2011年12月08日(木)
「 臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。
大本営陸海軍部、十二月八日午前六時発表。 帝国陸海軍は今八日未明 西太平洋においてアメリカ、イギリス軍と 戦闘状態に入れり」 一九四一年一二月八日 NHKの臨時ニュースから引用。 デーリー東北新聞社【今日の<天鐘>】 (2011年12月8日) 70年前のきょう12月8日は真珠湾攻撃の日。この日から日本は太平洋戦争の泥沼に突入、3年8カ月の間、尊い国民の命と国力を消耗させた。開戦を避けられたなら日本はどうなっていただろうか ▼半藤一利著『聯合艦隊司令長官山本五十六』(文藝春秋)は、米英との戦争を最後まで回避しようとした山本五十六の姿を描く。三国同盟も南方作戦も対米戦争を招くと反対した。駐米武官の経験があり、相手の国力を知ればこそ、対決は避けたかった ▼だが、石油全面禁輸を受け、政府・統帥部は開戦へかじを切る。戦わざるを得ないなら、一気にケリをつけて早く講和を結ぶ。それが山本の考えだった。だが、無謀な開戦だったことはその後の歴史が証明している ▼半藤さんは山本びいきの作家で昭和史の著作も多い。文藝春秋7月号『戦艦大和と福島原発』での指摘が鋭い。「日本人は危機に際し、起きて困ることは起こらないことにする悪癖がある」 ▼戦争も原発事故も「エリート集団による情報の遮断と独占」の構図が似通う。開戦を留める声を封じ、局地戦の敗北も国民には真実を伏せた。一方、原子力政策は、科学が政治に敗北して生まれた虚像だったかもしれない。少数意見を尊重せず、安全神話を増幅したその先で事故は起きた ▼「人間は歴史からは何も学ばない、ということが最大の歴史の教訓」と半藤さん。のど元過ぎれば熱さを忘れる日本人のままではこの先も危うい。 |
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スーパーニュースアンカーより。太平洋戦争の開戦から明日で70年を迎える。空襲で被害を受けた市民が国に謝罪と損害賠償を求めた大阪空襲訴訟の判決が大阪地裁で言い渡され、原告の訴えは全てしりぞけられた。訴えたのは空襲の被害者23人で、これまで補償を受けている軍人、軍属、原爆被爆者などと同様に国は補償などの救済措置を行うべきだと主張。番組ゲストには訴訟を支える会代表のジャーナリスト、そして原告の3人が出席し、思いを語った。戦争末期、大阪の街は50回以上の空襲にあい、およそ1万5000人の市民が犠牲になったと言われる。この裁判によって初めて明らかにされた事実がある。それは1937年に制定され、空襲への対応を定めた「防空法」だ。この法律により国民(働ける市民)が都市から退去することを禁じ、違反者には6ヶ月以下の懲役または500円以下の罰金が課された。当時、教員の初任給が55円という時代だ。戦時中の政府発行の防空マニュアルによると、全国民が国土防衛の戦士であるとされ、空襲は怖くないという心構えや火たたき棒による焼夷弾の消火法が詳細に記されていた。しかし米軍の焼夷弾はゼリー状のガソリンをまき散らし850度以上の高温になるもので、火たたき棒はまったく役に立たなかった。それでも国民には逃げずに消火活動をすることを義務づけられていた。(逃げると罰金500円)。支える会会長は、この防空法によって被害が拡大したもので、国による人災であると指摘。今、これと似ている風景が、除染作業を住民に強制し、断ると村八分にされる福島県で見受けられる。(こちらから一部引用) 20111208 フクシマと重なる 大阪空襲訴訟 投稿者 PMG5 |
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戦争に翻弄された日系人 ハワイ島の2世に聞く 真珠湾攻撃から8日で70年 2011年12月7日 02:00 西日本新聞朝刊 真珠湾攻撃(1941年12月8日)から、あすで70年。九州からの移民も多いハワイの日系人たちも、太平洋戦争に翻弄(ほんろう)された。かつて日本人街として栄えたハワイ島東部の都市ヒロには、県出身者も多い。戦争を体験した日系人たちに話を聞いた。 日系2世の堤弘実さん(89)の父親は、15年に新天地を求めて久留米市から移民した1世だ。 「よく晴れた暑い日曜日だった」。堤さんは、勤務先の自動車販売会社のラジオから流れるニュースで真珠湾攻撃を知った。「日本が攻めて来るなんて。私たちはどうなるのか」 開戦で日系人はさまざまな制約を受けた。夜間外出や車の運転の禁止。1世の指導者たちの拘束。日本語も敵国語とみなされ話せなかった。スパイ容疑をかけられないように、「日の丸や天皇陛下の写真など、日本に関するものは土に埋めたり、焼いたりした」という。2世たちは米国で生まれ育ったアメリカ人なのに、母国では「敵性外国人」とみなされた。 真珠湾攻撃から1年半後、堤さんは米国への忠誠心を示そうと米軍に志願した。「米国人として祖国のために一生懸命働いてこい。それが大和魂だ」と言って、父は送り出してくれた。しかし「親は敵国人、自分は米国市民で板挟みだった」と当時を振り返る。 入隊後、米国本土で日本語の訓練を受け、日系2世を中心とした軍事情報機関「MIS」に配属された。毎日ラジオから流れる日本語を訳したり、暗号解読をしたりしていた。最高機密だったため、戦後も一切その時の内容について口にしていない。 筑前町出身の父親を持つ、県人会会長を務めた2世の高崎春雄さん(85)は、終戦後米軍に入隊。進駐軍として通訳も兼ね東京に赴任した。巣鴨刑務所(東京)に行く途中、焼け野原となった日本の姿に言葉を無くした。自分が捨てたサンドイッチの食べ残しを奪い合う子どもたちを見て、「これが両親の祖国なのか」。涙が止まらなかったという。 終戦から66年。自らのルーツを意識した戦中・戦後の悲惨な体験は、今も彼らの心に深く刻まれている。あの苦しい日々を思い出しながら、子どもや孫たちには、二度と同じ体験をさせてはいけないと誓っている。 |
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☆ハーバーはヨットハーバーのように使われていて、英語で「パールハーバー Pearl Harbor」を通常に訳せば、「真珠港」になる。当時の大本営は「真珠港攻撃」という表現では、戦果を誇ることが出来ないと思ったのだろう、新聞が使った「真珠湾攻撃」という「真珠港攻撃」の言い換えを使うようになり、広い地域の攻撃のイメージを当時の国民に持つように仕向けた。事実を事実として伝えなくても、国民には自分たち上の者の都合のいいように変えて伝えてもいいと言う、官僚の誤魔化しと傲慢さは今も続く。 ♪ 下の地図を拡大・縮小してみると「Pearl Harbor」の実際の範囲がわかります。 powered by 地図Z 1941年10月のパールハーバー。Wiki.から引用。 |
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WAR! (Associated Press by Transpacific Telephone)
SAN FRANCISCO,Dec.7.-President Roosevelt announced this morning that Japanese planes had attacked Manila and Pearl Harbor. OAHU BOMBED BY JAPANESE PLANES SIX KNOWN DEAD, 21 INJURED, AT EMERGENCY HOSPITAL Attack Made On Island's Defence Areas By UNITED PRESS WASHINGTON,Dec.7.-Text of White House announcement detailling the attack on the Hawaiian island is: "The Japanese attacked Pearl Harbor from the air and all naval and military activities on the island of Oahu,principal American base in the Hawaiian islands." 真珠湾攻撃70年 ハワイで式典 12月8日 6時31分 NHKニュース 旧日本軍による真珠湾攻撃から70年に当たる7日、ハワイで式典が行われ、攻撃に応戦した元アメリカ兵らが参加して、犠牲者を追悼しました。 真珠湾をのぞむ公園で開かれた追悼式典には、真珠湾攻撃で生き残ったアメリカ軍の元兵士をはじめ、犠牲者の家族や軍関係者ら、およそ3000人が参加し、真珠湾攻撃が始まった7日午前7時55分(日本時間の8日午前2時55分)に合わせて黙とうし、攻撃で死亡した2300人余りを悼みました。このあと、アメリカ太平洋艦隊のパトリック・ウォルシュ司令官が、「戦争のあと、日本との関係は深まり、ことしの震災では、自衛隊とアメリカ軍は共に被災者らの支援に当たって、友とは何かを示した」と述べ、かつて敵だった日本と、今では深い同盟関係が構築されているとあいさつしました。 このあと、当時、真珠湾にあった艦船や部隊の名前が呼ばれ、所属していた元兵士が立ち上がると、参加した人たちから大きな拍手を受けていました。真珠湾攻撃で戦艦に勤務していて、けがをした、元兵士のフレッド・スミスさんは、「亡くなった友のことは今でも思い出すが、年月がたち、もう日本人のことを悪くは思っていない。世界経済を支えるうえでも、日本とアメリカが協力していく必要がある」と話しました。 |
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野村、来栖両大使、国民に説く
生やさしい相手ではない"戦勝"へ全力を集中せよ! 一億憤激の日・あす満一周年 我が主張無視・米国から"果し状" 一部引用 米の産業動員徹底 野村大使と一問一答 問 開戦前夜の米国の警戒ぶりはどんなものでしたか、米国ではわが方の真珠湾攻撃が入神の技とでもいうべく、あまりにもあざやかであったので、くやしまぎれと敵愾心をそそるため「真珠湾を想起せよ」等の標語を作って如何にも寝首をかかれた如く宣伝しているが… 答 実は米国はあの十二月八日以前からすでに日米開戦を予想して十分警戒していたのだ、そもそも十一月二十六日にわが方に手交した果し状ともいうべき米国の最後通牒は支那から全面的に撤兵せよとか、汪政権を否認せよとか、わが方の根本主義を全く無視したものである、あれほどの無法な要求を出す以上米国としても戦争はことによると避くべからずと観念していたのである、 それだからあの最後通牒をわが方に手交するや否や直ちに中央から出先の各軍司令官に対し「日米開戦あるやも知れず日本の攻撃を十分警戒すべし」との意味の指令を発しているのである、そのことはその後米国で発表された公文書ならびにいろいろの政府の発表文にも明瞭にのっている、それだから寝首をかかれた等とはいえない道理であるがわが方の攻撃が神技にもひとしかったので政府の立場と出先軍当局の失態をつくろい、国民を欺瞞するため最初のうちは寝首をかかれたというていたにすぎない、それは要するに敵の油断である、 油断をかくすための造り言葉にすぎない、油断とうえば敵は本当に油断をしていたのだ、石油の対日供給を絶てば日本は米国に戦争をしかけて来るかも知れぬ、ところが実際油の対日輸出を絶った場合でさえ日本はおとなしくしていたではないか、日本くみし易し、日本は数年間の支那事変で精も根も尽き果てたのだ、米国が如何なる強硬な主張や要求を出しても日本は世界最強のわが米国に対してはどうすることも出来るものか、 と国民の大部分はタカをくくっていたのだ、それなればこそ中央から警戒の指令があっても出先長官はこれを真面目に受けつけなかったものと思う 。 記事全文はこちら |
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12月8日 4時2分 NHKニュース 国土交通省は、建設が中断している群馬県の八ッ場ダムについて、有識者会議が、建設継続は妥当とした判断は適切に検証されたとする見解を示したことなどを受け、近く、建設を継続するかどうか、最終的な判断をする方針です。 建設が中断している群馬県の八ッ場ダムの、今後の対応方針について、国土交通省の関東地方整備局は、コストや効果などを比較・検証した結果として、先月「建設を継続するのが妥当」とする案をまとめました。国土交通省は、有識者会議で、この案が適切に検証されたかについて、さらに検討した結果、有識者会議は、検証方法は適切だったとする見解を示すとともに、想定を超える大規模な地震などの大災害にも十分に備えるべきだと指摘しました。 これについて、前田国土交通大臣は7日夜、「これまでの検討や検証結果を踏まえて、責任を持って結論を出していく」と述べ、近く、建設を継続するかどうか最終的な判断をする考えを、改めて示しました。 ただ、八ッ場ダムの今後の対応方針を巡っては、民主党内でも検討が行われており、今後、政府との間で最終調整が進められることになりそうです。 ☆国土交通省の関東地方整備局が戦前の軍部の関東軍に重なってくる。 自分たちの組織を継続させるために、役所の一出先機関があれこれ画策を続ける姿は、戦後長く続く土建国家日本の別の姿でもある。 |
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12月8日 4時31分 NHKニュース 福井県にある美浜原子力発電所2号機で、原子炉などの圧力を保つ設備の一部から放射性物質を含む水が内部で漏れ続けるトラブルが見つかり、関西電力は、8日午前4時に、原子炉を手動で停止しました。美浜原発2号機の停止で、全国の原発の85%が止まっていることになります。 美浜原発2号機では、先月上旬以降、原子炉などの圧力を保つ「加圧器」という設備の弁から水が漏れて、回収用のタンクに流れ込んでいて、タンクの処理能力を超えるおそれがあるため、関西電力は、7日午後8時から、原子炉を手動で止める作業を始めました。そして、原子炉は8日午前4時に停止したということです。 関西電力によりますと、漏れた水は放射性物質を含んでいるものの、すべて内部のタンクに回収され、このトラブルによる外部への影響はないということです。美浜原発2号機は、冬場の電力供給のため、法律で定められた期間ぎりぎりまで運転を続け、今月18日に定期検査に入る計画でしたが、10日ほど早く止めました。関西電力は、さらに1基が止まったあとの今月19日から、企業や家庭に対し、去年の冬より10%以上節電するよう要請することにしています。美浜原発2号機の停止で、全国では54基ある原発のうち、85%に当たる46基が止まっていることになります。 |
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【動画】小豆川氏(東大)の講演がとても分かりやすい!杉並あんしんプロジェクト主催学習会『放射線測定について、とことん知ろう〜食品から町の測定まで〜』 上の動画は11月26日に「杉並あんしんプロジェクト」さんが開催した学習会【自己防御のためにできることを考える vol.『放射線測定について、とことん知ろう〜食品から町の測定まで〜』】の様子を、Ustream配信されたものです。講師に、東京大学 環境分析化学研究室(松尾研究室) 助教 小豆川勝見氏(東日本大震災以降、東京大学アイソトープ総合センターにて被災地ほかからの多くの試料における放射性物質の測定に従事)が招かれ講演が行なわれました。 ▶杉並あんしんプロジェクト 小豆川氏の講演はとても分かりやすいです!放射性物質やゲルマニウム半導体検出器について等、多くの方が疑問に思っていることを分かりやすく解説してくださっています。 茨城県守谷市の保育園で土壌からセシウム合計で45万ベクレル/kgを検出したことや、校庭で舞い上がった砂埃に測定器を向けたところ高い値がでたことなど、具体的な事例も含めて、優しく解説されています。とにかく分かりやすいです。後半の質疑応答まで全て必見です |
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2011年12月07日(水)
筆洗 2011年12月7日 東京新聞
太平洋戦争の分岐点になったガダルカナル島の攻防戦では、約三万人の日本の将兵のうち二万人が犠牲になった。七割が餓死や病死である。一九四三年二月、大本営は敗北した事実を隠して、所期の目的を達して転進した、と発表した ▼これ以降、日本軍が太平洋の拠点から撤退した時に、新聞では「転進」が使われるようになる。部隊が全滅した時は「玉砕」に。軍部と新聞は言葉を言い換え、国民の目をそらした ▼同じようなことが今、政府や東京電力の記者会見で起きている。事故やトラブルの危険性を小さく見せるために「事象」という言葉を連発。記者が原発の「老朽化」に言及すると「高経年化」と言い直すと、本紙記事が報じていた ▼原子力建屋の中にたまった高濃度の放射能汚染水は「滞留水」。これでは危険性は伝わるわけがない。極め付きは、正常な原子炉を定期検査で止める時などに使う「冷温停止」に「状態」を付けた「冷温停止状態」だろう ▼事故が収束に向かっていると強調したい政府の常套句(じょうとうく)であるが、圧力容器から格納容器に溶け落ちた核燃料の状態が十分把握できていないのに、その言葉を平然と口に出せる感覚を疑う ▼かつて、新聞は軍部と一体になって、国民に本当のことを伝えなかった。もう過ちは繰り返したくない。事故が風化するのを待っている原子力ムラとの根比べでもある。 |
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北電プルサーマルに知事慎重対応 12月7日 8時6分 NHKニュース プルトニウムを一般の原子力発電所で燃やす「プルサーマル」を北海道電力の泊原発3号機で実施する計画について、北海道の高橋知事は、国による福島第一原発の事故の検証でプルサーマル用の核燃料がどのような影響を与えたのかを見極めたうえで、慎重に対応する方針を固めました。これによって、北海道電力のプルサーマル計画は事実上、推進のめどの立たない状況が続くことになります。 北海道電力のプルサーマル計画を巡っては、3年前に開かれたシンポジウムで北海道電力が組織的に「やらせ」問題に関与していたことが明らかになっていて、佐藤社長も、一定期間、計画の推進を見合わせる方針を示しています。こうした事態を受け、北海道は計画の取り扱いについてどのように判断するか、検討を進めてきました。 その結果、高橋知事は、国による福島第一原発の事故の検証で、プルサーマル用の核燃料がどのような影響を与えたのかを見極めたうえで、安全性を最優先に慎重に対応する方針を固め、7日の道議会で表明したい考えです。高橋知事がこうした方針を固めたことで、北海道電力のプルサーマル計画は事実上、推進のめどの立たない状況が続くことになります。 |
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「放射線と健康、そして除染-こどもと妊婦を守るためにー」
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20111130 初めて明かされた1号機原子炉の状況 報道ステーションより。今日、東京電力がはじめて福島第一原発の原子炉内の状況を明らかにした。1号機については核燃料が100%、格納容器内に落下し、その中のコンクリートを65~70cm浸食して止まっている状態だと説明した。そして格納容器の外にまでは出ていないという。 小出裕章氏によると、格納容器の鋼鉄の板は核燃料が触れるとたやすく溶けて外に出てしまうそうだが、東電の解析・発表ではそこまで行っていないということだ。 20111130 初めて明かされた1号機原子炉の状況 投稿者 PMG5 |
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緊急援助隊の放射線被害を調査 白血病や白内障警戒 2011年12月6日 16時53分 共同通信 東日本大震災による福島第1原発事故の際、東京消防庁や横浜、川崎、大阪各市の消防局から緊急消防援助隊員として派遣され、構内で放水作業などをした約260人について、総務省消防庁は6日、健康被害調査の具体案をまとめた。 白血病や白内障を警戒し、当面は来年3月までに内部被ばくや血液を検査し、結果を審査。 2013年以降も健診などを継続し、退職後は本人の同意を得て追跡調査をする。講習会や医師の個別面談を通じ「惨事ストレス」など精神面のダメージもケアする。 放射線による長期的な健康被害を調べるとともに、隊員の精神的ケアを図るのが狙い。 |
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立科町の薪から放射性セシウム 国の指標値超えは初 長野 2011.12.6 19:16 MSN産経ニュース 長野県は5日夜、立(たて)科(しな)町の山林で伐採されたカラマツの薪から国が示した指標値(1キロ当たり40ベクレル)を超える46ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。 県内の薪から指標値を超える放射性物質が検出されたのは初めて。県は、この薪の生産者に販売、使用をしないよう要請した。また当面、県内全域の薪生産者に指標値を超えないことが確認された薪以外は販売しないよう呼びかけるとともに、利用者に対しても安全が確認された薪を使用するように注意喚起をしている。 ただし3月11日以前に生産されてシートをかけるなどで風雨にさらされていない薪については安全に使用できるとしている。 薪や木炭に関する相談は県林務部信州の木振興課((電)026・235・7266)か各地方事務所林務課へ。 |
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2011年12月06日(火)
☆これまで本件についていろいろな論評を読んできたが、その中で一番真っ当な見方だ。現場を踏んでいる人間の分析は具体的だ。☆
田中聡前沖縄防衛局長は報道被害者なのだろうか? 2011年12月06日 09:00 佐藤優の眼光紙背:第123回 筆者は外務官僚の頃、オフレコ懇談を何度も行ったことがある。オフレコ懇談は、一杯引っかけて行う放談会ではない。報道されないという前提で、外交交渉や情勢分析に関する踏み込んだ情報を提供し、政府の政策を円滑に進める環境を整備するための公務だ。マスメディアの仕事は、国民の知る権利に奉仕することだ。 オフレコを破り報道することで毀損される情報源並びに情報源が所属する組織との関係悪化と報道する価値を比較考量し、後者の方が圧倒的に重ければ、報道することがマスメディアの職業的良心である。それだから、官僚にとってオフレコは真剣勝負の場だ。万一、記者がオフレコを破って報道することになった場合、どのようなことになるかを常に頭の片隅に置きながらオフレコ懇談を行う。オフレコ懇談でもさまざまな形態がある。 現在、問題になっている11月28日夜、那覇で田中聡前沖縄防衛局長が行ったオフレコ懇談は、約10社が参加する定期的に行われているものだ。この種の懇談は、冒頭で官僚が「完オフ(完全オフレコ)です」と宣言したとしても、参加した記者がメモを作成し、会社に報告する。業界常識では縛りの緩いオフレコ懇談だ。 この種のオフレコ懇談メモが政治家や週刊誌記者に流出することもよくある。内容が非公式に政治家に伝わることを織り込んで、官僚はオフレコ懇談を行うというのが業界常識だ。オフレコ懇談は、官僚によるマスメディアに対するサービスではない。政府の政策を円滑に進めるために行う業務の一環としてオフレコ懇談は行われるのだ。繰り返すが、オフレコ懇談は「何でも話していい」という仲間内の私的な飲み会ではなく、官僚にとっても記者にとっても仕事の場だ。この緊張感が欠けている官僚にオフレコ懇談を行う資格はない。 さて、11月28日夜、那覇で行われたオフレコ懇談の席上、田中聡沖縄防衛局長(当時)が米海兵隊普天間飛行場移設先の環境影響評価書の提出時期を明らかにしないことに関し、「これから犯す前に、犯しますよと言いますか」という発言をしたことを、翌29日の琉球新報が報じたため、大問題になった。同日、田中氏は東京の防衛省に呼び寄せられ、事情聴取を受けた。その結果を踏まえ、一川保夫防衛相は、田中氏を沖縄防衛局長から更迭し、防衛大臣官房付にした。防衛省はこの日、田中氏から聴取した結果について発表した。 田中聡沖縄防衛局長の不適切発言を巡る、防衛省の聴取結果は以下の通り。 居酒屋での記者との懇談において、評価書の準備状況、提出時期等が話題になり、私から、「『やる』前に『やる』とか、いつ頃『やる』とかということは言えない」「いきなり『やる』というのは乱暴だし、丁寧にやっていく必要がある。乱暴にすれば、男女関係で言えば、犯罪になりますから」といった趣旨の発言をした記憶がある。 自分としては、ここで言った「やる」とは評価書を提出することを言ったつもりであり、少なくとも、「犯す」というような言葉を使った記憶はない。 しかしながら、今にして思えば、そのように解釈されかねない状況・雰囲気だったと思う。 私としては、女性を冒とくする考えは全く持ち合わせていないが、今回の件で女性や沖縄の方を傷つけ、不愉快な思いをさせたことを誠に申し訳なく思い、おわび申し上げたい。 (2011年11月29日読売新聞電子版) この防衛省が発表した内容が事実だとするならば、田中氏は報道被害を受けていることになる。なぜなら、田中氏は、「『犯す』というような言葉を使った記憶はない」と明確に述べているからだ。 田中氏は、国家公務員試験に合格して防衛官僚になった。この試験は記憶力がよくなければ合格しない。筆者も元官僚だった。前日の懇談の内容を覚えていないほど記憶力の弱い官僚がいるとは思えない。田中氏は「犯す」という言葉は使っていないと弁解しているのだ。 ここで田中氏が「犯す」という言葉を使っていないということが事実とする。それならば、11月29日付琉球新報が<沖縄防衛局の田中聡局長は28日夜、報道陣との非公式の懇談会の席で、米軍普天間飛行場代替施設建設の環境影響評価(アセスメント)の「評価書」の年内提出について、一川保夫防衛相が「年内に提出できる準備をしている」との表現にとどめ、年内提出実施の明言を避けていることはなぜか、と問われたことに対し「これから犯しますよと言いますか」と述べ、年内提出の方針はあるものの、沖縄側の感情に配慮しているとの考えを示した。>と報じたのは、深刻な誤報である。使ってもいない「犯す」という言葉を言ったというねつ造記事で、田中氏の人権が傷つけられたことになる。田中氏と防衛省は、琉球新報に対して、「『犯す』という言葉は使っていない。報道は誤りなので、撤回、謝罪と再発防止措置を要求する」と厳しく申し入れるべきだ。もっともこの懇談に記者が同席した読売新聞、日本経済新聞、時事通信も田中氏が「犯す」という言葉を言ったと報じている。このことをどう考えればよいのだろうか。 仮に、田中氏が「犯す」という言葉を用いたにもかかわらず、「『犯す』というような言葉を使った記憶はない」という虚偽の報告をし、それを防衛省が首相官邸に報告し、国民に発表したとするならば、これはこれまでと位相を異にする深刻なスキャンダルだ。 田中氏の「ここで言った『やる』とは評価書を提出することを言ったつもりであり」、「女性を冒とくする考えは全く持ち合わせていない」という認識が真実であると防衛省が認定したならば、田中氏を懲戒処分してはならない。間違えた受け止めをするマスメディアの方が悪いので、田中氏は報道被害者になるからだ。 12月9日に参議院で野党は一川防衛相に対する問責決議を提出するという。ただし、その前にやらなくてはならないことがある。いったい田中氏が11月28日に公務として行ったオフレコ懇談の席で、どのような発言を行ったかという事実関係の確定だ。防衛省の聴取結果に記された内容が真実なのか。真実とすれば田中氏は報道被害者ということになるが、その点について防衛省がどう考えるかを明らかにするべきだ。いずれにせよ、首相官邸、一川防衛相らには、政治主導で真相を究明に、国民に発表する義務がある。責任追及は、事実関係が解明された後で行うのが筋だ。(2011年12月6日脱稿) 沖縄在住の岡留安則のブログから一部引用・・ 懇親会は防衛局がよく使う若狭にある居酒屋で、会費は一人3千円。参加したのは琉球新報、沖縄タイムス、朝日新聞の那覇総局、NHK沖縄放送局、日経那覇支局、時事通信那覇支局、琉球放送、日本テレビ那覇支局、讀賣新聞那覇支局の9社。共同通信と産経新聞、QAB,OTVは欠席だったという。 問題の不適切発言の時間帯には、沖縄タイムスの記者はトイレか携帯で席を外していたためスクープを逃したのだという(苦笑)。朝日新聞も遅刻して参加したため、問題の発言を聞きのがしている。 この田中局長が不適切発言をした時、一緒に笑っていた記者もいたという。田中局長への迎合なのか、鈍感なのか、ホントに面白いと思ったのかは不明だが。 その後、田中局長は上機嫌で女性ホステスのいる店に移り、二次会。参加したのは、NHK,朝日、日経新聞、RBCだったという。当然、二次会は防衛局の支払いだ。問題の不適切発言を聞き流した上に防衛局の接待を受けているのだから、新聞記者としては嘆かわしい限りだ。筆者が常々指摘してきた防衛省とメディアの癒着、馴れ合い関係が沖縄でも行われていたことに、少々驚かざるを得ない。 田中沖縄防衛局長の不適切発言で防衛事務次官に次いで謝罪にやってきた一川防衛大臣の知事との会談は9分間。防衛事務次官は6分で打ち切りになった。仲井真知事も怒り心頭だったわけだが、琉球新報記者のスクープがなければ、おそらく何事もなかったことで終わったのだろう。 その意味ではオフレコ懇談会といえども、問題発言の本質を見抜いて記事にした琉球新報はエライ!、他社は、ネタ元との癒着関係で記者としての緊張感が愚鈍化していたというべきだろう。例えオフ懇でも、記事内容に公的目的、公益性があり、国民や県民の知る権利に答える内容であれば、当然書くべし、である。 全文はこちら |
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中電、「立地市並み」に難色シェアする
'11/12/5 中国新聞 中国電力が、島根原子力発電所(松江市)の周辺自治体から求められた「立地市並みの安全協定」に難色を示している。福島第1原発事故を受け、協定拡大には前向きだが、増設の際の自治体の事前了解などは認めない方針。増設や再稼働時のハードルを高めたくない思惑ものぞく。 「報告とともに、寄せられた意見に誠意を持って対応する」。中電は11月下旬、微妙な表現の対案を示し、鳥取県と米子、境港市の要請をかわした。自治体側は原発の増設、再稼働時などに、中電が自治体から事前了解を得る協定内容を求めていた。 中電は、情報提供や損害の補償などを盛り込む協定締結には応じる方向。だが島根県と松江市に認めている増設時の事前了解、原発への立ち入り調査などは認めない方針だ。中電電源事業本部の北野立夫専任部長は「島根県、松江市とは長い協議のプロセスがある」と説明。協定内容には差が必要とする。 原発から30キロ圏にある出雲、雲南市も「立地自治体並み」の協定を求めている。国の原子力安全委員会は福島の事故を受け、重点的に防災対策をとる地域を従来の8~10キロから30キロ圏に拡大する案を示した。「危険性は立地自治体と変わらない」との周辺自治体の訴えと、「30キロと安全協定は必ずしも一致しない」(苅田知英社長)とする中電の考えには隔たりがある。 中電が島根県、松江市との協定を30キロ圏に広げた場合、事前了解の対象は一気に2県6市へ広がる。ほぼ完成した島根原発3号機の運転開始や、トラブルなどで停止した原発の再稼働時に、周辺自治体の「発言権」が強まるとみられる。 鳥取県は中電の対応を一定に評価するが、県議会には「立地自治体並みにこだわるべきだ」との声もある。ある中電幹部は「これ以上求められると厳しい」と漏らす。 |
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時事通信 12月5日(月)19時1分配信
全漁連は5日、東京電力福島第1原発で汚染水が建屋外の側溝に漏れ海に流出した恐れがある問題について「許し難い行為だ。全国の漁業者は強い怒りと憤りを抱いている」とする抗議文を発表した。また、国と東電に対し、徹底した原因究明と抜本的な対策を早期に明らかにすることも求めた。 抗議文のPDF |
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12月5日 17時57分 NHKニュース 5日に東北地方と関東地方の各地で計測された屋外の放射線量です。文部科学省や各自治体によりますと、5日午前8時から9時までに計測された放射線量は次のとおりです。 福島県では、いずれも午前9時の時点で、福島市で1.02マイクロシーベルト、郡山市で0.80マイクロシーベルト、南相馬市で0.40マイクロシーベルト、白河市で0.38マイクロシーベルト、いわき市で0.17マイクロシーベルト、会津若松市で0.12マイクロシーベルト、南会津町で0.08マイクロシーベルトと、いずれも震災前の通常の値より高い放射線量を計測しました。 また、仙台市では0.056マイクロシーベルト、茨城県では、北茨城市で0.131マイクロシーベルト、水戸市で0.080マイクロシーベルトで、いずれも震災前より高い放射線量が計測されましたが、ほとんどの地点で横ばいの状態が続いています。 青森市、盛岡市、秋田市、山形市、宇都宮市、前橋市、さいたま市、東京・新宿区、神奈川県茅ヶ崎市、千葉県市原市では、震災前より高い放射線量は計測されていません。 |
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12月6日 8時29分 NHKニュース 受託収賄などの罪で実刑が確定し、服役していた鈴木宗男元衆議院議員が6日朝、仮釈放されました。鈴木元議員は、午後3時から東京・千代田区の衆議院議員会館で記者会見することにしています。 衆議院議員だった鈴木宗男受刑者(63)は、北海道の業者からわいろを受け取った受託収賄など、4つの罪に問われ、去年9月、最高裁判所で懲役2年の実刑が確定しました。鈴木元議員は、栃木県内の施設で服役していましたが、施設側からの申請が認められて、6日午前8時前に迎えに来た関係者の車に乗って施設をあとにしました。 鈴木元議員は、現在、「新党大地」の代表を務めていますが、公職選挙法の規定によって刑期を終えてから5年間は選挙に立候補することができなくなっています。鈴木元議員は、午後3時から東京・千代田区の衆議院議員会館で記者会見することにしています。 ☆鈴木元議員は牙を抜かれた虎になって出てきたのか、野に放たれた虎になるのか。一度、釧路から旭川へレンタカーで抜けたとき鈴木宗男の選挙区を通った。盛りをとっくに過ぎて寂れきった西部の町のような地域だった。仕事がない、金がまわらない、若い者が戻らない。 黒いネコでも白いネコでも、中央から金を持ってくる人が必要な土地だとつくづく実感した。 首都に住む、終身雇用制度で守られた検察庁のお役人や大手新聞の社員の見る鈴木像と、地元の住民が見る鈴木像の乖離はとんでもなく大きい。☆ 鈴木宗男元議員を仮釈放 収監から1年 2011/12/06 08:52 【共同通信】 受託収賄など四つの罪で服役していた新党大地代表・鈴木宗男元衆院議員(63)が6日午前8時前、服役先の喜連川社会復帰促進センター(栃木県さくら市)から仮釈放された。 鈴木代表は昨年12月に収監。捜査や公判段階の勾留日数が差し引かれ、服役の満期は来年4月の見通しだった。 仮釈放は関東更生保護委員会が悔悟の情や再犯の恐れ、社会感情などを考慮し判断。残りの刑期は保護観察を受けて生活する。 「THE INCIDENTS インシデンツ」から引用。 鈴木宗男受刑者の仮釈放を家族が知る前に記者クラブメディアが報道 筆者 - 上田眞実 2011年 12月 02日(金曜日) 10:20 12月1日、新党大地代表代行の浅野貴博衆議院議員(33歳・写真)が都内で記者会見し、記者クラブメディアが「受託収賄罪などで懲役2年の実刑判決が確定し、2010年12月に収監された鈴木宗男受刑者(63歳)が、6日に仮釈放される」と報道していることについて、「鈴木夫人も私も何も知らされておらず、取材対応で混乱した。当局が一方的にリークしている」と批判した。 浅野議員が法務省に問い合わせたところ、「鈴木さんが、6日に仮釈放されるのは、まず間違いない」との回答を得たため、記者クラブメディアへのリークについて抗議すると、「そのようなことをしても、我々にメリットがない」と否定したという。 浅野議員は「鈴木の仮釈放はうれしいが、情報漏洩の真相は追求したい」と話した。 |
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2011年12月05日(月)
■ 『from 911/USAレポート』第543回
冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住) それにしても、今回の防衛省の田中聡前沖縄防衛局長の発言はひどいものでした。嫌がる沖縄に基地を押し付けることを女性への暴力行為にたとえるというのでは、品性も何もあったものではありません。その言葉の暴力性と同時に、他でもない沖縄のジャーナリストとの席でそうした発言が出たという鈍感さにも吐き気がします。 何も高尚な道徳を語ろうというのではありません。性暴力を比喩に使うのが、どうしていけないのかというと、卑俗な視点へとその座の人々を引きずり込もう、少しでもイヤそうな人がいたら「お高く止まっている」と非難しようという「コミュニケーションの強制力を行使」しているからです。 そうした人間がしかるべき地位まで出世したということは、その組織にも問題があると思われます。過去に同様の行為があったことが推察され、仮にそうであれば、それが許されてきたというのは組織の問題だからです。 しかし、私はこの事件を聞いて何とも言えない感慨に捕らわれました。 官民挙げて、そんなにまでも在沖米軍基地というのは忌避されるものだということ、にも関わらず東京の終身雇用の官僚組織の意志としては「辺野古」だということ、それを田中氏は他でもない女性への暴行に例えて「無理に受け入れさせよう」などという「たとえ話」にしていた、その構図自体に何か絶望的なものを感じていたからです。 アメリカにはそこまでの悪意はないと思います。辺野古という案は、普天間の騒音被害と事故の危険性を真摯に反省する中で、普天間で「もう一度事故を起こしたら全軍が沖縄から出ていかなくてはならない」という危機意識の中で出てきたわけです。 一方で辺野古には環境問題、とりわけ日本人が大切にするサンゴ礁の自然の問題があることもアメリカは分かっています。
更に言えば、鳩山元首相の言動を追ってみれば、野党として政権奪取に意欲を見せていたときは「県外」、与党として政権を担当してみれば「県内やむなし」、更に政権を追われ「タダの人」として沖縄で遊説した時には「県外」とコロコロ意見が変わるわけで、こうした姿勢はオバマ政権としては腹も立つわけですが(ワシントンの一部での「ルーピー発言」など)それでも、世論と現実の乖離という中で、こうした日本政治の迷走についても、黙って耐えて行こうとしているわけです。
沖縄の人々も、オバマ政権もそれぞれが立場は180度異なるものの、在沖米軍の問題は「大変に難しい」ということは分かっているわけです。非常に困ってはいるが、何とかしたいというのが基本スタンスです。そのことを思うと、田中氏の発言は余計に腹が立つわけです。 それにしても、どうして沖縄には米軍があるのでしょうか? この問題に関しては、この欄の2010年5月8日に配信した「在沖米軍の抑止力とはそもそも何なのか?」というコラムで、私は「在沖米軍の抑止力とは基本的には台湾防衛である」ということを述べています。この考え方を変えるつもりはありませんが、今回の事件を契機に少し考え直したのも事実です。 それは、「在日米軍はビンのふた」という言い方があるのですが、これは誤りではないかということです。21年前の1990年、冷戦終結直後に、沖縄駐留海兵隊司令官のスタック・ポール少将が「在日米軍は日本が再び軍事大国化するのを防ぐ為のいわば「ビンのふた」である」と述べた、そんな報道がありました。この報道は当時の日本ではかなり衝撃を持って受け止められ、以降は似たような言い方が出たり入ったりしているわけです。 つまり、日本の経済がどんどん成長して、望むならアジアの軍事大国になることもできる、そんな前提で、仮に日本が「第二次大戦の戦勝と戦敗による戦後秩序」に挑戦しようとしたならば、アメリカはその野望を抑えこむ、そのために在日米軍があるのだという話です。 ですが、2011年の現在、このストーリーはほとんど意味がなくなりました。というのは、日本の経済的な衰退と中国の台頭により、日本が東アジアにおける軍事大国化するという可能性はほとんど消滅したからです。では、それでも、にも関わらずアメリカが沖縄から、あるいは日本から撤退しないのは何故なのでしょうか? それは残念ながら日本と中国の間には「政治的な壁」を設けなくてはならないからです。在沖米軍というのは、軍事的なバランス・オブ・パワーのために存在してることに加えて、政治的な「壁」としても存在しており、それが必要不可欠だからです。 そこには三つの理由があります。 1)日本には第二次大戦の被害と加害の経験から、必要最小限の抑止力を持つことにも強い抵抗感を持つ勢力が存在すること。 2)これに対して軍事外交における対米協調と抑止力整備に理解を示す勢力もあるが、この勢力のイデオロギー的な背景にはナチスドイツとの同盟を含む第二次大戦枢軸国のレガシーへの肯定が入っていること。 3)沖縄の世論は、米軍の軍政時代には徹底して祖国復帰を志向し、また現在も基地経済に依存する一方で、基地への激しい忌避感を持っていること。 日本の軍事外交に関する政治的な立場は、この三つの勢力に分裂しているのですが、ではどうして米軍が「政治的な壁」として必要なのかというと、次のようなストーリーが描けると思います。 まず、1)のグループですが、これは非常に複雑な心理を含みます。例えば「反戦平和」のイデオロギーを信じている人は、中国へも基本的には良い感情を持っています。そして「戦争への反省や贖罪感を持って中国と接することで道徳的に一段上になるという満足感」を持つ、そのような態度で対中国政策を考える層でもあるわけです。 ですが、仮にそうしたグループが中国への際限のない譲歩を続けるとしたらどうでしょう。尖閣だけでなく沖縄も渡す、小笠原から西に中国の大艦隊が遊弋していてもOK、仮にそんな事態が到来しても、尚この勢力が「贖罪意識からの親中姿勢」を続けていたら日本は、いや東アジアは激しく分裂してしまうでしょう。また、非現実的な親中姿勢が、不安定であるがゆえに、ある時点で急に国粋主義に転換されても大変なことになるわけです。 つまり1)のグループは、現実的な中国の拡大志向とは「直接接点を持たない」中で仮想の政治的なポジションを保っていられるわけです。つまり、在日米軍という「壁」に守られているからこそ、現実を離れて、ある種のカルチャーとしての複雑な心理を保てるとも言えるでしょう。 一方で2)のグループも難しい位置にいます。仮に旧枢軸の「名誉」を背負ったままで、日本の政治的な姿勢が中国と直接衝突したらどうでしょう? 中国は「第二次大戦と抗日独立」という自国のアイデンティティをかけて、日本と対決してしまうでしょう。 ですが、在日米軍があることで、日本の軍事外交政策が仮に中国とのバランス・オブ・パワーを模索しても、あくまでそれは日米同盟の政治的・軍事的な立場であって、旧枢軸の幻影の追求ではないと言えるわけです。 3)の沖縄の立場は、基地を抱える現場であるだけに深刻ですが、現在はこうした沖縄の立場を、例えば中国が政治的な勢力伸長に使おうと「触手を伸ばしてくる」ということはないわけです。例えば、基地反対派が独立を志向し、更にはネパールのように中国の影響力を利用してゆこうなどということになれば、東アジアの平和も台湾の人々の静かな生活も吹っ飛んでしまうわけですが、そんなことを考える沖縄の人は いないわけです。 あくまで在沖米軍は、基地の負担ということで沖縄の人々から憎まれ、その憎しみを受け止めているわけです。その存在感があるから、「敵の敵は味方」などといって、米軍憎しの独立派が中国と結ぶなどという馬鹿なことは起きていないわけです。 つまり、反戦平和か自主防衛か、海兵隊施設の移転先は県外か県内かというような論争について、そこに「中国の影」を意識することなく、従って「具体的な戦争や国境紛争」と関連させることなく、純粋に「国内問題」として論争を続けることができているわけです。そして、それは在沖米軍という「政治的な壁」があるからだということが言えると思います。 本来であれば、日本は自分の力で「旧枢軸のレガシー」を清算して「国体の完全浄化」をするべきなのです。また「戦争被害・加害体験」の特殊性から少しだけ自由になって必要な抑止力への理解をするべきなのです。そうすれば、日本が自分で対中国の「バランス・オブ・パワー」を模索しても、そこに中国が政治的・軍事的に付けこ むスキはないはずです。 ですが、どうしてもそれは不可能だということになれば、やはり米軍のプレゼンスが必要だということになるでしょう。 今回の田中発言にしてもそうです。日本が本当に自力で中国とのバランス・オブ・パワーを担っていかねばならないのなら、その要素の一つである沖縄の基地の移転問題を、女性への暴行にたとえるなどという「不真面目な」態度は出てくるはずもないのです。田中発言が飛び出すこと、またそれで防衛相のクビを取るの取らないのというバカバカしい政治ゲームに発展させるという「緩み」が許されるということも、米軍の存在があるから、そして米軍が中国の台頭が日本政治に影響を与えるのを「壁」となって防いでくれているからこその光景だと言えるのです。 こうした思考は不愉快なものです。気が滅入る話です。ですが、沖縄をめぐる問題を考えていくとどうしても、こうした認識に辿り着くのです。 では、具体的にどうしたら良いのでしょうか? 私は現状維持しかないように思います。反戦平和を主張していた人が、中国の空母にはF35で対抗しようと言い出すはずはないのです。同じように、自衛隊の質的増強を主張する人が、「靖国神社は過去のもの」だと諦めるわけもないのです。こうしたイデオロギーについては、変えようがないし、変えようとすると大勢の人間が不幸になります。また沖縄の世論が基地容認に変わるとも思えません。 同じように、米軍のプレゼンスも実質的な抑止力としては現状維持が妥当なのだと思います。ただ、普天間での危険を軽減するために、実務的な代替案としての辺野古という話は検討が続くべきだと思うのです。 そのように全てがバランスした中で時間が経過する、そうした先に中国が開かれた社会へとソフトランディングして、国内の不満を膨張戦略に転化する必要もなくなり、地域全体の冷戦的な構造が消滅する、その日を待つしかないように思います。それまでは、政治的にも、軍事的にも現状維持というのが唯一の選択肢のように思います。 |
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『オウム真理教刑事裁判終結~テロ集団としての分析・研究をもっと進めるべき』
大前研一 『 ニュースの視点 』 2011/12/2 #391 オウム真理教裁判 オウム刑事裁判が終結 1995年から16年 ------------------------------------------------------------- ▼政府はオウム真理教の事件をもっと深刻に受け止めて、原因追求すべし ------------------------------------------------------------- 地下鉄サリン事件で殺人罪などに問われて1、2審で死刑とされ、 オウム真理教事件の刑事裁判で最後の被告となった元幹部遠藤誠一被告の上告審判決で、最高裁第1小法廷は21日、被告側の上告を棄却しました。 これにより、松本智津夫死刑囚らに続く13人目の死刑が確定し、95年3月の教団への強制捜査から16年8カ月を経て、一連の刑事裁判が事実上全て終結します。 日本では一連のオウム真理教関連の事件について、「この件の殺人、あの件の殺人」というように個々の事件を扱っていますが、私は「オウム真理教=国家転覆を企んだテロリスト集団」という捉え方をするべきだと思っています。 実際、米国ではそのような認識のもと、未だにオウム真理教に関しての研究が続いています。 オウム真理教とは宗教の名を借りたテロリスト集団だったのです。 テロリスト集団はよく化学兵器を用いたり核兵器を狙ったりしますが、オウム真理教がやったことは全く同じだと分かります。 弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件などオウム真理教が引き起こした事件は、死傷者数も多い凶悪な事件であり、明らかに国家転覆を狙った世界的に見ても例がない事件だと言えると思います。 日本政府が本気でオウム真理教が引き起こした事件の再発防止を考えるなら、彼らは宗教に傾倒した「狂信者集団」ではなく、テロリスト集団だったと強く認識するべきだと思います。
その上でもっと深刻に「なぜオウム真理教のような集団が生まれてしまったのか?」という原因を分析し、「結果として彼らの事件を許容してしまった日本の警察にぬかりはなかったのか?」という点を突き詰める必要があると思います。
国家・社会に対する脅威の芽を摘むためには、もっともっと掘り下げて欲しいと私は感じています。 あの地下鉄サリン事件が発生した95年、私は東京都知事選挙に立候補していました。その際、「都知事候補もオウム真理教の標的に入っているから注意してください」とその筋から警告を受けていました。 実際、私はガードマンを雇って1年間防弾チョッキを着て過ごしました。そのくらいオウム真理教については「リアル」な体験をしました。 オウム真理教という組織の特徴として興味深かったのは、彼らがまるで事業部制のように別々に動いたと思われる点です。 化学兵器の開発に協力させるために拉致する部隊と、粛清という名のもとに殺害する部隊が個別に動いていた節があります。片方の組織が「拉致」しようとしている人物を、もう片方の組織が「殺害」しようとしている、そんなケースがあったようです。 今回の判決で、殆どの主犯格の人物の死刑が確定しました。 しかし、これで一件落着ではありません。残党が同じようなことを起こさない様に、そして二度と同じようなことが起きないように政府には徹底的に原因究明をしてもらいたいと思います。 繰り返しになりますが、彼らは宗教団体ではなくテロリスト集団です。「自分たちの言うことを聞かないのなら、殺してしまえ」というのは、完全に宗教から逸脱しています。 政府には、ぜひこの点を重く受け止めて、もっと厳しい目でこの事件を見なおしてもらいたいと強く感じます。 |
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(2011年12月4日 福島民友ニュース) いわき市で3日に開かれた原子力被害の完全賠償を求める「双葉地方総決起大会」。出席した東京電力の西沢俊夫社長は、賠償などの要求書を受けた後、会場からの声に促されるように発言を求められた。 西沢社長は謝罪した上で「要求書、意見をしかと受け止め、一つ一つ丁寧にきっちりと対応してまいります」と決意を述べたが、発言の最中には会場から「本当か」「口ばっかりではないのか」などと発言を疑う声が飛んだ。 |
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韓国が原発新設許可 東部2基、福島事故後初 2011年12月5日 東京新聞 朝刊 【ソウル=篠ケ瀬祐司】韓国原子力安全委員会は四日までに、韓国東部・蔚珍(ウルチン)での原子力発電所二基の新設を許可した。東京電力福島第一発電所の事故後の新設許可は初めて。韓国は先月、原発を輸出産業に育てる方針を明記した振興総合計画をまとめるなど、日本の原発事故後も原発推進の方針を変えていない。 新設が許可されたのは韓国水力原子力株式会社の二基。安全委員会によると、いずれも加圧水型軽水炉で、出力は各百四十万キロワット。二〇一七~一八年の完成を目指す。総工費は計約六兆三千億ウォン(約四千四百億円)。 新設原発の安全性について、同委側は「福島第一原発の事故後に導入した安全対策を反映している」と説明している。同委は福島での事故後、非常電源や冷却装置の確保などを事業者に求めた。 同委は南部・古里(コリ)と南東部・月城(ウォルソン)で建設された原発二基の試運転開始も認めた。韓国は二十一基の原発が稼働中で発電量の約30%を原子力が占めている。 |
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2011年12月04日(日)
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☆アタマを取り換える。橋下さんはツボを押さえるのがうまい。法匪とまでは言わないが、橋下さんは弁護士上がりで、並みの行政屋以上に法律や行政指導の運用に詳しい。まずは区長公募から始まって法律改正をして区長公選を目指すのだろう。
橋下に逆らって横になっても、大阪市の幹部職員は終身雇用で守られてクビにはならない。いつまで、また どれだけの人数が横になるか見ものではある。 一般職員には橋下さんの市長就任を内心喜んだり、変化にホッとしている方々も結構いると思いたいが・・。 大阪24区の区長を公募へ 橋下氏が方針 2011/12/03 12:02 【共同通信】 大阪市長に就任する「大阪維新の会」の橋下徹代表が、市内24区の区長を市職員や民間から公募する方針であることが3日、維新の会幹部への取材で分かった。 公募した区長に事実上の予算編成権を与えるなどして区役所の権限を強化し、地域の特色を区政に反映させるのが狙い。 橋下氏が掲げる「大阪都」構想では市を8~9の特別自治区に再編して各区に公選区長を置き、住民サービスを競わせることを想定。区長の公募はこれを先取りする意図もありそうだ。 現在、24人の区長のうち3人は局長級、ほかは部長級の職員が務めている。これを市役所本庁の各局長よりも上位のポジションに置く。 |
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時事通信が陳謝の記事配信 オリンパス元社長に直接取材せず
2011年12月3日 10時03分 共同通信 オリンパスの損失隠し問題をめぐり、元社長のマイケル・ウッドフォード氏が最高経営責任者(CEO)に就任した経緯の報道について、時事通信社は2日、同氏に直接取材をしていなかったとして陳謝する内容の記事を配信した。 問題となったのは11月24日の配信記事。ウッドフォード氏が不正を黙認する一方、CEO職を要求したように報じていた。配信後に同氏側から「悪意に基づくナンセンスな話」といった抗議を受け、陳謝の記事を配信した。 時事通信社の安達功編集局長は「複数の関係者への取材に基づいたもの。引き続き客観的で公平な取材、報道に努める」としている。 |
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米計画に広島市長が要請文 2011/12/03 10:33 【中国新聞】 広島市の松井一実市長は2日、1940年代に原爆を開発した「マンハッタン計画」を記念する国立歴史公園を計画している米政府に対し、原爆被害の実態を踏まえるよう求める要請文をルース駐日大使宛てに送付した。 要請文は、公園計画に「核兵器廃絶を求める世界の多くの人々の願いに背くものであり、将来の世代に誤ったメッセージを残すことになりかねない」と危惧を示し、再考を促す。 また、ラスベガス(ネバダ州)にある核実験博物館について「被爆の実相がほとんど展示されていない」と指摘し、展示内容を配慮するよう求める。 米内務省のホームページによると、公園計画の検討に関する法律が2004年に成立。原爆開発の拠点だったニューメキシコ州ロスアラモスとテネシー州オークリッジ、ワシントン州ハンフォードの3カ所で環境影響調査などを行い、今年7月に計画を米議会に提案した。 |
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