2016年2月3日水曜日

福島原発事故が起きた2011年3月29日から4月02日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事

2011年04月02日(土)
話す中身がない。本人もわかっている?菅さんは身をひくべきだ。
菅首相の国民に対するスピーチを聞きながら感じた。

彼の目線は終始、会見場の記者に向けられている。
固唾を飲んで現状をどう解決するかの方策提示を待っている
テレビカメラのこちらにいる庶民には一度も目線がこない。

聞いているうちについ、「英国王のスピーチ」を見たときに書いたことが頭に浮かんだ。

「☆ 人が人に思いを伝える「言葉-母国語」をこれほど大切にしている国があるのかと思いました。一国のリーダーがその国の全ての階層の老若男女にヒトラードイツとのやむを得ない開戦の詔をラジオで語りかける。

その言葉は特別な王室語ではなく、普通の国語でした。
耳で聞いても子供でもわかる国語。そこには難しい漢文調(ラテン語)は一切なく、初めて耳にする難しい語彙は全くありません。

使う用語で権威を保ち、特別な人と思わせるのではなく、喋る中身で「戦争に勝つべく」国をまとめる。それが王の役割だと王自身も知り、まわりの高官もそう思っている。

  この連中はやはり恐ろしい。」

菅首相の言葉には精神論が多く、これからやろうとする題目は並んでも、計画の達成目標期限は一切ない。

その後の質疑応答を聞いて思った。

一つは菅さんは一大臣までの器の人であって、国家の非常時に首相の座にいる人ではない。なぜなら彼には大局的な事態の認識力が全くない。そして一番の問題は自分は首相としてこうするという中身が全くないことだ。今、菅さんにリーダーの役割を任すのは無理だと思った。

もう一つはこの人はもしかすると、認知症にかかっている。

記者のそれぞれの質問への回答を、最初は意図的にはぐらかしているのかと思って腹立たしく聞いていたが、途中から、この人は全く理解力がないと思いだした。

わずかに反応しても、やるべき策を持っていないために、答えにならない。
一切の質疑応答が成立していなかった。

出席していた記者たちは腹立たしいというより、深い悲しさを覚えただろうと思う。

戦後初めての政権交代のお蔭で、それまで既得権者が押さえていたルールが多く変化しつつある。本当に庶民としてはありがたい。

 しかし、菅さんという器は平時の将であっても、国家非常時の将ではない。菅さんが自ら今日にでも退職しないなら、民主党は国民に対して党議でやめさせる責任がある。

◎ 記者会見ビデオ こちら
  
四の五の言っている状況ではなさそう。
☆急性心筋梗塞の症状が起きたら、すぐ救急車を呼んで心臓血管外科がある病院に1分1秒を惜しんで運び込み、専門医の診察のもと緊急手術をしてもらうしか生きるすべはない。

これまで黙っていた原子力科の専門医たちが良心のうづきにたまりかねたのか、正直聞きたくなかった話をはじめた。砂漠のダチョウのように頭を砂の中に突っ込んで、聞かなかったことにしたいような話だ。しかし事実は以下のようなことらしい。
(本文中の太線は管理人による。)

原子力委員会元委員らが陳謝
4月1日 19時31分NHKサイト

事態収束の兆しが見えない東京電力の福島第一原子力発電所について、国の原子力委員会や原子力安全委員会の元委員らが、1日、記者会見し、原子力の利用を先頭に立って進めてきた立場から国民に陳謝するとともに、政府は国を挙げて事態に対処する強力な態勢を作るべきだなどと訴えました。

記者会見したのは、原子力委員会の元委員長代理の田中俊一氏や原子力安全委員会の元委員長の松浦祥次郎氏、それに東京大学名誉教授の石野栞氏の3人です。

3人は、日本の原子力利用を支えてきた研究者や技術者16人を代表して、1日、文部科学省で記者会見し、「これまで原子力の平和利用を先頭だって進めてきた者として、今回の事故を防ぎえなかったことについて、国民に申し訳なく思います」と述べました。

 そして、事態は次々と悪化し、収束の見通しは得られていないとして、電源と冷却機能を回復させ、原子炉や燃料プールを冷却し、大量の放射性物質の拡散を防ぐための対策を急ぐ必要があるとしました

具体的な対策としては、▽安定した冷却機能の復旧に向けて、24時間態勢で作業を進める一方で、作業員の人数を増やして1人当たりの作業時間を制限し、被ばく量を少なくすること、▽放射性物質の拡散を防ぐとともに、汚染の影響を評価し、避難している住民が帰れるまでの手順を示すことなどを挙げました。

そのうえで、危機的な事態に専門家の知識や経験が十分に生かされていないとして、政府の下に、原子力事故の解析や放射線の計測評価など経験と技術を持った専門家を結集し、国民に情報を提供し協力を求めながら、国を挙げて事態の収束に当たることが重要だと訴えました。


参考:田原総一朗のメールマガジン2011.4.1
から引用

それにしても、政治は一体何をしているのか。
救国のために当然、連立すべきである。
そのためには、菅首相が
国難に政治生命を賭けて取り組む、
一段落したら辞める、
ぐらいの姿勢を示すべきである。

震災が起きた当初は、
アメリカ、フランスなど
外国の報道は大仰過ぎる、
それに対して、
日本の報道は落ち着いていて
慎重で正確だと思っていたのだが、
今になって逆だということがわかった。

アメリカやフランスの報道は
初めから炉心溶融が起きている事が前提であった。
それに対して、日本は炉心溶融無しの報道であった。
ところが、明らかになった2号機の水の極端な汚染から
今や炉心溶融が起こっていると判断せざるを得ない。

東電も当初は、電気が通れば
冷却装置が早々に稼動するとみていたようだが、
今のところ稼動の見通しはついていない。
間違ったら修正すれば良いので
事実を発表すべきである。

僕は、東電にも政府にも
炉心溶融は起きていないのかと何度も聞いたが、
起きてないと、答えていた。
ところが実は起きてる事が判明した。
僕自身も甘かったと思う。

どう対応するのか。
東電からもはかばかしい答えはない。
現在のところ原発敷地より外側に
高濃度汚染は拡がっていないようだ。

なんとか敷地内でくい止めようと
現場の作業員たちが必死になっている。
頑張ってもらいたい。


  
流される車からの携帯を受けた消防士の話
一部引用・・

地震がやってきて、津波がやってきたときも
119番は鳴り止まなかった。


「かけてきた人は木の上からでした」
と消防士の友人Sは言う。
神奈川県に避難している妻と娘に久しぶりに会い
同じ日、日本橋にあるしゃぶしゃぶ屋で鍋を囲んだ。
そこにぼくもおじゃまさせてもらったというわけだ。

水が足元まで迫ってきてるんです!どうすればいいでしょうか!
電話の主は絶叫、だが消防署にいる彼はどうすることも出来ない。
「もう少し高く登ってください」
駆けつけようにも車両は全て出払っていて、
あったとしても、クルマは水の上では行動できない。
登れと言われても、あとはもう枝しかないんです!
あっ船だ、船がいま横を通り過ぎました!
道路にあった車は流され、代わりにやってきたのは船である。
Sは「がんばってください!」と励ますのがやっとだ。
無念である。
あとで、同じ人から「あのときはありがとうございました」と
やはり119番に電話があったのだそうだ。

中略

Sは、自衛隊員100人を指揮下にいわき市の被災地で、
瓦礫の中から希望を掘り当てる毎日を過している。
そこにあったはずの家がなく、ありえない場所に船が横たわる。
「そんな中でね、消防団の人たちはすごかったすよ」とSはいう。
名簿が流されていても、消防団の人たちの頭の中には、
ここの家には誰と誰が住んでいて、誰がいつから引っ越してきた
ということが、ちゃんと記録されている。
だから波に動かされた家を目印に、だいたいどこのひとが
どのへんに流されているかを察知できるのだ。
正規の消防隊員が舌を巻くこの消防団の人達は、
普段は寄り合いで昼間から酒をかっくらい、
近所の噂話ばかりをしていたのだという。

だがその情報こそが、人助けに大いに役立ったのだ。

新潟からやってきた陸上自衛隊員100人の働きも
実に素晴らしかったという。
だれもが熱いハートとタフな体を持つ防人である。

全文はこちら
 
土中のセシウム
浪江町 土に高濃度放射性セシウム
4月1日 20時7分 NHKサイト

福島第一原子力発電所の周辺で文部科学省が行っている放射性物質の調査で、30日、原発から西北西におよそ30キロの浪江町の地点で採取した土から、通常のおよそ2900倍の放射性セシウムが検出されました。専門家は「雨などの影響で局地的に高くなっている可能性があるので、引き続き広く調査を行う必要がある」と指摘しています。 部科学省は、福島第一原発の事故の影響を調べるため、周辺の市町村で5センチの深さで土を採取し、含まれる放射性物質について分析しています。30日午前10時50分に原発から西北西におよそ30キロの浪江町の地点で採取した土を分析した結果、放射性の「セシウム137」が1キログラム当たり29万ベクレル検出されました。土に含まれる放射性物質を対象にした環境基準はないということですが、学習院大学理学部の村松康行教授によりますと、通常、土で検出される放射性セシウムは1キログラム当たり多くて100ベクレル程度で、今回はその2900倍に当たるということです。村松教授は「雨などの影響で局地的に高くなっている可能性があるので、引き続き広く調査を行う必要がある」と指摘しています。この地点では前日に採取した土からも高い濃度の放射性セシウムが検出されていましたが、今回はこれを7万ベクレル上回り、文部科学省が行っている調査ではこれまでで最も高い値となります。また、放射性の「ヨウ素131」も1キログラム当たり71万ベクレルと高い濃度を検出しました。一方、文部科学省は、プルトニウムとウランの分析結果も併せて発表しましたが、原発から20キロから30キロの屋内退避圏内にある3つの地点で先月22日と23日に採取した土からは、プルトニウムは検出されず、ウランも自然界にあるレベル以上は検出されなかったとしています。

 
4月1日の海中放射能濃度
海水の放射性物質 依然高濃度
4月1日 18時23分 NHKサイト

福島第一原子力発電所の周辺の海水から、法律で定められた基準値の2175倍に当たる放射性のヨウ素131が検出されました。同じ場所では先月30日も基準値の4000倍を超える放射性ヨウ素が検出され、依然として高い水準が続いています。 東京電力の発表によりますと、福島第一原発の周辺で行っている海水の調査で、1号機から4号機の水を流す放水口の南、330メートルの地点で先月31日午後2時に採取した海水から、国の基準値の2175倍に当たるヨウ素131が検出されました。同じ地点では、先月30日、基準値の4385倍に当たるヨウ素131が検出されていて、これと比べると濃度は下がったものの、依然として高い水準が続いています。さらに、この地点からおよそ1.6キロ北にある福島第一原発の5号機と6号機の水を流す放水口の北、50メートルの地点でも、先月31日午後1時40分に採取された海水から、国の基準の2075倍に当たるヨウ素131が検出され、この地点としてはこれまでで最も高い値になりました。国の基準値を大幅に超える濃度の放射性物質が検出されていることについて、原子力安全・保安院は、これまで、「半径20キロの範囲は避難指示が出され、漁業は行われていないうえ、今後、海流で拡散するため、海産物を通して人が摂取するまでに相当、薄まると考えられる」という見解を示しています。福島第一原発の周辺では、文部科学省が沖合30キロで放射性物質の濃度を調べる調査を行っているほか、東京電力が、中間点に当たる沖合15キロでも調査を行って拡散の実態を調べることにしています.
 
2011年04月01日(金)
暴言警官
☆メディアが大阪地方裁判所の担当裁判長の名前を出して報道してきたこの事件の裁定が出た。

取調べの段階から担当の検事の名前や裁判所の担当判事の名前を出すことを当たり前のことにすべきだ。

無告の民である庶民には自己責任を押し付けて、自分たちは顔も名前も出さない日本のお役人様ほど楽な商売はないからだ。

この事件の岩倉裁判長は、自分のこれからの昇進はないと腹を決めての仕事かも知れないが、裁判所が検察より下の位置にあると最近みん
なが知るようになった中で、判事の当然のミッション(やるべき仕事)をやる人が出てきたようだ。

本来なら岩倉裁判長は定年まじかだとか、一匹狼で組織内では睨まれている御仁だとか、いやごくごく普通の判事だとか、新聞も取材して掲載して欲しいが、「記者クラブ制度」の中ではないものねだりかもしれない。

しかし大手メディアの若い記者さん、もうちょっと頑張ってほしいなあ。自分らもエリートやと思てるから無理なお願いかなあ。

暴言警官に罰金上乗せ判決 大阪地裁「冤罪の温床」
2011年4月28日 18時41分東京新聞 共同通信配信

大阪地裁に向かう大阪府警東署の警部補高橋和也被告=28日午後


 任意の取り調べで男性会社員に暴言を吐いたとして脅迫罪に問われた大阪府警東署の警部補高橋和也被告(35)の判決で、大阪地裁の岩倉広修裁判長は28日、「違法な取り調べで警察捜査の信頼を損ねた」として、罰金20万円の求刑を上回る罰金30万円を言い渡した。

 この事件で検察は当初罰金を求めて略式起訴したが、大阪簡裁が「不相当」と覆し、審理を地裁に移送。公判であらためて罰金刑を求刑した検察側を、被害者の代理人が「身内の警察に甘い」と批判し、地裁の判断が注目されていた。

 判決理由で岩倉裁判長は「犯人と決めつけて繰り返し怒鳴りつけ、自分が求める供述をするよう迫った」と暴言の悪質性を指摘。「こうした取り調べは虚偽の自白を招き、冤罪を生む温床となる。到底許されない手法だ」と厳しく非難した。

 その上で「懲役刑も考えられる事案だが、これまで警察官としてまじめに勤務しており、すでに事件で減給処分を受けた」とし、法定上限の罰金刑が相当と判断。「監視できなかった府警の体制にも一因がある」と付言した。

 判決によると、高橋被告は2010年9月3日、財布を着服したとする遺失物横領容疑で会社員岡本和真被告(35)を任意で聴取した際、「殴るぞおまえ」「人生めちゃくちゃにしたるわ」などと脅した。

(共同)
 
疑似体験をしている・・
今度の大震災はやはり誰しもが疑似体験をしているそうです。

「ちょうど、そのタイミングで、
もと医師をしていた生徒さんが、
香山リカさんのコラム(『北海道新聞』寄稿
「私たちができること」)を送ってくれて、

自分がどうやら、テレビの大量情報により、
かなりリアルな「疑似体験」をしてしまっており、
心に傷を負ったらしいことに気がついた。

たかがテレビとあなどることなかれ、
場合によっては、被災地にいる人にも匹敵するような
大きな心のダメージを受けることもあるのだと、
香山さんは言う。」

こちらに全文があります。
  
全面可視化へ一歩近づくが道遠し
2011/03/31 18:40 【共同通信】

「可視化拡大」、法相に提言 検察在り方会議、特捜部は存続 

大阪地検特捜部の証拠改ざん隠蔽事件を受けて設置された法相の私的諮問機関「検察の在り方検討会議」(座長・千葉景子元法相)は31日、取り調べの録音・録画(可視化)の範囲拡大などを柱とした提言をまとめ、江田五月法相に提出した。

 検察内部に監察部署を設置、外部有識者が運営全般を助言するなどチェック機能強化も重視。特捜部は存続するが、部外の検事によるチェックや、公判段階で「引き返す勇気」を持つよう、部内で完結しがちだった組織の在り方を見直す必要があるとした。

 提言を受け、法務・検察当局は、運用や規定の見直しのほか、必要に応じて法整備を進める。

 提言は改ざん隠蔽事件の根源的問題は「極端な調書偏重の風潮だった」と指摘。「新たな刑事司法制度を構築する必要がある」として直ちに検討を開始すべきだとした。

 可視化の範囲について、一部委員が「全過程」を主張したが「検討の対象」とするにとどまった。

☆「検討の対象」は官僚用語では「実施しない」と言うことだが
そう簡単に先方が諦めるわけはない。地道に進めていくしかない。

大阪大学大学院 山口彰教授という原子力専門家
最近NHKの9時のニュース番組に登場することが多い山口彰教授は

「伝熱流動現象の数値シミュレーションに関する研究
原子力施設の安全性に関する研究
不確実な条件下での意思決定に関する研究 」


が研究テーマだ。

大阪大学の「研究者総覧」のサイトから こちら

ようやく今回の未曽有の大事故を評論家ではなく、我が身の事と考える研究者が庶民の前に出てきた・・と思って、今のところ話を聞いている。

山口教授も経歴からするといわゆる「日本の原子力・村」の出身だ。これからの話の中で今も原子力ムラを気にしているのか、つまり国家的旦那衆の一員であるのか、あるいは国士の立ち位置なのかを見ていこうと思う。

彼が原子力・ムラからの離れ狼であって欲しいが、NHKが起用する原子力・ムラの最後のエースかもしれない。

「京大原子炉実験所」。 関西電力がCMを止めた番組
なぜ警告を続けるのか〜京大原子炉実験所・”異端”の研究者たち〜49:50 2008年に、新潟県中越沖地震により変圧器火災が発生し全面停止した柏崎刈羽原発の事故をうけて、毎日放送が2008年に製作した、京大原子炉研究所 小出裕章助教たち熊取6人衆の反原発の取り組みを取材した番組。「大阪府熊取町にある京都大学原子炉実験所。ここに脱原発の立場から活動を続けている”異端”の研究者たちがいる。原子力はわが国の総発電電力量の3割を供給するまでになったが、反面、去年の中越沖地震で柏崎刈羽原発が「想定」を上回る激しい揺れで被災するなど、技術的な課題を完全には克服出来ていない。番組では、国策である原子力推進に異を唱え、原子力の抱えるリスクについて長年、警告を発し続けてきた彼らの姿を追う。その言葉はエネルギーの大量消費を享受する私たち国民一人ひとりへの問いかけでもある。」☆この毎日放送で制作された番組がテレビで放映されたあと、関西電力は毎日放送へのスポンサー契約をしばらくの間、打ち切ったと言われている。

2011年03月31日(木)
【原発】「飯舘村も避難が必要」国際原子力機関(03/31 11:52)
tvasahiから引用:

IAEA=国際原子力機関は30日、福島県飯舘村についても、独自の基準では避難が必要だとして日本側に避難勧告を出すよう促しました。

 IAEAは、今月18日から26日にかけて土壌を採取するなどの独自調査をしました。その結果、福島第一原発から40キロ近く離れた飯舘村でIAEA独自の基準を上回る量の放射性物質が検出されたとして、住民に避難勧告を出すよう日本側に促しました。飯舘村では、福島県の災害対策本部が31日午前11時に測定した暫定値で、1時間あたりの放射線量が7.57マイクロシーベルトと周辺の地域と比べて極めて高くなっています。

☆IEAEは「住民に避難勧告を出すよう日本側に促した」が、日本の大手メディアの中には下の動画のように「注視を促した」と言葉を変える会社がある。

日本の大手報道機関の中には、「まず事実をありのままに伝えてから、自らの判断や論評を書く」というジャーナリズムのホンセンから外れてしまった御用新聞があるようだ。

御用学者に御用新聞か・・・

確かに世の中、御用だ、御用だ!!と言う側にまわる方が固い。

そう言えば被爆と被曝を「誤用」しないようにとお節介を焼いてくれるのも彼らだ。
 
IEAEが飯館村に避難勧告すべきと日本政府に

  
東京電力の勝俣会長による質疑応答まとめ
GIGAZINEから引用
2011年03月30日 19時55分15秒

福島第一原発1~4号機は廃炉へ、
本日15時から行われた東京電力の記者会見の中で、福島第一原子力発電所の1号機から4号機について、東京電力の勝俣会長は「廃止にせざるを得ないと考えている」と廃炉する方針であることを明らかにしました。

廃炉の方法については冷却してから放射性物質が外へ飛散しないように遮蔽することになるものの、その方法がチェルノブイリのようにコンクリートの石棺で固めてしまうのかという点については、今後の検討議題であるとしてまだ回答できる段階にないとのことでした。

15時から17時に行われた記者会見の質疑応答全内容は以下から。

日本経済新聞:
現在、清水社長がおられないということだが、勝俣会長の役割は今までとこれからでどう変わるのか。また、清水社長の復帰はいつ頃か。2点目は、原発復旧の見通しについて。事態が長期化しつつあると思うが、会長としてはこれをどう見ているのか。3点目、東京電力は60年の歴史があるが、この事故を会長自身はどう考えているのか、どういう位置づけでとらえているのか。

勝俣会長(以下、勝俣):
私は統合本部の会議に毎日出席しており、清水社長が16日から24日まで不在だったこともあり、海江田大臣はじめ官邸とのお話をさせていただいたりしている。社長は、私自身としては、それほどかからず戻って指揮を執ると考えている。その間、私としては今まで通りの役割を果たすということだと思う。復旧の見通しは、正直まだ冷温停止ができていない状況で、最近は安定してきてはいるが、冷却できるようにならないと炉としての安定が保てない。なので、そこに最大限注力する。それ以降の課題については、今後しっかりと、どういうステップでやっていくか詰めていきたい、という段階。

読売新聞:
海水を注入した1号機から4号機、これから廃炉するという認識はあるか。耐震設計や津波の対応など、原子力安全・保安院の認可を受けている事業だと思うが、東電の責任をどのように認識しているか?

勝俣:
海水注入も大きな問題だが、1~4号機の状況を客観的に見ると廃止せざるを得ないと考えている。耐震設計についての当社の問題は、今回の地震・津波がどのようなものだったか、これまでの対応がどうであったか、今後、事故調査委員会等を設け、着実にチェックしていきたいと考えている。

日経:
事態の収束が長引いており、その状況について、政府、東電のオペレーションのまずさを含めて人災ではないかという指摘があるが、どのように受け止めているか。

勝俣:
私自身としては、まずさというものは感じていない。ただ、現場は電気も消えていて通信もできないような状況で作業をしなければならなかったということで、これまではボタン1つで動いたものが手動でしなければいけないという状況もあって、意図せざる遅れがあったということかと思う。

日経:
今後の事態収束に向けて、燃料棒の冷却のほか、最大の問題は大量に溜まっている放射能に汚染された海水処理かと思う。そのことについて、政府からタンカーの使用を含めて案が出ていると思うが、東電としては自前の船を持っていると思うが、今後、政府からタンカー使用の要望があった場合に、受け入れる準備はあるのか。

勝俣:
今の段階で申し上げれば、排水に寄与することであれば何でも活用していきたい。タンカーだと(原発の)横につけることが難しいということもあるので、条件も考えながら、いいものは積極的に取り入れていく所存。

週刊ダイヤモンド:
会長は誠意を持って補償に向けた対応を準備しているとのことだが、剰余金また株主賞与(株主配当金か?)まで吐き出す覚悟はあるか。被害総額の計算ができていれば、総額とあわせてお伺いしたい。

勝俣:
これまで2週間ぐらい毎日いろいろなことがおこり、それを克服して多少安定してきたのがこの1週間ということで、最終冷却を含め、より積極的な安定を求めて、先ほど質問のあった高レベル排水の問題であるとか、塩水の問題など、色々な課題がある。その中で、まだまだ収支面の影響を考える余裕はないが、厳しい状況になると考えている。

しんぶん赤旗:
重大事故は津波によって原発の冷却機能が失われてしまったこと、この津波対策をなぜ行わなかったのかということが中心問題だと思う。東電では「想定外だった」だと言っているが、津波によって冷却機能を失うというのはこれまでにも追及されている。吉井英勝衆議院議員が、押し波で設備が押し流されると(冷却機能が)喪失する、炉心溶融に至ることもあるのではないかと指摘している。住民運動の連絡会や、共産党県議団が勝俣社長時代にこれと同じように冷却材が喪失すると過酷事故に至ると指摘している。想定外という言い訳は通用しないと思うが、なぜこのように津波を想定した対策を怠ったのか。怠った責任を認めるのかどうか。

勝俣:
津波は最大限のものを設計に入れて対応してきたつもりだが、こういう事態が発生したことは真摯に受け止め、なぜこのようになったのか調査分析していきたいと考える。こうした事態になったことは大変申し訳なく、真摯に受け止めるつもり。

朝日新聞:
1号機から4号機は廃炉という考えを示されたが、5号機や6号機、福島第二原発はどのようにお考えか。
津波想定に関して、同じ太平洋側の原発でも女川や東海は今回甚大な被害は免れている。東電に欠けていたことがあるのではないか?
また、損害賠償については制度に基づいてとのことだが、東電が負担しきれない分は国が(負担する)という制度になっている。国の支援を求めるのか?
柏崎刈谷の想定対策は取っていると思うが、想定外の地震が起こったときに絶対安全だと言い切れるのか?

勝俣:
総点検しないと状況はわからないが、1号機から4号機以外は基本的な機能は維持していると考える。しかし今回、社会的なご心配、ご迷惑をおかけしている中で、どう対応するかというのは国や地域とのご意見を伺いながらのことだと考える。
2番目、他の太平洋岸の発電所に比べてだが、これはどちらかというと下(南側)に来るほど津波が小さかったのではないかと考えるが、よく検討して明らかにしたいと考える。(東海第二原発は福島より南、ただし女川は福島より北)
原子力損害賠償法については、特に免責についてスキームがはっきりしていない法律なので、政府がこれから具体的な法律を制定するか、これによるところ大だと考える。
柏崎も津波に対して余裕のある設計になっているが、改めて本日、保安院から電源車をしっかりすること、冷却ポンプの対応をすることなど色々なチェック事項が出ているので、こうした点にチェックをかけて、足りないところはきちっと充足させることが大事だと考える。

テレビ朝日:
現在の炉の健全性について、格納容器も含めてどのようにお考えか?

勝俣:
正直に申し上げて、原子炉の状況、格納容器の状況、プール内の燃料棒の状況、これを正確に把握するのが難しい状況にある。なので、水温や圧力などとれる数値で安定性をはかっているところ。したがって今後、冷却を含めて安定させることが急務だと思っている。と同時に、炉の状況をいかに詳細に把握するかと言うことに専心したいところだが、非常に線量が高いなどの課題があるので、把握についてはまだ課題があると考える。

AERA:
人災ではないかという質問に対して「まずさは感じられない」とお答えになっているが、1号機~4号機について、もっと早く海水注入ができなかったか、自衛隊や米軍への救援要請が遅かったのではないか。

勝俣:
私自身は感じていないが、今後客観的に調査して、悪いところは悪いところだとチェックしたい。

AERA:
1号機に海水を注入した時点で2号機、3号機にも注水していれば爆発は防げたのではないのか?

勝俣:
そういう考えもあるかもしれないが、現場ではベストを尽くしたものと考える。

Q:
清水社長が倒れた時点で対策本部長を代わる考えはなかったのか?この間、東電のトップが倒れて不在という異常な状態になっている、なぜそのときにあなたはいなかったのか。

(この質問に対する答えは配信遅延のため不明)

(次の質問も配信遅延のため不明)

勝俣:
当時、800人を超える人が発電所にいた。直接運用に関わらない人もいたので、半分ぐらいの人員を撤退させることを考えたが、そのあたりで誤解があったものと思う。
海水投入はその当時席上にいたが、1号機に入れること、2号機に入れることも躊躇はなかった。発電所は厳しい状況が続き、本店とのやりとりも含め緊迫した状況が続いた。それも含めて、免震棟の環境まで私どもが配慮する余裕がなかったのは、働いていた方々に申し訳ないと思う。現時点では改善してきている。29日からはこれまで500人がごろ寝のように泊まっていたとのことだが、そのあたりは鉛で遮蔽するとかして、防護着を脱ぐときに前室で脱げるようにするとか、人数を減らして29日からはだいたい200名ぐらいに絞って、次の基地を第二発電所体育館に設置して、そこから必要な作業があれば出て行く、最高司令所は第一に残す、という改善を図った。これからも働く方々の要望を踏まえてできる限りのことはしたい。

TBS:
「一応の安定を見た」と発言されたが、今も避難された方が大量にいらっしゃる中でとうてい安定した状況とは思えない。この避難しなければいけない状況がいつぐらいまでに解決するのかという見通しが欲しい。
また、清水社長が戻ってきたらまたバトンを渡しとのことだが、この時期に倒れている人に戻すのか?会長が最後までやる気はないのか?

勝俣:
最終的には残留熱の除去が喫緊の課題。その後も、天井がなくなって(使用済み燃料プールから)放射能が出ているという状況もあるので、そうしたことへの対応、プール内からの燃料の取り出し、遮蔽ということもあるので、最終的な安定まではかなり長期間かかるものと考える。その中で、避難されている方々、地域の影響評価をして、どの段階で(戻れる)というのは今申し上げるのは難しいと考えている。私自身の見解としては数週間というのは難しいのではないかと考える。
社長がいま入院しているわけだが、どのぐらい入院するのかは医師の診断にもよるので、そこがどうなるかによって、何らかの対応が必要であればはかるということである。それまでは私が全体の調整役になる。

読売新聞:
会長は冒頭で4回頭を下げてお詫びを述べたが、改めて会長と清水社長の経営責任についてどうお考えか?

勝俣:
思うところはあるが、当面はとにかく今の事態をいかに収束させ安定させていくかと言うことが大事。そこに全力を投入することが私の最大の経営責任と考えている次第。

読売新聞:
昨晩、清水社長が倒れたとのことだが、公表まで半日かかっている。これまで東電発表でデータが1日遅れていたり、その後に訂正があったりというのが続いているが、情報伝達の姿勢やタイミングはどのように認識されているか?

勝俣:
ミスが生じたりタイミングが遅れたりたことは大変申し訳なく思っている。基本的に、私どもが情報を隠すといったことは全くない。システム的にも、官邸、消防庁、経産省、保安院、自衛隊、すべてが一緒になったところで報告会議をしている。これは発電所やオフサイトセンターも含めてテレビ会議をしている。
初日に、官邸に1号機の爆発(の報告)が上がるのが遅かったという指摘があった。当時の状況で言えば、現場に人が見に行ったが、そのときに通信手段がまったく途絶えていたことでの遅れもあり、1時間遅れたと言うこと。情報の発表ミスなどは、全体会議の中で議論しながら人を強化しようとか、対策を講じているところ。

ロイター通信:
東電の今後について、会長はどのようにご覧になっているのか。これは債務超過に陥る可能性はあるのかということ。また、東電は現在の姿で存続できるのかどうか、原発というものを引き続き民間でリスクを負い続けることが可能なのかどうなのか。

勝俣:
今後は、重要なファクターとしてアンノウンの部分が多い。1号機から4号機の収束を含めてどのような格好で落ち着くのか、損害賠償についても法律がどのように具体的な法律になって我々がどの程度救済されるか、その要素がアンノウンなので…。ただ、一言で言えば大変厳しい状況が続くと言うことかと思う。
原子力発電の今後は私の立場から言える状況にはないので、控えさせていただくが、他社の原発についても影響していると言うことは大変申し訳なく思っている次第。

NHK:
計画停電に関して、夏のピークには需要が明らかに供給を上回るとのことだが、それまでに供給力の増加の見通し、ガスタービンで何万kwなど具体的に。また、経営問題について、株価落下に歯止めがかかっていないが、保証で資金が不足する懸念もあるが、それに関する見解を。

勝俣:
4650万kwを7月末までにという話をしたが、新しいガスタービンのかき集めや故障しているものがどういう復旧見通しでできるかふまえて検討している。今後さらにつめて最大限確保したいと考えている。節電ということでいろいろお願いしているが、これも踏まえて、なんとか計画停電をしないようにと考えている。
経営については、ひとまず金融関係から2兆円を超える資金の担保をしている。この部分は燃料代が上がる、復旧費等もかかるといったことで、いくらあっても足りない状況なので、こうした点も、政府と協議をしながらなんとか資金不足に陥らないよう努力したい。

フリーランス上杉:
昨日の夜に(副社長の)武藤さんにも質問したが、清水社長が出てこないことで世界中でも心配されていて、統合本部で元気でやっていると聞いていたが急転しての入院。今日の昼の説明では納得できないが、あらかじめ入院する予定だったのでは?具体的な病状は?
3号機から出たというプルトニウムについて、4日前はプルトニウムの検出していないどころか機器もないということだったが、21日・22日に検査をしたと発表、結果が出ているということだが矛盾している。政府にいつ報告したのか?

勝俣:
清水社長の件だが、昼は会議にいつも出てきていて、急に体調悪化ということを聞いて私も驚いた次第。基本的にはこれまでの心労、過労、疲労といったところが溜まって血圧が高くなったり、めまい的なものがしたりといった状況で医師の診断を仰いだということ。プルトニウムについては武藤から。

武藤副社長:
プルトニウムの検出についてのご質問だが、検出されたプルトニウムは3/21と22に採取して、社外関係機関に測定をお願いしていたもの。これまでは測定結果が出ていないと言うことで申し上げてきて、あと数日で結果が出るとご説明してきたと思う。それ(結果)が出たのが3/28。結果が出て、国にも測定結果についてご報告して、夜に公表させていただいたというのが経緯です。

上杉:
武藤さんの会見では測定していない、外部にこれから(機器を)借りますという発言があって、矛盾があるが?

武藤:
結果があと数日で出るということを申し上げてきたつもり。

上杉:
外部機関での測定は結果が22時間で出るはずだと聞いているが。

武藤:
アルファ線測定は時間がかかるとのこと。我々は測定機器を持たないので、外部にお願いした。21と22にサンプルを採取し、それを外部機関に持って行った。そのあと先方で測定を行い、結果をもらったもの。

上杉:
3号機が爆発した直後にヨウ素、セシウムが検出された時点でプルトニウムの測定を行うのが国際的な基準ではないかと思うが、なぜ時間がかかったのか。

武藤:
ベータ線、ガンマ線の測定の方が早く行える(結果が出る)ため、まずベータ線ガンマ線の状況を見てから行った。

赤旗:
原子炉の状況や格納容器の状況について正確に把握するのが難しいとのことだが、原子炉から(放射性物質が)漏れているわけですよね、漏れているのを止めないと事態は良くならないのではないかと思うが、そのあたりの見通しはあるのかないのか。
事態が悪化することを防ぐとおっしゃるが、悪化するというのはどういうことか?心配されるのはどういうことで、どういう手当を行っていくのか?

勝俣:
原子炉の中から放射能が出てきているおそれというのはおっしゃるとおりだと思う。漏洩してきている放射能を減らすためには原子炉を十分に冷やすことが必要で、そのために注水を継続してきている。冷えなくなれば出てくる放射能の量が増えるわけだが、そうならないように注水を継続し、冒頭で説明したように、限られた数値だが圧力容器の温度や圧力、水位などほぼ安定的に変化してきていると思っている

日経:
政府の中でも、膨大な賠償を背負う東電が民間として存続できるのか危ぶむ声があり、国営化する意見もあるが、民間企業として存続できるとお考えか?
廃炉やむなしとコメントされたが、廃炉の費用はどれぐらいで見積もっているか?
原発事故のあと、日本のエネルギー政策は大きく変わらざるを得ないと考えるが、原発を福島第一原発の7号機と8号機、東通原発と計画しているが、これは白紙に戻すのか?

勝俣:
国有化の議論はいろいろなご意見があろうかと思うが、我々は民営化でありたいと最大限努力すると考えている。
廃炉費用はどこまで見るかにもよるが、当面は放射能を閉じ込め炉を安定させる、遮蔽までの費用と言うことになると思うが、まだまだ試算する状況にはない。まだいろいろな手段を検討し、何らかの手段で実現したいという状況なので、見積もりまではいっていない。
エネルギー政策のはなしだが、増設計画のあるところについて、今後の日本のエネルギー政策をどう考えるか、原子力をこれからも拡大することを認めていただけるのか、そういうことの焦点だと思っている。今、なかなか考えようということにはならないと思う。

東京新聞:
津波対策で、社長は津波レベルが想定外だったとおっしゃっている。振り返ると、津波対策は東電として足りなかったところがあるかなと言う反省はあるか?菅総理も言っているが、見通しが甘かったというような発言もあるが。

勝俣:
津波によって大惨事を引き起こしたわけで、そういった意味合いにおいては対策が不十分だったということかと思う。これまでの経緯等々も踏まえて、津波対策が十分ではなかったところがあるのかについては十分に詰めていきたい。

Q:
清水社長は経団連副会長、電事連会長。これらの兼務についてはどうお考えか?

勝俣:
これらもどういう格好で整理するかというのは今後の課題だと思う

ITmedia:
統合対策本部の会議では議事録は取っているのか?とっているのであれば議事録の公開は考えているか?

勝俣:
記録はある。今後私どもとしても検証していくことになるが、経産省や官邸と共同の所有なので調整がどうなるかによるかと思う。

ITmedia:
公開すべきだとは思うのか?

勝俣:
どういう内容かを拝見していない。

Q:
県民への謝罪と県知事への対応について。佐藤知事は原発推進派として今後プルサーマルの受け入れでも安全承認をしている人間だが、東電からの謝罪を受けず、自衛隊を激励しており、東電の方へは差別的な扱いがあるが、何か意見はあるか。

勝俣:
そんなことを言える立場ではない。謝罪にお伺いしたいところで「全体の収束へ力を尽くして欲しい」と言われたので。

Q:
謝罪するのは県知事ではなく県民にですよね。なぜ現地で県民に謝罪していないのか?今後予定はあるのか?

勝俣:
福島県民へといったときに、何をもって福島県民への謝罪になるのかということもある。知事、関係市町村、議会へということをやっているところだが、別の方法があればそれも考えたいと思う。

Q:
金融機関への支援要請が行われた中で、信金中央金庫が入っているのかをおうかがいしたいが

勝俣:
そこまでは確認していない。のちほど事務方から回答したい。

朝日新聞:
組織として、会長は肩書きとしては無任所だとおっしゃったが、組織として社長がいないことのデメリットをどうお考えか?いなくて大丈夫ならなぜいらっしゃったのかという話になる。
東電の社員の皆さんや家族の皆さん、協力会社の皆さんに対しての最高責任者としてどういうメッセージをお持ちなのか。給料を出しているのだから、契約があるから働いてくれと言うことなのか。

勝俣:
社長は業務執行の最高責任者であるので、長期不在であれば障害が出てくるということかと思う。メッセージについては社長からすでに出している。

CNN:
この事故は日本だけではなく世界が心配している。世界へ向けてのメッセージはあるのか?また、被害が出ているが、他国への影響についてはどういうものがあるのか?

勝俣:
大変、諸外国にご心配、ご迷惑をおかけしたことは申し訳なく思います。これについても諸処の手段を通じて発信し、現状等々を海外の皆様へも知っていただくような努力は進めている。
現時点で言うと、直接的な意味合い、放射能汚染などはほとんどないと思っている。しかし、いろいろな農産物の輸出入含め不安を大きく与えていると言うことも含めて、大変申し訳ないと言うことで考えている。

日本インターネット新聞社:
事故当時、会長はマスコミ幹部を引き連れて中国旅行に出かけていたと報じられている。(この費用は)東電持ちだったのか?
避難所に職員を出しているとおっしゃったが、南相馬市には電話一つきていない、職員もきていないとのことだが事実確認は?

勝俣:
全額東電負担ではない。

日本インターネット新聞:
マスコミ幹部の旅費を一部持ったということか。

勝俣:
たぶん自分たちの分よりは多めに出している。

日本インターネット新聞:
編集委員か、論説委員か。

勝俣:
マスコミのOBの研究会、勉強会の方々。これはプライベートなので名前は出せない

Q:
プライベートではないのではないのか?
これはマスコミと東電の癒着ですよね?
(配信不安定のためこのあと詳細不明)

司会者:
(南相馬市の件については)市長さんに確認したい。

毎日新聞:
ベントが遅れたのは菅首相が来たからという話があるが、事実関係は?

武藤:(回答者不明瞭)
ベントについては、早くするようにという指示をいただいて、現場で準備にかかったが、電源がなく、照明もない中で、通常であればスイッチを動かすだけの操作だが、現場へ行って操作する、電源を繋ぐ操作が手作業で必要だったので、最善を尽くしたつもりだが、結果としてはベントを行うまでに時間を要したことになり、ご指摘のようなことになったのだと思う。

朝日新聞:
1号機、3号機、4号機で天井に穴を開けて水素ガスを逃がすことは検討しなかったのか。5号機、6号機では早いうちにやったようだが。

武藤:
水素が建屋の中に出ると上の方に溜まり、それが何らかの原因で爆発すると建屋を破損させることになる。その経験を踏まえて、5号機6号機では万が一なったとき(水素が溜まったとき)のために穴を開けることを行った。

朝日新聞:
水素ガス発生は専門家であればすぐにわかることだと聞いているが。

武藤:
天井に穴を開けるというのはそれなりの準備が必要なので、できたところから実施したということ。

朝日新聞:
3号機についても間に合わなかったのか。

武藤:
結果としては手が着かなかったということ。

Q:
清水社長から辞意は?
取締役会として代わりを選任することは考えていないのか?

勝俣:
辞意は出ていない。取締役会で、そのような議論も行っていない。

読売新聞:
燃料のことをお伺いしたい。
1つは、残っている核燃料について。プールと炉心とあるが、会長はプールの燃料をどうするかと触れたが、具体的にどうするのか。上にある燃料を動かすクレーンがぶっ飛んでいるが。炉の方は、炉のまま封じ込めるのか、そうであればどのような手段があるのか、どれぐらい時間がかかるのか。その間、避難生活を続けなければいけないのか。
2点目は、代替の燃料、火力のこと。火力は今ガスタービンを検討とのことだが、ガスタービンは都市型であり、柔軟に色々なスペースに設置できるが長距離送電には向いていないので立地が限られてくる。具体的な計画はあるのか。安い燃料もあるかと思うが、ベストミックスが議論になっていたときに俎上に上がっていたオリマルジョンを導入する検討はあるのか。

勝俣:
(核燃料は)燃料プールにあるものと炉にあるものがある。プール(のもの)は水につかっているが、屋根がない部分もある。これをどう取り出せるのかについては、通常のクレーンはできないので、代わる方法を考えている。建物の健全性がどうか、どう設備設計をしてどう出すのかと検討する必要があるので概念についてアイデアを出して検討しているところ。プールは水が入っていれば冷却できるので、時間はまだ少し炉よりも課題は小さいかと思う。炉は中に水を入れておかないと冷えないので、まずはここをしっかり冷やして安定した状態に持って行くことが先決だと思う。見通しは、ともかく冷やすことに全力を注ぎ込んでいて、いつまでというのは難しい。
ガスタービンについて、設置場所は火力発電所の中に敷地が余っている場所があり、そこへの設置を考えている。オリマルジョンは(発電量を増やす目標が)夏ということを考えると、立ち上げるのは無理だと思う。既存のLNG、またはガスタービンの立ち上げを考えている。

Q:
これまでの状態から火力で補った分、CO2排出量はどう考えるか。

勝俣:
これは増えると思う。環境問題は別の段階で考えさせていただきたいと思うが、お客様に停電でご迷惑をかけているので
(音声停止のため回答後半不明)

週刊現代:
株価急落についてコメントを。また、計画停電に不公平感があるが、総量規制は考えていないのか?

勝俣:
株価について、市場の厳しさを厳粛に受け止めている。その上で、株価回復も含め、原子力をなんとか安定的に収束させるのがスタートだと考えている。
総量規制については、これから夏場だと13時から14時にピークがあるので、ピークのクリアについてご協力いただきたいと考えている。

共同通信:
1号機から4号機にについて廃炉とおっしゃっていたが、廃炉に伴う困難さとそのスケジュール感を。

勝俣:
困難さは、まず冷却して冷温にすることが一つ、それから施設の絡みとして、炉に海水を注入しているために海水がかなり多く塩分が多い、これをどう除去するか。これは、塩分が入るということで配管などを含めて腐食が早くなることに繋がるので、その対策を講じる必要がある。建屋から格納容器からの放射能が出ている、これをどうやって封じ込めるのか、コントロールするかという問題がある。最終的には遮蔽する、これも含めて並行的に検討している
プールなりに入っている燃料をどうやって取り出して、他に保管するかと言うことも場合によっては課題になる。どれも大きな課題であり、総力を挙げて検討しているところで、なかなかスケジュールは申し上げにくい状況

Q:(質問者聞き取れず)
東電は営業エリア内に原発がないとうかがっているか、地方にリスクを押しつけて自社の繁栄を図っていることにならないか?恥ずべきことではないか?

勝俣:
ご指摘にあるようなお考えもあり、なんとか首都圏にと検討もしたが、立地上含めなかなか難しいというのが現状。そうしたことで福島県、青森県、新潟県にお願いしてそこに作っている。そこで今回のような事故を起こしたことは申し訳なく思っている。

フリー村上:
今回の事故で被害に遭われた方には東電をつぶしてでも補償を優先させるというお気持ちなのか?

勝俣:
最大限の補償というか、お詫びも含めていたしたいと考えている。全体としては法律の枠組みの中でどうなるのかというのも含めての考えになる。

IWJ岩上:
廃炉に向けて進める方針を示されたが、このゴールがどのような形なのかというのが示されないと姿が見えてこない。ロードマップもだが、具体的な最終形はどのようなものになるのか。チェルノブイリでは石棺が最終的な封じ込めだが、そういうものを想定しているのか、あるいはそうした何らかの形でのゴールによって、放射性物質の飛散は完全に食い止めることができるのか、最後には何10kmも人が住めないようなエリアができるのか、これから廃炉に向けてのゴールを、お示しいただきたい。どのぐらいかかるのか、これは何年間かかかるものなのか。
冷却システムの復旧について、電源の繋ぎが成功したと報じられ安堵感が漂っているが、通電したと言うだけでは冷却システムが動くかどうかはわからないはずです。機械系が故障していた場合、どのように手立てを打てるのか。最悪の場合、補修修理が間に合わない場合、外部からポンプを持ってきたときの調圧などはどうなっているのか?どのようにご検討なのか。
モニタリングポイントについて、数が少なすぎるのではないか。各種検査の分類も数が少なすぎるのではないか。国民の不安は放射性物質の飛散にある、敷地外だけではなく、想定できる広範な地域に独自に自らの責任で放射性物質の測定を行うべきではないのか。
この3点、お伺いしたい。

勝俣:
廃炉のゴールについて、先ほどご説明したとおり、冷却から始まっていろいろな課題、放射能漏れを防げるのか防げないのか、遮蔽をどうやるのか。それがステップであろうと。

岩上:
コンクリートで固めることを考えるのか?

勝俣:
他の方法も諸処検討しているところで、これだというところで確定しているものはない。
冷却はご指摘の通り、ポンプが水につかっていたりすることもあって、一つ一つ点検しないと稼働するのかは難しい。建屋の地下に高レベルの排水が入っていると言うことで、まずは排水をする、そのあとクリーンにして点検していく。基本線はそういったことで冷却を考える、と同時に他の方法で冷却できないかということも考えている。

岩上:
機械的故障が回復不能だった場合は検討しているのか?

勝俣:
ポンプというよりも、それ以外のものでも代用方法があるのではないのかと言うことも含めて、多種多様に調達をしている。モニタリングポストはご指摘の通り、少なかったと言うこともあるが、今日あたりから30カ所、組織的に保安院ともすりあわせをしながらモニタリングを開始した。

岩上:
その検出方法や数値はどのように担保できるのか?

勝俣:
保安院が見るということであろうかと思う。

岩上:
最終形になったときに周囲に人は戻れるのか、チェルノブイリのように立ち入り禁止区域になるのか

勝俣:
そこはこれからのことであって、そういったことの地域への影響等々もよく考慮しながら、検討しているところであります。

東洋経済:
資金がいくらあっても足りない中で、民間として残りたいという声もあった。組織をスリム化するなり、出資しているものを見直すなど、そういう考えはあるのか?公的資金注入であれば税金が使われるわけだが。
火力を使って発電量を増やすとのことだが、原油高の中で電気料金に跳ね返る可能性はあるのか?

勝俣:
資金についてどのぐらい必要かが定かではないため、見通しができない状況にある。今後、それを踏まえつつ対応を図っていくが、一つに民間企業としてコストダウンなどの努力等はかっていく所存である。
原油高での電気料金への反映は難しいところで、燃料調整条項をどう考えるのかとか、他のものはどうするのかというところもあるので、いろいろなケースを作って対応をどうするのかということであろうかと思う。

朝日新聞:
さきほど福島第一について国がこのまま原子力を認めてくれるのであれば先に判断するという話もあったが、福島も東通もかなり先の計画だったと思うが、火力に変える考えはないのか?
柏崎刈羽の運転について、普通の人からすると原発の運転か計画停電かと人質を取られたかのような状況かと思うが、どうお考えか?

勝俣:
柏崎刈羽については地元からもご心配を頂いており、当社としてはいろいろ対応策など、冷却を2重3重に担保するにはどうするかなど検討し、地元の方々のご理解を頂ければと説明会を行っているところ。
(福島第一の)7号8号等々は、国もあるが県や地元のご理解が大変重要な要素になってくるので、現時点ではとてもとてもということであろうので、今後どうしていくかは詰めていくことになろうかと思っている。今ただちに火力に等々の計画はしておりません。

フリー畠山:
チェルノブイリでは事故処理に80万人が従事したが、今回は何人ぐらいの人員を見込んでいるのか。どれぐらいを確保するのか、それほど必要ないとお考えか。PCBなど他の有害物質についての調査を行う予定はあるのか?

勝俣:
廃炉はどのようなやり方についてこれから検討する段階なので、それについて現時点でどのぐらいの手間がかかるのか申し上げるのは難しい。

日経新聞:
事故によって国内のプルサーマルが頓挫する恐れがあり、六ヶ所村も事故続きで運営できていない状況、核燃料サイクル路線はどうなるのか。原子力を日本で再生させるためにはなにか手段があるのか。原発のみ民間から切り離すなど。

勝俣:
サイクル路線については国全体の政策の話だと思っております。プルサーマルや六ヶ所の再処理が開始されるということも、おそらく今回のことを踏まえて遅れていく、その中で議論が行われるであろうと考えております。
原子力の再生は、今、私は国ベースでの再生をふくめて頭がそこまで及んでおりませんので、今後の課題として考えさせていただきます

ロイター通信:
原子力プラントの輸出がインフラ輸出の柱になるはずだったと思うが、それが今回のことでどう影響が出そうかという見通しは。また、影響を受けた方への補償は最大限とのことだが、範囲は?農業、漁業ができなくなったという明らかな方の他、普段は買わなかった水を買ったという人など色々な影響が出ていると思うが、どういったところまでをお考えなのか、今の時点でわかる範囲で。

勝俣:
海外でも原子力輸出がおそらくかなりシュリンクしていくのだろうと。日本では象徴的なのはベトナムだが、今後どうなるのかは見通せる段階にない。
補償の問題だが、損害賠償法がどう適用されるのか、政府と協議をしながらどういう格好になるのか決まってくると思う。

日経:
菅総理大臣がエネルギー政策の見直しも必要だという認識を示したという報道がある。原発中心が変更されることはやむを得ないことなのか、見解をお聞かせ下さい。
(勝俣会長は)社長のころら「3つのE」という、環境性、安定性、経済性ということで、原子力推進も必要であるとおっしゃっていたが、今でもそのようにお考えか。
東電トップに長らくいらっしゃるが、こうした事故が起こらないためにこうしたことをしておけばよかったと反省すること、後悔することはあるか。

勝俣:
政策見直しだが、こうしたときに原子力をどう位置づけるかは今の時点で申し上げるのは大変難しいことかと思う。
環境の問題、安定供給性の問題、効率性の問題、ここをどういう風に理解して自然エネルギーに転換できるのか、火力に頼ってどうなるのか、さりとて今回のような大問題もあるがどうするのか、それはしっかり議論されるということであろうかと思っている。
「3つのE」は資源の乏しい我が国において、うまくバランスをとれる指標として私自身として必要なものではないかと考えている。
こうしたことが起こらないためにどうするか、本当に私どもの反省材料と申しますか、今後事故調査委員会等々通じてどこに問題があったか、どういうことであったか、しっかりとつめて今後の対策に生かしたいと思う

Q:(質問者聞き取れず)
多額の税金が投入されていて、この問題は多くの国民が乗り越えていきたいと考えている。日々、工程表にどのような問題があって、どのような問題を改善していかないといけないのかと共通認識として持つ必要があると思うが、そういうものを発表して国民に見取り図を公開される予定はあるか?

勝俣:
それは出していきたいと思います。今のところ、確定している手段、スケジュールなどが不透明なところもあるので、できる限り早く、国民の皆様、避難されている皆様の生活に寄与できるものが出せればと思うが、申し上げる段階に来ていない。

Q:
わからないことはわからないというのでかまわない、それが重要な情報になるのだと思う。何が課題か、何を東電が課題として抱えているのかわからないことが不安に繋がっているわけだが。

勝俣:
まずはタービンの冷却、ポンプが水につかっている、これらをクリアして早く冷温にすることが第一であります。
炉の中に煮沸されて塩が入っている、これは腐食を早めるので、どうやって除去するか。それから放射能をどうやって少なくして、それを外に出さないようにしていくかという問題。
そして最終的には遮蔽を考えなければいけない。
炉の中やプールにある燃料をどう取り出すのか、という問題もあり、それぞれ取りかかっているが、いついつまでにこの方法でいこうというところまでは行っていない。

NHK:
核燃料サイクルの関係で、今回のことを踏まえて遅れていくという発言があったが、必要性や安全性などふまえて、どのあたりを踏まえて遅れていくと考えておられるのか?

勝俣:
プルサーマルについてご理解、ご了解を頂いたところもあるが、まだ残っているところもある。それを踏まえると、新たな説明をしたときにご理解を頂けるのかというと難しい箇所がある。六ヶ所の処理も、青森県としてとりあえず停止に動いており、こうした点を考えると、物理的にも遅れるのではないかと考える。この核燃料サイクルをどうしていくのかというのは、原子力政策大綱の中で考えられていくのではないか。

レスポンス:
計画停電に絡んで、料金値上げの予定を教えてください

勝俣:
値上げの動向、見通しですね?
これは今後どうなるかは今スケジュールはありません。と申しますのは、どういう費用がどうなるのか不透明であることなども踏まえて、いつから値上げだと言うことを考えているわけではありません。

Q:
値上げは不可避ですよね?しないと断言はできますか?

勝俣:
それはなかなか難しいですね。かかってくる費用が自力吸収できるかどうかもあります。

Q:
海外で進めている原発開発計画はそのまま継続するのか、見直しするのか。
事故によって欧米や新興国の原発開発計画に対しての議論が起こっているが、当事者として諸外国の原発の今後の計画に携わっている方々へのメッセージを。

勝俣:
サウス・テキサス・プロジェクトについてかと思います。先方でも、これを推進するか継続するかという点については疑念があるし、私どもも、資金的に難しくなる中でこれを継続するのは難しいと言うことであろうかと思っています。
欧米進行諸国の問題、これは今回の問題はいわば国内の原子力発電事業者にも大変なご迷惑、ご心配をおかけしたわけですが、欧米新興国にも影響の大きい問題だと自覚しています。こうしたことで、まさに申し訳なかったと。
事故がなぜ生じたのかを世界原子力発電事業者協会や、IAEAを通じて明らかにしていきたい。

報知新聞:
作業員や協力会社社員の被曝があったり、汚染水をかぶった人もいる。排気筒からの放射物質の値がはかれないなど、備えがあまりに薄かったように思うが、会長として人が被曝するということへの想像力が足りていなかったのではないかという指摘がある。防災事業計画やアクシデントマネジメント、事故捜査手順書の中に、有事にはプルトニウムを検出するという項目は設定されていたのか?

勝俣:
非常に悪コンディションの中で輻輳する作業があり、その中で3人の被曝が生じたし、発表ミスもあった。こうしたことは大変な反省事項であり、統合本部の会議においても議論があった。こうしたことを踏まえつつ、難しいことはあるが、我々の東京電力からの指示などをもっと明確にすることを始め、種々方策を講じることにいたしております。ご指摘のようなことは謙虚に受け止め、反省材料としたい。

武藤:
プルトニウムの計測については、時間がかかるため即応性という観点からは事故が進展していく当初は計りながら何かを判断するというよりは、すぐに計れるガンマ線やベータ線を計って対応していく方が確実かと思います。

勝俣:
六ヶ所については溶融炉の問題などもあって行程としてはおくれているが、津波による事故もふまえて緊急点検の指示が出ているが、中身についてきちんと対応して作業を必要に応じて行っていく。

ニコニコ動画:
原発の件について、菅総理と最近お話ししたのはいつか?どのようなお話をしているのか?

勝俣:
よく電話を頂いており、海水注入をはやく真水の注入にすべきではないか、などが最近の電話ではなかったかと思う。
本部には総理のスタッフの方もおられるので、そういった方を間接的に通じて総理と話せる仕組みになっている。

Q:
現地でのオペレーションに当たって、海外からのロボット導入などの動きもあるが、最終的な事態の収束に当たって、人による作業でしか終了しないという認識でよいのか?

勝俣:
非常に難しいところで、人が放射線源のところで作業できればいいが、これができないので、アメリカからロボットを提供いただくという話もあるし、それを最大限活用しながら、高線量のところには人が入らずにできないかというのをやってみてと考えている。
中国雲南省での震災追悼式
日本から遠く離れた雲南省昆明で開かれた
中国メディアも報じない涙の震災追悼式


一部引用・・

その女性は、大地震当時は卒業式の場に居て会場が大きく揺れたものの、先生らの適切な案内のおかげで問題は発生せず、その後帰国便に乗ったという。そのあいだ見た日本国内はどこにいっても混乱はなく、日本人に助けられたという。やはり涙ながらに日本の良いところばかりを語った彼女は、本当は多くの日本の友人や恩師らとともにまだ頑張りたかったとし「早く日本に戻れれば嬉しい」と話した。

 彼女が話し終わった後、司会者は昆明の地元新聞で報道された震災関連の記事を朗読した。その記事とは、昆明だけでなく中国各地の新聞で紹介されているもので、宮城県女川町で中国人研修生20人を避難させるために逃げ遅れ津波の犠牲となった日本人男性の話だ。そこでまた多くの参加者が涙した。

全文はこちら

  被災者の奮闘を称え、原発リスクの過小評価を非難
震災2週目の英語メディア


一部引用・・

英語メディアが伝える「JAPAN」なニュースをご紹介するこのコラム、今週も「JAPAN」なニュースはメディアに溢れかえっています。先週は「外国メディアだからといって全て正しいわけではない」と言いたいがために「ちょっとどうなのよ」という問題報道に多くのスポットライトをあてましたが、先週も触れたように外国メディアには優れた震災報道がたくさんあります。日本をよく知る記者たちが、被災者に寄り添い支える記事。そしてリスクを過小評価しておきながら今になって「想定外」だったという日本の原発運営を厳しく非難する記事。日本メディアが十把一絡げに良い悪いではないのと同じように、外国メディアだから良い悪いではなく、バランスのとれた視点で日本を見つめている外国メディアは複数あるのです。(gooニュース 加藤祐子)

全文はこちら
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原発の世論調査をやらない大手新聞とテレビ
内閣の支持率、政党の支持率などの世論調査をこれまで週単位でやってきたNHK、朝日、日経、読売、産経また在京テレビキー局。

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なぜ?  大手新聞、テレビは誰の為にある?

大手メディアは国家的旦那衆の使い走り?? 東京新聞サイト

東電、原発事業縮小へ 新設計画も「困難」
2011年3月31日 朝刊

 東日本大震災の発生から三週間近く。東京電力の事実上の経営トップ、勝俣恒久会長(71)が三十日、ようやく記者会見し、壊滅的な被害を受けた福島第一原発1~4号機の廃炉や復旧作業が長期化する見通しを示した。今回の事故で、同社の原発事業が大幅な後退を余儀なくされることも認め、東電を待ち受ける厳しい道を表す会見となった。

 「廃止せざるを得ない」。病気で入院した清水正孝社長に代わり登場した勝俣会長は、早い段階から不可避とみられていた1~4号機の廃炉を淡々とした口調で明言した。

 裏を返せば、外部電源が復旧し、安定した状態に入った5、6号機は存続させたい意向と取れるが、枝野幸男官房長官は同日、5、6号機の廃炉も不可避との認識を表明。そうなれば、ちょうど四十年前の一九七一年に営業運転を始めた1号機に始まり、七九年までに続々と営業運転を開始し、計四百七十万キロワットの出力で同社の業績と首都圏の電力供給を支えてきた福島第一原発がすべて“消滅”することになる。

 「東電は、国が結局てこ入れし、時期が来たらまた民営化するしかない」。ある政府関係者が語るように、東電国有化の可能性が、政治筋ではささやかれる。住民や企業などへの損害賠償や、福島第一原発の廃炉作業、不足する電力を補うための発電設備増強など、巨額の費用負担が東電を待ち受けている。

 原発は一基止まると「一日一億円の損」と言われる。民営による生き残りを望む東電にとっては、発電コストの安い原発が不可欠だが、見通しは暗い。

 福島第一以外に、東電が持つ原発は、福島第二の四基、新潟県にある柏崎刈羽の七基。しかし、原発への信頼回復が絶望的な福島県で、福島第二の運転再開は極めて厳しい情勢だ。二〇〇七年の中越沖地震後、止まったままの柏崎刈羽の2~4号機も、運転再開は当面望めない。

 さらに、福島第一の7、8号機を含め二〇一六年以降、順次、運転開始を目指していた四基の原発新設計画について、勝俣会長は事実上、困難との認識を表明。米テキサス州で決まっている原発増設計画への参加についても、「米国の方でも推進、継続するか疑念があり、私どもも資金以外にも難しくなると思う」と断念を余儀なくされそうだ。

 原発への信頼失墜により、電力各社が進める原発の建設や、核燃料を再利用するプルサーマル計画の遅れにも直結。東電が先頭に立ち、官民一体で独占交渉権を得たベトナムでの原発建設計画について、勝俣会長は「かなりシュリンク(縮小)するだろう。どうなるか見通せない」と悲観的な見通しを語った。

 
原子力をめぐる不透明さ

河野太郎のブログ「ごまめの歯ぎしり」から一部引用・・

かつて超党派の自然エネルギー議員連盟が自然エネルギーの促進のために自然エネルギーによる電力の買い取りをルール化しようとしたことがある。

経産省は、それをつぶすために大急ぎでRPS法案をつくり、各党の幹部に根回しをして買い取りルールを潰し、RPSを導入した。その結果、日本の再生可能エネルギーは諸外国と比べ、大きく遅れを取ることになった。

昨年十二月には資源エネルギー庁の長官が直接、東京電力に天下った。原子力、放射線、核などに関する独立行政法人、財団法人、社団法人は数限りなくある。そうした団体に天下った数、出された補助金の金額を何度も資料請求したが、時間がかかりますと返事が来たまま、包括的な資料が出されたことは、自民党政権、民主党政権を通じて一度もない。

さらに、核燃料サイクルに至っては、その問題点がまともに議論されたことすらない。核燃料サイクルの問題に関しては、約11分間の次のビデオをご覧ください。

こちら

経産省と電力会社の癒着は、シロであることが証明されない限り、クロだ。

原子力に関するこうした不明朗なところが是正されない限り、安全性も確保されない。原子力は、その政策、体制、経済性、優位性、そして安全性、すべてがお天道様のもとで見直しが必要だ。

全文はこちら  

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東京大学の寄付講座と東京電力
総額およそ5億円。これほどの大金が、東京電力から東京大学大学院の工学研究科に寄付口座としてだけでも流れ込んでいる。これは、東大の全86寄付口座の中でも、単独企業としてあまりに突出した金額だ。その内訳は、以下のとおり。


建築環境エネルギー計画学  ・・・  単独で1億4000万円
都市持続再生学  ・・・  14社で1億5600万円
ユビキタスパワーネットワーク寄付口座  ・・・  3社で1億5000万円
核燃料サイクル社会工学  ・・・  単独で1億5000円
低炭素社会実現のためのエネルギー工学寄付研究ユニット  
                         ・・・ 単独で1億5000万円
出典は東京大学のHPにある こちら 

東大だけではない。東工大や慶応義塾大学など、全国のあちこちの大学の大学院に、東京電力は現ナマをばらまいている。これらの東京電力寄付講座の内実は、2002年の長崎大学大学院で暴露された。そもそも東京電力が、自分の管区とはほど遠い長崎大学に手を伸ばしたことからも、手口の異様さがわかるだろう。

長崎大学医学部は、戦前の官立六医大の一つという伝統を誇り、その大学院医学研究科を2002年4月から医歯薬学総合研究科へと発展させることになった。ここに突然、東京電力が、9000万円で講座を寄付したい、と言い出した。テーマは、低線量放射線の人体影響。そのうえ、その趣意書からして、原発推進とも受け取れる表現が踊っていた。これに対し、当時の学長、池田高良(まさに被曝腫瘍が専門)は、趣意書の書き直しのみで、カネの受け入れを強行しようとした。

このため、学内外から猛烈な反対論が沸き起こり、夏には混乱の学長選となった。おりしも、東京電力は、福島原発第一のユニット3で炉心隔壁にひび割れがあったにもかかわらず、97年にむりにその交換を行い、2000人近い作業員がかなりの被曝をしていたにもかかわらず、その後も十数年に渡って隠蔽し続けていたことが、ようやく2002年の夏に発覚した。そして、斎藤寛(公害問題が専門)が学長に当選。長崎大学は、9月に臨時教授会を開き、東京電力の寄付講座受け入れを取りやめ、すでに大学側に振り込まれていたカネ全額を東京電力に突き返した。

1956年に水俣病が発見された際、地元の熊本大学は、ただちに現地調査を行い、有機水銀が原因であることを特定し、チッソに排水停止を求めた。ところが、日本化学工業協会は、東大教授たちに水俣病研究懇談会、通称「田宮委員会」を作らせ、連中が腐った魚を喰ったせいだ、などという腐敗アミン説をでっち上げ、当時のマスコミも、この東大教授たちの権威を悪用した世論操作に乗せられて、その後も被害を拡大し続けてしまった。

いままた、同じ愚を繰り返すのか。「核燃料70%の損傷」を、燃料棒292本の7割、204本のそれぞれにほんの微細な傷があるだけ、などという、アホな詭弁解説をまともに信じるほど、いまの国民はバカではない。なんにしても、テレビで口を開くなら、まず、東京電力から受け取った黒いカネを、全額、返してからにしろ。

テレビもテレビだ。公正、中立、客観を旨とする以上、解説を学者に頼むなら、原発賛否両方の学者を公平に呼べ。調べるプロなら、連中のウラ事情ぐらい調べておけ。

(純丘曜彰教授博士 大阪芸術大学)

引用先はこちら
 
2011年03月30日(水)
東京電力勝俣会長の初めての記者会見
全会見の動画はこちら。1~3。全会見の編集記事はこちら。 1~9。
 
日本赤十字社は集めたお金を早く避難地に届けてほしい
避難している人は着の身着のままで家を飛び出したままだ。

多くの人が我が身のことと思い、すぐに寄付をした。
日本赤十字社には一日も早く届けて欲しいと願っている。

赤十字社のHPによると、

3月25日(金)現在:
  100万6,271件 401億7,986万3,867円

の寄付金が集まっている。

寄付金はすぐにも届けて欲しいというのが募金に応じた
庶民の思いだ。

しかしどこを探しても避難地の方々に日本赤十字社から金が出ているという報道はない。
(どなたかご存知の方がおられたら教示を願います)

日頃から寄付金の使途の不透明さを言われている日本赤十字さん、
今日にでもお金を届け、その出金状況を公表してほしい。日本赤十字社のHP

日本赤十字社の役員構成 こちら

常勤副社長の大塚義治氏は元厚生労働省の事務次官。HPから引用

日本赤十字社には、役員として社長1人、副社長2人、理事61人及び監事3人が置かれており、いずれも社員の中から代議員会において選出されます。
平成22年10月1日現在、日本赤十字社の役員のうち退職公務員等は次の4人です。

副社長 兼 日本赤十字学園理事長 
大塚 義治
 就任年月日:平成17年4月1日
 経歴:平成15年 厚生労働事務次官
理事 
西本 至
 就任年月日:平成18年7月1日
 経歴:平成11年 厚生省生活衛生局長
吉原 健二
 就任年月日:平成8年4月1日
 経歴:昭和61年 社会保険庁長官  昭和63年 厚生事務次官
 ※非常勤、無報酬
三浦 大助
 就任年月日:平成20年4月1日
 経歴:昭和54年 環境庁大気保全局長  昭和56年 厚生省公衆衛生局長
    昭和58年 総理府公害等調整委員会委員
 ※非常勤、無報酬

*これは、「特殊法人等整理合理化計画」、「公務員制度改革大綱」及び「特別の法律により設立される民間法人の運営に関する指導監督基準」に基づいて公表するものです。


 
仙台の地元紙「河北新報」の記事から
2011年03月29日火曜日 河北新報(本社仙台)サイト

周辺住民不安と憤り 福島第1原発建屋外高濃度水 

東京電力福島第1原発2号機で28日、タービン建屋の地下から海の方に延びるトンネルと立て坑の中の水から、毎時1000ミリシーベルトを超える放射線量が検出された。付近は建屋外で、放射線管理区域に含まれていない。地中や海の放射能汚染が危ぶまれる事態に、原発周辺の自治体の人たちは一層、不安を募らせた。

 第1原発が立地する福島県大熊町から会津若松市に避難している板金工遠藤明永さん(33)は「(原発を)復旧させようという気持ちは分かるが、状況が悪化していくことに憤りを感じる」と強調。「これでまた、地元に帰ろうという気持ちが遠のいてしまった。東電の社長や社員が避難所に来て、直接謝ってほしい」と語気を強めた。

 双葉町の町民で、家族と別れてさいたまスーパーアリーナ(さいたま市)に1人で身を寄せる農業林忠義さん(60)は「第1原発から自宅まで車で5分ほどの距離しかない。状況が日に日に悪くなり、すごく怖い。帰れないというより、帰りたくない」と視線を落とした。
 福島県会津美里町に避難している楢葉町の鈴木剛総務課長は「とにかく放射性物質を海や敷地外の土地に出さないよう、対応してもらうしかない。早く町に帰りたいと思っているのに…」と言葉少なに語った。

2011年03月30日水曜日

村覆う見えない恐怖 放射能に揺れる福島・飯舘


 東京電力福島第1原発事故の影響で、水道水や土壌から高い濃度の放射性物質が検出された福島県飯舘村。人口約6100、農業や畜産業で暮らす小さな村は突然、原発事故と放射能漏れの渦中に巻き込まれた。村に残る人たちは、見えない恐怖に神経をすり減らす日々を強いられている。

▼テレビ音なし
 「マスコミは『(放射性物質は)ただちに健康に影響はない』というが、将来はどうなのか。ここに住む人の視点に立った情報が知りたい」。生後10カ月の長女らと村で暮らす佐々木美絵さん(26)は訴える。

 家族の事情で村外へ避難できない。「社会的に弱い人ほど情報も手に入らない。取り残されるのでは、という不安がある」と佐々木さん。
 情報を入手するために、震災や原発事故を報じるテレビを見ずにはいられないが、音にストレスを感じるようになり、画像だけを流す。音の出ないテレビの前で、原発事故が早く収まることを祈る毎日だという。

 飯舘村の水道水から飲用の暫定規制値(1キロ当たり300ベクレル)を超える965ベクレルの放射性ヨウ素を検出―。20日、県がそう発表してから、村の生活は一変した。

 土壌などの汚染も明らかになった。土1キロからヨウ素117万ベクレルとセシウム16万3000ベクレル、雑草1キロからは254万ベクレルのヨウ素と265万ベクレルのセシウム。

 数値はいずれも20日をピークに下がる傾向にあるが、村は今も、全住民に水道水の摂取を控えるよう求めている。

▼村内現在4000人
 「国や県が検査結果の意味や対策をしっかり説明しなければ、風評被害や住民の不安は拡大していくばかりだ」。菅野典雄村長は頭を抱える。
 農業や畜産業への影響は大きい。4月にはコメ作りが始まるが、作業の遅れは避けられない。地震の直後、飯舘村小宮の農業安斎徹さん(61)は種もみを水に漬けたが、例年のように田植えができるかどうかを危ぶむ。

 「田植えが遅れてしまえば、収量は半分にまで減るだろう。たとえ収穫できても、飯舘産のコメが売れるのだろうか」と安斎さんは話す。
 村は高級和牛ブランド「飯舘牛」でも知られるが、村内の畜産業関係者からは「ブランド自体を捨てなければいけないかもしれない」との悲痛な声も上がる。

 村外への避難で、6100人の村民は一時、3000人に減った。その後、避難先から戻る人も目立ち、今は約4000人になっている。原発から北西約40キロの飯舘村。安斎さんは不安とともに疑問も抱く。「放射性物質の数値だけが一人歩きしている」。県外の友人から毎日のように「避難しないのか」と言われるが、村を離れるつもりはないという。(太楽裕克、橋本俊)
 
第一原発の現場にまた戻ると言ってくれる作業者。
2011/03/30 05:40 【共同通信】

東電の安全管理に疑問投げかけ 孫請け作業員が証言

 建屋の地下にたまった水で作業員3人が大量被ばくした東京電力福島第1原発で、実際に復旧作業にあたった下請け会社の男性社員が30日までに共同通信の取材に応じ、被ばく事故現場に放射線量を管理する責任者がいなかったことを問題点として指摘した。

 男性はさらに、汚染された水に足が漬かった状態で3人が作業していたことについても「普通は水の中に入って作業なんかしない」と述べ、東電の安全管理の在り方に疑問を投げかけた。

 3号機タービン建屋地下で24日に被ばくしたのはケーブル敷設作業をしていた下請け、孫請けの3人。そのうち、作業をしていたのは孫請けの作業員1人で、下請けの2人は現場監督だった。孫請けの作業員ほど、危険が高い難作業を任される構図になっていた可能性もある。男性は3人が被ばくした事故の問題点として、近くに線量管理の責任者がいなかったことを挙げた。

 現在、放射線量の低い場所の作業は一日8時間に及ぶこともある。作業員は全員、敷地内の免震重要棟で寝泊まりし、乾燥米や缶詰など1日2食、1・5リットルのペットボトルに入ったミネラルウオーター1本という過酷な条件下にいる。

 男性は、東電が作業員を集めるために日当として1人数十万円を払うという新聞記事を読んだ。「そんなことはない。作業は何年もかかるし、多くの人員が必要だ。誰がそんな金を出すのか」とあきれる。

 深刻な状態が続く1~4号機は廃炉になる可能性が高い。男性はずっと第1原発に携わってきた。「廃炉作業が終わるまでには50年くらいかかるのではないか。できれば最後まで作業を続けたい」と心情を吐露。近く、第1原発に戻るという。
汚染された水の処理 新たな問題に
3月30日 5時10分 NHKサイト

深刻な事態が続いている福島第一原子力発電所では、冷却機能の本格的な回復を目指して懸命の作業が続いていますが、建物の中や外で放射性物質に汚染された水が相次いで見つかり、復旧作業の遅れにつながっているほか、汚染された水をどう処理するかといった新たな問題も浮上しています。

福島第一原発では、29日、4号機の中央制御室の照明が点灯したほか、1号機の中央制御室で、原子炉のデータなどを表示するパネルに直流電源を引き込み、一部の機器の状態が表示できるようになりました。失われた冷却機能の回復を目指して、懸命の作業が続けられる一方で、原発の建物の中や外では、放射性物質に汚染された水がたまっているのが相次いで見つかり、復旧作業の遅れにつながっています。

このうち、2号機のタービン建屋の外にある「トレンチ」と呼ばれる配管などを通すトンネルで見つかった汚染された水は、表面の放射線の量がタービン建屋の地下にたまっていた水と同じように高かったことや、「トレンチ」が地下で建屋に入り込んでいることなどから、東京電力では同じ汚染された水の可能性が高いとみています。

また、1号機の「トレンチ」については、タービン建屋の1階とつながっているなどとして、建屋の地下で見つかった汚染された水が「トレンチ」に流れ込むことは考えにくいとして、津波によって海水が流れ込んだ可能性もあるとみています。東京電力では、現在行っている放射性物質の分析の結果、問題がないことが確認されれば海に放出することも検討するということです。一方、1号機から3号機までのタービン建屋の地下で見つかった放射性物質に汚染された水の除去は、依然、進んでいません。

これらの水は、原子炉から出ているとみられますが、どのような経路で漏れ出ているのか特定されていないことから、今後も増える可能性があります。東京電力では、汚染された水をためられる場所を探しているほか、たまった水を処理して放射性物質を取り除く方法についても検討を始めていますが、汚染の高い水を通常の方法で処理できるかは分からないということで、汚染された水をどう処理するかといった新たな問題も浮上しています。



岡山の「林原」   一度ウソをつくと上塗りしかない?
☆世界的にバイオの研究開発企業として著名だった「林原」。岡山県が誇る企業だった。なんで??。一回粉飾決算してしまって、その翌年からは無間地獄へ落ちたのかもしれない。人はみなちょぼちょぼなんかなあ。

2011年3月29日 08時43分 共同

林原、不正経理を27年継続 融資1千億円引き出す
 
 会社更生手続き中のバイオ企業、林原(岡山市)について東京地裁に提出された調査報告書の全容が28日、判明した。金融機関に虚偽の決算報告をするなどの不正経理は1984年(10月期、以下同じ)に始まり、発覚した2010年まで27年間続けていた。

 90~01年には架空の売り上げを計上して業績好調を装い、金融機関から融資を計1千億円引き出して、一部を不動産や計42億円分の美術品購入に支出。創業家などへの違法な疑いのある配当も20年間続けた。

 研究開発やメセナで実績を上げた有名メーカーを破綻に追い込んだ乱脈経営が、公的な調査で明らかになった。報告書は林原健・前社長ら旧経営陣の責任を「調査・検討する必要がある」と指摘。今後、管財人らによる損害賠償請求や刑事責任の追及に発展する可能性もある。

 報告書によると、林原は84年から「金融機関に提出した決算書類で数字上の操作を継続的に行っていた」と指摘。90年からは計287億円の架空売り上げを計上した。02年以降は負債を少なく見せるため、金融機関に虚偽の借入残高表を提出。更生手続き中の林原商事(岡山市)、林原生物化学研究所(同)も決算書類を操作するなど、グループ内で粉飾が常態化していた。
  
オールジャパン。  同じ船に乗っている。
日本の持つ最高の英知を結集して強力なオールジャパン復興政府を樹立すべき~大震災で

一部引用・・ 

日本人大衆の被統治能力が賞賛される中でしかし、もたつく対応に日本政府・東京電力に対しその統治能力のレベルの低さに、痛烈な批判が日を追って海外で広まっています。

 情報収集が後手に回り、情報開示も遅れ、記者会見で不手際を見せ、作業手順も右往左往している、いっこうに統治能力を発揮できない日本政府と東京電力に対しては、海外メディアは痛烈に批判しています。

 世界が賞賛する被統治能力・ガバナビリティ【governability】を示す日本。

 世界が酷評する統治能力・リーダーシップ【leadership】を示す日本。

 日本の持つ二面性が顕在化したということです。

全文はこちら

☆この文章を読んで、

世界が賞賛する被統治能力・ガバナビリティ【governability】を示す日本。

と言うところに、自分としては複雑な思いを感じる。 突然、家と日常生活を放り出して、原子力発電所の場所から同心円で
20キロ離れたところに行けという、こんな目に会わされても、お上の言うこと、やることに黙って従順に従っていくしかない我々。

 現在その対象区域の人たちが東電本社にお願い(or抗議)に行き、離れた土地での安定した衣食住の継続的な確保を求めたとも聞いていない。

今は中国を含めて、諸外国から被災地の国民の行動が称賛されている。しかしそのうちに「日本人の一般人は、自分らでお互いに牽制しあってるのか、お上にはな~んもよう言わん羊の群れのようだ」となる。

ある長所は短所であり、短所は長所でもあるが、この大人しさを見ると、ふと昭和10年代の日本人と今の日本人の身のふるまいは殆ど変わっていないような気もする。

このままいけば、昨日の中国電力の社長記者会見の社長発言のように、また新しい原子力発電所が日本各地に間違いなく出来るだろう。

日経webから引用。

中国電力社長、原発推進を表明「これまで以上に説明」

中国電力の山下隆社長は28日の記者会見で「エネルギーの安定供給や地球温暖化防止の観点から原発の開発は必要だ」と述べ、今後も原子力発電所の建設を進める考えを示した。山口県上関町に建設を計画している上関原発については「国レベルで徹底した安全対策の議論がなされたあと、住民に理解してもらうようこれまで以上に説明に努める」と話した。

 同社は来年3月に島根原発(松江市)3号機の営業運転開始を予定。上関原発は2018年3月に1号機の営業運転を始める計画だが、福島第1原発(福島県)の事故を受け、敷地造成工事を中断している。

☆山下社長さんも家族を持っておられるだろうし、この記事を自社のコメント抜きで掲載する日経のデスクも家に帰れば、生活者の一人でもあると思うが、一般の日本人としての運命共同体の一員の意識はないらしい。

この国で暮らす限り、全員が同じ船に乗っていると思っていたのだが、この期に及んでも放射能事故の可能性がある発電所をまだ作ると宣言するのは、中国電力の社長さんや日経さんやその家族は、我々とは違う別の安全な豪華客船に乗っているのかも知れない。かれらのことをエスタブリシュメント(国家的旦那衆)と言うのだろうか。

それにしても、山下という中国電力の社長の名前と、この記者会見は間違いなく後世まで世界の記録に残るだろう。


放射能を浴びたくない
知らなかったが3月27日に原発建設反対・銀座デモがあった。
大新聞やテレビの報道ではこのデモがあったことに気が付かなかった。今回の被災地で行方不明者を探すのに大きな役割を果たしたツイッター。これからは官報のような記事しかない既存大手メディアとは無関係のSNS情報ルートで日本人が動きそうだ。

 
2011年03月29日(火)
フランス 水の除去支援へ専門家派遣
3月29日 21時52分 NHKサイト

深刻な事態が続く福島第一原子力発電所で、高い濃度の放射性物質を含む水を除去する作業を支援するため、フランスは、新たに2人の専門家を派遣したことを明らかにしました。

これは、東京電力の要請を受けて行われたもので、新たに派遣された2人の専門家は、高い濃度の放射性物質を含む水の処理に詳しく、どのように除去するのが最も効率的なのか、東京電力側と対策を検討することにしています。今回の事故を巡って、原発保有国第2位のフランスは、これまでに放射線を測定する専門の車両や発電機、それに防護服などを日本に送りましたが、原発に詳しい専門家の派遣は今回が初めてです。フランスのベソン産業担当相は「経験を積んだフランスの原発専門家が果たせる役割は大きい」として、要請があればさらに専門家を送る用意があるとしています。
 
神戸市消防局からも53名の隊員が原発冷却活動に
(2011/03/29 11:48)神戸新聞サイト

神戸市消防局 福島原発冷却活動に出発 

 東京電力福島第1原発の冷却放水活動を行うため、総務省消防庁から派遣要請を受けた神戸市消防局の緊急消防援助隊員53人が29日、現地に向けて出発した。

 市消防局は今月22日の派遣要請を受け、放射線や化学兵器への対応に詳しい特殊災害隊員を中心に援助隊を編成。現地に大容量ポンプ車や特殊災害対策車など9台を持ち込み、31日と来月1日の2日間、同原発3号機への放水活動に当たる。

 午前10時から神戸・三宮の東遊園地で行われた出発式で、矢田立郎市長は「安全に配慮しながら、沈着冷静、そして士気高く任務に当たってほしい」と隊員らを激励。指揮隊長の浜田宗徳消防司令長(46)は「阪神・淡路大震災で全国から受けた支援へのお返しとして、神戸消防の持てる力すべてを傾注し、対応に当たる」と決意を述べた。

 援助隊はこの後、約200人の市職員らに見送られ、消防車両で福島へ向かった。

(岡西篤志)
 
「プルトニウム検出の意味」と言う解説記事が出ました。
2011/03/29 10:29  共同通信サイト

プルトニウム検出の意味は 

東京電力福島第1原発の敷地内の土壌から、毒性の極めて強いプルトニウムが検出された。どんな意味があるのだろう。
 Q プルトニウムの特徴は。
 A 人体への影響が極めて大きい アルファ線を出し、呼吸などで体内に入ると骨や肺に沈着して、強い発がん性を帯びるため非常に厄介だ。同位体のうち、代表的なプルトニウム239の半減期は約2万4千年と非常に長く、体内に入ると放射線を出し続け、排出されにくい。核分裂を起こし膨大なエネルギーを出すため、核兵器の材料にもなる。
 Q アルファ線とは。
 A 透過力が弱く、空気中では3センチも進めず、水も通り抜けられない。 しかし、人体に入ったときの影響力はヨウ素などから出るガンマ線の約20倍とも言われている。
 Q 健康への影響は。
 A 今回検出されたうち、事故の影響と考えられるプルトニウム238の濃度は、2地点のうちの高い方で土壌1キロ当たり0・54ベクレル。東電は「通常の土壌中の濃度と同じ。人体に問題になるものではない」と説明している。経済産業省原子力安全・保安院や専門家も、ただちに健康に影響はないとの見解だ。
 Q どこまで放出されているのか。
 A プルトニウムは重い元素であり、遠くには飛びにくいと考えられている。ただ、今回は原子炉建屋の外でも高濃度の放射性物質が検出されており、専門家は「動向をチェックすることが必要だ」と指摘。東電は今後も土壌を定期的に採取して調べるとしている。
 Q 今回の事故でこれまでに検出されたヨウ素やセシウムとはどう違うのか。
 A 気体となって放出されるヨウ素やセシウムと違い、プルトニウムは沸点が約3232度と非常に高く、気体状になる前に溶け出したと考えられる。これは、損傷した燃料そのものが水に混ざって外に 出ている可能性があることを意味し、より深刻な状況になったといえる。
 Q どこから出てきたのか。
 A 3号機ではプルトニウムにウランを混ぜた混合酸化物(MOX)を燃料にするプルサーマルを実施しているので、ここから出た可能性がある。ただ、プルトニウムは原子炉内でウラン燃料が中性子を吸収すると生成されるため、ほかの号機の燃料にも含まれている。現時点では出所の特定は難しい。
 Q 今後の対策は。
 A これ以上放出が続かないようにしなければならない。燃料が損傷するのを抑えるため、原子炉や使用済み燃料プールの冷却をこれまで以上に強化し、封じ込めることが求められる。(2011年03月29日 共同通信社)

2011年3月29日 11時38分 東京新聞サイト

水の排出、解決めど立たず 福島第1原発事故

 東日本大震災による福島第1原発事故で東京電力は29日、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能回復に向け、1号機のタービン建屋地下にたまった高濃度の放射性物質を含む水を復水器に移す排出作業を進めた。

 同様のたまり水がある2、3号機では、満水の復水器を空けるために別のタンクに水を移すことを検討。タービン建屋には冷却機能を回復させるのに必要な電気系統の設備が集中しており、こうした水の排出が急務だが、解決のめどは立っていない。

 経済産業省原子力安全・保安院は29日の記者会見で、1~3号機の建屋外の立て坑で見つかった高い放射線量の水が、海にあふれた状況は確認されていないが、継続的に調査するよう東電に指示したことを明らかにした。水は除去する方針だが具体策は未定。水位が高い1号機では流出防止のため土のうを積むなどして対応。2、3号機は水位が安定しており、対策を検討している。

 また1号機では、原子炉を冷やす水の注入に使っている消防ポンプを、29日中にも仮設の電源ポンプに切り替える。東電によると、原子炉の温度が上昇しているため、28日夜から水の注入量を増やしている。

 29日は、3号機の使用済み燃料プールに生コン圧送機で真水の放水を計画。4号機では中央制御室の照明復旧を目指す。(共同)

○15:59追加掲載

2011年3月29日 夕刊 東京新聞サイト

プルトニウム「微粒子、水と流出か」

 福島第一原発の敷地内で原発から放出されたと考えられるプルトニウムが見つかったことは、燃料の損傷が進んでいることを示している。

 土壌のサンプルから見つかったのはプルトニウム238、239、240の三種類。検出量はごくわずかで過去の大気圏内核実験で飛んできたプルトニウムと同程度だった。

 ところが、成分を調べると、核実験ではあまり生まれない238の割合が高かった。このため東京電力は今回の事故で飛散したプルトニウムではないかとみている。

 京都大原子炉実験所の山本俊弘准教授は「ガスになりやすく水に溶けるヨウ素とは違い、プルトニウムは重くて外に出にくい。それが、離れた場所で見つかるということは、核燃料がかなり壊れていると考えた方がいい」と指摘する。

 ウランなどを焼き固めた燃料棒内のペレットは、炉の運転で燃焼している間に割れることがよくあるという。山本准教授は「その燃料が壊れて粉末の微粒子が出た可能性がある。重いので水に紛れ込んで流れ出たのかもしれない」と推測する。

 一方、小林圭二・元京都大原子炉実験所講師は「微粒子になったプルトニウムが、水素爆発や格納容器内の水蒸気を抜くベントなどで飛び散ったのではないか」とみる。

 今後について小林氏は「まず、どこまで汚染が広がっているのかを押さえないといけない。調査点を増やして面的な広がりを調べる必要がある」と話す。

◆五重の壁破れ憂うべき事態
 経済産業省原子力安全・保安院は二十九日未明の会見で「五重の壁が破れてしまっていることを示す。非常に憂うべき事態だと思う」と話した。
 
福島原発事故今日の報道  プルトニウムが海へ出ないように祈る。
2011年3月29日 06時58分

「日当40万円出すから」 原発作業員 確保に躍起

 危機的な状況が続く福島第一原発。その復旧作業は放射能、時間との闘いで、作業員の確保が急務となっている。東京電力の要請を受けた協力会社は、各地にいる作業員たちを呼び寄せようと躍起になっている。中には法外な高給を提示された作業員もいる。

 「日当四十万円出すから来ないか」。福島県いわき市からさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)に避難している作業員藤田竜太さん(27)の携帯電話に、旧知の原発のメンテナンス業者から誘いが入った。

 現場は福島第一原発。高給である以上、それだけ高い危険が待ち構えていることはすぐに分かった。電線の敷設作業をしている友人からは「おれ、もう被ばくしているかも」と聞かされた。

 長男はまだ三つと幼く、妻(26)には新しい命が宿った。ためらいなく断った。藤田さんは、「五十代以上の人は高給につられて原発に戻っているらしい。でも、おれはまだ若いし、放射能は怖い。もう原発の仕事はしたくない」と語った。

 一方、協力会社の男性社員(41)は、勤務先から「人が足りないから戻ってくれないか」と第一原発での作業を要請され、四月以降に福島に戻る。

 男性は計測器を使ってそこが作業できる場所かどうかを調べるのが主な仕事。原発の現状からすると、まさにそこが最前線ともいえる。「特別な報酬があるわけではないが、危険な作業が待っているだろう。断ったら、恐らく会社にはいられない」と半ば強制だと受け止めている。

 同県田村市の男性(58)によると、第一原発で働く知人の父に、「五十歳以上の人で原子炉近くに入ってもらえる人を探している。手当は普通より多く払うからお願いできないか」という電話がかかってきたという。

 東京電力は現場の労務環境について、「放射線量が高いので、一人当たりの作業時間に限りがあるため、人員の交代が頻繁に行われている」と説明。また、「協力会社にお願いしながら人員を確保している。作業費は協定に基づいて協力会社に支給しているが、個々の金額についてはコメントできない」としている。 (社会部・堀祐太郎)

(東京新聞)

2011年3月29日 01時46分 東京新聞webサイト

福島原発、敷地内にプルトニウム 核燃料から放出の可能性

東日本大震災による福島第1原発事故で東京電力は28日、原発敷地内の土壌5カ所からプルトニウムを検出したと発表した。今回の事故で核燃料から放出された可能性があるとしている。濃度は過去に行われた核実験の際に、日本で検出されたのと同レベル。「通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体に問題になるものではない」としている。今後、敷地内と周辺の環境モニタリングを強化する。

 一方、1~3号機の建屋地下から海側に延びるトンネルと、地上につながる立て坑に水がたまり、2号機外の立て坑では毎時千ミリシーベルト以上の高い放射線量が検出されたことが分かった。

 この線量では、15分で今回の作業員の被ばく線量の上限である250ミリシーベルトを超える。30分いるとリンパ球が減少、4時間程度で半数の人が30日以内に死亡するとされる。

 2号機は原子炉損傷の可能性が指摘され、タービン建屋地下には高濃度の放射性物質を含む水がたまっている。東電はこの水がトンネルなどに流れ込み、海にも流出した恐れもあるとしている。

 原子力安全委員会の班目春樹委員長は2号機について「大量に水が漏れているとは考えていないが、原子炉圧力容器が破損した可能性と、その周囲から漏れている可能性のどちらもあり得る」と述べた。

 東電によると、水が確認されたのは27日午後3時半~4時ごろ。公表まで丸1日以上かかり、安全委員会が連絡を受けたのも28日夕と、通報や情報公開が遅れた。

 トンネルや立て坑は、被ばくの恐れがある区域を隔離した「放射線管理区域」の外側にある。トンネル内には冷却用の海水を引き込む配管などが通っている。

 立て坑は1~3号機で深さ約16~22メートル。いずれも上端近くまで水がたまり、放射線量は1号機では毎時0・4ミリシーベルト。3号機は、がれきがあり測定できなかった。立て坑から水があふれたかは不明で、海までは約55~70メートル離れている。

 水の線量が最も高かった2号機外の立て坑内は、空気中も同100~300ミリシーベルトの高い線量だった。

 2号機タービン建屋地下のたまり水との関連について、東電は「同じものであることは否定できない。できるだけ早く(水の)処置をしたい」としている。一方、経済産業省原子力安全・保安院は、引き続き注水による炉心冷却を優先する考えを示した。

 圧力容器の破損については東電が28日未明、可能性に初めて言及。保安院は否定的な見方だが「あらゆる可能性を念頭に置く」としている。

 各号機の冷却機能回復に向けた作業は28日も続いた。東電はタービン建屋地下にたまった水を排出するため、高濃度の放射性物質を含む水をポンプで復水器に回収する作業を1号機で続けたが、2、3号機は復水器が満水の状態。復水器内の水を別のタンクに移すことを予定している。(共同)

2011年3月29日 05時45分

原子炉圧力容器、破損の可能性 「大変憂慮」原子力安全委
 
原子力安全委員会は28日、記者会見し、福島第1原発2号機のタービン建屋地下にたまった水について、原子炉圧力容器が破損し、水が漏れ出た可能性があるとの見解を示した。タービン建屋外でもたまり水が見つかり、班目春樹委員長は「大変な驚きであり憂慮している。事態がいつ収束するか予測できない」と懸念を表明した。

 2号機原子炉で一時、燃料が露出し「空だき」の状態になったとして、班目委員長は「燃料の被覆管がかなり溶け、ペレット(円柱に焼き固めたウラン燃料)も一部溶融した可能性がある」と指摘した。

 班目委員長は圧力容器や冷却材を収めた「原子炉格納容器」について、1号機は問題なく、2号機は破損、3号機は「状態が分からない」とした。

2011/03/29 08:52 【共同通信】

スリーマイル事故の14万倍 福島事故の放射性物質 

東京電力福島第1原発の事故で放出された放射性物質の量は、1979年に発生した米国のスリーマイルアイランド(TMI)原発事故で放出された量の14万~19万倍に上るとの試算を米国の市民団体、エネルギー環境調査研究所(IEER)のグループが29日までにまとめた。

 IEERのアージャン・マキジャニ所長は「事故の深刻度の国際評価尺度で、TMI事故と同じレベル5だとする日本の公式見解は、幻想としか思えず、多くの誤解を招くものだ」と批判。評価尺度はより深刻なレベル6に当たると指摘した。

 IEERによると、事故でこれまでに環境中に放出されたヨウ素131の量は240万キユリー(1キユリーは370億ベクレル)と推定され、これだけでTMI事故の放出量の14万倍。これに加えて、放射性のセシウム134とセシウム137が計50万キユリー程度放出されたとみられ、合わせると放出量は19万倍に達する。

 IEERによると、放射性のヨウ素もセシウムの量も旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で放出された量の10%程度。だが、チェルノブイリ事故の放出源は原子炉1基だけだったのに対し、福島の事故の場合、三つの原子炉と四つの使用済み燃料プールが放出源になったとみられ、半減期が約30年と長く、体内に取り込まれやすいセシウム137の量も多いため、環境への影響が長く続くことが懸念される。

 マキジャニ所長は「日本政府は、事故の実態を市民によりよく理解させるため評価をレベル6に引き上げ、これまで放出された放射性物質の量や、今後予想される放出量などを詳細に公表すべきだ」としている。こんなコメントが非公開指定で入っていました。

「昨日までと今日からは福島原発事故は局面が変わったと思います。

昨日来の福島原発の状況からすると、事故を起こした原子炉は全くの制御不能状態であることがはっきりしました。

おそらく世界の専門家を総動員して策を練っても、いまや現実には現場の放射能が高すぎて対策案を作業することが不能であり、工事自体が出来る局面を過ぎてしまったのではないでしょうか。

決死隊(特攻隊)を募って工事を試みるかもしれませんが、動員に必要な人員が確保できるかどうか。
 
あるいはロボット工事車両があればいいのですが、あればとっくに出しているでしょうね。
それともアメリカ軍に放射能対応特殊部隊がいるのかどうか?
いて欲しいですが。

 今日から、この原子力発電事故は日本の手から離れて世界的難事として認識されるのではないでしょうか。

はっきり言って日本の原子力関係技術者ではお手上げだと思った方がいい。彼らは絶対安全だと言い切ってきたから、最悪の場合の対策案を考えることを当然放棄してきました。だから事故後も全て後追いの説明しかなく、斑目原子力安全院長も対策案を示したことはありませんし、これからもないでしょう。

 プルトニウムは外部被ばくは大したことはありません。しかし空中や水中に流れ出し、もし体内に入ると生涯「内部被ばく」を受けるそうです。

海であれば、魚類など海産物の体内に蓄積されるので魚を食べると「内部被ばく」を受けるおそれがある。

今回のトレンチの水が大量に海に流れ出さないことを祈るしかありません。海に国境はなく海流は地球を何年もかけて還流しています。」

☆ 私には何とも返信のしょうがありません。

いずれにせよ一切いまいる場所を動くつもりはないので、ジタバタせずに、日本人の持つ叡智を信じ、この列島の神々に祈るばかりです。



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