2011年06月21日(火)
一部引用・・ 汚染された土壌を採取する際、ベラネク氏は白い防護服に身を包んだ チームが調査を始めようとする、まさにその時だった。一人の年配男性がやってきて、いきなり抗議を始めた。 「あんたたち、もうやめてくれないか。数値を測られるのが嫌だという住民もいるんだ。『ギャーギャー騒ぎ立てるな』というのが本心だよ。私は医者だが、この地域は住んでも問題ないと思っている。子供? それだって、危険を証明するデータなんてないだろ!」 そうまくし立て、去っていった。 この男性を責めることはできない。放射能に生活を脅かされているのは彼とて同じことだ。 全文はこちら |
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☆テロ対策を受け持つ国家機関である警察庁の公安部門も、今回の復旧工事では現場作業員の身元調査には目をつぶってきたらしい。 平時の原子力発電所の現場作業員の大半は、地元の人間だからと電力会社とその下請けに身元チエックを任せてきた。 今回、公安も東電も、厚生労働省という思いがけない方面から、法令順守のチエックが入って戸惑っているだろう。 労働基準監督署が所属する厚生労働省も“原子力村”の一員として、原発現場の労働条件や環境についてはかなり目こぼししてきた。 しかし福島原発の復旧事故だけは規模と期間からして、もう知らない顔は出来ない。 こういう実態が明らかになったには一部国内メディアの追及も役だっているが、一番大きいのは外国メディアの取材とIAEA(国際原子力機関)の介入というのが悲しい。☆ 東電の被曝調査、作業員69人と連絡取れず ずさん管理 2011年6月21日00時44分 朝日新聞 東京電力福島第一原子力発電所で事故の復旧作業に携わった作業員のうち、東電が69人と連絡がとれず所在不明になっていることが20日、明らかになった。被曝(ひばく)量を測定するために追跡調査して分かったもので、ずさんな管理態勢を示す結果となった。東電の報告を受け、厚生労働省は作業員を早急に捜すよう指示した。 東電は事故直後から3月末までに福島第一原発で働いていた調査対象者を3639人と最終的に確定。このうち3514人の被曝評価を終え厚労省に報告した。しかしまだ125人が残っている。このうち下請け企業の作業員69人と連絡がとれないでいるという。 厚労省によると、東電が今回の被曝調査のため、下請け企業に対し、作業員を内部被曝の測定に来させるよう求めた。しかし半数は「該当する従業員は在籍しない」と回答してきた。残りは20日までに回答がなかったという。連絡先も名前も分からない作業員が30人ほどいることになる。 厚労省担当者は「情報管理がずさん。これでは作業員の健康管理ができない」と話している。 経済産業省原子力安全・保安院も身元不明の人間の出入りはテロ対策面で問題があるとし、東電に対して事実確認を求めた。 同原発では事故が起きる前、放射線管理区域に入る作業員をコンピューターシステムに登録して管理していた。しかし地震や津波でシステムが壊れ、事故後は作業員のデータについては手書きの台帳で管理しており、本人確認などが甘くなっていた可能性がある。 一方、東電は同日、同原発の復旧作業で、新たに1人が国が認めている限度の250ミリシーベルトを超える総被曝量だったと発表した。これで限度を上回ったのは計9人。事故前の限度100ミリシーベルトを超えた作業員も22人増えて計124人となった。 東電によると、新たに限度超えが分かったのは東電社員の20代男性で、総被曝量の暫定値は335.37ミリシーベルト。口や鼻から吸い込んだ放射性物質による内部被曝は300.5ミリシーベルト。体調不良などは訴えていない。男性は1~4号機の中央制御室で計器の復旧作業などをしていた。 参考記事 〇原発のテロ対策は十分か?第1部:日本の警備体制を検証する こちら 〇驚愕の深層レポート 新たなる公安組織<Ⅰ・S>の全貌 前編 こちら 〇驚愕の深層レポート 新たなる公安組織<Ⅰ・S>の全貌 後編 こちら 公安のメディア情報操作なども記述されていて濃い内容だ。 |
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☆「原子力損害賠償紛争審査会」という組織があることを知らなかった。紛争と言う用語を使うところに、お役人さまのくにたみに対する無意識の感覚が表れている。無過失なのに強制的避難を受けている住民は、本来こんな金のことで紛争などしたくない。☆ 原発避難の賠償基準、月10万円 精神的苦痛で審査会 2011年6月20日 18時41分 東京新聞 文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は20日、第8回会合を開き、東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた住民の精神的苦痛への賠償基準額を、事故発生から6カ月間は1人あたり月額10万円とすることで合意した。5月末の第2次指針に追加する。 基準額は、自宅以外の仮設住宅やアパート、ホテルなどへの避難住民に適用。避難所や体育館の住民については、プライバシー確保が困難で生活環境が過酷だとして、基準額に2万円を加算し月額12万円とする。屋内退避していた住民は、退避指示から解除までの約40日間で総額10万円を支払う。 事故発生後6カ月から1年までは基準額を減額し、避難先にかかわらず一律月額5万円とする。その後の賠償については、引き続き検討していく。(共同) |
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一部引用・・ 岩瀬 あと、社会人になり、ビジネススクールに通っているときに驚いたのは、みんな面と向かって、先生にも仲間にも「I disagree(そうは思いません)」と言っていたことです。それは、すごくいいなと思いました。反対意見を述べるのは決して人格を否定しているわけではないし、物事には複数の視点や意見があっていいんだと学びました。 石黒 「I disagree」のお話を伺っていて、私がスタンフォード・ビジネススクールに通っているときに『インターパーソナル・ダイナミックス』という授業を受けたのを思い出しました。この授業は、相手の考えを感じるとともに、自分は本音を話すことで、徹底的に深い人間関係を築いていくというものだったのですが、私はそこで人にはっきり「NO」と言うことを学びました。人間関係は表面的なものでは築けませんから。でも、日本人は「NO」と言えず、そこを避けて通る傾向がありますよね。 全文は こちら ☆もう古くなったのかも知れないが、KY-空気が読めないーと言う言い方があった。 みんなと違う意見を出さないように、国をあげて子供をしつけている社会。 歴史的に見れば、それは明治以降のことだ。(ex.“忘れられた日本人”宮本常一) NOと言いにくいことが、日常的に体内に沁みついた集団をコントロールするほど上は楽なことはない。 外国と付き合うと言っても、国と言う抽象語が付き合うわけではない。基本的なベースは個人と個人がどう付き合うかだ。 「お宅の言う事には賛成できませんネン」と言い、相手が「なんで?」と聞き返したら、「かくかくしかじかやから」と返す。それをご互いやったりとったりしていく。そして「おもろいやっちゃなあ、お宅は」となるかならないかだけだ。ニコニコもじもじして肯いているだけなら、もうエエワと次の人に付き合いの順番を飛ばされるだけだ。☆ |
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☆ 半澤健市さんのこのシリーズも6回目になった。今回も内村鑑三が関東大震災を体験して表した思いを引用して、半澤さんの思いを書いている。 ―先人は「大事件」をどう考えたか(6)― 一部引用・・ 東日本大震災の災害は予測不能、想定外事項の連続として立ち現れている。 その規模と性格は「原爆投下」と「本土決戦」(これは現実にならなかった)を凌ぐものであるかも知れない。戦後改革に匹敵する大きな地殻変動、場合によっては「近代の終焉」も覚悟せねばなるまい。 「存亡の危機」とは大袈裟だという人がいるかも知れぬ。しかし放射性物質汚染の拡大と来るところまできた政治不信―人々は政府、政治家、メディアのいずれをも信用しなくなった―と「無音のパニック」が各所に発生している。事態の深刻さに思いを寄せるべきである。 しかし戦後体制を推進してきた権力は決してヤワではない。 「失敗学」学者畑村洋太郎が主宰する東電原発事故調査委は責任追及を目的としないと言った。自民党幹事長の石原伸晃はイタリアが国民投票で反原発を決めたのをみて「集団ヒステリーだ」と言った。 スイス、ドイツ、イタリアが原発廃棄を決め、原発大国フランスでも反原発の世論が高まっているのに、この国の二大政党は「原子力発電の廃止」すら打ち出していない。大手メディアも完全廃止を主張している社説を知らない。 それどころか「政界・財界・官界・学界・報道界」の統一戦線は総力を挙げて東電存続、原発再建への巻き返しに出てきている。 この国は滅びにいたるまで、「現実主義者の天下」、「愚者の楽園」、「見たくないものは存在しない社会」、「大本営発表の社会」が続くのであろうか。私は依然として声を失ったままオロオロするばかりである。 全文はこちら ー先人は「大事件」をどう考えたかーの(1)から(5)はこちら。 |
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2011年06月21日(火)
蓮池透さん 津波 想像したことなかった 2011年6月19日 東京新聞 朝刊 北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さん(53)の兄で、元東京電力社員の蓮池透さん(56)が本紙の取材に応じた。福島第一原発での勤務時に被ばくした経験を持ち、強い放射線にさらされる作業員の健康を心配する一方、原発の「安全神話」を信じ切っていた自分自身にも、悔しさをにじませた。 (菊谷隆文) 「私は累積で一〇〇ミリシーベルトは被ばくしています」。蓮池さんは硬い表情で語り始めた。 一九七七年に入社し、初任地が福島第一原発だった。三年半後に本店に異動。再び八七年から二年半、福島第一で働いた。通算六年間の勤務中、検査で確認した被ばく量は累積で約一〇〇ミリシーベルト。今回の事故に限り二五〇ミリシーベルトに引き上げられる前の緊急作業での上限だ。 「当時は通常作業しかしていないのに、これだけ被ばくした」。最初の赴任では、3号機の原子炉を制御する設備の保守管理を任された。十三カ月ごとの定期点検で、炉の内部の計測機器を検査する時などに被ばく。全面マスクと防護服でも、炉心からの強い放射線で被ばくは避けられなかった。 今は被ばくを極力避けるため、遠隔操作の機械でできる点検が増えたが、約三十年前は、大半が人の手に委ねられていたという。 今回の事故では、復旧作業に当たった東電社員八人の被ばく量が二五〇ミリシーベルトを超えた。防護マスクが行き渡らず、内部被ばくしたのが原因だ。「東電は、作業員たちの被ばく管理をしっかりしているのか。特に、放射性物質を体内に取り込む内部被ばくが続出していることが気になる」と語気を強めた。 内部被ばくは長期間、体内が放射線にさらされる。「東電は内部被ばく防止の徹底と、内部被ばくが多かった人の健康管理を続ける義務がある」と厳しい口調で話した。 蓮池さんが担当した3号機の原子炉建屋は、水素爆発で屋根が吹き飛んだ。ほぼ骨組みだけとなった姿に「本当に残念だ」とうつむいた。原発で勤務していたころは「穏やかな海を毎日見て、津波被害を想像したこともなかった」。 上司には「炉心損傷事故は百万年や一千万年に一回の確率でしか起こらない」と教えられ、そう信じてきた。「それが一度に三度も起こってしまうとは…。まさに机上の空論だったんですね」。最後に、やるせない表情で悔しさを口にした。 |
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☆元いた職場のことだけに落合弁護士のブログは本当のところが見える。☆
「大阪地検特捜部の不祥事などを受けて、最高検が7月上旬に公表する検察組織改革の全容が16日、分かった。捜査や公判で不正がないか監察する部を新設するほか、外部有識者のチェックや知識を得ながら、検事が学ぶための6分野の「専門委員会」を最高検に設ける。知的障害者が容疑者になった場合の取り調べの録音・録画(可視化)を始めることから、特にこの分野で強化を図るという」。 何もしないよりはマシ、という気はしますが、どこまで実効性があるかは疑問でしょうね。 検事というのは、2000人に満たない、閉鎖的な集団で、仲間意識も強く、不祥事が起きると、本能的に互いにかばい合おうとする傾向が顕著で、そういう習性が、例の大阪地検特捜部における事件を生む背景にもなっています。そういった土壌の中に、取ってつけたような「監察部門」を設けても、かばい合いや隠ぺいが洗練されたものになる程度で終わってしまう可能性が高いでしょう。 元々、司法研修所での、検事任官者の選抜時点から、思考の浅い、体育会的な人物が好まれ、色々な物事に、疑問を持ち学びつつ取り組む、という土壌も乏しいので、上記のような専門委員会を作っても、馬耳東風状態になって、有名無実になってしまう可能性が高いのではないかと思います。 こういうことをやっています、頑張っていますという、世間向けのアピール、アリバイ作りと見るべきでしょう。 引用元 |
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☆長い論考だが、検察の歴史と現状の分析、今後のあるべき姿に対する提言は基本的な知識になる。資料として全文を引用する。☆第1 終戦までの検察及び終戦後の組織改編
1 終戦まで 終戦までは、検察庁という独立した組織はなく、「検事局」が各裁判所に付置され(当時の裁判所構成法に基づく、現在の裁判所法)、検事は、判事(裁判官)とともに「司法官」として、司法省の下にあり、検事と判事は、任命資格が共通であり(高等文官試験司法科に合格後、司法官試補を経て任官)、俸給についても共通の俸給表に基づいて昇給し、相互の人事交流も頻繁に行われていた。 2 終戦後 終戦後、上記のような制度は大きく改革され、検察庁法(昭和22年制定・公布)に基づき、最高検察庁(その長が検事総長)を頂点とする独立した組織になり、検察庁は法務省に属しつつも、単なる外局ではなく、「特別の機関」として位置づけられた。 第2 現行の検察制度の特徴 1 政治からの独立 検察庁法14条により、法務大臣は、個々の事件については検事総長を具体的に指揮できるのみで、他の検察官に対する具体的指揮権を有しない。司法権に密接に関連する検察権行使が政治による不当な影響を受けないための規定とされている。戦後、この具体的指揮権が発動されたことは、1回しかないと言われている(昭和29年の造船疑獄事件の際の、佐藤栄作自由党幹事長の逮捕見合わせ)。 2 最高検察庁を頂点とする組織でありキャリアシステムが採用されていること 諸外国では、検察官を選挙により選出する制度を採用する場合もあるが(アメリカの地方検事)、日本では、最高検察庁を頂点とする検察組織が検察権を統一的に行使する制度が採用され、検察官(検事及び副検事)についても、検事は司法試験に合格し司法修習を終了した者が任命され基本的には定年ないしその間際まで勤め上げるキャリアシステムになっている(副検事は組織内部から任用試験を経て任命されることが多い)。 3 公訴権の独占 刑事事件について公訴を行うかどうかを決定する権限を、基本的に独占している。例外は、 a 公務員による職権濫用事件等につき裁判所の決定により裁判が開始される付審判事件 b 検察審査会の2回の起訴相当議決により起訴される事件 があり、特に、最近はbが注目されている。 第3 戦後の検察庁において特捜部が花形の地位を占めるに至った経緯 1 戦前から昭和30年代前半にかけて 戦前には、「思想検事」、「経済検事」といった検事がいて、思想検事は、治安維持法違反事件等の思想事件(現在の公安事件)を取り扱い、経済検事は経済事件(現在の特捜事件)を取り扱っていた。 戦後、思想検事の多くが公職追放になり、その一方で、昭和22年、東京地検で特捜部の前身である隠匿退蔵物資事件捜査部が発足し、その後、特捜部となって、昭和29年の造船疑獄事件で一躍脚光を浴び、昭和30年代前半までは、「公安検事」対「特捜検事」といった派閥抗争があったと言われている。 それが顕在化したのが、昭和32年から昭和33年にかけての売春汚職事件で、ある政治家に対する誤報を掲載した全国紙の記者が名誉毀損罪により東京高検に逮捕されるという事件が起き、これは、後日、捜査情報の流出元をあぶり出すため検察庁から法務省に意図的に報告されたガセネタが、特捜検事系の法務省幹部により提供され、公安検事系の勢力が追い落としを図って立件したことが明らかになっている。 その後、検察庁内で、特捜検事と公安検事の宥和が、人事上も図られるようになり、熾烈な派閥抗争は次第に沈静化し、派閥も解消されたと言われている。 2 昭和の終わり頃まで 終戦直後のメーデー事件等、昭和20年代には、戦後の混乱を背景とした数々の公安事件が発生し、その後も、60年安保、70年安保など、大衆による大規模街頭事件が頻発し、公安検察は存在感を維持するとともに、主として公安畑を歩む公安検事がエリートとして存在していた。その一方、特捜検察も、ロッキード事件等、数々の著名事件を手掛け、検察庁における現場派(それに対するものとしては本省派、いわゆる「赤レンガ」)は、特捜検事か公安検事のいずれかのコースを歩む、というパターンが多かった。 3 昭和の終わり頃から現在まで 昭和の終わりから平成初めにかけての頃より、東西冷戦構造が徐々に崩壊し、それに伴い、左翼勢力(特に警備・公安当局が極左と位置付けていた勢力)により起こされていた大衆による街頭事件、テロ・ゲリラ事件等が次第に影をひそめ、公安事件が激減するに至った。そういった状況の中、東京地検公安部も、平成7年から平成8年にかけては、オウム真理教関連事件で一定の存在感を示したものの、公安事件に専従する体制が変更され薬物事件や組織犯罪等を取り扱うようになり、全国の各地検の公安部も特別刑事部に改編されて、公安検察の地盤沈下、特捜検察への優秀な人材の集中が進み、検察組織内における特捜部の優位が確立した。 4 問題点 上記のような、検察組織内における特捜部の優位確立には、実は、大きな問題が潜んでいた。公安捜査では、捜査対象が左翼、右翼といった人々で、特に左翼関係者は権力と厳しく対立する姿勢を露わにし、捜査においても刑事訴訟法を忠実に守りつつ進めるべき場面が多かった。それに対し、特捜捜査では、捜査対象がいわゆるホワイトカラーで社会的地位が高い場合が多く、経済人であるため公安事件のような思想性はない上、立件、起訴のために関係者の具体的、詳細な供述を要するため、無理に供述を求める傾向が昔から存在した。公安検事は、そういった特捜検事の手法には批判的な感覚を持ち、組織内で、一定のけん制、抑制を働かせる勢力という側面があったが、特捜検察の優位が確立する中で、そういったけん制、抑制が働かなくなったという面はある。 また、特捜部的な捜査手法が、その問題点がおざなりにされたまま、過度に組織内に蔓延し、若手検事は特捜部配属を夢見て、そういった捜査手法に疑問を持つことなく染まっていったという面もあった。 第4 検察の威信が失われるようになった経緯 1 検察の威信を支えていたもの 日本の刑事司法は検察官司法である、と言われるほど、従来、検察の力には強力なものがあったが、それを支えていたものは、 a 公訴権を独占しつつ、警察送致事件では警察捜査を補充する捜査を徹底して行い、また、独自捜査事件(特捜事件)では捜査当初から徹底した捜査を行って、密室での長時間の取調べにより、供述調書(検察官面前調書、公判で供述者が食い違う証言をした際、従来はほとんどの場合に証拠能力が認められ有罪認定に絶大な影響を与えていた)を綿密に作成していた b 上記のような捜査に下、有罪獲得が確実な事件しか起訴しないという方針で起訴、不起訴を決定したため、裁判所による検察捜査に対する強い信頼を獲得し、極めて高い有罪率を維持できた b ロッキード事件等により、「政治に強い」「巨悪に立ち向かう」検察というイメージを確立し、国民の大きな信頼を勝ち得て、捜査・公判を優位の中で進めやすい環境ができた といった事情であったと思われる。 2 上記のような事情の変化 しかしながら、aについては、内偵捜査に基づいて事件のストーリーを想定し、想定したストーリーに沿って関係者を取調べ、供述調書を切り取るようにして作成するという、特捜部型(知能犯型)の捜査手法が過度に蔓延したことや、国民の権利意識が高まり昔なら得られたような供述もなかなか得られなくなる中、立件、起訴を焦るあまり、違法・不当な取調べに走り、強引に、無理な供述調書を作成するということが頻繁に行われるようになって、検察官調書に強い疑問が呈されて無罪となる事件が徐々に増えてくるようになった。裁判員裁判が開始されたことで、詳細な供述調書を読み込んでの心証形成ができない裁判員のため、供述調書に依存せず公判での証言で立証すべき場面が増えたことも、検察官調書の影響力低下へとつながった。 bについても、そのような状況の中、裁判所も検察捜査に懐疑的な見方をする傾向が強まり、近時、無罪判決が増加する傾向が顕著となっている。 cについては、平成8年に行われた住宅金融専門会社(いわゆる住専)に対する捜査の頃から、「国策捜査」が問題になるようになり、平成10年代に入って、捜査対象となった関係者から、次々と、検察庁(特に特捜部)の、まずストーリーありき、といった偏頗な捜査に対する強い批判が加えられるようになって、無罪事件の増加等の状況も相まって、国民が、次第に検察に対し懐疑の目を向けるようになってきた。 そういった状況の中で起きたのが、平成22年に大きく問題になった大阪地検特捜部の問題であった。 第5 大阪地検特捜部事件に現れた検察の問題点 既に、様々な指摘がされているが、以下のような点が特に問題であろう。 1 捜査手法の行き詰まり、破綻 郵便法違反事件に端を発し、厚労省局長も共犯とする有印公文書偽造等事件の立件、起訴にまで至ったものであるが、郵便法違反事件の捜査当時から、政界、官界への捜査進展が過度、過剰に目指されていたことが明らかになっている上、政界捜査が不発に終わったため、せめて官界へと功を焦った結果、描いたストーリーが、重要な証拠物であるフロッピーの内容と食い違ってしまったため、主任検事がフロッピーを改ざんするという「禁じ手」まで犯すという、本末転倒したことまで行ってしまっている。 また、描いたストーリーに供述を合わせるため、密室で、長時間にわたり、怒鳴る、机をたたく、暴言を吐くなどの手法でストーリーに沿った供述調書作成が強要されることが常態化していた(そのようにして作成された供述調書の多くが、公判で証拠能力を否定された)。 近時、「取調べの可視化」(取調べ状況の録画・録音)が、諸外国で進み、日本でも導入が強く提唱されている状況にあるが、取調べの可視化の必要性を、検察捜査が露呈する結果となった。 2 誤りが是正されず暴走に暴走を重ねる 上記のような行き詰まり、破綻は、主任検事による証拠改ざん前の時点で既に明らかになっていたにもかかわらず、主任検事は、それを隠して上司や上級庁の決裁を得て、起訴に踏み切っており、チェック機能は何ら働いていない。証拠改ざん後、程なく、同僚検事が証拠改ざんを知ったが、その後の数か月間、上司へも報告されなかった。公判前整理手続が進む中で、大阪地検内部で問題が顕在化したが、証拠改ざんの重大性やストーリーの破綻に率直に目を向けることはされず、公訴取消による被告人の早期救済が検討されることもなく、ストーリーに固執した主張、立証が漫然と継続され、結局、無罪判決となった。 3 人の劣化や隠ぺい体質 上記のような、証拠改ざん、同僚検事による放置、実態に即した適切な対応が講じられていないこと(特捜部長、副部長による犯人隠避行為があったかどうかには現時点で争いがあるが、主任検事による証拠改ざんを徹底的に解明せず公判への影響はないとしたこと自体が極めて不適切であろう)に見られる、人の劣化や隠ぺい体質(その背景には、限られた人々が、いわゆる「関西検察」として狭い範囲で異動を繰り返すことがある、という指摘もあるが、そのように矮小化はできないであろう)には、大阪地検特捜部特有の問題とは思えない、検察組織全体に通じるものが強く感じられる。 第6 これからの検察の在り方 以上のような事情を踏まえ、これからの検察の在り方について考えてみる。 1 過度、過剰な特捜部優位状態の是正 特捜部の存在意義は中央政界、官界の腐敗防止にあり贈収賄事件の摘発が特捜部に課せられた使命であると、検察庁内では長く信じられ、今なおそういった意識、感覚を根強く持つ特捜部関係者は多い。そこには、ロッキード事件で元首相まで逮捕、起訴したという、巨悪に立ち向かう検察というイメージ(幻想)がある。 しかし、その後の政治情勢の変化や政治資金制度の変化(規制の厳格化)により、贈収賄で立件できる案件をなかなか見出しがたくなり、最近では、かつては顧みられることもなかった政治資金規正法違反といった案件まで、特捜部が総力を挙げて取り組むといった状況も生じている。 かつては、5年、10年と特捜部に在籍する検事もいたが、最近は、1年、2年程度の在籍で異動する検事が多く(幹部も同様)、勢い、在籍中に目に見える結果を出したいと、功を焦る傾向が顕著で、そういった状態は、無理な捜査、立件へとつながりやすい。 特捜部が取り扱うような、警察捜査では対応が困難なスペシャルな案件が存在するのは事実で、特捜部が担ってきた機能を消滅させる必要はないが、現在のような、過度、過剰な特捜部優位状態は異常であり、例えば、裁判員裁判、公安事件を取り扱うセクションに統合し、特捜部として無理に結果を出そうとする弊害を是正することも真剣に考慮される必要がある。 2 取調べの可視化 密室での、長時間にわたる取調べの結果、内容に問題がある供述調書が作成され冤罪、誤判につながる危険性は繰り返し指摘され、今や、取調べの可視化を導入することは急務と言っても過言ではない。 ただ、従来の捜査における真相解明が、時間をかけた取調べの中で人間関係を築きつつ具体的、詳細な供述を得ることに大きく依存してきた面もあり、取調べの可視化によりそういった機能が従来より低下すれば、刑事司法全体としての真相解明機能が低下する恐れはある。 そういった点への対応のため、諸外国で導入されているような、刑事免責、司法取引等の新たな捜査手法の導入も、取調べの可視化を導入する際には避けては通れないであろう。 3 捜査手法の改革・捜査の司法化 戦前の旧刑事訴訟法では、予審という制度があり、検察官による捜査の後、予審判事が予審を行い公判に付すべきかどうかを審査する制度があった。現在でも、諸外国で、予審や予備審問といった制度が導入されている場合が少なくない。 戦後の現行刑事訴訟法下で、予審は廃止され、予審判事が持っていた機能のうち、取調べ権限は捜査機関へ移譲され、起訴すべきかどうかを決する権限は検察官が独占し、裁判所には、強制捜査につき令状審査を行うことで抑制する(令状主義)という機能が残った。 このように、取調べや起訴権限自体が非司法化されて現在に至っているが、黙秘権を保障しつつ真相を解明するためには、取調べ、起訴にも、一定の範囲内で司法化する部分を生じさせ、裁判所の関与の下、適正な手続の中で供述を得た上で起訴、不起訴を決するという仕組も検討されるべきであろう。 検察庁による独自捜査では、警察捜査(検察官がチェックする)と異なり、チェック機能が働かないことが、特に大阪地検特捜部事件を通じて強く指摘されるようになっているが、まずは検察庁による独自捜査事件から、上記のような措置を講じてみるというのも1つの方法であろう。 第7 おわりに 一国の刑事司法の在り方は、その国の国民生活に大きく影響する。刑事司法制度が、一旦、劣化した場合、それを立て直すことには多大な時間と労力を要し、その過程で国民が苦しむことになる。 その意味で、政治が果たすべき、期待される役割には大きなものがある、ということを、最後に指摘しておきたい。 以上 |
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2011年06月20日(月)
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☆東京の国会議事堂周辺だけが日本と思っている人たち。政治と報道に携わっている人たちの「存在の限りない軽さ」が、良くも悪くも今回の菅直人の粘りでみんなの前ではっきりした。ある意味これは「不都合な真実」かも知れないが、考えるまでもなく、それでもずっと日本は国内限りではそれで回ってきた。 一般の無名人がおとなしく黙々と働いて税金を払って、警察官や教職員や消防隊員や自衛隊員や検察官や判事や中央官庁の官僚や県市町職員や国会議員や県市町村議員の給料を持ち、「じぶんたちのシアワセのためにはたらいてもらっている」と思ってきた。 しかし一般の無名人であるうちらだけが黙々とやっていても、今回の原子力発電所の事故の経過を見ると、無過失の住民でも国家の棄民にされそうな感じになってきた。こんなに頑張って生きてきたのに棄てないで欲しい。棄てる権利は官僚と電力会社にはない。 そしてまた、日本だけがこの地球上にあるわけではない。 防衛と外交には自立独立の精神で対外国と当たるセンターがいる。 臥薪嘗胆、捲土重来、次は勝つの気概は、 一般の無名人にはたっぷりあるのに。 驚異の粘り 首相の胸中 辞意口にしたはず… 2011年6月19日 東京新聞 朝刊 退陣表明したはずの菅直人首相が、与野党に高まる早期退陣要求をかわし続けている。一度辞意を口にしたリーダーは急速に影響力を失うのが常識。それを打ち破ろうとするかのように、次々と政策課題をぶち上げ、少なくとも八月まで続投する構えを崩していない。首相が驚異的な粘りを見せる理由は。(政局取材班) 首相が二日、内閣不信任決議案の採決直前の民主党代議士会で、退陣表明してから半月。この間、二〇一一年度第二次補正予算案や再生可能エネルギー推進など政策課題への意欲を連発するなど、退陣どころか、続投に向けて、やる気満々だ。党内には「来年九月の党代表任期まで続ける気ではないか」との臆測さえ流れている。 仙谷由人官房副長官や玄葉光一郎政調会長ら政権中枢からも早期退陣を突き付けられ、四面楚歌(そか)の状態。閣僚や党幹部が相次いで辞任し、首相を退陣に追い込む戦略がささやかれても、「首相は自分は辞めずに、新しい人を補充するだけ」(官邸筋)と、首相には通用しないとの見方が大勢だ。 首相の続投への強い意欲を支えているのは「代えられる理由がない」との思いが大きい。 何よりも最優先されるのは、東日本大震災の復旧・復興や福島第一原発事故への対応。首相は、国会審議などで「遅い点はあるが復旧に動いている」「原発事故も冷温停止にもっていくべく全力を挙げている」と強調している。 同時に「私が辞めて、あれもこれも良くなるならすぐにでも辞める」と発言するなど、自分が辞めても、震災や原発事故が劇的に好転するわけではないとの自負は強い。 退陣時期をめぐり、右往左往する与野党に対しては、国民も「政局をやっている場合か」と冷ややか。野党が問責決議案提出に踏み切るのが難しいことも、首相を強気にさせている。 また、首相は市民運動家から上り詰めた“たたき上げ”型の政治家。「自分は逃げるような辞め方は絶対しない」との決意は固く、任期半ばで退陣した安倍、福田、鳩山内閣の教訓は染みついている。普通の首相なら投げ出すような状況でも、自分が納得できない限り、最後まであきらめない-。そんな頑固さも感じ取れる。 首相は以前、「首相というのは本人さえ腹を固めれば、内閣不信任決議案が可決されない限り辞めさせられない」と周辺に語っていた。民主党内には「首相は、不信任案が否決されたことで勝ったと思っている」(中堅議員)との見方もある。 政府・民主党内では、野党党首時代の攻撃的な言動を重ね合わせ、「自分を退陣させようとする勢力とのチキンゲームを楽しんでいる」との声も出るほど。首相に近い若手は「ぼろぼろになって、引きずり降ろされるまで辞めないのが首相の美学だ」と、行動パターンを分析した。 |
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ベトナム 3週連続反中国デモ 6月19日 16時8分 NHKニュース 南シナ海の島々の領有権を巡って中国との緊張が高まっているベトナムで、19日、市民らが中国の対応に抗議するため、異例の3週連続となるデモを行いました。 ベトナムと中国は、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島の領有権を巡って対立が続いており、先月以降は、ベトナムの漁船や国営石油会社の探査船の活動が中国の船に妨害される事件が相次いで、両国の緊張が高まっています。こうしたなか、ベトナムの首都ハノイでは、19日、市民らおよそ50人が中国大使館の前で抗議集会を開いたあと街の中心部をデモ行進し、「ベトナムは市民から政府まで一丸となって領土を守る」などと書かれたプラカードや横断幕を掲げて、中国の対応を非難しました。 デモに参加した女性は「ベトナムの船を妨害する中国に抗議する。ベトナム政府には、国民と主権を守るよう努力してほしい」と話していました。共産党による一党支配体制の下、デモが厳しく規制されているベトナムで、中国に抗議するデモが行われたのはこれで3週連続となり、外交筋は「これまで聞いたことがなく、極めて異例の事態だ」と話しています。 一方で、ベトナム政府は、先週に比べて警備に当たる警官隊の人数を増やしたほか、デモ隊を解散させる時間を早めるなどしており、国民の反発に理解を示しながら、対中関係に一定の配慮ものぞかせています。 |
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☆太平洋戦争前から続き、“近年ますます強化されている官報複合体”。その旦那衆の目の上のタンコブ「上杉隆」が、いったんネットメディアから消えるらしい。上杉隆はこの年末でジャーナリスト活動を休止すると4月1日に公表した。そして今回あらためてこの文章を出した。即日、休止ではなく年末に休止としたことや、断筆宣言ではないことに意味があるのかないのかは不明だ。☆ 改めて「ジャーナリスト活動無期限休止」を宣言――記者クラブは日本という国家を滅ぼす 一部引用・・ 「記者クラブはひとりメディアだけの問題ではない。それは、国民の生命・財産、もしくは国家全体におよぶ重大な問題なのである。官報複合体という強力な権力構造が、国民を洗脳し続け、それはシステム化してしまっている。よって、記者クラブ問題はマスコミの問題ではなく、国家システム全体の問題なのだ」 1999年来、ラジオ番組や講演などで筆者は繰り返しこういい続けてきた。その実態がようやく明らかになりはじめ、国民の間に共通認識が広がりはじめたこと自体は大いに歓迎している。 しかし、その時期は少しばかり遅かった。それが悔やまれてならない。記者クラブ、そこに依拠する大手メディアの欺瞞に気づいた人々はまだまだ少数である。 洗脳からの覚醒は、メディアツールとしてのインターネットの台頭が大いに寄与するものだが、その結果、年代層で大きく情報に格差が出てしまっている。 つまり、ネットで情報を得る日本人と、これまで通り新聞・テレビからニュースを得る日本人では、圧倒的に情報量で差が出てしまっているのだ。 全文はこちら |
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首相が進退を賭けるも前途多難な再エネ促進法案の見通し 菅直人首相は15日に開かれた国会議員と市民団体との集会で、現在国会で審議が進んでいない再生可能エネルギー促進法案の成立を、首相自身の退陣の条件とする考えを明らかにしたが、この法案の審議の見通しは今のところ全く立っていない。 菅首相が自身の進退をかけると発言したのは、15日に国会内で開かれた国会議員のエネルギーシフト勉強会と市民団体が共催する「エネシフ」と呼ばれる集会。太陽光や風力などの自然エネルギーの推進を図る目的で定期的に開催されているもの。 この会に途中参加した首相は、「本当に私の顔を見たくないのであれば、この法案を通せ」と語り、再生可能エネルギーの促進を図る目的で電力会社に対して市民や事業者が発電した電力の買い取りを義務づける法案の可決に強い意欲を示した。 この法案は正式には「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」と呼ばれるもので、電力会社以外の事業者や一般の市民が太陽光や風力発電を使って興した電力を、電力会社が一定期間決まった金額で買い取ることを義務づけるというもの。 同時にこの法案は電力会社に対し、他の事業者や個人に対し、電力を送電するために送電線を開放することを義務づけることなども定められている。 東日本大震災が発生する直前の3月11日の午前に閣議決定され、4月5日に衆議院に上程されたが、震災の影響に加え、電力会社の影響力が大きい自民党の反対などにより、これまで審議は全く行われていない。 菅首相が自身の進退をかけると発言したのは、15日に国会内で開かれた国会議員のエネルギーシフト勉強会と市民団体が共催する「エネシフ」と呼ばれる集会。太陽光や風力などの自然エネルギーの推進を図る目的で定期的に開催されているもの。 この会に途中参加した首相は、「本当に私の顔を見たくないのであれば、この法案を通せ」と語り、再生可能エネルギーの促進を図る目的で電力会社に対して市民や事業者が発電した電力の買い取りを義務づける法案の可決に強い意欲を示した。 この法案は正式には「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」と呼ばれるもので、電力会社以外の事業者や一般の市民が太陽光や風力発電を使って興した電力を、電力会社が一定期間決まった金額で買い取ることを義務づけるというもの。 同時にこの法案は電力会社に対し、他の事業者や個人に対し、電力を送電するために送電線を開放することを義務づけることなども定められている。 東日本大震災が発生する直前の3月11日の午前に閣議決定され、4月5日に衆議院に上程されたが、震災の影響に加え、電力会社の影響力が大きい自民党の反対などにより、これまで審議は全く行われていない。 再生可能エネルギーで世界に先行するドイツやスペインで、2000年以降、再生可能エネルギーの発電量が一気に伸びた背景には、この「全量固定価格買い取り制度」の存在があったことは広く知られている。 日本でも福島第一原発の事故を契機に、日本も再生可能エネルギーを推進し脱原発をはかるべきとの声が大きくなっている。この日の集会で菅首相に手渡された申し入れにも、衆参215名の国会議員が賛同の意思を表明している。 原子力や火力などに代表される従来の大規模な中央集中型の発電方式と比べ、再生可能エネルギーが推進されれば、エネルギーの地域分散が進むことになる。それは引いては、国のあり方や個人のライフスタイルにも影響を及ぼすことになる可能性が大きい。 しかし、首相自身が進退を賭けるとまで発言しているにもかかわらず、この法案の前途は多難だ。 また、この法案は「全量固定価格買い取り制度」を導入するものと表現されることが多いが、実際は家庭の太陽光発電については、余剰電力のみが買い取りの対象で、より多くの発電を促すことになる全量買い取りにはなっていない。更に、固定価格も法案では価格は明記さられておらず、別途政省令で決定することになっている。仮に法案が可決したとしても、運用の段階で反対陣営によって骨抜きにされる余地が十分に残っている。 今週のニュース・コメンタリーでは、菅首相の集会での発言と、首相が成立に強い意欲を見せる再生可能エネルギー促進法案の中身について、神保哲生と宮台真司が議論した。 動画はこちら |
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2011年06月19日(日)
☆この論考は昨年の5月に掲載されている。
当時この文章を読んだ人は“他人ごと”だと思ったのでは。 そして今現在もそう思っている人は多い。 避難遅らす「正常性バイアス」 広瀬弘忠・東京女子大教授 2010年5月1日 中日新聞 津波の避難勧告が出ても避難しない人が問題になっている。「自分は大丈夫」。そんな根拠のない気持ちを抱いてはいないだろうか。そんな心には「正常性バイアス(偏見)」が強く働いていると災害心理学の専門家、広瀬弘忠東京女子大教授は言う。打ち破るにはどうしたらいいのかを聞いた。
避難が遅くなる仕組みは?
現代人は今、危険の少ない社会で生活している。安全だから、危険を感じすぎると、日常生活に支障が出てしまう。だから、危険を感知する能力を下げようとする適応機能が働く。これまでの経験から「大丈夫だ」と思ってしまいがちだ。これが「正常性バイアス」と呼ばれるものだ。 強い正常性バイアスのために、現代人は今、本当に危険な状態でも「危険だ」と思えない。チリ大地震の津波が押し寄せているのに、見ているだけで逃げない人の映像が日本でも流れた。強力な正常性バイアスの例と言える。 災害でパニックはめったに起こらないと指摘している。 私たちの調査で、災害でパニックが起こったと確認できる例はほとんどない。特に日本のように地域の人同士がつながっている社会では、パニックは起こりにくい。「自分を犠牲にしても」と互いに助け合おうとする心理が強くなるからだ。 現状では、強い正常性バイアスの結果、パニックになる以前、つまり何が起こっているのか分からないうちに災害に巻き込まれる。日本では避難警報が出ても避難率はいつもゼロから数%程度と低いことからも明らかだ。行政側はパニックを恐れて災害情報を過小に公表してはいけない。 逃げ遅れないために必要なことは? いざというときに正常性バイアスを打ち破り、「危険だ」と直感できるような訓練をしておくことが大切だ。そのためにはある程度、災害の恐怖感を体に覚えさせておかなければならない。 人間の脳は自分が意識して何かを感じる前に行動を決定する。例えば戦場のベテラン兵士は訓練の結果、思考する前に、「危険だ」と行動できる。兵士ほどではなくとも、災害に対してそういった感覚を磨くことが、生き残るために大事だろう。 具体的に必要な訓練とは? 文字や映像だけで災害の恐ろしさを知るのではなく、実践に近い形の訓練が有効だと思う。日常生活に身体的、心理的なマイナスの影響があるかもしれないが、それを補って余りあるプラスがある。訓練で出るマイナスを認めるような姿勢が世論にも必要だ。 バーチャルリアリティー(仮想現実)技術を活用して造った装置でも、かなり現実に近い体験ができるかもしれない。予告せず、抜き打ちで実施する防災訓練も一案。病院ならば入院患者がいる状態で避難訓練をするのもいい。現実味を帯びた状況を演出しなければいけない。 結局、災害で生き残るのはどういう人か。 正常バイアスを打ち破ったうえで落ち着いて判断し行動する人が最終的には生き残る。1954年、青函連絡船の洞爺丸が沈んだ。そこで生き残った乗客の1人は船が座礁したことから海岸に近いと判断し、救命胴衣をつける際、衣服を全部身につけるなどこういう場合に不可欠な準備をし生き抜いた。冷静に状況を分析し行動した結果だ。 災害を生き抜いた人は周囲が犠牲になったことを不当だと感じず、私たちは社会全体で生還者を心から祝福する雰囲気をつくることが大切だ。それが復興の原動力となる。 (中村禎一郎) 【ひろせ・ひろただ】 1942(昭和17)年東京都生まれ。東京大文学部卒。著書は「人はなぜ逃げおくれるのか」「災害防衛論」(以上集英社新書)「無防備な日本人」(ちくま新書)など。 ◆世界で起きたバイアス悲劇 韓国・大邱(テグ)市で発生した2003年2月の地下鉄放火事件は、正常性バイアスが招いた災害での悲劇の象徴的な例だ。 放火された車両から火が燃え移った対向電車で、煙が立ち込める中、ハンカチで口を覆いながら車内でじっと待つ乗客の姿が撮影されている。「安心してください」との車内放送も流され、運行側が乗客のパニックを恐れて情報を出さないのと、乗客側の正常性バイアスが重なり、被害の拡大につながったとされる。避難が遅れ、死者192人を出した。 1977年5月、米ケンタッキー州のクラブで164人が死亡した火災でも、ボーイが「火事です。近くの出口から慌てず逃げて」と呼び掛けても、客たちの反応は鈍かった。コメディアンのショーの一部だと思われ、火事と気付くのに1分はかかったという。 01年9月の同時多発テロで旅客機が突っ込んだニューヨークの世界貿易センタービルでは、警察の誤ったアドバイスが正常性バイアスを高めたといえる。北棟64階の公社職員がすぐに避難すべきかを尋ねると、警察署は「動かないでください。警察官の来るのを待って」と指導。プロの言葉を過信した結果、避難は1時間後になり、多くの人が地上までたどり着けなかった。 (安田功) 大災厄であればあるほど、安全と思いたがる傾向。その先にある落とし穴。 こちら |
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【新聞チェック】民主党のバックに原発推進団体「電力総連」、東京新聞「こちら特報部」が裏側に迫る 一部引用・・ 東京新聞の朝刊に掲載されている名物記事「こちら特報部」。気になるニュースの裏側を追跡し、じっくり読ませてくれることで人気のコーナーだが、6月18日付けの紙面では民主党の支援団体「電力総連」の実態に迫っている。 この団体は、日本各地の電力会社の労働組合が加盟する連合組織で、組合員数は約22万人。民主党の有力な集票マシンとして機能してきた。この団体は福島第一原発の事故が起きた今もなお「原発推進」の旗を降ろしていない。東京新聞では「事故の検証などで公正さを貫けるのか」と疑問を投げかけている。 ・・・・・・ これまでの政権与党だった自民党に対しては、電力会社が組織する電気事業連合会が応援してきた。 一方で、政権交代を目指す民主党を電力総連が支援するという巧みな構図が出来上がっていた。このため、政権交代があっても原子力事業は必ず推進されるという絶妙なシステムが出来上がっていたわけだ。 原発事故を受けて、電力業界と政党の関係が問われることになりそうだ。 全文はこちら |
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「人は、何を言うのかではなく、何をするのかが全てだ」 引用先はこちら |
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114年の歴史に幕 国際郵便の船便業務廃止 神戸港 (2011/06/19 07:27) 神戸新聞 神戸港の国際郵便の船便業務が19日、廃止され114年間の歴史に幕を閉じる。船便の利用が減る中、日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)が業務の効率化を図るため、これまで神戸港と川崎港(川崎市)の2カ所だった拠点を、川崎港に集約することを決めた。神戸港の活性化を目指す地元では、惜しむ声が上がっている。(宮本万里子) 日本郵便によると、神戸での国際郵便の船便業務は、当時の神戸郵便電信局で1897(明治30)年に始まった。その後、旧居留地にあった神戸港郵便局などを経て、神戸中央郵便局の国際郵便課が担当。通関、仕分けをしてきた。 近年、航空便が発達し船便は減少。国際郵便月約6千万通のうち、船便は1割に満たない月約540万通という。国内の拠点もかつては東京や横浜、函館、長崎など10カ所にあったが、1999年から、神戸と川崎の2カ所になっていた。 そんな中、日本郵便は船便のペースが神戸の2倍以上と多く、取扱量も神戸の3倍に上る川崎に業務を一本化する方が効率的と判断。方針を今年2月、神戸市に伝えた。同市は4月、「港の繁栄にマイナス」と撤回を要望したが、受け入れられなかった。 7月から神戸中央郵便局の国際郵便課はなくなるが、船便の受け付け自体はこれまで通りどの郵便局でもできる。 神戸市みなと総局の担当者は「船便の取り扱いは神戸港のステータスのようなもので残念だ。災害時のリスク分散も指摘されている」とし、神戸港の活性化のためにも「将来、(神戸港の)新たな活用を望みたい」と話している。 ☆そう言えば船便というのがあることは、50年以上前に北杜夫の「どうくとるマンボウ航海記」で知った。今は個人の通信用ではなく 書籍や雑誌や雑貨などのやりとりに使われているのだろうか。☆ |
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原発廃炉推進が82% 全国世論調査、3人に2人新増設反対 '11/6/19 中国新聞 中国新聞社加盟の日本世論調査会が今月11、12日に実施した全国世論調査によると、国内に現在54基ある原発について「直ちにすべて廃炉にする」「定期検査に入ったものから廃炉にする」「電力需給に応じて廃炉を進める」とした人が合わせて82%に上り、「現状維持」の14%を大きく上回った。 回答からは、福島第1原発事故が収束せず、その後の対応をめぐる政府、東京電力の不手際が指摘される中、国が推進してきた原発政策への不信感の強さが浮き彫りになった。 事故前後での原発に対する不安について聞いたところ、事故前に「大いに不安を感じていた」「ある程度感じていた」は計43%だったのに対し、事故後は計94%と倍増。今回の事故が与えた心理的変化の大きさを裏付けている。 政府がエネルギー基本計画で掲げていた「2030年までに原発14基以上を新増設する」との方針については、67%が「新設、増設するべきではない」と回答。「14基より減らすべきだ」は22%で、「方針通り進めるべきだ」は6%だった。 一方、現在運転中の原発の安全対策については「運転を続けて定期検査で対応するべきだ」が54%で「直ちに止めて対応するべきだ」の38%を上回り、政府の要請で運転停止した浜岡原発のような“非常手段”よりも、日常生活への影響も踏まえた現実的な措置を求める声が強かった。 また、今後重点的に取り組むべきエネルギー分野(二つまで回答)では、太陽光や風力などの再生可能エネルギーが84%でもっとも多く、次いで水力45%、天然ガス31%と続いた。原子力は7%で、石油、石炭(各4%)を上回った。 原発事故のニュースを聞いて感じたこと(同)では「国の原子力安全規制の体制が信頼できない」が59%でトップ。「国や電力会社の情報が信用できない」が51%で続き、「電力会社など事業者の安全意識が足りない」が48%だった。【注】小数点1位を四捨五入した。 *6月19日付神戸新聞朝刊にも同文の掲載。 |
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普天間移設は「幻想」 米上院軍事委員長 2011年6月18日 09時45分 東京新聞 【ワシントン共同】米上院のレビン軍事委員長(民主党)は17日、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を柱とする日米両政府の在日米軍再編計画について「幻想だ。履行できないにもかかわらず履行できるふりをすることは意味がない」と厳しく見直しを迫った。 軍事委員会が2012会計年度(11年10月~12年9月)国防権限法案の内容で合意したことを受けた記者会見で述べた。 同法案は普天間移設とセットの在沖縄海兵隊のグアム移転に関し、政府が要求した全額の約1億5千万ドル(約120億円)を削除。(1)普天間移設の目に見える進展(2)国防長官による海兵隊グアム移転の建設費や工程表を含む全体計画(3)海兵隊司令官による望ましい部隊配置の見解―を議会に示すことを将来的な予算化の条件とした。 レビン氏は法案の沖縄関連部分はマケイン筆頭委員(共和党)らと超党派で協力、他の委員から「異論はなかった」と強調。「同盟国(の日本)から米軍を撤退させる思惑はない」とも述べた。 |
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2011年06月18日(土)
☆アメリカに擦り寄る、アメリカにいい顔をする。そのことで現在の自分たちのありよう、ポジションを永久に維持する。まさか中央官僚もそこまでは・・。しかし大前研一がここまで言うとは。正直な話、この論考の全文は読みたくなかった。もう今は死語になっていると思った“売国奴(自国を犠牲にして自分の利益を図る者)”という言葉が頭をかすめた。☆ 国民より米国を優先する政府・保安院の欺瞞 一部引用・・ 炉心溶融ではなく被覆管が破損している程度ならヨウ素などの気体か、融点がほぼ常温であるセシウムが水と反応して外部に出てくることは考えられるが、テルルやストロンチウムは出てこない。つまりテルルが広範囲に散っていたということは、炉心溶融が起り、しかも圧力容器と格納容器がその密閉機能を失ってしまっていた、ということである。 保安院は、3月12日の午前8時半には福島第一原発が深刻な事態になっていることを認識していたのだ。この事実は即座に国民に知らしめなくてはいけないものである。にもかかわらず保安院は3カ月近くも事実を隠し、しかも「発表するのを忘れていた。隠す意図はなかった。申し訳ない」の一言で済まそうとしている。言語道断というべきであろう。 米国に伝えていたと考えれば辻褄が合う あくまでも私の推測だが、保安院はテルル132が検出された事実を米国には伝えていた可能性がある。米国政府は3月16日、在日米国人に対して半径50マイル(約80キロメートル)圏内から避難するよう勧告し、大使館業務を大阪に移したとき、「ずいぶん大袈裟な反応だ」と感じた人も少なくなかったろう。しかし、それも正確な情報をいち早く保安院から得ていたと考えれば辻褄が合う。 米国が独自調査でテルル132を検出していた可能性もなくはないが、「事故の翌朝8時半」というのはかなり早い段階のことであり、米軍とはいえ、そこまで迅速に行動できたかどうかは疑問が残る。したがって、やはり政府・保安院が米国に一早く知らせたと考えるのが自然だ。 全文はこちら |
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☆この立谷秀清相馬市長の文章を読んで、行政とはこういうものを言うのかと思いました。宮城県知事の復興計画は、阪神淡路大震災のあとの、神戸市長田区の元の住民が住めなくなった復興街づくり(箱もの建設主体で、バックにゼネコンがいた。広い道路と高層ビルが出来たが人の姿はまばらになった)にそっくりですが、福島県の市町村の首長には、住民がこれからもそこで生きていくことを考える、プロの行政マンが何人もいます。☆ 相馬市復興計画 一部引用・・ 今回の震災は規模が異常に大きく、またそれぞれの被災市町村によって状況がすべて異なる。何より、「元に戻せば復興」とはいかないことが大きな特徴であり、それぞれの地域特異性ゆえに復興の定義も多様である。 多かれ少なかれ、何らかの原発被害を受ける本県の各市町村と岩手宮城では、全く違ったプロセスで復興が進むだろう。また本県の中でもそれぞれの市町村によって、被害の実態も、復興に対する考え方もすべて異なる。相馬市のことは相馬市でなければ決して分からないのだから、自分たちで脳みそに汗をかきながら復興計画を練り上げ、育て上げていくべきである。政府の復興会議は被災市町村と緊密に連携しながら、現実を踏まえて復興策を議論すべきだと思う。 ・・・・ もうひとつ重要なことは、復興に至るまでの長い道のりをマネジメントすることである。どんな立派な復興計画をたてても、途中で孤独死や自殺者を出したのでは情けない。 だから復興計画には最終の姿に至るまでの管理計画も含まれる。仮設住宅での健康管理、孤独死防止、子どもたちのPTSD対策、瓦礫撤去の際の作業員の健康管理、地域経済活性化、放射能問題対策など予想される多くの課題についての対策も当然復興計画の一部である。 これらの問題をのり越えてはじめて復興のステージに立てると考えれば、おのずから中心テーマは被災した市民の生活再建ということになる。多少おおげさかも知れないが、私が考えるに、何をもって「復興」を定義するかと言えば、それぞれの世代で被災者の人生設計が可能になることではないだろうか。 子どもたちの将来のために充分な教育体制を築き、孤児・遺児には生活支援をしながらしっかり育てること。特に単独世帯をはじめとするお年寄りには、安心な生活と医療介護体制を提供すること。 青壮年の世代には産業の復活と雇用の確保。 これらの大きな課題を達成するために、瓦礫を撤去して土地利用を図り、安全で安価な住宅を提供し、また漁港や農地を復旧するのだ。さらに、土地利用の知恵を縛り、住宅取得の無理のない方法を考え、漁業や農業の新しい経営方法や事業形態を生み出し、それぞれの年齢層で将来像が描けるようになるために、ハード事業を細心の注意を払って展開していこうと考えると、復興計画の意味が見えてくるようになる。 全文はこちら |
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混雑するハローワーク=原発事故で避難、失業―二重苦、 やり場のない怒り・福島 時事通信社 2011年6月15日(水)5時16分配信 福島県内のハローワークは、東日本大震災や福島第1原発事故の影響を受け、失業した被災者で混雑している。自宅が計画的避難区域内にあり失業後に避難生活を強いられた人や、事故当時に県内にいたことを理由に書類選考で落とされたと訴える人もいる。 南相馬市の「ハローワーク相双」。鴫原良友さん(60)が勤務する市内の会社は3月の原発事故後に休業となった。自宅のある飯舘村は計画的避難区域となり、5月から福島市内の公務員住宅に避難。「仕事というより生活を奪われた。家は壊れていないのに放射能のせいで住めない。どこにぶつけたらいいのか」と憤る。 南相馬市の荒勝彦さん(52)は昨年12月に長年勤めたガソリンスタンドを解雇され、今年3月から機械関係の会社に就職した直後に、事故で再び失職した。「原発には参った。人生を狂わされた」と肩を落とした。 求職者でごった返す福島市の「ハローワーク福島」。東京都出身の調理師の男性(47)は勤めていた同市の飲食店が事故後に廃業した。関東から東北にかけて10件以上履歴書を郵送したが断られ続けた。「返答がないため電話で問い合わせたら、『連絡がないんだから察しろよ』と言われたこともあった。事故当時に福島にいただけで面接もしてもらえない」とこぼす。 高齢の両親と病気がちの妻、大学生の長女の5人家族の生計を1人で支えてきた福島市の男性(59)。震災と原発事故で食品卸関係の勤務先が事業を縮小したあおりで解雇の憂き目に遭った。「失業手当だけではかなりきつい。この年齢だと職もない」と厳しい表情で語った。 |
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2011年06月17日(金)
チェルノブイリと福島のセシウム汚染 住民避難への対処法はどうだったのか ――旧ソ連政府は現在の日本政府より住民の安全サイドに立っていた 福島原発震災 チェルノブイリの教訓(9) こちら このサイトから、 福島原発震災 チェルノブイリの教訓(1)~(8)全てに入れます。 日本国内にしか視野が向かない記者クラブメディアには全くない視点で、事故のこれまでとこれからを書いている。 |
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☆関西に住むくにたみにとっては、こういう動きはやってもらって当たり前のことだが、この仕事ぶりが普通に日常的に定着してほしい。☆ 連動巨大地震に広域的対策を 6月16日 20時42分 NHKニュース 東海・東南海・南海の3つの巨大地震が連動して発生した場合に備え、太平洋沿岸の9つの県が協力して対策を進めることになり、16日、松本防災担当大臣に対し、なるべく早く広域的な救援活動の計画をまとめることなどを提言しました。 3つの巨大地震は、およそ100年から150年の間隔で繰り返し起き、3つの地震が連動した場合、東日本大震災を上回る広い範囲で甚大な被害が出ると予想されています。今回の会議は、東海から九州までの太平洋沿岸の9つの県が協力して対策を進めようと設けられたもので、東京で行われた初会合には、4県の知事と知事の代理が出席しました。 この中で高知県の尾崎知事は「3つの地震の連動に備えた対策は、東日本大震災の復旧・復興と共に、国家の2大課題だ」と訴えました。また、徳島県の飯泉知事は「9つの県がスクラムを組み、津波などへの対策について積極的に政策提言をしなければならない」と強調しました。 このあと4県の知事は、松本防災担当大臣を訪ね、巨大地震が連動した場合の被害想定を早い時期に作成し、広域的な救援活動の計画をまとめることや、避難場所を確保するために高い場所にある道路や線路を活用することなどを提言しました。 |
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☆沖縄県の知事は沖縄県民の生存権を守るという知事の責務を果たしている。そういう意味で中央の官僚やエスタブリシュメントの旦那衆から見れば目の上のタンコブだろうが、仲井真知事は県民がふつうに安全に暮らせるようにする、そういう一点で、知事職にある人間としてぶれがない。 ☆沖縄県知事 漁業者安全確保を 6月16日 21時1分 NHKニュース 沖縄県の仲井真知事は、松本外務大臣と外務省で会談し、去年、中国漁船による衝突事件が起きた尖閣諸島周辺の海域で、中国や台湾の漁船によって沖縄県の漁業者の安全が脅かされているとして、外交ルートを通じて適切な対応を求めるよう要望しました。 この中で仲井真知事は、沖縄県の尖閣諸島について「歴史的にも法的にも日本固有の領土だが、去年は中国漁船による衝突事件があり、さらには、近く、領有権を主張する台湾や中国の漁船がたくさん押し寄せてくるという情報もある」と述べました。そのうえで仲井真知事は「沖縄県の漁業者は強い不安と危機感を抱いているので、安全に操業できるための取り組みを徹底してもらいたい」と述べ、中国や台湾に対し、外交ルートを通じて適切な対応を求めるよう要望しました。これに対し、松本外務大臣は「尖閣諸島周辺の海域での漁業秩序の回復に向け、必要な対応は行っていきたい」と述べ、ほかの関係省庁とも連携しながら対処していく考えを伝えました。 |
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