が構築された。

そうした官僚独裁ともいえる権力構造の解体をめざした政権交代の理念とは裏腹に、野田首相は自民党政権時代と見紛うばかりの官僚依存に戻ってしまった。その象徴ともいえる方針転換が、内閣法制局長官の国会答弁復活だ。

国の予算を握っているのが財務省とすれば、法の制定や解釈を左右するのが内閣法制局である。

法解釈を盾に内閣法制局が省益を守る側に立ち、政治主導による政策遂行を妨げることがある。

そのトップである内閣法制局長官を、民主党政権は国会で答弁する「政府特別補佐人」のなかから除外していたが、通常国会開会後の今年1月26日に復帰させた。

そもそも、内閣法制局長官の国会締め出しは、代表時代から小沢一郎が主張していたことだった。脱官僚依存を実行するためには、この組織の権力を削がなければ話にならない。

小沢は内閣法制局に自民党時代から何度も煮え湯を飲まされた経験がある。

1990年、イラクがクウェートに侵攻して湾岸戦争がはじまったとき、小沢は海部内閣時代の自民党幹事長だった。国連決議で派遣された多国籍軍に協力するため自衛隊を活用すべきだと小沢は主張した。

東西冷戦が終わり、日本も国際社会できちんと役割を果たす一人前の国家になるべきだという認識が小沢にはあった。

その意見に強硬に反対したのが内閣法制局だ。憲法で禁じられた集団的自衛権の行使にあたるという理由だった。

日本の石油タンカーが往来するペルシャ湾の危機に直面し、130億ドルもの巨額なカネを出しはしても、命を賭ける人的な貢献をしない日本政府に、多国籍軍に参加した各国から冷ややかな視線が向けられた。まさに外交敗戦だった。

内閣法制局が担う役割は内閣法制局設置法で次のように定められている。「法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べること」。

ところが、実態としては単なる意見具申機関にとどまらなかった。

内閣法制局の判断に従って政府提出法案がつくられ、憲法などが解釈され、それに沿って政治、行政が進められてきた。各省庁は、法制局のお墨付きを得られなければ法案ひとつ作れなかった。

積み上げてきた法解釈の連続性、整合性を、変転しやすい政治の動きから守ることこそ、自分たちのつとめだと信じて疑わないのが、内閣法制局の伝統的思想なのだ。

法制局の言い分も分からぬではないが、それで時代の変化に対応していけるかとなると甚だ疑問である。法解釈の整合性を重視するあまり思考が硬直化し、迅速で柔軟な法案作成が必要なときには、障害になるだけだろう。

とくに憲法解釈を内閣法制局が担うという実態には、根本的な問題がある。

そもそも憲法は、国民から統治者へ向けた、いわば契約書である。国民が守るべきものは憲法ではなく、法律や法規範だ。つまり主権者である国民の利益に反したことをしないように、統治者が絶体に守るべき基本ルールとして定めるものが憲法である。

その解釈を、行政サイドにある内閣の役人が担い、国民に選ばれて立法機関である国会に集まった政治家がそれに従うというのでは、国民主権と、憲法の目的からして、本末転倒なのではないだろうか。

その本末転倒が許されてきたのは、政治家の不勉強による官僚依存、政官の馴れ合いなど、いくつかの要素が重なり、絡み合ってきたからにほかならない。

小沢は、そうした日本政治のぬるま湯体質が、官僚の実質的支配につながり、ひいては役所や関連団体などの組織的増殖、天下りの横行を生んできたのだという問題意識を持ち続けてきた。

そして、国会の論戦さえ法制局の判断に依存するという悪弊を断ち切るために、法制局長官の答弁禁止を主張し、政権交代によって実現させた。

もちろん、法制局長官という強力な助太刀がないなかでの国会答弁は、閣僚に負担を強いることは確かである。

鳩山内閣では枝野幸男が、菅内閣では仙谷由人が法令解釈担当として国会で答弁する役割を担ったが、昨年9月、菅から政権を引き継いだ野田首相は、早々に方針を転換し、現内閣法制局長官、山本庸幸を国会の自席の後部席に座らせた。

失言へのガードが固い野田の性格がもろに出た手堅い変更といえるが、かつて自由党党首だった時代の小沢が、自民党との連立協議のなかで、官僚が代理答弁する政府委員制度の廃止を認めさせ、国会を議員どうしの討論の場にするよう変革を志した経緯を考えると、いささか、やるせない。

小沢はその自自連立政権において、政府委員制度廃止とともに内閣法制局長官の国会答弁廃止も求めたが、自民党はついに首を縦に振らなかった。しかし、民主党への政権交代にともなって、ようやくそれが実現したのである。

法案をつくるさい、各省庁は事前に法制局の審査を受け、承認を受けることではじめて閣議決定に持ち込み、国会に提出することができる。

だが、官僚が官僚の作成した法案に権威づけをして国家運営をコントロールしているにすぎず、国民に必要かどうかを判断しているわけでは決してない。

小沢はそういう官僚の脱政治的「職欲」とでもいうべきものを排し、政治家どうしの真剣な議論の末に法律や政策が決定される、ごくあたりまえの国会のありようをめざしてきたといえる。

行政も、国会も、司法も、変わらなくてはならない。真の民主主義のために。

「行政の仕組みを中央集権の官僚支配から地方分権に変える大改革を実行する」という小沢の統治機構改革が、いつの日か緒に就くことを期待したい。

引用元

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福島原発4号機の使用済み核燃料の始末は日本列島にとって最大の課題

2012年5月30日(水)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演。

前段部分 略

水野「今日はまず福島第一原発4号機について教えていただきたいと思います」

小出「はい」

水野「小出先生はずっと以前からこの4号機の使用済み燃料プールについて警告を発してこられました。」

小出「はい」

水野「最近、そうした報道がですね。ようやくいろんなメディアでなされるようになってきたかと思うんですね」

小出「はい」

水野「もしも大きな余震があればプールが、崩れる恐れがあり、そうしますと大変大きな被害になる、とい

うことをおっしゃってきたわけですが」

小出「そうです」

水野「この4号機のプールにつきましてね。今度東京電力が、新しい方向性を打ち出しました。4号機の核燃料プールに保管している燃料をですね、え…2本、っていうんか2体っていうんですかねえ。」

小出「はい」

水野「7月前後に試験的に取り出す方向で検討しているというんです。」

小出「はい」

水野「で、この、お…プールの中にまずあるのが、使用済み核燃料と、まだ使用していない核燃料、あわせて1535体、だそうです」

小出「そうです」

水野「これはあの、まずどれぐらいの量だと思えばいいんですか」

小出「え…1535体のうち、まだ使っていない燃料集合体が204体。すでに原子炉の中で燃やしてしまった、ん、使用済燃料が1331体」

水野「はい」


水野「ああ」

小出「4号機の使用済燃料プールの中には5000発分まだあるのです」

水野「はあ…」

小出「はい。んで、残りの204体が」

水野「はい」

小出「未使用の燃料なのですが」

水野「ええ」

小出「それはまだ、え…要するに使ってない、つまりウランの核分裂反応を起こしていないという燃料ですので」

水野「ほぉ」

小出「えぇ……放射能という意味ではかなり楽というか、ほとんど汚れがないと思っていい燃料集合体です」

水野「あの…まだ使っていない燃料棒も」

小出「はい」

水野「プールに、保存しなきゃいけない必要があるんですか」

小出「え…本当はありません。え…」

水野「ん、例えば空気中に普通に置いといても大丈夫なんですか」

小出「大丈夫です」

水野「あ、例えば私の家に置いといても大丈夫なんですか」

小出「ええと、ただし、ウランというそのものが」

水野「ええ」

小出「もともと放射性物質で、アルファー線も出しますし」

水野「はあ、はい」

小出「え…ガンマー線も出します」

水野「はい」

小出「ですから、う…人が近づくことはもちろん好ましくはない、わけですし」

水野「ああ…はい」

小出「空気中にせ、出しておくよりは水の中に沈めておいたほうが、まだいいだろうということは言えると思います」

水野「ふうーん…。はあ…。でも、どうしたこんな204体も未使用の燃料棒がここにあるんですか」

小出「え…もちろん原子力発電所というのは、え…使い終わった燃料は取り出さなければいけないし」

水野「はい」

小出「え…そのぶんはまた新しい燃料を入れなければいけない、のですね」

水野「ええ」

小出「そのために燃料交換作業というのをやるのですが。その作業をやるにあたっては原子炉の中と、使用済燃料プールというプールとを、え…お、同じまあ状態というか、ひと、同一のプールに、にしてしまって」

水野「はあ」

小出「そのプールの中で移動させているというそういう作業が必要なんです」

水野「あ、つまりずうっと水の中に」

小出「そうです」

水野「浸けたまま」

小出「そうです」

水野「右にやり左にやり、」

小出「そうです」

水野「するっていうことですね」

小出「そうです。ですから」

水野「あっ、空気中には出さないんですね」

小出「出さないのです。はい」

水野「出したらどうなるんですか」

小出「え…使用済燃料を空気中に出してしまえば」

水野「はい」

小出「え…その周辺にいる人達は即死するぐらいの超危険物、です」

水野「はあ…」

小出「はい。で、未使用のものはそれほどのことはありませんけれども」

水野「はい」

小出「まあ、う…入れといたほうがいいだろうし」

水野「ふうーん」

小出「あの…どっちにしても移動させるわけですから」

水野「ええ」

小出「プールの中で移動させるということがこれまでの手順になっていました」

水野「はあ…。今回の計画はですね、まずは、まだ使っていない、未使用の燃料棒を取り出して、実験的に取り出して、その損傷具合を見て、これからどういうふうにしていこうかというのを決めるんだそう…」

▼参考[PDF]http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/roadmap/images/m120528_05-j.pdf



小出「はい」

水野「なんですね」

小出「はい」

水野「これは簡単にできることですか」

小出「え…、多分簡単にはできません。え…1つの燃料集合体が多分200kgぐらいはあると思いますので。」

水野「ええ」

小出「人間の手で持ち上げられるわけではありませんから。」

水野「ほお」

小出「それなりのクレーンを使わないと、まずは取り出せません。」

水野「はい」

小出「しかしクレーンはすで爆発で破壊されてしまって、いますし。」

水野「ほお……」

小出「今のところプールの底に沈んでいる燃料集合体も、本当に健全なのかどうかもまだわからない…」

水野「ええ」

小出「ですので。え…取り出すことにもなかなか困難が伴うだろうと思います」

水野「はあぁ…」

小出「でもまあ使用済みの燃料自身を取り出すということに比べれば、」

水野「ええ」

小出「はるかに危険の少ない作業ですので。」

水野「ええ」

小出「まずはやってみたい。そして、1年以上、ん…まあ…なかなか過酷な環境にあったわけですね。雨水もどんどん入っているわけですし。」

水野「そうですね」

小出「確か一時期海水も入れたと思いますし。」

水野「はい」

小出「燃料棒の表面がどんなふうに腐食しているかとかですね。そのこともやはりしら、知りたいわけですし。」

水野「はい」

小出「え…どうしてもテストはしてみたいと思うはずだと思います」

水野「はあ…こうしたテストをしたのちにですね」

小出「はい」

水野「東電の計画によれば、来年12月頃、本格的に燃料の取り出しを、始めたいと」

小出「はい」

水野「しているそうです。この計画についてはいかがでしょう」

小出「え……1日でも早くやってほしいと、私は願いますが。それが実現できるまでには、重さ100キロ、あ、100トンを超えるような、いわゆる輸送容器ですね」

水野「ほぉ」

小出「それをプールの中に沈めたり、え…その中に使用済みの燃料を入れて、またキャスクを釣り上げるというような操作をしなければいけませんので」

水野「キャスクってなんですか」

小出「金属製の容器なのですが。」

水野「ほお」

小出「使用済燃料をその中に入れて、プールの底から引き上げても、周りの人々がまあ、なんとか耐えられるというぐらいに放射線を遮蔽できる、性能を持った容器なのです」

水野「はぁ……。はい。」

小出「はい。で…それを、プールの底に沈めたり吊り上げたり出来なければいけませんので。ものすごいまあ大きなクレーンをですね」

水野「ええ」

小出「まずは設置できるようにしなければ」

水野「はあぁ……」

小出「いけません。え…そのためにはそのクレーンを支える巨大な建物を、まず建てる必要が」

水野「建物建てなきゃいけない」

小出「はい」

水野「でもその、土地ってガレキが」

小出「そうです。」

水野「あるんじゃないんですか」

小出「そうです。ガレキが散乱していますし、今現在4号機の壊れた建屋を東京電力はどんどんどんどん撤去しているのです」

水野「ええ」

小出「オペレーションフロアーというところですね」

水野「はい」

小出「そこを今むき出しの状態にしてるわけですが。その上にかぶせるような形で新たな頑丈な建物をまず、立てなければ、いけない」

水野「ええー……」

小出「のです。たいーへんな作業ですし。え…ガレキを片付けるにもまた被曝の作業になりますし。」

水野「ええ」

小出「作業員のかたがた…は大変だろうと思います。」

水野「…はあぁ…先は長い話なんですね。」

小出「そうです」

水野「え、12月頃、来年12月頃に本格的に燃料の取り出し、始める、という計画ですけど。え…使用済みの核燃料を取り出すというのは、先ほど聞いた、未使用のものとはぜんぜん違うわけですよね」

小出「んー。もうめちゃくちゃ違います(苦笑)。」

水野「ほぉ」

小出「はい。で、あの、空気中にもちろん吊り上げれば先程聞いて頂いたように、周辺にいる人は即死するぐらいの危険物、ですし。作業中にそれをプールの中に落としたりして破損させたりすれば、また放射性物質が中から吹き出してきてしまったりしますので。」

水野「ええ」

小出「もう細心の注意を払ってやらなければいけませんし。精密なクレーン、燃料交換器等を使ってやらなければいけないのです」

水野「あたし…」

近藤「先生?」

水野「はい。近藤さ~ん」

近藤「あの…要するにその、水を張ったプールいうのは、全ての原発の近くにあるんですか。」

小出「そうです。すべての原子力発電所には、原子炉の隣にあります」

近藤「あるんですよねえ」

小出「はい」

近藤「そうすると、お…そこで、え…まあ活断層なり何なのがあって。とんでもない地震が起きたらそのプールはどうなるんですか」

小出「(苦笑)これまでは、あのプールの危険ということは、あまり考えられて来なかった、のです」

近藤「はい」

水野「はい…」

小出「なによりその原子炉そのもの、が、ものすごい危険を抱えているし。」

近藤「うん」

小出「例えば運転中には、沸騰水型の場合には約80気圧、加圧水型と、言ってる関西電力が使ってるやつは140気圧もの圧力がかかっていて。」

近藤「うん」

小出「地震などでちいちゃな配管が破れても、もう破局的な事故になってしまうと」

水野「うーん…」

小出「それに比べればまだ使用済燃料プールの方は余裕があるだろうぐらいにしか、思ってこなかった、」

近藤「うん」

小出「のです、はい。でも、今近藤さんご指摘くださったように、大きな地震が起きて使用済燃料プールが水が漏れてしまうということになれば、やはり大変なことに、なります」

近藤「4号機で今さっき5000発言いましたよね」

小出「はい」

近藤「ほな全国の50機の近くにこういうものがあると仮定して考えた時にですよ」

小出「はい」

近藤「これ…その、日本そのものの存続に関わるような(苦笑)、話がね」

小出「はい」

近藤「うーん。なんつうんだろう、僕らその燃料プールにあるっちゅう言葉だけでなんか、そっから先の思考がなかったっちゅうのもとんでもない話ですねえ」

小出「そうですね。まあこれまで、まあ昔から原子力発電所というのはトイレのないマンションだといって、放射能の始末が付けられないことはわかっていた、わけです」

近藤「うん」

小出「ただただ溜まってきたものを、まあ、炉から出して使用済燃料プールに移す、あるいは、それも移したところでどうにもなりませんので、国としては再処理をするとかいうことを建前にして、いたわけですけれども。再処理をしたところで消えるわけではない」

近藤「消えるわけじゃない」

小出「です。はい。それでいずれ何とかしなければいけないという課題を先送り、先送りしながらここまで来てしまいました」

近藤「そぁ……それなんですよだから」

小出「(苦笑)」

近藤「そんなことでええんかいなっちゅう話でねえ」

小出「はい」

水野「この危機感を政府がどれだけ持っているんでしょうかねえ」

小出「そうですね。まだ再稼動させるといってるわけですから。危機感は多分感じていないのだと思います。」

水野「はい。どうもありがとうございました」

小出「はい。ありがとうございました」

近藤「どもー」

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんに伺いました」

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東電自身の事故調査報告書がほぼまとまる

東電“不手際の指摘”に弁明
6月5日 18時5分 NHKニュース

東京電力はみずから行っている福島第一原子力発電所の事故調査報告をほぼまとめました。この中で、1号機や3号機の事故直後の対応について、政府の事故調査・検証委員会から不手際を指摘されたのに対して、「対応するのは現実的に困難だった」などと弁明していることが分かりました。

東京電力は、重大な事故を引き起こした当事者として去年6月から社員の聞き取り調査などを行い、去年12月に中間報告したあと、今月中に最終報告を公表する方針で、その内容をほぼまとめました。

このうち、最初に水素爆発を起こした1号機では、すべての電源を失ったあとでも原子炉を冷やすことができる非常用の冷却装置の操作について、政府の事故調査・検証委員会が「運転員の認識不足や操作の習熟不足があって、装置の弁が閉じて機能していない状態に気が付かなかった」と指摘していますが、東京電力の調査報告の案では、「電源が失われていたため、冷却装置の弁の状態を認識し対応するのは現実的に困難だった」と弁明していることが分かりました。

ただ、すべての電源が喪失した場合の安全装置について検討分析し、必要に応じて手順書や教育訓練へ反映することが必要だとして、教育や訓練が十分でなかったことを事実上認めています。

また、1号機に続いて水素爆発を起こした3号機では、バッテリー不足で注水に必要な弁が開かず原子炉の冷却が7時間近く中断しましたが、政府の事故調査・検証委員会が、「バッテリーが枯渇するリスクを過小評価し注水に失敗した」と指摘しているのに対して、東京電力の調査報告の案では、「注水用の設備が損傷する懸念があり、早急に停止する必要があった」などと弁明しています。

さらに、2号機の状態が深刻化した去年3月14日の夜に東京電力が総理官邸に撤退とも受け取れる打診を行ったことについては、当時、作成した退避の手順には、「避難の決定が出た場合、緊急対策メンバー以外が退避する」となっているとして、撤退する意思はなかったと結論づけています。

ただ、発端となった当時の清水社長と海江田大臣などとの電話連絡の時点で、舌足らずな点やことばの行き違いで認識の差になった可能性は否めないとしています。
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スティーブ・ジョブスは言った、楽しみは旅のプロセス自体にあると

「スティーブが自邸にわたしを招き、CEOであることについて語りあったとき、彼はわたしにこう言った。ウォルト・ディズニーが亡くなったあと、ディズニー社がどうなったかを自分は見てきた。人々は会議で、ウォルトならどうしただろうと言っていた。ウォルトならこの事態をどう見ただろうか、と。そしてスティーブはわたしを、あの、彼だけしか持っていないような強い視線で見た。決してそうはなるな、と。適切なことだけをするんだ、と。だからわたしは今そうしている」

「スティーブは常に、楽しみは旅のプロセス自体にあると教えてくれたが、わたしにとってそれは啓示だった。そして彼はわれわれに、人生ははかないものであり、明日の保証などないこと、だからこそ人生にすべてを注ぎ込むのだ、ということを教えてくれた」

アップル現CEOがスティーブ・ジョブスから言われた言葉
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30人の原発関係者を刑事告訴  福島原発告訴団

津波対策怠る、安全審査おざなり…福島県民1200人超が東電や政府を刑事告訴へ
2012.6.4 14:10 MSN産経ニュース

東京電力福島第1原発事故で、東電や政府などを対象とした集団刑事告訴を目指す福島県の市民団体「福島原発告訴団」への最終参加者が1200人を超えたことが4日、分かった。告訴団は今月11日、告訴状を福島地検に提出する。

告訴団は今年3月に結成。告訴団によると、5月10日時点での参加者は約350人だったが、5月20日時点では約700人、募集を締め切った今月3日時点では1200人を超えた。

告訴団は(1)津波対策を怠った東電(2)安全審査をおざなりにしてきた政府(3)原発の安全性を根拠なく伝えてきた学識者-など関係者約30人を、業務上過失致死傷罪などで告訴する。また、「事業所などから健康を害する物質を排出し、生命や身体に危険を与える」ことを禁じた公害犯罪処罰法違反罪でも告訴する方針。

告訴団は「県民の多くが事故の刑事責任を問いたいと考えていることが分かった。県民の思いを捜査当局に伝えたい」としている。
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強制起訴の制度見直しが必要  新法相

<滝法相>強制起訴見直し 検討を示唆
毎日新聞 6月5日(火)12時51分配信

滝実法相は5日の閣議後会見で、制度開始から3年経過した「強制起訴」について「司法制度改革の一環としてスタートした制度なので見直しを検討する必要はある」と述べた。

検察審査会が「起訴すべきだ」と2度議決すれば強制的に起訴される制度について滝法相は「(導入時に)具体的な議論が欠けていたきらいはある」と指摘。「小沢(一郎民主党元代表の)事件があるから(見直しか)と国民の誤解を招く恐れもある」と慎重姿勢を示しつつ「裁判員制度も3年後の見直しがある。(強制起訴制度見直しは)義務ではないが、そういう中で議論していく話だ」と語った。【伊藤一郎】
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それぞれの土地で原発を考える機運が。

原発問題「地方の論理示すべき」 エネルギー考える会が討論会
(2012年6月3日午前9時01分)福井新聞

原子力・エネルギーの安全と今後のあり方を真剣に考える会の第7回勉強会が2日、福井県の越前市福祉健康センターで開かれた。村上達也・茨城県東海村長、開沼博・福島大うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員が講演した。村上氏は国の政策が何ら決まっていないと対応の遅れを批判。パネル討論では、原発立地自治体の将来像を描く上では原発維持、脱原発の立場を超えて議論する場が必要で、「地方の論理」を示していくべきだとの意見も出た。(新屋安弘)

原発立地自治体ながら脱原発を訴える村上氏、著書「『フクシマ』論」で注目を集める開沼氏の講演に続き、パネル討論を行った。村上、開沼両氏のほか山岸克司連合福井会長、NPO法人森のエネルギーフォーラムの増田頼保副理事長、北條正敦賀市議、サヨナラ原発福井ネットワークの山崎隆敏代表が参加した。

山岸氏は「県内には原子力産業に携わる人が5万人いる。脱原発にしろ減原発にしろソフトランディングが大事だが、そのシナリオがはっきりしていない」と雇用面の課題を指摘した。増田氏は「原発は国策として進めてきた。原発停止で地域経済が破たんするのであれば国が補てんすべきだ」と述べた。

村上氏は「既存の地場産業を原発の導入でつぶしてしまった。国は原発から転換するときには補てんする義務がある」と同調した。

北條氏は「立地地域の住民はリスクと共存しつつも職場としての誇りを持ってきた。『原子力は全部だめ』という批判一色でいいのか」と提起。山崎氏は欧州や米国では自治体が原発を止めた例があるとし「民意をくみ上げる仕組みをつくり上げ、もっと自治の力を強めていくべきだ」と述べた。

開沼氏は「脱原発派、原発維持派は互いに善意で活動しているが、二つの善意がぶつかり合い、議論が成り立たず、原発が維持されてきた」と分析。双方が歩み寄って議論する場をつくる必要があり、国とは違う「地方の論理」を提示していくべきだとした。

同会は今回で勉強会を終了し、6月30日に開く第8回の会合で政府に提出するエネルギー政策に関する提言案をまとめる。事務局の若泉征三衆院議員は「原発が14基ある福井県の考え方を全国に発信したい」と話した。
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火力燃料を高く買っている東電

東電:火力燃料「割高で調達」…料金審査委が公表
毎日新聞 2012年06月05日 01時12分

東京電力が電気料金の原価に算入している火力発電の燃料費が、貿易統計の平均価格に比べて割高であることが4日、明らかになった。東電の電気料金値上げの妥当性を審査する経済産業省の有識者会議「電気料金審査専門委員会」(委員長・安念潤司中央大法科大学院教授)が公表した。東電は「環境規制への対応や発電効率向上のため、硫黄分の低い高品質の燃料を調達しているため」などと説明している。

東電は、電気料金の原価を算定する期間(12〜14年度)の平均価格として、原油は1バーレルあたり123.98ドルとしたが、貿易統計の12年1〜3月の平均価格より5.9%高かった。同様に、石炭は1トンあたり148.75ドル(同2.0%割高)、液化天然ガス(LNG)同875.38ドル(同1.7%割高)だった。委員からは「(調達価格が)指標価格などと連動しているか、具体的に示してほしい」などと、注文がついた。

東電は、将来的には、市場価格が低い北米産の新型天然ガス「シェールガス」を購入し、調達価格を現在より抑えることも検討するとしたが、公的な統計に比べて割高な原価は批判を浴びそうだ。
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メルトダウン発表を3か月遅らせたと批判されている枝野経産相

昨年4月19日の記者会見でメルトダウンを否定する枝野当時官房長官
JCASTテレビウォッチ 5.28「枝野官房長官(当時)「メルトダウン・放射能漏れ分かり切ったことで言わなかった」」
 福島第1原発事故当時に官房長官だった枝野経産相が27日(2012年5月)、事故の検証を進めている国会の国会事故調査委員会に参考人として呼ばれ、聴取に応じた。菅政権のスポークスマンの役割を担っていた枝野だが、この日に問われたのはその情報発信のあり方だった。 メルトダウンを政府が認めたのは国際原子力機構に報告した昨年6月で、事故から3か月もたっていた。公表の大幅な遅れについて問われると、枝野は「炉心損傷の可能性については、3月13日午前中の記者会見の段階で、『十分可能性があるということで、その想定のもとに対応しておりますと申しあげた」と。
委員から「多くの国民は、6月までそんなに深刻な事故とは感じていなかったのではないか」と突っ込まれると、「もしかすると思い込みを反省しなければならない側面があるのかなと…」。「原子力ムラ」壊す=事故後も変わらず、不信の根源-枝野経産相  時事ドットコム2012/05/25-11:38 枝野幸男経済産業相は25日の閣議後記者会見で、原発を推進してきた同省と電力会社などによる、いわゆる「原子力ムラ」について「壊すために最大の努力をしている」と強調した。具体的には、経産省職員の原子力関係者との接触を最小限にとどめ、審議会などから電力業界を排除している点を挙げた。 枝野経産相は原発推進派の体質について、東京電力福島第1原発事故後も「全部が変わったとは思っていない」と指摘。こうした状況が原発再稼働に対する国民の不信の根源との見方を示した。
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正しい捜査に基づいた正義の起訴があってこその話だろう

再審請求対策 担当検事ら集め初会合へ 最高検

朝日新聞の記事
【確定した有罪判決が覆れば、検察や警察は批判を受ける。「再審開始が増えて捜査機関への信用が低くなれば、治安維持の点から問題だ」という認識が検察内部にはある。幹部の一人は「今後は科学的な視点をさらに養い、有効な反論をしていく」と話す】。

過去の誤った確定判決は、むしろ是正されなければ、捜査機関に対する国民の不信感は増幅して、人々の協力も得られなくなり、治安維持は困難になるでしょう。

検察官としてなすべきことをきちんとなす、ということは大切なことですが、それは、単に「有効に反論する」といった、再審請求審を一種のゲーム感覚で捉え、開始されるかされないかを勝ち負けの感覚で捉えるものであってはならないと思います。

証拠を隠したり隠ぺいしたりせず、過去に行われていない、現在の最新の科学技術を利用した鑑定を行えばより真相が解明されるといった場合には積極的にそういう方向へと手続を進める、といったことも、公益の代表者(最近、この言葉が虚しく響きがちですが)としての検察官の職責ではないかと思います。

単に、負けないように頑張ろう、といった、底の浅い陳腐な会合であってほしくないものだと感じました。

引用元
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