2015年11月15日(日)
2015年11月14日 牛の模型を載せた街宣車で全国をまわり、脱原発を訴える吉沢さん=6月、名古屋市で 東京電力福島第一原発事故により牧場が汚染されながらも、脱原発の意味を込め牛を飼い続けている「希望の牧場・ふくしま」代表の吉沢正巳さんが二十二日、草加市勤労福祉会館で講演会を開く。 主催する市民団体「キビタキとわらしの会」の小見山政男代表は「脱原発の世論をもう一度盛り上げるきっかけになれば」と話している。 (大村歩) 吉沢さんが農場長を務める牧場は、福島第一原発から十四キロしか離れておらず、事故で全体が放射性物質に汚染された。 飼っていた牛は出荷できずに殺処分するか悩んだが、「原発事故の生きた証し」として飼い続けることを決意。 現在も約三百頭を飼育しながら、非営利一般社団法人「希望の牧場・ふくしま」を設立し、脱原発を訴える活動をしている。 「キビタキとわらしの会」は二〇一一年に草加、三郷、越谷の市民らで結成され、チェルノブイリ原発事故の写真展などを開催してきた。吉沢さんとは以前から連絡は取ってきたが、講師として招くのは初。 小見山さんは「九州電力川内原発の再稼働など、原発事故の記憶を風化させようという動きが強まっている。今も原発に怒り、闘う吉沢さんの話を聞き、事故は終わっていないと知ってほしい」と話している。 二十二日午後二時開演。参加費は五百円(十八歳以下無料)。問い合わせは小見山さん=電048(957)4230 |
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東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く富岡町内で民間事業者の大規模太陽光発電計画2件が進められている。13日、郡山市で開かれた町議会全員協議会で町が報告した。 杉内地区で出力約20メガワット、高津戸・清水前地区で出力約30メガワットの発電規模を想定している。 町が県と共同で大石原・下千里地区で進めてきた発電計画と合わせると総出力は約70メガワットに達する。太陽光発電計画で利用する総面積約120ヘクタールは町内の全農地の10分の1に相当する。 町によると、杉内地区では約40ヘクタールに発電所を建設。発電期間は平成29年10月から20年間の見通し。高津戸・清水前地区では約40ヘクタールに整備し、発電期間は30年1月から20年間の予定。 いずれの計画とも東京電力への売電を想定している。町内には東電の変電所があり、送電線の建設コストが低く抑えられる立地的な優位性を背景に太陽光発電計画が相次いでいる。いずれも変電所に近接している農地で、農地転用して建設する。 ■JAEAの廃炉研究棟王塚地区に整備 日本原子力研究開発機構(JAEA)が富岡町に整備する廃炉国際共同研究センターの付属研究施設「国際共同研究棟」は町役場の西隣にある王塚地区に整備されることが決まった。町が町議会全員協議会で示した。 町保健センター、町文化交流センター学びの森にも近く、交流拠点の形成を目指す。 用地は農地で1万1540平方メートル。農地転用を経て町が購入し、造成をした上で平成27年度末にJAEAに売却する。29年3月に完成する予定。 2015/11/14 12:09 |
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盛田常夫 (在ブダペスト、経済学者) (上) 難民流入の現状 欧州への「難民・移民」の大量流入が止む気配はない。10月だけでも、20万人を超える人々が、セルビアからクロアチア、スロヴェニア、ハンガリーを経由してドイツへ向かった。毎日何千人もの人々が押し寄せれば、通過させるだけでもたいへんな仕事である。人々が移動した後には、大量のゴミが散らばっている。毎日掃除しても、次から次へと人々が押し寄せるから、清掃作業も並大抵ではない。 「難民・移民」の大移動を後押しするソロス ドイツの受け入れ口となっているバイエルン州は連邦政府の政策転換を求めて、ゼーホフ州首相がメルケル連邦首相と厳しい交渉を進めているが、今となっては「難民・移民」の奔流を押しとどめる有効な方策が見つからない。その無為無策が続き、メルケル首相の支持率も下がり続けている。 ハンガリーの国境フェンス構築を非難していた各国首脳も、部分的にせよ、国境閉鎖やフェンスの構築を模索することを余儀なくされている。 この間、関係国の政治家たちは解決策を打ち出すことより、他国の政策を批判したり、一定のポーズを作ったりして当面の体裁をとっている。 11月4日、ギリシアが30名の「難民」をルクセンブルグへ空路移送したニュースが配信された。タラップ下でチプラス首相らが見送る光景がテレビで放映された。何十万人の「難民・移民」を通過させておきながら、この程度のことをテレビ放映することに何の意味があろうか。 EUの難民クォータ実施の第一陣と銘打ったものだが、その移送数の少なさが逆に難民クォータ実施の難しさを知らせてくれる。この程度のセレモニィしか見せられないEUの難民政策は、完全に崩壊している。 続きを読む。 |
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2015.11.9視聴時間 06:42 KEYWORDSキーワード アラブ人 襲撃 エルサレム ユダヤ人 暴力 イスラエル人とパレスチナ人の間の暴力が10月に再燃して以来、国際社会が暴力停止を求めても、刺傷事件は後を絶たない。11月5日現在でイスラエル人11人とパレスチナ人70人が殺害されている。エルサレムに住む若い女性4人が、暴力が日常と化した生活への恐れやいらだちを話してくれた。 動画 |
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30代男性の6割以上が「父親の若い頃より自分の地位は低い」と感じている 2015年11月10日(火)16時00分 舞田敏彦(武蔵野大学講師) 先進国では概して将来への展望は暗いが、その中でも日本は突出している 人間は加齢とともに成長してやがて老いるが、それは社会にもあてはまる。 このアナロジー(類推)で言えば、日本はすでに老いを迎えた社会だ。 経済発展(成長)の山はとうに越え、これから先は縮小するだけ。このような見通しは、人々の将来の展望にも反映され、「これから先、生活は悪くなる」と考える人が増えてきている。 子どもの将来を悲観する人も多い。アメリカの調査機関ピュー研究所が2014年に実施した国際意識調査では、「子どもの将来の暮らし向きは、親世代よりも良くなるか、それとも悪くなるか」と尋ねている。 これに対する日本人の回答を見ると、79%が「悪くなる」と答え、「良くなる」は14%しかいない(残りは「同じようなもの」、「分からない」)。 まさに「希望が持てない社会」だ。しかしこうした傾向は万国共通ではなく、上記の設問への回答は社会によって大きく異なる。下の<図1>は、横軸に「良くなる」、縦軸に「悪くなる」の回答比率をとった座標上に、調査対象の44カ国を配置したものだ。 きれいなクラスターに分かれている。希望が持てる社会と、そうでない社会。日本や欧米諸国は後者だ。発展を遂げた後、将来の見通しは悪くなる一方という、先進国の悲哀が感じられる。 対極の右下には、今後も発展が望める途上国が多く位置している。昨今の経済発展が著しい中国やインドネシアも、この中に含まれている。上図の配置には,それぞれの社会の位置付けが如実に表れている。日本も高度経済成長期の頃は右下にあったのだろうが、現在では左上にシフトしてしまっている。 各国の位置は、高齢化のレベルとも関連が深い。日本では少子高齢化が急速に進行し、将来の現役層の負担が大きくなることが見込まれている。子どもの将来を悲観する人が多いのも無理からぬことだ。イタリアやギリシャも同様の事情を抱えている。 続きを読む。 |
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2015年11月14日(土)
山田厚史 [デモクラTV代表・元朝日新聞編集委員] 【第96回】 2015年11月12日 大手銀行が自民党への政治資金を再開するという。大手銀行にとって自民党は融資先であるがゆえに、献金は実質的な金利減免・借金棒引きと言える 郵政3社上場のタイミングで 銀行の政治献金再開とは何事か 大手銀行が自民党への政治資金を再開するという。日本経団連からの要請をうけ、「企業の社会的責任の一環」だというのである。郵政3社が株式を上場し、民営化された郵貯が羽ばたこうとしているときである。銀行業界は「対等な競争条件が確保されていない」と郵貯の「預入限度額の引き上げ」に反対している。 そんなタイミングでの献金再開。しかも大手銀行にとって、自民党は融資先ではないか。それも「無担保融資」だ。選挙の度にカネをせびられ用立てる「現代の大名貸し」が続いてきた。献金は、実質的な金利減免・借金棒引きだ。預金者のカネがこんな使われ方でいいのか。 これは、新聞などメディアが追及する課題ではないか。ところが何故か、おとなしい。税制論議が真っ盛り、軽減税率適用の可否を握る政権党への遠慮、と疑われかねない。 全国銀行協会の佐藤康博会長(みずほフィナンシャルグループ社長)は、10月の記者会見で自民党への献金を「企業の社会的貢献の一環として重要性を有している」とし、再開は「各行が独自に判断する」と語った。 三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3メガ金融グループは、年内にも献金を復活させるという。 自民党へ献金は、国民政治協会を窓口にしている。銀行業界はかてつ同協会への最大の出し手だった。途絶えたのは公的資金で銀行が政府の救済を受けた1998年。再開すれば18年ぶりの復活となる。 第一次安倍内閣でも再開の動きがあった。このときはメディアが騒ぎ、批判的な世論が高まって、安倍首相は「銀行の政治献金は受け入れない」と表明した。 今回、雰囲気が違う。2006年はどんな動きだったのか。振り返ってみよう。 献金再開への動きが表面化したのは12月。旗振り役は、東京三菱銀行の畔柳頭取。全銀協会長を務めていた。日本経団連の要請から始まった。献金再開に踏み切った経団連は、大口の出し手になり得る銀行に参加を呼びかけたのである。前頭取の三木繁光会長が経団連副会長だった。「三木の顔を立てるため畔柳が頑張った」と言われる。 大手3行はこの年、公的資金の返済を終了した。真っ先に返済を済ませた東京三菱が協会長銀行として「再開」を表明することで、みずほ銀行も三井住友銀行も同調する段取りだった。 次のページ>> 大手銀行は法人税を支払ってはいるが…… |
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三橋貴明 2015年11月12日 厚労省が11月9日に発表した9月の実質賃金(速報値)は前年同月比0.5%増で、3ヶ月連続のプラスとなりました。しかし第2次安倍政権発足以降で見てみると実質賃金が5%以上落ち込んでいる事実はあまり大きく報じられません。 これについて作家の三橋貴明さんは、「最終的には実質賃金が上昇するか生産ができなくなるかのどちらかに行き着く」としたうえで、「現在の安倍政権の政策が継続する限り、日本国民の実質賃金は上がらず、日本の発展途上国化は避けられない」との見方を示しました。 「最も国民を貧しくした政権」への道を突き進む安倍政権 第2次安倍政権発足以降、実質賃金は5%以上の落ち込みに 9月の実質賃金(速報値)が発表されました。 厚生労働省が9日に発表した9月の毎月勤労統計調査(速報)によると、賃金の伸びから物価の上昇率を差し引いた実質賃金は前年同月比0・5%増と3か月連続でプラスとなった。 実質賃金が増えたのは、基本給などの所定内給与が同0・4%増の24万538円と7か月連続で増加していることが大きい。厚労省は「春闘のベースアップによって所定内給与が堅調で、今後も実質賃金はプラスが続くとみられる」としている。残業手当などを含めた労働者1人当たりの平均賃金を示す「現金給与総額」も、同0・6%増の26万5527円となり3か月連続でアップした。 一方、今年の夏季賞与(ボーナス)は前年比2・8%減の35万6791円にとどまった。<後略> 出典:実質賃金、3か月連続増も…夏のボーナスは減少 – 読売新聞(2015/11/9) わたくしが重視している「きまって支給する給与」の指数と対前年比を見てみましょう。 日本の実質賃金指数(きまって支給する給与)の推移 3ヶ月連続で対前年比のプラスになったとはいえ、何しろ第2次安倍政権発足以降、実質賃金は5%以上も落ち込んでいるのです。これを取り戻すのは、現状の上昇率では相当に長い時間が必要になります。 それにしても、消費税増税のインパクトはすごいです。2014年4月からの1ヶ月で、実質賃金は3%強も落ちました。すなわち、消費税増税による物価上昇分は全く吸収できなかった、という話でございます。 続きを読む。 |
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危機後の経済の落ち込みがなかなか回復しない理由 2015.11.12(木) Financial Times (2015年11月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 米国と欧州はいまだに、2007~09年の金融危機とそれに続くユーロ圏危機による負の遺産を抱えている。この結末を、もっと優れた政策で防ぐことはできなかったのだろうか。もしできたとしたら、それはどのような政策だったと考えられるだろうか。 回復は進んでいるが、それは限られた意味においてでしかない。危機の直撃を受けた国々の国内総生産(GDP)の変化率は、ほぼすべての国でプラスに戻っている。 しかし、GDPそのものの値は、危機前のトレンドから予想できた可能性のある水準を大幅に下回ったままだ。 そして、主に生産性の伸び率が下がっていることから、成長率はほとんどの国で回復していない。ユーロ圏の場合、GDPは2015年第2四半期になっても危機前の水準を下回っていた。危機に見舞われたユーロ導入国の産出額は、危機前の水準にはまだほど遠い。これらの国々は今後、失われた10年や20年に悩まされることになるだろう。 ドイツ経済がそっくり消えたような損失 米ジョンズ・ホプキンス大学のローレンス・ボール教授が高所得国23カ国のサンプルで研究したところによれば、失われた潜在産出額の規模はスイスの0%からギリシャ、ハンガリー、およびアイルランドの30%超までばらついている。合計すると、今年の潜在産出額は、危機前のトレンドから予測されたであろう水準を8.4%下回ったと考えられる。 「グレート・リセッション(大不況)」によるこのダメージは、ドイツ経済がそっくり消えてしまった場合のそれとほぼ同じになるという。 ボール教授の研究、そしてフランスのビジネススクール、欧州経営大学院(INSEAD)のアントニオ・ファタス、ハーバード大学のローレンス・サマーズ両氏による最近の共同研究で分かった重要なことの1つは、潜在産出額の推計値は実際の産出額の後を追いかけているということだ。これは「ヒステリシス(履歴効果、過去の経験がその後のパフォーマンスに影響を及ぼすこと)」が非常に強いことをうかがわせる発見だ。 続きを読む。 |
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公務員もクビになる時代 どんな手続きを踏んでいるの? 朝日新聞デジタル | 執筆者: 井上裕一、歌野清一郎 2015年11月11日 09時49分 JST 公務員もクビになる時代? 人事評価と処分つなげる潮流 安定した職業の代名詞ともいえる公務員。大阪市は9月末、「能力不足」を理由に職員2人を民間の解雇にあたる免職処分にした。公務員もクビになる時代が来たということなのか。 「仕事ができないなら辞めてもらう。当たり前のこと」。大阪市の橋下徹市長は処分当日、自身のツイッターでそう強調した。免職にあたる分限処分になったのは都市整備局の40代と港湾局の30代の男性2人。市や同僚によると、仕事ぶりは決してほめられたものではなかったようだ。 パソコンに入力する数字を頻繁に間違う▽作成した文章の意味が通じない▽手をつけていない仕事を「やっている」と報告する▽昼休みが終わっても職場に戻ってこない……。ある同僚は「頻繁にミスがあった。簡単な資料作成も誰かがやり直す必要があった」と話す。 公務員の処分は民間企業の「クビ」と何が違うのか。 社会全体に奉仕する公務員が政治家の圧力でクビになると、中立な仕事ができなくなる。このため、法律は本人の意に反して処分できないと定めている。 ただ、犯罪や不祥事にかかわれば懲戒処分でき、懲戒ほどの非がなくても、公務の能率を保つための「分限処分」もできる。 ブンゲンとは「身『分』の『限』界」が語源で、勤務実績が悪い▽適格性に欠ける▽心身の故障などが該当する。 懲戒免職に退職金は出ないが、分限免職は出る。実は人事院や総務省によると、これらの分限免職は2013年度は国家公務員で13人、地方公務員で88人にのぼる。 続きを読む。 |
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郷原信郎 2015年11月13日 07:14 昨日、日経ビジネスオンライン(以下、「日経BOL」)に、【スクープ 東芝、米原発赤字も隠蔽 内部資料で判明した米ウエスチングハウスの巨額減損】と題する記事が掲載され、会計不祥事からの信頼回復を図る東芝に、重大かつ深刻な「説明不足」、というより、実質的な「隠ぺい」があったことが明らかになった。 今回の会計不祥事で東証の特設注意市場銘柄に指定され、9月30日の臨時株主総会で、取締役の過半数を社外取締役にするなど、経営陣を一新して再生を図ってきたはずの東芝だが、今回の問題は、早くも、その新体制が全くの見せかけだけのものに過ぎなかったことを露呈した。 東芝が大半の株式を取得して子会社にしていた米国の原発会社ウェスティングハウス・エレクトリック社(以下、「WH社」)で、合計1600億円の巨額減損が発生していたことが、明らかになった。 同社の単体決算は2012年度と2013年度に赤字に陥っていたが、日経ビジネス誌が指摘するまで、東芝はその事実を開示していなかった。 東芝は、原発建設事業の国際展開を目論み、2005年にWH社を約6000億円で買収したが、その後、東日本大震災による福島原発事故の発生などで原発建設をめぐる状況が激変、当初の目論見は大きく狂った。 今年に入って表面化した東芝の不適切会計に関して、第三者委員会報告書等で調査の対象とされたのは「損失先送り」という損益計算書(P/L)上の問題ばかりで、貸借対照表(B/S)に関しては会計処理上の問題はないとされていた。 WH社の買収の当初の目論見が大きく外れていることから、買収の際に計上されている巨額の「のれん代」の減損を行うべきなのに、適切に行われていないのではないか、ということに関して疑問の声が上がっていたが、東芝はこれまで、原子力事業については一貫して「順調だ」と説明してきた。 今回の日経BOLの記事によって、WH社が巨額の減損処理を行っていたことに加えて、それを東芝の連結決算に反映させないための「屁理屈」を、監査法人に受け入れさせることを画策する社内メールの存在も明らかになった。 このWH社の減損問題に関して、東芝側は、「当社の連結決算には影響がなく、会計ルール上も問題がない」と説明しているようだ。 今回明らかになった減損は、原発「建設」というWH社の一部門の問題であって、原発の「メンテナンス」部門は順調なので、WH社全体を子会社としている東芝の連結決算上は、のれん代の減損の必要はない、というのが、会計処理上の理屈としてはギリギリ通るのかもしれない。 しかし、日経BOLの記事に引用された社内メールによると、その理屈は、東芝幹部が監査法人に無理矢理受け入れさせた「屁理屈」だったようだ。 その「屁理屈」が、会計処理上は、仮に通るとしても、「原発建設事業における1600億円の減損」の事実を全く公表せず、それについて説明すらしてこなかったことは、日本の経済社会に重大な影響を与えた会計不祥事の当事者である東芝が社会に対して果たすべき説明責任という観点からは、到底許されることではない。 それは、実質的な「隠ぺい」と言わざるを得ない。 WH社の買収に関して、当初同社の原発建設事業を国際展開に活用しようと目論んだのに、その事業が巨額の減損に追い込まれたことは、少なくとも、東芝にとっては重大な事象であり、東芝の連結決算上、減損を回避する理屈があり得るとしても、その理屈を含めて事実を開示して説明することが、東芝にとって最低限の説明責任だと言うべきであろう。 会計不正が行われていた当時、取締役会長という立場にありながら責任追及を免れ、まさに、東芝の信頼回復・再生のために社長の座についたはずの室町現社長は、東芝の事業の現況に関する極めて重大な事実を、公表も説明もしてこなかったことの責任をどうとるのであろうか。 そして、このような社内執行部の社会的責任に目を背けた姿勢に対して、厳しい監視の目を向けなければならないのが、社外役員のはずだ。 「社外取締役中心の東芝の新経営陣」は、社会の重大な関心事である東芝の原子力事業に関して、実質的な「隠ぺい」が行われていたことに対して、一体何をやってきたのであろうか。 このようなことがまかり通る企業体質が維持されている限り、日本を代表する伝統企業だったはずの東芝の再生は、もはや「風前の灯」だと言わざるを得ない。 引用元。 |
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2015年11月12日 週刊ダイヤモンド編集部 東芝は、WHについて「保守・点検が好調」と主張している 「この9月末でも減損の兆候は見当たらず、資産性があると判断した」 東芝が7日に発表した2015年度中間決算。異例の土曜日に行われた発表の席上、東芝の平田政善執行役上席常務が、原発子会社の米ウェスチングハウス(WH)の減損について、こう説明した。 今中間決算は6年ぶりの営業赤字となったが、その中で、東芝が「皆さまにあまりご説明できていなかった」(平田常務)として突如公表したのが、WHの減損テストの会計処理方法についてだった。 WHは、06年に東芝が約42億ドル(約4800億円)をつぎ込んで買収した世界最大の原子炉メーカーで、11年の福島第1原発事故後の環境悪化で、巨額ののれん代について減損のリスクが常に指摘されている。会計ルールでは減損の兆候があれば、回収可能額を測定し、帳簿価額と比較する減損テストをしなければならない。 過去の減損を突如発表 『週刊ダイヤモンド』では、8月1日号の緊急特集「東芝 終わらざる危機」で、その減損テストの問題を指摘していたのだが、今回ようやく、東芝も一部公表することになったのだ。 具体的には、WHがライン別に行ったテストで12、13年度に一部のラインで減損処理していたことを今になって明かした。ところが、「WH全体を見極めると、バリューはあるという判断」で連結では減損をしなかったという。 結局は本体の減損の必要がない、と強調しただけだったのだが、実は社内では「年度末まで乗り切れるかは分からない」(東芝関係者)との声も上がる。 というのも、これまでもWHの減損テストについては、「将来の見通しと現実に乖離がある」(同)として、新日本監査法人とは何度も衝突してきた。 「新日本は年度末には、減損を指摘してくるのではないか」と、東芝に詳しい業界関係者は話す。 東芝の会計処理問題では、監査を行った新日本への風当たりが強くなっており、今回は「かなり厳しい姿勢になるはず」(業界関係者)とみられているのだ。 東芝内部でも、新日本が指摘した場合の対策を進める動きが出ているが、「監査法人を変えたとしても同じように減損を求められるはず」(前出の東芝関係者)と、本格的に損失計上を覚悟するタイミングが訪れる可能性が高い。 東芝は9日、旧経営陣5人を相手に損害賠償請求訴訟を起こした。その根拠とした「役員責任調査委員会」の報告書でも、WHの工事案件をめぐって、東芝と監査法人が激しくぶつかっている様子が詳しく書かれている。 報告書で、不正期間中に取締役だった室町正志社長や、前田恵造元専務(現在は財務顧問)の責任が問われていなかったことを告発する動きも社内にはくすぶる。東芝の不正会計に端を発する危機は今後も続く。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 森川 潤) |
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11月13日(金)13時58分配信 原子力規制委員会は13日午後の定例会合で、安全管理上のミスが相次ぐ高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)について、運営主体の日本原子力研究開発機構は「不適当」とし、新たな運営組織を見つけるよう馳浩文部科学相に求める勧告をまとめた。 同日午後に、規制委の田中俊一委員長が勧告の文書を馳文科相に提出する。半年以内に適切な運営主体を示せない場合、もんじゅのあり方を抜本的に見直すことも求める。 【もんじゅ勧告をめぐる経緯】 もんじゅは通常の原発より特殊な技術が必要で、原子力機構に代わる新組織を見つけるのは難しく、もんじゅを中核とした国の核燃料サイクル政策は大きな岐路を迎える。馳文科相は13日の閣議後会見で「国のエネルギー政策の根幹であり、関係閣僚と連携して取り組む」と述べた。 勧告は規制委設置法に基づく。強制力はないものの、原子力施設の安全が確保されない場合は改善を求めることができる。こうした勧告権の行使は2012年9月の規制委発足以来、初めて。勧告の文書で、規制委は原子力機構について「もんじゅの運転を安全に行う主体として必要な資質を有していない」と指摘した。 もんじゅは12年に、機器全体の2割に当たる約1万件で点検漏れが発覚。規制委は13年に原子炉等規制法に基づく運転禁止命令を出し、原子力機構に管理体制の見直しを求めたが、その後も新たな点検漏れや機器の安全重要度分類のミスなどが次々と発覚するなど改善されなかったため、初の勧告に踏み切った。もんじゅは過去に約1兆円、年間約200億円の国費が投入されたが稼働実績はほとんどない。【鳥井真平】 【ことば】もんじゅ 日本原子力研究開発機構が運営する高速増殖炉の原型炉の名称。知恵を象徴する(文殊菩薩(もんじゅぼさつ)にあやかって命名された。使った以上の燃料を生み出すため「夢の原子炉」とも言われた。水を使う一般の商用原発と異なり、核分裂で発生した熱を液体ナトリウムで取り出す。ナトリウムは空気や水に触れると爆発することがあり、高度な技術が求められる。1994年に初臨界に達したが、翌95年にナトリウム漏れ事故(国際事故評価尺度レベル1)を起こし、稼働実績はほとんどない。 |
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日刊IWJガイド 「ついに野心むき出しに! 『偽装愛国集団』日本会議と安倍政権がいよいよ憲法破壊に向けて宣戦布告! 『自民党改憲阻止』こそ野党連合の大義名分ではないのか!?」 2015.11.12日号~No.1156号~ ■■■ (2015.11.12 8時00分) おはようございます!IWJで記者をしている、佐々木隼也と申します。 やはり、と言うべきか。安倍政権がついに、「明文改憲」に着手し始めました。まずは9月24日、自民党総裁に再選した安倍総理が会見で、来年夏の参院選で、「憲法改正を公約に掲げること」を明言しました。この時の会見の発言を、日本最大の発行部数を誇る読売新聞と第2位の朝日新聞が、ほとんど報じなかったことも、我々は折にふれて指摘してきました。 安倍政権の「明文改憲」のもくろみをなぜ、大手紙がことさらに軽視したのか、いまもって謎のままです。約1カ月間、この問題に対して備えるべき時間が空費されました。 ところが、憲法53条で定められた臨時国会を「開かない」という何度目かの「憲法無視」を行ってから安倍内閣が渋々開いた、2日間だけの閉会中審査では、何度も、何度も、何度も、この改憲に向けての野望を表明しました。 11月10日の衆院閉会中審査では、「(憲法改正の)数をそろえるために衆参両院で大勝する(自公およびおおさか維新などの改憲勢力で議席の3分の2以上を取る、ということ)」「緊急事態条項からやる」などと明言。翌11日の参院閉会中審査では、「緊急時に国民の安全を守るため、国家、国民自らがどのような役割を果たしていくべきかを憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」と述べ、改めて「緊急事態条項」の新設が重要なテーマになるとの考えを示しました。 そして、この安倍総理の決意表明と呼応するかたちで、あの「日本会議」が、動き始めました。 10日、武道館で「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が、「今こそ憲法改正を!1万人大会」を開催。多くの国会議員が列席し、憲法改正の意義や決意を訴えました。 この「1万人大会」を主催した「美しい日本の憲法をつくる国民の会」なる団体は、安倍総理も「特別顧問」として所属する「日本会議」の名誉会長・三好達氏が共同代表を務め、日本会議の現会長の田久保忠衛・杏林大学名誉教授が登壇し、日本会議の事務総長の椛島有三・日本協議会会長が呼びかけるなど、実態は日本会議です。大型バスで駆けつけた多くの参加者も、日本会議の支部からの動員でした。 日本会議とは何か――これまで何度かIWJでは取り上げてきましたが、一言で言えば、安倍政権を支える、日本最大の対米従属極右団体です。 国会議員の4割(約280人/717人)が所属し、「愛国者教育」「改憲」「有事法制整備」など、今の安倍政権が進めている政策のほとんどを提言するなど、安倍政権の極右政策、歴史修正主義の「黒幕」として動いてきたと言われています。海外メディアからも注視されています。 |
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2015年11月13日 22時00分 ジョエル・エレンライク駐沖縄米総領事は13日、沖縄県浦添市で共同通信社の単独インタビューに応じた。 米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対が強い沖縄の民意について「非常に重要で深刻な問題だが、基地負担を軽減し、日米同盟を強化する在日米軍再編計画の中ではささいな問題(one small part)にすぎない」との見解を示した。 沖縄の基地問題に深く関わる米政府担当者が、地元民意を軽視した発言として批判を呼ぶ可能性がある。 エレンライク氏は、日本政府と沖縄県の対立が激化し、移設計画が滞った場合でも「(日米関係に)影響は全くない」と強調した。 |
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2015年11月13日 夕刊 環境省は十三日、関西電力などが千葉県市原市と秋田市で計画している二件の石炭火力発電所の建設について「現段階では是認できない」とする環境影響評価(アセスメント)の意見を経済産業省に提出したと発表した。 二酸化炭素(CO2)排出量の多い石炭火力が増えると、国の温室効果ガス削減目標の達成に支障が出る恐れがあると判断した。同様の意見は山口県や愛知県などの建設計画にも出しており、今年に入り計五件となった。 丸川珠代環境相は同日の閣議後の記者会見で「石炭火力発電の(CO2の)排出削減は極めて重要だ」と述べ、早急に実効性のある対策をまとめるよう電力業界に求めた。 関電は、来春の電力小売り自由化を前に首都圏への電力販売を強化するため、石炭火力発電所の建設を計画している。 千葉県市原市では東燃ゼネラル石油と組み、出力百万キロワットの市原火力発電所を新設する。 環境省の意見は、環境アセス法に基づく第一段階。法的拘束力はないが、事業者が無視することは困難で、次の段階に進むまでに対応が求められる。 環境省は経産省に対しても「電力業界や事業者に、具体的な仕組みやルール作りに早急に取り組むよう促す必要がある」と求めた。 ☆何が何でも原発再稼働へまっしぐらの官財政学報道連合体。 こんないやらしい手を使っても、原発なしでもう5年近く日本の経済がまわっていることはみんな知っている。 |
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2015年11月13日(金)
2015年11月13日 朝刊 昨年に続き、高濃度のセシウム汚染が確認された花見川河口(手前)部から荒川河口部方面を望む=千葉市美浜区で、本社ヘリ「あさづる」から(坂本亜由理撮影) 東京電力福島第一原発事故から四年半が過ぎた東京湾海底の放射性セシウム汚染の状況を、本紙は独協医科大の木村真三准教授(放射線衛生学)らと合同で調べた。 本紙の東京湾調査は二回目。 全般的に沖合の濃度は低かったものの、依然として河口周辺は高い汚染が残っており、関東平野に降ったセシウムが川で運ばれ、たまっている様子が明確に見て取れた。 (大野孝志、山川剛史) 調査は九月二十一~二十三日、ボートを使い実施。国がモニタリングを続けている地点に加え、東京湾に流れ込む主要な河川の河口部を独自に調べ、計四十四カ所で海底の堆積(たいせき)物を調べた。 沖合では、昨年九月の調査と同様、採取後に乾燥させた堆積物に含まれるセシウムは、一キログラム当たり数十ベクレル前後が中心で、一ケタの地点もあり、魚への影響は、なさそうなレベルだった。 国の測定値も、ほぼ同様の傾向を示した。ただ、濃度は昨年より下がってはいない。 セシウムは福島第一原発由来で、本来なら自然界では数値はゼロに近い。 沖合と対照的だったのが河口部の汚染。 昨年は一〇〇〇ベクレルを超える汚染が確認された花見川(千葉市)の河口部では、最大値は小さくなったものの、二八八~八七八ベクレルと全般的に高く、汚染が拡散した印象もある。 花見川は、今年一月の本紙調査で最大九四二ベクレルの汚染が確認された印旛沼(千葉県)とつながっている。 東京都と千葉県境を流れる旧江戸川河口部では、川や近隣の浅瀬の汚染は非常に低かった一方、川と海がぶつかる付近で高かった。 荒川(東京都)河口は全体的に昨年より下がったが、採取した堆積物には、褐色の土が含まれていた。調査の十日ほど前の大雨で流れてきた土砂が交ざり、濃度が一時的に下がった可能性もある。羽田空港周辺の多摩川(東京と神奈川県境)では、濃度は一〇〇ベクレル前後と昨年並みだった。 調査には、ほかに茨城県立医療大の佐藤斉(ひとし)教授(放射線計測)と、長崎大の高辻俊宏教授(放射線生物物理)が参加した。 調査結果に、高辻教授は「河口部に高い汚染が残っているのは、川の水が海水と混ざり、川が運び続けている放射性セシウムの粒子が底に沈んだからだ。潮流や川の流れで、汚染の分布は変わる。魚への影響も含めて、引き続き警戒が必要だ」と分析している。 <調査方法> ボートからロープで専用の採泥器を下ろし、海底の砂や泥などの堆積物を採取。完全に乾燥させた後、独協医科大と長崎大の協力により、高精度のゲルマニウム半導体検出器で三~二十四時間かけて測定した。 衛星利用測位システム(GPS)で、原子力規制委員会の調査地点や昨年の本紙調査地点と極力ずれないようにした。 |
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一部引用・・ まず高市早苗総務大臣が「クロ現」に関し文書でNHKに厳重注意をした件。これについて、BPOは「個々の番組の内容に介入する根拠がない」と指摘した。放送法は「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保する」という原則を定めている。これを誤解しているというのだ。 「放送の不偏不党」「真実」や「自律」は、放送局に課せられた義務ではない。 この原則を守るよう求められているのは、政府などの公権力である。 政府が放送に介入することを防ぐために「放送の不偏不党」を保障し、政府が「真実」を曲げるよう圧力をかけるのを封じるために「真実」を保障し、政府による規制や干渉を排除するために「自律」を保障しているのである。 ここは放送法の解釈に関する重要な部分である。 公権力が番組に圧力をかけたり介入することがないよう保障しているのが放送法であり、放送倫理を業界が自主的に守るためのチェック機関としてBPOが存在する。高市総務大臣はこの点についてほとんど理解していないように思える。 では、自民党についてはどうか。番組に干渉する資格が自民党にはないのだと、下記のように述べている。 自民党情報通信戦略調査会がNHKの経営幹部を呼び、「クロ現」の番組について非公開の場で説明させるという事態も生じた。 しかし、放送法は、番組編成の自由を明確にし「放送番組は法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」と定めている。 「法律に定める権限」が自民党にないことは自明であり、自民党が、放送局を呼び説明を求める根拠として放送法の規定をあげていることは、法の解釈を誤ったものと言うほかない。 今回の事態は、放送の自由とこれを支える自律に対する政権党による圧力そのものであるから、厳しく非難されるべきである。 自民党には放送局の幹部を呼んで説明を求める権限は放送法上、まったくないという見解である。したがって、報道ステーションの古賀発言に関しても、同じように、幹部に説明させる権限はなく、単なる嫌がらせや圧力といったたぐいに過ぎないのだ。 要するに、自民党政調会の調査会ではあっても、その実態は「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい」(大西英男議員)などといって憚らない「文化芸術懇話会」のレベルと変わらない。 そのうえ、彼らの大半は神道政治連盟国会議員懇談会の面々である。この団体がめざすものがホームページに載っている。 世界に誇る皇室と日本の文化伝統を大切にする社会づくり。 日本の歴史と国柄を踏まえた、誇りの持てる新憲法の制定。 日本のために尊い命を捧げられた、靖国の英霊に対する国家儀礼の確立。 日本の未来に希望の持てる、心豊かな子どもたちを育む教育の実現。 世界から尊敬される道義国家、世界に貢献できる国家の確立。 皇室、伝統文化、国柄、英霊、道徳…。「美しい日本を守り伝えるため、誇りある国づくりをを合言葉に、提言し行動する」という日本会議と理念は共通している。こういう信条を持つ議員ばかりのサークルが、アンチ安倍の姿勢を鮮明にする古賀を排撃し、コメンテーター選びまでテレビ局に睨みをきかせようという構図は明白であった。 ・・・・・・・・・・・・ 調査会の会長である川崎二郎はテレ朝とNHKの幹部を呼びつける前に、BPOについて、こう語っていた。 「(報道ステーションで)名誉を傷つけられた菅義偉官房長官がBPOに訴えることになれば、それは正規の方法だ。BPOが『お手盛り』と言われるなら、少し変えなければいけないという思いはある。テレビ局がお金を出し合っている機関ではチェックができないならば、独立した機関の方がいい」 NHKと民放がつくった第三者機関であるBPOに対し、あらかじめ脅しをかけるような発言だ。ここまで言っておけば、まさかBPOが自分たちに歯向かうようなことはするまいと高をくくっていたかもしれない。 全文を読む。 |
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東芝が、米原発の赤字を隠蔽していたという日経ビジネスのスクープが波紋を呼んでいます。 この件について、世界的エンジニアでメルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者・中島聡さんは、すでに東芝が子会社の原発設備会社WH社株の売却で難航していること(↓の記事)を指摘していました。 その中島さんが、最近目に止まった記事として、東芝に関連した2つの記事を紹介。これだけの不正会計を長きに渡って見逃してきた監査法人の責任の重さについて言及し、さらに家電を捨てて原発事業に集中するという今後の方針について疑問を投げかけています。 私の目に止まった記事 ●会計基準が東芝をおかしくした(日経ビジネスONLINE) 少し扇情的なタイトルで、まるで日本の会計基準が悪いかのように解釈できますが、そんなことはありません。会計基準としてどんなルールを定めたところで、どうしても「経営者の裁量」に任される部分は残るため、東芝のような不正会計を会計基準だけで防止するのはとても困難です。 東芝のケースで言えば、経営陣も非難されるべきですが(ライブドア事件よりも悪質なので、実刑判決を受けてしかるべき話です)、監査法人の罪は重いと思います。 株式を上場させている公開企業には、会社の経営状況を財務情報を通じて株主に伝える責任を持っていますが、その財務情報が単に会計基準に則っているだけでなく、経営者の裁量により株主に誤解を与えるようなことをしていないかどうかをチェックするのが監査法人の仕事です。 その意味では、今回の不正会計を複数年度に渡って見逃してきた監査法人の責任は重く、米国であれば業務停止命令を受けても仕方がないような話です。 ●東芝、テレビ・パソコン・白物家電の3部門分離へ他社と交渉-半導体と電力で経営再建(日刊工業新聞) 同じく東芝に関する記事ですが、粉飾が発覚した結果、このままだと経営危機に陥りかねない東芝が、好調な半導体と電力(原子力)に集中するために、テレビ・パソコン・白物家電の3部門を分離・売却する、という話です。 パソコン事業はもっと早いタイミングで売却すべきだったと思いますが、テレビ部門は良いものを作っているし(私自身もレコーダは東芝のものを使っています)、パナソニックと並んで日本の白物家電ビジネスを支えて来た東芝ブランドが家電業界から消えてしまうというのは何とももったいなく感じます。 何とか再建をしなければならない経営陣としては仕方がない判断なのでしょうが、今後の柱の一つが電力で、そこにこれからどうなるか分からない原子力が大きな比重を持って含まれている、という点が大きなリスクのように私には思えます。 安倍政権がODAの名目で海外でお金をばらまき、そのお金で日本製の原発を買わせる、という政策を続けられる限り東芝の原発事業は安泰、という見方もあるでしょうが、そんな「タコが自分の足を食べる」ような行動がいつまでも続けられるわけがありません。 原発事業が行き詰まるとウェスティングハウス社を買収した際に計上した数千億円の「のれん代」を償却しなければならなくなり、それだけで一気に債務超過になりかねません。 今回の再建計画がたとえ成功したとしても、原発事業という時限爆弾を抱えている限りはリスクは無くなりません。引用元。 揺れる東芝、今度は不誠実な「原発問題」が追い打ち 2015年7月23日 不正会計問題に揺れる東芝ですが、もう1つ経営陣の頭を悩ませているのが、子会社であるアメリカの原発設備会社WH社株の売却が難航している件。 不正会計により見込まれる巨額の損失に備えて保有資産を売却する必要があるのですが、これについて世界的エンジニアでメルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者・中島聡さんは「足元を見られて買い叩かれる上に、これらの『含み損』がさらなる損失として計上されるという悪循環が始まる」と指摘します。 東芝が弄する不誠実な詭弁 ●東芝 原発事業にも難題 WH株 売れぬまま 東芝による Westinghouse Electric の買収は、国際的な「原発ババ抜き」の結果だということは以前にも指摘しました。東芝は、Westinghouse だけでなく、原発事業そのものへも莫大な投資をしており、それらが巨額の「含み損」となっているのです。 今回の不正会計問題で、東芝は巨額の損失を計上することになりますが、それに伴って保有資産を売却すると、足元を見られて買い叩かれる上に、これらの「含み損」がさらなる損失として計上されるという悪循環が始まります。 ちなみに、日本の原発外交とは、日本政府が ODA などの名目で貸したお金(もしくは日本政府が債務保証する形で日本の銀行が貸したお金)で現地に原発事業会社(発電会社)を作らせ、さらにそこに日本の原発メーカーが出資して共同経営者になった上で、そこから原発の発注を受けるという非常なリスキーな仕組みで成り立っています。 すべてうまく行けば、借金も返してもらえるし、原発メーカーも潤うのですが、なんらかの理由で事業計画そのものが破綻したり中止になると、日本政府が貸したお金(日本国民の税金)は返って来ないし、原発メーカーは巨額な損失を被ることになります。 ちなみに、東芝は、福島第一原子力発電所の事故後に Westinghouse Electric の持分を67%から87%へ増やすという不思議なことをしていますが(参照)、当時の東芝のプレスリリースを見ると、20%の株を持っていた The Shaw Group Inc. と東芝の間にはプットオプション契約があり、The Shaw Group はその権利を行使しただけだったのです。 このプレスリリースには、この権利の行使に関して「今回のショーのプットオプション行使の決定は、昨今の急激な円高により同社の為替差損が増大したことなどによるものと、当社は認識しています」と書いていますが、これは非常に不誠実な詭弁です。The Shaw Group が権利を行使した理由は、事故を発端にして、原発事業が世界的に停滞すると見たからに他なりません。 image by: Wikipedia 『週刊 Life is beautiful』より一部抜粋 |
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2015.11.11(水) Financial Times (2015年11月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中台首脳が歴史的会談、習主席「中台は一つの家族」 「何物も我々を引き離すことはできない。我々は1つの家族だ」。台湾総統と握手を交わす最初の中国国家主席になった後、習近平氏はこう語った。 習近平氏と馬英九氏との会談が歴史的なものだったことは間違いない。 ただ、習近平氏から「家族」という言葉を聞いた時、筆者はハリウッド映画に出てくるマフィアのドンがやるようなこの言葉の使い方を思い出した。つまり、魅力と威嚇を混ぜ合わせた使い方である。 実際、中国政府はまだ、台湾は反乱を起こしている省だと見なしており、もし独立を宣言するようなことがあれば、家族の一員を攻撃する権利があるとしている。 習近平主席の不安 両義性はこれだけで終わらない。数十年に及ぶ排斥に終止符を打った習近平氏の決断は、見方によっては、自信に満ちた指導者ならではの行動だった。だが、この大胆な行動は恐らく、自信と同じくらい不安を反映したものでもある。なぜなら、近隣諸国を見渡せば、そこには数多くのトラブルが渦巻いていることが分かるからだ。 台湾の政治は中国に逆らう方向に動いている。また中国政府は、南シナ海での領有権主張を巡って米国から強い圧力を受けている。トラブルは陸の上にもある。例えば、米国とその他11カ国は先日、環太平洋経済連携協定(TPP)という中国を排除した通商協定で合意し、アジア太平洋地域で中国が誇る中心的な地位に挑むことになった。 一方、2014年に香港で勃発した民主派による抗議行動は本土に対する苦々しい思いを後に残し、中国政府の「一つの中国」政策に対する反発が香港と台湾で同時に発生する可能性が出てきた。 おまけに、こうしたことはすべて、中国の国内景気が減速し、株式市場が乱高下し、かつ中国のエリート層が習近平氏の反腐敗運動にかなり動揺する中で生じている。 続きを読む。 |
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アーヤ藍 2015年11月11日 204カ国。本書の著者が訪れたことのある国の数だ。 限りある人生のなかでは、訪れることのできない国、自分自身の目・耳で感じることのできない世界が山ほどあるのだろう。いや、たとえ同じ国を訪れようとも、タイミングや、そこでの人との出会いが異なれば、見える世界や抱く印象は異なってくる。 だからこそ、他者の旅行記は、自分が知らない世界、味わったことのない経験に触れられる貴重な資源だ。 まして本書は「独裁国家」にフォーカスした旅行記で、取り上げられている国の多くが、一生を通じても訪れる可能性が低いと思われる。 本書で紹介されている「独裁国家」は、トルクメニスタン、リビア、北朝鮮、ジンバブエ、サウジアラビア、ベネズエラ、キューバ、ベラルーシ、シンガポール、ナウル、コンゴ、ブータン、リベリア、シリアの全15カ国。 日本だったらありえないことだらけ 「独裁国家」と聞いて最初に思い浮かぶのはどんなイメージだろうか。強権政治。賄賂が横行している腐敗した社会。未発展で貧しい国…。そんなマイナスのイメージが強いのではないだろうか。本書でもそうした“予測通り”の負のエピソードはたくさん詰まっている。 「この国ほど、出国できてほっとした国は204カ国行ってきた中でも他にない」と著者が語るベネズエラ。 社会主義の独裁国家であるこの国では、貧富の差がものすごく激しく、一般の観光客や富裕層が集まる地域には、先進国さながらのショッピングセンターやホテルが集まる一方で、スラム街では道端に死人が倒れていることも珍しくない。 殺人発生率はなんと日本の50倍だ。宿のすぐ近くで待ち伏せされ強盗に遭っても、宿の従業員は見て見ぬフリ、警察も自分が殺される可能性があるため、すぐには駆けつけてくれない。 早くこの国を出ようと画策するも、どこへ行っても賄賂を要求されるばかり…。なにしろ本物の警察さえも”カツアゲ”をしてくる国だ。 「世界一危険で世界一残虐な国」とされるコンゴでは、正式なビザをもっていたにも関わらず不当に拘束されて監獄に入れられるし、経済が破綻して自国通貨がめちゃくちゃになったジンバブエでは、「50セント」と書かれた白い紙切れをお釣りとして渡される。 イスラーム教徒以外の入国を厳格に制限しているサウジアラビアでは、パソコンやUSBを勝手に調べられ、少しでもいかがわしいと判断された画像は断りなく削除される…。 日本では考えられないような出来事の数々に、筆者と共に時に冷や汗をかき、時にハラワタを煮えくり返らせながらも、それらの国々への完全な「嫌悪感」は不思議と湧いてこない。 あやういバランスのもとで国のカタチを必死に守ろうとする地道な努力や、国に翻弄された末のヒトの“ありさま”が、どこか他人事ではないように感じるからかもしれない。 「貧しさ」にお金をあてがうことは正義なのか 世界で唯一「解放奴隷」が作った国リベリア。その首都モロンビアで筆者が直面したのは、どんな状況でも、何を話していても、最後には「金をくれ」と要求してくる人々だった。 周辺国やそこへの移動手段について親切に教えてくれていたのに…。日本人の知り合いもいて、心をある程度開いて話をしていたのに…。みんな最後には、何かと理由をつけて「金をくれ」とせびってくる。そのウソの理由を追及すると、さっきまで「フレンド(友達)」だと言っていたのに「BAD MAN(悪い男だ!)」と怒り出す。 続きを読む。 |
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榎木英介 病理医、近畿大学医学部病理学教室講師 2015年11月11日 15時15分 2015年11月2日、早稲田大学は小保方晴子氏の博士号を取り消すことを発表した1)。その一年前、小保方氏の博士号は取り消されたが、再提出された論文が水準を満たしていたら博士号が維持されるという条件を付けられていた2)。論文は再提出されたようだが、水準は満たしていなかったという。 9月下旬には、Nature誌がSTAP細胞の存在を検証した二つの論文(といっても、短報の欄であったが)が掲載された3-1,2)。STAP細胞はES細胞由来であり、また、取り消された当初の論文のやり方ではSTAP細胞は作成されなかったのだ。 Nature誌自身は反省しないのか、という厳しい批判もあったものの4)、これでSTAP細胞に関する「事件」はほぼ終結したと言われる5)。STAP細胞(あるいはSTAP現象なるもの)の存在はほぼないと言ってよいだろう。もちろん、「無いことの証明」はほぼ不可能なので、STAP細胞は闇の勢力によってなかったものとされたなどとという陰謀論を唱える人は出てくるだろうが、科学界、あるいはまともな科学リテラシーを持つ人たちには相手にされないだろう。 うつろいやすい世間の関心は、佐野研二郎氏に移った。東京オリンピックのエンブレムの類似性が指摘されて以来、あたかも魔女刈りのように佐野氏の作品が暴かれ、佐野氏はサンドバックのように叩かれまくった。ターゲットを決め、「フルボッコ」するスタイルは、もはやお馴染みの光景であり、既視感にあふれている。 1年前佐野氏の「役割」を果たしていたのは小保方晴子氏だった。1年半前まで遡れば、佐村河内守氏の顔が目に浮かぶ。 その佐野氏の話題でさえ、今や下火だ。そのうち第2の佐野氏、つまり第3の小保方氏、第4の佐村河内氏が現れ、人びとの目はさらに移ろっていく。その時ターゲットになるのは誰だろう... こうしたなか、「嵐は過ぎ去った、せいせいした」と思う研究者は多い。こうした研究者は、事件のせいで規制が増えて、とんだとばっちりだ、と嘆く。日本人のノーベル賞受賞に際して「STAP細胞で落ちた日本の科学のイメージを払拭してくれた」などというコメントが研究者や政府関係者から出てくる。 先日研究者対象のアンケート調査を拝見させてもらったが、かなりの割合の研究者は、あの事件は小保方氏個人の問題と考えており、研究体制を何も変える必要はない、と書いた研究者も相当数いた。 そして、身を潜めていた者たちが動き出す。 理化学研究所の平成27年度の予算は515億8500億円6)。これは当初の概算要求より120億円減らされての金額だが、平成28年度の概算要求は600億4600億円と、今年の予算より84億6千万円の増額となる。毎日新聞の報道によれば7)、文科省は「昨年は理研のガバナンス(組織統治)が問われたが、今年は既に理研の改革計画(アクションプラン)達成に見通しがついた」からだという。 STAP細胞論文の研究不正に責任があるとされた若山照彦山梨大学教授は、2011年度からの科研費を継続して受け取り、研究に邁進している8)。岡野光夫東京女子医科大学名誉教授は、再生医療の第一人者として、かわりなくインタビューを受けている9)。 しかし、ほんとうにSTAP細胞事件を「小保方事件」として片づけるだけで終結させてよいのだろうか。 STAP細胞の事件を小保方氏個人の資質だけの問題として決着させ、嵐が過ぎ去るのを待ったほうが、自分がペナルティを受けることもなく、変わらなくて済む。得しかない。しかし、あの事件は理化学研究所のガバナンスの問題でもあり、また、生命科学研究の構造の問題でもあった。早稲田大学には、小保方氏以上に博士論文を「コピペ」した者もいた。「事件」としてのSTAP細胞問題が終わっても、研究体制、構造の問題はすぐには解決しない。研究倫理教育を強化する文科省の新方針だけでは、問題は解決しない。 STAP細胞をきっかけに、一部で改革の機運が生まれたが、大きくは育っていない。メディアや世間の注目が落ちている今だからこそ、地に足を付けて改革に取り組めるはずだというのに。 医療関係者なら、ハインリッヒの法則10)やスイスチーズモデル11)はご存知だろう。医療事故と同じように、STAP細胞事件は、小保方氏自身の問題だけでなく、小保方氏の問題を見抜けず、小保方氏の成果を利用した理研、早稲田大学、東京女子医科大学、競争的な研究環境等の「穴」があわさって発生した。STAP細胞の問題の背後には、未遂に終わったり、あるいは注目されなかったりした多数の事例がある。 STAP細胞事件を世界三大不正事件などという人もいるが、少なくとも不正論文の数では、STAP細胞など比ではない事件は多い。藤井善隆氏(元東邦大学麻酔科)のケースでは、172報もの論文にねつ造があったことが明らかになっている12)。 そして、研究不正は今年も発生し続けている。 医療事故を個人の問題に落とし込むことがいかに問題解決を遠ざけるかは、医療関係者なら痛いほど知っているだろう。なぜ研究不正でそれができないのか。 断言しよう。研究者がSTAP細胞事件を「一人の不届き者のせいでいい迷惑だ」と思っている限り、また、研究不正の問題を自分たちの問題として考え、どうしたら研究不正を少なくすることができるのかを考え、「身銭」を切って行動しない限り、研究不正は減らないだろう。 そして、メディアで取り上げられるような事件が発生するたびに、規制が強化されていく。それは「自業自得」なのではないか。 叩いて忘れることほど無意味なことはない。そうならないためには、STAP細胞事件をここで終わらせることなく、科学コミュニティが自らの責任で検証を続けていくことが必要だ。 そして、STAP細胞事件を本当に終わらせ、今後への教訓とするためには、小保方氏が正直に語ることが不可欠だ。 誤解ないように言っておくが、私は小保方氏を「免罪」しろなどというつもりは一切ない。ルールに従い、ペナルティを受けるべきだ。問題なのは、そのペナルティが恣意的なことだ。同じようなことをやっているにも関わらずペナルティを受けず、あるいはそうした人たちにペナルティを与えず、かつ反省しようとも思わない輩だ。 百歩譲って、小保方氏を「いけにえ」にせざるを得なかったとしても、科学コミュニティはその「いけにえ」を有効に生かし、研究不正の少ない研究環境を目指さなければならない。研究不正で損をするのは、研究費を負担する一般の国民(納税者)やまじめな研究者だ。正直者が馬鹿を見るような社会はお断りだ。 (2015年11月10日発行「MRIC by 医療ガバナンス学会」より転載) |
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11月12日(木)12時8分配信 東京電力福島第1原発事故で汚染された宮城県白石市の牧草を約70キロ離れた「希望の牧場・ふくしま」(福島県浪江町、南相馬市)に運ぶ作業がピークを迎えた。牛の餌として今月末までに約550トンを搬送する予定で、11日は大型トレーラーで15トンが運び込まれた。 【写真特集】首には調査用の線量計 浪江町小丸地区に放牧中の牛 放射性物質が国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超え、通常の飼料に使えない牧草が白石市にはロール約1100個分あり、畜産農家が仮保管していた。 8000ベクレル以下の牧草について、環境省は各市町村で一般廃棄物と混ぜて焼却処理する方針を示しているが、白石市は「焼却のめどが立たず、これ以上放置もできない」と牧場への提供を決めた。 原発事故で被ばくした牛の殺処分に反対し、328頭を飼育する牧場の代表吉沢正巳さん(61)は「地域で復興の足かせになる汚染牧草の最もいい処理方法」と語る。餌は1日5トンが必要で、越冬用の確保に広く協力を求めている。 |
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2015年11月12日(木)
11月11日付神戸新聞夕刊 紙面クリックで拡大。 結語部分引用。 ドナルド・ラムズフェルド、リチャード・アーミテージ両氏に素朴に聞いてみたいことがある。このような国から勲章を貰って、本当に嬉しいのだろうか。 ドナルド・ラムズフェルド氏やリチャード・アーミテージ氏に旭日大綬章を渡すという苦痛を耐えなければならなかった天皇陛下には、この質問をする権利があっただろうと私は思う。 |
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2015年11月11日 13:06 普天間移設問題 過重負担にあえぐ沖縄を思い、長崎・熊本・福岡の市民が連携 「私の地元に来ないで、という論理を克服したい」と話す 長く沖縄に押し付けてきた過重な米軍基地を本土に引き取り、平等な負担を目指す新たな市民運動が、九州各地で芽吹きつつある。賛同する長崎と熊本、福岡の県民16人が5日、福岡市に集まり、名護市辺野古への新基地建設問題が切迫する中で「私の地元には来ないで、という論理を克服したい」「移設できる広い場所はある」と思いを語った。連携を深めるため「九州ネットワーク」の結成を決め、今後の活動について意見を交わした。 集いは9月に設立された「本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会」(里村和歌子世話人)が催した。 参加者のうち長崎県新上五島町で農業を営む歌野敬さん(64)は長年、安保廃棄や反原発の運動を続けてきたが、今夏に総合雑誌で沖縄県民の寄稿を読み胸を突かれた。「『基地はどこにもいらない』と言う主語になれるのは日本人(ヤマトンチュ)だけ」「県外移設はタブー視されてきた」と書かれていたからだ。「安保に反対しながら安住してきた自分の立場を省み、在沖基地の偏在解消を最優先で取り組むべきだと考えるようになった」と話す。 さっそく10月、今春に引き取り運動を始めた大阪府民に会い、府内の候補地を複数記したビラを街頭で配る準備中だと聞いた。長崎や大分、佐賀、熊本、福岡の知人約30人に引き取り運動を紹介し、賛同を呼び掛けた。5日には、このうち2人が足を運んだ。 会合には熊本市の自営業永好和夫さん(59)も参加し「本土の平和と繁栄は沖縄の犠牲の上に成り立ってきた」「沖縄の過重な米軍基地を自分自身の問題として捉える中で、本土に引き取る必要を強く感じた。具体的な移設先を早く考えたい」と思いを語った。 10年前から著書で在沖米軍基地の本土移設を訴えてきた野村浩也・広島修道大学教授は「日本人は引き取り運動によって、基地の押し付けという沖縄人への差別をやめられる。自らの足元で基地をあらためて撤去すれば安保も廃棄可能だ。日本人自身の尊厳を取り戻せる運動であり、今後も広がるだろう」と予測する。 |
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2015年11月11日 11:57 機動隊の排除に対し、座り込みながら「暴力やめろ」と訴える市民ら=11日午前7時8分、名護市辺野古 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、反対する市民らが11日早朝、米軍キャンプ・シュワブゲート前に約500人以上集まり座り込んだ。 午前7時ごろから機動隊が市民らに対し排除や隔離を繰り返したが、市民が一時、機動隊を押し返し抵抗、再びゲート前に座り込む場面もあった。 市民らは座り込みながら「暴力やめろ」と訴えた。市民らと機動隊の激しい攻防で、新基地建設関連とみられる工事車両が立ち往生した。約1時間半後、基地に入った。周囲では渋滞が発生した。 大浦湾海上では大型クレーン船が湾内で移動したほか、シュワブの海浜では2基目のスパット台船が組み立てられている。移設に反対する市民らは抗議船とカヌーに乗って、海上で工事をやめるよう訴えている。 市民らは旧ゲートに続く国道329号でも工事関係車両を止めるため座り込んだ。その間、女性2人が腰や首の痛みを訴え、救急車で搬送された。国道329号も数十分渋滞した。 平和運動センターの山城博治議長は、機動隊を押し返したことを「座り込んで以来初めてだ」とし、「市民が結集すればできることが証明された。暴力的なことはせず、座り抜いて闘おう」と拳を突き上げた。【琉球新報電子版】 |
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2015年11月11日 10日、米ワシントンで、原爆投下後の広島と長崎に配属された家族の体験を語り、感極まるジュエル内務長官=斉場保伸撮影 【ワシントン=斉場保伸】米国立公園局がワシントンで十日開いた第二次大戦中に進めた原爆開発計画の施設跡を国立公園とする「マンハッタン計画国立歴史公園」開設調印式典で、あいさつに立った担当のジュエル内務長官が「(原爆に対して)日本の人たちの思いも同じように語られなければならない」と涙ながらに強調する場面があった。 今後数年かけて順次一般公開する公園施設の展示内容についてはワシントンで検討が始まったばかり。米国では原爆の開発・投下によって戦争を終結させたと肯定的な受け止めが多いため、日本側には多くの犠牲者を出した原爆を称賛する施設になるのではないかとの懸念が拭えないでいる。 ジュエル氏は「フィリピンで看護師をしていた夫の母は原爆投下後の広島と長崎に派遣された。被爆地で拾った陶器のかけらを手にすさまじい経験を話してくれた。物事には結果があるのだ」と声を震わせた。 その上で「より正しい決断が将来に向けてできるよう、過去の教訓に学ぶことを恐れてはならない」と訴えた。 米政府機関トップが被爆者側の視点で語るのは異例。今後の展示内容の検討にも影響を与えそうだ。 |
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| 新聞・テレビのネットサイトから / アメリカとの関係 / ほんの前にあったこと |
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投稿日: 2015年10月28日 前回のブログ【「弁護士たる政治家」としての橋下徹氏への疑問】で、橋下徹氏が、維新の党執行部を批判している理屈がデタラメであること、その「弁護士たる政治家」としての姿勢に重大な問題があることを指摘して厳しく批判したが、維新の党に提出した法律意見書に対して(なぜか私の名前を出さずに)批判する一方で、ブログに対して全く反論してこない。 昨日からは、美濃加茂市長事件控訴審での検察との戦い(【美濃加茂市長事件控訴審、事実審理開始で重大なリスクを抱え込むことになった検察】)、診療所つぶしの違法捜索事件での岐阜県警との戦い(【岐阜県警違法押収事件の背景に、県・国による「診療所つぶし」】)の戦線に復帰した。 美濃加茂市長事件の方は、10月初めの異動で、村山浩明判事が裁判長となった。 新たな裁判体となったわけだが、気を引き締め直し、この事件で警察・検察が捜査・公判で一体何をやってきたのか、無実・潔白の市長を逮捕し、美濃加茂市民の代表を葬り去ろうとしたのはなぜなのかを解明すべく、弁護人として、徹底した立証を行っていく。 一方で、岐阜県警の診療所等に対する違法押収事件の方は、岐阜地裁で、警察の押収処分の一部を違法だとして取り消す異例の決定が出てから、間もなく3か月になるが、岐阜県警は、いまだに、数千点のカルテを含む膨大な書類のほとんどを「留置の必要がある」などとして抱え込んだまま、被疑事実とされた罰金20万円の医療法違反事件の捜査については、被疑者の取調べすら行われず、全く動きもない。 この捜索は、極めて軽微な被疑事実で、必要性も全くないのに、関係するすべての事務所ばかりか、関係者の自宅も含めて11か所において、明け方まで「家探し」するという異常なやり方だったことに加え、そもそも、その「医療法違反」とされている被疑事実が、犯罪の構成要件に該当しないことを、弁護人として、早い段階から指摘してきた。 続きを読む。 岐阜県警違法押収事件の背景に、県・国による「診療所つぶし」 投稿日: 2015年8月24日 明日、8月25日に、美濃加茂市長事件の控訴審第1回公判期日を控えている状況だが、「もう一つの岐阜の事件」が重大な局面を迎えている。 この事件は、岐阜の笠松町と各務原市で、特別養護老人ホーム、ケアハウス等の介護施設と心療内科のクリニックを兼営する社会福祉法人徳雲会が、医療法違反で、岐阜県警の捜索差押を受けたが、私を含め、美濃加茂市長事件の弁護団のメンバーのうち3名の弁護士が同法人の弁護人を受任し、その捜索差押が違法だとして岐阜地裁に準抗告を申し立てていたものだ。 8月21日夜、岐阜地裁は、我々の準抗告に対して、約1000点の押収物のうち235点の押収が違法だとして取り消す旨の決定を行った。 取り消しの対象とされた押収物の主なものは、社会福祉法人に関連する介護施設の介護記録や、薬局の処方箋であり、その1綴を「1点」としていたりするため、警察の押収点数としては235点でも、実際の処方箋など書類の数にしたら、数千、数万という量だ。 これだけの大量の物品の押収が、裁判所の決定で違法とされたことは、過去に例がないのではないか。 この背景には、徳雲会が、各務原市内で開業を予定している内科の診療所の開設をめぐる問題がある。 続きを読む。 |
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2015年11月11日(水)
日本のメディア最大のタブー。欧米で制限・禁止されたシステムとは 2015年11月10日 クロスオーナーシップという言葉をご存知でしょうか。欧米などでは禁止されている国もあるこのシステム、日本のメディア界ではこの話題に触れることは「タブー視」されています。 メルマガ『上杉隆の「ニッポンの問題点」』で、そのシステムの詳細について解説していますが、場合によっては「国を戦争に導く」こともあるそうです。 メディア界最大のタブー クロスオーナーシップは大臣も殺す メディアのクロスオーナーシップは隠された大問題である。現在の日本社会において、この件に触れるのはタブーと言っても過言ではない。 実際、この問題に突っ込んでいった原口一博元総務大臣は、記者クラブメディア全体からの猛反撃を受けて、いまなお苦しい立場にある。 先週、「週刊リテラシー」に出演した竹中平蔵元総務大臣もこの問題を否定しなかった。それどころか、郵政事業と並ぶ一大規制との見解を示したほどだ。 総務行政やメディア問題についてある程度知っている者ならば、誰もがこの問題の危険性を認識しているだろう。 ところが、それがほとんど議論にならないのは、他でもない大手メディアにとってのタブー中のタブーだからだろう。 2012年、この問題について「朝まで生テレビ」で私が言及した以外に、今回の「週刊リテラシー」まで、この問題を扱った地上波テレビの番組はなかったと聞いた。 それほどまでのタブーであるクロスオーナーシップとは果たしてどういったものなのか? クロスオーナーシップはマスメディアによる独占資本集中といって、欧米では制限、もしくは禁止されているシステムのことだ。 簡単にいえば「カルテル」の一種だが、記者クラブのある日本では、他国のそれよりもずっと深刻な問題に発展してしまっている。 現在、日本の大手新聞と民放キー局は、読売新聞は日本テレビ系、朝日新聞はテレビ朝日系といった具合に系列化されているのが普通だ。 おそらく日本で育ったみなさんはこのことに違和感はないだろう。 ところが、日本では常識と思っているこの制度は、欧米の多くの国ではいまや非常識ともいうべきもので、制限、もしくは禁止されているのが現実なのだ。 たとえば、ドイツでは、支配的な地位を占める企業(新聞社)の、視聴シェアが平均25%以上あるキー局への資本参加は不可能となっている。州ごとに多様なメディアが存在するのはこのためだ。 さらに、大都市周辺のメディア(たとえば新聞)では、30%以上のテレビ局への資本参加については例外なく禁じられている。 ドイツの厳しい制限の背景には、メディア資本の独占集中が進むと、言論空間が画一化し、社会の独裁化が起きる。そして、その先にあるのは「戦争」ということを、ナチなどの過去の教訓から痛いほど学んでいることがあるのだ。 これに対して、日本の場合には記者クラブという閉鎖的なシステムが加わる。戦前も存在した記者クラブは、大本営発表とあいまって、さらなる言論の一元化を招いたことは説明をまたないだろう。 引用元。 |
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加藤嘉一 【第64回】 2015年11月10日 一部引用・・ 3つ目が、中台間の歴史認識問題に関してである。 習近平の次の発言に注目したい。 「今年は全民族抗日戦争勝利70周年であり、これは巨大な民族的犠牲によって得られた勝利である。両岸は双方の史学界が手を携え、史料を共有し、史書を共同執筆し、共に抗戦の精神を掲げ、民族の尊厳と栄誉を死守することを支持・奨励すべきである」 私は今年9月3日に北京で開催された“中国人民抗日戦争兼反ファシズム戦争勝利70周年記念式典”兼軍事パレードを扱ったコラム「中国『抗日軍事パレード』から透けて見える6つの問題点」にて、中国と台湾、共産党と国民党の間で、当時の“抗日戦争”をどちらが主導したのか、両党はどのように闘ったのかを巡って深い溝と立場の摩擦が存在してきたこと、そして中国共産党が昨今の対内外プロバガンダにおいて「抗日戦争の勝利は中国共産党による正しい領導によってもたらされた」(中国中央電視台CCTVなど)と宣伝されていることに、台湾サイドが不満や抗議を露わにしている現状を描写した。 「習近平は抗日戦争の歴史認識をめぐって、台湾・国民党側の主張や立場を考慮し、ある程度尊重しようとしている。“共産党が正しく主導した”などという事実からかけ離れた主張を続ける限り、国民党との距離は縮まらないことを知っているからだ」 その生い立ちから習近平を昔から知る共産党関係者は私にこう語ると同時に、「今回の習馬会で中国側が最も譲歩したのはこの歴史の部分だ」と主張する。 全文を読む。 |
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従来の終戦企画とは一線を画す作品が続々 水島 宏明 :法政大学教授 2015年11月09日 戦後70年で民放テレビは何を伝えたのか。GALAC編集部は全国の民放テレビ局139局にアンケート票を送付し、今年各局が行う“戦後70年”の番組や企画等を聞いた。 返答があったのは112局。20回以上も放送を重ねた地方局がある一方で、1、2回しか放送しない局もある。 民放全体で見ると、静岡、長野、広島、長崎などで放送回数が多い傾向が見られた。 ジャンルではニュース特集やドキュメンタリーなど報道が圧倒的に多く、ドラマは東京キー局で2本、バラエティは大阪準キー局で1本あっただけだった。アンケートからはいくつか顕著な傾向が浮かび上がってきた。 企画意図の最多は「戦争の記憶を風化させない」 GALAGALAC12月号の特集は『戦後70年を放送はどう伝えたか<後編>』です(上の書影をクリックするとアマゾンの販売サイトにジャンプします) 各局の特番・特集の企画意図について複数回答可で質問したところ全224番組中、「戦争の記憶を風化させない」が211番組で最も多く、全国的な共通認識であることがわかる。続いて「戦争の悲惨さを伝える」「地域の戦争体験を記録する」と続く。総じて「被害者としての描き方」が圧倒的に多数だったと言える。 一方で企画意図を地域ごとに番組数の割合に応じて読み直してみると、東京地区は「地域の戦争体験を記録する」が全国で一番低い。「地域」よりも全国放送を意識するせいだろうか。 「加害責任を考える」という意図を持つ番組は、合計9とわずかだった。中部北陸や近畿など、加害責任を伝えたテレビ局が皆無の地区も目立つ。東京、重慶、ドレスデンという無差別空襲の犠牲者が多かった都市を取材したTBSテレビ「報道特集『歴史とどう向き合うか 被害と加害の狭間で…』」やテレビ朝日の「池上彰のニュースそうだったのか!! 戦後70年 日本を考える2時間SP」、南京での住民虐殺についての証言を集めた日本テレビの「NNNドキュメント『南京事件 兵士たちの遺言』」など、全体から見ればわずかな数にとどまり、地方では少ない。 →次ページ「戦前・戦中」と「戦後」はほぼ同数 |
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日本には「大義なきイラク戦争」への総括がない・・・賛成・支持した政治家に安保を語る資格はあるか? 江田憲司 維新の党 前代表 メール シリーズ⑥/ 投稿日: 2015年11月09日 1 また、今回の自衛隊派遣の根拠法、「イラク特措法」は、頭の中だけで考えた「机上の空論」法と言わなければならない。「非戦闘地域に限り、かつ武力行使はしない」から合憲と、机の上で役人が文章を書けば簡単に法律はできるが、それでは、あまりにもイラクの現実を無視している。 少し考えてみればわかる。小泉首相は、「自衛隊は人道復興支援に行くのだから問題はない」と言う。しかし、戦争状態にあるイラクで、仮に、自衛隊がテロやゲリラに襲われれば、身を守るために本格的な戦闘状態に入ることは必定だ。そうなれば、それは、憲法で禁止された武力行使ではないのか。また、米英国統治下における、治安維持を担う米英軍とともに行う軍事行動ではないのか。そうであれば、政府が、これまで憲法上許されないとしていた「集団的自衛権の行使」に当たる。 「いや、自衛隊は武力行使はしない。あくまでも正当防衛の範囲内での武器使用が許されるにすぎない」との反論もあろう。しかし、「正当防衛」とは、およそ平和な日本に住む、我々の日常生活で認められた権利だ。そのような極めて限定的な応戦の権限しか与えないでおいて、まさかの自衛隊員の死傷といった事態に、それでは一体誰が責任をとるというのであろうか。 いや現実には、戦争状態にあるイラクで、正当防衛の範囲内でしか戦闘行為が行われないと考える方が大変不自然であろう。結局、結果的には、憲法九条に抵触する事態を招来してしまうということになるのだ。 イラク特措法は、そういう危険にあえて目をつぶり、集団的自衛権の議論を素通りした上で、「対米忠誠心の証」を示すだけの法律と言わざるを得ない。それにしてはあまりにも深刻な問題だ。 根拠法だけでなく、イラクへの自衛隊派遣を審議すべき国会でも、その国会承認が、委員会での与党の強行採決、本会議では野党欠席という異常事態の下で行われた。 このような国の政策の根幹、ことに安全保障政策に係わることについては、できれば野党第一党の賛成を得て、それがかなわないのであれば、正常な国会審議の下、粛々と採決されるべきなのである。少なくとも、それが、これまでの国会審議の「相場」だった。 ましてや、本件は、戦後初めて、海外の危険な地域に自衛隊を派遣するという、歴史的な政策の大転換を意味する。それが、このような異常な手続きでいとも簡単に行われる。派遣される自衛隊員も浮かばれないし、日本国全体にとっても大変不幸なことだ。 そもそも、その正当性が疑われるイラク戦争、そして、憲法違反の事態さえ想定されるイラク特措法、その杜撰な法律の、その制定手続きにおいてすら瑕疵のある今回の派遣。何をかいわんや、である。 残念だったのは、河野洋平議長の差配だった。議長は、個人的には今回のイラクへの自衛隊派遣は慎重にすべきという立場だったし、若い議員には過去の戦争の歴史をもっと学んで欲しいという考えも度々表明されていた。もちろん、個人の立場と議長という立場は峻別すべき場合もあろう。しかし、野党欠席のままの本会議の、開会のベルを押さないという選択肢は、今回十分にあり得たのである。にもかかわらず、議長の、本件に対する何らかの見解すら表明されず、国会審議は終了してしまった。 (2015年11月 9日「江田けんじ公式ブログ」より転載) 引用元 |
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Lawsuit Could Change Fate of New York City's Homeless Youth 4人に1人が寝場所を得るため性を売るほど深刻な若年ホームレス問題 2015年11月9日(月)15時39分 ビクトリア・ベキエンピス ニューヨークではホームレス危機がビル・デブラシオ市長の支持率の足を引っ張るほど大きな問題になっている。ホームレスのなかでもあまり認知されず、最も厳しい環境に置かれているのが若年層のホームレス。保護制度の改善を求める訴訟も起こされている。 最近発表されたいくつかのリポートが、若いホームレスが直面する危機に光を当てた。1つの研究では、調査した若者の25%が寝場所を提供してもらうために性行為を行っている。 LGBT(性的少数者)の若者は「生存のためのセックス」に迫られる確率がそうでない若者の7倍も高いという。また都市研究所によれば、調査対象の若者の71%が警官と何らかのトラブルを起こしている。ほとんどは、停止や尋問、ボディーチェック絡みだ。 市を訴えた原告団は、ニューヨーク市のすべての若年ホームレスと家出人は、シェルターを与えられる権利があると主張している。また、大人や家族のホームレスは半永久的にシェルターに住むことができるのに、若いホームレスは最長90日しか滞在できない不公平の是正も求める。 原告団の一員であるNPO法人リーガル・エイド・ソサエティーの弁護士ベス・ホフマイスターとキンバリー・フォルテに話を聞いた。 ──若年ホームレスの何が問題? (フォルテ)ニューヨーク州には、「家出人と若年ホームレス法」という法律があり、すべての家出人と若年ホームレスはシェルターで保護されなければならないと定めている。だがニューヨーク市では、シェルターに入れない若年ホームレス危機が秘かに進行中だ。 16歳~21歳の若年ホームレスは、空きベッドがないからとシェルターから追い返されている。あるシェルターでは、緊急用ベッドが約120しかない。緊急用ベッドは、最長60日泊まれるベッドのことだ。 ──憲法にも違反している? (フォルテ)仮に若年ホームレスがシェルターに入れたとしても、30日か60日で追い出されてしまう。結局彼らはシェルターを出たり入ったりの繰り返しで、教育など必要なサービスも受けられない。 大人なら半永久的に滞在することができるのに、若者は短期間で出なければならないというのも、不公平で憲法違反だ。 ──成人のホームレスと若年ホームレスの違いは? (ホフマイスター)大人や家族のホームレスは、立ち退きで家を失った人がほとんどだ。だが若年ホームレスは、家や保護者を追い出されてきたケースが多い。長年の虐待やネグレクトの末に家出する場合もある。 続きを読む。 |
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松野町夫 (翻訳家) 2年に1度のユネスコ定例総会がパリ本部で11月3日、開幕した。会期は18日まで。マスメディアの報道によると、馳浩文部科学相は5日夕(日本時間6日未明)に総会で一般演説を行ない、ユネスコの制度改善の必要性を強調し、記憶遺産が政治的な軋轢をうまないようにしていこうと述べたが、南京大虐殺資料の世界記憶遺産への登録そのものには直接言及しなかったという。 南京資料は、中国が申請し、ユネスコ記憶遺産の登録小委員会(9人)で審議・仮登録され、上位機関の国際諮問委員会に答申されていたもので、先月、国際諮問委員会(14人)が多数決で登録を正式に決定した。ユネスコの登録決定に対して、中国政府は歓迎したが、日本政府は「中立公正であるべき国際機関として問題だ。政治利用されるような制度、仕組みの改正を強く求めたい」とユネスコを非難したが、今回の馳氏のユネスコ総会での演説はこの方針の一環をなす。 ウィキペディア「南京事件論争」の物証・証言・一次史料等によると、登録された資料には、犠牲者数を30万人以上とした南京軍事法廷の判決書の他、日本軍が撮影した写真、アメリカ人牧師が撮影したフィルム、生存者とされる者の証言や外国人の日記などが含まれていたという。 南京大虐殺 日中戦争で南京が占領された1937年12月前後に南京城内外で、日本軍が中国軍の投降兵・捕虜および一般市民を大量に虐殺し、あわせて放火・略奪・強姦などの非行を加えた事件。【広辞苑 第四版】 南京大虐殺は日中戦争(1937-1941)のさなかに発生した。日中戦争は後に太平洋戦争(1941-1945)へと発展し、1945年8月15日、日本の敗戦で終結した。日本はポツダム宣言を受諾し、無条件降伏した。ポツダム宣言は日本の降伏の条件を定めた連合国(米・英・中)の共同宣言だが、しかし日本人の多くは太平洋戦争でアメリカには負けたが、日中戦争(=支那事変)で中国に負けたとは思っていない。 1937年から1945年までの日中戦争を中国では抗日戦争と呼ぶ。このように侵略した側(日本)とされた側(中国)では戦争の名称、区分、期間が異なる。南京大虐殺についても、日本と中国は見解を異にする。 以前、両国は古代から近現代にわたる日中関係の歴史を共同で研究したことがある(2006-2009)。2010年1月に報告書が発表されたが、南京大虐殺に関する両国の見解は以下の通り 続きを読む。 |
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2015/11/11 11:01 政府が耕作放棄地の固定資産税を現行の1・8倍に引き上げる方向で検討していることが11日、分かった。農地全般に適用している軽減措置の対象から外す。 環太平洋連携協定(TPP)の発効に備えて農業の競争力強化を図るため、使われていない優良な農地の譲渡や貸し出しを促し、集約を進めるのが狙い。 農地の税負担が小さいことから再開発を期待して耕作しなくなっても保有し続ける人が多く、放棄地増加の一因との指摘があった。政府は6月にまとめた成長戦略で、耕作放棄地の課税強化の必要性を掲げていた。 |
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2016年・参院選栃木選挙区 11月11日 朝刊 共産党県委員会は10日、県庁記者クラブで記者会見し、来夏の参院選栃木選挙区(改選数1)に同委員会書記長の小池一徳(こいけかずのり)氏(54)を公認候補として擁立すると発表した。同選挙区には自民党現職の上野通子(うえのみちこ)氏(57)が再選を目指して立候補を表明しており、選挙戦が確実になった。 共産党県委員会の小林年治(こばやしとしはる)委員長は10日、小池一徳氏の立候補表明会見の席上で、来夏の参院選で民主党など野党との選挙協力について「中央で選挙協力をやると決まった場合、共産党の候補者を降ろせとなれば、それはやぶさかではない」と述べた。 |
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(2015年11月9日) 福島第1原発2号機の原子炉格納容器の調査へ向け、作業現場を除染するへらを付けたロボット(東京電力提供) 東京電力福島第1原発で、2号機の原子炉格納容器内のロボットによる調査が年明け以降に延期されることが確実になった。 調査で使う作業現場の放射線量が数シーベルトと極めて高く、入念な除染が必要となったためだ。 2号機のロボット調査は当初、今年8月に予定されていたが、ロボットを投入する容器貫通部の前にあるコンクリートブロックを撤去できず、重機を使って10月初めにようやく撤去に成功した。 その後、作業現場の線量を調べたところ、床の線量が高い傾向があり、特にブロックを撤去した後の溝の周辺では毎時10シーベルトを超える地点もあった。 床には貫通部のふたの隙間から溶け出た何らかの物質が広がって固まっており、この影響があるとみて、除染の中でこの物質を回収して調べる。 除染作業はすべてロボットが担う。まず、へらを使って床面の溶出物をかき取った後に、掃除機で吸い取る。さらに壁や天井を含めて、高温の蒸気で洗浄し、クエン酸や泡を使って化学的に除染する。最後は床の表面を機械で削り取る。 東電はこれらの作業を12月上旬までに終わらせる計画だが、貫通部の内部からも強い放射線が届いているとみられ、鉄板などで 遮蔽する対策も検討している。 東電の担当者は「作業現場には人が入るので、できるだけ線量は下げたい」と除染の長期化を示唆。経済産業省資源エネルギー庁の担当者は「ロボット調査は来年になるだろう」との見通しを示している。 第1原発の廃炉作業では、炉心から溶け落ちた燃料(燃料デブリ)の取り出しが大きな課題で、格納容器内のロボット調査はその第一歩となる。 |
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| 東日本大震災・原子力発電所 / 新聞・テレビのネットサイトから |
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2015年11月11日 改造内閣が何を目指すのか。大筋合意に至ったTPPによって、どんな影響があり、どんな対策が必要か。わずか二日間では議論が深まるまい。やはり憲法の規定通り、臨時国会を開かなければ。 せっかくの機会だが、議論は消化不良の感が否めない。衆院予算委員会できのう閉会中審査が行われた。きょうは参院予算委に舞台を移し、同様の審査が行われる。 例年なら臨時国会が開かれている時期である。野党側は憲法に基づいて臨時国会を開くよう求めたが、政府・与党は安倍晋三首相の外交日程や二〇一六年度予算編成を理由に召集を拒んでいる。 通常国会が九月下旬に閉会した後、首相は内閣を改造し、「新三本の矢」「一億総活躍社会」を打ち出した。改造内閣でどんな政策実現を目指すのか、国会で所信を明らかにし、与野党議員の疑問に答えることが責務のはずだ。 交渉が続いていた環太平洋連携協定(TPP)も大筋合意に達した。野党側の指摘通り「協定に関する情報開示がほとんどなく、合意に至った経緯は全く不透明」。国民の代表が集う国会に対して合意内容を説明して影響や問題点を論じ、どんな対策を講じるべきか議論を深めることが必要だ。 にもかかわらず、政府・与党は国会を開こうとしない。二日間の閉会中審査で事足れりとするなら、思い違いも甚だしい。外交や予算編成という表向きの理由とは別に、取り沙汰される閣僚スキャンダルへの追及をかわす狙いがあると勘繰られても仕方がない。 国会閉会中には本会議が開かれず、法律を成立させたり、人事案件に同意することもできない。 年内に臨時国会が開かれなければ、国会の同意が必要な政府人事のうち十二月に任期が切れる公正取引委員(一人)や会計検査院の検査官(一人)は不在になる。 マイナンバー制度を監視するため来年一月一日に発足する内閣府外局「個人情報保護委員会」は、新たに任命される委員四人の国会同意手続きができない。 八月の人事院勧告に基づく国家公務員給与の引き上げ法案も、来年の通常国会以降に持ち越しとなる。国政に対する影響を放置してまで、国会召集を拒む必要性がどこにあるのか。 そもそも臨時国会の召集要求は憲法五三条に定められた重い手続きだ。 前例があるからといって拒み続けるのは、憲法軽視の安倍内閣の政治姿勢そのものである。再考を繰り返し、促したい。 |
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