2013年02月10日(日)
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2013年2月9日 復興庁は8日、富岡、楢葉の両町住民を対象に実施した住民意向調査の結果(速報版)を発表した。調査時期は昨年11月下旬~12月中旬。 全町が警戒区域になっている富岡町は18歳以上の全住民の約6割、7634人が回答した。 帰還意向について、「現時点で戻らないと決めている」と回答したのは40.0%に上り、戻らない理由に8割以上が放射線量に対する不安を挙げた。 一方、「現時点で戻りたいと考えている」とした人は15.6%。このうち、42.5%が帰還まで「5年以上」待つことができるとし、30代が最も多かった。 ほぼ全域が避難指示解除準備区域に指定されている楢葉町は、15歳以上(中学生は除く)の全住民の約55%に当たる3888人が回答。 避難指示解除後の町への帰還意向については「今はまだ判断できない」が33.8%で最も多く、「条件が整えば戻る」が33.3%、「戻らない」22.0%、「すぐに戻る」が10.0%だった。ただ、10~30代は「戻らない」が半数近くに上り、若い世代では帰還意向が低い実態が分かった。 |
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2013年02月09日土曜日 福島第1原発事故で福島県内の森林(避難区域を除く)の腐葉土の放射性セシウム濃度が1キログラム当たり最大23万2980ベクレルだったことが8日、県の森林汚染状況調査で分かった。広範囲な森林汚染の実態を裏付けている。 腐葉土の最大値は県北地方の森林で測定された。最小値は344ベクレルで平均は2万2709ベクレルだった。土壌は最大が2975ベクレル、最小が不検出で平均は634ベクレルだった。 葉は、原発事故前の2009~10年に出た旧葉が最大7万6964ベクレルで平均1万1092ベクレル、11~12年に出た新葉は最大3万2441ベクレル、平均4358ベクレル。樹皮は最大1万3093ベクレル、平均1694ベクレルだった。空間線量率は毎時0.08~2.61マイクロシーベルトで平均0.61マイクロシーベルトだった。 調査は昨年8~11月、県内の森林925地点で針葉樹(スギ、マツ、ヒノキ、カラマツ)を対象に実施した。全地点で空間線量率を測り、うち90地点で樹皮、50地点で樹皮と葉、腐葉土、土壌のセシウム濃度も調べた。 調査は原発事故が起きた11年に空間線量率を測定したが、今回初めて土壌や葉、樹皮も対象に加えて詳しく調べた。 国は現時点で生活圏以外の森林を除染対象にしていない。県森林計画課は「除染範囲を拡大する必要性が調査で裏付けられた。間伐など林業生産活動と一体化した除染を求めていきたい」と話している。 |
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楢葉町 帰還時期を見直し 02月10日 00時19分 NHK福島放送局 原発事故で町の大部分が避難区域に指定されている楢葉町は除染が終わっていないことなどから、ことしの春をメドに住民の町への帰還を始めるとしていたいまの計画を少なくとも1年遅らせ帰還の時期をいつにするか来年の春に判断することにしています。 町は先月から住民と意見を交わす懇談会を開いていて、9日は仮役場を置いているいわき市で開かれ、新しい復興計画案などが説明されました。 去年4月に策定されたいまの復興計画では、ことしの春に避難指示を解除した上で、住民の帰還を始めるとしていました。 しかし、その後警戒区域の解除の時期が遅れ国が進めている除染が終わる時期が来年の春になったことから町では帰還の時期を少なくとも1年遅らせることになったもので、新しい復興計画案では帰還をいつにするか来年の春に判断するとしています。 楢葉町はこうした内容を盛り込んだ新たな復興計画をことし4月に策定することにしています。 懇談会では、住民から「町に戻る判断の基準はどうなるのか」という質問があり、町側は除染の進み方や水道などの生活基盤の復旧状況などをもとに判断することになり今後、詳しい基準をまとめると説明しました。 懇談会に参加した住民の男性は「町に戻る時期が遅くなったとしても放射線量などを考慮してしっかり判断してほしい」と話していました。 |
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生業返せ、地域を返せ」 原状回復求め福島住民らが東電と国を提訴 2013年2月8日 20:42 大漁旗は「福島の豊かな海を返せ」の訴えを込め持ち込んだ。=8日、千代田区 写真:田中撮影= 原発事故により住み慣れた地を離れざるを得なかった福島の住民らが、東電と国を相手どり「元の状態に戻してほしい」と原状回復を求める裁判を福島地裁に起こす。提訴は3月11日だ。 原告は350人(2月8日現在)。うち約300人は福島県出身者で、さらにうち200人が福島県在住者(20キロ圏内、30キロ圏内から圏外に避難)。 訴状(案)によると、東電と国は空間線量が毎時0・04マイクロシーベルト(自然の大地からの放射線量)以下になるまで住民一人当たりにつき毎月5万円を払えなどとしている。 訴訟を貫くのは損害賠償ではなく原状回復だ。原告団の大半を占めるのは今なお福島県内に住む人たちである。原告団事務局長の馬奈木厳太郎弁護士は「現地にいる人達の被害を東電と国に認めさせることにより、自主避難の正当性を証明したい」と話す。 久保田美奈穂さんと紺野重秋さん。終始険しい表情だった。=写真:田中撮影= 原告団はきょう午後、都内で記者会見を開いた。浪江町から福島市に避難している紺野重秋さん(74歳)は次のように話した― 「事故前の放射線量に戻し生業が成り立つ町にして返してほしい。放射能があってもなくても政府は(人々を)地域に帰そうとしている。とんでもねえ。放射能と人間は共存できねえ。原発を一日も早くなくして、原発ゼロの地域を作ってほしい」。 事故当時南相馬市に住んでいた金子正子さん(60歳)は、80代の夫の兄夫婦を連れて相馬市に避難した。「原発を後世に残したくない。子や孫を連れて帰って来れない故郷になった。お金で済まされる問題ではない。子や孫が安心して暮らせるようにして返してほしい」。金子さんは切々と訴えた。 福島に隣接する茨城県から子供を連れて沖縄に避難した母親もいる。久保田美奈穂さん(34歳)だ。最近二人(8歳と2歳)の子供が甲状腺検査を受けたところ異常が見つかった。 「なんで東電が起こした事故で普通の人達が苦しまなければならないのか。言いたいことは山ほどある。敵は大きいが、皆で立ち向かって変えてゆきたい」。久保田さんは幾度も声を詰まらせた。 原子力損害賠償紛争審査会の判定は遅々として進まず、被災住民の困窮は深まる一方である。それでいて政府は住民をできるだけ早く帰還させて補償を打ち切る構えだ。 故郷を事故前の姿に戻す原状回復こそ、住民の最も根源的な訴えではないだろうか。 弁護団によれば、森などが近くにあり除染が困難な地域については別立てで訴訟を起こす方針だ。 《文・田中龍作 / 諏訪都》 引用元 |
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2013年02月09日 02時30分 東京電力福島第1原発事故を受け福島県が実施している子供向けの甲状腺検査を巡り、県民健康管理調査の検討委員会が、県外避難者について検査の早期実施を表明しながら、準備会(秘密会)では「県外を遅らせる」との考えが示されていたことが分かった。 実際に県外検査は県内の約1年後に始まった。県外検査を遅らせる意図は不明だが、専門家は「早く検査すべきなのに、このような対応では県の信頼を失う」と指摘している。 ◇公開の場では「早期に」 毎日新聞の情報公開請求で開示された準備会議事録で判明した。甲状腺検査は健康管理調査の一環として福島県が県立医大に委託して実施。県内では同大付属病院(福島市)で11年10月に始まり、翌月以降、県内各地の公民館などでも実施されている。 議事録によると、福島市内で開かれた非公開の第4回準備会(11年10月17日)で、県外医療機関での検査体制の整備が議題になった。検査責任者の鈴木真一・県立医大教授が「甲状腺の専門家が少ない。県外(で検査をする医療機関の)認定を遅らせて、県内体制を作っていきたい」との考えを示した。 一方、同じ日にあった公開の第4回検討委で、鈴木教授は「広く県外に避難している人にも甲状腺検査を行えるよう検査体制を整える」と表明していた。 また、12年1月25日の非公開の第5回準備会では、検討委座長の山下俊一・県立医大副学長が「県外の体制整備のメッセージを出すのも重要」と発言。同日開かれた検討委で鈴木教授が「(県外の医療機関)113カ所をリストアップした。1月に内諾をいただけるよう進めており検査実施は4月以降になる」との見通しを示した。 同年3月13日の県議会特別委員会では県の佐々恵一・健康管理調査室長が「5月に(甲状腺検査の)受診が開始できるよう最終調整している」と説明。4月26日の第6回検討委後の記者会見で鈴木教授も「(県外の医療機関を)5月連休明けに公開したい」との方針を明らかにした。 だが、毎日新聞が複数の県外医療機関に問い合わせたところ、県立医大から協力の依頼文が届いたのは同年3月下旬〜6月上旬。県立医大から検査実施に関する協定書が届いたのは8月下旬になってからだった。 結局、県は同年9月5日に県外で検査を受けられる71カ所の医療機関をようやく公表。検査開始は同年11月にずれ込んだ。 |
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時々、ネット言論を見ていると(主に各種ニュースサイト、ブログなど)、議論がぐるぐる回っているような思いにかられることがある。本当の議論を迂回しているようなー。
本当の議論とは何か?これはあまりにもドデカイ問いだが、あくまで主観的な話をすれば、日本のいろいろな難しい問題(原発の行方、沖縄基地問題、生活苦などなど)を根本的に解決しようとすると、どうも日米問題に行き着いてしまう気がしてならない(議論があまりにも唐突だと思う方がいらっしゃるだろうが、そんな風に感じている人は、私だけではないと思う)。つまるところ、日本はどうやってやっていくのか、その戦略というか、方針が定まっているのかどうか。(あえて戦略を表には出していない可能性もあるが。)
「最後の最後には、米国が解決してくれる」―そんな「空気」を感じてしまう。
これ自体がいいことか悪いことか、戦後に日本で生まれた私にとって、ストレートな答えは出ない。しかし、「誰かほかの人が、最終的には責任を取ってくれる」という生き方、国のあり方は、一体、どうだろうか?今、大きなひずみが出ている感じがする。
自分の行動に自分で責任を取る状態になっていないと、本気での議論ができていかないのではないか。
本当に、自分の頭を使って、自分の責任で、自分の手と足で物事を決められるーそんな事態が発生したのが、3・11の大震災だったのだと思う。避難するのかしないのか、被災地からの農産物を自分の子供に食べさせるのか、食べさせないのか。
その後、外から見ているだけだが、(原発を推進してきた)自民党が先月の総選挙で圧勝し、「自分の責任で、自分で物事を決められる」機会は、一体どうなったのかなと思う。
全文はこちら
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日本のメディア関係者との会話で見えてきたもの -本気の議論をするには? 一部引用・・①同じトピックばかりが上に来る状況をどうするか? 今、さまざまなニュース媒体、情報ポータルがネット上に存在している。 この中で、例えば著名検索サイトのニュース・ポータルに注目すると、ヒット数によってランキングが決まってくる。昨年1年間で何が上位に来たかを見ると、研究者によると、ある芸能人の話題だったそうだ。 芸能トピック自体が悪いというのではないのだが、大手ニュースポータルのランキングに注目すれば、「不特定多数の人=みんな=が興味のあること」が上に来る。これは構成上そうなっているので、これ自体が悪いわけではもちろんない。 問題は、「ヒット数のランキング」=「最も重要」という視点でずっとサイトを作っている、あるいは読み手となっていると、「重要なことが抜け落ちるのではないか」という点だ。あるいは、多様性が減じるのでは、と。 ・・・・中略・・・・ ④本気の議論を阻むものは何か? |
本当の議論とは何か?これはあまりにもドデカイ問いだが、あくまで主観的な話をすれば、日本のいろいろな難しい問題(原発の行方、沖縄基地問題、生活苦などなど)を根本的に解決しようとすると、どうも日米問題に行き着いてしまう気がしてならない(議論があまりにも唐突だと思う方がいらっしゃるだろうが、そんな風に感じている人は、私だけではないと思う)。つまるところ、日本はどうやってやっていくのか、その戦略というか、方針が定まっているのかどうか。(あえて戦略を表には出していない可能性もあるが。)
「最後の最後には、米国が解決してくれる」―そんな「空気」を感じてしまう。
これ自体がいいことか悪いことか、戦後に日本で生まれた私にとって、ストレートな答えは出ない。しかし、「誰かほかの人が、最終的には責任を取ってくれる」という生き方、国のあり方は、一体、どうだろうか?今、大きなひずみが出ている感じがする。
自分の行動に自分で責任を取る状態になっていないと、本気での議論ができていかないのではないか。
本当に、自分の頭を使って、自分の責任で、自分の手と足で物事を決められるーそんな事態が発生したのが、3・11の大震災だったのだと思う。避難するのかしないのか、被災地からの農産物を自分の子供に食べさせるのか、食べさせないのか。
その後、外から見ているだけだが、(原発を推進してきた)自民党が先月の総選挙で圧勝し、「自分の責任で、自分で物事を決められる」機会は、一体どうなったのかなと思う。
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2013年2月9日 12時49分 2012年の中国の輸出と輸入を足した貿易総額が前年比6・2%増の3兆8667億6千万ドル(約358兆円)となり米国を抜いて初めて世界最大となったことが米国と中国当局の発表で8日、分かった。通商分野での中国の存在が一段と大きくなったことが鮮明になった。 米商務省が8日に発表した12年の貿易収支によると、モノに限った国際収支ベースの貿易総額は前年比3・5%増の3兆8628億5900万ドルで、中国は約39億ドルの僅差ながら米国を抜いた。 中国の貿易総額は01年の世界貿易機関(WTO)加盟をきっかけに急拡大。輸出額に限れば09年にドイツを抜き、世界一となった。 |
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専用港の魚から高濃度セシウム-NHK福島放送局
02月09日 15時24分
東京電力福島第一原発に面した専用の港に生息する魚の調査で、先月捕獲した「ムラソイ」から1キログラムあたり、14万2000ベクレルの依然として高い濃度のセシウムが検出されました。
東京電力は、汚染された魚が港の外に出ないよう網を取り付ける対策を急ぐことにしています。
東京電力は、福島第一原発の専用の港で1月18日、調査のため4種類あわせて11検体の魚を捕獲しました。
このうち、ムラソイから1キログラムあたり、14万2000ベクレルの依然として高い濃度のセシウムが検出されました。
このほか▼アイナメから、7万5000ベクレル、▼カサゴから、4万6000ベクレルが検出されています。
去年12月の調査では、ムラソイから汚染の度合いが最も高い25万4000ベクレルのセシウムが検出されています。
東京電力は、汚染された魚が港の外に出ないよう、今月から始めた網を取り付ける対策を急ぐとともに、ことしの秋以降、汚染された海底の土を取り除く計画です。
東電によると、1号機の復旧工事の進捗状況は70%で、今後、津波などで被害を受けた電源盤や非常用ディーゼル発電設備、電源ケーブルなどの復旧作業を進める。
健全性を確認する社内自主検査を含め、3月末までに作業を完了させる方針。1月28日には、津波被害を受けた海水熱交換器建屋内の電源盤の機能確認を終えた。
2号機は1月30日までに残留熱除去機器冷却系や非常用ディーゼル発電設備、原子炉補機冷却系などの電源やケーブルなどの復旧工事を終えた。現在、一部で社内自主検査を進めている。
3、4号機については既に、社内自主検査を含め、冷温停止の維持に必要な設備について、本設設備への復旧が完了している。
■第一原発の廃炉 第二原発の復旧 作業を公開
東京電力は6日、福島第一原発の廃炉作業と福島第二原発の復旧作業を県内の報道機関に公開した。
1号機の海水熱交換器建屋には震災当日、津波が侵入し、大きな被害を受けた。配電盤は海水に漬かったため、赤さびと細かい砂が付いた状態になっていた。近くには真新しい電源盤が完成し、間もなく稼働する、という。
県は県内の原子炉全基の廃炉を求めているが、福島第二原発の増田尚宏所長は「冷温停止状態をしっかり維持することが大事であり、われわれの責務だ。地元の方が一日でも早く戻れる環境をつくっていきたい」と語った。
02月09日 15時24分
東京電力福島第一原発に面した専用の港に生息する魚の調査で、先月捕獲した「ムラソイ」から1キログラムあたり、14万2000ベクレルの依然として高い濃度のセシウムが検出されました。
東京電力は、汚染された魚が港の外に出ないよう網を取り付ける対策を急ぐことにしています。
東京電力は、福島第一原発の専用の港で1月18日、調査のため4種類あわせて11検体の魚を捕獲しました。
このうち、ムラソイから1キログラムあたり、14万2000ベクレルの依然として高い濃度のセシウムが検出されました。
このほか▼アイナメから、7万5000ベクレル、▼カサゴから、4万6000ベクレルが検出されています。
去年12月の調査では、ムラソイから汚染の度合いが最も高い25万4000ベクレルのセシウムが検出されています。
東京電力は、汚染された魚が港の外に出ないよう、今月から始めた網を取り付ける対策を急ぐとともに、ことしの秋以降、汚染された海底の土を取り除く計画です。
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2013/02/07 11:10 東京電力は6日、1月末現在の福島第二原発の復旧計画の進捗(しんちょく)状況を発表した。今年度内に1号機から4号機の全ての原子炉の注水・冷却設備の復旧が完了する。 これまで仮設電源で運用していた2号機が1月30日に復旧、最後まで残っていた1号機の3月末までの復旧見通しが立ったためだ。 |
健全性を確認する社内自主検査を含め、3月末までに作業を完了させる方針。1月28日には、津波被害を受けた海水熱交換器建屋内の電源盤の機能確認を終えた。
2号機は1月30日までに残留熱除去機器冷却系や非常用ディーゼル発電設備、原子炉補機冷却系などの電源やケーブルなどの復旧工事を終えた。現在、一部で社内自主検査を進めている。
3、4号機については既に、社内自主検査を含め、冷温停止の維持に必要な設備について、本設設備への復旧が完了している。
■第一原発の廃炉 第二原発の復旧 作業を公開
東京電力は6日、福島第一原発の廃炉作業と福島第二原発の復旧作業を県内の報道機関に公開した。
1号機の海水熱交換器建屋には震災当日、津波が侵入し、大きな被害を受けた。配電盤は海水に漬かったため、赤さびと細かい砂が付いた状態になっていた。近くには真新しい電源盤が完成し、間もなく稼働する、という。
県は県内の原子炉全基の廃炉を求めているが、福島第二原発の増田尚宏所長は「冷温停止状態をしっかり維持することが大事であり、われわれの責務だ。地元の方が一日でも早く戻れる環境をつくっていきたい」と語った。
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2013年02月09日(土)
選手からのメッセージ全文 (原文のまま掲載しています。) 皆様へ この度、私たち15名の行動により、皆様をお騒がせする結果となっておりますこと、また2020年東京オリンピック招致活動に少なからず影響を生じさせておりますこと、先ず以て、お詫び申し上げます。 私たちが、JOCに対して園田前監督の暴力行為やハラスメントの被害実態を告発した経過について、述べさせていただきます。 私たちは、これまで全日本柔道連盟(全柔連)の一員として、所属先の学校や企業における指導のもと、全柔連をはじめ柔道関係者の皆様の支援を頂きながら、柔道を続けてきました。 このような立場にありながら、私たちが全柔連やJOCに対して訴え出ざるを得なくなったのは、憧れであったナショナルチームの状況への失望と怒りが原因でした。 指導の名の下に、又は指導とは程遠い形で、園田前監督によって行われた暴力行為やハラスメントにより、私たちは心身ともに深く傷つきました。 人としての誇りを汚されたことに対し、ある者は涙し、ある者は疲れ果て、又チームメイトが苦しむ姿を見せつけられることで、監督の存在に怯えながら試合や練習をする自分の存在に気づきました。 代表選手・強化選手としての責任を果たさなければという思いと、各所属先などで培ってきた柔道精神からは大きくかけ離れた現実との間で、自問自答を繰り返し、悩み続けてきました。 ロンドン五輪の代表選手発表に象徴されるように、互いにライバルとして切磋琢磨し励まし合ってきた選手相互間の敬意と尊厳をあえて踏みにじるような連盟役員や強化体制陣の方針にも、失望し強く憤りを感じました。 今回の行動をとるにあたっても、大きな苦悩と恐怖がありました。 私たちが訴え出ることで、お世話になった所属先や恩師、その他関係の皆様方、家族にも多大な影響が出るのではないか、今後、自分たちは柔道選手としての道を奪われてしまうのではないか、私たちが愛し人生を賭けてきた柔道そのものが大きなダメージを受け、壊れてしまうのではないかと、何度も深く悩み続けてきました。 決死の思いで、未来の代表選手・強化選手や、未来の女子柔道のために立ち上がった後、その苦しみは更に深まりました。 私たちの声は全柔連の内部では聞き入れられることなく封殺されました。 その後、JOCに駆け込む形で告発するに至りましたが、学校内での体罰問題が社会問題となる中、依然、私たちの声は十分には拾い上げられることはありませんでした。 一連の報道で、ようやく皆様にご理解を頂き事態が動くに至ったのです。 このような経過を経て、前監督は責任を取って辞任されました。 前監督による暴力行為やハラスメントは、決して許されるものではありません。 私たちは、柔道をはじめとする全てのスポーツにおいて、暴力やハラスメントが入り込むことに、断固として反対します。 しかし、一連の前監督の行為を含め、なぜ指導を受ける私たち選手が傷付き、苦悩する状況が続いたのか、なぜ指導者側に選手の声が届かなかったのか、選手、監督・コーチ、役員間でのコミュニケーションや信頼関係が決定的に崩壊していた原因と責任が問われなければならないと考えています。 前強化委員会委員長をはじめとする強化体制やその他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、ひとり前監督の責任という形を以て、今回の問題解決が図られることは、決して私たちの真意ではありません。 今後行われる調査では、私たち選手のみならず、コーチ陣の先生方の苦悩の声も丁寧に聞き取って頂きたいと思います。 暴力や体罰の防止は勿論のこと、世界の頂点を目指す競技者にとって、またスポーツを楽しみ、愛する者にとって、苦しみや悩みの声を安心して届けられる体制や仕組み作りに活かして頂けることを心から強く望んでいます。 競技者が、安心して競技に打ち込める環境が整備されてこそ、真の意味でスポーツ精神が社会に理解され、2020年のオリンピックを開くに相応しいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じています。 2013年(平成25年)2月4日 公益財団法人全日本柔道連盟女子ナショナルチーム国際強化選手15名 出典 |
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一部引用・・ 南相馬市立総合病院・神経内科 小鷹 昌明 2013年2月7日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 震災から1年9ヶ月が経過した。2012年12月24日の、いまにも雪の舞い散りそうな寒い日に、私たちは浪江町から双葉町、大熊町へのツアーを敢行した。 最近赴任してきた60歳の在宅診療科医師(大熊町出身)の、「40年振りに浜通りに戻ってきたので、もう一度故郷を見たい」という願いに便乗し、私たちは、この"エリア"に足を踏み入れた。 南相馬市から国道6号線をひたすら南下した。4月の時点で解除された20キロメートルの警戒区域を越え、現在の区域である10キロメートルの地点で車を止めた。私は線量計とカメラとを両手に握りしめて、その中のすべてを脳裏に焼き付けるつもりで助手席に座っていた。警察官数名によるバリケートの布かれたゲートをくぐり、私たちはエリア内に入った。 そこは、混沌の中にあった。 南相馬市での線量は、高くても1マイクロシーベルト程度であり、線量計としての本来の能力を発揮するには到底及ばない数値であったが、それがみるみる上昇していった。マックス25マイクロシーベルトを記録した場所は、ちょうど原発の排気塔とクレーンの見える地点から北西の方角だった。 もう既に多くの人たちが警戒区域内の惨状については伝えているので、私の言うべきこともそれらと重複するが、「"死の街"と形容する以外に言葉が見つからない」という言葉以外に、やはり言葉はなかった。 冬の寒空に晒された大地は、枯れ草が折り重なり、放置された田や畑には掃けない水が貯まり、伸び放題のセイタカアワダチソウの繁殖群生地となっていた。 続きはこちら |
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関西TV・スーパーニュースアンカーの特集2回目 2013.2.8 原発を維持し、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の建設計画を進めるフィンランドで、核のゴミの受け入れを決めた町を取材。決断の背景には徹底した情報公開と、独立した規制機関の存在がある。 2012年の原発意識調査では現状維持+増やすべきが60%弱で減らすべきの35%を大きく上回っているフィンランドだが、地震がなく地盤が安定しているという立地条件ともう一つ大きく日本と異なるのは、電力会社も徹底した情報公開によって住民と信頼関係を築いていることだ。 また規制機関は政府から独立しており、政府の決定を覆せるほど強力な権限を持っている。つまり国民の安全を守る立場が徹底している。 日本の電力会社や規制機関と比べると根本的なところで大人と子どもほどの違いがある。 情報公開と独立機関への信頼 原発維持のフィンランド 投稿者 tvpickup |
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双葉町は永遠に 私たちは前例の無い避難という過酷な状況に置かれています。いつまでも海原を漂流するわけにはいきません。早く上陸地を国が準備して、再興できる日を求めてきました。しかし、時間が足りませんでした。 放射能のないところで平和な、皆が集える町ができることを祈り町民の安寧を願って、私は本日、双葉町長の辞職申し出をしました。 私の今までの取り組みから次のことを申し上げたいと存じます。 1 事故に負けない 原発事故で負けるということは、今のまま、何もしないことである。 双葉町民には負けてほしくない。勝ってそれぞれ生き抜いてもらいたい。今はそれぞれの地に離れて住もうとも、廃炉が完了して故郷から放射能の危険が去り、自然と共生出来るようになったら再結集しよう。 我が子どもたちへ、この悔しさを忘れることなく、何としても生き抜いて何倍も幸せな双葉町を再建していただきたい。そのためにも負けないで学び、求められる人になれ。世界の雄になってもらいたい。 (1) 負けないということは以下のことを忘れないこと ①避難してくださいと国から頼まれたこと。 ②東電と国は事故を絶対起こさないと言っていたこと。 ③町と県と東電には安全協定があること。 ④事故は我々が起こしたものではないこと。 ⑤正式な謝罪と見舞いがないこと。(形のあるものではないこと) ⑥自分の権利は自分以外に行使できないこと。 ⑦被ばくさせられたこと。 ⑧放射能の片付けをさせられること。 ⑨20msv/yで町へ帰ること。(一般公衆の限度は1msv/y以下) (2) 勝つためには何をしなければならないか ①事故の原因者を確定すること。 ②我々の受けた損害のメニュー作成すること。 ③損害の積算をすること。 ④回復の請求をすること。 ⑤回復の限界と代替を請求すること。(仮の町、借りの町) ⑥立証責任の不存在を共有すること。 ⑦気づくこと。 ⑧水俣の住民の苦難を学ぶこと。 ⑨広島・長崎の住民の方に聞くこと。 ⑩避難先の皆さんの恩を忘れないこと。 ⑪多くの町民が健全な遺伝子を保つこと。 ⑫ウクライナの現実を確認して同じテツを踏まないこと。 (3) 町民の力を結集すること ①役割分担をすること。 ・汚染調査 ・除染問題 ・賠償問題 ・住居問題 ・職場問題 ・健康問題 ・墓地問題 ・学校問題 ・中間貯蔵施設問題 などの調査研究する組織をつくり町民の不利益を解消すること。 ②事故調査委員会をつくること 事故の報告書には避難を強制された住民の実態が語られていない。外部に任せていたらいい加減に処理されてしまうので、委員会を町独自に構成して正しい記録を残さなければならない。 2 主張する権利を行使する ①見守り隊の組織 ②法律家の組織 ③文書学事の組織 ④ボランティア活動組織 ⑤被ばく被害者団体の組織 などを組織して国民の主権と被害者の復権を勝ち取らなければならない。 3 この世には先人の教えがある (1) 温故知新 歴史から新しい発想が出てくる。自分が直面している問題について語られています。 遠くは私たちの祖先である標葉藩が相馬に滅ぼされたこと、会津藩が長州に負けたこと。 しかし、負けても滅びる事もなく私たちは生きてきました。先人達に感謝し、これからは私たちが町の存続を引き継ぎ後世に繋がなければなりません。 今度の事故は前例がありません。今は子どもたちを放射能の影響によるDNAの損傷を避けて暮らし、幾多の困難に負けずに 双葉町の再興に向かって、生き延びましょう。 (2) 人生に五計あり 中国、宋時代の朱新仲が教訓として伝えた人生の処世訓とされるものです。生計、身計、家計、老計、終計があり、生き抜く考えが記されています。 (3) 八正道と言う道 昔、釈迦がインドで行われていた求道について、新しい道があることを説いたとされています。 正見 : 正しい物の見方 正思惟 : 正しい思考 正語 : 偽りのない言葉 正業 : 正しい行為 正命 : 正しい職業 正精進 : 正しい努力 正念 : 正しい集中力 正定 : 正しい精神統一 今の私たちにはこのような精神にはなれません。この言葉は東電と国あるいはこの事故を被害者の人権を無視して矮小化しようとしている勢力に猛省を促す言葉として捉えてほしい。願わくば、双葉町の子どもたちに人生の教訓の一部として、心に刻んでほしい。 この事故で学んだことは多い。我国でも人命軽視をするのだと言うことがわかった。国は避難指示と言う宣戦布告を私たちに出した。武器も、手段も、権限もない我々はどうして戦えるだろうか。 白河市にアウシュヴィッツ博物館がある。ナチスがユダヤ人を毒ガスで虐殺したことは衆目の事実だ。福島県内では放射能という毒で県民のDNAを痛めつけている。 後先が逆だ。この状態から一刻も早く避難をさせること以外に、健康の保証は無い。その後に十分時間をかけて除染をやれば良い。 人工放射能に安全の基準を言う実績が少ない。20msv/yで住めると言う人が家族と一緒に住んで示すことが先だろう。その安全が確認出来たら福島県民は戻ればいい。これ以上モルモットにするのは、外国の暴君が国民にミサイルを撃つのと変わり無い。 福島の復興なくして日本の再生はないとは、人口減少の今、将来の担い手を痛めつけていては、真に福島の復興には繋がらないと心配している県民は少なくないと思う。双葉町は原発を誘致して町に住めなくされた。原発関連の交付金で造った物はすべて町に置いてきました。 原発の誘致は町だけで出来ない、県が大きく関わってはじめて可能となる。私たちは全国の人たちから、「お前たちが原発を誘致しておいて被害者面するな」という批判を受けている。 私たちはどこにいても本当の居場所がない今、苦悩に負けそうになりながら必死に生きている。子どもたち、高齢者、家計を支えなければならないお父さん、お母さんたちの悲鳴を最初に菅総理に訴えた。変わらなかった。 そのために私は野田総理に国民としての待遇を訴えたのです。しかし、今の町民の皆さんは限界を超えています。何とか国には町民の窮状を訴え、町民には叱られ役をやり、マスコミに出されるようにしてきました。 県にも窮状を訴えています。最近も質問をしました。回答は具体的な内容ではなく失望しました。知事は福島の復興のために双葉町に中間貯蔵施設を造れと言うので、双葉町の復興はどうするのですか、と聞くと答えてくれません。 そこで、踏み込んで私に町をくださいと言いましたがやはり答えませんでした。これでは話し合いになりません。 環境省の局長にどうして双葉に二つの場所を決めたのですかと聞いたら、分かりませんと言いました。では会議録をみせてくださいと聞いたら、後日ありませんと言う返事でした。 このようなことで、調査だけで建設はしないからと言われて、ハイいいですよとは言えません。 町には古くから先人が築いてきた歴史や資産があります。歴史を理解していない人に中間貯蔵施設を造れとは言われたくありません。町民の皆さんが十分議論した後に方向を決めていただきたい。若い人に決めてもらうようにしてほしい。 今まで支えていただきました町民の皆様、双葉地方各町村をはじめ福島県内各市町村の皆様、国及び福島県そして事故発生時から避難救済にご支援いただきました国民の皆様、国会議員の皆様、全国の自治体の皆様、埼玉県と埼玉県議会の皆様、県民の皆様、加須市と加須市議会の皆様、市民の皆様、さくら市の皆様、医療界の皆様、福祉関係の皆様、貴重な情報の提供された方、最後に国内並びに世界中からボランティアのご支援をいただきました皆様、この避難を契機にご支援いただきました多くの皆様に支えられて、ここまで来ることができました。心から感謝を申し上げまして、退任のご挨拶に代えさせていただきます。 長い間誠にありがとうございました。 平成25年1月23日 双葉町長 井戸川 克隆 出典は双葉町の公式HP臨時サイト。こちら。次期町長が選出された場合、削除されるやも知れぬので、全文引用しました。 辞任について話す井戸川前町長 インタビュー動画 こちら |
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2013年02月09日土曜日 福島第1原発事故で福島県と、隣接する宮城、山形、栃木、茨城4県の住民計約350人が国と東京電力に1人月5万円の慰謝料の支払いを求める訴えを3月11日、福島地裁に起こす。 訴えによると、住民は原発事故で被ばくの恐れを抱きながら生活せざるを得ず、精神的損害を受けたとしている。空間放射線量を事故前の毎時0.04マイクロシーベルト以下に戻す原状回復も求めている。 原告の9割は福島県の住民が占めている。 弁護団の馬奈木厳太郎弁護士(東京)は福島市で記者会見し、「原発事故で原状回復を要求する訴訟は初めて。提訴までにさらに原告を募りたい」と話した。 太字は管理人 |
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2013年2月9日(土) 日本原燃は8日、六ケ所ウラン濃縮工場の遠心分離機更新について、2017年11月までに新型機の生産ライン3系統で順次運転を始め、生産能力を年間450トンSWU(分離作業単位)にすると発表した。原発3~4基分の燃料に相当する濃縮ウランを供給できる体制となる。 新型機は11年12月に初期導入前半分(年間37.5トンSWU)の運転を開始。今月中に後半導入分(同)も運転を始める。その後も旧型機の撤去と新型機の据え付けを進め、17年11月までの間に順次稼働させる。 今回の更新対象とは別の旧型機の生産ライン4系統(年間600トンSWU分、現在運転停止中)は、配管を閉鎖して生産機能を停止する。これに伴い、工場の生産能力をこれまでの年間1050トンSWUから同450トンSWUに変更する。旧型の4系統もいずれ更新する予定だが、時期は未定という。 1992年3月に操業を始めたウラン濃縮工場は、老朽化などで遠心機の停止が頻発。10年12月に生産を停止し、遠心機の更新作業を進めてきた。 原子力規制委員会は7月に施行される新安全基準に基づき、各原発の再稼働の可否を判断する。再稼働には地元自治体の同意も必要で、将来の原発稼働を見通すのは困難な状況だ。 原燃の報道担当者は「資源の多くを海外に依存する日本で原発は大切なエネルギー源であり、国内に濃縮ウランの供給力を持つ意義は今後も変わらない」と説明。濃縮ウランの具体的な需要見通しは「電力会社との契約に関わることなので答えられない。契約に基づき生産していく」と述べるにとどめた。 ☆小さく産んで大きく長く育てる。日本原燃は存在そのものが無用になりつつあっても、消費者が支払う電気代から、莫大な運営費用をこれからも引きずり出していく。官僚国家日本の役人たちと原子力ムラの連携は盤石だ。 虚構の環:第1部・再処理撤退阻む壁/6止 上層部「維持」で意思統一 毎日新聞 2013年02月08日 東京朝刊 ◇経産省「撤退派」を次々更迭 04年6月、原子力政策決定の鍵を握る経済産業省資源エネルギー庁の電力・ガス事業部長と原子力政策課長が交代した。新任の安達健祐(けんゆう)部長(現経産事務次官)と柳瀬唯夫課長(現首相秘書官)らはすぐに青森県に飛んだ。柳瀬課長が回想する。 「三村申吾(しんご)知事、古川健治六ケ所村長と会った。2人とも『あなたたち(国)、何をやっているんですか。東京の人が無責任に振り回さないでほしい』と言った。怒っているというより困っている感じだった」 六ケ所村は全国の原発から使用済み核燃料を受け入れている。なぜか。それは、再処理工場でウランとプルトニウムを取り出して再利用する核燃サイクル事業のためだ。ところが当時、さまざまなマスコミが「国が核燃サイクル見直しへ」と報じ、地元は不信感を募らせていた。柳瀬氏は「会談後、撤退するにせよ、維持するにせよ、はっきり決めなければならないと感じた」という。 同月、電力側に再処理からの撤退を持ちかけていた村田成二・経産事務次官が退任。すると翌月以降、水面下で動いていた経産省職員数人が次々異動した。エネ庁職員が解説する。「当時、新体制になり上層部は『サイクル維持』で意思統一した。そして撤退派を更迭した」。粛清の嵐が吹いた。 同11月、内閣府原子力委員会の「策定会議」が核燃サイクル維持を基本方針とする中間報告をまとめた。翌月には再処理工場で、初めて放射性物質(ウラン)を使った試験が始まる。「ついに施設が汚れた。廃炉費用が約1・2兆円増え、撤退はさらに難しくなった」。更迭された職員は無力感に包まれた。 ◇ 「再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合、(工場を経営する)日本原燃は使用済み核燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずる」。98年、日本原燃、青森県、六ケ所村が締結した覚書だ。国も電力もこの文書に基づき「再処理から撤退→工場に貯蔵中の使用済み核燃料が各原発に送り返される→収容しきれなくなり全原発が即時停止」というシナリオを最も恐れる。 現職のエネ庁課長級職員が取材に答えた。「核燃サイクルは恐らく完成しない。早く撤退した方がいいと思う。でも実際の政策となると無理」。電力会社首脳も「『サイクルをやるべきだ』とは思わない。しかし仕方がない」と言う。 04年、核燃サイクルの問題点と撤退に向けた方策をまとめた経産省職員のメモが残っている。「国民的コストが大で安全性に関する懸念が強い。 反原発派のみならず原子力推進論者の中にも批判がある」としたうえで「民間任せの使用済み核燃料の取り扱いについて国の責任を明確にし、立地自治体に対し血みどろになって説明、撤退への了解を獲得する」と書かれている。 問題点は今も重なる。だが今、撤退に向け奔走する人物はいない。=おわり(肩書は当時) |
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2013年2月9日 「温度差」と呼ぶには生ぬるいほどの深い断絶が横たわっている。そんな感を禁じ得ない。米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備に関し、反対の意見書を可決した都道府県議会が一つもないことが明らかになった。 9府県議会では反対の意見書が提案されたが、その全てで否決された。多くが「国防上の観点」を掲げるが、かと言ってオスプレイを誘致する県はない。英語で言う「NIMBY=Not In My Backyard」(自宅の裏庭には迷惑施設を持ってきてほしくない)の論理そのものだ。 自ら引き受ける覚悟がなければ、せめて沖縄への配備にも反対するのが筋ではないか。沖縄に痛みを押し付けている間は問題にしない、と言うに等しい。そうした「人ごとの論理」の身勝手、醜さを直視するよう、われわれも根気強く他府県に働き掛けていきたい。 沖縄以外で何らかの意見書が提案されたのはわずか15府県で、可決は5県議会だけだ。そのいずれもが飛行訓練の地元に与える影響を懸念する内容にとどまった。 配備反対の否決は、昨年11月の九州市長会での論議をほうふつとさせる。その市長会では、鹿児島県志布志市の本田修一市長が「決議すれば沖縄以外の県に持ってきていいということになる」と述べ、配備撤回決議を葬り去った。 あきれた言いぐさだが、全国にほぼ共通する心理であろうことは、今回の結果が証明している。そうしたNIMBY論を克服する必要があろう。 そもそもNIMBYの論理は、迷惑施設そのものは必要という前提の上に成り立つ。しかし海兵隊は強襲や拠点奪取が本来の役割だ。本当に日本に必要な軍なのか。各県議会は米軍が必要という思い込みを排し、思考停止を脱して合理的に判断してもらいたい。 百歩譲って必要だとしても、在沖海兵隊は普段は東南アジアや豪州を巡回し、各地で共同訓練をしている。7千キロ離れた中東にも派遣された。沖縄でなく本土に置いても機能に大きな変化があろうはずはない。沖縄の犠牲を正当化する「地理的優位性」の理屈は破綻(はたん)しているのだ。 そうした事情は本土ではほとんど知られていない。ことは沖縄の人々の命と尊厳がかかっており、絶望する暇はない。われわれ沖縄の側もあきらめず丹念に本土へ説明し、理性的に説得していきたい。 |
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2013/02/09 10:19 小野寺五典防衛相は9日午前の読売テレビ番組で、中国が海上自衛隊護衛艦への射撃管制用レーダー照射を全面否定したことを受け、証拠データの開示を検討する方針を表明した。「どこまで外に出していいのかを、政府部内で検討している」と述べた。 また、日本政府がレーダー照射を公表した5日以降は「尖閣諸島周辺の中国公船の動きが収まっている」ことも明らかにした。 |
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2月9日 5時59分 原発事故で広がった放射性物質を取り除く福島県内の除染作業を巡って、これまでに6つの事業で、業者が国からの危険手当を作業員に対し適切に支払っていなかったことが環境省が行った調査で分かりました。 福島県内の一部の地域では、除染にあたる作業員に対し、放射線量が比較的高い場所で働いているとして、最大で1日1万円の国からの危険手当が業者を通じて支払われることになっています。 しかし、去年11月以降に作業員などから「適正に支払われていない」という指摘が相次ぎ、環境省は危険手当の支払いの状況を調べていました。 その結果、これまでに終了した除染や放射線量の測定事業など、あわせて33の事業のうち6つの事業で、手当が全額支払われていないケースや、支払額が不足しているケースがあったことがわかりました。 これを受けて、環境省は関係する業者に対し適切に支払うよう文書で指示したということです。 また、今後は作業員との間で交わされる契約書の中で、手当の支払いを必ず明記するよう元請け業者から下請け業者に対し徹底させ、再発防止につなげたいとしています。 環境省によりますと、このほかにも危険手当の不払いが疑われる情報が寄せられているということで、調査を続けることにしています。 . |
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2013年2月9日 朝刊 経済産業省の有識者会議は八日、電力システム改革の報告書をまとめた。これまで電力会社が地域で独占していた家庭向けの電力販売を三年後をめどに解禁する「小売り全面自由化」と、電力会社から送電部門を五~七年後に切り離す「発送電分離」が柱。経産省は報告書に沿って必要な法改正を目指す考えで、電力会社の地域独占体制は大転換を迎える。 改革は今後三段階で進める。まず各地域の電力会社の垣根を越えて送配電網を運用し、効率的に電力を使う「広域系統運用機関」を二〇一五年に設立。一六年にも小売りの全面自由化を始め、一八~二〇年をめどに発送電分離を実施する。 小売りの自由化が実現すれば、各電力会社が独自に料金やサービスを決め、消費者は購入する会社を選べるようになる。競争が進めば、料金の引き下げやサービスの向上が進むことも期待できる。 ただ、急に全面自由化すると規模の大きい大手電力会社が優位となるため、発送電分離の実施などで競争環境が整うまでは、大手電力会社の現行料金制度も併存させる。競争が進んだ段階で全面自由化に移行し、発電費用に一定の利益を上乗せして電気料金を決める「総括原価方式」も廃止する。 発送電分離は、電力会社が所有する送配電網を別会社化する「法的分離」を進め、どの事業者でも送配電網を公平に使えるようにする。電力会社が自分たちに有利に送配電網を運用し、競争を妨げることを防ぐためだ。 また、電力市場を適切に監督するための新たな規制機関を一五年に設置する方針を盛り込んだほか、余力のある電力を活発に市場で売買するよう促す仕組みも取り入れる。 経産省は今国会に広域運用機関の設置を記載した電気事業法の改正案を提出。小売り自由化と発送電分離の実施については、改正案の「付則」に実施方針や時期を明記する考え。 |
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2013年2月9日 07時00分 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の開門期限が、十カ月後に迫った。開門に伴う対策工事には、三百三十億円が投じられる。税金の使われ方に国民の厳しい目が注がれる中、総額二千五百三十億円を費やし完成した干拓事業への、さらなる国費投入が止まらない。 (山口哲人) 国は福岡高裁の確定判決に従い、十二月二十日までに潮受け堤防に付設された排水門を開け、五年間の開門調査を始める。しかし、開門すると農業用水に使われている調整池に海水が入り込む。 そのため農林水産省は、代替水源として海水淡水化装置を二百四十億円をかけて設置。そのほか排水ポンプなど各種設備に九十億円かかり、計三百三十億円を投入する。これ以外にも、装置の電気代など維持管理費や開門調査費は毎年計十数億円に上る。 開門調査の目的は、諫早湾を含む有明海全体の環境の変化を調べることだ。全長七キロにわたる潮受け堤防と調整池から頻繁に排出される汚濁水の影響で、有明海の漁場環境が悪化したと訴える漁業関係者や学者は多い。 国は漁獲量減少と干拓事業との因果関係は認めていないものの、海の再生や漁業振興事業名目で毎年予算を計上。農水省、環境省、水産庁だけで二〇〇三年度から少なくとも計百二十億円を投じてきた。 しかし、有明海を囲む佐賀、福岡、熊本県の漁業関係者が望むのは、こうした振興策ではなく常時全面開門。これに対し林芳正農相は「『五年間開門せよ』というのが判決内容」と、調査結果にかかわらず期限通り閉門する意向。再び漁民が不漁を訴え、さまざまな名目で国費がつぎ込まれ続ける公算が大きい。 公共事業に詳しい法政大学の五十嵐敬喜教授は「一度走り始めたら止まらない公共事業の典型例。国は永遠に巨額の国費を垂れ流し続けるだろう」と指摘。愛知大と長崎大の宮入興一名誉教授(財政学)は「当初の総事業費は千三百五十億円だったが膨張を続けた。『小さく産んで大きく育てる日本の公共事業』そのもの。ツケは最終的にすべて国民回しということだ」と話す。 (東京新聞) |
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2013年02月08日(金)
太平洋に影を落とす1914年の記憶第1次世界大戦を髣髴させる日米中の緊張 2013年2月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 一部引用・・・ 短気な国家主義者は高い地位にないことも多いけれど・・・(写真は2010年に尖閣諸島付近で海保の巡視船と衝突した中国のトロール漁船)〔AFPBB News〕 そうした「短気」な人々は、指揮命令系統のかなり下に位置していたりする。2010年9月に島を巡る危機を引き起こしたのは、中国のトロール漁船の船長が日本の監視船とぶつかったことだった。後に、船長は酒に酔っていたことが明らかになった。 当時、日本政府はかなり融和的な対応を取った。しかし米国は今、日本の新内閣が中国と対峙したいと考える傾向の強い強硬な国家主義者だらけなことを懸念している。 新首相の安倍晋三氏は、戦時内閣の大臣の孫で、日本が戦争の償いをしようとした「謝罪外交」を拒否している。 米国による安全保障は本来、日本を安心させるものだが、日本の政治家に不要なリスクを取る気にさせてしまう恐れもある。一部の歴史学者は、ドイツ政府は1914年に、できるだけ早く戦争する必要があると結論付けたと主張している。より強力な敵国に包囲される前に戦った方がいいと考えたわけだ。 同じように一部の日本ウオッチャーは、政府内の国家主義者たちが中国と今対峙した方がいいと考えるのではないかと心配している。日中両国の力の差が大きくなり過ぎる前、米国がまだ太平洋の支配的な軍事大国であるうちに、だ。 今の中国と100年前のドイツの類似点 米国人は日本の政治が国家主義に傾くことを懸念している。その懸念をさらに膨らませるのは、中国にも同じ傾向が見て取れることだ。中国は今、100年前のドイツのように、既存の大国が自国の台頭を断固阻止することを恐れる新興大国だ。 全文はこちら |
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2013/02/07 16:27 安倍晋三首相は7日の衆院予算委員会で、1月30日に発生した中国海軍艦船による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射に関し、自らへの報告が遅れたことを認めた。小野寺五典防衛相は報告を受けたのが6日後の2月5日だったと説明。 小野寺氏は5日中に首相に報告し、公表に踏み切った。首相は今後未確認でも速やかに報告を求めると明言した。 1月19日の海自ヘリコプターに対する照射が疑われる事案について、首相は発生直後に報告を受けたとしたが、その後の確認作業が難航したため、30日の護衛艦への照射事案は「事務方がより慎重になり、私に情報が上がってくるのが遅くなった」と釈明した。 ☆下のレベルで情報を握りこみ組織の上部に上げない。 つまりは下のレベルが判断し、コトを決める。彼らの名前が世間に出ることはない。 日本人の運命は政府に決められるのでなく、公務員に握られている。 福島原発事故の時の[speedi]もよく似た展開だった。菅首相と官邸には肝心な時にその存在があることを公務員たちは上げなかった。 [speedi]の情報を使っていれば放射能のブルームが流れた方向へ、逃げなくても済んだ人が多く出てしまった。 関与した役人たちには、[speedi]は国民の生命を守るためのツールだという思いはなく、情報を使うことで生じる責任から逃げるという自己保全の意識しかなかった。 それにしても自衛隊が何故このような情報を、すぐさま防衛大臣にも上げないのか? 今回のことは、今の段階でよく調査し、原因究明し、是正するチャンスになったと思う。 しかしこの記事にはそういう観点はない。 防衛省から『文民統制』に関わるような内容にするなとクギをさされているのだろう。 おそらく海上自衛隊の前線指揮官の士官たちは、「トーシロの防衛大臣と防衛省の背広組に上げたところで、かえって動きにくくなるだけだ」と考えたのだろう。 中国とイクサをやるのはおれっちだかんな。やるかやらぬを決めるのも自衛官の我々だかんな!!! |
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02月07日 18時38分 妊婦の救急搬送などお産の医療態勢について考える会議が東北大学病院で開かれ、震災発生当日からの1年間に県内で妊婦が病院に到着する前に出産した件数が震災前と比べて3倍に増えていたことが報告されました。 この会議は、妊婦の救急搬送などお産の医療態勢を向上させるために開かれたもので、県内の総合病院の産婦人科医や消防などの関係者、およそ50人が出席しました。 このなかで、東北大学病院産婦人科菅原準一教授は、東日本大震災が発生したおととし3月11日からの1年間に、県内で妊婦が病院に到着する前に出産した件数が23件にのぼり、震災前のほぼ同じ時期と比べておよそ3倍に増えていたことを明らかにしました。 これは震災直後、救急車を呼ぼうとしても電話がつながらなかったり、交通網が遮断されて到着に時間がかかったりしたことなどが原因として考えられ、23件のうち19件は救急隊員が到着したときにはすでに新生児が生まれていたということです。 宮城県内では津波の被害を受けて分娩が可能な医療機関が気仙沼市では2つから1つに、石巻市では5つから3つに減っていて、今後も救急搬送が必要な妊婦の受け入れに時間がかかるおそれがあるということです。 報告を行った菅原教授は、「気仙沼や石巻ではお産できる施設が減っており、救急隊員や保健師など医師以外でも分娩を介助できる人材を増やしていく必要がある」と話しています。 |
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02月08日 10時43分 敦賀市の高速増殖炉もんじゅでは、点検漏れを含む9800件を超える点検手続きの不備が見つかり、1月末、日本原子力研究開発機構は原因究明と再発防止についてまとめた報告書を原子力規制委員会と県に提出しました。 原子力機構によると報告書の提出後、担当者が点検項目をあらためて調べた結果、非常用ディーゼル発電機など安全上最も重要な機器について、報告書では点検を完了させたとしていた55件の中に、実際には点検が終わっていない、点検漏れの機器が5件含まれていたということです。 今回の件について高速増殖炉もんじゅの弟子丸剛英所長代理は「組織内の確認が不十分で全点検が終わっているものと思い込んでいた 。もんじゅへの信頼を傷つけ、申し訳なく思っている」と述べました。原子力機構では、点検漏れが見つかった、これらの重要な機器について、3月にも点検を完了させたいとしています。 ☆「もんじゅ」を担当している役人たちは一体どういう人間なんだと思う。この人たちに当事者能力があるとは思えない。 しかし「動かぬもんじゅ」でも携わる1000人単位の役人にはフツーに毎月給与が振り込まれ、我々の代表である国会議員が責任を問うこともしない。 朝日新聞 2.7 「最重要機器が未点検なのに終了報告 もんじゅ、規制委に」 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の点検先送り問題で、日本原子力研究開発機構が、非常用ディーゼル発電機など安全上最も重要な5機器について点検を終えていないにもかかわらず、点検終了と原子力規制委員会に報告していたことが分かった。 原子力機構が7日公表した。もんじゅの弟子丸剛英所長代理は記者会見で「点検したと思い込んでいた」と述べた。 規制委は同日、関係者から事情聴取を始め、保安規定違反に当たるとして近くもんじゅと原子力機構敦賀本部に立ち入り検査に踏み切る。 原子力機構の説明によると、もんじゅの点検リストを作成する中で、同日午後、非常用ディーゼル発電機やナトリウムの電磁流量計など5機器について未点検だったり、点検が終わっていなかったりしたことがわかったという。 発電機は作動させる性能試験をしておらず、電磁流量計は点検自体をしていなかった。もんじゅでは、内規に反し、点検期間の延長や点検間隔・頻度の変更を繰り返し、計9847個の機器で点検を先送りしていた。原子力機構は1月31日、内部調査の結果をまとめた最終報告書を規制委に提出。 5機器を含む最重要機器についてはすべて点検が終了したとしていた。 |
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(2013年2月8日午前7時10分) 原子力防災対策の重点区域が拡大されるのに伴い福井県と隣接する滋賀、京都、岐阜の4府県でつくる広域協議会の2回目の会合が7日、原子力規制庁で開かれた。 府県境を越える広域避難について年度内にも作業部会を設置し、検討・調整していくことで一致した。原発事故に備える緊急防護措置区域(UPZ)を原発から30キロ圏にする規制庁の提案には、福井県は慎重な姿勢を崩さなかった。 広域避難について福井県は、県境を越えての避難は国が主導的役割を果たすよう要請していた。4府県はUPZに対する考え方が異なっており、滋賀県は独自に設定した最大43キロ、京都府は32・5キロと主張し、岐阜県は30キロ以遠も重要としている。 一方、福井県はUPZよりも5キロ圏の避難計画が重要との立場を取っている。 会合では広域避難に関し、実務者レベルの作業部会の設置を決定。 地域防災計画の実効性を高めるため、具体的な避難の在り方を検討する。関西広域連合も調整役として参加するほか、避難に多様な交通手段の活用が考えられることから関係省庁が参加する見込み。部会をいくつ設置するかやメンバー構成は未定。 前回の会合を踏まえ規制庁側が、UPZをおおむね30キロ圏の範囲とすることを提案。4府県とも一定の理解を示したものの、満田誉福井県副知事は「リスクの高い原発に近い地域で実効性のある避難計画が重要」とし、5キロ圏の対策を優先すべきだと再度強調した。 UPZの設定について満田副知事は会合後「30キロ圏の線引きだけしても機能しない。どの地域で何をすべきか、距離別、状況別などに応じた一般的な指針を国が決めないといけない」とし、今後の国の作業を注視する考えを示した。 広域協議会は、原子力災害対策指針で検討課題となっている放射性ヨウ素防護地域(PPA)の考え方が示された際には必要に応じて再開する。 ☆原発が集中している福井県は広域避難計画に消極的だ。周辺県の方が県民の生命と財産の安全を図ろうとしている。何故だろう? しかも福井県は県として考えることを放棄して、国へ課題を投げている。 |
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地獄のサッカー代表チームが 天国の代表チームに試合を申し込みに行った。 「いいですよ」と天使たちは快諾した。 「どうせこちらが勝つに決まってますけどね。 何しろ名選手は天国にいますから」 「いや、勝ちはこっちに決まってる」と悪魔たち。 「審判はみんな地獄にいるからな」 |
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2月6日 17時17分 参議院議院運営委員会は、政府が任命の事後承認を求めている原子力規制委員会の田中俊一委員長から改めて所信を聴取し、田中氏は、7月までに策定する原発の新たな安全基準について、世界的に見て最高水準のものにしたいという考えを示しました。 原子力規制委員会の田中委員長は、去年9月に前の野田政権で任命されましたが、民主党内に反対意見があったことなどから、国会の同意手続きが見送られていて、政府は、今の国会で事後承認するよう求めています。 これを受けて、参議院議院運営委員会は、6日、田中氏から改めて所信の聴取を行い、田中氏は「原発事故の反省を常に胸に刻み、人と環境を守ることが使命だと考えて職務に携わってきた。科学的、技術的見地から意思決定を行い、透明性の確保などを基本に課題に取り組んでいる」と述べました。 そのうえで、田中氏は7月までに策定する原発の新たな安全基準について、「今月中にも国際機関などに職員を派遣して意見を聞きたい。これまでの基準は、世界レベルから見て不十分だったと考えており、事故の教訓を踏まえ、最も高いレベルの安全規制を目指す」と述べました。 さらに、規制委員会が各地の原発の敷地内で進めている断層調査を巡り、電力事業者から委員会の見解に反発が出ていることについて、田中氏は「活断層が存在するかどうかを科学的にきちんと判断するため、必要なデータをとる際に事業者の協力を得ている。 事業者が満足できないのであれば、自身でデータを取って反論してもらい、科学的な議論を行う場を設けたい」と述べました。 |
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2月7日 5時41分 中国海軍の艦艇が先月、東シナ海で海上自衛隊の護衛艦に射撃管制レーダーを照射したことについて、アメリカのパネッタ国防長官は危機感を表明し、「中国は他国の領土を追い求め、争いを起こすべきではない」と述べ、沖縄県の尖閣諸島を巡り強硬な姿勢を続ける中国を強く批判しました。 パネッタ国防長官は6日、ワシントン市内で講演し、尖閣諸島を巡る中国の対応についての質問に答え、「領土問題は収拾がつかなくなり、一方の国が重大な危機を生み出すことがありうる」と述べて、強い危機感を表明しました。 そのうえで、「中国は他の国々を脅かし、その領土を追い求め、争いを起こすべきではない」と述べ、中国の強硬な姿勢が緊張を高めているという認識を示し、強く批判しました。 また、パネッタ長官は、「日米韓や他の国々は地域の安全や繁栄のためにあらゆる行動を取る。中国はそれに加わるべきで、対抗するべきではないと理解することが重要だ」と述べて、中国をけん制しました。 アメリカ政府は先月、クリントン前国務長官が「尖閣諸島は日本の施政下にあり、日本の施政権を損なおうとするいかなる行為にも反対する」と述べて、踏み込んだ表現で中国をけん制しています。 しかし、その直後に中国海軍が海上自衛隊の護衛艦に射撃管制レーダーを照射していたことから、パネッタ長官はこれまでにない強い表現で中国を批判したものとみられ、アメリカ政府内の危機感がさらに高まっています。 |
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WHOは事実を隠ぺい、ロシア科学アカデミーのヤブロコフ氏が告発(FOE) 1月 28th, 2013 | [セミナー報告]2012年12月に郡山で開いた郡山にて、IAEA(国際原子力機関)・日本政府共催による「原子力安全に関する福島閣僚会合」が開催されたことに合わせて、市民の手による「脱原発世界会議2 チェルノブイリから学ぶ」を開いた報告の一部。 FOEが紹介する内容のうち、ロシアの科学アカデミーのアレクセイ・ヤブロコフ氏の「チェルノブイリの真実」の報告を抜粋します。 アレクセイ・ヤブロコフ氏からは、著書の膨大なデータのほんの一部をご紹介いただき、日本の市民社会に向けたメッセージを発せられました。 IAEAやWHOの専門家が、個人の被ばく量と疾患の間の「有意な相関関係」を求めることについて、実際には個人被ばく量は不確かな計算に基づいているため、科学的な正当性を欠いていると断じ、代わりに、同一の地理的、社会的、経済的背景をもち、かつ放射能汚染レベルが異なる住民の罹患率/死亡率や、同一集団の健康状態が大災害後の特定の期間でどうだったか、といった方法を紹介。 チェルノブイリ原発事故の放射線による疾患として、ガンや白血病のみならず、血液・循環器系、内分泌系、免疫系、呼吸器系、泌尿生殖路と生殖障害、骨格系、中枢神経系、眼球、消化管、先天奇形・異常などのあらゆる疾患が見られることや、早期老化、多発性の体細胞および遺伝変異、多疾患などの健康被害についても紹介しました。 一方で、心理的要因(放射線恐怖症)については、チェルノブイリ事故後、放射能への人びとの不安は減少しているのに、罹患率は増加を続けていることから、放射線による影響と見られるとしました。 また、遠く離れたフィンランド、スイス、スウェーデンにおいても事故後5年程度の間に乳幼児死亡率が上がっているデータも示されました。死亡者数については、2005年のWHOとIAEAによる9000人という発表に対して、1987年~2004年までのチェルノブイリ事故による死亡者数は少なく見積もっても全世界で82万4000人(ベラルーシ、ウクライナ、ロシアの汚染地域で23万7000人、その他のヨーロッパ、アジア、アフリカで41万7000人、北アメリカで17万人)としました。 WHOはIAEAと協定を結び、原子力産業にとって都合の悪い情報を隠ぺいしてきたこと、私たちは、原子力産業から独立の立場から、食物や個人の被ばくレベルをモニタリングし、得られたデータを公開していくことが重要であると締めくくりました。 出典 |
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2013年02月07日(木)
北方領土の日(1981) ▲源義経が一ノ谷のひよどり越えから坂落としの奇襲作戦を敢行して平家を破る(一の谷の合戦)(1184) ▲参勤交代の従者の人数を制限(1653) ▲湯島聖堂の昌平坂学問所が完成(1690) ▲山脇東洋らがわが国初の人体解剖(1754) ▲日露和親条約締結で北方領土が日本固有の領土として認められた(1855)。 北方四島とは、国後、色丹、択捉、歯舞 ▲明治政府、日本古来の習慣“あだ討ち”を禁止(1873) ▲中学校令・実業学校令・高等女学校令を公布(1899) ▲大正天皇の大喪の礼が行われる(1927) ▲太平洋戦争で日本軍、ガダルカナル島戦に敗れ撤退完了(1943) ▲米軍機が北ベトナムのドンホイを初めて爆撃(1948) ▲東京の電話局番が3桁に(1960) ▲ビートルズ、アメリカ上陸(1964) ▲スペースシャトル「チャレンジャー」の2飛行士、命綱なしの宇宙遊泳に成功(1984) ▲長野冬季五輪開幕(1998) |
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| ほんの前にあったこと |
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2月6日掲載エントリー。 首相“危険な行為”中国側に自制求める 2月6日 11時23分 NHK NEWSweb 安倍総理大臣は、参議院本会議で行われた財政演説に対する代表質問への答弁で、中国海軍のフリゲート艦が海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用のレーダーを照射した問題について、「不測の事態を招きかねない危険な行為で、非常に遺憾だ」と述べ、中国側に強く自制を求めました。 この中で、安倍総理大臣は、中国海軍のフリゲート艦が、先月、東シナ海で海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用のレーダーを照射していた問題について、「今回の事案は、不測の事態を招きかねない危険な行為だ。日中両国の間で対話に向けた兆しが見られるなかで、中国側によって一方的な挑発行為が行われたことは非常に遺憾だ」と述べました。 そのうえで、安倍総理大臣は「中国側に対し、戦略的互恵関係の原点に立ち戻って、このような行為の再発を防止し、事態をいたずらにエスカレートさせないよう強く自制を求めていく」と述べました。 ☆防衛省と外務省の縦割りと、情報隠しは戦前の陸軍と海軍の関係を見ているような感じを受ける。 またそれ以前に、この情報を自衛隊内部だけで一週間留めていたことは、そのこと以上に心配なことだ。 日本の自衛隊の最高司令官は内閣総理大臣だ。 この危ない動きはすぐにもトップに上げるべきなのに、一週間も留め置かれた。何故???。絶対に極めるべきだ。 この一連の日本政府と外務省と防衛省のあたふたさと内部統制の乱れ、情報伝達の恣意性、指揮命令系統が一本化されていないことがミエミエになった。 なぜ中国の最前線の軍艦が今回の愚挙に出たかを見極めることは、最重要だが、中国側の意図的な情報収集のためのシュミレーションだとしたら、日本側は無残な実態をさらしてしまった。 今回のことからすると最悪のケース(中国が尖閣諸島に軍人を強行 上陸させるなど)を想定した、対応シュミレーションさえ日本政府はしていないこともバレたのではないだろうか。 中国側にも、戦前の帝国陸軍内の独立軍になって統制が効かなくなった関東軍と同じような軍人たちがいることは、想定しておく必要がある。 今も東日本の被災者の救済がすすまないのは、省庁間の縦割り行政が原因だと知事さんや市町村長さんが訴えている。 国防で情報と統制を一本化するのは焦眉の急だ。 中国政府、見解発表せず 尖閣周辺のレーダー照射 2013/02/06 12:15 共同通信【北京共同】沖縄県・尖閣諸島周辺で中国海軍艦船が海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用レーダーを照射していたことについて、中国の外務省や国防省は5日、正式な見解を発表しなかった。日本や米国の出方を見極めているとみられる。 6日付の中国各紙も大半が日本メディアの報道を引用する形で事実関係を伝えるにとどまり、扱いは小さかった。 新京報はレーダー照射について「この種の自衛行為は警告の性質を帯びている」との軍事専門家の解説を紹介した。 一方、中国人民大学の時殷弘教授は環球時報に対し、「軍事衝突のリスクが確かに存在することがさらにはっきりした」と述べた。 |
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2013年2月7日 朝刊 地震・津波対策や新設備面の新たな原発の規制基準の骨子案や、地域防災の指針が出そろった六日、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、電力業界が早期の原発再稼働のために基準施行前の事前審査を求めていることに関し「法的な裏付けがなく、できない」と明言した。 新基準が七月十八日までに施行されると、電力会社は、新基準を満たすため原発の改修を迫られる。 改修計画の審査には半年以上かかるとされ、電力会社にとって、施行前から規制委に審査してもらえれば、早く改修を開始でき、その分、再稼働も早められる、との思惑がある。 しかし、田中氏は事前審査を否定し、「施行後に申請が出れば、速やかに審査する。しかし、ある程度、時間はかかる」と発言。早期の再稼働は難しいとの見通しを示した。 一方、田中氏は、稼働中の大飯原発3、4号機が基準を満たしていない場合に停止を求めるかどうか問われ、「予断を持って言える段階ではない」と言葉を濁した。 骨子案は、今月末まで、一般から意見を募集(パブリックコメント)する。その後、基準案の形にまとめ、再び意見募集し、施行する。 |
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2013年2月7日 朝刊 東京電力福島第一原発事故で埼玉県加須市内に役場機能を移している福島県双葉町は、避難生活を送る住民の意向調査結果を発表した。町帰還までの間に別の自治体で集団で暮らす「仮の町」(町外コミュニティー)について回答者の42・8%が「住むつもりはない」とした。双葉町への帰還については30・4%が「戻りたいとは思わない」と回答した。 仮の町に「移り住みたい」は6・7%にとどまった。仮の町の具体像が示されていないことから「今後検討したい」が45・5%で最多。住むつもりがない理由(複数回答)は「いつできるかわからない」が32・1%で最も多く、「避難先での暮らしに慣れた」も29・4%あった。 双葉町への帰還について、戻りたいと思わない理由(複数回答)のトップは「帰還まで時間がかかる」で63・9%。次いで「放射線への不安」が62・3%にのぼった。世代別では、子育て世代に当たる三十代の約四割が戻りたいとは思わないと回答した。 調査は中学生以上の全町民六千二百九十三人を対象に昨年十二月二十日~今年一月八日に実施し、三千七百十人(回収率約59%)から回答があった。 |
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メインストリームメディア(MM)から非営利組織(NOP)へ。アメリカでは調査報道の担い手が代わってきている。 先週も、調査報道で2003年にピューリツア賞を獲得したNYタイムズのJoseph Sexton氏が、調査報道NPOのProPublicaに転職し2月からシニア編集者として活躍の場を変えるとの発表があったばかりである。 CNNも調査報道部隊を閉鎖するという。新聞やTVなどの主流マスメディアは経営状況が年々厳しくなっており、ここ数年はレイオフラッシュが続いている。ニュースルームの記者や編集者も例外ではない。多くの人と時間を拘束しがちな調査報道に、メインストリームメディアが力を入れる余裕がなくなってきているのだ。 日本ほどではないにしても、米国でも本格的な調査報道が減り、受動的な発表記事やエンターテイメントやゴシップの軽い記事が幅を利かせている。 オンラインメディアの台頭がその流れを加速化させている。その結果もあって、たとえば新聞の信頼度調査でも、長期低落が続いている。以下はギャラップの調査結果である。 続きはこちら |
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2013年02月06日 12時16分 原子力規制委員会は6日、機器に大量の点検不備が発覚した日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、今月中にも立ち入り検査を実施することを決めた。 機器保全計画の見直し状況を確認し、保安規定違反を常態化させた組織的要因を明らかにする。立ち入り検査は規制委発足後初めて。 この問題は昨年9月に発覚した。原子力機構は、10年7月以降、点検が行われていなかったか、完了していない機器が9679件あったと同11月に報告していた。 しかし、その後の調査でさらに増え、今年1月末の報告では9847件に達した。同機構は安全上重要度の高い55件は1月末までに点検を終え、残りも順次点検するとしている。【西川拓】 . |
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2013年2月5日 22時09分 民主党は5日の「次の内閣」会合で、政府が国会の事後承認を求めている原子力規制委員会の田中俊一委員長と委員4人の国会同意人事を了承した。 活断層調査などに取り組む姿勢を評価した。自民党は既に同意する方針を決めており、田中氏らは国会で承認される見通しとなった。 会合では、同じく任命済みの地方財政審議会と公安審査委員会の2機関計9人についても了承。国会で事後承認される方向だ。 (共同) |
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〈第1回〉[ 福島の50人 ]投稿日: 2013年2月6日 作成者: admin 「自分たちのすべてを犠牲にする事を求められた、神風特攻隊のような気持ちでした。」 チェルノブイリ以来最悪の事故がもたらした放射性物質をどうするか、苦悩が続く日本で、福島第一原発のスタッフたちは誰の目にもとまることなく事故の影の中で生きている。 東京電力の職員、吉澤厚文(よしざわあつふみ)氏がこう語りました。 ジャスティン・マッカリー / ザ・ガーディアン(英国) 1月11日 胸ポケットに会社のロゴが印された青い作業服に身を包んだ吉澤厚文氏は、一年の大半を過酷な戦いの連続の中で過ごした人のようには見えません。 しかしそんな彼自身の口から語られたのは、日本史上最悪の原発事故の真っただ中に留まり、自分の命を危険にさらしながら働いた現場の技術者、特殊作業担当者、自衛隊員、そして消防士たちの物語です。 続きはこちら |
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北欧に学ぶ 原発ごみ最終処分 投稿者 tvpickup NHK 時事公論 2013.2.6。NHKもフィンランドのオンカロを取材。原発ゴミの最終処分について取り上げています。 10万年後は‥北欧「核のゴミ捨て場」MBS毎日放送 VOICE「マル調」 2013.2.6。 10万年後は‥北欧「核のゴミ捨て場」 投稿者 tvpickup |
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東京電力福島第1原発事故を調べた政府と国会、民間の各事故調査委員会トップらでつくる有識者会議は6日、都内で会合を開き、政府の取り組みを検証した報告書案が示された。 報告書案は「事故と被害の全容解明に取り組み、記録を残して国内外に共有すべきだ」と政府に求めている。 有識者会議の報告書は国会に提出されるが、会合ではメンバーから「今後の検証の進め方が書かれていない」などの意見が出たため、一部修正されることになった。 報告書案は「いまだに多くの人が避難生活を余儀なくされている」とし、「今回の事故と被害は決して忘れてはならない」と強調。 飛散した放射性物質の除染については「福島県の中には、本当にできるのかと根本的な疑問を感じている方もいる。しっかりと議論すべきだ」との意見が盛り込まれた。(2013/02/06-18:12) |
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暴行死起訴、再鑑定の死因は病死…根拠の骨折「心臓マッサージ原因」 産経新聞 2月6日(水)15時0分配信 父親=当時(70)=を暴行し胸骨を骨折させるなどして死亡させたとして傷害致死罪で平成23年10月に起訴された男性被告(41)の公判前整理手続きで、大阪地裁堺支部が依頼した再鑑定の結果、「(暴行死の根拠となった)骨折は、救命の心臓マッサージによるもので、死因は心不全による病死」との所見が示されたことが6日、分かった。 鑑定結果を受け同支部は4日、逮捕後約1年4カ月間にわたって勾留されていた男性の保釈を決定。男性は5日に保釈された。 起訴状などによると、男性は23年9月29日夜、堺市南区の自宅で、父親の顔を殴るなどして傷害容疑で逮捕された。 司法解剖の結果、父親の体に抱きついて持ち上げて床に投げ落とし、このとき、自分の膝または肘を父親の胸に打ち付け、胸骨と肋骨(ろっこつ)を骨折させ死亡させたとして10月20日、大阪地検堺支部が傷害致死罪で起訴した。 男性の弁護人によると、男性は暴行の内容を否認しており、別の医師2人から「骨折は心臓マッサージによるもの」という意見があることから弁護側が再度の鑑定を要請、裁判所が再鑑定を決め、医師が昨年7月から今年1月末まで鑑定していた。 この結果、鑑定医は、父親に動脈硬化の症状があり、過去に心筋梗塞を起こしていたことなどを指摘。父親は心不全による病死後、現場に駆け付けた救急隊員らの約1時間40分に及ぶ心臓マッサージにより胸部を骨折し、そのために心臓が損傷した-と結論付けたという。 大阪地検堺支部の徳久正支部長は「公判前整理手続き中であり、コメントはできない」と話している。 ☆お隣の韓国の警察では実施されている取調べの全面可視化。 最初から取調べの模様をビデオに撮影していれば、親が死んでも葬式にも出られなかったこの男性のような冤罪は防げる可能性がある。 おそらく世界で一番捜査能力がなくなってしまった日本の警察官は、従来通り密室で脅して自白させる手を取り上げられた日には、オマンマの食い上げになるのだろう。 彼らは必死のパッチで、全面可視化をやらないですむように、検察警察連合軍で頑張っている。 多少の冤罪が出たところでそれがどないしたちゅうねん!!あん??なんか言うてみいや。 |
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2013年02月06日(水)
2013年 02月06日 13時16分 原子力規制委員会は6日の定例会で、原発の過酷事故対策などを事業者に義務づける新しい安全基準の骨子案を了承した。新基準は既存施設にも適用される。規制委は7月以降、新基準に沿って再稼働の可否を判断するが、基準に適合するためには大幅な施設改修が求められ、再稼働時期が大幅に遅れる可能性がある。 新基準は、東京電力福島第1原発事故を受け、津波や地震などの天災のほか、サイバー攻撃などを含むテロ行為や航空機落下など、外部からの脅威への備えを法的に義務付けるのが特徴だ。具体的には、原子炉格納容器の冷却作業を遠隔操作する「特定安全施設」(第2制御室など)の設置を事業者に義務づける。また、免震機能や放射線の遮蔽(しゃへい)能力の高い「緊急時対策所」などの建設なども求める。 規制委は7日から今月末まで骨子案への意見を公募し、4月ごろに改正原子炉等規制法の細目(政省令)としてまとめる。そのうえで再度意見を公募、7月18日までに施行する予定だ。 規制委は、特定安全施設の設置など一部の対策については、「安全上余裕がある」として、3〜5年程度の猶予期間を設ける方針。一方、原発の寿命を原則40年とする「40年運転制限制」についても、新基準に含める方向で、今後検討する。【中西拓司】 ◎新安全基準の骨子案の主な項目 ○過酷事故対策 ・特定安全施設(第2制御室など)の設置 ・作業の前線基地「緊急時対策所」の建設 ・フィルター付きベント装置の設置 ○既設設備の強化策 ・可燃性ケーブル交換など火災対策強化 ・冷却装置など重要設備の多様化、多重化 ・防水扉などによる原子炉建屋の耐水性強化 ○地震・津波対策 ・各施設で最大津波の高さ「基準津波」を想定 ・活断層の調査対象を「12万〜13万年前以降」から「40万年前以降」にさかのぼって拡大 ・活断層直上に重要施設を認めないと明記 ・防潮堤などの浸水対策の義務化 |
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東電は汚泥早期引き取りを 県内5市が県に申し入れ 2013/02/06 09:51 東京電力福島第1原発事故後に放射性物質を含む汚泥が浄水場にたまっている問題で、新潟市など県内5市が、東電に汚泥の引き取りを求めている県に対し、速やかな対応を求める申し入れ書を提出していたことが5日、分かった。 関係者によると、申し入れ書は新潟、長岡、三条、燕、阿賀野の5市長の連名で泉田裕彦知事宛て。処分に向けた速やかな対応や、東電への働きかけを求めている。これに対して県側は、引き続き東電に対応を求めていく方針を示したという。 新潟市の篠田昭市長は、取材に対し「たまり続ける汚泥をどうにかしてほしいとの声が地域住民から出ている。県としてしっかり対応してほしい」と述べた。 汚泥について国は放射性セシウム濃度が1キログラム当たり100~8千ベクレルのものは、自治体などに管理型処分場での埋め立てを求めている。一方、東電が引き取るべきだとする泉田知事の意向を踏まえ、県内自治体は仮置きを続けている。県は昨年末、東電に汚泥の引き取りを要請した。 県内市町村で最大量を保管する新潟市は、同100~8千ベクレルの汚泥を昨年末時点で、約1万3千トン保管している。 |
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2013年2月6日 美浜町の町民代表者と関西電力の幹部が意見交換する「町原子力懇談会」が四日夜、同町郷市の関電原子力事業本部であった。地元の代表者からは美浜原発の再稼働や古くなった原発のリプレース(置き換え)を求める声が相次いだ。 漁協や農協、観光協会などの代表者十五人と関電の八木誠社長ら十二人が出席。オブザーバーとして山口治太郎町長ら四人も加わった。八木社長は「原子力はエネルギー、地球温暖化の観点から見ても、極めて重要な電源。先手先手で安全対策を行い、原発の再稼働に努めたい」と冒頭あいさつし、以後報道陣に非公開で行われた。 議事録によると、町民からは「美浜原発を見て育ってきた。今後も共存共栄していきたい」との意見や「早く(美浜原発を)運転していってほしい」と地元経済のためにも再稼働や後継機の建設を要望する意見が多かった。 懇談会後、取材に応じた八木社長は「国のエネルギー政策を見極めながら、原発の再稼働や後継機の建設を求めていきたい」とあらためて表明。山口町長も「当面は(原発の)再稼働を求めていきたい」と語った。町民代表の三人も記者会見し、再稼働の条件となる新安全基準を早期に策定するよう訴えた。 懇談会は二〇〇四年に発生した美浜原発3号機の蒸気噴出事故を受け、翌年から再発防止策の一環として毎年開催。今年で八回目を迎えた。 ☆いまさら血流を止められてはどうしようもない。過酷事故が起きたら起きた時のこと。原子力三法による補助金や関電からの掴み金を一度味わってしまったら、中毒患者がそちらになびくのは当然のことだと思う。 この問題の解決をそれぞれの電力会社と地元行政体に任していたら、 福島第一原発のあの過酷事故の日本人の体験は全くなかったことになってしまう。 これこそ国家としてどう対応するか正面から論議する課題だと思うが、自民党にはそういう意思はなさそうだ。 |
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2013/02/06 11:12 東京電力は5日、福島第一原発の各号機の使用済み燃料を保管する共用プールを報道各社に東日本大震災後初めて公開した。 4号機から取り出す使用済み燃料1533体を、このプールに搬入する予定だ。 共用プールは4号機のすぐ西側にあり、震災時は地下の電源設備が津波に遭い、冷却機能が失われた。既に復旧しているが、建屋内は黒いケーブルが床や天井のいたるところに張り巡らされている。 25メートルプールほどの大きさで、水深は11メートル。6377体の燃料がラックに収納され透明な水の底に沈んでいる。 ただ、このプールの貯蔵量は既に容量の9割強に達している。このため、11月の開始を予定している4号機の燃料取り出しまでに、このプールの使用済み燃料を仮の保管設備に移し、空きスペースをつくる。 担当者は「準備が順調なら、4月から5月ごろには始めたい」との見通しを示した。 |
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2013/02/06 11:15 東京電力福島第一原発の廃炉作業の確認強化に向けた県独自の安全監視組織「県原子力発電所の廃炉に関する安全監視協議会」は5日、発足後初めて福島第一原発の現地調査を実施した。 県の長谷川哲也生活環境部長は4号機の燃料取り出しへの準備が進んでいることが確認できたと一定の評価をした。その一方、60種類の放射性物質を除去する「多核種除去設備(ALPS)」の運用が遅れているなど、汚染水問題への対策が必要として、確実な取り組みを申し入れる考えを示した。 協議会を構成する県と原発周辺など13市町村の担当者、有識者の専門委員合わせて約30人が参加した。福島第一原発では免震重要棟で原発事故時の様子などについて話を聞いたほか、4号機の原子炉建屋、各号機の使用済み燃料が保管されている共用プール、ALPSなどを見て回った。 引き続き、福島第二原発に移動して質疑が行われ、各委員が東電側に「廃棄物処理の考えを示してほしい」「作業用遠隔操作ロボットの開発の見通しは」「4号機の建屋の健全性は確保されているというが、証拠をもっと説明してほしい」などと疑問をぶつけた。 小森明生常務執行役兼原子力・立地本部副本部長らが今後の作業方針などを説明した。 終了後、長谷川部長は記者団の取材に、「今後、市町村と専門委員の意見を集約し、廃炉に向けた確実な取り組みを申し入れる」と語った。 |
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安倍政権誕生で大盤振る舞い 公共工事バブルで狂喜乱舞のゼネコン 建設族のドンのお膝元で始まる公共事業ラッシュ 「うれしい悲鳴とはこのことや。関西の業界内じゃ、“和歌山バブル”って呼んでるわ」(地元ゼネコン幹部) 紀伊半島の南西、和歌山県の南部に位置し、風光明媚な海岸線で知られる田辺市。1市4町村が合併しても人口わずか8万人余りの小さな街が、突然にぎわい始めた。 市北部の山沿いに立ち並ぶ巨大な橋脚。これは紀伊半島を貫く近畿自動車道紀勢線の建設現場で、朝早くから多くののダンプカーが砂煙を巻き上げながら列を成して走っている。 「紀伊半島をグルッとつなげる!!」 和歌山3区選出の自民党議員で、建設族のドンとも呼ばれる二階俊博・元経済産業相は、昨年末の総選挙でそう繰り返した。 続きはこちら |
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A Lasting Legacy of the Fukushima Rescue Mission: Part 1 Radioactive Contamination of American Sailors 英語原文はこちら 翻訳 一部引用・・米国防省は、日本において、破壊した福島第一原発から放出された放射性雲に捕えられた7万人弱の米軍人、軍属とその家族達の、前例のない医療登録を放棄する事にした。 登録の更新を止めるという事は、日本の63カ所の基地に駐屯している海兵隊、陸軍、空軍、工兵隊と海軍の軍人達、およびその家族に起こるであろう健康問題の推移を観る手だてがなくなる、ということである。さらに、原子力空母ロナルド・レーガン第七艦隊の何千人もの水兵達や海兵達に放射能被ばくによる問題が出ているのかを決定する際、彼らを見捨てる事になる。 第七艦隊は、南太平洋での任務から福島へ、トモダチ作戦のために派遣された。トモダチ作戦は、日本の東北沿岸部を破壊して2万人以上の死者を出した地震と大津波に対する、80日間の人道支援と救出作戦だった。この救出作戦は、日本政府に要請され、米国務省、原子力規制委員会、国防省とエネルギー省によってコーディネイトされた。5500人の乗組員を持つ原子力空母ロナルド・レーガン以外に、打撃群は、ミサイル駆逐艦4隻(プレブル、マクキャンベル、カーティス・ウィルバーとマケイン)と巡洋艦チャンセラーズビル、そしてその他の応援艦で構成された。 これまでに、救出作戦に参加した150人以上の男女の軍人に、放射能被ばくによって引き起こされたと思われる、腫瘍、振戦、内出血や脱毛などの様々な健康被害が起こっている。彼らはこの状況について海軍を責めていないが、東電が福島原発から出ている放射能汚染の拡散状況について米国政府に嘘の情報を提供したと言う理由で、東電に対する訴訟に加わりつつある。そして、国防省がトモダチ登録を放棄すると言う事は、彼らが医療的な援助を受けられないという事になる。 航空母艦レーガンの航海科士官の2人である、海軍クォーターマスターのモウリス・イニスとジェイミー・プリムは、海上での仕事は区分されているのだと説明した。艦内で、危険な放射能プルームが風で飛ばされて来ていると知っている人は少なく、海流が汚染させているかもしれないとは、誰も知らなかった。警報機が鳴った時、問題が起こったのだと分かった。 「我々は、艦内の塩分除去装置を用いて飲料水を作ります。」と、フロリダ州セント・オーガスティン市出身の28歳であるプリムは言った。「その水は海から来ます。そして、海が放射能汚染されていました。そのため、艦内の水を一旦全部捨て、汚染がなくなるまで、装置を何度も洗って汚染が残っていないのを検査する必要がありました。 艦内には冷却水を必要とする原子力発電所がありますが、その原子炉を、福島原発の原子炉からの放射能で汚染するわけにはいきませんでした。」 しかし、放射能汚染を避けるのは簡単ではなかった。海流が汚染されていない沖まで移動し、船やパイプを洗い、再び岸へ戻った。 「我々は、海図上のどの場所に放射能があるのかを目視することができたわけですが、そこを航海するのは緊張しました。」とイニスは語った。「一般の人々、および、民間の船は、放射能がどこにあるのか、あるいは、それが何か分からず、口コミや噂に頼っていました。我々はもっと多くの情報を持っていました。しかし、東 電から心配しなくていい、と言われていたがために、どれくらいの放射能が放出したのか、知る手だては完全に閉ざされていました。 全文はこちら |
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2013年01月22日 11:41 「インフレになっても賃金が上がらないと貧しくなる」という批判に対して、「数年したら上がる」とごまかすリフレ派が多いが、浜田宏一氏は「名目賃金はむしろ上がらないほうがいい。名目賃金が上がると企業収益が増えず、雇用が増えなくなるからです」と明言している。つまりリフレとは、賃金を下げて企業収益を上げる政策なのだ。 彼は実証データも見ないで、日本の名目賃金に下方硬直性があってデフレで実質賃金が増えることが不況を招いたと信じているようだが、それは間違いである。本書も指摘するように、日本の名目賃金は下がっているのだ。次の図は日本総研の調べた日米欧の名目賃金だが、特に日米の違いは大きく、この15年でほぼ2倍になっている。 デフレの原因は新興国の世界市場への登場によって工業製品の低価格化が進んでいることだという野口悠紀雄氏の説明に対して、高橋洋一氏は「OECD諸国で中国からの輸入の対GDP比率はどの国でも上昇しているが、デフレになっているのは日本だけ」だから原因は金融政策だというが、これも間違いである。日本だけがデフレになっている原因は、この名目賃金低下なのだ。2倍の賃金格差は、この15年で30%程度の日米インフレ率の違いを説明するには十分である。 ほとんどの人は理解していないが、デフレで不況が悪化するのは名目賃金の下方硬直性があるときに限られる。デフレによって実質的な賃上げが行なわれ、企業収益が悪化するからだ。名目賃金が下がっている日本では、実質賃金も労働生産性の低下に従って下がるので、デフレの悪影響はない。したがって著者もいうように、日本のデフレは不況の原因ではなく結果であり、金融政策では是正できない。 賃金が下がっているのは、著者も指摘するように中国との単位労働コスト(賃金/労働生産性)の差が縮まっているためで、これ自体は避けられない。むしろ不思議なのは、欧米では下方硬直性が強いのに、日本で名目賃金が下がるのはなぜかということだ。その一つの原因は非正社員の増加によって時給ベースの(労働生産性に見合う)賃金が増えたことだが、もう一つは中高年社員の賃金抑制だ。しかし彼らはなぜ賃下げを受け入れるのだろうか? その原因は雇用を守るためだ、というのが本書の説明である。産業別に組織された欧米の労働者とは違って、日本の労働者は企業という「一家」のメンバーだから、収益が悪化すると自分も応分の負担をしようと考える。その結果、企業収益と賃金の比率が一定に保たれ、賃金が業績に応じてアップダウンする一方、雇用は一定に保たれてきた。日本の失業率は4%前後と、主要国ではきわだって低い。 要するに従業員共同体を守るために、労使一体(サラリーマン経営者も労働者)で賃金を中国に近づけているのだ。これはアメリカで製造業の労働者がレイオフされて(低賃金の)サービス業に再就職したのと本質的には同じ労働コスト調整だが、日本のほうが既存の労働者の犠牲は少ない代わり、若者の半分以上は非正社員になるという世代間格差が拡大する。 だから「デフレ脱却」などという政治的スローガンは目くらましであり、本質的な問題は中高年の労働者を保護して若者だけをグローバル競争にさらす日本の政治経済システムにある。本書もこの格差を指摘しているが、その解決策は提示していない。おそらく民主主義のもとでは、あと20年は是正できないだろう。それを一挙に是正するためには、リフレで財政破綻して「焼け跡リセット」するのが早道かもしれない。 出典 |
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